JP2010147486A - 半導体製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御量を迅速且つ正確に目標値へ変化させることができて、速やかに制御量を目標値に追従させることができ、しかもそれらの調整を自動で行うことができ、プロセスの生産効率を向上させることができる半導体製造装置を得る。
【解決手段】目標値と制御検出値とが加算器1を介して入力されるPID調節部2と、パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じてそのパターン出力を変化可能としたパターン発生部8と、少なくともパターン発生部8の出力を含む出力と、PID調節部2の出力とを切替えて出力する切替器6とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、拡散装置やCVD装置など、半導体ウェハをバッチ処理する熱処理装置を有する半導体製造装置に関する。
拡散装置やCVD装置など、たとえば電気炉を有する半導体製造装置の熱処理装置では、炉内の温度を適切な温度に維持し、もしくは炉内を指定した温度変化に追従させる必要がある。炉内の温度制御は、精度や外乱が生じたときの補償あるいは目標温度の変化に対する追従性に関して高性能であることが求められる。従来、このような熱処理装置の温度制御には、例えば図28に示す制御方法が用いられてきた。
図28に示す制御方法は、温度目標値入力端INを備え、目標値入力端INより入力された目標値と後述する熱処理炉3からの温度検出値(制御量)の偏差を出力する加算器1と、加算器1の出力側に設けられ、加算器1の出力に基づいてPID(比例、積分、微分)演算し熱処理炉3への操作量を出力するPID調節部2と、PID調節部2の出力側に設けられ、PID調節部2の出力をその操作量として入力端aから入力し温度検出値(制御量)を出力端bから出力する熱処理炉(熱処理炉装置)3とを備えて構成され、熱処理炉3の出力端bから出力される温度検出値(制御量)が所望の値となるよう制御する。
PID調節部2は、必要ならば、公知の積分ワインドアップ対策やバンプ対策を機能に含むものである。そして、図28のうち、熱処理炉3は、例えば概略的には図29の様な構成を有する。すなわち図29(a)に示す熱処理炉3は、操作量の入力端aと制御量の出力端bを備え、底部に半導体ウェハ投入口を有する
電気炉31と、半導体ウェハを保持するボート32と、ボート32を支持し電気炉31の投入口を塞ぐキャップ33と、入力端aからの制御信号に応じて図示しない電力供給がなされて電気炉31内を加熱するヒータ34と、電気炉31内の温度を計測し出力端bへ出力する温度センサ35とで構成され、電気炉31内の温度をある特定のパターンに追従または維持させることによって、ボート32に保持している半導体ウェハに化学的処理を施す。
また、図29に代表される熱処理炉3は、炉内における均熱性を考慮して、加熱要素を複数ゾーンに分割し、夫々独立して電力供給し、温度制御を行うことがなされている。例えば、図29(a)の例において4分割した場合は、図30のような構成になる。
図30に示す熱処理炉3Aは、図29(a)と同様に電気炉31と、ボート32と、キャップ33と、ヒータ44を構成要素に持つ。そして、ヒータ44は4分割されているためa1〜a4の4つの操作量入力端を備え、さらに4つに分割されたそれぞれのゾーンの温度を測定するための温度センサ45と、その4つの制御量出力端b1〜b4を備える構成となっている。
操作量の入力端a1から制御量の出力端b1までの経路における要素の集合をゾーン1、a2から入力しb2へ出力する過程における要素の集合をゾーン2、以下、同様にゾーン3、ゾーン4と表現することがある。
熱処理炉が、複数加熱ゾーン構成である場合、例えば図30に示されるような4分割の場合、従来では図31に示すような、図28の構成をそのまま複数並列化した構成による制御がよく用いられている。図31のうち、熱処理炉3Aは、上述した図30で示されるような4つの操作量の入力端a1〜a4と4つの制御量の出力端b1〜b4を備えている。また1−1〜1−4は複数並列された加算器を示し、2−1〜2−4は複数並列されたPID調節部を示している。
図30や図31で示したような構成を有する熱処理炉は、例えば図32に示す温度制御手順でプロセス処理を行っている。
ここで、図32を用いて、従来の熱処理炉で行われるプロセス処理の一例について説明する。図32(a)は熱処理炉で行われるプロセス処理の一例のフローチャートを示す。図32(b)はそのときの熱処理炉内の温度の概略を示したものであり、図中の符号は、図32(a)における同一の符号が付されている処理を示す。
ステップS101は、電気炉31内の温度を比較的低い温度T0に維持および安定させる処理である。ステップS101では、ボート32はまだ電気炉31内へ投入されていない。ステップS102は、半導体ウェハを保持しているボート32を電気炉31内に投入する処理である。半導体ウェハの温度は通常T0より低いので、ボート32を電気炉31内に投入した結果、炉内の温度は一時的にT0より低い温度になるが、前述した温度制御によって電気炉31内の温度はいくらかの時間を経て再びT0に安定する。
ステップS103は、温度T0から、半導体ウェハに成膜処理等のプロセス処理を施すための温度T1まで、徐々に電気炉31内の温度を上昇させる処理である。ステップS104は半導体ウェハにプロセス処理を施すために電気炉31内の温度をT1に維持および安定させる処理である。ステップS105は、プロセス処理終了後、温度T1から再び比較的低い温度T0まで徐々に電気炉31内の温度を下降させる処理である。ステップS106は、プロセス処理が施された半導体ウェハを保持しているボート32を電気炉31内から引き出す処理である。その後、ボート上の処理済みウェハは未処理のウェハと入替される。これら一連の処理S101からS106までの処理は、すべての未処理の半導体ウェハに施される。
そして、すべての半導体ウェハにプロセス処理が施された場合は一連の温度制御処理を終了し、一方、すべての半導体ウェハにプロセス処理が施されていない場合はボート上のウェハを入替えて、再びステップS101に戻り手順を繰り返すようになっている。ステップS101、S102,S104,S106の処理は、いずれも電気炉31内の温度が目標温度に対し予め定められた微小温度範囲内にあり、且つ予め定められた時間、その状態が続くといった安定状態を得た後、次の処理へ進むようになっている。
しかし、図28または図31に示すような構成を有する従来の温度制御装置および温度制御方法を用いた場合において、温度目標値が急激に変化した場合、温度検出値(制御量)が目標値の値を維持できなくなり、制御量が目標値に追従する際に遅れが生じ、その結果として制御量が目標値に対し許容範囲内で安定状態を得るまでに長い時間を要してしまうという問題がある。
例えば図32に示したプロセス処理のうちステップS103は、熱処理装置全体の時間的生産効率を高めるために短時間で終了することが必要であるため、目標値の上昇速度を増加させることが望まれ、従って図5の点線に示すように、従来の温度制御装置および温度制御方法による追従の遅れは無視できないほど大きくなっていた。
そこで、図33に示すような構成による制御を行うことで追従性を高めるとともに制御の精度を損なわない方法が知られている。
図33に示す制御ブロックは、図28に示した構成と同様な部分として、目標値入力端INを備え、加算器1とPID調節部2と熱処理炉3を有し、さらに異なる部分として、熱処理炉3への操作量として最適と思われる信号を出力するパターン発生部5と、PID調節部2の出力とパターン発生部5の出力のうちいづれか1つを切替制御信号によって選択し、操作量として出力する切替器6と、加算器1の出力を監視し、特定の条件(例えば後述するような所定時刻、あるいは加算器1の出力の所定値以上の変動)に対応して切替器6を制御する切替制御信号を出力する切替制御部7とで構成され、熱処理炉3の出力端bから出力される温度検出値(制御量)を制御するものである。パターン発生部5と切替制御部7は、夫々内部に同一時刻を示す時計を有するとともに、温度制御の開始時間から目標値が急激に変化するまでの時間が予め記憶されており、該時刻を知ることができる。
図33に示した制御ブロックによる制御方法では、目標値入力端INからの温度目標値と制御対象となる熱処理炉3の出力端bからの温度検出値(制御量)に対し、加算器1とPID調節部2とでフィードバック制御がなされる。そして、目標値入力端INからの目標値に急激な変化が発生する場合、切替制御部7は切替制御信号を切替器6に出力し、切替器6の出力をPID調節部2側からパターン発生部5の出力側へ切替える。その結果、パターン発生部5からの出力に従って開ループ制御が開始される。そして、再び加算器1の出力が零近傍となる予定時刻となると、切替制御部7は再び切替制御信号を切替器6に出力し、切替器6の出力をパターン発生部5側からPID調節部2の出力側へ切替え、再びフィードバック制御が行われる。
すなわち、図33に示した制御方法は、例えば図32に示したプロセス処理のS103などのように、目標値が急激に変化する場合、切替制御部7が予めその時刻を予期し、切替器6の出力をPID調節部2側よりパターン発生部5側に切替え、パターン発生部5から最適とされた信号を適切なタイミングで出力することによって、一時的にフィードバックループを切断して開ループ制御を行い、追従性を高めることができる。そして、その後加算器1の出力がほぼ零になると予定された時刻、あるいは実際に当該出力を監視して、ほぼ零となったとき、切替器6の出力をPID調節部の出力に切替制御することによって、従来と同様なフィードバック制御も行えるようになっている。
なお、この図33に示した制御ブロックによる制御方法は、また図34、図35に示した制御ブロックによる制御方法においても同様に考えることができる。ここで、図34に示す制御ブロックは、図33に示された制御ブロックにおける切替器6の後段にさらにPID調節部12を備えるとともに、切替器6とPID調節部12の間に加算器4を設けて第2の温度検出値(副制御量)をフィードバックし、フィードバックループ20を構成してカスケード制御を実行する構造としたものである。この場合、熱処理炉3は、図29(b)に示すような構造であり、図29(a)における第1の温度検出値(主制御量)の出力端bに加え、第2の温度検出値(副制御量)の出力端cを備えている。ここでは、第1、第2の温度検出値は夫々反応管内、ヒータ近傍の温度を検出している。このような方法によれば、熱処理炉3の応答が変化したときフィードバックループ20でその変動を軽減し、制御の応答性を高めるなど、副制御量を有効に活用することができ、全体の制御性能を高めることができる。
また、図35に示す制御ブロックは、図33に示された制御ブロックにおけるパターン発生部5と切替器6との間に加算器14とPID調節部15とを設けてフィードバックループ21を構成するようにしたものである。
そして、このような方法によっても、パターン発生部5の出力を第2の温度検出値(副制御検出値)のフィードバック制御により修正しつつ、熱処理炉3への操作量を出力することができるので、操作量を現実の制御対象により的確に調整しつつ制御を行い、その変動を軽減することができる。ここで、パターン発生部5の出力値は、メモリなどに格納された記憶値を出力することにより与えられる。
しかしながら、このような、パターン発生部を用いて図33〜図35に示したような構成で制御を行う場合には、熟練した特定の技術者が、例えば、図32に示したようなプロセス処理を何度も行いつつパターン発生部5の出力の調整(記憶値の調整)を行う必要があり、この調整に多大の労力や時間を要する。しかもその調整方法は、技術者の熟練度、個人差によって様々であるために、調整後の制御品質に調整者によるばらつきが生じる。
特に、図28に示した制御ブロックを複数並列化してなる図31の制御ブロックのように、図33乃至図35に示した制御ブロックを複数並列化した場合には、複数のパターン発生部5の出力を調整しなければならず、調整時間がさらにかかると共に、制御品質のばらつきがさらに大きくなってしまうという問題がある。また、パターン発生部の出力値を記憶値より得ることとした場合は、膨大なメモリが必要になるという問題もある。
この発明は、上記実情に鑑みて為されたもので、温度目標値の急激な変化が発生したときでも、速やかに温度検出値(制御量)を目標値に追従維持させることができて時間的生産効率を向上させることができ、また膨大なメモリも必要としない半導体製造装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、この発明の請求項1に係る半導体製造装置は、プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、前記半導体製造装置は、前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが加算器を介して入力される第1の調節部と、パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、前記パターン発生部の出力と、前記第1の調節部の出力とを切替えて前記熱処理炉への操作量として出力する切替器と、前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部を有する温度制御装置を備えたものである。
また、この発明の請求項2に係る半導体製造装置は、プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、前記半導体製造装置は、前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される第1の調節部と、パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、前記パターン発生部の出力と、前記第1の調節部の出力とを切替えて前記熱処理炉への操作量として出力する切替器と、前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、前記切替器の出力側に設けられ、前記切替器からの出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力されて前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えたものである。
また、この発明の請求項3に係る半導体製造装置は、プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、前記半導体製造装置は、前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される、I要素を含む第3の調節部及びI要素を含まない第4の調節部と、パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、少なくとも前記第3の調節部の出力と、前記第4の調節部の出力と前記パターン発生部の出力とが加算された出力とを切り替える切替手段と、前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、前記切替手段の出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力され、前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えたものである。
また、この発明の請求項4に係る半導体製造装置は、プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、前記半導体製造装置は、前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される、I要素を含む第3の調節部及びI要素を含まない第4の調節部と、パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、前記第3の調節部の出力と、前記第4の調節部の出力と前記パターン発生部の出力とが加算された出力と、前記パターン発生部の出力とを切り替える切替器と、前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、前記切替器の出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力され、前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えたものである。
この発明によれば、熱処理装置に対する目標値が急激に変化した場合もっとも速やかに制御量を追従させることができる出力パターンを設定し、特定の時刻からPID演算出力の代わりに操作量として出力し、偏差のうちの大部分が消去したときは再びPID演算出力を操作量として出力するようにするとともに、設定する出力パターンを予め複数パラメータを含む関数で定式化し、干渉行列を用いてパラメータを最適化するよう更新(補正)するようにしたため、制御量を迅速且つ正確に目標値へ変化させることができ、速やかに制御量を目標値に追従させることができ、しかもそれらの調整を自動で行うことができ、プロセスの生産効率を向上させることができる。
発明の実施の形態1におけるゾーンが一つの場合の制御ブロック図である。 発明の実施の形態1におけるゾーンが4つの場合の制御ブロック図である。 干渉行列の作成手順を示す図である。 パラメータの更新手順を示す図である。 実施の形態1の動作結果を示す図である。 実施の形態1におけるパターン発生部の出力パターンを示す図である。 実施の形態1における評価項目を示す図である。 実施の形態1における変形例を示すブロック図である。 実施の形態2におけるゾーンが一つの場合の制御ブロック図である。 実施の形態2におけるゾーンが4つの場合の制御ブロック図である。 実施の形態2の動作結果を示す図である。 実施の形態2におけるパターン発生部の出力パターンを示す図である。 実施の形態2における評価項目を示す図である。 実施の形態2の変形例の動作を説明する図である。 干渉行列作成および評価項目を示す図である。 実施の形態2の第2変形例におけるパターン発生部の出力を示す図である。 実施の形態2の第1変形例を示すブロック図である。 実施の形態2の第2変形例を示すブロック図である。 実施の形態3におけるゾーンが一つの場合の制御ブロック図である。 実施の形態3におけるゾーンが4つの場合の制御ブロック図である。 実施の形態3の第1変形例を示すブロック図である。 実施の形態3の第2変形例を示すブロック図である。 実施の形態4を示すブロック図である。 実施の形態5を示すブロック図である。 実施の形態6を示すブロック図である。 実施の形態7を示すブロック図である。 実施の形態7の動作を示す図である。 従来のフィードバック制御を示すブロック図である。 ゾーンが1つの場合の熱処理炉を示す概略図である。 ゾーンが4つの場合の熱処理炉を示す概略図である。 ゾーンが4つの場合の従来のフィードバック制御を示すブロック図である。 半導体製造装置における熱処理(温度制御)の手順を示す図である。 パターン発生部を備えた第1の温度制御ブロック図である。 パターン発生部を備えた第2の温度制御ブロック図である。 パターン発生部を備えた第3の温度制御ブロック図である。 干渉行列の作成手順を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
実施の形態1.
まず、実施の形態1の構成について図1を使って説明する。図1に示すブロック図において図33と同様の部分については同一の符号を付して説明する。
図1に示す構成は、図33に示した従来の構成と同様な部分として、入力端子INより入力される熱処理炉の温度目標値と熱処理炉3からの制御量である第1の温度検出値が入力される加算器1と、加算器1の出力側に設けられ、加算器1の出力に基づいてPID制御を行うPID調節部2と、PID調節部2の出力側に設けられ、PID調節部の出力と、後述するパターン発生部の出力とを切り替えて熱処理炉3へ操作量として入力する切替器6と、加算器1の出力側に設けられ、切替器6を切り替える制御信号を出力する切替制御部7とを備え、更に特徴部分として、加算器1の出力側に設けられたパラメータ補正値出力部9と、パラメータ補正値出力部9の出力側に設けられたパターン発生部8とを備えている。
切替制御部7は加算器1の出力に基づいて、温度制御動作と同時に計時を開始する時計を有し、温度目標値の急激な変化が発生する予定の時刻になると切替器6の出力をPID調節部2側からパターン発生部8側に切り替える。目標値の急激な変化が発生する時刻(制御動作開始からの時間)は予め切替制御部7内の図示しないメモリに設定されている。
パターン発生部8は、切替制御部7が有する時計と同一時刻を示す時計を有し、温度目標値の急激な変化が発生する設定された時刻になると、時刻(時間)と複数のパラメータを因数とする、予めパターン発生部8内に設定された関数に従ってパターン出力を演算し出力するものであり、その出力は切替器6の一方の入力端に入力される。
予め設定される関数は、実験的に求められるものであり、例えば図32のS103のように温度目標値が変化した場合に、速やかに第1の温度検出値(制御量)を追従させることができる出力パターンを特定の関数で近似したものである。これはまた、図28に示したような制御ブロック構成による制御を、例えばダミーウェハ等を用いて実験的に行った結果得られる、入力端aへの操作量のパターンを特定の関数で近似することによっても得ることができる。
パラメータ補正値出力部9は、加算器1の出力値に関し、予め定められた評価方法によって評価を行い、パラメータを補正するための補正値(補正量)を算出する。この算出においては、後述する所定の評価項目の値(例えば、目標値と制御量との偏差、偏差の傾き、オーバーシュート量など)がパラメータを変数とする一次方程式(線形代数)であると近似することにより、評価値とパラメータの変化量(補正値)を行列(干渉行列)を用いて表し、この干渉行列を用いて、所望の評価値を得られるようにパラメータの補正値を定めるようにしている。干渉行列は、パラメータの補正に先だって、予め後述するように求められる。実施の形態1では1ゾーンを取り扱うので、干渉行列は一行一列(1×1行列)により表される。
パラメータ補正値出力部9により算出されたパラメータの補正値は、パターン発生部8に入力され、パターン発生部8はこの補正値を用いて、自己の関数のパラメータを補正(例えば補正値を補正時のパラメータに加算)し、この補正されたパラメータによる関数値をパターンとして出力する。
以下、図1及び図2に示された制御ブロックによる動作説明を行う。
図2は熱処理炉3Aが複数ゾーンを有する場合、例えば図30に示したような4ゾーンを有する場合に、図1の制御ブロックを適用した場合の形態を示すブロック図である。図1および図31と同様の部分については同一の符号を付して説明する。
図2に示す構成は、図31に示した従来の構成と同様な部分として、加算器1−1〜1−4とPID調節部2−1〜2−4と熱処理炉3Aと切替器6−1〜6−4と切替制御部7−1〜7−4を備えるとともに、パターン発生部8−1〜8−4、パラメータ補正値出力部9Aとを備えて構成されている。熱処理炉3A及びパラメータ補正値出力部9A以外の構成要素はそれぞれ熱処理炉3Aが有するゾーン数と同数だけ存在し、それらには夫々対応するゾーン番号に従った番号がハイホンに引き続いて示されている。この場合、後述する干渉行列によるパラメータ修正を可能とするため、複数のパターン発生部8−1〜8−4の有する関数形はすべて同じである。関数形が同じでなければ、各関数におけるパラメータ数が違ったり、また、数が同じでも、パラメータの性質が異なることにより、各評価値に対する影響の性質が異なるからである。
パラメータ補正値出力部9Aは、全ての加算器1−i(iはゾーン番号を表し図2では1〜4のいずれかを示している)からの出力値に関し、図1の場合と同様、予め定められた評価方法によって評価を行い、予め作成されている干渉行列を用いて、全てのパターン発生部8−iが用いる複数のパラメータの補正値を算出し、それぞれのパターン発生部8−iへ出力する。
次に、実施の形態1の動作について、熱処理炉が有するゾーン数をMゾーンとして説明する。図1および図2の制御ブロックの動作は、それぞれM=1およびM=4として説明され、以下の説明は図2に従って行うこととする。
この実施の形態では、評価値(各評価項目における加算器の出力であって、例えば図7で示された1温度目標値と温度検出値(制御量)との偏差、2温度制御検出値(制御量)の傾き、3オーバーシュートの値に対応する値)とパターン発生部8による関数の各パラメータの値とが一次線形代数で与えられると近似して、これら評価値とパラメータの間の関係式(後述する干渉行列M)を求めておき、この干渉行列を用いて、現在の評価値を理想的な所望の評価値とするべく、各パラメータの補正値を算出するようにしたものである。
図2に示した構成による制御では、図33での説明と同様にフィードバック制御と開ループ制御の切替制御が行われる。パラメータの補正(更新)時には、パラメータ補正値出力部9Aには、例えば図32を用いて説明したようなプロセス処理中における加算器1−iの出力が入力され、パラメータ補正値出力部9Aは、その入力されたデータを用いて加算器1−iの出力を評価すると共に、その評価値の変化量(評価値を所望の値に変化させたい量)と干渉行列を用いてパラメータ補正値を生成する。
この補正値は、パターン発生部8−iの出力に作用する複数のパラメータをそのときのINから入力される目標値の変化に応じて最適の値とするように、加算器1−iの出力に基づいて算出される。この補正値の算出は、M個のパターン発生部8−iすべてについて行う。
求められたパラメータ補正値は、パターン発生部8−i(i=1,2・・・)へ入力され、パターン発生部8−iは入力されたパラメータ補正値を使って(加算して)複数のパラメータを更新(補正)し、これら補正されたパラメータを用いて予め設定された関数(関数形は共通)の演算結果を出力するようになっている。なお、パターン発生部8−iの出力は、切替器6−iがパターン発生部8−iの出力側を選択しているとき、熱処理炉3Aからの温度検出値(制御量)に拘わらず、直接に熱処理炉3Aへ入力されるため、熱処理炉3Aへの操作量はPID調節部2−iの出力とは無関係に定められる。
パターン発生部8−iの出力は、1番目からM番目のパターン発生部8−iに予め設定される共通の関数をfとすると、一般的には次式で表される。
(数1)
(パターン発生部8−iの出力)
=f(t−t0,p1i,p2i,…,pNi) ………(1)
i=1,2,…,M
ここで、tは現在時刻(時間)、t0は切替制御部7−iやパターン発生部8−iに予め設定された目標値の急激な変化が発生する時刻である。またp1i,p2i,…pNiは、パターン発生部8−iの出力に関するN個のパラメータである。
ところで、パラメータ補正値出力部9Aで用いられる干渉行列は、予め例えば図3のような手順を行って導出される。
ここで、図3を用いて、予め行われる干渉行列導出のため手順の一例について説明する。一連の手順は、実際のプロセス処理に先立って行われるものであり、通常ダミーウェハを用いて行われる。
図3(a)は全体のフローチャートを示す。ステップS1−jは、1からNまでのうち1つのパラメータpj(jはパラメータ番号で、ステップS1−1では1である)に関する干渉行列作成処理であり、詳細は図3(b)に示されている。ここでパラメータpjとは、j番目のパラメータをゾーン1からゾーンMまでひとまとめにした次式で表されるM個の要素をもつ列ベクトルである。
(数2)
pj=[pj1 pj2 …pjMT …………(2)
j=1,2,…,N
なお、[]Tは転置行列を示す。
図3(b)において、ステップS11は、パターン発生部8−iでパラメータpjの暫定値を設定する処理であり、その初期値はこれまでの実績による平均値でもよいし、または、図31のような構成による制御を行った結果、PID調節部2−iから出力されるパターンを近似する値でもよい。また既にパラメータが更新されている場合は、その時点までに更新された値が設定される。
ステップS12は、図32で説明したようなプロセス処理を行う処理である。ステップS13は、ステップS12での制御性能の評価をする処理である。すなわち、ステップS12中に出力される加算器1の出力の全部または一部のデータから特定の評価項目にしたがって評価する。ここで行われる評価項目は、温度制御の良否が評価でき、又パラメータpjの変化に対し相関が大きい(パラメータの変化を反映してその評価値が大きく変化する)ものが望ましい。評価の結果求められる評価値は、次式で表されるM個の要素をもつ列ベクトルejで表すこととする。
(数3)
ej=[ej1 ej2 …ejMT …………(3)
j=1,2,…,N
ステップS14は、パラメータpjのうちiゾーンに関するパラメータpjiを、微小量Δpjiだけ変更して設定する処理である。ステップS15は、ステップS12と同じであるが、後の説明のため異なる番号を付してある。ステップS13AはステップS13と同じ処理である。ステップS16は、直前に得られた2つの評価値ベクトルを用いて、パラメータpjに関する干渉行列Mjのi列目の列ベクトルmjiを次式で算出する処理である。
(数4)
mji=(ej−ej´)/Δpji ………………(4)
i=1,2,…,M, j=1,2,…,N
ここで、ejは直前(ステップS13A)の評価値ベクトルであり、ej´は2つ前(ステップS13)の評価値ベクトルである。具体的に説明すれば、pjについてステップS12の後、ステップS13の処理を行い、続いてステップS14およびステップS15の後、S13Aを行ったとすると、ステップS12に対する評価結果がej´であり、ステップS15に対する評価結果がejである。続くステップS16では、これらejとej´を用いてmjiを算出する。干渉行列Mjはmjiを用いた次式で表されるM×M行列である。
(数5)
Mj=[mj1 mj2 …mjM ] ………………(5)
j=1,2,…,N
ステップS17およびステップS18は、Mゾーン全てについてステップS14とS15とS13AとS16を行うよう指示する処理である。Mゾーン全てについて既に終了している場合は、図3(a)に戻ってステップS1を終了する。図3(a)に戻って、ステップS2−1は、得られた干渉行列を用いて次式
(数6)
Δpj=μ×Mj-1×Δej …………(6)
によりパラメータ補正値出力部9Aでパラメータ補正値を算出する処理である。ここでΔpjはj番目のパラメータpjに関する補正値、μはたとえば0.7〜1.0(本実施の形態では1)の値をもつステップサイズパラメータ、Mj-1は干渉行列(M×M行列)の逆行列である。Δejは評価値ベクトルejに関する修正すべき値であって、例えば評価値ベクトルejが最終的に零ベクトルになることを望む場合は、[0 0…0]T−ej=−ejがΔejに設定される。ここで得られた補正値Δpjは、図4において、後述するように、パターン発生部8−iに入力されて、そのときまでのパラメータpjに加算されてパラメータの補正が行われる。
ここで、μはパラメータの修正の際に、過修正や誤修正が生じた場合の影響を小さくするために用いられている。なお、誤修正は、主に雑音、外乱、周囲環境の変化による評価値のバラツキから生じる。また、このステップサイズパラメータが無くても(μ=1の場合)、パラメータ補正値によって補正される結果、最終的には、最適値に収束することとなるが、補正における修正値が小さくなってくると、バラツキの影響が大きくなり、最適値の近傍を振動して収束し難くなるという可能性があるので、この場合にμを小さくして、パラメータを少しずつ修正することで、より速く収束させることができる。このμの値の設定方法は、経験的に行われ、例えばパラメータの修正過程において、評価値の変化が振動的ならμを小さくし、パラメータの変化が小さく、期待通りの評価値が迅速に得られないときは大きくするようにして設定する。
上述の説明の理解のため、パラメータYIについて、簡単のため2ゾーンの場合に例をとって、具体的に数式で説明する。パラメータYIは2ゾーンについて、それぞれYI1,YI2とする。
今、これらのパラメータについて、評価値EYIが−α1と−α2(EYI=[−α1 −α2]T)であった場合に、次の連立一次方程式を用いてこれらパラメータと評価値とを関係付ける。
(数7)
YI1×(grad1)+YI2×(grad2)+C1=−α1
YI1×(grad3)+YI2×(grad4)+C2=−α2
ここで、(grad1)〜(grad4)は、本来非線形である温度特性をある特定の温度帯に限定して線形近似したときの傾き(定数)であり、C1、C2は未知定数である。
今、YI=[YI1+d1 YI2TのときEYI=[−α1+β1 −α2+β2]Tが得られるとすると、
(数8)
(YI1+d1)×(grad1)+YI2×(grad2)+C1=−α1+β1
(YI1+d1)×(grad3)+YI2×(grad4)+C2=−α2+β2
が成立するので、grad1=β1/d1、grad3=β2/d1が得られる。
次に、YI=[YI1 YI2+d2]TのときEYI=[−α1+γ1−α2+γ2]Tが得られるとすると、
(数9)
YI1×(grad1)+(YI2+d2)×(grad2)+C1=−α1+γ1
YI1×(grad3)+(YI2+d2)×(grad4)+C2=−α2+γ2
が成立するので、grad2=γ1/d2、grad4=γ2/d2が得られる。
したがって、以上の関係より、YI=[YI1+x1 YI2+x2]Tと設定したとき、EYI=[0 0]Tになるとすると、
(数10)
(YI1+x1)×(grad1)+(YI2+x2)×(grad2)+C1=0
(YI1+x1)×(grad3)+(YI2+x2)×(grad4)+C2=0
なる連立方程式が成立するので、これら連立方程式を組み合わせれば、次式が得られ、x1、x2を求めることができる。
(数11)
x1×(β1/d1)+x2×(γ1/d2)=α1
x1×(β2/d1)+x2×(γ2/d2)=α2
この方程式は、干渉行列MYIを用いた次式
(数12)
MYI×[x1 x2]T=[α1 α2]T
と表され、x1、x2が(6)式に示したΔpjに該当し、α1、α2が(6)式に示したΔejに対応していることが理解される。
図3(a)において、ステップS2−1からS2−Nでは、1からN番目のパラメータについてそれぞれ補正処理を行うようになっており、図3(a)では対応するパラメータ番号jがハイホンに引き続いて示されている。
なお、パラメータの補正(ステップS2−1〜N)は、その次のステップ(ステップS1−2〜N)で行われる干渉行列の作成をより精度良くするために行われるものであり(補正されたパラメータによるパターン発生部出力を用いて図3(b)のステップS13やステップS13Aの評価を行うことにより精度を高めることができる)、かかる精度が不要の場合は、干渉行列作成手順(図3(a))の処理から省略しても良い。
また、図3に示した手順では、それぞれパラメータ毎に1つずつ干渉行列を作成したが、干渉行列作成手順を簡素化するために、適当な特定のパラメータに関する干渉行列を選択し、その干渉行列を全てのパラメータについて共通のものとしてもよい。すなわち、選択した特定のパラメータに関する干渉行列のみを作成し、該パラメータおよびその他のパラメータの更新(補正)は、全てその干渉行列を使って行うようにしてもよい。そうすることによって、図3に示した手順のうち、その他のパラメータに関する干渉行列作成手順を省くことができ(例えばパラメータ1の干渉行列を選択したとすると、ステップS1−1のみを行えばよい)、干渉行列作成に費やす時間を大幅に短縮することができる。
例えば、各パラメータがゲインに基づいて定められるような場合は、熱処理炉への操作量と熱処理炉からの温度検出値(制御量)との関係を表す伝達ゲインを各要素とする行列を作成し、その干渉行列を全てのパラメータについて共通のものとすることができる。
ここで、伝達ゲインとは、定常状態において操作量の微少な変化に対して制御量が変化した割合のことである。伝達ゲインを要素とした干渉行列Mは、図2において切替器6−iをパターン発生部8−i側に常時接続している状態で、例えば図36に示す手順で得ることができる。
図36において、ステップS21は、パターン発生器8−iから任意の一定出力uiを設定する処理である。この時の出力値について特に制約はないが、後述する次のステップS22で得られる制御量の安定値が、プロセス処理を行う温度の範囲内(図32のT0〜T1)であることが望ましい。この時のパターン発生器8−iからの出力をベクトルuで表す。
(数13)
u=〔u12 …… uMT
ステップS22は、S21までの操作量入力に対し、制御量の検出値が安定したときの値(温度)を取得する手順である。このとき得られた1〜Mゾーンにおける制御量の安定値をベクトルyで表す。
(数14)
y=〔y12 …… yMT
ステップS23は、ある特定のiゾーンのパターン発生器8−iの出力を、S21で設定した値から微少量Δui ずらして設定する手順である。ステップS24は、S22と同じ手順である。ステップS25は、直前に得られた2つの安定値ベクトルを用いて干渉行列Mのi列目のベクトルmiを次式で算出する処理である。
(数15)
i=(y−y’)/Δui
ここで、yは直前に得た制御量の安定値であり、y’は2つ前に得た安定値である。具体的に説明すれば、ステップS21の後、ステップS22を行い、続いてステップS23の後、ステップS24を行ったとすると、続くステップS25で得た安定値がyであり、ステップS22で得た安定値がy’である。干渉行列Mはmi を用いた次式で表されるM×M行列である。
(数16)
M=〔m12 …… mM
ステップS26とステップS27は、Mゾーン全てについてステップS23〜ステップS25を行うよう指示する処理である。Mゾーン全てについて既に終了している場合は、干渉行列作成手順を終了する。
図36で示した手順で干渉行列を作成することによって、図3に示した干渉行列作成手順を省くことができ、特に時間がかかるS12、S15を省くことができ、干渉行列作成に費やす時間を大幅に短縮することができる。
そして、上述の手順によって全てのパラメータの干渉行列が設定されると、これら干渉行列を用いて、パターン発生部8−iの出力に作用するN個のパラメータを最適の値に設定するために、例えば図4に示す手順によってパラメータの更新(補正)を行うことが可能となる。このパラメータの補正は、パターン発生部8−iにおいて、設定されているパラメータに(6)式で得られるパラメータ補正値を加算することにより行われる。
次に、図4を用いて、パラメータの更新(図3に説明した補正後に、必要に応じて行われる補正)の手順の一例について説明する。パラメータの補正は図3の干渉行列作成時においても、上述のように必要に応じて行われるが、図4に示した一連の手順は、主にパラメータの更新が必要であると判断された場合に行われるものであり、実際のプロセス処理に先立って行われるパラメータ最適化(調整)のとき、および例えば熱処理炉の立ち上げの際に生じる周囲温度の変化などに伴うパラメータ更新のときに1〜3サイクル程度行われるものである。
図4に示される手順において、図3に示した処理と同じ処理を行う場合は、図3での記号と同一符号を付している。図4(a)は全体のフローチャートを示す。ステップS3−1,3−2,3−Nは、直前のS2−1,2−2,2−Nで行われるパラメータ更新の結果を評価する処理であり、詳細は図4(b)に示されている。図4のうち、S11、S12、S13は、図3で示したものと同じ処理であるので説明を省略する。なお、図4に示した手順は、パラメータの補正を1パラメータずつ行うものであるが、手順の簡素化のため、複数パラメータを一度に補正する手順でもよい。
次に、この発明の制御方法を用いて、図32に示したプロセス処理のうちステップS103を行う場合の具体的な関数と評価方法の一例について、図5〜図7を用いて説明する。図5は制御量応答(温度検出値)の従来技術と本発明を比較したものであり、温度目標値の変化を実線で表し、従来の制御量応答の変化を点線で表わし、本発明の制御量応答の変化を破線で表わしたものである。
これらの図において、t0は目標温度上昇開始時刻、t1は目標温度上昇終了時刻である。切替器6−iの動きを説明すると、時刻t0から目標値と制御量の偏差が零近傍になるまでの間(時刻t1後しばらくの間であり、例えば30分と時間を定めるようにしてもよいし、偏差が所定値、例えば1%内になることを検出できる時刻としてもよい)、切替器6−iは第2のパターン発生部8−i側に切り替えられており、パターン発生部8−iの出力端を選択するようになっている。それ以外の時間は、PID調節部2−iからの入力端を選択するようになっている。図5の実線で表される目標値が与えられたとき、(1)式で導入した本発明のパターン発生部8−iの関数fは、例えば、図6で示すように次式
Figure 2010147486
で表されるパターンが設定される。図中、t2は一次関数YIi+YGi・(t−t0)がYFiに達する時刻、Y0は制御量が温度T0で安定しているときの熱処理炉3Aの当該ゾーンへの入力値でありY0≦YIiである。Max、Minはそれぞれ熱処理炉3Aへ入力することができる最大値、最小値である。t0以前など切替器6−iがPID調節部2−iからの入力端を選択しているときの信号を、図6では破線で示している。また、TIi,YIi,YGi,YFiは4つのパラメータであるが、パラメータYIiはYGiのα(ここで詳述はしないが、電気炉の特性によって考慮される定数であり、電気炉の特性を2次遅れ近似G/(1+αs)(1+βs)した場合の時定数であってα>βを満たす)倍とおくことにより、実質的にYGiとYIiは、いずれか一つのパラメータで表される。
そして、図7は図3で示した干渉行列の作成および図4に示したパラメータ更新のための評価方法の説明図である。4つのパラメータに関する評価のうち、TIiの評価項目は図7の1で示されている時刻t2の数分前(あるいは時刻t2)の目標値と制御量の偏差を、YGiあるいはYIiの評価項目は2で示されている時刻t2の数分前(あるいは時刻t2)の制御量の上昇速度を、YFiの評価項目は3で示されている時刻t1後の制御量のオーバーシュート量をそれぞれ選択している。なお、これら評価項目における評価値は加算器1−iに入力される目標値に対する制御量の差において判断され、この実施の形態では、加算器の出力値で1の評価を行い、加算器の出力の傾きで2の評価を行い、時刻t1後における加算器1の出力値の最大値(絶対値における)を用いて3の評価を行うようにしており、いずれも、これらの評価値が所望の値となるように干渉行列を用いたパラメータの更新が行われる。
そして、パラメータの更新においては、まず、パラメータTIiの更新(図4のステップS2−1とそれに続くステップS3−1に対応)を行った後、パラメータYGiあるいはYIiの更新(図4のステップS2−2とそれに続くステップS3−2に対応)を行い、最後にパラメータYFiの更新(図4のステップS2−Nとそれに続くステップS3−NのN=3に対応)を行う。
なお、この実施の形態においては、評価値の一つとしてオーバーシュート量を用いたが、これに代えて、切替器がパターン発生部側からPID調節側に切り替わる時点における目標値と制御量の偏差(加算器の出力)を用い、例えばこの偏差が零となるようにパラメータを更新するようにしても良い。
また、以上のようにパラメータが更新された関数出力は、温度制御による加熱処理実行時に先だって予め算出して、図示しないメモリに記憶しておき、加熱処理時には、このメモリからの出力をもってパターン発生部からの出力としても良い。
このように制御量に基づき、パターン発生部8−iの有する近似関数のパラメータを補正することは、勿論、後述する他の実施の形態に対しても適用できる。
図8は、図1に示した実施の形態1における変形例を示すブロック図であり、図1と同一又は相当物には同一の数字符号を付しており、ここでの説明を省略する。
図8に示される熱処理炉3Bは、図29(b)に示したものと同じであり、第1の温度検出値(制御量)が出力される端子bと第2の温度検出値(副制御量)が出力される端子cとを有する。そして、これら2つの端子a,bからの第1及び第2の温度検出値が平均化処理部17を介して加算器1に入力されている。
この温度制御装置では、第1の温度検出値及び第2の温度検出値とを、予め所定の比率で平均し、その平均出力を加算器1に入力するようにしたものである。なお、上記比率は予め経験的に求めておく。
このような構成によれば、実施の形態1において示した効果に加えて、更に、炉内各所(例えば2点)において検出した複数の温度検出値が所定の比率で平均化されてなる値を制御量として扱うことができ、炉内温度を短時間で所望の設定温度に安定させることができるという効果も生じる。この変形例は、後述する実施の形態にも、勿論、適用可能である。
実施の形態2.
図9、図10は実施の形態2を示す制御ブロック図であり、図1、図2と同一または相当物には同一数字符号を付している。
図9に示される制御ブロックは、図1に示された制御ブロックにおける切替器の後段にさらにPID調節部12を備えるとともに、切替器6とPID調節部12の間に加算器4を設けてフィードバックループ20を構成してカスケード制御を実行する構造としたものである。
また、図10に示される制御ブロックは、図9に示された構成を複数ゾーンに適用するようにしたものであり、図2に示された制御ブロックにおける切替器6−iの後段にさらにPID調節部12−iを備えるとともに、切替器6−iとPID調節部12−iの間に加算器4−iを設けてフィードバックループ20−iを構成してカスケード制御を実行する構造としたものである。
この場合、熱処理炉3B(図9)、または3C(図10)における端子c(またはc−i)から第2の温度検出値(副制御量)が出力されて加算器4(または4−i)に入力される。また熱処理炉3Bの端子b(またはb−i)からは第1の温度検出値(主制御量)が出力されて加算器1(または1−i)に入力される。図9に示される熱処理部3Bは図29(b)に示したものと同じであり、第1の温度検出値用端子bに接続された温度センサ35は反応室の基板近傍に配置され、第2の温度検出値用端子cに接続された温度センサはヒータ34の近傍に配置されている。
このようなカスケード制御によれば、熱処理炉3Bの応答が変化したときフィードバックループ20でその変動を軽減し、制御の応答性を高めるなど、第2の温度検出値を有効に活用することができ、全体の制御性能を高めることができる。
実施の形態2におけるパターン発生部8A(または8A−i)は、例えば、次の近似関数およびパラメータをパターン出力のために用いることができる。
Figure 2010147486
ここに、tは時間変数、t0は目標温度上昇開始時刻、t2はYIi+YGi・(t−t0)がYFiに達する時刻であり、パラメータはYIi,YGi,YFiで表される。
実施の形態2においても、実施の形態1と全く同様の動作により、干渉行列の作成、パラメータの更新(補正)が行われ、同様の作用、効果を奏する。
なお、実施の形態2では、パターン発生部8A−iの後段のPID調節部12−iにおいて、微分要素をもつため、近似関数に矩形状の変化部分(実施の形態1のMax:パラメータTIiに相当する)を持たせなかったが、PID調節部12−iが積分と比例要素のみからなる場合は、実施の形態1と同様の近似関数を用いるようにしてもよい。
次に、この実施の形態2を用いて、図32に示したプロセス処理のうちステップS103を行う場合の具体的な関数と評価方法の一例について、図11〜図13を用いて説明する。図11は制御量応答(第1の温度検出値)の従来技術と本発明を比較したものであり、目標値の変化を実線で表し、従来の制御量応答の変化を点線で表わし、本発明の制御量応答の変化を破線で表わしたものである。
これらの図において、t0は目標温度上昇開始時刻、t1は目標温度上昇終了時刻である。切替器6−iの動きを説明すると、時刻t0から目標値と制御量の偏差が零近傍になるまでの間(時刻t1後しばらくの間であり、例えば30分)、切替器6−iはパターン発生部8A−i側に切り替えられており、パターン発生部8A−iの出力端を選択するようになっている。それ以外の時間は、PID調節部2−iからの入力端を選択するようになっている。図11の実線で表される目標値が与えられたとき、パターン発生部8A−iの関数fは、上式(8)を用いることができる。ここに、tは時間変数、t0は目標温度上昇開始時刻であり、パラメータはYIi,YGi,YFiで表される。
図12は式(8)で示されるパターンを示したもので、図中、t2は一次関数YIi+YGi・(t−t0)がYFiに達する時刻、Y0は制御量(第1の温度検出値)が温度T0で安定しているときの熱処理炉3Cの当該ゾーンへの入力値(操作量)でありY0≦YIiである。t0以前など切替器6−iがPID調節部2−iからの入力端を選択しているときの信号を、図12では破線で示している。
そして、図13は図3で示した干渉行列の作成および図4に示したパラメータ更新のための評価方法の説明図である。3つのパラメータに関する評価のうち、YIiの評価項目は図12の1で示されているt2(あるいはt2直前)の目標値と制御量の偏差を、YGiの評価項目は2で示されているt2(あるいはt2直前)の制御量の上昇速度を、YFiの評価項目は3で示されているt1後の制御量のオーバーシュート量をそれぞれ選択している。
なお、これら評価項目における評価値は加算器1−iに入力される目標値に対する制御検出値の差により判断され、この実施の形態では、加算器の出力値で1の評価を行い、加算器の出力の傾きで2の評価を行い、時刻t1後における加算器1の出力値の最大値(絶対値における)を用いて3の評価を行うようにしており、いずれも、これらの評価値が所望の値となるように干渉行列を用いたパラメータの更新が行われる。
次に、実施の形態2の変形例について説明する。
この変形例における第1変形例は、図17に示されるように、切替制御部7´によって、切替器6の出力をパターン発生部8A´の出力からPID調節部2´の出力に切り替える際、切替直前のパターン発生部8A´からの出力の値に応じて切り替え直後のPID調節部2´の出力の値を調整するようにしたものである。
この調整は、切替直前のパターン発生部の出力をそのままプリセット値にしたり、切替直前のパターン発生部の出力値と安定時(定常時)の出力との一定比率の組み合わせ値とすることによる。
そして、このような構成において、図32(b)に示したステップS102の処理を行う場合の具体的な関数と評価方法の一例を図14と図15を用いて説明する。
図14(a)は、従来技術と実施の形態2の変形例を比較したものであり、目標値の変化を実線で表し、従来の制御量応答(第1の温度検出値)の変化を点線で表し、この発明による制御量応答の変化を破線で表したものである。t0は、ボート投入開始時刻、t1はボート投入終了時刻である。切替器の動きを説明すると、t0からt1後しばらくして目標値と制御量(第1の温度検出値)の偏差が零近傍となるまでの時間、切替器はパターン発生部からの入力端を選択するようになっている。それ以外の時間は、PID調節部からの入力端を選択するようになっている。ボート投入時では、(1)式で導入したパターン発生部の関数fは、図14(b)で示すように、次式、
(数19)
f(t−t0,YIi,YGi
=YIi+YGi×(t−t0
0≦t,i=1,2,・・・M (9)
で表されるパターンを用いるのが適当である。この場合は、図17に示したように、切替器6の出力をパターン発生部8A´の出力からPID調節部2´の出力へ切り替えるとき、切替制御部7´からの切替制御タイミングでパターン発生部8A´の出力値をPID調節部2´が受け取り、PID調節部2´の切替直後の出力値を調節する。
このような構成によれば、図14(b)で示されるようなパターンで、パターン発生部の出力からPID調節部の出力に切り替わるとき、パターン発生部の出力パターンが一定値ではなく時々刻々変化し、更に加えて切替条件がいつ(どの時点で)満たされるか分からないような場合でも、切替器による切替時に最適の値にプリセットを行うことができ、もって、切替前後に大きな出力変動を与えず、切替をスムーズに行い制御量を振動させず、過度状態(安定時以外)でも対処できるようになる。
図15は干渉行列作成およびパラメータ更新のための評価方法の説明図である。2つのパラメータに関する評価のうち,YIiの評価は、図15の1で示されている所定時刻での目標値と制御量(第1の温度検出値)の偏差を、YGiの評価は2で示されている所定時刻付近の制御量の上昇または下降速度をそれぞれ選択している。
次に、第2変形例について図18を用いて説明する。
第2変形例は、切替制御部7´´によって、切替器6の出力をPID調節部2´´の出力からパターン発生部8A´´の出力に切り替える際に、切替直前のPID調節部2´´からの出力値に応じて、切替直後のパターン発生部8A´´の出力値を調整するようにしたものである。
なお、このパターン発生部8A´´の調整は、後述する式(8)´、(9)´によって行われる。
現実の温度制御に際しては、周囲(設備)環境や熱処理の特性が長期的に変化した場合、ヒータ近傍に配置した第2の温度検出値がその変化の影響を受けやすく、第1の温度検出値に対する第2の温度検出値の相対的な関係に変化が生じることがある。例えば、周囲気温が常より低く、あるいは高くなった場合、または電源電圧が常より小さく、あるいは、大きい場合、前者の場合は、冷却度が大きく(小さく)、後者の場合は、指示値に対して炉に与えるパワーが小さく(大きく)なるため、PID調節部の出力が常より大きい(小さい)値で安定することとなる。すなわち、周囲環境の変化の影響が安定時のPID調節部の出力値の大小に現れる。
この変化を無視したパターン発生部からの出力で制御を行うと、当然ながら常より炉内温度が低い(高い)という状況となり、温度目標値への追従誤差が生じる。そこで、この例では、パターン発生部による開ループ制御の欠点を上述の長期的な変動に対して補償しようとするものであり、上述した(8)式(炉内温度をプロセス温度に上昇させる場合:ステップS103)や(9)式(ボート投入時の場合:ステップS102)を修正した次式
Figure 2010147486
(数21)
f(t−t0,ΔYIi,YGi
=ΔYIi+YGi×(t−t0)+Y0
0≦t,i=1,2…,M …(9)´
で表されるパターンを用いると、それらの長期的な変化を吸収し、ばらつきを少なくすることができる。ここで、ΔYIi,ΔYFiはそれぞれYIi,YFiのY0からの差である。図で表せば、図12の代わりに図16(a)、図14(b)の代わりに図16(b)のようになる。また、Y0は切替直前(t0)におけるPID調節部2´´の出力値である。
図18に示した構成は、PID調節部2´´の出力値をパターン発生部8A´´が受け取って、パターン発生部8A´´への切替直後の出力値を調節するようにしたものであり、このような構成によって、PID調節部からパターン発生部への切替に際して、切替時に最適の値にプリセットを行うことができ、もって、周囲(設備)環境や熱処理の特性が長期的に変化した場合に発生する第2の温度検出値の長期的な変動を補償することができる。
以上で述べた実施の形態2の変形例、即ち、切替器6−iの出力の切替の際に、切替直前において該切替器から出力されていた出力値に基づいて、切替直後の切替器からの出力値を調整することは、他の実施の形態においても適用できることは、勿論である。
実施の形態3
図19、図20は実施の形態3を示す制御ブロック図であり、図1、図2と同一または相当物には同一符号を付している。 図19に示される制御ブロックは、図1に示された制御ブロックにおける切替器6の入力側とパターン発生部8との間に加算器4AおよびPID調節部12Aを備えるようにしたものであり、この加算器4AとPID調節部12Aとによりフィードバックループ21を構成する構造としたものである。
また、図20に示される制御ブロックは、図19の構成を複数ゾーンに適用するようにしたものであり、図2に示された制御ブロックにおける切替器の入力側とパターン発生部の出力側との間に加算器4A−iとPID調節部12A−iを備え、加算器4A−iとPID調節部12A−iとによりフィードバックループ21−iを構成する構造としたものである。
この場合、熱処理炉3D(図19)、3E(図20)においては端子c(またはc−i)から第2の温度検出値(副制御量)が出力されて加算器4A(または4A−i)に入力される。また熱処理炉3Bの端子b(またはb−i)からは第1の温度検出値(主制御量)が出力されて加算器1(または1−i)に入力される。図9に示される熱処理部3Bは図29(b)に示したものと同じであり、第1の温度検出値用端子bに接続された温度センサ35は反応室の基板近傍に配置され、第2の温度検出値用端子cに接続された温度センサはヒータ34の近傍に配置されている。
このようなカスケード制御によれば、熱処理炉3D,3Eの応答が変化したとき、フィードバックループ21,21−iでその変動を軽減し、制御の速応性を高めるなど、第2の温度検出値を有効に活用することができ、全体の制御性能を高めることができる。
実施の形態3におけるパターン発生部8B(または8B−i)は、実施の形態2と同様、次の近似関数およびパラメータをパターン出力のために用いている。
Figure 2010147486
ここに、tは時間変数、t0は温度上昇開始時刻であり、t2はYIi+YGi・(t−t0)がYFiに達する時刻であり、パラメータはYIi,YGi,YFiで表される。
以上に述べた実施の形態3においても、実施の形態2と全く同様の動作により、干渉行列の作成、パラメータの更新(補正)が行われ、図11乃至図13で示したと同様の作用、効果を奏する。
次に、実施の形態3の変形例について説明する。
図21に示す構成は、第1変形例を示すブロック図であり、図19に示した構成に破線で示したデータおよびデータの流れを付け加えている。
図21において、切替制御部7´は切替器6を制御する切替制御信号を、PID調節部2´,12A´へ出力するよう構成されている。PID調節部2´は、加算器1の出力に応じて、PID演算して切替器6へ出力するほかに、切替器6がPID調節部12A´の出力からPID調節部2´の出力へ切り替えたとき、切替直前のPID調節部12A´の出力値もしくはPID演算の積分値を受け取って、切替直後のPID調節部2´の初期出力値かもしくは、積分のプリセット値を調節するよう構成されている。
PID調節部12A´も同様に、加算器3の出力に応じてPID演算し、切替器6に出力するほかに、切替器6が熱処理炉3Dへの出力をPID調節部2´の出力からPID調節部12A´の出力へ切り替えたとき、切替直前のPID調節部2´の出力値もしくはPID演算の積分値を受け取って、切替直後のPID調節部12A´の初期出力値かもしくは積分のプリセット値を調節するようになっている。
このようにPID調節部の出力値を切替時に調節することによって、切替前後の熱処理炉3Dへの入力端aの入力値(操作量)が不適当にならないようにしている。
そして、図21に示した実施の形態3の動作については、図17、図18に示した実施の形態2の第1、第2変形例と同様であり、ボート投入処理、炉内温度をプロセス温度に上昇させる処理において同様な作用、効果を得ることができる。
図22は実施の形態3の第2変形例を示すブロック図である。
図22においては、切替器6がPID調節部2´の出力からPID調節部12A´の出力へ切り替えるとき、切替制御部7´からの切替制御のタイミングで切り替え直前の熱処理炉の出力端cからの出力値(第2の温度検出値)を受け取ってパターン発生部8B´の切替直後の出力値を調節するよう構成されている。このような構成によって、切替器6が、PID調節部2´の出力からPID調節部12A´の出力へ切り替えるとき、切替時のパターン発生部8B´の出力値を最適値にすることができ、もって周囲(設備)環境や熱処理の特性が長期的に変化した場合に発生する第2の温度検出値の長期的な変動を補償することができる。このような構成によれば、環境状況に変動が生じても、安定した温度制御を行うことができる。
実施の形態4.
図23は実施の形態4を示すブロック図である。
実施の形態4は、熱処理炉3の温度目標値と熱処理炉3からの第1の温度検出値とが加算器1を介して入力されるI要素を含むI調節部201(第3の調節部)、及びI要素を含まないPD調節部202(第4の調節部)とを備え、パターン出力を算出する近似関数を有し、近似関数のパラメータに応じてパターン出力を変化させるパターン発生部8Eと、加算器1の出力側に接続され、加算器1の出力に基づいてパターン発生部8Eのパラメータ補正値を出力するパラメータ補正値出力部9Eと、I調節部201の出力をパターン発生部8Eの出力に切替えることにより、I調節部201の出力とPD調節部202の出力との加算出力を、パターン発生部8Eの出力とPD調節部202の出力とが加算された出力に切り替えるための切替器203及び加算器204からなる切替手段と、該切替手段の出力(加算器204の出力)と熱処理炉3からの第2の温度検出値とが加算器4Eを介して入力され、熱処理炉3への操作量を出力する調節部12E(第2の調節部)とを備えている。
このような構成によれば、パターン発生部8Eからの出力している場合に、ゲインに関係する外乱が生じた場合に、PD調節部202がその外乱を抑制するよう作用して、良好な制御を行うことができる。
実施の形態4及び後述する実施の形態7までは、パターン発生部の使用時に熱処理炉とPD調節部が閉ループを構成し、該PD調節部の出力が、該パターン発生部の出力パターンに加算されるよう構成されるため、ゲインを用いる干渉行列の作成においては、操作量と主制御量検出値(第1の温度検出値)との関係を表す伝達ゲインを各要素とする行列Gを作成し、その行列を用いて次式(10)に従って干渉行列を作成することができる。そして、この場合、得られた干渉行列を特定のパラメータについて共通のものとすることができる。
(数23)
M=(Eu+GKp-1・G …(10)
ここで、Euは単位行列である。また、伝達ゲインとは定常状態において、操作量の微少な変化に対して制御量が変化した割合のことである。上式において、Kpは各ゾーンの積分切り替えPID調節部のP(比例)定数をkpiとすると、それらのP定数を対角要素とする対角行列である。
Figure 2010147486
(10)式を用いて干渉行列Mを求めれば、図3に示した干渉行列作成手順を省くことができ、干渉行列作成に費やす時間を大幅に短縮することができる。
実施の形態5.
図24は実施の形態5を示すブロック図である。
実施の形態5は実施の形態4のI調節部201をPID調節部201Aで構成したものである。
実施の形態4では、切替器203によりI調節部201の出力からパターン発生部8Eの出力に切り替えた後に、該パターン発生部8Eの出力にPD調節部202の出力を加算するよう、切替器203と加算器204から成る切替手段が構成されているが、実施の形態5では、パターン発生部8Eの出力とPD調節部202の出力を加算したものを、PID調節部201Aの出力に切り替えるように、切替器6と加算器205から成る切替手段が構成されている。
実施の形態6.
図25は実施の形態6を示すブロック図である。
実施の形態6は、熱処理炉3の温度目標値と熱処理炉3からの第1の温度検出値とが加算器1を介して入力され調節部出力を出力するI要素を含むPID調節部201A、及びI要素を含まないPD調節部202を備え、更に、PD調節部202の出力とパターン発生部8Eの出力とを加算する加算器205と、この加算器205の出力を熱処理炉3からの第2の温度検出値と加算する加算器4Eと、この加算器4Eの出力が入力されるPID調節部12Eとを備え、更にPID調節部12Eの出力とPID調節部201Aの出力を切替える切替器6とを備えて構成されている。
そして、このような構成によっても、実施の形態4や実施の形態5と同様な効果を有する。
実施の形態7.
図26は実施の形態7を示すブロック図である。
実施の形態7は、熱処理炉3の温度目標値と熱処理炉3からの第1の温度検出値とが加算器1を介して入力されるPID調節部201A、及びI要素を含まないPD調節部202を備え、3段階の切替段(sw1〜sw3)を有する切替器6Eにより、PID調節部201Aの第1出力(sw1への切替による)と、PD調節部202の出力とパターン発生部8Eの出力とが加算された第2出力(sw2への切替による)と、パターン発生部8Eの第3出力(sw3への切替による)とを切り替えるよう構成したものである。
実施の形態7は、目標値(パターン)の時間的変化が相対的に小さい場合は前記切替器による第1出力を用いて温度制御を実行し、目標値(パターン)の時間的変化が相対的に大きい場合は前記第2出力を用いて温度制御を実行し、目標値(パターン)の時間的変化が相対的に大きい場合から小さい場合(或いは時間的変化率が変化する場合)に移行する場合は前記第3出力を用いて温度制御を実行するようにしたものである。
図27は実施の形態7の動作の一例を示す図である。
この場合ランプアップ時の制御を対象としており、図27(C)に示すタイムチャートにおいて、目標値の時間的変化が相対的に大きくほぼ一定であるランプアップ時(パターンがYIiからYFiに達するまでの間)は第2出力を用いるようにし、前記目標値の時間的変化が相対的に大きい場合から小さい場合に移行する場合(ランプアップ終了時であるYFi到達以降、図27(A)のt2以降)は第3出力を用い、それ以外の目標値の時間的変化が相対的に小さい場合は第1の出力を用いて温度制御を実行するようにする。
このような構成によれば、ランプアップ時はパターン発生部8Eからのパターン出力に加わって、微分動作が働き、応答性を高めると共に、ランプアップ終了時には、微分動作を用いずパターン出力のみにすることにより、図27(A)に示されるように、従来に比べて、オーバーシュートの発生を防止できる。
なお、ランプアップ時に図27(C)に示されるように、YIiからYFiまで直線的に温度が上昇し、YFiから直線的に所定時間t3まで直線的に下降するようなパターンを使用しているが、YFiより水平となる、図12で示したパターンを用いることもできることは言うまでもない。
以上のように、図27(C)に示されるように、パターンの時間的変化が比較的大きくても、一定でなく、変化するような場合も、変化後、所定時間の間はパターン発生部の出力のみを用いるようにすれば、応答性を効率的に高めることができる。
1,4,4A,4E,205 加算器、2,2´,12,12A,12A´,12E,201A PID調節部、3,3A,3B,3C,3D,3E 熱処理炉、6,6E 切替器、7,7E 切替制御部、8,8A,8A´,8A´´,8B,8B´,8E パターン発生部、9,9A,9B,9B´,9B´´,9C,9D,9E パラメータ補正値出力部、17 平均化処理部、201 I調節部、202 PD調節部

Claims (4)

  1. プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、
    前記半導体製造装置は、
    前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが加算器を介して入力される第1の調節部と、
    パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、
    前記パターン発生部の出力と、前記第1の調節部の出力とを切替えて前記熱処理炉への操作量として出力する切替器と、
    前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部を有する温度制御装置を備えた半導体製造装置。
  2. プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、
    前記半導体製造装置は、
    前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される第1の調節部と、
    パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、
    前記パターン発生部の出力と、前記第1の調節部の出力とを切替えて前記熱処理炉への操作量として出力する切替器と、
    前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、
    前記切替器の出力側に設けられ、前記切替器からの出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力されて前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えた半導体製造装置。
  3. プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、
    前記半導体製造装置は、
    前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される、I要素を含む第3の調節部及びI要素を含まない第4の調節部と、
    パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、
    少なくとも前記第3の調節部の出力と、前記第4の調節部の出力と前記パターン発生部の出力とが加算された出力とを切り替える切替手段と、
    前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、
    前記切替手段の出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力され、前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えた半導体製造装置。
  4. プロセス処理を施す温度よりも低い温度T0で維持及び安定させるステップと、ウェハを保持するボートを熱処理炉内に投入するステップと、前記ウェハにプロセス処理を施す温度に上昇させるステップと、前記プロセス処理を施す温度から前記熱処理炉内の温度を下降させるステップと、前記ボートを前記熱処理炉内より引き出すステップとを有する半導体製造装置であって、
    前記半導体製造装置は、
    前記熱処理炉への温度目標値と前記熱処理炉からの第1の温度検出値とが第1の加算器を介して入力される、I要素を含む第3の調節部及びI要素を含まない第4の調節部と、
    パターン出力を算出する近似関数を有し、該近似関数のパラメータ値に応じて前記パターン出力を変化可能としたパターン発生部と、
    前記第3の調節部の出力と、前記第4の調節部の出力と前記パターン発生部の出力とが加算された出力と、前記パターン発生部の出力とを切り替える切替器と、
    前記第1の温度検出値に基づいて、前記パターン発生部の有する近似関数のパラメータを補正するための補正値を出力するパラメータ補正値出力部と、
    前記切替器の出力と前記熱処理炉からの第2の温度検出値とが第2の加算器を介して入力され、前記熱処理炉への操作量として出力する第2の調節部とを有する温度制御装置を備えた半導体製造装置。
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