JP2010147769A - 撮像システム、画像提示方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動撮影動作を実行した後において、自動撮影動作により得られたショット画像データの画像を表示画面部に表示させる際、被写体としての人物に対して、表示画面部の表示方向が向けられるようにパン・チルト方向への移動が行われるように、パン・チルト駆動制御を実行する。
【選択図】図28
Description
つまり、予め定められたトリガに応じて自動撮影動作を実行することで、撮像部により撮像して得られる画像から撮影画像データを取得する自動撮影制御手段と、上記撮像部の撮像方向とは異なる方向にその表示方向が向くようにして表示画面部が設けられて、上記表示画面部にて画像が表示される表示部と、上記撮像部と上記表示画面部とを有する被移動体部について、上記撮像方向とともに上記表示方向を変化させるようにして移動するための機構を有する移動機構部と、自動撮影制御手段により取得された上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるように上記表示部に対する表示制御を実行する撮影画像表示制御手段と、上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるときに対応しては、上記表示方向が被写体人物側を向くようにして上記被移動体部が移動するように上記移動機構部を制御する移動制御手段とを備えることとした。
<1.撮像システムの構成>
[1−1.全体構成]
[1−2.デジタルスチルカメラ]
[1−3.雲台]
<2.ショット画像提示動作(第1例)>
<3.ショット画像提示動作(第2例)>
<4.ショット画像提示動作(第3例)>
<5.ショット画像提示動作(第4例)>
<6.ショット画像提示動作(第5例)>
<7.ショット画像提示動作(第6例)>
<8.ショット画像提示動作(第7例)>
<9.パン・チルト駆動速度制御>
[1−1.全体構成]
本実施形態の撮像システムは、デジタルスチルカメラ1と、このデジタルスチルカメラ1が載置される雲台10から成る。
先ず、図1にデジタルスチルカメラ1の外観例を示す。図1(a)、(b)は、それぞれデジタルスチルカメラ1の正面図、背面図となる。
この図に示されるデジタルスチルカメラ1は、先ず、図1(a)に示すように、本体部2の前面側においてレンズ部21aを備える。このレンズ部21aは、撮像のための光学系として本体部2の外側に表出している部位である。
この表示画面部33aには、撮像モード時においては、スルー画などといわれ、そのときにレンズ部21aにより撮像している画像が表示される。また、再生モード時においては、記憶媒体に記録されている画像データが再生表示される。さらに、ユーザがデジタルスチルカメラ1に対して行った操作に応じて、GUI(Graphical User Interface)としての操作画像が表示される。
この場合のカメラ台座部12の上面部には、図2に示すようにして、突起部13とコネクタ14が設けられている。
その図示は省略するが、デジタルスチルカメラ1の本体部2の下面部には、突起部13と係合する孔部が形成されている。デジタルスチルカメラ1がカメラ台座部12に対して適正に置かれた状態では、この孔部と突起部13とが係合した状態となる。この状態であれば、通常の雲台10のパンニング・チルティングの動作であれば、デジタルスチルカメラ1が雲台10からずれたり、外れてしまったりすることがないようにされている。
なお、デジタルスチルカメラ1とカメラ台座部12との通信は無線により行われるようにしてもよい。
まず、パン方向の動きは次のようになる。
この雲台10を床面などに置いた状態では、接地台部13の底面が接地する。この状態において、図4に示すように、回転軸11aを回転中心として、本体部11は時計回り方向、及び反時計回り方向に回転できるようになっている。これにより、雲台10に載置されているデジタルスチルカメラ1の撮像視野は、左右方向(水平方向)に沿って変化することになる。つまり、パンニングの動きが与えられる。
ここでは、図4に示すようにして、パン基準位置を0°(360°)としたうえで、パン方向に沿った本体部11の回転位置、即ちパン位置を0°〜360°により表すものとする。
チルト方向の動きは、図5及び図6に示すようにして、カメラ台座部12が回転軸12aを回転中心として、仰角、俯角の両方向に可動することにより得られる。
ここで、図5は、カメラ台座部12がチルト基準位置Y0にある状態が示されている。この状態では、レンズ部21a(光学系部)の撮像光軸と一致する撮像方向F1と、接地台部13が接地する接地面部GRとが平行となる。
そのうえで、図6に示すように、先ず、仰角方向においては、カメラ台座部12は、回転軸12aを回転中心として、所定の最大回転角度+f°の範囲で動くことができる。また、俯角方向においても、回転軸12aを回転中心として、所定の最大回転角度−g°の範囲で動くことができるようになっている。このようにして、カメラ台座部12がチルト基準位置Y0を基点として、最大回転角度+f°〜最大回転角度−g°の範囲で動くことで、雲台10(カメラ台座部12)に載置されたデジタルスチルカメラ1の撮像視野は、上下方向(垂直方向)沿って変化することになる。つまりチルティングの動作が得られる。
先ず、図7のブロック図は、デジタルスチルカメラ1の実際的な内部構成例を示している。
この図において、先ず、光学系部21は、例えばズームレンズ、フォーカスレンズなども含む所定枚数の撮像用のレンズ群、絞りなどを備えて成り、入射された光を撮像光としてイメージセンサ22の受光面に結像させる。
また、光学系部21においては、上記のズームレンズ、フォーカスレンズ、絞りなどを駆動させるための駆動機構部も備えられているものとされる。これらの駆動機構部は、例えば制御部27が実行するとされるズーム(画角)制御、自動焦点調整制御、自動露出制御などのいわゆるカメラ制御によりその動作が制御される。
信号処理部24では、A/Dコンバータ23から出力されるデジタルの撮像信号について、例えば1つの静止画 (フレーム画像)に相当する単位で取り込みを行い、このようにして取り込んだ静止画単位の撮像信号について所要の信号処理を施すことで、1枚の静止画に相当する画像信号データである撮像画像データ(撮像静止画像データ)を生成することができる。
エンコード/デコード部25は、信号処理部24から出力されてくる静止画単位の撮像画像データについて、所定の静止画像圧縮符号化方式により圧縮符号化を実行したうえで、例えば制御部27の制御に応じてヘッダなどを付加して、所定形式に圧縮された画像データの形式に変換する。そして、このようにして生成した画像データをメディアコントローラ26に転送する。メディアコントローラ26は、制御部27の制御に従って、メモリカード40に対して、転送されてくる画像データを書き込んで記録させる。この場合のメモリカード40は、例えば所定規格に従ったカード形式の外形形状を有し、内部には、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体記憶素子を備えた構成を採る記憶媒体である。なお、画像データを記憶させる記憶媒体については、上記メモリカード以外の種別、形式などとされてもよい。
このためには、制御部27が画像データを指定して、メディアコントローラ26に対してメモリカード40からのデータ読み出しを命令する。この命令に応答して、メディアコントローラ26は、指定された画像データが記録されているメモリカード40上のアドレスにアクセスしてデータ読み出しを実行し、読み出したデータを、エンコード/デコード部25に対して転送する。
また、この場合のフラッシュメモリ30は、例えばユーザ操作や動作履歴などに応じて変更(書き換え)の必要性のある各種の設定情報などを記憶させておくために使用する不揮発性の記憶領域として設けられるものである。なおROM28について、例えばフラッシュメモリなどをはじめとする不揮発性メモリを採用することとした場合には、フラッシュメモリ30に代えて、このROM28における一部記憶領域を使用することとしてもよい。
図8のブロック図は、雲台10の内部構成例を示している。
先に述べたように、雲台10は、パン・チルト機構を備えるものであり、これに対応する部位として、パン機構部53、パン用モータ54、チルト機構部56、チルト用モータ57を備える。
パン機構部53は、雲台10に取り付けられたデジタルスチルカメラ1について、図4に示したパン(横・左右)方向の動きを与えるための機構を有して構成され、この機構の動きは、パン用モータ54が正逆方向に回転することによって得られる。同様にして、チルト機構部56は、雲台10に取り付けられたデジタルスチルカメラ1について、図6に示したチルト(縦・上下)方向の動きを与えるための機構を有して構成され、この機構の動きは、チルト用モータ57が正逆方向に回転することによって得られる。
このモータ駆動信号によりパン用モータ54が、例えば所要の回転方向、回転速度により回転し、この結果、パン機構部53も、これに対応した移動方向と移動速度により動くようにして駆動される。
同様にして、チルト機構部56の動きを制御するときには、制御部51は、チルト機構部56に必要な移動方向、移動速度を指示する信号をチルト用駆動部58に対して出力する。チルト用駆動部58は、入力される信号に対応したモータ駆動信号を生成してチルト用モータ57に出力する。このモータ駆動信号によりチルト用モータ57が、例えば所要の回転方向及び回転速度で回転し、この結果、チルト機構部56も、これに対応した移動方向,速度により動くようにして駆動される。
また、パン機構部53は、ロータリーエンコーダ(回転検出器)53aを備えている。ロータリーエンコーダ53aは、パン機構部53の回転の動きに応じて、その回転角度量を示す検出信号を制御部51に出力する。同様に、チルト機構部56はロータリーエンコーダ56aを備える。このロータリーエンコーダ56aも、チルト機構部56の回転の動きに応じて、その回転角度量を示す信号を制御部51に出力する。
本実施形態のデジタルスチルカメラ1は、例えばセルフタイマー撮影に代表される、撮影者の直接のレリーズ操作に依らないで撮影を実行する、自動撮影が可能とされている。なお、ここでの「撮影」とは、光学系部21、イメージセンサ22により撮像して信号処理部24にて得られる撮像画像データから、例えば写真に相当する画像データを取得することをいう。また、このようにして撮影により取得したとする画像、画像データ(撮影画像、撮影画像データ)については、「ショット画像」ということにする。
また、より詳しくは後述するが、本実施形態の撮像システムは、これも自動撮影の一態様として、自動的に、被写体を捕捉しながら構図を判定し、判定した構図が得られたとする判定が行われたことトリガとして撮影を実行する構成を取り得る。このような自動構図
制御撮影も自動撮影の一態様である。
なお、第1例においては、説明を簡単なものとすることの便宜上、自動撮影としてはセルフタイマー撮影であることとする。
同じく図10(a)においては、表示画面部33aとしての面方向に対して垂直であり、かつデジタルスチルカメラ1の後ろ側に向く方向(破線により示す)を表示方向F2として示している。
このようにして雲台10が動作することで、上記図10(b)、及び図9(b)、図11(b)にも示されるように、被写体人物Mの見ている方向に対してデジタルスチルカメラ1の表示画面部33aが向くことになる。これを被写体人物Mと、撮像方向F1、表示方向F2との関係としてみると、図10(b)から分かるように、表示方向F2が被写体人物Mに対して向かい、撮像方向F1が被写体人物Mに対して反対側を向いた状態となっている。
そして、このときの表示画面部33aには、図11(b)のようにして、上記図9(a)、図10(a)に対応したセルフタイマー撮影により得られたショット画像が再生表示される。
これにより、被写体人物Mは、セルフタイマー撮影により得られたショット画像を見て確認することができる。
これに対して、上記した本実施形態のショット画像提示動作であれば、被写体人物は、セルフタイマー撮影が行われたときのままのところに居ながらにして、ショット画像を確認でき、ユーザにとっては面倒がなくなる。
また、このような雲台10の動きは、現実に見てみると、非常におもしろみのあるものとなっている。つまり、撮像システムとしてのエンタテイメント性も大きく向上する。
このためには、制御部27は、雲台対応通信部34を介した雲台10との通信として、雲台10側に対して、時計回り方向(もしくは反時計回り方向)にパン機構部53を回転移動させるための命令を出力する。
雲台10の制御部51は、上記の命令に応答して、パンモータ54について、上記時計回り方向(もしくは反時計回り方向)のパン機構部53の動きに対応する回転方向で駆動されるように、パン用駆動部55を制御する。これにより、雲台10におけるパンニングの動きが開始される。
上記パン機構部53が動くことに応じては、制御部51には、ロータリーエンコーダ53aからの回転角度量を示す信号が入力される。制御部51は、このロータリーエンコーダ53aからの検出信号を、通信部52経由での通信により、デジタルスチルカメラ1に対して送信する。
先ず、制御部27は、パン機構部53がパン基準位置にあるときについては、例えば、このことが雲台10との通信により認識できるようになっている。このとき、制御部27は、現在のパン位置については0°であるとの情報を持つことになる。
そして、この後において、雲台10においてパン機構部53が駆動されて回転するのに応じては、制御部27には、ロータリーエンコーダ53aからの検出信号が入力されてくる。制御部27は、この検出信号に基づいて、パン機構部53の回転角度量を求め、これに基づいて、新たな現在のパン位置の情報を求める。このようにして、デジタルスチルカメラ1の制御部27は、常に、雲台10側のパン位置が認識できる。
雲台10の制御部51は、上記駆動停止の命令を入力したことに応じて、これまでのパン用モータ54の回転が停止されるようにパン用駆動部55を制御する。これにより、雲台10のパンニングの動作が停止する。このようなステップS102に対応した処理、動作の結果、図9〜図11にて説明したように、雲台10は、セルフタイマー撮影の実行後において180°回転するようにしてパンニングした状態が得られる。
従って、例えばデジタルスチルカメラ1におけるレンズ部21aと表示画面部33aの取り付け位置により、撮像方向F1と表示方向F2とが180°以外の角度(Δx°)となる場合には、自動撮影時のパン位置をx°とすれば、目標パン位置としてはx°+Δx°となるようにしてパン駆動制御を行うようにすればよい。
次に、図13を参照して、本実施形態の撮像システムによる、ショット画像提示動作の第2例としての動作について説明する。
図13(a)は、被写体人物Mを被写体として、本実施形態の撮像システムにより自動撮影が実行されたときの様子を側面方向から模式的に見た図である。なお、第2例についても、自動撮影については、セルフタイマー撮影であるとする。
そのうえで、図13(a)の場合には、被写体人物Mのほうが、撮像システムに対してより上側に位置しているとされる。このことに応じて、チルト方向については、上記の撮像視野に被写体人物Mが入るようにするための調整が行われている。
すると。図13(b)に示すように、先ず、雲台10は、パン方向については、これまでのパン位置に対して180°となる位置にまで移動する。
そのうえでさらに、第2例では、上記のパンニング動作とともに、次のチルティング動作も行われる。
つまり、図13(b)にも示すようにして、チルト機構部56について、チルト基準位置Y0から-v°の回転角度となるチルト位置Y2にまで移動させる。つまり、セルフタイマー撮影時と同じ角度量による反対方向への傾きをデジタルスチルカメラ1に与えるようにする。
このために、図13(a)に示すセルフタイマー撮影時においては、チルト基準位置Y0に対して角度量v(絶対値)だけ、デジタルスチルカメラ1の前面部側は上向きになっている。しかし、図13(b)に示す撮影画像提示時においては、チルト基準位置Y0に対して角度量v(絶対値)だけデジタルスチルカメラ1の前面部側を下向きにさせている。これにより、被写体人物Mが撮像システムに対して上側に位置しているとしても、これに応じて、表示方向F2を被写体人物Mに適正に向けることができる。
この見づらさを解消するには、例えば、チルト基準位置に戻して表示方向F2を水平にすることが考えられる。しかし、このケースでは、被写体人物Mからすれば、下側の目線のほうに撮像システムが位置しているので、表示方向F2が水平な状態であっても、診にくい場合がある。
そこで、第2例としては、チルト位置として、セルフタイマー撮影時とは反転した角度値を与えることとして、より、被写体人物Mにとって、表示画面部33aに表示される画像が見やすい状態となるように配慮しているものである。
次に、制御部27は、ステップS202、S203により、現在のパン位置x°、チルト位置y°をそれぞれ取得する。この段階においては、セルフタイマー撮影後において未だパンニング、チルティングが行われていない。従って、ステップS202,S203により取得される現在のパン位置、チルト位置は、それぞれ、セルフタイマー撮影時におけるパン位置、チルト位置となる。
また、パン位置x°は、図4に示したパン基準位置を0°(360°)としたうえで、0°〜360°の範囲を取る。
また、チルト位置y°は、図5,図6に示したチルト基準位置Y0を0°として、仰角方向については0°〜+f°の範囲を取り、俯角方向については0°〜−g°の範囲を取るものとなる。
そこで、ステップS203においても、上記のようにして保持しているチルト位置の情報を読み出してチルト位置y°を取得すればよい。
また、ステップS204とともに、制御部27は、ステップS205により、これまでのチルト位置y°の状態から、チルト位置−y°となるようにしてチルト駆動制御を実行する。
また、ステップS206により、ステップS201に対応して得られているとされるショット画像を表示部33にて表示させるための制御を実行する。
本実施形態のショット画像提示動作の第3例としての動作概要について説明する。第3例にあっては、撮像視野に収まって撮像される被写体数が1つの場合と複数の場合とで、その動作の態様を分けることができる。
ここで、図15(a)は、本実施形態の撮像システム(デジタルスチルカメラ1、雲台10)と、これに取り付けられているデジタルスチルカメラ1とを平面から見ている。
この図15(a)において、デジタルスチルカメラ1は、雲台10のパン機構部53によるパン方向(横方向)における可動範囲内において、パン基準位置に在るものとする、基準線Lは、デジタルスチルカメラ1がこのパン基準位置に在るとした場合において、そのレンズ部3(光学系部21)の光軸(撮像光軸)、即ち、撮像方向F1に対応の直線に対して一致、平行となる線である。
また、ここでは、設定している水平画角(水平ズーム角)を、画角中央angC、画角左端angL、画角右端angRにより表現している。なお、画角中央angCは、デジタルスチルカメラ1の撮像光軸、即ち撮像方向F1にも相当する。画角中央angCから画角左端angLまでの角度の大きさと、画角中央angCから画角右端angRまでの角度の大きさは同じになる。
そのうえで、ここでは、実施形態の撮像システムが設置されている周囲において、図示するように、デジタルスチルカメラ1に対して紙面上で右手前となる方向の位置において、1つの人物としての被写体SBJが存在しているものとする。
そして、この状態において、デジタルスチルカメラ1による自動撮影を実行させたものとする。
図15(b)に示すセルフタイマー撮影時においては、被写体SBJは、基準線Lに対して時計回り方向に角度γx°だけ回転した角度に対応する線上に、その水平方向における中心位置(重心G)が対応するようにして位置している。
なお、上記角度γx°については、「パン方向対応被写体位置γx°」ともいうことにする。パン方向対応被写体位置γx°は、パン方向におけるパン基準位置を起点としたうえでの絶対的な被写体の位置を示すものとなる。また、被写体SBJの重心Gは、被写体SBJの位置を示すのにあたって基準となる点である。
先ず、図17は、デジタルスチルカメラ1による撮像画像の画内容として、人物としての被写体SBJが1つ存在しているものを示している。この図においては、1画面をマトリクス状に区切った状態を示しているが、これは、撮像画像データとしての画面が、所定数による水平・垂直画素の集合から成るものであることを模式的に示している。
撮像画像データとしての画面には、例えば水平・垂直画素数に対応させるなどした所定の分解能によってX座標とY座標のそれぞれが設定されている。重心G、このX座標とY座標により表現することができる。
なお、この重心Gについての被写体の画像内における位置の定義であるとか、重心Gをどのようにして設定するのかについては、例えばこれまでに知られている被写体重心検出方式を採用することができる。
また、被写体ごとのサイズについては、例えば顔検出処理により顔部分であるとして特定、検出される領域の画素数を求めるようにすればよい。
上記のようにして本実施形態においては、被写体検出処理の結果として被写体SBJの重心を求めることができる。
ここで、再度、セルフタイマー撮影時に対応する図15(b)を参照する。
この図に示されるパン基準位置(基準線L)と中心画角angCとが成す角度をαx°とする。角度αx°は、セルフタイマー撮影時におけるパン位置となる。
また、画角左端angLから画角右端angRまでの角度に対応する水平画角をθx°とする。
また、この場合の被写体SBJの重心Gは、中心画角angC(撮像方向F1)に対して反時計回りの方向に角度βx°だけ回転した角度に対応する線上に位置しているとみることができる。この角度βx°については、中心画角angC(撮像方向F1)を基にして決まる被写体SBJの位置を示すものであるから、相対位置対応角度という。
ここで、撮像画像の画枠300における水平画枠サイズ(例えば画素数により表現できる)をCxとし、この水平画枠サイズにおける中点を通過する垂直線をMとして、この垂直線Mを撮像画像の画枠における水平方向の基準(X軸座標の基準:X=0)とする。水平方向に沿ったX軸座標としては、垂直線Mより右の領域が正となり、左の領域が負となる。そして、撮像画像の画枠300内において存在する被写体SBJについての、水平方向における座標値はX=dとして表している。なお、図19の場合のX座標値dは、負の数となる。
よって、相対位置対応角度βx°は、
βx°=(d/Cx)*θx°・・・(式1)
により表される。
また、図19によれば、パン方向対応撮像位置αx°、相対位置対応角度βx°、及びパン方向対応被写体位置γx°の関係は、
αx°=γx°−βx°・・・(式2)
で表される。
よって、パン方向対応被写体位置γx°としては、下記のようにして求めることができる。
γx°=(d/Cx)*θx°+αx°・・・(式3)
ここで、上記パラメータのうち、水平画枠サイズCxは既知であり、撮像画像の画枠内における被写体SBJのX座標値βは、撮像画像内にて検出される被写体についての水平方向における位置情報に他ならないから、本実施の形態の被写体検出処理により得ることできる。また、水平画角θx°の情報は、画角(ズーム)制御の情報に基づいて得ることができる。より具体的には、例えば光学系部21が備えるズームレンズのズーム倍率1倍を設定しているときの標準画角の情報を保持しておいたうえで、ズーム制御に応じて得られるズーム位置と、上記標準画角とを利用して求めることができる。また、パン方向対応撮像位置αx°についてもパン制御の情報として得ることができる。
このようにして、本実施の形態の撮像システムでは、パン方向対応被写体位置γx°を求めることができる。
図20には、雲台10に取り付けられているデジタルスチルカメラ1を抜き出して側面方向より示している。デジタルスチルカメラ1は、この図に示される回転軸12aを中心に回転するようにしてパン方向に沿って駆動される。なお、図5、図6に示している回転軸12aは、デジタルスチルカメラ1の下側となっているが、図20では、説明を簡単で分かりやすくするために、回転軸12aについて、デジタルスチルカメラ1の撮像光軸(中心画角angC)の線上に位置させている。
チルト方向については、上記の仰角αy°がチルト方向対応撮像位置となる。なお、このチルト方向対応撮像位置αy°は、チルト基準位置Y0と直交することで水平となる水平基準線Y01から中心画角angC(撮像方向F1)までの角度と同じになる。水平基準線Y01は、デジタルスチルカメラ1のチルト方向対応撮像位置αy°=0のときに撮像光軸と一致する線となる。
なお、チルト方向に対応する相対位置対応角度βy°については、図19に準じて、垂直画枠サイズCy、撮像画像の画枠内における被写体SBJの重心GのY座標値e(垂直画枠サイズCyの中点をY=0とした場合)、垂直画角θy°のパラメータにより、
βy°=(e/Cx)*θy°・・・(式4)
のようにして求めることができる。
なお、被写体が複数の場合には、被写体個別の重心Gに代えて、総合被写体重心Gtを利用して相対位置対応角度βy°、Y座標値eなどを求めたうえで、上記(式4)により相対位置対応角度βy°を求めることになる。
γy°=(αy°+βy°)−90°・・・(デジタルスチルカメラ1の仰角方向の角度値を正、俯角方向の角度値を負とした場合)
で表される。つまり、αy°,βy°を求めることで、パン方向対応被写体位置γy°は一義的に求められる。
先ず、被写体が複数の場合には、複数の被写体をひとまとまりの被写体(総合被写体)としてみた場合の重心である、総合被写体重心を求めるようにする。
例として、図18には、ショット画像としての画枠内において、2つの被写体SBJ0、SBJ1が存在している場合を示している。
総合被写体重心の設定にあたっては、先ず、各被写体の個別の重心を求める。図では、被写体SBJ0、SBJ1ごとの重心については、G0(X0,Y0)、G1(X1,Y1)として示している。
そして、これら被写体ごとの重心G0(X0,Y0)、G1(X1,Y1)に基づいて、総合被写体重心Gt(Xg,Yg)を求めるようにする。
この総合被写体重心Gtをどのようにして設定するのかについては、いくつか考えることができるが、ここでは、最も簡易な例として、検出された複数の被写体のうちで、画面の左端と右端の両端に位置する被写体の重心を結ぶ線分上の中間点を総合被写体重心Gtとして設定した場合を示している。
なお、ほかには例えば、複数の被写体ごとに認識、検出したサイズ、性別、年代(年齢区分)などの属性に応じて重み付け係数を与え、この重み付け係数を利用して、例えばサイズの大きな被写体に総合被写体重心Gtの位置が近くなるように配慮した設定手法も考えることができる。
これらの図から理解されるように、複数の被写体を撮影した場合においては、総合被写体重心Gtに基づいて、パン方向対応被写体位置γx°、相対位置対応角度βx°を求めるようにする。そのうえで、図15(b)から図15(c)への遷移として説明したのと同様に、パン位置(γx°+180°)(γx°-180°でもよい)となるようにしてパンニング制御を行う。
また、チルト方向に関しても、総合被写体重心Gtに基づいて相対位置対応角度βy°を求めた上で、−(αy°+βy°)で表される目標のチルト位置となるようにして、チルティング制御を行うようにする。
ステップS301において制御部27は、自動撮影としてセルフタイマー撮影を実行して、ショット画像データを得る。
図22において、先ず制御部27は、今回のステップS301により撮影を実行したときの撮像画像において検出された被写体の数について、1であるのか、若しくは2以上であるのかについて判別する。この判別は、先に述べたように、信号処理部24が実行するとされる被写体検出の結果として得られた被写体数の情報を利用すればよい。
ステップS404においては、例えばズーム位置に基づいて水平画角θx°を取得するとともに、パン方向対応撮像位置αx°を取得する。そのうえで、ステップS405においては、先の(式3)として表される演算を行って、パン方向対応被写体位置γx°を算出する。このようにして、パン方向対応被写体位置γx°が取得される。
また、これとともに、ステップS305により、チルト位置−(αy°+βy°)となるようにしてチルト駆動制御を実行する。
さらに、ステップS306により表示部33によりショット画像が再生表示されるようにして制御を実行する。
第4例としてのショット画像提示動作では、自動撮影として、自動的に最適構図により被写体を撮像していくことができるように構成されていることを前提にする。
つまり、自動でパンニング・チルティングを行いながら、例えば人物としての被写体を探索する。次に被写体が探索されて撮像画像の画枠内に在る状態になると、この被写体を撮影するのに適当とされる構図を判定する。そして、構図合わせのための調整としてのズーム、パン、チルトの制御を行って、撮像画像として判定された構図の画内容が得られたタイミングをトリガとしてで自動的に撮像を実行してショット画像を記録していく。これにより、デジタルスチルカメラ1には、自動的に撮像されたショット画像が蓄積されていく。
なお、以降においては、上記のようにして自動的に被写体を探索して構図合わせを行ったうえで撮影していくことを、「自動構図制御撮影」ともいう。
ここでは、撮像システムのパン基準位置(0°,360°)を基準にして、被写体人物Aはその重心G1が330°の位置に在り、被写体人物Bはその重心G2が20°の位置に在り、被写体人物Cはその重心G3が150°の位置に在り、被写体人物Dはその重心が20°の位置にあるものとしている。
図24(a)のショット画像1は、画枠300内において被写体人物A,Bに対応する被写体A,Bが収まっている画内容を有している。
図24(b)のショット画像2は、被写体人物Cに対応する被写体Cのみが収まっている画内容を示している。
図24(c)のショット画像3は、被写体人物Dに対応する被写体Dのみが収まっている画内容を示している。
図24(d)のショット画像4は、被写体人物Aに対応する被写体Aのみが収まっている画内容を示している。
この場合のショット画像提示の動作としては、撮像システムの周囲に居る被写体人物A,B,C,Dのそれぞれに対して、順次、その被写体人物が居るとする方向に対して表示方向F2が正面を向くパン位置となるようにしてパン移動を行っていくようにする。ここでは、被写体人物A,B,C,Dの順で、上記のパン移動が行われていくものとする。
そして、上記のパン移動が行われる都度、そのときに表示画面部33aが正面を向いているとする被写体人物に関連するショット画像として、ここでは、その被写体人物が写っているとするショット画像が表示画面部33aにて表示されるようにする。
すると、最初は、被写体人物Aに対して表示方向F2が正面を向くパン位置となるようにパン移動が行われる。つまり、この状態で、図24(a)(b)(c)(d)に示すショット画像1,2,3,4のうち、被写体人物A(被写体A)が写っているとされるショット画像1,4を、表示画面部33aに表示させる。なお、このようにして表示すべきショット画像が複数ある場合には、撮影された時刻に応じた表示順により、一定時間間隔で順次表示させていくようにすればよい。あるいは、表示画面部33aを分割して同時に表示させることも考えられる。ただし、画像を大きなサイズでみせることができるという点では、前者のように、1枚ずつ順次表示させていくほうが有利である。
上記ショット画像1の再生表示が完了すると、次に雲台10は、被写体人物Cに対して表示方向F2が向けられるようにしてパンニングを行い、被写体人物Cが写っているショット画像2を再生表示する。
そして最後は、雲台10により被写体人物Dに対して表示方向F2が向けられるようにしてパンニングを行い、被写体人物Dが写っている図24(c)のショット画像を再生表示する。
図25は、第4例の自動構図制御撮影に対応する撮像システム(デジタルスチルカメラ1、雲台10)の内部を、機能動作ごとに対応したブロック構成により示している。
この図において、デジタルスチルカメラ1は、撮像記録ブロック61、構図判定ブロック62、パン・チルト・ズーム制御ブロック63、及び通信制御処理ブロック64を備えて成るものとされている。
この撮像記録ブロック61としての部位は、例えば撮像のための光学系、撮像素子(イメージセンサ)、及び撮像素子から出力される信号から撮像画像データを生成する信号処理回路、また、撮像画像データを記憶媒体に書き込んで記録(記憶)させるための記録制御・処理系などを有して成る部位である。
また、例えば判定された適切画角を得るためのズーム位置を求め、このズーム位置となるようにして、撮像記録ブロック61が備えるとされるズーム機構を制御する。
通信制御ブロック71は、デジタルスチルカメラ1側の通信制御ブロック64との間での通信を実行するための部位であり、上記のパン・チルト制御信号を受信した場合には、このパン・チルト制御信号をパン・チルト制御処理ブロック72に対して出力する。
このパン・チルト制御処理ブロック72は、入力したパン・チルト制御信号に応じて、ここでは図示していないパン駆動機構部、チルト駆動機構部を制御する。これにより、適切構図に応じて必要な水平撮像視野と垂直撮像視野を得るためのパンニング、チルティングが行われる。
図25のデジタルスチルカメラ1における撮像記録ブロック61は、例えば図7における光学系部21、イメージセンサ22、A/Dコンバータ23、信号処理部24、エンコード/デコード部25、メディアコントローラ26から成る部位が対応する。構図判定ブロックが構図判定処理に利用する撮像画像データは、例えば信号処理部24における所定の信号処理段階にて得ることができる。
図25のデジタルスチルカメラ1における構図判定ブロック62は、例えば図7の信号処理部24における被写体検出のための画像処理機能と、被写体検出処理、構図判定処理に関連したプログラムを実行する制御部(CPU)27とが対応する。
図25のパン・チルト・ズーム制御処理ブロック63は、例えば図7における制御部27がパン・チルト・ズーム制御のために実行する処理機能が対応する。
図25のデジタルスチルカメラ1における通信制御処理ブロック64は、例えば図7における雲台対応通信部34と、この雲台対応通信部34を利用する通信のために制御部27が実行する処理機能が対応する。
図25の雲台10における通信制御ブロック71は、例えば図8における通信部52と、この通信部を利用した通信のために制御部51が実行する処理が対応する。
図25のパン・チルト制御処理ブロック72は、例えば図8における制御部51が実行する制御処理のうちで、パン・チルト制御に関する処理の実行機能に対応するもので、入力される制御信号に応じてパン機構部53、チルト機構部56の動きをコントロールするための信号をパン用駆動部55、チルト用駆動部58に対して出力する。
また、このようなシステムでは、誰かがカメラを持って撮影する必要が無くなるので、その撮影が行われる場所に居る全員が被写体となることができる。また、被写体となるユーザが、カメラの撮像視野範囲に入ろうと特に意識しなくとも、被写体が収まった写真が得られることになる。つまり、その撮影場所に居る人の自然な様子を撮影する機会が増えるものであり、これまでにはあまりなかった雰囲気の写真を多く得ることができる。
ここでの被写体検出処理は、先ず取り込んだ撮像画像データの画内容から、人としての被写体を弁別して検出する処理をいう。ここでの検出結果として得られる情報は、人としての被写体の数と、個々の被写体ごとについての画枠内での位置情報(重心)、及び個々の被写体ごとについての画像内におけるサイズ(占有面積)などとなる。
また、この段階での被写体検出処理の手法、アルゴリズムは、現実の人として存在しているものが写った現実被写体と、非現実被写体とを区別することなく被写体として検出するものであってよい。
ここで否定の判別結果が得られたのであれば、ステップS511により被写体探索を指示したうえでステップS501に戻る。このようにして、ステップS511からステップS501に戻る場合、ステップS501〜S503の手順は、被写体探索のためのパン・チルト・ズーム制御を実行させながら撮像画像データを取り込んだうえで、被写体探索としての被写体検出を実行するものとなる。
この構図判定処理としての具体的なアルゴリズムは、多様に考えられる。例えば最も簡単な例では、3分割法などに従って、画枠内において被写体の重心(若しくは総合被写体重心Gt)が、画枠の水平若しくは垂直方向にて三分割した仮想線上に位置した構図を最適構図であるとして判定するようなアルゴリズムを考えることができる。
上記ステップS505による構図合わせの処理が開始されて以降においては、ステップS506により、実際にそのときの撮像画像データの画像として得られている構図が、ステップS505により判定した構図と同じであるみなされる状態(例えば一定以上の近似度となる状態)となったか否か(構図がOKであるか否か)を判別することとしている。なお、この判別は、例えば構図判定ブロック62において、構図判定結果を出力した後に得られる被写体情報が示す被写体の位置やサイズなどの変化を認識することで実現できる。
これに対して、ステップS506において構図がOKになったとの判別結果が得られた場合には、ステップS507により、レリーズ動作、つまり、そのときに得られている撮像画像データを静止画(ショット画像となる)として記録する動作が実行されるように指示する。このレリーズ指示の処理も、例えばここでは、構図判定ブロック62が実行するものとして捉えればよい。
このレリーズ指示に応じて、先ず、パン・チルト・ズーム制御ブロック63は、これまでの構図合わせのためのパン・チルト・ズームの移動、駆動を停止させる。これにより、パン・チルト・ズームの各動きが停止した状態となる。撮像記録ブロック64は、この状態の下、このときに得られている撮像画像データから1つのショット画像としての画像データを生成し、これを記録させる。
このようにして作成される被写体位置情報として、図23,図24に示したようにして被写体A,B,C,Dを撮像したとする場合に対応する内容例を図27(a)に示す。
この図27(a)に示すように、被写体位置情報(撮影画像対応被写体位置情報)は、例えば被写体位置情報において便宜上付した番号に対して、被写体A,B,C,Dごとに求められたパン方向対応被写体位置γx°の値を対応付けられたものとなる。
この図27(a)に示す内容の被写体位置情報は、模式的には図27(b)に示すように、0°〜360°のパン位置の範囲において、番号1〜4にそれぞれ対応する被写体位置1〜4ごとのパン方向対応被写体位置γx°の値を示すものとなる。
なお、図27(a)の被写体位置情報は、番号1〜4に対して、被写体A,B,C,Dの順番でパン方向対応被写体位置γx°が対応付けられた結果となっているが、これはあくまでも一例である。実際においては、番号に対応付けられるパン方向対応被写体位置γx°は、例えば、実際に図26に示す処理を繰り返し実行してショット画像の撮影を繰り返していく過程において、順次追加登録されていくものとなる。
また、図27(a)に例示した被写体位置情報は、制御部27により、ROM28に保持させるようにして管理すればよい。
図27(c)には、図24(a)(b)(c)に示すショット画像1,2,3までが撮影された段階に対応した撮像位置履歴情報の内容例を示している。この図に示すようして、撮像位置履歴情報は、ショット画像ごとに固有となるようにして割り当てられた画像IDと、画像IDごとに対応するショット画像を撮影記録したときに応じてステップS508にて取得したとされるパン方向対応撮像位置とを対応付けた内容を有している。ここでは、画像ID:0001,0002,0003,0004が、それぞれ、ショット画像1,2,3,4を特定するものとなる。
そして、この後の段階で実行したステップS507によりショット画像4が新たに撮影記録されたとする。これに応じて、今回のステップS508においては、ショット画像4に対応するパン方向対応撮像位置αx°=330°が取得される。また、ステップS510においては、ショット画像4に対応するものとして画像ID:0004を生成し、この画像ID:0004にパン方向対応撮像位置αx°=330°を対応付けた内容を、撮像位置履歴情報に追加するようにして更新する。
ステップS510の処理の後は、ステップS511を経たうえで、ステップS501に戻る。
例として、図27の被写体位置情報の内容のもとで、変数n==1のときにステップS603の手順を実行したとすると、被写体位置1の角度値として、γx°(1)==330°が取得されることになる。
この有効範囲Jx°(n)は、自動構図制御撮影の動作により被写体位置nに在るとする人物が、実際に被写体としてショット画像に撮影されている可能性があるとするパン位置の範囲を示す。
あくまでも一例であるが、ここでは、有効範囲Jx°(n)は、γx°(n)としての値を基準として+40°〜-40°の範囲として求めるものとする。被写体位置1の場合には、γx°(1)==330°であるから、これに対応する有効範囲Jx°(1)としては、Jx°(1)==290°〜(330°)〜10°として求められる。
図27との対応では、変数n==1の場合には、有効範囲Jx°(1)は290°〜(330°)〜10°の範囲である。図27(c)の撮像位置履歴情報において、この有効範囲Jx°(1)に含まれるパン方向対応撮像位置αx°は、画像ID:0001の355°、及び画像ID:0004の330°となる。従って,この場合には、抽出結果として、画像ID:0001,画像ID:0004が得られることになる。
これに対してステップS606において肯定の判別結果が得られた場合には、ステップS607に進む。
つまり、先の図24の説明のようにして、被写体人物Aに対して表示画面部33aを正面に向けた状態で、被写体人物Aに関連するショット画像として、被写体人物Aが写っているショット画像1,4が表示画面部33aにて表示されることになる。
この場合には、図26のステップS507が実行された後において、ステップS508〜S510に加えて、図21のステップS303に準じて、チルト方向対応撮像位置αy°と、被写体ごとのチルト方向における相対位置対応角度βy°を取得する。そして、被写体ごとに、ショット画像提示時に設定すべきチルト位置−(αy°+βy°)を求めておき、このチルト位置の値を、チルト位置設定情報に登録して保持しておくようにする。そして、ステップS607においては、先に述べたパン駆動制御とともに、チルト位置設定情報から、その被写体に対応して登録されているチルト位置−(αy°+βy°)の値を読み出し、このチルト位置となるようにして駆動制御を行う。
例えば、自動構図制御撮影によりショット画像を撮影していくのに応じては、撮像位置情報を更新することとして、被写体位置情報については、特に作成することはしないでおく。次に、ショット画像を提示するときには、再度、周囲360°の環境を対象にして被写体探索を行って、撮像システムの周囲に存在する被写体人物の位置情報(水平方向では、パン方向対応被写体位置(γx°)が対応する)を取得し、これらの位置情報を利用して被写体位置情報を作成するようにする。そして、提示すべきショット画像の選択については、被写体位置情報と撮像位置情報とを利用して、図28のステップS603〜S605に準じた処理により選択する。そして、ステップS607のパン駆動制御としては、上記の被写体探索により得られた被写体位置情報を利用して、γx°(n)+180°で現されるパン位置となるようにしてパン駆動制御を実行する。このような処理であれば、例えば、自動構図制御撮影を動作させていたときとショット画像提示時とで、被写体人物の位置が或る程度変わったとしても、これに追随して、適切に被写体人物に対して表示方向が向くようにしてショット画像を表示することが可能になる。
続いて、本実施形態のショット画像提示動作の第5例について説明する。
先ず、ユーザから見た第5例としての撮像システムの動作は第4例と同様である。つまり、第5例の撮像システムは、自動構図制御撮影を行っていくことで、自動的に探索した被写体を撮像したショット画像を蓄積(記録)していく。そして、自動構図制御撮影により蓄積されたこれらのショット画像を対象として、ショット画像提示動作を実行させるときには、撮像システムの周囲にいる被写体人物ごとに対して、順次、デジタルスチルカメラ1の表示画面部33aを正面に向けるようにしながら、その被写体人物に関連した画内容を有している(その被写体人物が写っている)ショット画像を表示させていくようにするものである。
先ず、第5例においては、被写体検出処理として、例えば顔検出処理などにより検出された被写体ごとについて、個人を弁別する個人認識処理も実行するものとする。なお、個人認識処理のアルゴリズムについても、顔検出の方式、手法と同様にして、本実施形態の下では特に限定されるべきものではない。
この図に示すように、被写体別個人認識情報は、被写体番号ごとに、個人認識処理(被写体検出処理)により認識された1つの被写体人物の個人認識データを対応させた構造を有する。個人認識処理によっては、個人の特徴量を表し得る所定のパラメータについての値が求められる。ここでの被写体別個人認識情報は、このようにして求められたパラメータ値から成る。
図29(a)の例では、被写体番号1に被写体人物Aの個人認識データが対応付けられ、被写体番号2に被写体人物Bの個人認識データが対応付けられ、被写体番号3に被写体人物Cの個人認識データが対応付けられ、被写体番号4に被写体人物Dの個人認識データが対応付けられた内容となっている。
この画像内被写体情報は、ショット画像IDと、このショット画像IDが示すショット画像に写っているとする被写体の被写体番号(画像内被写体番号)とを対応付けた内容を有する。
図29(b)の例では、図24(a)〜(d)の各ショット画像の内容に対応するものとして、先ず、ショット画像1に割り当てた画像ID:0001には、被写体A,Bの個人認識データに対応した被写体番号1,2が対応付けられることになる。また、ショット画像2に割り当てた画像ID:0002には、被写体Cの個人認識データに対応した被写体番号3が対応付けられる。ショット画像3に割り当てた画像ID:0003には、被写体Dの個人認識データに対応した被写体番号4が対応付けられ、ショット画像4に割り当てた画像ID:0004には、被写体Aの個人認識データに対応した被写体番号1が対応付けられる。
なお、図29(a)(b)の各情報は統合して、1つの単位情報(撮影画像対応被写体個別認識情報)として形成することができるのであるが、本実施形態では、説明の便宜、実際の処理などを考慮して、図29(a)(b)のようにして個別の情報ごとに分けている。
また、上記のようにして被写体別個人認識情報を生成したことで、ショット画像1に写っている被写体A,Bが対応する被写体番号がそれぞれ1,2であることが特定される。そこで、制御部27は、ショット画像1に割り当てられた画像ID:0001に対して被写体番号1,2の2つを対応付けるようにして、画像内被写体情報を生成して保持する。この後、ステップS511を経た後、ステップS501に戻る。
そこで、制御部27は、ステップS507の後の処理として、被写体番号3に被写体Cの個人認識データを追加登録するようにして、被写体別個人認識情報の更新を行う。また、画像内被写体情報についても、ショット画像2の画像ID:0002に被写体番号3を対応付けた情報を追加登録するようにして更新する。
以降、同様の手順により、ショット画像3,4が撮像記録されるごとに必要に応じて被写体別個人認識情報と画像内被写体情報の更新を行っていく。
ただし、被写体別個人認識情報については、今回の被写体に対応する個人認識データが、既に登録されている個人認識データと同じ(若しくは同じとみなされる程度に近似する)となる場合がある。図24の場合であれば、図24(d)のショット画像4において写っている被写体Aは、ショット画像1が撮像記録された段階で、既に被写体番号1に対応付けて登録されている。このような場合には、被写体別個人認識情報に対する個人認識データの追加登録は行わない、若しくは、今回のショット画像に応じて得られた個人認識データにより、既に登録済みとされている同じ個人認識データを上書きすることとすればよい。
この図においては、先ずステップS701,S702により、図28のステップS601,S602と同様に、ショット画像提示に応じた画像の再生指示が得られるのを待機しており、再生指示が得られたのであれば、初期設定として変数nに1を代入してステップS603以降の手順に進む。
ここで、例えばステップS704としての被写体探索処理として一通りの探索パターンにより探索しても、探索対象の被写体が検出されなかった場合には、ステップS705にて否定の判別結果が得られる。このように否定の判別結果が得られる場合としては、例えば、このときに探索対象の被写体に対応する人物が、撮像システムの周囲から移動していなくなったケースなどを考えることができる。この場合には、ステップS712において変数nについてインクリメントしてからステップS703の手順に戻ることで、次の被写体としての人物を対象とする被写体探索処理が開始される。
これに対して、探索対象の被写体が検出されたとしてステップS705にて肯定の判別結果が得られたのであれば、ステップS706に進む。
なお、このステップS706は、次のステップS707,S708の処理から理解されるように、ショット画像提示におけるパン・チルト駆動について、第2例に準じた処理を実行するための準備的な処理となる。
また、これとともに、ステップS708により、ショット画像提示に対応したチルト制御を実行する。つまり、ステップS706でのチルト制御によって得られたチルト位置をy°とすると、−y°で表されるチルト位置となるようにしてチルト駆動制御を実行する。
そして、次のステップS708により、上記ステップS706により検索した画像IDのショット画像データを、予め定めた再生順(例えば撮影時間順)に従って、一定時間ごとに、表示部33に対して表示させる。
これにより、被写体番号nに対応の被写体人物に対して、表示画面部33aがほぼ正面に向いた状態で、この被写体人物が写っているとされるショット画像を表示する動作が得られることになる。
次に、本実施形態のショット画像提示動作の第6例について説明する。
第6例は、ショット画像提示時におけるユーザインターフェースに関するものとなる。自動撮影としての態様、及びショット画像提示のためのパン・チルト制御の態様などについては、これまでに説明した第1例〜第5例の構成に対応するものの何れが採られてもよい。
前述したように、本実施形態のデジタルスチルカメラ1は、表示画面部33aにおいてタッチパネルを備える。これにより、表示画面部33aにおいて表示させた操作画像に対してユーザが指を押し当てたりすることにより、操作を行うことが可能とされている。
そこで、第6例としては、ショット画像提示動作として表示画面部33aにショット画像を表示させるのにあたり、図示するようにして、例えば、操作用画像として、「保存する」ボタンBt1と「削除する」ボタンBt2を同時に表示させることとしている。
ユーザは、表示されたショット画像を見て、これを保存したいと思ったのであれば、「保存する」ボタンBt1を押す操作を行う。この操作に応じては、例えば制御部27は、そのときに表示されているショット画像のデータがメモリカード40にて記憶管理されるようにする。
これに対して、ユーザが表示されたショット画像を保存する必要がないと判断したときには、「削除する」ボタンBt2に対する操作を行う。この操作に応じて制御部27は、そのときまで表示されていたショット画像は、メモリカード40には記憶されないようにする。
続いては、本実施形態のショット画像提示動作の第7例について説明する。
この第7例も、第6例と同様に、ショット画像提示時におけるユーザインターフェースに関するものとなる。そのうえで、第7例は、例えば自動撮影として自動構図制御撮影が実行される場合を前提にして、第6例を発展させたものとなっている。
例えばここで、自動構図制御撮影により、1つのショット画像が撮影記録されたとする。図32(a)は、これに応じたショット画像提示動作として、表示画面部33aにおいて、そのショット画像が再生表示された様子を示している。
第7例としては、操作画像として、「保存する」ボタンBt1と、「撮り直す」ボタンBt3とが表示される。「保存する」ボタンBt1は、図31の場合と同様にして、同時に表示されているショット画像の保存を指示する操作のためのボタンである。一方、「撮り直す」ボタンBt3は、撮像システムに対して、もう一度、自動構図制御撮影によるショット画像の撮影を指示するための操作に用いられるものである。つまり、第7例としては、表示されたショット画像が気に入らなかった場合に、ユーザの操作に応じて自動構図制御撮影を再度実行させることができる。
ここでの修正用操作画像としては、ショット画像(被写体)を上下左右の各方向に移動させるための、上方向ボタンBt7a、下方向ボタンBt7b、左方向ボタンBt7c、右方向ボタンBt7d、及びズーム倍率を拡大/縮小するための「+」[−]が表記されたズーム拡大ボタンBt6a、ズーム縮小ボタンBt6bの2つのボタンから成る。また、さらにOKボタンBt8が設けられる。
つまり、上方向ボタンBt7a、下方向ボタンBt7b、左方向ボタンBt7c、右方向ボタンBt7dを操作することによっては、表示されているショット画像全体が、操作されたボタンに対応する方向に対して移動する。これに応じては、ショット画像内の被写体が、表示画面部33aの表示領域内にて上下左右に移動することになる。この操作のとき、表示画面部33aの表示領域枠は撮像画像の画枠として扱われる。そして、ユーザは、この画枠としての表示画面部33aの表示領域枠の中で、被写体の位置が好ましい位置となるようにして、上方向ボタンBt7a、下方向ボタンBt7b、左方向ボタンBt7c、右方向ボタンBt7dを操作して、被写体の位置を上下左右方向に移動させて調整する。
そのうえで、この操作時においても、表示画面部33aの表示領域枠は撮像画像の画枠に相当するものとなる。ユーザは、ズーム拡大ボタンBt6a、ズーム縮小ボタンBt6bを操作して、画枠として見立てた表示画面部33aの表示領域枠に対して、自分が好ましいと思う被写体のサイズに調整する。
なお、この図に示す処理は、自動構図制御撮影により1つのショット画像を撮影するごとに、図32により説明したショット画像提示動作における画像表示が行われるように構成された場合に対応させたものとしている。
また、これとともに、ステップS804により、ステップS802により保持したショット画像データを、表示部33にて表示させるための制御を実行し、さらに、ステップS805において、保存指示関連操作画像として、例えば図32(a)に示した「保存する」ボタンBt1と、「撮り直す」ボタンBt3とを、ショット画像に対して重畳表示するための制御を実行する。
「保存する」ボタンBt1が操作されたことを判別した場合には、ステップS806からステップS813に進み、ステップS802にて保持しているショット画像データを、メモリカード40に記録するための制御を実行する。
これに対して、「撮り直す」ボタンBt3に対する操作が行われたことを判別した場合には、ステップS808以降の手順に進む。
ここで、「修正しない」ボタンBt5が操作されたのであれば、ステップS809からステップS801に戻り、自動構図制御撮影を再実行する。
これに対して、「修正する」ボタンBt4が操作されたのであれば、ステップS810以降の処理を実行する。
そして、次のステップS811により、修正用操作画像としてのボタンに対して行われた操作に応じて、表示画面部33aの表示領域にてショット画像を上下左右に移動させたり、拡大・縮小するなどの表示変化を与えるための画像処理制御を実行する。また、構図制御のためのパラメータ値について、デフォルト値から、修正用操作画像のボタンに対する操作に応じた修正用の値に変更する。
そして、OKボタンBt8に対する操作が行われると、ステップS812からステップS801に戻ることになるが、このステップS801による自動構図制御撮影は、ステップS811にて修正用に変更された構図制御パラメータに基づいて実行する。これにより、今回においては、ユーザが修正した構図が反映されたショット画像が撮影される。
また、本実施形態の変形例として、これまでに説明したショット画像提示動作の第1例〜第6例に共通に適用できるパン・チルト駆動速度制御について、図34のフローチャートを参照して説明する。なお、この図に示す手順も、デジタルスチルカメラ1の制御部27が実行するものとしてみることができる。
そして、例えばパン駆動とチルト駆動の少なくともいずれか一方の開始指示イベントが発生したとされると、ステップS902に進む。
なお、ショット画像提示以外の動作モードにおけるパン・チルト駆動としては、例えば1つには、ユーザのパンニング・チルティングの操作に応じたパン・チルト駆動を挙げることができる。また、自動構図制御撮影などにおいて、被写体探索であるとか構図合わせのために実行させるパン・チルト駆動も挙げることができる。
ここで、パン・チルト駆動速度sp2は、パン・チルト駆動速度sp1よりも高い速度が設定されている。ステップS904により、パン・チルト機構は、パン・チルト駆動速度sp2に応じた実速度で動くことになるが、これによっては、ショット画像提示の動作モード時には、これ以外の動作モードのときよりも速いパンニング・チルティングの動きが与えられることになる。
これに対して、ショット画像提示の場合には、上記のようなことを考慮する必要はなく、また、低速だと、目標のパン・チルト位置に到達するまでの時間がかかってしまうことになり、ユーザにストレスを与える場合も出て来ると考えられる。この点からすれば、ショット画像提示の場合には、それ以外の動作モード時よりも高いパンニング・チルティングの移動速度とすることが好ましいことになる。
そこで、本実施形態の撮像システムについて、図34に示したアルゴリズムを適用すれば、パンニング・チルティングの移動速度について、ショット画像提示の動作モード時には高速を設定し、ショット画像提示以外の動作モード時には低速を設定するという適切な速度切り換えが行われることになる。
本実施形態の撮像装置として、例えば上記のデジタルスチルカメラを使用した場合には、上記のようにして撮像方向1と表示方向F2とが同じ向きの状態においては、これまでに述べたショット画像提示に対応したパン・チルト駆動をする必要性はない。
そこでこの場合には、ショット画像提示動作を実行するのにあたり、先ず、現在のレンズ部の回転位置が表示画面部側に在るか否かについて判別する。そして、表示画面部側に在るとの判別結果が得られたのであれば、ショット画像提示対応のパン・チルト駆動制御は実行せずに、例えばそのままのパン・チルト位置によりショット画像を表示させるようにする。これに対して、表示画面部側にはないとの判別結果が得られたのであれば、ショット画像提示対応のパン・チルト駆動制御を実行したうえで、ショット画像を表示させるように構成する。
しかし、例えばフローチャートとして各図に示した処理手順の少なくとも1つが雲台10側において実行されるようにして構成してもよい。
一例として、本実施形態のショット画像提示動作の第1例、第2例の場合であれば、パン・チルト反転駆動を雲台10側の制御により実行する構成を考えることができる。つまり、デジタルスチルカメラ1からは、自動撮影を実行したことを雲台10に通知する。雲台10の制御部51は、通知を受けたときの自動撮影時のパン位置、チルト位置を取得し、これに基づいて、自身で、ショット画像提示における反転駆動のための目標となるパン位置、チルト位置を求める。さらに、制御部51により、この目標のパン位置、チルト位置となるようにしてパン機構部、チルト機構部を駆動制御する。
また、第3例についても、例えば、撮像画像データをデジタルスチルカメラ1から雲台10に伝送するように構成すれば、雲台10側にて被写体の重心を求めるとともに、パン・チルト方向対応の被写体位置γx°,γy°を求めて反転駆動させることが可能になる。第4例、第5例についても、撮像画像データ、ショット画像データを、デジタルスチルカメラ1から雲台10に伝送することで、雲台10側にて図27,図29に示した情報を生成、保持して、反転駆動を実行することができる。さらには、デジタルスチルカメラ1側から伝送される撮像画像データを利用して、雲台10側にて、自動構図制御撮影のための構図判定処理、構図合わせ制御なども実行させるように構成できる。
さらには、図34に示した駆動速度切り換えについても雲台10側で制御するように構成することは容易に可能である。
また、このことからすると、本実施形態の撮像システムとしては、必ずしも、デジタルスチルカメラ1と雲台10とが独立した装置である必要はなく、撮像装置と雲台とが一体化された構成でもよい。但し、実施の形態のようにしてデジタルスチルカメラ1と雲台10とをそれぞれ独立した装置として構成すれば、デジタルスチルカメラ1を通常にカメラとして使用できる。
このようなプログラムは、例えばROMなどに対して製造時などに書き込んで記憶させるほか、リムーバブルの記憶媒体に記憶させておいたうえで、この記憶媒体からインストール(アップデートも含む)させるようにしてDSP対応の不揮発性の記憶領域やフラッシュメモリ30などに記憶させることが考えられる。また、USBやIEEE1394などのデータインターフェース経由により、他のホストとなる機器からの制御によってプログラムのインストールを行えるようにすることも考えられる。さらに、ネットワーク上のサーバなどにおける記憶装置に記憶させておいたうえで、デジタルスチルカメラ1にネットワーク機能を持たせることとし、サーバからダウンロードして取得できるように構成することも考えられる。
Claims (14)
- 予め定められたトリガに応じて自動撮影動作を実行することで、撮像部により撮像して得られる画像から撮影画像データを取得する自動撮影制御手段と、
上記撮像部の撮像方向とは異なる方向にその表示方向が向くようにして表示画面部が設けられて、上記表示画面部にて画像が表示される表示部と、
上記撮像部と上記表示画面部とを有する被移動体部について、上記撮像方向とともに上記表示方向を変化させるようにして移動するための機構を有する移動機構部と、
自動撮影制御手段により取得された上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるように上記表示部に対する表示制御を実行する撮影画像表示制御手段と、
上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるときに対応しては、上記表示方向が被写体人物側を向くようにして上記被移動体部が移動するように上記移動機構部を制御する、移動制御手段と、
を備える撮像システム。 - 上記移動機構部の基準位置に対する被写体の位置である絶対的被写体位置を取得する被写体位置取得手段をさらに備え、
上記移動制御手段は、上記絶対的被写体位置に対して上記表示方向が向くようにして上記移動機構部を制御する、
請求項1に記載の撮像システム。 - 上記撮影画像データの画像において、被写体が1つのみの場合には、この被写体についての単一重心を求め、被写体が複数の場合には、この被写体についての総合的な重心を求める重心取得手段をさらに備え、
上記被写体位置取得手段は、上記撮影画像データを取得したときの上記移動機構部の位置と、上記撮影画像データの画像における上記重心の位置とに基づいて、上記絶対的被写体位置を取得する、
請求項2に記載の撮像システム。 - 上記被写体位置取得手段は、自動撮影により撮影画像データが取得されていくのに応じて、新規に撮影された被写体についての絶対的被写体位置を取得していくようにされ、
上記移動制御手段は、取得された上記絶対的被写体位置ごとに、順次、上記表示方向が向くようにして上記移動機構部を制御し、
上記撮影画像表示制御手段は、上記絶対的被写体位置に上記表示方向が向けられた状態ごとに、これまでの上記自動撮影により取得された撮影画像データの全て、若しくは一部を表示させる、
請求項2又は請求項3に記載の撮像システム。 - 上記撮影画像データごとに、その画像内に存在する被写体について取得した絶対的被写体位置を示す撮影画像対応被写体位置情報を生成して保持する撮影画像対応被写体位置情報生成手段をさらに備え、
上記撮影画像表示制御手段は、上記表示方向が向けられている絶対的被写体位置と、撮影画像対応被写体位置情報とに基づいて、これまでの上記自動撮影により取得された撮影画像データのうちから選択した撮影画像データの画像を表示させる、
請求項4に記載の撮像システム。 - 上記撮影画像表示制御手段により上記表示画面部にて撮影画像データの画像が表示されているときに、この撮像画像データを記録媒体に記録して保存させるか否かを指示するための操作が行えるようにされた保存指示操作手段を更に備える、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の撮像システム。 - 上記撮影画像表示制御手段により上記表示画面部にて撮影画像データの画像が表示されているときに、この撮像画像データを記録媒体に記録して保存させずに、自動撮影動作の再実行を指示するための操作が行えるようにされた再撮影指示操作手段をさらに備える、
請求項6に記載の撮像システム。 - 上記再撮影指示操作手段に対応して行われた操作により自動撮影動作の再実行が指示された場合に、自動撮影動作を再実行する際に撮影画像データの画像として得られるべき構図について修正指示を行うための修正指示操作手段をさらに備える、
請求項7に記載の撮像システム。 - 撮像部により撮像して得られる画像において被写体を検出した場合において、構図を判定する構図判定手段と、
判定された構図が得られるようにして少なくとも上記移動機構部を制御する構図制御手段とをさらに備え、
上記自動撮影制御手段は、上記構図制御手段の制御によって判定された構図が得られたことをトリガとして自動撮影動作を実行する、
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の撮像システム。 - 上記移動制御手段は、上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるときに対応する上記被移動体部の移動速度のほうが、これ以外のときの上記被移動体部の移動速度よりも高くなるようにして上記移動機構部を制御する、
請求項1乃至請求項8に記載の撮像システム。 - 画像における被写体を対象にして個別認識処理を実行する個別認識処理手段と、
上記撮影画像データごとに対応させて、その画像内に存在する被写体について個別認識処理を実行して得られた個別認識データを保持する撮影画像対応被写体個別認識情報を生成して保持する撮影画像対応被写体個別認識情報生成手段と、
上記移動機構部を少なくとも制御して、撮像部により撮像して得られる画像から、上記撮影画像対応被写体個別認識情報において登録されている個別認識データのそれぞれに一致するとされる被写体を探索する探索制御を実行する探索制御手段とをさらに備え、
上記移動制御手段は、上記探索制御手段により探索された被写体ごとに、順次、上記表示方向が向けられていくようにして、上記移動機構部を制御し、
上記撮影画像表示制御手段は、被写体に上記表示方向が向けられた状態ごとに、これまでの上記自動撮影により取得された撮影画像データの全て、若しくは一部を表示させる、
請求項1、請求項2、請求項6乃至請求項10のいずれかに記載の撮像システム。 - 上記被移動体部を有して成る撮像装置と、この撮像装置とは物理的に独立した装置である、上記移動機構部を有して成る雲台装置とを備えて成る、
請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の撮像システム。 - 予め定められたトリガに応じて自動撮影動作を実行することで、撮像部により撮像して得られる画像から撮影画像データを取得する自動撮影制御手順と、
自動撮影制御手段により取得された上記撮影画像データの画像が、上記撮像部の撮像方向とは異なる方向に表示方向が向くようにして設けられた上記表示画面部にて表示されるように表示制御を実行する撮影画像表示制御手順と、
上記撮像部と上記表示画面部とを有する被移動体部について、上記撮像方向とともに上記表示方向を変化させるようにして移動するための機構を有する移動機構部を制御するもので、上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるときに対応しては、上記表示方向が被写体人物側を向くようにして制御する移動制御手順と、
を実行する画像提示方法。 - 予め定められたトリガに応じて自動撮影動作を実行することで、撮像部により撮像して得られる画像から撮影画像データを取得する自動撮影制御手順と、
自動撮影制御手段により取得された上記撮影画像データの画像が、上記撮像部の撮像方向とは異なる方向に表示方向が向くようにして設けられた上記表示画面部にて表示されるように表示制御を実行する撮影画像表示制御手順と、
上記撮像部と上記表示画面部とを有する被移動体部について、上記撮像方向とともに上記表示方向を変化させるようにして移動するための機構を有する移動機構部を制御するもので、上記撮影画像データの画像が上記表示画面部にて表示されるときに対応しては、上記表示方向が被写体人物側を向くようにして制御する移動制御手順と、
を撮像システムに実行させるプログラム。
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