JP2010146985A - 車両用前照灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェールセーフ構造を有すると共にハイビーム用配光パターン及びロービーム用配光パターン以外の配光パターンを提供できる車両用前照灯装置を提供する。
【解決手段】バルブ30と、進出位置と退避位置を含む2位置間で遮光状態を変化させる可動シェード38と、可動シェード38を進出位置に向けて付勢する第1付勢機構42と、可動シェード38を進出位置で停止させる固定ストッパ40と、可動シェード38を第1付勢機構42の付勢力に逆らい退避位置に向けて付勢する第2付勢機構46と、第2付勢機構46により付勢される可動シェード38を停止させる可動ストッパ44と、可動ストッパ44の位置を制御する可動ストッパ制御部と、制御時に第1付勢機構42による付勢力より大きな付勢力を第2付勢機構46に発生させ、非制御時に第1付勢機構42による付勢力より小さな付勢力を第2付勢機構46に発生させる付勢力制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用前照灯装置、特にシェードを用いて照射するビーム形態を切り替える車両用前照灯装置の構造に関する。
車両用前照灯装置は、光源からの光をリフレクタで前方へ反射させてロービームまたはハイビームを照射するようになっている。ロービームとハイビームとでは照射するビームの配光パターンが異なる。従来、単一の光源により照射される光の一部を光軸に対して進退移動するシェードと呼ばれる遮光板により遮ることで配光パターンを切り替える車両用前照灯装置が知られている。つまり、シェードにより光の一部を遮ることによりロービーム用の配光パターンを形成することができ、シェードにより光を遮らないときにハイビーム用の配光パターンを形成することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−56708号公報
従来のハイビーム配光とロービーム配光を切り替るタイプの車両用前照灯装置は、いずれか一方の配光パターンしか選択できなかった。つまり、配光パターンは、2種類しか形成できなかった。近年、車両の高性能化、高機能化が進む中で車両用前照灯装置においても車両の周囲状態に適した配光パターンを提供したいという要望が高まっている。しかしながら、配光パターンの種類を増やそうとすると構造が複雑になるという問題がある。また、ハイビーム配光は、点灯時の前方視認性が高い反面、前方車や対面歩行者が存在する場合、不快感を伴う眩しさ(グレア)を与えてしまうことがある。ハイビーム配光形成時に切替機構がフェールした場合、直ちにロービーム配光に自動的に戻るフェールセーフ構造を備えることが望ましいが、配光パターンの種類増加のために構造が複雑になっている場合、フェールセーフ構造が複雑になるという問題があった。また、構造によっては専用のフェールセーフ機構を備える必要が生じてしまう場合もあった。
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、フェールセーフ構造を有すると共に、ハイビーム用の配光パターン及びロービーム用の配光パターン以外の配光パターンを容易な構造で形成できる車両用前照灯装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用前照灯装置では、投影レンズを介して車両前方へ光を照射可能な光源と、前記光源の光軸に対し進退可能であり、進出位置と退避位置を含む2位置間で前記光源から照射された光の遮光状態を変化させて配光パターンを形成する可動シェードと、前記可動シェードを進出位置に向けて付勢する第1付勢機構と、前記第1付勢機構により付勢される前記可動シェードを前記進出位置で停止させる固定ストッパと、前記可動シェードを前記第1付勢機構の付勢力に逆らい前記退避位置に向けて付勢する第2付勢機構と、前記第2付勢機構により付勢される前記可動シェードを退避側の複数の位置のいずれかの位置で停止させる可動ストッパと、前記可動ストッパの位置を変化させて前記可動シェードの停止位置を調整する可動ストッパ制御部と、制御時に前記第1付勢機構による付勢力より大きな付勢力を前記第2付勢機構に発生させ、非制御時に前記第1付勢機構による付勢力より小さな付勢力を前記第2付勢機構に発生させる付勢力制御部と、を備えたことを特徴とする。
可動シェードは、進出位置と退避位置を含む2位置間で光源から照射された光の遮光状態を変化させる。完全な進出位置である完全進出位置においては、光を所定量遮って、いわゆるロービーム用配光パターンを形成する。また、完全な退避位置である完全退避位置においては、光を遮らずに、いわゆるハイビーム用配光パターンを形成する。第1付勢機構は可動シェードを進出位置に向けて付勢し、進出位置に可動シェードを停止させるように固定された固定ストッパに押しつける。すなわち、第1付勢機構の付勢動作により正確なロービーム用配光パターンを形成する。第2付勢機構は、可動シェードを第1付勢機構の付勢力に逆らい退避位置側に向けて付勢して可動ストッパに押しつける。可動ストッパが完全退避位置にある場合は、ハイビーム用配光パターンが形成できる。また、可動ストッパ制御部の制御により可動ストッパが完全退避位置から進出位置側に移動している場合、その位置で可動シェードを停止させるので、ハイビーム用配光パターンとロービーム用配光パターンの中間的配光効果を示す中間配光パターンが形成できる。中間配光パターンは、ロービーム用配光パターンの明暗の境界であるカットラインをハイビーム用配光パターン側に移動させた配光パターンを形成することができるので、ロービーム用配光パターンに比べ運転者の視認性を向上させることができる。付勢力制御部は、制御時に第1付勢機構による付勢力より大きな付勢力を第2付勢機構に発生させる。その結果、可動シェードが可動ストッパによって正確に停止すると共にそこで位置決めされるので、ロービーム用配光パターン以外の中間配光パターンまたはハイビーム用配光パターンを正確に形成できる。一方、付勢力制御部は、非制御時に第1付勢機構による付勢力より小さな付勢力を第2付勢機構に発生させる。この場合、第2付勢機構の付勢力は第1付勢機構の付勢力より小さければよくゼロでもよい。その結果、可動シェードは固定ストッパに押圧させられロービーム用配光パターンを形成する。言い換えれば、非制御時には優先的に可動シェードを進出位置に移動させてロービーム用配光パターンを形成するフェールセーフ機能が実現できる。
この態様によれば、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターン以外の配光パターンを単純な構造の付勢機構とストッパとの組合せにより形成することができると共に、フェールセーフ機能が実現できる。
上記態様において、前記可動シェードは、シェード幅方向に分割されて個別に進退自在な複数の分割シェードで構成され、前記第1付勢機構は、前記各分割シェードを前記固定ストッパに向けて付勢し、前記可動ストッパは、前記分割シェードごとに前記退避側の複数の位置のいずれかの位置で停止させる個別ストッパ部を含み、前記第2付勢機構は、各分割シェードを前記可動ストッパに向けて一括付勢すると共に、前記個別ストッパ部ごとの停止位置の違いに起因する前記分割シェードごとの付勢偏差量を許容する偏差許容部を含んでもよい。
固定ストッパは、可動シェードを完全進出位置に位置決めしてロービーム用配光パターンの形状を規定する。したがって、第1付勢機構は、各分割シェードを固定ストッパに個別に付勢してもよいし、共通付勢部材等を用いて一斉に付勢してもよい。可動ストッパは分割シェードごとの個別ストッパ部を含み分割シェードごとに停止位置を決めることができる。したがって、中間配光パターンの形状を個別ストッパ部の停止位置に応じて変化させることが可能となり、車両周囲の状況に応じた配光パターンを形成することができる。このとき、第2付勢機構は、各分割シェードを可動ストッパに向けて一括付勢するので、第2付勢機構を分割シェードごとに設ける必要はなく単体とすることができる。また、第2付勢機構は、個別ストッパ部ごとの停止位置の違いに起因する分割シェードごとの付勢偏差量を許容する偏差許容部を含むので、各分割シェードを可動ストッパに向けて一括付勢しても各分割シェードを各個別ストッパ部に適切に付勢して位置決めを行い正確な配光パターンを形成することができる。
また、上記態様において、前記偏差許容部は、前記各分割シェードを磁気吸引する磁気供給部を含み、当該磁気供給部と前記各分割シェードとの間に磁気接続された磁気可変ギャップを形成して、当該磁気可変ギャップの拡縮により前記付勢偏差量を許容するようにしてもよい。この態様によれば、第2付勢機構側と分割シェード側が磁気力によって接続され、両者間に形成される磁気可変ギャップの拡縮により各分割シェードの停止位置の違いによる偏差を吸収できる。その結果、各部材に変形や劣化を招くことなく各分割シェードを各個別ストッパ部に適切に付勢して位置決めを行い正確な配光パターンを形成することができる。
また、上記態様において、前記偏差許容部は、前記各分割シェードと接続される弾性部材を含み、当該弾性部材の弾性変形により前記付勢偏差量を許容すようにしてもよい。弾性部材は、偏差量を許容する変形が可能な部材であればよく、例えば、板バネ部材や弾性樹脂材などが利用できる。この態様によれば、偏差量を許容しつつ確実に付勢力を可動シェード側に伝達することが可能であり、各分割シェードを各個別ストッパ部に適切に付勢して位置決めを行うことができる。
また、上記態様において、前記可動シェードと前記第2付勢機構は鉛直方向に整列配置され、前記弾性部材を介して付勢力伝達されるようにしてもよい。この態様によれば、前後方向の機構サイズを小さくすることができるので車両用前照灯装置の前後方向のサイズの小型化に寄与できる。
本発明の車両用前照灯装置によれば、フェールセーフ構造を有すると共に、ハイビーム用の配光パターン及びロービーム用の配光パターン以外の配光パターンを容易な構造で提供できる。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
本実施形態の車両用前照灯装置は、光源の光軸に対し進退可能であり、進出位置と退避位置を含む2位置間で光源から照射された光の遮光状態を変化させて配光パターンを形成する可動シェードを含む。この可動シェードは、第1付勢機構によってロービーム用配光パターンの形成位置を規定する固定ストッパに付勢される。また、可動シェードは、第2付勢機構によってハイビーム用配光パターン及びハイビーム用配光パターンとロービーム用配光パターンの間の中間配光パターンの形成位置を規定する可変ストッパに付勢される。第2付勢機構は付勢力制御部の制御中に第1付勢機構の発生する付勢力より大きな付勢力を発生して可動シェードを退避側に移動させてハイビーム用配光パターンまたは中間配光パターンを形成する。また、第2付勢機構は付勢力制御部の非制御時に第1付勢機構の発生する付勢力より小さい付勢力を発生して可動シェードを優先的に進出位置に移動させてロービーム用配光パターンを形成する。
図1は、本実施形態の車両用前照灯装置10の概略構成を説明する構成図である。
図1に示す車両用前照灯装置10は、車両の車幅方向の左右に1灯ずつ配置されるいわゆる配光可変式前照灯と呼ばれる車両用前照灯装置である。車両用前照灯装置10は、車両前方方向に開口部を有するランプボディ12とランプボディ12の開口部を覆う透明カバー14で形成される灯室16を有する。灯室16には、光を車両前方方向に照射するランプユニット18が収納されている。ランプユニット18の一部には、当該ランプユニット18の揺動中心となるピボット機構20aを有するランプブラケット20が形成されている。ランプブラケット20はランプボディ12の内壁面に立設されたボディブラケット22とネジ等の締結部材によって接続されている。したがって、ランプユニット18は灯室16内の所定位置に固定されると共に、ピボット機構20aを中心として、例えば前傾姿勢または後傾姿勢に姿勢変化可能となる。
また、ランプユニット18の下面には、当該ランプユニット18を下方から支持するユニットブラケット24が固定されている。このユニットブラケット24には、ランプボディ12の外部に配置されたレベリングアクチュエータ26が接続されている。このレベリングアクチュエータ26は例えばロッド26aを矢印A、B方向に伸縮させるモータなどで構成されている。ロッド26aが矢印A方向に伸長した場合、ランプユニット18はピボット機構20aを中心として後傾姿勢になるように揺動する。逆にロッド26aが矢印B方向に短縮した場合、ランプユニット18はピボット機構20aを中心として前傾姿勢になるように揺動する。ランプユニット18が後傾姿勢になると、光軸を上方に向けるレベリング調整ができる。また、ランプユニット18が前傾姿勢になると、光軸を下方に向けるレベリング調整ができる。したがって、レベリング調整をすることで車両姿勢に応じた光軸調整ができる。つまり、車両用前照灯装置10による前方照射の到達距離を最適な距離に調整することができる。なお、このレベリング調整は、車両走行中の車両姿勢に応じて実行することもできる。例えば、車両が走行中に加速する場合は後傾姿勢となり、逆に減速する場合は前傾姿勢となる。したがって、車両用前照灯装置10の照射方向も姿勢状態に対応して上下に変動して、前方照射距離が遠くなったり近くなったりする。そこで、車両姿勢に基づきランプユニット18のレベリング調整を行うことで走行中でも前方照射の到達距離を最適に調整できる。これを「オートレベリング」と称することもある。
灯室16の内壁面、例えば、ランプユニット18の下方位置には、ランプユニット18の点消灯制御や配光パターンの形成制御を行う照射制御部28が配置されている。この照射制御部28はレベリングアクチュエータ26等の制御も行う。
ランプユニット18はエーミング調整機構を備えることができる。例えば、レベリングアクチュエータ26のロッド26aとユニットブラケット24の接続部分に、エーミング調整時の揺動中心となるエーミングピボット機構を配置する。また、ボディブラケット22とランプブラケット20の接続部分には車両前後方向に進退する一対のエーミング調整ネジを車幅方向に間隔をあけて配置する。例えば2本のエーミング調整ネジを前方に進出させれば、ランプユニット18はエーミングピボット機構を中心に前傾姿勢となり光軸が下方に調整される。同様に2本のエーミング調整ネジを後方に引き戻せば、ランプユニット18はエーミングピボット機構を中心に後傾姿勢となり光軸が上方に調整される。また、車幅方向左側のエーミング調整ネジを前方に進出させれば、ランプユニット18はエーミングピボット機構を中心に右旋回姿勢となり右方向に光軸が調整される。また、車幅方向右側のエーミング調整ネジを前方に進出させれば、ランプユニット18はエーミングピボット機構を中心に左旋回姿勢となり左方向に光軸が調整される。このエーミング調整は、車両出荷時や車検時、車両用前照灯装置10の交換時に行われる。そして、車両用前照灯装置10が設計上定められた規定の姿勢に調整され、この姿勢を基準に本実施形態の配光パターンの形成制御が行われる。
ランプユニット18は、バルブ30、リフレクタ32、シェード機構34、投影レンズ36を含んで構成される。光源であるバルブ30は、例えば、白熱球やハロゲンランプ、放電球、LEDなどが使用可能である。本実施形態では、一例としてハロゲンランプで構成されるバルブ30を示す。リフレクタ32はバルブ30から放射される光を反射して投影レンズ36へと導く。バルブ30からの光及びリフレクタ32で反射した光は、その一部がシェード機構34を構成する可動シェード38により遮光される。可動シェード38はバルブ30の光軸Oに対して矢印略M,N方向に進退可能であり、進出位置と退避位置を含む2位置間でバルブ30から照射された光の遮光状態を変化させる。そして、可動シェード38の進退位置に応じた形状の配光パターンを形成する。
本実施形態のおいて、シェード機構34は、前述した可動シェード38が矢印Mで示す進出方向に移動した場合にその移動を制限する固定ストッパ40と、当該固定ストッパ40に可動シェード38を付勢する第1付勢機構42を含む。また、可動シェード38が矢印Nで示す退避方向に移動した場合にその移動を制限する可動ストッパ44と、当該可動ストッパ44に可動シェード38を付勢する第2付勢機構46を含む。可動シェード38、固定ストッパ40、第1付勢機構42、可動ストッパ44、第2付勢機構46等は機構ベース48に載置され1ユニットとなっている。
図2は、図1のシェード機構34を矢印T方向から見た上面図である。
本実施形態の場合、可動シェード38は、図2に示すように車両前方に向かって断面凹形状の略椀形状になっている。可動シェード38の内面38aで形成される曲面は、投影レンズ36の後方焦点面の湾曲形状に対応して湾曲している。このように湾曲形状を一致させることにより、可動シェード38の車幅方向縁部における投影像の形状歪みの発生を抑制できる。
本実施形態において、可動シェード38はシェード幅方向に分割されて個別に進退自在な複数の分割シェードで構成されてもよいし、分割されない単体シェードでもよい。図2は、一例として、可動シェード38を例えば4分割している分割シェード50a〜50dを示す。なお、以下の説明では、分割シェード50a〜50dを単に「分割シェード50」または、「可動シェード38」として説明する場合もある。図2のように分割シェード50a〜50dとする場合、互いに隣接する分割シェード50の間に隙間があと遮光動作時に漏光して好ましくない。図2では、詳述は省略するが、互いに隣接する分割シェード50をその端部が例えば光軸方向に重なり合うようにして、漏光を防止するような構造にしておくことが望ましい。
各分割シェード50a〜50dには、図1、図2に示すように略L字形状の作動アーム52a〜52d(個々に特定する必要のない場合は、作動アーム52と記する)が接続され、その屈曲部に支持軸54が挿通されてる。支持軸54は例えばランプユニット18の内壁面や機構ベース48に立設されたブラケットに支持され、分割シェード50が支持軸54を軸として回動して進出位置と退避位置の間を移動できるようになっている。なお、本実施形態では、分割シェード50と作動アーム52を別部材として説明しているが、作動アーム52を分割シェード50の一部として一体化して構成してもよい。
固定ストッパ40は、可動シェード38が完全な進出位置である完全進出位置で停止できるように配置されている。また、固定ストッパ40は、可動シェード38が完全退避位置に移動した場合でもバルブ30やリフレクタ32からの光を遮らないように配置されている。この固定ストッパ40は、例えば、ランプユニット18の内壁面や機構ベース48など可動シェード38に対する静止体に固定された突起部材で構成できる。支持軸54と可動シェード38との間には可動シェード38を進出位置に向けて付勢する第1付勢機構42が設けられている。本実施形態の場合、第1付勢機構42として、支持軸54と可動シェード38の間に例えばトーションスプリングを係合させて、可動シェード38が常時を図1中矢印R方向に回転するように付勢している。つまり、常時可動シェード38を固定ストッパ40に向かって付勢している。その結果、固定ストッパ40と第1付勢機構42との協働により可動シェード38は完全進出位置であるロービーム用配光パターンの形成位置に位置決めされるようになっている。後述するが、固定ストッパ40と第1付勢機構42とによって、シェード機構34の制御に何らかのフェールが生じた場合に、可動シェード38を優先的にロービーム用配光パターンの形成位置に移動するフェールセーフ機構を構成できる。なお、本実施形態では、第1付勢機構42として可動シェード38と支持軸54との間に係止させたトーションスプリングを示したが、可動シェード38を完全進出位置に付勢できる付勢部材であればよい。
一方、図1、図2に示すように、可動シェード38に接続された作動アーム52の下方には、可動シェード38を退避側の複数の位置のいずれかの位置で停止させる可動ストッパ44が配置されている。可動シェード38が分割シェード50で構成されている場合、可動ストッパ44は分割シェード50ごとに設けられ各分割シェード50を個々に所定の位置で停止させる個別ストッパ部で構成されている。この場合、可動ストッパ44は、例えば作動アーム52a〜52dの下方で対応する位置に個別ストッパ部として機能する偏心カム56a〜56d(個々に特定する必要のない場合は、偏心カム56と記する)を有するカムシャフト44aで構成することができる。このカムシャフト44aは、ステッピングモータや変速機等で構成されるストッパ駆動部58により回転し、各分割シェード50が退避側の所定位置で停止するように偏心カム56と作動アーム52との接触姿勢を決定する。カムシャフト44aに対する各偏心カム56は、後述する複数のシェード形状が形成できるように相互の取付角度が定められている。
また、可動シェード38が一体型シェードの場合は、可動シェード38に接続された作動アーム52の下方に偏心カム56が一つ配置され、可動シェード38を退避側の所定位置で停止するように偏心カム56と作動アーム52との接触姿勢を決定する。
ところで、第1付勢機構42により常時固定ストッパ40に付勢されている作動アーム52を可動ストッパ44の偏心カム56に付勢して偏心カム56のカム面の形状に従う停止位置に停止させる場合、第1付勢機構42の付勢力より大きな付勢力を発生させる必要がある。そのために、本実施形態では、可動シェード38(作動アーム52)を第1付勢機構42の付勢力に逆らい退避位置に向けて付勢する第2付勢機構46を備えている。このとき、可動シェード38が分割シェード50の場合、形成するシェード形状に応じて作動アーム52の停止位置が異なる。したがって、第2付勢機構46が全ての作動アーム52に対して同一の作動ストロークで付勢力を与えてしますと作動アーム52の変形や破損の原因になる。そこで、本実施形態の第2付勢機構46は、各分割シェード50を可動ストッパ44に向けて一括付勢すると共に、偏心カム56ごとの停止位置の違いに起因する分割シェード50ごとの付勢偏差量を許容する偏差許容部を含んでいる。
本実施形態の場合、偏差許容部は、例えば、各作動アーム52(分割シェード50)を磁気吸引する磁気供給部60を含んでいる。そして、磁気供給部60と各作動アーム52との間に磁気接続された磁気可変ギャップを形成して、当該磁気可変ギャップの拡縮により付勢偏差量を許容するようにしている。磁気供給部60は、例えば電磁石で構成することができる。また、磁気供給部60の鉄心60aの端面に相対する作動アーム52の端部に金属や磁石等からなる吸着体62を配置している。
各作動アーム52を各偏心カム56の各面に付勢する場合は、磁気供給部60に通電して磁気力を発生させる。各吸着体62は発生した磁気力により吸引されて、作動アーム52は図1の矢印L方向に回転する。前述したように、各偏心カム56の姿勢によって作動アーム52の回転角度が異なる。そのため、磁気供給部60の鉄心60aと吸着体62との相対距離が異なるが、磁気供給部60と各作動アーム52との間は磁気接続された磁気可変ギャップとして機能するので、相対距離の違いを磁気可変ギャップの拡縮によって吸収できる。その結果、可動シェード38や作動アーム52等では付勢偏差量が原因となる変形や破損の発生を回避することができる。
上述したように、可動ストッパ制御部66は、ハイビーム用配光パターンまたは中間配光パターンのうち形成したい配光パターンに対応して可動ストッパ44の停止位置を制御する。そして、磁気供給部60で発生する磁気力により付勢力を発生することで作動アーム52を偏心カム56に付勢して各分割シェード50の停止位置を正確に決定することができる。一方、磁気供給部60への通電を停止することにより、作動アーム52が偏心カム56に付勢される付勢力は、第1付勢機構42による付勢力より小さくなるので、作動アーム52は図1中矢印R方向に回転する。つまり、作動アーム52は第1付勢機構42の付勢力により付勢されて固定ストッパ40に当接して停止する。その結果、分割シェード50はロービーム用配光パターンを形成する完全進出位置に移動する。このように、意図的に第2付勢機構46の動作を停止させることにより可動シェード38を完全進出位置に移動させてロービーム用配光パターンを形成することができる。また、何らかの原因により第2付勢機構46やストッパ駆動部58の制御に不具合が生じた場合は、磁気供給部60による磁気力を消失させることにより可動シェード38を優先的に完全進出位置に移動させてロービーム用配光パターンを形成することができる。つまり、固定ストッパ40と第1付勢機構42によるフェールセーフ機能を実現できる。
図3は、上述のように構成される車両用前照灯装置10の照射制御部28と車両100側の車両制御部102の構成を説明する機能ブロック図である。車両用前照灯装置10の照射制御部28は、車両100に搭載された車両制御部102の指示に従って電源回路64の制御を行いバルブ30の点灯制御を行う。また、照射制御部28は車両制御部102からの指示に従いストッパ駆動部58を制御する可動ストッパ制御部66や磁気供給部60を制御する付勢力制御部68を制御する。
本実施形態の場合、車両用前照灯装置10によって形成される配光パターンは、運転者によるライトスイッチ104の操作内容に応じて切り替え可能であり、照射制御部28が可動ストッパ制御部66、付勢力制御部68を介してストッパ駆動部58、磁気供給部60を駆動制御する。本実施形態の場合、ロービーム用配光パターンの使用時には、可動ストッパ制御部66及び付勢力制御部68を非制御として、第1付勢機構42の付勢力により可動シェード38が完全進出位置に移動させられ、ロービーム用配光パターンを形成する。前述したように、可動ストッパ制御部66、付勢力制御部68、ストッパ駆動部58、磁気供給部60等にフェールが生じた場合も可動シェード38は第1付勢機構42の付勢力により優先的に完全進出位置に移動させられてロービーム用配光パターンを形成する。
一方、ロービーム用配光パターン以外のハイビーム用配光パターンや中間配光パターンの形成を運転者が要求する場合、照射制御部28は可動ストッパ制御部66と付勢力制御部68を制御して、可動シェード38を所定の進退位置に移動させる。同様に、車両周囲の状況を車両制御部102が検出してハイビーム用配光パターンや中間配光パターンの形成が要求された場合、照射制御部28は可動ストッパ制御部66と付勢力制御部68を制御して、可動シェード38を所定の進退位置に移動させる。
図4に可動シェード38の進退動作により形成されるシェード形状の一例を示し、そのシェード形状で形成される配光パターンを図5に示す。図4(a)は、交通法規が左側通行である地域で利用する標準的なロービーム用配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。前述したように、この状態は可動ストッパ制御部66及び付勢力制御部68が非制御状態であり、作動アーム52が第1付勢機構42の付勢力により固定ストッパ40に付勢されている。つまり、可動シェード38は完全進出位置で位置決め固定されている。図5(a)は、ロービーム用配光パターンを示している。図1に示すように、本実施形態の投影レンズ36は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズであるため、後方焦点面上に形成される光源像を、上下左右の反転像として車両前方の仮想鉛直スクリーン上に投影する。図5(a)に示すように、ロービーム用配光パターンは、左側通行時に対向車や歩行者にグレアを与えないように配慮された配光パターンである。
図4(b)は、ハイビーム用配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。前述したように、この状態は可動ストッパ制御部66及び付勢力制御部68を制御して可動ストッパ44を完全退避位置まで退避させる。つまり、付勢力制御部68を制御して磁気供給部60の駆動により作動アーム52の吸着体62を吸引して作動アーム52を図1中矢印L方向に回転させる。この場合、各分割シェード50は、完全退避位置またはそれと同等と見なせる位置まで退避できればよく、可動ストッパ44の各偏心カム56と各作動アーム52とは必ずしも接触していなくてもよい。図5(b)は、ハイビーム用配光パターンを示している。図5(b)に示すように、ハイビーム用配光パターンは、運転者の前方視界を最大まで確保できる配光パターンである。
図4(c)〜図4(f)は、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンの中間の配光である中間配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。図4(c)は、ロービーム用配光パターンと類似する形状の配光パターンであり、その照射距離をロービーム用配光パターンとは異ならせた中距離配光パターンである。前述したように、この状態は可動ストッパ制御部66及び付勢力制御部68を制御して可動ストッパ44をロービーム用配光パターンの停止位置とハイビーム用配光パターンの停止位置の間の所望の中間停止位置まで退避させる。つまり、付勢力制御部68を制御して磁気供給部60の駆動により作動アーム52の吸着体62を吸引して当該作動アーム52を図1中矢印L方向に回転させる。図5(c)は、中距離配光パターンを示している。図5(c)に示すように、中距離配光パターンは、ロービーム用配光より遠方であるがハイビーム配光ほど遠方ではない中距離領域を照射する配光である。つまり、自車前方の近距離及び中距離には対向車や歩行者等が存在せず、遠距離に対向車や歩行者が存在する場合の使用に適した配光パターンである。なお、図4(c)に示す中距離配光パターンの水平線Hからの距離は一例であり、運転者による操作により適宜変更可能である。また、車両周囲の状況に応じて車両制御部102の制御により水平線Hからの距離を最適な位置に設定するようにしてもよい。
図4(d)は、自車線側のみハイビーム領域を照射する左片ハイ配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。この場合、分割シェード50a、分割シェード50bのみを完全進出位置に移動させ、分割シェード50c、分割シェード50dを完全退避位置に移動させるように、各偏心カム56の姿勢を決定する。図5(d)が対応する左片ハイ配光パターンである。左片ハイ配光パターンは、自車線側に前走車や歩行者が存在せず、対向車線側に対向車や歩行者が存在する場合に適した配光であり、運転者の前方視認性を向上させつつ、対向車や対向車線の歩行者にグレアを与えないように配慮した配光パターンである。
図4(e)は、対向車線側のみハイビーム領域を照射する右片ハイ配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。この場合、分割シェード50c、分割シェード50dのみを完全進出位置に移動させ、分割シェード50a、分割シェード50bを完全退避位置に移動させるように、各偏心カム56の姿勢を決定する。図5(e)が対応する右片ハイ配光パターンである。右片ハイ配光パターンは、自車線側に前走車や歩行者が存在し、対向車線側に対向車や歩行者が存在しない場合に適した配光であり、運転者の前方車にグレアを与えないように配慮しつつ、対向車線の視認性を向上させる配光パターンである。
図4(f)は、自車線及び対向車線の道路照明を重視して、自車線及び対向車線の路側照明を低減させる配光パターンを形成する中央ハイ配光パターンを形成する可動シェード38の進退移動状態を示している。この場合、分割シェード50a、分割シェード50dのみを完全進出位置に移動させ、分割シェード50b、分割シェード50cを完全退避位置に移動させるように、各偏心カム56の姿勢を決定する。図5(f)が対応する中央ハイ配光パターンである。中央ハイ配光パターンは、自車線及び対向車線に前方車が存在せず、自車線または対向車線に歩行者が存在するような場合に適した配光であり、運転者の前方視認性を向上しつつ路側の歩行者等にグレアを与えないように配慮した配光パターンである。
なお、上述した中間配光パターンは一例であり、各分割シェード50の進退状態を適宜決定することにより様々な中間配光パターンの形成が可能であり、車両の周囲の状態に適した配光を得ることができる。なお、本実施形態では、各分割シェード50の進退位置と各偏心カム56の姿勢が対応するようにカムシャフト44aに複数の偏心カム56を固定した例を示した。したがって、カムシャフト44aの回転角度と各分割シェード50の進退位置とが対応するようになっているので、制御を簡略化できる。別の例では、各偏心カム56を個別に制御して各分割シェード50の進退位置を決定するようにしてもよい。カムシャフト44aに複数の偏心カム56を固定する場合、回転角度の分割数には限りがあり、形成できる中間配光パターンの種類も制限を受けるが、偏心カム56を個別に制御することにより各分割シェード50の進退位置の種類をより多く設定可能となり形成できる中間配光パターンの種類も容易に増加できる。
また、本実施形態においては、可動シェード38をトーションスプリングで構成される第1付勢機構42と電磁石で構成される第2付勢機構46とで進退方向にそれぞれ付勢している。したがって、第2付勢機構46の高速切替制御によりロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンを高速切替する「パッシング」も可能である。また、ハイビーム用配光パターンの使用時に対向車や歩行者を発見した場合に、迅速にロービーム用配光パターンに切り替えることも可能である。なお、吸着体62を永久磁石等で構成し、磁気供給部60の発生する磁気力を正負逆転可能な構成にすることもできる。この場合、吸引動作により作動アーム52を退避側に付勢し、反発動作により作動アーム52を進出側に付勢することができる。その結果、前述したパッシングやハイからローの切替をさらに迅速に行うことができる。
さらに、可動ストッパ44を駆動するストッパ駆動部58が何らかの原因によりスムーズに制御できなくなりカムシャフト44aの回転制御ができなくなった場合は、第2付勢機構46の電磁石への通電をカットする。つまり、第2付勢機構46の磁気力を消失させるか第1付勢機構42の付勢力より小さくすることにより、作動アーム52に接続された可動シェード38を第1付勢機構42の付勢力により完全進出位置に優先的かつ迅速に移動させることができる。つまり、可動ストッパ44の停止状態に拘わらず可動シェード38をロービーム用配光パターンの形成状態に迅速に移行させるフェールセーフモードを実行できる。その結果、ストッパ駆動部58の制御不良等により対向車や歩行者にグレアを与えてしまうことが確実に防止できる。なお、第2付勢機構46を構成する電磁石が制御不良になった場合でも電磁石に対する電源供給をカットすればよく、迅速にロービーム用配光パターンを形成できる。その結果、電磁石の制御不良時のフェールセーフの機能も実現できる。なお、このようにフェールセーフモードに移行した場合には、車両制御部102は表示装置や音声装置を介して、フェールセーフモードに移行したことを運転者に報知したり、点検修理等を促すメッセージを提供してもよい。
図3に戻り、本実施形態の車両用前照灯装置10と車両100による相互制御についてさらに説明する。本実施形態の車両用前照灯装置10は、ライトスイッチ104の操作によらず、車両周囲の状況を各種センサで検出して、車両周囲状況に最適な配光パターンを形成するように自動制御してもよい。例えは、自車の前方に先行車や対向車、歩行者等が存在することが検出できた場合には、車両制御部102はロービーム用配光パターンを形成してグレアを防止するべきであると判断して照射制御部28を制御する。また、自車の前方に先行車や対向車、歩行者等が存在しないことが検出できた場合には、可動シェード38による遮光を伴わないハイビーム用配光パターンを形成して運転者の視界を向上させるべきであると判断して照射制御部28を制御する。同様に前走車が存在せず対向車または歩行者が存在する場合には左片ハイ配光パターンを形成し、前走車のみ存在し対向車または歩行者が存在しない場合には、右片ハイ配光パターンを形成する等の制御を行う。同様に、車両周囲の車両や歩行者の存在位置を詳細に検出して図5(c)、図5(f)のように運転者の視認性を向上するように照射範囲を広げる中間配光パターンを形成するような制御を行う。
このように前走車や対向車、歩行者などの対象物を検出するために車両100の車両制御部102には、対象物の認識手段として例えばステレオカメラなどのカメラ106が接続されている。車両制御部102は、カメラ106から提供される画像データの中に予め保持している車両や歩行者を示す特徴点を含む画像が存在する場合、その車両や歩行者を考慮した最適な配光パターンを形成するように照射制御部28に情報を提供する。なお、車両前方に車両用前照灯装置10による照射を抑制すべき対象物を検出する手段は適宜変更可能であり、カメラ106に代えてミリ波レーダや赤外線レーダなど他の検出手段を用いてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
また、車両制御部102は、車両100に通常搭載されているステアリングセンサ108、車速センサ110などからの情報も取得可能であり、車両100の走行状態や走行姿勢に応じて形成する配光パターンを選択するようにしてもよい。例えば、車両制御部102はステアリングセンサ108からの情報に基づき車両が旋回していると判定した場合、旋回方向の視界を向上させるように左片ハイまたは右片ハイ配光パターンを形成するようにしてもよい。また、エーミング制御をリアルタイムで行うようにしてランプユニット18を旋回方向に向けて旋回方向の視界を向上させてもよい。このような制御モードを旋回感応モードということもできる。また、夜間に高速走行しているときには、遠方から接近する対向車や前走車、道路標識やメッセージボードの認識をできるだけ早く行えるように前照灯による照明を行うことが好ましい。そこで、車両制御部102は車速センサ110からの情報に基づき高速走行のときに、ロービーム用配光パターンの一部の形状を変えたハイウェイモードのロービーム用配光パターンを形成するように制御してもよい。このような制御モードを速度感応モードということができる。なお、図5(c)に示す近距離配光パターンを形成する制御は、積極的にカットラインの高さを変更して照射到達距離を変更する制御である。これに対し、前述したレベリングアクチュエータ26による加減速時のオートレベリング制御は、照射距離を一定に維持するような制御である。これらの制御はカットラインの高さを制御するものである。したがって、可動シェード38の進退制御により加減速時に照射距離を一定にするオートレベリング制御と同等の制御を実現してもよい。その結果、レベリングアクチュエータ26及びその周辺の機構を省略することができる。
この他、車両制御部102は、ナビゲーションシステム112から道路の形状情報や形態情報、道路標識の設置情報などを取得することもできる。これらの情報を事前に取得することにより走行道路に適した配光パターンをスムーズに形成することもできる。このような制御モードをナビ感応モードという。
図6(a)、図6(b)は、本実施形態のシェード機構34の他の構造を説明する説明図である。図6(a)は、シェード機構34の上面図であり、図6(b)は側面図である。図6示すシェード機構34は、第2付勢機構46がソレノイドアクチュエータを用いている点で図3に示す電磁石を用いたシェード機構34と異なる。なお、図2と図6に示すシェード機構34の可動シェード38、固定ストッパ40、可動ストッパ44、第1付勢機構42の構造は、実質的に同じであり同様な機能を有する部材には同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図3に示すシェード機構34において、第2付勢機構46は磁気供給部60を含む電磁石で構成され、作動アーム52に設けられた吸着体62との間に磁気可変ギャップが形成されて各分割シェード50の停止位置(偏心カム56の停止位置)により発生する付勢偏差量を許容している。一方、図6に示すシェード機構34において、第2付勢機構46は駆動軸70aが矢印C、D方向に進退するソレノイドアクチュエータで構成され、弾性部材72a〜72dを介して作動アーム52a〜52dの端部に係合自在に接続されている。弾性部材72a〜72d(以下、特定の弾性部材72を示すとき以外は弾性部材72と記する)は、例えば板バネ部材や弾性樹脂材で構成できる。ソレノイドアクチュエータ70の駆動軸70aの先端には、各弾性部材72が固定された一括作動部材74が固定され、ソレノイドアクチュエータ70の進退動作を各弾性部材72に一括的に伝達する。図6(b)に示すように、弾性部材72と作動アーム52の端部52tは、ソレノイドアクチュエータ70の駆動軸70aが矢印C方向に引き込まれた場合に係合する。このとき、作動アーム52が矢印L方向に回転して、偏心カム56と当接した後も駆動軸70aの引き込み動作が継続されると、弾性部材72が図6(b)に示すように反る。この反り量は作動アーム52と当接する偏心カム56の回転位置、すなわち分割シェード50の停止位置により異なる。言い換えれば、弾性部材72の反り動作により、各分割シェード50の停止位置により発生する付勢偏差量を許容して、各分割シェード50を正確な位置で停止させる。その結果、正確な形状の中間配光パターンを形成することができる。
このように部材の変形により付勢偏差量を許容する弾性部材72を採用することにより、ソレノイドアクチュエータ70の動作力の伝達を確実に行うと共に付勢偏差量を許容できるシンプルな構造を得ることができる。
一方、ソレノイドアクチュエータ70の駆動軸70aが矢印D方向に移動する場合、弾性部材72と端部52tとの係合が解消され、作動アーム52、つまり分割シェード50は第1付勢機構42の付勢力により固定ストッパ40に当接するように完全進出位置に移動する。なお、駆動軸70aの矢印D方向への移動を作動アーム52が矢印R方向に完全進出位置に対応する位置まで回転したときより多くなるように設定しておく。そして、弾性部材72と端部52tとを接合せずに、接離自在にしておくことにより、第1付勢機構42の付勢力で作動アーム52を矢印R方向に回転させるときに第2付勢機構46側の影響を受けることなくスムーズかつ迅速に作動アーム52を回転させることができる。なお、ソレノイドアクチュエータ70は、図示を省略しているが非駆動時に駆動軸70aを矢印D方向に付勢するスプリング等の付勢部材が設けられている。したがって、ストッパ駆動部58や第2付勢機構46がフェールを起こした場合、駆動軸70aが迅速に矢印D方向に突出して可動シェード38を完全進出位置に移動させるフェールセーフ機能を実現することができる。
図7は、図6の変形例であり、シェード機構34の車両前後方向の長さが短縮可能な可動シェード38と第2付勢機構46のレイアウト例を示している。この場合、可動シェード38と第2付勢機構46は、鉛直方向に整列配置され、弾性部材72を介して付勢力伝達される。弾性部材72は一括作動部材74により回転する弾性部材回転軸72rに接続されている。したがって、ソレノイドアクチュエータ70の駆動軸70aが矢印D方向に引き込まれた場合に矢印L方向に作動アーム52の端部52tを付勢する。その結果、作動アーム52を偏心カム56に付勢して、分割シェード50を所望の停止位置にて停止させる。逆に駆動軸70aが矢印C方向に突出した場合、弾性部材72は端部52tから離間して作動アーム52、すなわち分割シェード50を第1付勢機構42の付勢力によって固定ストッパ40との当接位置である完全進出位置に移動させる。この場合も図6で説明したシェード機構34の構造と同様に中間配光パターンを容易に形成できると共にフェールセーフ機能を実現できる。そして、このような可動シェード38と第2付勢機構46のレイアウトを行うことによりシェード機構34を車両前後方向で小型化することが可能になる。つまり、車両用前照灯装置10全体としての小型化にも寄与できる。
なお、本実施形態では、中間配光パターンの種類を増加させるために可動シェード38を分割シェード50とした例を説明したが、可動シェード38は一体型の単体シェードでもよい。この場合、中間配光パターンはロービーム用配光パターンと同様な形状で、その明暗の境界であるカットラインをロービーム用配光パターンよりハイビーム照射領域側にシフトできるのみであるが、前方車や歩行者の存在状態によって照射の到達距離を変化させることができる。その結果、シンプルな構造でありながら運転者の視界向上に寄与できる。
また、分割シェード50とする場合も、その分割数や各分割シェード50の分割形状は形成したい中間配光パターンの形状に応じて適宜変更可能であり、本実施形態と同様な効果を得ることができる。また、本実施形態では、可動ストッパ44として偏心カム56を用いる例を示したが、分割シェード50を個々に進退移動させることができる構造であれば採用可能である。例えば、各分割シェード50を個別にアクチュエータで駆動してもよい。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
本実施形態の車両用前照灯装置の概略構成を説明する構成図である。 図1のシェード機構を矢印T方向から見た上面図である。 本実施形態の車両用前照灯装置の照射制御部と車両側の車両制御部の構成を説明する機能ブロック図である。 本実施形態の車両用前照灯装置の可動シェードの進退動作により形成されるシェード形状の一例を説明する説明図である。 図4のシェード形状により形成される配光パターンを説明する説明図である。 本実施形態のシェード機構の他の構造を説明する説明図である。 図6の変形例であり、シェード機構の車両前後方向の長さを短縮する可動シェードと第2付勢機構のレイアウト例を説明する説明図である。
符号の説明
10 車両用前照灯装置、 12 ランプボディ、 18 ランプユニット、 28 照射制御部、 30 バルブ、 34 シェード機構、 36 投影レンズ、 38 可動シェード、 40 固定ストッパ、 42 第1付勢機構、 44 可動ストッパ、 46 第2付勢機構、 50 分割シェード、 52 作動アーム、 56 偏心カム、 58 ストッパ駆動部、 60 磁気供給部、 66 可動ストッパ制御部、 68 付勢力制御部、 72 弾性部材、 100 車両、 車両制御部102。

Claims (5)

  1. 投影レンズを介して車両前方へ光を照射可能な光源と、
    前記光源の光軸に対し進退可能であり、進出位置と退避位置を含む2位置間で前記光源から照射された光の遮光状態を変化させて配光パターンを形成する可動シェードと、
    前記可動シェードを進出位置に向けて付勢する第1付勢機構と、
    前記第1付勢機構により付勢される前記可動シェードを前記進出位置で停止させる固定ストッパと、
    前記可動シェードを前記第1付勢機構の付勢力に逆らい前記退避位置に向けて付勢する第2付勢機構と、
    前記第2付勢機構により付勢される前記可動シェードを退避側の複数の位置のいずれかの位置で停止させる可動ストッパと、
    前記可動ストッパの位置を変化させて前記可動シェードの停止位置を調整する可動ストッパ制御部と、
    制御時に前記第1付勢機構による付勢力より大きな付勢力を前記第2付勢機構に発生させ、非制御時に前記第1付勢機構による付勢力より小さな付勢力を前記第2付勢機構に発生させる付勢力制御部と、
    を備えたことを特徴とする車両用前照灯装置。
  2. 前記可動シェードは、シェード幅方向に分割されて個別に進退自在な複数の分割シェードで構成され、
    前記第1付勢機構は、前記各分割シェードを前記固定ストッパに向けて付勢し、
    前記可動ストッパは、前記分割シェードごとに前記退避側の複数の位置のいずれかの位置で停止させる個別ストッパ部を含み、
    前記第2付勢機構は、各分割シェードを前記可動ストッパに向けて一括付勢すると共に、前記個別ストッパ部ごとの停止位置の違いに起因する前記分割シェードごとの付勢偏差量を許容する偏差許容部を含むことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯装置。
  3. 前記偏差許容部は、前記各分割シェードを磁気吸引する磁気供給部を含み、当該磁気供給部と前記各分割シェードとの間に磁気接続された磁気可変ギャップを形成して、当該磁気可変ギャップの拡縮により前記付勢偏差量を許容することを特徴とする請求項2記載の車両用前照灯装置。
  4. 前記偏差許容部は、前記各分割シェードと接続される弾性部材を含み、当該弾性部材の弾性変形により前記付勢偏差量を許容することを特徴とする請求項2記載の車両用前照灯装置。
  5. 前記可動シェードと前記第2付勢機構は、鉛直方向に整列配置され、前記弾性部材を介して付勢力伝達されることを特徴とする請求項4記載の車両用前照灯装置。
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