JP2010145215A - 導入状況監視システム及び導入状況監視方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分離流路への分離媒体の導入時において、従来、検知できなかった微小な異物や気泡の混入による異常形態を検知し、電気泳動による分離特性を向上させることが可能な導入状況監視システム、及び導入状況監視方法を提供する。
【解決手段】電気泳動を行う分離流路16を有する電気泳動装置2と、分離流路16に、分離媒体を圧送する圧送機構4と、分離媒体中を電気泳動する複数の被測定物質を分離するために、分離流路16中の複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構5と、測光機構5を用いて、分離流路16に分離媒体を圧送する際に分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得させ、この光学データから分離媒体に含まれる異常形態を判定する制御解析装置1とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、分離流路への分離媒体の導入時において、分離媒体中に微小な異物や気泡等が混入する異常形態の発生を防止するために、分離媒体の導入状況を監視する導入状況監視システム、及びこの導入状況監視システムを用いた分離流路を監視する導入状況監視方法に関する。
電気泳動法では、一般的にキャピラリーからなる分離流路中を何らかの分離媒体で満たした状態で電気泳動を行う。分離媒体は電気泳動毎、又は数回の電気泳動毎に交換する必要があり、分離媒体をキャピラリーの外部の圧送機構から分離流路中に導入している。圧送機構からキャピラリーの内部に導入された分離媒体にはそれ自身に異物や気泡を含有している場合もあり、又、新しい分離媒体への交換時に結合部から異物や気泡が混入する可能性もある。そのため、キャピラリー(分離流路)への分離媒体の導入中に何らかの方法で導入状況を監視することが必要になる。
例えば、分離流路への分離媒体の導入状況を監視する方法として、キャピラリー内の圧力等を監視する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
特開平12−162183公報
しかし、圧力による分離媒体の導入状況の監視では、キャピラリーに対し大きな異物が詰まった場合の圧力上昇や、大きな気泡が流路に入った場合の圧力低下等を検知することしかできず、小さな異物や気泡の混入は検知することは難しく、それらの混入物が電気泳動の分離性能を悪化させる場合があるという問題があった。
本発明は分離流路への分離媒体の導入時において、従来、検知できなかった微小な異物や気泡の混入による異常形態を検知し、電気泳動による分離特性を向上させることが可能な導入状況監視システム、及び導入状況監視方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の様態は、(イ)分離流路を有する電気泳動装置と、(ロ)分離流路に、分離媒体を圧送する圧送機構と、(ハ)分離媒体中を電気泳動する複数の被測定物質を分離するために、分離流路中の複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構と、(ニ)測光機構を用いて、分離流路に分離媒体を圧送する際に分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得させ、この光学データから分離媒体に含まれる異常形態を判定する制御解析装置とを備える導入状況監視システムであることを要旨とする。
本発明の第2の様態は、(イ) 圧送機構が、分離媒体を電気泳動装置の分離流路に圧送して導入するステップと、(ロ)分離媒体中を電気泳動する複数の被測定物質を分離するために、分離流路中の複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構が、分離流路に分離媒体を圧送するステップにおいて、分離流路に導入された分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得するステップと、(ハ)制御解析装置が、光学データから分離媒体に含まれる異常形態を判定するステップとを含む導入状況監視方法であることを要旨とする。
本発明によれば、分離流路への分離媒体の導入時において、従来、検知できなかった微小な異物や気泡の混入による異常形態を検知し、電気泳動による分離特性を向上させることが可能な導入状況監視システム、及び導入状況監視方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。又、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(導入状況監視システム)
本発明の実施の形態に係る導入状況監視システムは、図1に示すように電気泳動を行う分離流路16を有する電気泳動装置2と、分離流路16に分離媒体を圧送する圧送機構4と、分離媒体中を電気泳動する複数の被測定物質を分離するために、分離流路16中の複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構5と、測光機構5を用いて、分離流路16に分離媒体を圧送する際に分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得させ、この光学データから分離媒体に含まれる異常形態を判定する制御解析装置1とを備える。ここで、「分離媒体に含まれる異常形態」とは、分離媒体への異物や気泡等の混入を意味する。このため、制御解析装置1は、圧送機構4及び測光機構5を制御する。
本発明の実施の形態に係る導入状況監視システムを構成する電気泳動装置2は、平板状の保持基板21と、この保持基板21上に搭載され、表面に分離流路16を有し、ソーダ石灰ガラスや石英ガラス等の透明材料からなるマイクロチップ(キャピラリープレート)17と、マイクロチップ17の上に搭載され、分離流路16の上を覆うことにより閉じたマイクロチャネルを形成するガラス板(カバープレート)15と、ガラス板15の上を保護する樹脂製の上蓋14とを備えている。分離流路16は、半導体製造技術を発展させた微小電気機械システム(MEMS)技術により、厚さ1.5〜2mm程度のマイクロチップ17の表面に、例えば、幅50〜150μm程度、深さ20〜50μm程度のU字型若しくはコの字型形状の微小な溝(マイクロチャネル)として形成されている。
保持基板21は透明材料からなるマイクロチップ(キャピラリープレート)17の底部から、分離流離16を電気泳動する分離媒体及び被測定物質(化学種)に紫外線等の光を照射し、分離媒体及び被測定物質(化学種)による反射、吸収若しくは蛍光を測定するために、保持基板21の上面から下面へ垂直方向に貫通する光学検出窓22を有する。分離流路16の一端若しくは両端に分離媒体及び被測定物質(化学種)を収納するサンプルリザーバを有する。ガラス板(カバープレート)15は分離流路16の両端に対応する位置に開口部を有し、分離流路16の上部を覆うと共に、サンプルリザーバの上部に開口部を設けている。
上蓋14は分離流路16の両端に対応する位置の上部に注入側液送配管12a及び出口側液送配管12bを備える。注入側液送配管12a及び出口側液送配管12bはガラス板15に対して垂直に立設され、注入側液送配管12aと出口側液送配管12bとの中央に分離流路16の両端が配置されるように設置されている。注入側液送配管12aには導入バルブvinが設けられ、出口側液送配管12bには排出バルブVoutが設けられている。圧送機構4は、ポンプ44と、ポンプ44を駆動するポンプ駆動回路41とを備える。注入側送配管12aの導入バルブvinの上流側には圧送機構4を構成するポンプ44の吐出部が接続されている。図示を省略しているが出口側液送配管12bの排出バルブVoutの下流側には分離流路16から分離媒体を排出するの他のポンプを備えるようにしても良い。図示を省略しているが、電気泳動用の電圧を入力するための1対の電極が分離流路16に設けられている。
測光機構5は光源51、バンドパスフィルタ52、54、ダイクロイックミラー53、検出器55、測光レンズ57、検出器駆動回路42及び光源駆動回路43を有する。光源駆動回路43は光源51を駆動し、光源51は、光学検出窓22の下方に配置され、上方のマイクロチップ17に設けられた分離流路16の底部に向け光を照射し、マイクロチップ17の底部を通過して、分離流路16中を流れる分離媒体に光が照射される。バンドパスフィルタ52は光源51の上方に、光の進行方向に対し垂直に配置されている。バンドパスフィルタ52の上方には分離媒体からの反射光がバンドパスフィルタ54に向かって反射するようにダイクロイックミラー53が配置されている。又、ダイクロイックミラーからの透過光及び分離媒体からの反射光は測光レンズ57を通過する。バンドパスフィルタ54を通過した光は光電子増倍管や半導体検出器等の検出器55へと入射する。検出器55は検出器駆動回路42により駆動され、分離媒体からの反射光を、一定のサンプリング時間で時々刻々サンプル検出する。検出器55としてCCDカメラを用いても良い。検出器55の出力信号は増幅器56によって増幅された後、CPU(演算処理部)3に逐次、入力される。
CPU(演算処理部)3は、ポンプ制御手段31、検出器制御手段32、光源制御手段32、光学データ入力手段34、異常ピーク判定手段35、信号落ち込み判定手段36及び例外処理命令手段37を論理構造として有する。CPU3のポンプ制御手段31には圧送機構4のポンプ駆動回路41が接続され、検出器制御手段32には測光機構5の検出器駆動回路42が、光源制御手段32には光源駆動回路43が接続されている。測光機構5の光源51は光源駆動回路43により駆動され、光源駆動回路43は光源制御手段33により制御される。同様に検出器55は検出器駆動回路42により駆動され、検出器駆動回路42は検出器制御手段32により制御される。又、検出器55の出力信号は増幅器56によって増幅された後、光学データ入力手段34に、時系列のデータとして、入力される。
CPU3には、更に、入出力制御部84、光学データ記憶部85、データ記憶装置86及びプログラム記憶装置87に接続されており、プログラム記憶装置87は、本発明の実施の形態に係る導入状況監視方法をCPU3に実施させるための一連の動作のプログラムが格納されている。データ記憶装置86には、CPU3が実施する検出された光学データの解析、判断に必要な所定のデータや、入出力データ、解析パラメータ及びその履歴や演算途中のデータなどが格納されている。光学データ入力手段34は、測光機構5から、逐次、入力した光学データ(測定検出信号)を、時系列のデータとして、一時的に光学データ記憶部85に格納する。
異常ピーク判定手段35は、光学データ記憶部85から光学データ(測定検出信号)を時系列のデータとして、逐次読み出し、光学データ中の異常なピークの有無を比較器等を用いて、逐次、レベル判定する。若しくは、分離媒体に異物が含まれていれば、測光機構5が測定した光学データ中には、異物による反射が含まれるので、異常ピーク判定手段35は、例えば、図3に示すような異常なピークを、比較器等を用いてレベル判定で検出する。
信号落ち込み判定手段35は、光学データ記憶部85から光学データ(測定検出信号)を時系列のデータとして、逐次読み出し、光学データ(測定検出信号)中に信号落ち込みがあるか否かを比較器等を用いて、逐次、レベル判定する。若しくは、分離媒体に気泡が含まれていれば、気泡による光の散乱等が起こるので、信号落ち込み判定手段35は、例えば、図3のような異常な信号落ち込みを、比較器等を用いてレベル判定で検出する。異常ピーク判定手段35が異常なピークを光学データ(測定検出信号)中に検出した場合、或いは、信号落ち込み判定手段35が異常な信号の落ち込みを光学データ(測定検出信号)中に検出した場合、圧送機構4が現在、分離流路16中に圧送している分離媒体には、異物や気泡等の混入による異常形態の発生の可能性があると判断されるので、例外処理命令手段37が、圧送機構4及び測光機構5に対し、再度分離媒体の導入を行う等の例外処理命令を出力する。
入力装置81、出力装置82及び表示装置83は、入出力制御部84を介して、CPU3とのデータの送受信を行う。図1において、入力装置81はキーボード、マウス、ライトペン又はフレキシブルディスク装置などで構成される。入力装置81より監視実行者は、入出力データの指定、許容誤差の値及び誤差の程度の設定が可能である。更に、入力装置81より、出力データの形態等の解析パラメータを設定することも可能で、又、演算の実行や中止等の指示の入力も可能である。又、出力装置82及び表示装置83は、それぞれ、プリンタ装置及びディスプレイ装置等により構成されている。表示装置83は入出力データや解析結果や解析パラメータ等を表示する。
図1に示すような、本発明の実施の形態に係る導入状況監視システムによれば、本来、分離媒体中の複数の被測定物質(化学種)の分離に用いる測光機構5を転用して、非常に精緻に、分離流路16中への分離媒体の導入の監視を行うことが可能である。更に、この分離媒体の導入の監視により、分離媒体の異常形態、即ち、微小な異物や気泡の分離媒体への混入を検知し、それを除去することができるので、電気泳動の分離性能の向上が可能となる。又、本来、電気泳動システムとして、電気泳動システム自体が有している複数の被測定物質(化学種)の分離のための測光機構5を流用することで、導入状況監視システムのコストの増大や、サイズアップの必要も無い。したがって、従来圧力検知機構を用いて導入状況監視システムを構成していた場合と比較すればコストの低減化及びサイズダウンが可能となる。
(導入状況監視方法)
図2のフローチャートを用いて、本発明の実施の形態に係る導入状況監視方法の一例について説明する:
(イ)先ず、ステップS101において、ポンプ制御手段31は、圧送機構4のポンプ駆動回路41を制御するための信号を出力し、ポンプ44がポンプ駆動回路41を介して駆動させられる。ポンプ44が駆動すると、導入バルブvin及び排出バルブVoutを開け、ポンプ44から注入側液送配管12aへ分離媒体の導入が開始され、分離媒体が分離流路16中を出口側液送配管12b方向へ進行する。
(ロ)ステップS102において、入出力制御部84は、入力装置81を介して光源51及び検出器55を起動させるための起動信号を入力し、この起動信号をCPU3に伝達する。CPU3に伝達された起動信号により、測光機構駆動命令が生成され、測光機構駆動命令は検出器制御手段32及び光源制御手段33によって検出器駆動回路42及び光源駆動回路43を駆動させる信号に変換され検出器駆動回路42及び光源駆動回路43に出力される。光源駆動回路43は光源51を駆動させる。検出器55は検出器駆動回路42により駆動され、分離媒体からの反射光を、一定のサンプリング時間で、時々刻々、サンプル検出する処理を開始する。
(ハ)ステップS103において、図1に示したように、光源駆動回路43により駆動されて、光源51から出射した光はバンドパスフィルタ52、ダイクロイックミラー53、測光レンズ57、光学検出窓22を順に通過し、注入側液送配管12aから分離流路16中を出口側液送配管12bに向かって流れる分離媒体に照射される。分離媒体からの反射光は測光レンズ57を通過し、ダイクロイックミラー53からバンドパスフィルタ54へ向け反射する。バンドパスフィルタ54を通過した光は、検出器駆動回路42により駆動される検出器55によって、一定のサンプリング時間で、時々刻々、サンプル検出される。検出器55が検出した光学データ(測定検出信号)は、増幅器56により、逐次、増幅され、光学データ入力手段34に時系列のデータとして、入力される。光学データ入力手段34は、増幅器56が増幅した光学データ(測定検出信号)を、光学データ記憶部85に、時系列のデータとして、逐次、格納する。
(ニ)ステップS104において、異常ピーク判定手段35が、光学データ記憶部85から光学データ(測定検出信号)を逐次読み出し、増幅器56が増幅した検出器55からの光学データ(測定検出信号)中に異常ピークが含まれているか否かを、比較器等を用いて、逐次、レベル判定する。異常ピーク判定手段35が測定検出信号に異常なピークをレベル判定すると、圧送機構4が現在、分離流路16中に圧送している分離媒体には、異物や気泡等の混入による異常形態の発生の可能性があるので、ステップS107において例外処理命令手段37が圧送機構4及び測光機構5に対し、再度分離媒体の導入を行う等の例外処理命令を出力し、ステップS101に戻る。即ち、一旦導入バルブvinを閉じ、排出バルブVoutを開けて分離流路16中から分離媒体を排出してから、導入バルブvinを開け、ステップS101のポンプ制御手段31及びポンプ駆動回路41によるポンプ44の駆動を行い、ステップS101からステップS104までの手順を繰り返す。異常ピーク判定手段35が測定検出信号に異常なピークを確認しなければ、ステップS105に進む。
(ホ)ステップS105において、信号落ち込み判定手段36が光学データ記憶部85から光学データ(測定検出信号)を読み出し、増幅器56が増幅した検出器55からの光学データ(測定検出信号)に信号落ち込みがあるか否かを、比較器等を用いて、逐次、レベル判定する。信号落ち込み判定手段35が測定検出信号に信号の落ち込みをレベル判定すると、圧送機構4が現在、分離流路16中に圧送している分離媒体には、異物や気泡等の混入による異常形態の発生の可能性があるので、ステップS107において例外処理命令手段37が、圧送機構4及び測光機構5に対し、再度分離媒体の導入を行う等の例外処理命令を出力し、ステップS101に戻る。即ち、一旦導入バルブvinを閉じ、排出バルブVoutを開けて分離流路16中から分離媒体を排出してから、導入バルブvinを開け、ステップS101のポンプ制御手段31及びポンプ駆動回路41によるポンプ44の駆動を行い、ステップS101からステップS105までの手順を繰り返す。信号落ち込み判定手段35が測定検出信号に信号の落ち込みを確認しなければ、ステップS106に進む。
(ヘ)ステップS106において、分離流路16に対する予定されたすべての導入が終了したか否かを、判定する。ステップS106において、分離流路16への、すべての導入が未だ終了していないと判定された場合は、ステップS103に戻り、ステップS103からステップS106までの手順を繰り返す。ステップS106で、分離流路16への、すべての導入が終了したと判定された場合は、本発明の実施の形態に係る導入状況監視方法を終了する。
上記のような、本発明の実施の形態に係る導入状況監視方法によれば、本来、電気泳動装置がシステムとして備えている、分離媒体中の複数の被測定物質(化学種)の分離に用いる測光機構を転用して、非常に精緻に、分離流路16中への分離媒体の導入の監視を行うことが可能である。更に、この分離媒体の導入の監視により、異常形態の発生、即ち、微小な異物や気泡の分離媒体への混入を検知し、それを除去することができるので、電気泳動の分離性能の向上が可能となる。
マイクロチップ(キャピラリープレート)や分離媒体は、マイクロチップや分離媒体を構成する物質そのものが有する自家蛍光がある。このマイクロチップや分離媒体の自家蛍光は、被測定物質の蛍光と重なることで電気泳動の分離性能の悪化を招く。本発明の実施の形態に係る導入状況監視方法によれば、分離媒体の導入監視のために光を事前にマイクロチップや分離媒体に照射することにより、本来の被測定物質の検出前に、マイクロチップや分離媒体の自家蛍光を退色させることができるという付随効果もある。
図2のフローチャートでは、ステップS104において、異常ピーク判定手段35が、光学データ中に異常ピークが含まれているか否かを判定した後、ステップS105において、信号落ち込み判定手段36が光学データに信号落ち込みがあるか否かを判定する手順を示したが、例示に過ぎない。先に、ステップS105において、信号落ち込み判定手段36が光学データに信号落ち込みがあるか否かを判定した後、ステップS104において、異常ピーク判定手段35が、光学データ中に異常ピークが含まれているか否かを判定する順番でも構わない。又、ステップS104の光学データ中に異常ピークが含まれているか否かを判定する処理と、ステップS105の信号落ち込み判定手段36が光学データに信号落ち込みがあるか否かを判定する処理を並列に(又は同時に)実行しても良い。
(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施の形態の説明において、測光機構5として、光源51が光学検出窓22の下方に配置され、上方のマイクロチップ17に設けられた分離流路16の底部に向け光を照射し、分離流路16中を流れる分離媒体からの反射光を検出器55が、サンプル検出する例を示したが、検出器55を分離流路16の上方に配置する等により、分離流路16中を流れる分離媒体を透過する光の吸収や散乱を検出器55が、サンプル検出するようにしても良い。
又、既に述べた実施の形態の説明においては、MEMS技術によりマイクロチップ17の表面にマイクロチャネルを分離流離16として形成したマイクロチップ電気泳動装置を例に説明したが、マイクロチップ電気泳動装置に限定されるものではなく、内径0.05〜0.2mm程度のキャピラリー管(毛管)を用いて電気泳動を行うキャピラリー電気泳動装置(細管電気泳動装置)であっても、同様な、導入状況監視システムが構築可能であり、同様な導入状況監視方法が実施可能で、更に、同様な作用効果が得られることは、上記の説明から明らかであろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施の形態に係る導入状況監視システムの基本的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る分離媒体監視方法を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る分離媒体監視方法によって得られる測光検出信号を図示した一例である。
符号の説明
1…制御解析装置
2…電気泳動装置
3…CPU
4…圧送機構
5…測光機構
12a,12b…液送配管
14…上蓋
15…ガラス板
16…分離流路
17…マイクロチップ
21…保持基板
22…光学検出窓
31…ポンプ制御手段
32…検出器制御手段
33…光源制御手段
34…光学データ入力手段
35…異常ピーク判定手段
36…信号落ち込み判定手段
37…例外処理命令手段
41…ポンプ駆動回路
42…検出器駆動回路
43…光源駆動回路
44…ポンプ
51…光源
52…バンドパスフィルタ
53…ダイクロイックミラー
54…バンドパスフィルタ
55…検出器
56…増幅器
57…測光レンズ
81…入力装置
82…出力装置
83…表示装置
84…入出力制御部
85…光学データ記憶部
86…データ記憶装置
87…プログラム記憶装置

Claims (6)

  1. 分離流路を有する電気泳動装置と、
    前記分離流路に、分離媒体を圧送する圧送機構と、
    電気泳動する複数の被測定物質を分離するために、前記分離流路中の前記複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構と、
    前記測光機構を用いて、前記分離流路に分離媒体を圧送する際に前記分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得させ、該光学データから前記分離媒体に含まれる異常形態を判定する制御解析装置
    とを備えることを特徴とする導入状況監視システム。
  2. 前記制御解析装置が、前記光学データ中に異常ピークが含まれているか否かを判定する異常ピーク判定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の導入状況監視システム。
  3. 前記制御解析装置が、前記光学データに信号落ち込みがあるか否かを判定する信号落ち込み判定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の導入状況監視システム。
  4. 圧送機構が、分離媒体を電気泳動装置の分離流路への圧送を開始するステップと、
    前記分離流路中の複数の被測定物質を光学的に観察する測光機構が、前記分離流路に前記分離媒体が圧送される際、前記分離流路に導入された前記分離媒体からの反射光若しくは透過光をサンプリング検出し、時系列の光学データを取得するステップと、
    制御解析装置が、前記光学データから前記分離媒体に含まれる異常形態を判定するステップと、
    を含むことを特徴とする導入状況監視方法。
  5. 前記異常形態を判定するステップにおいて、前記制御解析装置の異常ピーク判定手段が、前記光学データ中に異常ピークが含まれているか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の導入状況監視方法。
  6. 前記異常形態を判定するステップにおいて、前記制御解析装置の信号落ち込み判定手段が、前記光学データに信号落ち込みがあるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の導入状況監視方法。
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