JP5434339B2 - 撮像制御装置、撮像システム、撮像方法、プログラム - Google Patents
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Description
つまり、デジタルスチルカメラにおいて、被写体を撮像して取り込まれた取り込み画像に対して被写体の笑顔の検出を行い、笑顔が検出された場合に、シャッタを切り、その瞬間に取り込まれたフレーム画像を静止画として抽出し、その静止画像データをメモリに保存するといった一連の静止画撮像動作を行うようにする、という動作を実行させる。これにより、デジタルスチルカメラは、ユーザの指示なしに、自動で静止画撮像動作を行い、被写体の笑顔を撮像することができる。
例えば、自動撮影記録が可能なデジタルスチルカメラの周囲に、被写体となり得る人物が相当数いるような状況があることを想定した場合、このデジタルスチルカメラの周囲にいる人たちが、できるだけ満遍なく撮影記録されることが求められているといえる。このためには、例えば、撮像装置の周囲にいる複数の人物についてできるだけ偏ることなく、満遍なく撮影記録対象の被写体として選定されるようにすることが求められる。
つまり、撮像部により撮像して得られる画像データを入力して、この画像データに基づく画像において存在する被写体を検出する被写体検出手段と、上記被写体検出手段により検出された被写体を画像内に含む上記画像データを記録媒体に記録する撮像記録を実行させる撮像記録制御手段と、上記撮像記録の履歴に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出され得る状態に遷移するか否かを判別する遷移判別手段と、上記遷移判別手段により遷移すべきであるとの判別結果が得られたことに応じて、少なくとも最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成を形成する被写体が上記被写体検出手段により検出されるように、上記撮像部の撮像視野範囲を変更する可動機構部を駆動制御する撮像視野範囲変更制御手段とを備え、上記被写体検出手段は、検出される被写体ごとに個人認識処理を実行して、個人を弁別して識別する個人識別情報を得るようにされており、上記遷移判別手段は、上記履歴として、上記個人識別情報により認識される個人としての被写体ごとの上記撮像記録制御手段による記録が実行された回数を示す個人記録回数情報を保持し、上記個人記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別することとした。
そのうえで、撮像記録の履歴情報に基づいて、最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成に遷移すべきであると判定された場合には、可動機構部を動かして撮像視野範囲を変更させることで、異なる被写体構成を得ようとして動作する。
<1.撮像システムの構成>
[1−1.全体構成]
[1−2.デジタルスチルカメラ]
[1−3.雲台]
<2.実施形態の構図制御に対応する機能構成例>
<3.自動撮像記録機能として考え得るアルゴリズム例>
<4.実施形態としての自動撮像記録のアルゴリズムの基本例(第1実施形態)>
<5.撮像視野範囲変更制御のアルゴリズム例(第2実施形態)>
<6.撮像視野範囲変更制御のアルゴリズム例(第3実施形態)>
<7.遷移条件に応じた自動撮像記録のアルゴリズム例(第4実施形態)>
<8.遷移条件に応じた自動撮像記録のアルゴリズム例(第5実施形態)>
<9.遷移条件に応じた自動撮像記録のアルゴリズム例(第6実施形態)>
<10.撮影頻度に応じた規定最大値の変更例(第7実施形態)>
<11.被写体数に応じた規定最大値の変更例(第8実施形態)>
<12.変形例>
[第1の変形例]
[第2の変形例]
<13.本実施形態の撮像システムの変形例>
また、本明細書においては、以降の説明にあたり、画枠、画角、撮像視野範囲、構図なる語を用いることとする。
画枠は、例えば画像が嵌め込まれるようにしてみえる一画面相当の領域範囲をいい、一般には縦長若しくは横長の長方形としての外枠形状を有する。
画角は、ズーム角などともいわれるもので、撮像装置の光学系におけるズームレンズの位置によって決まる画枠に収まる範囲を角度により表したものである。一般的には、撮像光学系の焦点距離と、像面(イメージセンサ、フィルム)のサイズによって決まるものとされているが、ここでは、焦点距離に対応して変化し得る要素を画角といっている。
撮像視野範囲は、定位置に置かれた撮像装置により撮像して得られる画像の画枠に収まる範囲について、上記の画角に加え、パン(水平)方向における振り角度と、チルト(垂直)方向における角度(仰角、俯角)により決まるものをいう。
構図は、ここでは、フレーミングともいわれるもので、例えば撮像視野範囲によって決まる画枠内における被写体についてのサイズ設定も含めたうえでの配置状態をいう。
[1−1.全体構成]
本実施形態の撮像システムは、デジタルスチルカメラ1と、このデジタルスチルカメラ1が載置される雲台10から成る。
先ず、図1にデジタルスチルカメラ1の外観例を示す。図1(a)、(b)は、それぞれデジタルスチルカメラ1の正面図、背面図となる。
この図に示されるデジタルスチルカメラ1は、先ず、図1(a)に示すように、本体部2の前面側においてレンズ部21aを備える。このレンズ部21aは、撮像のための光学系として本体部2の外側に表出している部位である。
この表示画面部33aには、撮像モード時においては、スルー画などといわれ、そのときにレンズ部21aにより撮像している画像が表示される。また、再生モード時においては、記憶媒体に記録されている画像データが再生表示される。さらに、ユーザがデジタルスチルカメラ1に対して行った操作に応じて、GUI(Graphical User Interface)としての操作画像が表示される。
この場合のカメラ台座部12の上面部には、図2に示すようにして、突起部13とコネクタ14が設けられている。
その図示は省略するが、デジタルスチルカメラ1の本体部2の下面部には、突起部13と係合する孔部が形成されている。デジタルスチルカメラ1がカメラ台座部12に対して適正に置かれた状態では、この孔部と突起部13とが係合した状態となる。この状態であれば、通常の雲台10のパンニング・チルティングの動作であれば、デジタルスチルカメラ1が雲台10からずれたり、外れてしまったりすることがないようにされている。
また、デジタルスチルカメラ1とカメラ台座部12との通信は無線により行われるようにしてもよい。
まず、パン方向の基本的な動きは次のようになる。
この雲台10を床面などに置いた状態では、接地台部13の底面が接地する。この状態において、図4に示すように、回転軸11aを回転中心として、本体部11は時計回り方向、及び反時計回り方向に回転できるようになっている。これにより、雲台10に載置されているデジタルスチルカメラ1の撮像視野範囲は、左右方向(水平方向)に沿って変化することになる。つまり、パンニングの動きが与えられる。
そのうえで、この場合の雲台10のパン機構は、時計回り方向及び反時計回り方向の何れについても、360°以上の回転が無制限で自在に行える構造を有しているものとする。
ここでは、図4に示すようにして、パン基準位置を0°(360°)としたうえで、パン方向に沿った本体部11の回転位置、即ちパン位置を0°〜360°により表すものとする。
チルト方向の動きは、図5(a)及び図5(b)に示すようにして、カメラ台座部12が回転軸12aを回転中心として、仰角、俯角の両方向に可動することにより得られる。
ここで、図5(a)は、カメラ台座部12がチルト基準位置Y0(0°)にある状態が示されている。この状態では、レンズ部21a(光学系部)の撮像光軸と一致する撮像方向F1と、接地台部13が接地する接地面部GRとが平行となる。
そのうえで、図5(b)に示すように、先ず、仰角方向においては、カメラ台座部12は、回転軸12aを回転中心として、チルト基準位置Y0(0°)から所定の最大回転角度+f°の範囲で動くことができる。また、俯角方向においても、回転軸12aを回転中心として、チルト基準位置Y0(0°)から所定の最大回転角度−g°の範囲で動くことができるようになっている。このようにして、カメラ台座部12がチルト基準位置Y0(0°)を基点として、最大回転角度+f°〜最大回転角度−g°の範囲で動くことで、雲台10(カメラ台座部12)に載置されたデジタルスチルカメラ1の撮像視野範囲は、上下方向(垂直方向)沿って変化することになる。つまりチルティングの動作が得られる。
先ず、図6のブロック図は、デジタルスチルカメラ1の実際的な内部構成例を示している。
この図において、先ず、光学系部21は、例えばズームレンズ、フォーカスレンズなども含む所定枚数の撮像用のレンズ群、絞りなどを備えて成り、入射された光を撮像光としてイメージセンサ22の受光面に結像させる。
また、光学系部21においては、上記のズームレンズ、フォーカスレンズ、絞りなどを駆動させるための駆動機構部も備えられているものとされる。これらの駆動機構部は、例えば制御部27が実行するとされるズーム(画角)制御、自動焦点調整制御、自動露出制御などのいわゆるカメラ制御によりその動作が制御される。
信号処理部24では、A/Dコンバータ23から出力されるデジタルの撮像信号について、例えば1つの静止画 (フレーム画像)に相当する単位で取り込みを行い、このようにして取り込んだ静止画単位の撮像信号について所要の信号処理を施すことで、1枚の静止画に相当する画像信号データである撮像画像データ(撮像静止画像データ)を生成することができる。
エンコード/デコード部25は、信号処理部24から出力されてくる静止画単位の撮像画像データについて、所定の静止画像圧縮符号化方式により圧縮符号化を実行したうえで、例えば制御部27の制御に応じてヘッダなどを付加して、所定形式に圧縮された画像データの形式に変換する。そして、このようにして生成した画像データをメディアコントローラ26に転送する。メディアコントローラ26は、制御部27の制御に従って、メモリカード40に対して、転送されてくる画像データを書き込んで記録させる。この場合のメモリカード40は、例えば所定規格に従ったカード形式の外形形状を有し、内部には、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体記憶素子を備えた構成を採る記憶媒体である。なお、画像データを記憶させる記憶媒体については、上記メモリカード以外の種別、形式などとされてもよい。
このためには、制御部27が画像データを指定して、メディアコントローラ26に対してメモリカード40からのデータ読み出しを命令する。この命令に応答して、メディアコントローラ26は、指定された画像データが記録されているメモリカード40上のアドレスにアクセスしてデータ読み出しを実行し、読み出したデータを、エンコード/デコード部25に対して転送する。
また、この場合のフラッシュメモリ30は、例えばユーザ操作や動作履歴などに応じて変更(書き換え)の必要性のある各種の設定情報などを記憶させておくために使用する不揮発性の記憶領域として設けられるものである。なおROM28について、例えばフラッシュメモリなどをはじめとする不揮発性メモリを採用することとした場合には、フラッシュメモリ30に代えて、このROM28における一部記憶領域を使用することとしてもよい。
音声出力部35は、制御部27の制御により、例えば所定内容の通知のために、所定の音色と発音パターンによる電子音を出力する部位である。
LED部36は、例えばデジタルスチルカメラ1の筐体前面部に表出して設けられるLED(Light Emitting Diode)と、このLEDを点灯駆動する回路部などから成り、制御部27の制御に応じて、LEDを点灯、消灯する。このLEDを点灯、消灯パターンにより、所定内容の通知が行われる。
図7のブロック図は、雲台10の内部構成例を示している。
先に述べたように、雲台10は、パン・チルト機構を備えるものであり、これに対応する部位として、パン機構部53、パン用モータ54、チルト機構部56、チルト用モータ57を備える。
パン機構部53は、雲台10に取り付けられたデジタルスチルカメラ1について、図4に示したパン(横・左右)方向の動きを与えるための機構を有して構成され、この機構の動きは、パン用モータ54が正逆方向に回転することによって得られる。同様にして、チルト機構部56は、雲台10に取り付けられたデジタルスチルカメラ1について、図5(b)に示したチルト(縦・上下)方向の動きを与えるための機構を有して構成され、この機構の動きは、チルト用モータ57が正逆方向に回転することによって得られる。
このモータ駆動信号によりパン用モータ54が、例えば所要の回転方向、回転速度により回転し、この結果、パン機構部53も、これに対応した移動方向と移動速度により動くようにして駆動される。
同様にして、チルト機構部56の動きを制御するときには、制御部51は、チルト機構部56に必要な移動方向、移動速度を指示する信号をチルト用駆動部58に対して出力する。チルト用駆動部58は、入力される信号に対応したモータ駆動信号を生成してチルト用モータ57に出力する。このモータ駆動信号によりチルト用モータ57が、例えば所要の回転方向及び回転速度で回転し、この結果、チルト機構部56も、これに対応した移動方向,速度により動くようにして駆動される。
また、パン機構部53は、ロータリーエンコーダ(回転検出器)53aを備えている。ロータリーエンコーダ53aは、パン機構部53の回転の動きに応じて、その回転角度量を示す検出信号を制御部51に出力する。同様に、チルト機構部56はロータリーエンコーダ56aを備える。このロータリーエンコーダ56aも、チルト機構部56の回転の動きに応じて、その回転角度量を示す信号を制御部51に出力する。
次に、図8のブロック図により、本実施形態に対応する撮像システムを成すデジタルスチルカメラ1及び雲台10についての、ハードウェア及びソフトウェア(プログラム)により実現される機能構成例を示す。
この図において、デジタルスチルカメラ1は、撮像記録ブロック61、構図判定ブロック62、パン・チルト・ズーム制御ブロック63、及び通信制御処理ブロック64を備えて成るものとされている。
この場合の撮像記録ブロック61における撮像画像データの記録(撮像記録)は、構図判定ブロックの指示、制御により実行される。
本実施形態においては、この構図判定に際して、被写体検出により検出された被写体ごとに、後述する属性についての検出も行う。そして、構図判定処理に際しては、この検出された属性を利用して最適とされる構図を判定する。さらに、判定した構図による画内容の撮像画像データが得られるようにするための構図合わせ制御も実行する。
ここで、構図判定ブロック62が実行する被写体検出処理(初期顔枠の設定を含む)は、図6との対応では信号処理部24が実行するようにして構成できる。また、この信号処理部24による被写体検出処理は、DSP(Digital signal Processor)による画像信号処理として実現できる。つまり、DSPに与えるプログラム、インストラクションにより実現できる。
また、構図判定ブロック62が実行する顔枠の修正、及び構図判定、構図合わせ制御は、制御部27としてのCPUがプログラムに従って実行する処理として実現できる。
また、例えば判定された適切画角を得るためのズームレンズの位置(ズーム倍率)を求め、このズーム位置となるようにして、撮像記録ブロック61が備えるとされるズーム機構を制御する。
通信制御処理ブロック71は、デジタルスチルカメラ1側の通信制御処理ブロック64との間での通信を実行するための部位であり、上記のパン・チルト制御信号を受信した場合には、このパン・チルト制御信号をパン・チルト制御処理ブロック72に対して出力する。
このパン・チルト制御処理ブロック72は、入力したパン・チルト制御信号に応じて、ここでは図示していないパン駆動機構部、チルト駆動機構部を制御する。これにより、最適構図に応じて必要な水平視野角と垂直視野角を得るためのパンニング、チルティングが行われる。
上記のようにして構成される撮像システムでは、雲台10のパン・チルト機構を駆動してデジタルスチルカメラ1の撮像視野範囲を変更していくようにして撮像画像内に収まる被写体を検出する。そして、検出した被写体があれば、これをしかるべき構図で画枠内におさめて撮像記録することができる。つまり、自動撮像記録機能を有する。
なお、この図に示す処理手順は、図8に示すデジタルスチルカメラ1における各機能ブロック(撮像記録ブロック61、構図判定ブロック62、パン・チルト・ズーム制御ブロック63、通信制御処理ブロック64)が適宜実行するものとしてみることができる。
このステップS102の被写体検出処理としては、例えば先に述べたようにして顔検出技術を応用し、その検出結果として、例えば、被写体数であるとか、被写体サイズ、画像における被写体位置などを得ることができる。
この被写体探索処理は、例えば、パン・チルト・ズーム制御ブロック63が通信制御処理ブロック64を経由して、雲台10のパン/チルト方向への移動を指示するとともに、必要に応じてはズーム制御も行って撮像視野範囲を所定のパターンで時間経過に応じて変更していく制御となる。これにより、デジタルスチルカメラ1の周囲に存在している被写体を撮像視野範囲内に収まるようにして捕捉しようというものである。
これに対して、ステップS103において被写体が検出されたとして肯定の判別結果が得られた場合には、ステップS104に進む。
ここで判定される構図を形成する要素としては、例えば画枠における被写体のサイズ、画枠内の被写体の位置、などを挙げることができる。
このような動作では、結果として、特定の被写体のみの写真ばかりが撮り貯められることになり、内容的におもしろみの欠けたものとなってしまう。そこで、本実施形態としては、このような不都合を回避するために、撮像システムの周囲に存在している被写体について、特定の被写体に偏ることなく、できるだけ満遍なく撮像記録されるようにするための構成を提案する。
図10のフローチャートは、第1実施形態としての自動撮像記録のアルゴリズム例を示している。なお、この図に示す処理は、以降説明する第2実施形態以降の構成に対して最も基本のアルゴリズムとなる。
なお、この図に示す処理手順としても、図8に示すデジタルスチルカメラ1における各機能ブロック(撮像記録ブロック61、構図判定ブロック62、パン・チルト・ズーム制御ブロック63、通信制御処理ブロック64)が適宜実行するものとしてみることができる。
また、このようなプログラムは、例えばROMなどに対して製造時などに書き込んで記憶させるほか、リムーバブルの記憶媒体に記憶させておいたうえで、この記憶媒体からインストール(アップデートも含む)させるようにしてDSP対応の不揮発性の記憶領域やフラッシュメモリ30などに記憶させることが考えられる。また、データインターフェース経由により、他のホストとなる機器からの制御によってプログラムのインストールを行えるようにすることも考えられる。さらに、ネットワーク上のサーバなどにおける記憶装置に記憶させておいたうえで、デジタルスチルカメラ1にネットワーク機能を持たせることとし、サーバからダウンロードして取得できるように構成することも考えられる。
そして、図10において構図判定ブロック62は、ステップS205による1回の撮像記録の実行を完了したとされると、ステップS206により、撮像記録履歴情報を更新する。
この撮像記録履歴情報の内容、定義の具体例は、以降説明する実施形態に応じて異なるものとなる。いずれにせよ、撮像記録履歴情報の内容に基づいて、次のステップS207における判定結果を得ることになる。
ここでいう被写体構成とは、撮像画像データの画像において得られる個別の被写体の組み合わせのことをいう。
そして、例えば被写体Aのほかに、被写体B,Cもいるとした場合の、被写体Aのみ以外による「他の被写体構成」は、組み合わせとして考えると、次のようなものであることになる。
[被写体Bのみ]、[被写体Cのみ]、[被写体A,Bの組み合わせ]、[被写体A,Cの組み合わせ]、[被写体B,Cの組み合わせ]、[被写体A,B,Cの組み合わせ]
そして、例えば上記のようにして、例えば同じ被写体構成などの条件での撮影記録が或る規定回数繰り返されたとする。この結果、ステップS207において肯定の判別結果が得られることとなってステップS208に進む。
ステップS208では、結果的に、上記したような他の被写体構成の何れかとしての被写体が検出されるようにするための、撮像視野範囲の変更制御を実行する。つまり、パン・チルト・ズーム制御ブロック63により、パン制御、チルト制御、ズーム制御の少なくとも何れか1つを実行することによって、撮像視野範囲を変更したうえで、ステップS201に戻る。撮像視野範囲が変更されれば、例えばこれまで撮像画像データの画像内に存在していなかった被写体が改めて検出される可能性があることになる。つまり、少なくとも最後の撮像記録時とは異なる被写体構造が得られる可能性がある。
なお、ステップS208に相当する、撮像視野範囲の変更制御の具体例については、次に2例を挙げて説明する。
図11のフローチャートは、第2実施形態として、撮像視野範囲変更制御のアルゴリズムの具体例を含めた構図制御処理例を示している。なお、この図におけるステップS301〜S307,及びステップS309の手順は、図10のステップS201〜S207,及びステップS209と同様となる。
ステップS308においては、パン・チルト・ズーム制御ブロック63が、雲台10において、予め定められた規定角度であるα°だけパン方向における移動が行われるようにしてパン制御を実行する。
また、ここでは、デジタルスチルカメラ1に設定されている画角を、画角中央angC、画角左端angL、画角右端angRにより表現している。なお、画角中央angCは、デジタルスチルカメラ1の撮像光軸と一致するものであり、画角中央angCから画角左端angLまでの角度の大きさと、画角中央angCから画角右端angRまでの角度の大きさは同じになる。水平方向における撮像視野範囲は、画角左端angLから画角右端angRに収まる範囲が相当する。なお、説明の便宜上、ここでは最も広い画角(ワイド端)に設定されているものと仮定する。そして、ここでは、ワイド端での画角値を70°であるとしている。
図13(a)の状態では、被写体SBJ0,SBJ1のうち、被写体SBJ0のみが、デジタルスチルカメラ1の撮像視野範囲に収まっているものとする。そして、この図13(a)に示す状態で図11のアルゴリズムに従って被写体SBJ0を画枠内に含む撮像画像データの撮像記録が、例えば所定回数行われた結果として、ステップS307において、他の被写体構成への遷移すべき条件が満たされたとして、肯定の判別結果が得られたとする。
図13の例に対応しては、規定角度α°の絶対値としては、90°を設定した。これは、デジタルスチルカメラ1のワイド端の画角値が70°とされていることに応じて、これより大きいものとして適切とされる値を設定したものである。つまり、ここでの規定角度α°は、デジタルスチルカメラ1の画角よりも大きな値を設定すべきこととしている。
そして、ここでは、ステップS308として、図13(b)に示すようにして、反時計回り方向で、規定角度α°=90°のパン移動を行っている。これにより、デジタルスチルカメラ1の撮像視野範囲(水平方向)は、図13(b)における画角左端angL-1から画角右端angR-1までの範囲となるようにして変更される。
このようにして、反時計回り方向に90°のパン移動(即ちワイド端の画角値より大きなパン移動)を行った結果、新たに得られたパン移動後の撮像視野範囲(angL-1〜angR-1)と、これより前の撮像視野範囲(angL〜angR)とは、互いに重複する範囲がない。これにより、被写体SBJ0は、パン移動前の撮像視野範囲(angL〜angR)には収まっていたものの、パン移動後の撮像視野範囲(angL-1〜angR-1)から外れることになる。代わりに、被写体SBJ1がパン移動後の撮像視野範囲(angL-1〜angR-1)に収まる状態が得られている。このようにして、図11に示した撮像視野範囲変更制御によっては、先に検出されていた被写体が外されるようにして、最後の撮像記録時とは異なる他の被写体構成が得られる。
なお、図11の撮像視野範囲変更制御(ステップS307)では、パン移動後の撮像視野範囲に対応して被写体が存在していなければ、被写体が検出されないことになる。この場合には、ステップS303にて否定の判別結果が得られることとなって、ステップS309により被写体探索の制御が実行される。
また、上記の説明では、ステップS308としての撮像視野範囲変更制御では、パン移動のみを実行することとしているが、例えば、新たな被写体が撮像視野範囲に収まる可能性をより高くするために、被写体検出に適するものとして設定した所定のパン位置とするためのパン制御であるとか、例えばワイド端に戻すなどのズーム制御が併行して実行されるようにしてもよい。
図12のフローチャートは、第3実施形態として、上記第2実施形態とは異なる撮像視野範囲変更制御のアルゴリズムの具体例を含めた構図制御処理例を示している。なお、この図におけるステップS401,S402、S404〜S407,及びステップS409の手順は、図10のステップS101,S102、S104〜S107,及びステップS109と同様となる。
ステップS408からステップS401に戻ったときには、パン移動により撮像視野範囲が変化していくのに応じて撮像画像データの画像も変化していく。そして、この状態で、ステップS402において被写体検出処理を実行することになる。
これに対して、ステップS407のパン移動開始の制御からステップS401に戻り、ステップS403に至った場合には、上記と判別すべき条件が異なる。つまり、この場合のステップS403においては、上記の被写体検出処理の結果として、先のステップS408の実行前(最後の撮像記録時に相当)において検出されていた被写体とは異なる、新たな被写体が検出されたか否かについて判別することとしている。なお、この判別にあたっては、先のステップS408の実行前において検出されていた被写体が継続して検出されていてもかまわないし、或る段階で撮像視野範囲から外れて検出されなくなっていてもよい。
これに対して、新たな被写体が検出されたとして肯定の判別結果が得られたのであれば、ステップS404以降に進むことになる。
図14(a)には、図13(a)と同じ状態を示している。この場合にも、この図14(a)に示す状態において、被写体SBJ0を含む構図による撮像記録が或る回数繰り返された結果、ステップS407において肯定の判別結果が得られたとする。
すると、図14(b)に示すようにして、図14(a)に示す位置から移動角度Fで示すだけパン移動したところで、画角左端angL-1〜画角右端angR-1の撮像視野範囲に、被写体SBJ1が収まる状態が得られることになる。この状態となったことに応じて、ステップS403において肯定の判別結果が得られ、ステップS404以降の処理に進むことになる。
ここで、図14(b)に示すパン移動後の画角左端angL-1〜画角右端angR-1の撮像視野範囲には、被写体SBJ1だけではなく、パン移動前の画角左端angL〜画角右端angRに収まっていた被写体SBJ0も収まっている状態にある。このようにして、パン移動前の被写体SBJ0が画像内に存在しているとしても、新たな被写体SBJ1との組み合わせとなるので、被写体構成としては、ステップS408によるパン移動(撮像視野範囲変更制御)前とは異なるものとなる。そして、図14(b)の状態でステップS403において肯定の判別結果が得られた場合には、例えばステップS404の構図判定は、被写体が2つの場合に応じた構図判定結果を得ることになる。
図15のフローチャートは、第4実施形態として、図10のステップS207において判定される他の被写体構成に遷移するための条件(遷移条件)の具体例に応じた構図制御のアルゴリズム例を示している。
カウント値cntは、以降の説明から理解されるように、同じ被写体構成で続けて撮像記録した回数を示す。
ステップS507において否定の判別結果が得られた場合には、未だ、これまでと同じ被写体構成で撮像記録すべき回数が残っていることになるので、ステップS501に戻るようにする。これにより、ステップS503においては、再度、前回と同じ被写体構成が検出されることとなって、ステップS504,S505により、或る構図でもって、再度、撮像記録が実行される。
この撮像視野範囲変更制御は、例えば、図11,若しくは図12に示した第2若しくは第3の実施形態を適用すればよい。また、第3の実施形態を適用した場合には、図12のステップS403と同様に、ステップS503にて、新たな被写体が検出されるか否かを判断することになる。
図16のフローチャートは、第5実施形態としての構図制御のアルゴリズム例を示している。第5実施形態は、第4実施形態とは異なる遷移条件の具体例に応じた構図制御となる。
図16において、ステップS601〜S605,S608,S609は、図10のステップS101〜S105,S208,S209に相当する。
そこで、構図判定ブロック62は、ステップS607において、この判定用パン・チルト位置数、つまり、今回撮像記録したパン・チルト位置範囲での記録回数が、規定最大値N以上であるか否かについて判別する。
そして、このような処理が繰り返される過程の或る段階で、ステップS607にて肯定の判別結果が得られることとなって,ステップS608に進むようにされる。
本実施形態の構図判定ブロック62は、被写体検出処理として、検出された個別被写体について、個人を弁別する個人認識処理も実行するものとする。これにより、被写体ごとの検出情報には、検出個別被写体ごとの個人認識処理結果を示す個人認識情報も含められる。
なお、個人認識処理のアルゴリズムについても、顔検出の方式、手法と同様にして、本実施形態の下では特に限定されるべきものではない。
そして、第6実施形態としては、遷移条件として、個人認識処理により得られた被写体ごとの個人の情報を利用する。
そのうえで、ステップS706において構図判定ブロック62は、撮像記録履歴情報の更新処理として、ステップS705により撮像記録された画像において検出されていた被写体の個人認識情報に基づいて、個人別撮像履歴情報を更新する。例えば、ステップS705により撮像記録された被写体の個人認識情報が、未だ個人別撮像履歴情報に登録されていなければ、この被写体の個人認識情報を新規に登録したうえで、撮影記録回数が1であることを示す数を対応付けて格納する。また、ステップS705により撮像記録された被写体の個人認識情報が、既に個人別撮像履歴情報に登録されているのであれば、これに対応付けられた撮影記録回数をインクリメントして更新する。
なお、このステップS707の処理に際して、今回撮像記録された被写体が複数の場合には、これらの複数の被写体(個人)の全ての撮像記録回数が規定最大値N以上である場合に肯定の判別結果とすることが考えられる。若しくは、複数の被写体(個人)のうちの一定数以上、あるいは一定比率以上の被写体の撮像記録回数が規定最大値N以上である場合に肯定の判別結果とすることも考えられる。
また、本実施形態の撮像システムによる自動撮像記録としては、そのときの多様な状況などに応じて、適切な撮影頻度は異なると考えられる。例えば、撮像システムの周囲の被写体数が少なければ、撮影頻度は低くてもよいと考えられる.これに対して、周囲の被写体数が多い場合、これらの被写体を或る限られた時間で満遍なく撮影記録するためには撮影頻度は高い方がよい、ということになる。また、例えば本実施形態のデジタルスチルカメラ1、雲台10は、何れもバッテリで駆動することができるが、バッテリの駆動時間をできるだけ長くしたいと考えれば、単位時間においてパン・チルト・ズームの可変が行われる総合時間であるとか、撮像記録回数は抑えることのほうが有利となる。
例えばこの操作は、デジタルスチルカメラ1に対する操作によって行えるものとする。例えば、ユーザは、デジタルスチルカメラ1の表示画面部33aに表示させたメニュー画面などに対する操作によって、自動撮像記録の頻度(記録頻度)を変更設定する画面(記録頻度設定画面)を呼び出すことができる。そして、この記録頻度設定画面に対する操作によって、ユーザは記録頻度として提示される段階を選択して設定できる。このユーザが選択設定できる記録頻度の段階としては、特に限定されない。例えば0(低)〜100(高)などとしての数値範囲を設定し,この数値範囲のうちからユーザが選択できるようにすることが考えられる。また、これに対して簡易なものとしては、高、中、低による3段階程度とすることが考えられる。
この規定最大値Nは、基本的には固定で適切とされる値が予め規定されればよい。しかし、この規定最大値Nは、記録頻度と関係しているといえ、記録頻度が可変であるのに対して規定最大値Nが固定であると、例えば下記のような不都合が生じる可能性がある。
例えば、記録頻度が高めに設定されているときに、固定の規定最大値Nとしての値が相対的に小さいと、1つの被写体構成で撮像記録される写真枚数が少なくなることとなって、結果的に頻度が高くならないことがあると考えられる。
図18のフローチャートは、この第7の実施形態としてのアルゴリズム例を示している。この処理は、例えば構図判定ブロック62が実行するものとしてみることができる。
図15のS504,S505の実際は、構図合わせ制御を実行しながら、判定した構図が得られたとされると、撮像記録を実行する。記録頻度設定のパラメータとして、1つには、この判定した構図が得られたか否かの判定にあたり、判定された構図を形成する要素である、被写体位置、被写体サイズなどについて、構図が得られたとして判定されるためのマージンを変更することが挙げられる。
例えば、構図判定ブロック62は、ステップS802として、設定された記録頻度が高くなるのに応じて、上記被写体位置、被写体サイズの目標値に対するマージンを大きく設定する。これにより、被写体位置、被写体サイズなどが、本来の目標値から或る程度大きくずれているとしても、判定した構図が得られたとして判別されて撮像記録が実行される。つまり、実際に記録頻度は高くなる。
この判定構図の安定性判定のための所定時間についても、記録頻度設定のパラメータとすることができる。
この場合、構図判定ブロック62は、ステップS802として、設定された記録頻度が高くなるのに応じて、上記安定性判定のための所定時間について短く設定する。これにより、例えば或る程度構図が不安定であっても、判定構図であるとして撮像記録が実行されることになり、実際の記録頻度は高くなる。
つまり、構図判定ブロック62は、ステップS802により、ユーザ操作により設定された記録頻度が高くなるのに応じて、上記の待機時間を段階的に短く設定する処理を実行する。なお、最高の記録頻度に対応しては待機時間を0に設定してもよい。これによっても、実際の自動撮像記録動作としての記録頻度は変化する。
この場合にも、構図判定ブロック62は、ステップS802として、ユーザ操作により設定された記録頻度が高くなるのに応じて、上記の待機時間を段階的に短く設定する。なお、この場合にも、最高の記録頻度に対応しては待機時間を0としてよい。
図15との対応では、ステップS507にて否定の判別結果が得られことに応じてステップS501に戻る際に、この待機時間の計時を実行するようにしてアルゴリズムを構成すればよい。
この場合において、判定構図に該当するとする笑顔のレベルについての閾値を記録頻度設定のパラメータとする。そして、ステップS802により、例えばユーザ操作により設定された記録頻度が高くなるのに応じて、上記の閾値を低く設定する。笑顔のレベルに対する閾値が低いほど、少しの笑顔でも撮影記録されることになるので、結果として、実際の撮影記録の頻度も高くなる。
ところで、1つの被写体構成を形成する被写体数が多ければ、それだけ、これらの被写体により作り出される画内容は豊富になると考えることができる。この点からすれば、例えば被写体検出処理により検出される被写体数が多くなるのに応じて、同じ被写体構成であっても撮像記録すべき回数も多くしてよい、ということがいえる。
この点からすると、アルゴリズムとして、規定最大値Nについては、例えば、被写体検出処理により検出される被写体数が多くなるのに応じて規定最大値Nも増加させるというように、被写体数に応じて変更させるという構成が好ましいといえる。
図19のフローチャートは、この第8実施形態としての構成を含む構図制御のアルゴリズム例を示している。
なお、この図19に示す処理は、第2実施形態に対応する図10のフローチャートを元として、これに第8実施形態を適用したものとなっている。この図においては、図10と同じステップについては、同じステップ番号を付している。
ステップS503−1は、ステップS502,S503としての被写体検出処理によって検出されたとする被写体数に応じて、規定最大値Nを変更設定する。この変更は、予め定めた演算式などを用いて、例えば上記したように、検出される被写体数が多くなるのに応じて増加する規定最大値Nが求められるようにすればよい。
そして、ステップS507においては、上記ステップS503−1により求められた規定最大値Nを利用して判別処理を実行する。
[第1の変形例]
1つの被写体構成に対して考え得る最適構図は1つであるとは限らず、実際にはいくつものバリエーションを考えることができる。例えば第4実施形態による説明では、1つの被写体構成について、規定最大値N分の撮像記録が行えることとしている。このときに、規定最大値N分の撮像記録を実行するごとに、異なる構図が得られるようにすれば、1つの被写体構成に対応して得られる写真の画内容に変化が得られて、より好ましいことになる。
そこで、第1の変形例としては、上記のようにして、規定最大値N分の撮像記録の実行ごとに異なる構図が得られるようにするための構成を提案する。
この処理は、例えば図15におけるステップS504の構図判定処理に際して、その構図判定アルゴリズムを選定するための処理となる。
そのうえで、図20において、先ず、構図判定ブロック62は、ステップS901により現在のカウント値cntを呼び出すと,ステップS902により変数mに対して、この呼び出したカウント値cntとして設定されている値を代入する。
変数mは、構図判定ブロック62が記憶する構図判定アルゴリズムの識別番号に対応する。構図判定ブロック62は、ステップS903により、構図判定アルゴリズム1〜Nのうち、構図判定アルゴリズムm(1<m<N)を呼び出す。そして、ステップS904により、構図判定アルゴリズムmとしてのプログラムを実行して、現在検出されている被写体に対応しての構図判定処理を実行する。
そこで、第1の変形例の応用として、上記のようにして自動撮像記録が一巡するごとに、構図判定アルゴリズムを変更することが考えられる。
また、上記第1の変形例のようにして、1つの被写体構成で規定最大値Nに応じた回数分により異なる構図で撮像記録を実行させる場合においては、実際に次のような状況が想定される。
例えば、つまり、ステップS504にて選択される構図判定アルゴリズムとして、画枠内における複数の被写体の位置関係を変えた構図が適切であるとして判定するものであった場合、そのとき検出されている被写体としての人物がほとんど動かないような状態では、これらの被写体の位置関係が変わることがないので、判定構図を得ることができない。また、構図判定アルゴリズムとして、被写体が笑顔であることが最適構図の要素となっている場合、また、被写体の顔の方向が前回と異なっていることが最適構図の要素となっている場合を考えることもできる。この場合、被写体としての人物がいつまでも笑わないでいる。また、被写体としての人物がいつまでも前回の撮像記録と同じ顔方向で変化がないような場合にも、判定構図が得られないことになる。
このようにして被写体に変化が無い場合には、予め設定した規定最大値N分の撮像記録を行ったとしても、似たような画内容の写真しか得られないことになる。そこで、このような場合には、規定最大値N分を撮像記録しなくとも、他の被写体構成に遷移する方がよい、ということがいえる。
図21のフローチャートは、第2変形例に対応した構図制御のアルゴリズム例を示している。この図に示す処理は、図15に示した第4実施形態対応のアルゴリズムに第2変形例を適用した例としており、図15と同じ処理については同じステップ番号を付している。
構図判定ブロック62は、ステップS504により、上記第1の変形例に対応する、構図判定アルゴリズムmによる構図判定処理と、例えば被写体位置、被写体サイズについての構図合わせ制御を実行し、ステップS504−1において、判定した構図が得られているか(OK)か否かについて判別することとしている。ここで、上記の例のようにして、被写体の位置や顔などに変化がないために、判定した構図が得られない場合には、ステップS504−2において所定時間が経過したと判別されるまで、ステップS504による構図制御と、ステップS504−1による構図OKか否かについての判別を実行する。
ここで、上記の所定時間が経過するまでにおいて、ステップS504−1にて構図OKであるとして判定されれば、ステップS505以降に進んで撮像記録を実行することになる。
これに対して、ステップS504−1にて構図OKであるとの判定結果が得られないまま、ステップS504−2にて所定時間を経過したことが判別された場合には、ステップS508に進んで、パン・チルト・ズーム制御ブロック63による撮像視野範囲変更制御を実行する。
ステップS504−2にて所定時間を経過したことが判別されたことに応じて、ステップS508に遷移するシーケンスは、実質的に、一時的であるが、構図に変化が得られないことに応じて、規定最大値Nを現在のカウント値cntと等しくしたことで、ステップS507にて肯定の判別結果を得ている処理としてみることもできる。
図22は、先に図7,図8に示した本実施の形態の撮像システムに対する変形例としての構成例を示している。
この図では、先ず、デジタルスチルカメラ1から通信制御処理ブロック63を経由して、撮像に基づいて信号処理部24にて生成される撮像画像データを、雲台10に対して送信するようにされている。
この図においては、雲台10の構成として通信制御処理ブロック71、パン・チルト制御処理ブロック72、被写体検出処理ブロック73、及び構図制御処理ブロック74が示されている。
通信制御処理ブロック71は、図7の通信部52に対応する機能部位であって、デジタルスチルカメラ1側の通信制御処理ブロック部63(雲台対応通信部34)との通信処理を所定のプロトコルに従って実行するようにして構成される部位である。
通信制御処理ブロック71により受信された撮像画像データは、被写体検出処理ブロック73に渡される。この被写体検出ブロッ73は、例えば図8に示した構図判定ブロック62と同等の被写体検出処理が少なくとも可能なだけの信号処理部を備えて構成され、取り込んだ撮像画像データを対象として被写体検出処理を実行し、その検出情報を構図制御処理ブロック74に出力する。
構図制御処理ブロック74は、図8の構図制御処理ブロック62と同等の構図制御を実行可能とされており、この構図制御処理の結果としてパン制御、チルト制御を行うときには、そのための制御信号をパン・チルト制御処理ブロック72に対して出力する。
パン・チルト制御処理ブロック72は、例えば図7における制御部51が実行する制御処理のうちで、パン・チルト制御に関する処理の実行機能に対応するもので、入力される制御信号に応じてパン機構部53、チルト機構部56の動きをコントロールするための信号をパン用駆動部55、チルト用駆動部58に対して出力する。これにより、構図制御処理ブロック62にて判定した構図が得られるようにしてパンニング、チルティングが行われる。
このようにして、図22に示す撮像システムは、デジタルスチルカメラ1から雲台10に撮像画像データを送信させることとして、雲台10側により、取り込んだ撮像画像データに基づく被写体検出処理と構図制御とを実行するようにして構成しているものである。
なお、ズーム制御を可能とする場合については、例えば、構図制御ブロック74が、通信制御処理ブロック71経由で、デジタルスチルカメラ1側にズーム制御を指示するように構成すればよい。
このシステムにおいては、雲台10側において撮像部75が備えられる。この撮像部75は、例えば撮像のための光学系と撮像素子(イメージャ)を備えて、撮像光に基づいた信号(撮像信号)を得るようにされているとともに、この撮像信号から撮像画像データを生成するための信号処理部から成る。これは、例えば図6に示した光学系部21、イメージセンサ22、A/Dコンバータ23、及び信号処理部24において撮像画像データを得るまでの信号処理段から成る部位に対応する構成となる。撮像部75により生成される撮像画像データは被写体検出処理ブロック73に出力される。なお、撮像部75が撮像光を取り込む方向(撮像方向)は、例えば雲台10に載置されるデジタルスチルカメラ1の光学系部21(レンズ部3)の撮像方向とできるだけ一致するようにして設定される。
このようにして他の変形例では、被写体検出処理と構図制御に関して、レリーズ動作自体に関する以外の全ての制御・処理を雲台10側で完結して行うことができる。
また、デジタルスチルカメラ1のイメージセンサ22から画像として有効な撮像信号を取り込むための画素領域を水平方向と垂直方向にシフトさせるという制御を行うことによっても、パンニング・チルティングが行われるのと同等の結果を得ることができる。この場合には、雲台10若しくはこれに準ずる、デジタルスチルカメラ1以外のパン・チルトのための装置部を用意する必要が無く、デジタルスチルカメラ1単体により本実施の形態としての構図制御を完結させることが可能となる。
また、光学系部21におけるレンズの光軸を水平・垂直方向に変更することのできる機構を備えて、この機構の動きを制御するように構成しても、パンニング・チルティングを行うことが可能である。
また、被写体検出の対象となる画像データは、撮像に由来して得られるもの(撮像画像データ)のみに限定されるべきものではなく、例えば、絵であるとかデザイン画などの画内容を有する画像データを対象とすることも考えられる。
また、本願発明のもとで判定される構図(最適構図)は、必ずしも、三分割法などの構図設定手法に対して、検出された個別被写体の数の要素を加味する手法によって決定された構図に限定されるものではない。例えば一般的には良くないとされる構図であっても、構図の設定次第では、ユーザがおもしろみを感じたり、かえって良いと感じるような場合もあると考えられる。従って、本願発明のもとで判定される構図(最適構図)としては、実用性、エンタテイメント性などを考慮して任意に設定されればよく、実際においては特に制限はない。
このようなプログラムは、例えばROMなどに対して製造時などに書き込んで記憶させるほか、リムーバブルの記憶媒体に記憶させておいたうえで、この記憶媒体からインストール(アップデートも含む)させるようにしてDSP対応の不揮発性の記憶領域やフラッシュメモリ30などに記憶させることが考えられる。また、USBやIEEE1394などのデータインターフェース経由により、他のホストとなる機器からの制御によってプログラムのインストールを行えるようにすることも考えられる。さらに、ネットワーク上のサーバなどにおける記憶装置に記憶させておいたうえで、デジタルスチルカメラ1にネットワーク機能を持たせることとし、サーバからダウンロードして取得できるように構成することも考えられる。
Claims (13)
- 撮像部により撮像して得られる画像データを入力して、この画像データに基づく画像において存在する被写体を検出する被写体検出手段と、
上記被写体検出手段により検出された被写体を画像内に含む上記画像データを記録媒体に記録する撮像記録を実行させる撮像記録制御手段と、
上記撮像記録の履歴に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出され得る状態に遷移すべきであるか否かを判別する遷移判別手段と、
上記遷移判別手段により遷移するとの判別結果が得られたことに応じて、少なくとも最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成を形成する被写体が上記被写体検出手段により検出されるように、上記撮像部の撮像視野範囲を変更する可動機構部を駆動制御する撮像視野範囲変更制御手段とを備え、
上記被写体検出手段は、
検出される被写体ごとに個人認識処理を実行して、個人を弁別して識別する個人識別情報を得るようにされており、
上記遷移判別手段は、
上記履歴として、上記個人識別情報により認識される個人としての被写体ごとの上記撮像記録制御手段による記録が実行された回数を示す個人記録回数情報を保持し、
上記個人記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
撮像制御装置。 - 上記撮像視野範囲変更制御手段は、
予め定められた規定角度により所定方向に沿って上記可動機構部が移動するように駆動制御する、
請求項1に記載の撮像制御装置。 - 上記撮像視野範囲変更制御手段は、
上記被写体検出手段の検出結果に基づいて、上記最後の撮像記録のときには上記被写体検出手段により検出されていなかった被写体が新たに検出されるまで、上記可動機構部が所定方向に沿って移動するように駆動制御する、
請求項1に記載の撮像制御装置。 - 上記遷移判別手段は、
上記履歴として、同じ被写体構成での上記撮像記録制御手段による記録が実行された回数を示す記録回数情報を保持し、
上記記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の撮像制御装置。 - 上記遷移判別手段は、
上記履歴として、上記撮像記録制御手段による記録が実行されたときの可動機構部の位置を示す記録位置情報を保持し、
上記記録位置情報に基づいて、上記最後の撮像記録が実行された可動機構部の位置と同じとみなされる位置での撮像記録の回数に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の撮像制御装置。 - 上記撮像記録が実行される頻度を変更設定する頻度変更設定手段をさらに備え、
上記遷移判別手段は、
履歴情報が示す回数が所定の閾値以上であることに応じて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであると判定するものとされ、
上記頻度変更設定手段により設定された頻度に応じて上記閾値を変更設定する、
請求項4又は請求項5の何れかに記載の撮像制御装置。 - 上記遷移判別手段は、
履歴情報が示す回数が所定の閾値以上であることに応じて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであると判定するものとされ、
上記被写体検出手段により検出される被写体の数に応じて、上記閾値を変更設定する、
請求項4乃至請求項6の何れかに記載の撮像制御装置。 - 上記被写体検出手段により検出された被写体に応じて構図を判定する構図判定手段と、
判定された構図を得るための構図合わせ制御として、上記可動機構部に対する駆動制御、及び撮像部に対するズーム制御の少なくとも何れか一方を実行する構図合わせ制御手段とを備え、
上記撮像記録制御手段は、
上記判定された構図が得られたことに応じて撮像記録を実行する、
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の撮像制御装置。 - 上記構図判定手段は、
今回の構図判定に際しては、最後に同じ被写体構成で撮像記録したときとは異なる構図を判定結果として得る、
請求項8に記載の撮像制御装置。 - 上記撮像視野範囲変更制御手段は、
所定時間内において上記構図判定手段により判定された構図が得られなければ、上記可動機構部を駆動制御する、
請求項8又は請求項9に記載の撮像制御装置。 - 撮像装置と、
上記撮像装置の撮像視野範囲を変更するようにして可動する機構を有する可動機構装置とから成り、
上記撮像装置又は上記可動機構装置において、上記撮像装置により撮像して得られる画像データを入力して、この画像データに基づく画像において存在する被写体を検出する被写体検出手段と、
上記撮像装置又は上記可動機構装置において、上記被写体検出手段により検出された被写体を画像内に含む上記画像データを、上記撮像装置における記録媒体に記録する撮像記録を実行させる撮像記録制御手段と、
上記撮像装置又は上記可動機構装置において、上記撮像記録の履歴に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出され得る状態に遷移するか否かを判別する遷移判別手段と、
上記撮像装置又は上記可動機構装置において、上記遷移判別手段により遷移するとの判別結果が得られたことに応じて、少なくとも最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成を形成する被写体が上記被写体検出手段により検出されるように、上記可動機構装置を駆動制御する撮像視野範囲変更制御手段とを備え、
上記被写体検出手段は、
検出される被写体ごとに個人認識処理を実行して、個人を弁別して識別する個人識別情報を得るようにされており、
上記遷移判別手段は、
上記履歴として、上記個人識別情報により認識される個人としての被写体ごとの上記撮像記録制御手段による記録が実行された回数を示す個人記録回数情報を保持し、
上記個人記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手段により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
撮像システム。 - 撮像部により撮像して得られる画像データを入力して、この画像データに基づく画像において存在する被写体を検出する被写体検出手順と、
上記被写体検出手順により検出された被写体を画像内に含む上記画像データを記録媒体に記録する撮像記録を実行させる撮像記録制御手順と、
上記撮像記録の履歴に基づいて、上記被写体検出手順により他の被写体構成が検出され得る状態に遷移するか否かを判別する遷移判別手順と、
上記遷移判別手順により遷移すべきであるとの判別結果が得られたことに応じて、少なくとも最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成を形成する被写体が上記被写体検出手順により検出されるように、上記撮像部の撮像視野範囲を変更する可動機構部を駆動制御する撮像視野範囲変更制御手順とを実行し、
上記被写体検出手順は、
検出される被写体ごとに個人認識処理を実行して、個人を弁別して識別する個人識別情報を得るようにされており、
上記遷移判別手順は、
上記履歴として、上記個人識別情報により認識される個人としての被写体ごとの上記撮像記録制御手順による記録が実行された回数を示す個人記録回数情報を保持し、
上記個人記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手順により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
撮像方法。 - 撮像制御装置に、
撮像により得られる画像データを入力して、この画像データに基づく画像において存在する被写体を検出する被写体検出手順と、
上記被写体検出手順により検出された被写体を画像内に含む上記画像データを記録媒体に記録する撮像記録を実行させる撮像記録制御手順と、
上記撮像記録の履歴に基づいて、上記被写体検出手順により他の被写体構成が検出され得る状態に遷移するか否かを判別する遷移判別手順と、
上記遷移判別手順により遷移すべきであるとの判別結果が得られたことに応じて、少なくとも最後の撮像記録のときとは異なる被写体構成を形成する被写体が上記被写体検出手順により検出されるように、撮像部の撮像視野範囲を変更する可動機構部を駆動制御する撮像視野範囲変更制御手順とを実行させ、
上記被写体検出手順は、
検出される被写体ごとに個人認識処理を実行して、個人を弁別して識別する個人識別情報を得るようにされており、
上記遷移判別手順は、
上記履歴として、上記個人識別情報により認識される個人としての被写体ごとの上記撮像記録制御手順による記録が実行された回数を示す個人記録回数情報を保持し、
上記個人記録回数情報が示す回数に基づいて、上記被写体検出手順により他の被写体構成が検出されるべき状態に遷移すべきであるか否かを判別する、
プログラム。
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