JP2010146956A - 極端紫外光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EUV光源装置において、ターゲットにレーザ光を照射することによって発生する高速なイオンデブリを効率良く回収する。
【解決手段】このEUV光源装置は、極端紫外光の生成が行われるチャンバと、ターゲット物質を噴射してターゲット物質のドロップレットを生成する噴射ノズルを含むターゲット供給手段と、ドロップレットを帯電させる帯電手段と、帯電したドロップレットにレーザ光を照射することによってプラズマを生成するレーザと、プラズマから放射される極端紫外光を集光して射出するコレクタミラーと、プラズマの生成に寄与しなかったターゲット物質及びプラズマの生成時に発生したデブリを回収するターゲット物質回収装置と、ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側及び下流側において電界を発生することにより、帯電したドロップレット及びイオンデブリを加速させる加速手段とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、露光装置の光源として用いられる極端紫外(EUV:extreme ultra violet)光源装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って光リソグラフィにおける微細化が急速に進展しており、次世代においては、100nm〜70nmの微細加工、更には50nm以下の微細加工が要求されるようになる。そのため、例えば、50nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度のEUV光源と縮小投影反射光学系(reduced projection reflective optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光源としては、ターゲットにレーザ光を照射することによって生成されるプラズマを用いたLPP(laser produced plasma:レーザ励起プラズマ)光源と、放電によって生成されるプラズマを用いたDPP(discharge produced plasma)光源と、軌道放射光を用いたSR(synchrotron radiation)光源との3種類がある。これらの内でも、LPP光源は、プラズマ密度をかなり大きくできるので黒体輻射に近い極めて高い輝度が得られ、ターゲット物質を選択することにより必要な波長帯のみの発光が可能であり、ほぼ等方的な角度分布を持つ点光源であるので光源の周囲に電極等の構造物がなく、2πsteradianという極めて大きな捕集立体角の確保が可能であること等の利点から、数十ワット以上のパワーが要求されるEUVリソグラフィ用の光源として有力であると考えられている。
ここで、LPP方式によるEUV光の生成原理について説明する。真空チャンバ内に供給されるターゲット物質に対してレーザ光を照射することにより、ターゲット物質が励起してプラズマ化する。このプラズマから、EUV光を含む様々な波長成分が放射される。そこで、所望の波長成分(例えば、13.5nmの波長を有する成分)を選択的に反射するEUVコレクタミラーを用いてEUV光が反射集光され、露光機に出力される。
図8は、従来のEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。ターゲット物質としては、例えば、溶融されて液体状態となった錫(Sn)、溶融されて液体状態となったリチウム(Li)、又は、錫酸化物の微粒子をコロイド状にしてメタノール等の揮発性溶媒や水に溶け込ませたものが使用される。
ターゲットタンク内に導入されたターゲット物質を、例えば、純アルゴンガス等で加圧することによって、ターゲットタンクの先端に取り付けられた内径数十umの噴射ノズル101からターゲット物質のジェットが噴出する。このジェットに、噴射ノズル101に取り付けられた振動子(ピエゾ素子等)102を用いて規則的な擾乱を与えると、ターゲット物質のジェットは、均一な直径、形、間隔を有するドロップレット1に即座に分裂する。このようにして均一なドロップレットを生成する方法を、コンティニュアスジェット法と言う。
生成されたドロップレット1は、噴射ノズル101からジェットが噴出した際の慣性によって真空チャンバ内を進み、帯電装置103によって帯電されて、帯電ドロップレット1aとなる。帯電装置103は、帯電電極104と、帯電電極104を制御する帯電装置コントローラ105とを含んでいる。
加速装置106は、加速装置コントローラ109の制御の下で上流側電極107と下流側電極108との間に電界を発生することにより、帯電ドロップレット1aを加速する。これにより、速度v0で加速装置106に入射した帯電ドロップレット1aは、速度v1で加速装置106から出射する。
例えば、代表的なターゲット材料である錫の直径20μmのドロップレットに、理論的限界帯電量(レイリーリミット)である1.9pCの電荷をチャージし、このドロップレットを1MVの電位差を利用した加速装置で加速することを考える。初速v0を10m/sとすると、加速装置106の終点における速度(最終速度)v1は約350m/sとなる。実験においても、得られた最終速度v1は、200m/s〜300m/s程度であった。
ところで、錫のドロップレットターゲットにレーザ光を照射したときに発生するデブリは、速度が数百m/sの中性デブリと、速度が数km/s〜100km/sの錫イオンのデブリとに大別される。従来技術では、ターゲットの加速領域が、レーザ照射点(プラズマ発生点)の上流側にのみ設けられているが、最終速度v1とデブリの拡散速度とがほぼ相殺される低速の中性デブリは、比較的容易にターゲット回収装置107に回収することができる。
しかしながら、高速のイオンデブリは、最終速度v1をはるかに上回る速度で拡散するので、それらのイオンデブリがEUV光源チャンバ内の重要な光学部品(代表的には、レーザ光の照射点近傍に配置されるEUVコレクタミラー)に付着し、又は、光学部品の表面をスパッタするので、それらの光学素子の性能(例えば、反射率)を著しく低下させ、ひいてはEUV光源装置の性能を劣化させる要因となっていた。
また、高速のイオンデブリを回収できるほど最終速度v1を増大させることは、装置(特に加速装置)を産業用としては非現時的なほど大型化しなければならない。一方、最終速度v1を350m/sとした上で高速イオンの拡散を防止するためには、別のイオン拡散防止装置、例えば、数T程度の強力な磁場を形成してイオンをトラップする磁石装置等を導入する必要があり、この方法も装置の大型化やコスト高を招く結果となる。
関連する技術として、特許文献1には、放射線源によって生み出された望ましくない汚染物質(デブリ)を除去するために使用されるリソグラフィ投影装置が開示されている。このリソグラフィ投影装置は、電極と、放射線源と電極の間に電界を適用するための電圧源とを有しており、それによって放射線源と電極の間に放電を生じさせることを特徴とする。このリソグラフィ投影装置においては、放射線源によって生み出される電子を使用することによって電子雪崩が生成され、その結果、装置の残りの部分へのデブリの導入を実質的に抑制し排除するシンプルなプラズマが得られる。このように、電極を使用して、放射線源からの投影ビーム中の汚染粒子(デブリ)が捕獲される。
しかしながら、特許文献1には、LPP方式EUV光源装置においてターゲットにレーザ光を照射することによって発生する高速なイオンデブリを効率良く回収することに関しては、特に開示されていない。
特開2004−207736号公報
そこで、上記の問題点に鑑み、本発明は、極端紫外光源装置において、ターゲットにレーザ光を照射することによって発生する高速なイオンデブリを効率良く回収することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る極端紫外光源装置は、ターゲット物質にレーザ光を照射することによりターゲット物質をプラズマ化して極端紫外光を発生する極端紫外光源装置であって、極端紫外光の生成が行われるチャンバと、ターゲット物質を噴射してターゲット物質のドロップレットを生成する噴射ノズルを含み、ターゲット物質をチャンバ内に供給するターゲット供給手段と、噴射ノズルによって生成されるドロップレットを帯電させる帯電手段と、帯電したドロップレットにレーザ光を照射することによってプラズマを生成するレーザと、プラズマから放射される極端紫外光を集光して射出するコレクタミラーと、プラズマの生成に寄与しなかったターゲット物質及びプラズマの生成時に発生したデブリを回収するターゲット物質回収装置と、ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側及び下流側において電界を発生することにより、帯電したドロップレット及びイオンデブリを加速させる加速手段とを具備する。
本発明によれば、ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側のみならず下流側においても電界を発生することにより、ターゲットにレーザ光を照射することによって発生する高速なイオンデブリを加速させて効率良く回収することができる。その結果、コレクタミラー等の寿命が延びるので、長寿命で高信頼性を有する極端紫外光源装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る極端紫外(EUV)光源装置を示す模式図である。このEUV光源装置は、LPP(レーザ励起プラズマ)方式を採用しており、露光装置の光源として用いられる。
図1に示すように、このEUV光源装置は、EUV光の生成が行われるチャンバ(真空チャンバ)9と、ターゲット物質を供給するターゲット供給装置10と、ターゲット物質を内部に格納するターゲットタンク11と、ターゲット物質をジェット状に噴射してターゲット物質のドロップレット1を生成する噴射ノズル12と、レーザ発振器13と、レーザ集光光学系14と、EUVコレクタミラー15と、ターゲット回収装置16と、振動子(ピエゾ素子等)19と、帯電装置20と、加速装置23とを含んでいる。ここで、ターゲット供給装置10〜噴射ノズル12は、ターゲット物質を真空チャンバ9内に供給するターゲット供給手段を構成している。
真空チャンバ9には、帯電ドロップレット1aを励起してプラズマ2を発生させるためのレーザ光(励起用レーザ光)3を真空チャンバ9内に導入する導入窓17と、プラズマ2から放出されたEUV光4を真空チャンバ9から露光機に導出する開口18とが設けられている。なお、EUV光4の出力先である露光機も、真空チャンバ9内と同様の真空(又は減圧)下に設置されている。
ターゲット物質としては、溶融されて液体状態となった錫(Sn)、溶融されて液体状態となったリチウム(Li)、又は、錫酸化物の微粒子をコロイド状にしてメタノール等の揮発性溶媒や水に溶け込ませたもの等が使用される。例えば、錫をターゲット物質として用いる場合には、固体の錫を加熱することにより液化された錫や、錫酸化物の微粒子を含む水溶液等が、噴射ノズル12に供給される。
ターゲット供給装置10は、ターゲット物質を液体の状態としてターゲットタンク11内に導入し、ターゲットタンク11内に格納されたターゲット物質を、例えば、純アルゴンガス等で加圧することによって、所定の流量で噴射ノズル12に供給する。これによって、ターゲットタンク11の先端に取り付けられた内径数十umの噴射ノズル12から、ターゲット物質のジェット(噴流)が噴出する。
このジェットに、噴射ノズル12に取り付けられた振動子(ピエゾ素子等)19を用いて規則的な擾乱を与えると、ターゲット物質のジェットは、均一な直径、形、間隔を有するドロップレット(液滴)1に即座に分裂する。さらに、ドロップレットとなったターゲット物質が励起用レーザ光3の照射位置を通過するように噴射ノズル12の位置を調節する位置調節機構を設けても良い。
生成されたドロップレット1は、噴射ノズル12からジェットが噴出した際の慣性によって真空チャンバ9内を進み、帯電装置20によって帯電されて帯電ドロップレット1aとなる。帯電装置20は、帯電電極21と、例えば、ターゲットタンク11と帯電電極21との間に電圧を印加する電源及び制御部22とを含んでいる。ターゲットタンク11は、噴射ノズル12に電気的に接続されている。
加速装置23は、上流側電極24及び下流側電極25と、上流側電極24と下流側電極25との間に電圧を印加する電源及び制御部26とを含み、上流側電極24と下流側電極25との間に電界を発生することにより、帯電ドロップレット1a及びイオンデブリを加速させる。なお、帯電装置20の電源及び制御部22と加速装置23の電源及び制御部26とを一体化するようにしても良い。
上流側電極24としては、帯電ドロップレット1aを通過させるための開口が中心部に設けられた金属板等を用いることができる。また、下流側電極25としては、プラズマの生成に寄与しなかったターゲット物質やプラズマの生成時に発生したデブリを通過させるための開口が中心部に設けられた金属板、又は、金属メッシュ等を用いることができる。
レーザ発振器13は、レーザ発振を行うことにより、帯電ターゲット1aを照射するための励起用のレーザ光3を射出する。レーザ集光光学系14は、レーザ発振器13から射出されたレーザ光3を集光して、導入窓17を介して帯電ターゲット1aに照射させる。これにより、プラズマ2が発生する。このプラズマ2から放射された光には、様々な波長成分が様々なエネルギーレベルで含まれている。その内の所定の波長成分(EUV光)が、EUVコレクタミラー15によって露光機の方向に反射集光される。このようにして生成されたEUV光は、露光機において露光光として利用される。
EUVコレクタミラー15は、凹状の反射面を有しており、プラズマ2から発生した光の内の所定の波長成分(例えば、13.5nm±0.135nmのEUV光)を反射して、露光機の方向に集光する。そのために、EUVコレクタミラー15の反射面には、そのような波長成分を選択的に反射するための多層膜(例えば、Mo/Si多層膜)が形成されている。多層膜の層数は、一般的には数十〜数百程度である。なお、EUVコレクタミラー15には、レーザ光3を通過させるための開口が形成されている。
ターゲット回収装置16は、噴射ノズル12から噴射されたにもかかわらずレーザ光3が照射されずにプラズマの生成に寄与しなかったターゲット物質、及び、プラズマの生成時に発生したデブリ(中性デブリ及びイオンデブリ)を回収する。それにより、ターゲット回収装置16は、真空チャンバ9内の真空度の低下(圧力上昇)や、EUVコレクタミラー15や導入窓17等の汚染を防止している。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。図2に示すように、噴射ノズル12の下方に、ドロップレット1を帯電させるための帯電電極21が配置され、噴射ノズル12と帯電電極21との間に一定の直流電圧を印加する電源及び制御部22が設けられている。
帯電電極21によってドロップレット1に帯電させる電荷の極性は、ターゲット物質にレーザ光が照射される際に発生するイオンの極性と同じになるようにする。これにより、帯電ドロップレット1aの極性と高速イオンの極性とが同じになるので、同一の加速装置23によって、それらを同一方向に加速することができる。その結果、装置を簡略化することができる。
ターゲット物質にレーザ光が照射される際に発生するイオンは1価以上の正イオンであるので、ドロップレット1も正に帯電させる。本実施形態におけるように帯電装置20による静電誘導を利用する場合に、噴射ノズル12と帯電電極21との間に印加する電圧の極性は、噴射ノズル12の電位が、帯電電極21の電位よりも高くなれば良い。一例として、噴射ノズル12の電位が正の電位とされ、帯電電極21の電位が負の電位とされる。あるいは、噴射ノズル12の電位を接地電位とし、帯電電極21の電位を負の電位としても良いし、噴射ノズル12の電位を正の電位とし、帯電電極21の電位を接地電位としても良い。
さらに、帯電装置20の下方に、帯電ドロップレット1a及びイオンデブリを加速させるための上流側電極24及び下流側電極25が配置され、上流側電極24と下流側電極25との間に一定の直流電圧を印加する電源及び制御部26が設けられている。レーザ照射時に発生する高速イオンは1価以上の正イオンであるので、上流側電極24及び下流側電極25によって発生する電界の方向が、正イオンを上流側電極24から下流側電極25に向けて加速する向きになれば良い。即ち、上流側電極24の電位が、下流側電極25の電位よりも高くなれば良い。一例として、図2においては、上流側電極24の電位が正の電位(+HV)とされ、下流側電極25の電位が接地電位(GND)とされている。あるいは、上流側電極24の電位を正の電位とし、下流側電極25の電位を負の電位としても良いし、上流側電極24の電位を接地電位とし、下流側電極25の電位を負の電位としても良い。
本実施形態においては、帯電ドロップレット1aを加速する加速区間の始点が、ドロップレットにレーザ光を照射する位置(プラズマ発生点)の上流側であり、加速区間の終点が、プラズマ発生点の下流側となっている。これにより、帯電装置20によって帯電されたドロップレット1aに対しては従来と同様の数百m/sの加速がなされ、さらに、プラズマ2から発生する高速イオンに対しては改めて加速が開始される。全加速区間の内で、レーザ照射点までを加速区間Aとし、レーザ照射点から後を加速区間Bとすると、加速区間A及びBにおいてそれぞれ得られる帯電ドロップレット1aの最終速度v1及び高速イオンの最終速度v2は、加速区間の距離には依存せず、その加速区間における電位差のみに依存する。
例えば、加速区間A及びBの各々における電位差を1MVとすると、理論的限界帯電量(レイリーリミット)である1.9pCの電荷が帯電された直径20umの錫のドロップレットは、加速区間Aにおいて、従来技術と同様に、速度v1=350m/sまで加速される。その結果、低速の中性デブリは、レーザ照射時の速度v1で前進し、ターゲット回収装置16に回収される。
一方、レーザ光の照射によって発生するイオン、例えば、1価のSnに対しては、さらに加速区間Bにおける電位差1MVによって加速がなされ、速度v2は1300km/sにもなる。高速イオンの拡散速度は最大で100km/s程度であるから、本実施形態によれば、低速の中性デブリのみならず、高速のイオンデブリもチャンバ内に拡散する前に容易に回収することができる。その結果、光学素子への高速イオンの付着やスパッタによる光学素子性能の劣化が抑制され、さらにEUV光源性能の向上や長寿命化に繋がる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。第2の実施形態においては、導電材料で作製されたターゲット回収装置16が、下流側電極を兼ねている。電源及び制御部26は、上流側電極24とターゲット回収装置16との間に一定の直流電圧を印加する。その結果、帯電したドロップレットを加速する加速区間の終点が、ターゲット回収装置16となっている。一例として、帯電ドロップレット1aの帯電極性を正として、上流側電極24に正電位が印加され、ターゲット回収装置16が接地電位とされる。その他の点については、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態によれば、ターゲット回収装置16が下流側電極を兼ねるため、第1の実施形態における下流側電極25(図2)を省略して、全体の機構を簡略化することができる。また、電気力線がターゲット回収装置16に向かうことにより、高速イオンがターゲット回収装置16に到達するまで高速イオンを拘束することができるので、第1の実施形態におけるよりも効率の良い高速イオンの回収が期待できる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。第3の実施形態においては、導電材料で作製された噴射ノズル12が、上流側電極を兼ねている。電源及び制御部26は、噴射ノズル12と下流側電極25との間に一定の直流電圧を印加する。その結果、帯電したドロップレットを加速する加速区間の始点が、噴射ノズル12となっている。その他の点については、第1の実施形態と同様である。第3の実施形態によれば、噴射ノズル12が上流側電極を兼ねるので、構造が簡略化される。あるいは、帯電電極21が上流側電極を兼ねるようにしても良い。その場合には、電源及び制御部26は、帯電電極21と下流側電極25との間に一定の直流電圧を印加する。
例えば、レーザ光の照射によって発生する発生するイオンが正イオンで、ドロップレットに正の電荷を帯電させる場合を考える。このときの、噴射ノズル12、帯電電極21、及び、下流側電極25の極性及び電位の関係は、次の通りである。噴射ノズル12及び帯電電極21の電位を両方とも正極性とし、噴射ノズル12の電位>帯電電極21の電位とすることにより、ドロップレットには正の電荷が帯電する。また、下流側電極25の電位は、接地電位又は負極性とする。もしくは、噴射ノズル12の電位を接地電位とし、帯電電極21の電位を負の電位とし、下流側電極25の電位を帯電電極21の電位よりも低くする。このようにすることで、正の帯電ドロップレット1aおよび正の高速イオンが下流側電極25に向かって加速される。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。第4の実施形態においては、導電材料で作製された噴射ノズル12が上流側電極を兼ねており、導電材料で作製されたターゲット回収装置16が下流側電極を兼ねている。電源及び制御部26は、噴射ノズル12とターゲット回収装置16との間に一定の直流電圧を印加する。その結果、帯電したドロップレットを加速する加速区間の始点が噴射ノズル12となり、加速区間の終点がターゲット回収装置16となっている。その他の点については、第1の実施形態と同様である。第4の実施形態によれば、第2又は第3の実施形態よりも、さらに構造が簡略化される。あるいは、帯電電極21が上流側電極を兼ねるようにしても良い。その場合には、電源及び制御部26は、帯電電極21とターゲット回収装置16との間に一定の直流電圧を印加する。
次に、本発明の第1〜第4の実施形態の変形例について説明する。
図6は、本発明の第1〜第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置の第1の変形例を示す図である。この例においては、噴射ノズル12の下方に円筒形の帯電電極21が配置され、ターゲットタンク11と帯電電極21との間に一定の直流電圧を印加する電源及び制御部22が設けられている。ターゲットタンク11は、噴射ノズル12に電気的に接続されている。これにより、噴射ノズル12と帯電電極21との間に電界が発生し、ドロップレット1に正の電荷が帯電される。
図7は、本発明の第1〜第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置の第2の変形例を示す図である。この例においては、噴射ノズル12aの少なくとも一部が、電気的に絶縁性を有している。例えば、噴射ノズル12aの帯電電極21に近接する部分(ハッチング部)をセラミック等の絶縁材料で構成することによって、帯電電極21が、噴射ノズル12aの絶縁部分に直接取り付けられている。
本発明は、露光装置の光源として用いられる極端紫外(EUV:extreme ultra violet)光源装置に利用することが可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るEUV光源装置を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。 本発明の第1〜第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置の第1の変形例を示す図である。 本発明の第1〜第4の実施形態に係るEUV光源装置における帯電装置の第2の変形例を示す図である。 従来のEUV光源装置における帯電装置及び加速装置とその周辺部を示す模式図である。
符号の説明
1…ドロップレット、1a…帯電ドロップレット、2…プラズマ、3…レーザ光、4…EUV光、9…真空チャンバ、10…ターゲット供給装置、11…ターゲットタンク、12、12a…噴射ノズル、13…レーザ発振器、14…レーザ集光光学系、15…EUVコレクタミラー、16…ターゲット回収装置、17…導入窓、18…開口、19…振動子、20…帯電装置、21…帯電電極、22…電源及び制御部、23…加速装置、24…上流側電極、25…下流側電極、26…電源及び制御部

Claims (7)

  1. ターゲット物質にレーザ光を照射することによりターゲット物質をプラズマ化して極端紫外光を発生する極端紫外光源装置であって、
    極端紫外光の生成が行われるチャンバと、
    ターゲット物質を噴射してターゲット物質のドロップレットを生成する噴射ノズルを含み、ターゲット物質を前記チャンバ内に供給するターゲット供給手段と、
    前記噴射ノズルによって生成されるドロップレットを帯電させる帯電手段と、
    帯電したドロップレットにレーザ光を照射することによってプラズマを生成するレーザと、
    プラズマから放射される極端紫外光を集光して射出するコレクタミラーと、
    プラズマの生成に寄与しなかったターゲット物質及びプラズマの生成時に発生したデブリを回収するターゲット物質回収装置と、
    ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側及び下流側において電界を発生することにより、帯電したドロップレット及びイオンデブリを加速させる加速手段と、
    を具備する極端紫外光源装置。
  2. 前記帯電手段が、前記噴射ノズルによって生成されるドロップレットを帯電させる帯電電極を含む、請求項1記載の極端紫外光源装置。
  3. 前記帯電手段が、前記噴射ノズルの絶縁部分に直接取り付けられている帯電電極を含む、請求項2記載の極端紫外光源装置。
  4. 前記加速手段が、
    ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側に設けられた上流側電極と、
    ドロップレットにレーザ光が照射される位置の下流側に設けられた下流側電極と、
    前記上流側電極と前記下流側電極との間に電圧を印加する電源と、
    を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の極端紫外光源装置。
  5. 前記加速手段が、
    ドロップレットにレーザ光が照射される位置の上流側に設けられた上流側電極と、
    前記上流側電極と前記ターゲット物質回収装置との間に電圧を印加する電源と、
    を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の極端紫外光源装置。
  6. 前記加速手段が、
    ドロップレットにレーザ光が照射される位置の下流側に設けられた下流側電極と、
    前記噴射ノズル又は前記帯電電極と前記下流側電極との間に電圧を印加する電源と、
    を含む、請求項2又は3記載の極端紫外光源装置。
  7. 前記加速手段が、前記噴射ノズル又は前記帯電電極と前記ターゲット物質回収装置との間に電圧を印加する電源を含む、請求項2又は3記載の極端紫外光源装置。
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