JP2008191119A - 流体試料用フローセル - Google Patents

流体試料用フローセル Download PDF

Info

Publication number
JP2008191119A
JP2008191119A JP2007028681A JP2007028681A JP2008191119A JP 2008191119 A JP2008191119 A JP 2008191119A JP 2007028681 A JP2007028681 A JP 2007028681A JP 2007028681 A JP2007028681 A JP 2007028681A JP 2008191119 A JP2008191119 A JP 2008191119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid sample
channel
measurement
window
flow cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007028681A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Fukuda
福田  匡広
Takakazu Yano
矢野  敬和
Hiroyuki Sato
裕之 佐藤
Yoshiharu Sugiura
美晴 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2007028681A priority Critical patent/JP2008191119A/ja
Publication of JP2008191119A publication Critical patent/JP2008191119A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】旋光度計や分光光度計などの光測定において流体試料中の様々な成分を連続的に定量測定するなどの目的で用いられる流体試料用フローセルにおいて、流体試料中に混入していた気泡が測定用流路中に留まってしまった場合、光線が気泡により散乱してしまうため、正確な測定をすることができなくなってしまう。
【解決手段】流体試料用フローセルにおいて光線が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路に対して斜め方向になるように配置することで、流入用流路から測定用流路、また測定用流路から排出用流路への流体試料の流れをスムーズにし、気泡等が混入した場合でも測定用流路内に留まることを防ぐことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は流体試料用フローセルの構造に関し、特に光線を透過させる長光路長のフローセルにおいて、流体試料がスムーズに流れ、かつ光測定時に測定用流路内に気泡等が留まることを防ぐことが可能な技術に関するものである。
流体試料用フローセルは主に、流体試料中の様々な成分を連続的に定量測定するなどの目的で用いられる。例えば、流体試料用フローセルに光を入射してその透過光を光電変換した信号を用いて測定を行う光測定装置としては旋光度計や分光光度計などが広く知られている。図9は一般的な旋光度計の構成を示す概略図である。図9において、光源901より出射した光線を偏光子902に照射する。偏光子902によって光線は偏光子902の透過軸方向に光軸を持つ直線偏光となり、次に直線偏光を旋光角変調素子903に照射する。旋光角変調素子903としては、例えば、液晶素子やファラデー素子などが挙げられる。旋光角変調素子903を通過する際に直線偏光はその偏光方向が変調される。次に偏光方向が変調された直線偏光を試料の入った流体試料用フローセル904に照射する。ここで、直線偏光は流体試料用フローセル904を通過する際、流体試料内に含まれる旋光性物質によって旋光する。次に流体試料用フローセル904を通過した光線を検光子905に照射することで、検光子905の透過軸方向の光成分のみが透過し、光検出器906の受光部に到達する。このとき例えば、検光子905を回転させて、光検出器906で検出される光強度が最小となるときの検光子905の角度を測定するなどの方法により試料による旋光度を測定することが出来る。
ここで、旋光度より流体試料内の旋光性成分の濃度を求める原理は式1に基づく。
θ(λ)=α(λ)・c・L(式1)
ここで、θ(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光度、α(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光性成分の比旋光度、cは流体試料内における旋光性成分の濃度、Lは流体試料用フローセル904の光路長である。式1において、比旋光度α(λ)は旋光性成分固有の係数であり、光路長Lも同様に測定前に既知の値であるため、試料に光線を入射したときの旋光度θ(λ)を測定することにより、旋光性成分の濃度cを求めることが出来るものである。
上述のような旋光度計や、分光光度計などで流体試料内の成分濃度などを光を用いて測定する際、大きな問題となるのが気泡である。気泡は流体試料中に含まれている場合や、測定に際して流体試料中のごみなどを除去するために用いられるプレフィルタなどに含まれている場合が考えられる。例えば、測定中に流体試料中に気泡が存在する場合、気泡により光が散乱してしまい、直進光が光検出器に到達しないため正確に測定することはできない。また、流体試料と共に気泡がスムーズに流れ出ていく場合は測定できない時間はその間のみで収まるが、気泡が光路内に一度留まってしまった場合、その後水等を大量に流してもその気泡を取り除くことは難しく、装置からはずしてのメンテナンスやフローセルの交換が必要となる。
そこで、この問題を解決するために、例えば特許文献1によれば、フローセルの入り口をフローセル内室に比べて細い径とし、加えて入り口に塵除去用のフィルタをつけることにより、気泡のフローセル内室への混入を防いでいる。また、フローセルに超音波振動子を設け、超音波によりフローセル内面に付着した気泡や塵を取り外す構成としている。また、特許文献2によれば、フローセルの出口を2箇所に設けることによって気泡が流れ易い構造としている。
実開平7−8759号公報(5頁、図1) 実開平6−62355号公報(5頁、図1)
しかし、前述の従来技術では以下に示す問題を有している。フローセルの入り口をフローセル内室に比べて細い径とし、加えて入り口に塵除去用のフィルタをつけることにより、気泡のフローセル内室への混入を防ぐ方法においては、例えば、気泡が多量に流れてきた場合などはそのまま気泡はフローセルに入るため、フローセル内に混入することを防ぐことは出来ない。また、フローセルに超音波振動子を設け、超音波によりフローセル内面に付着した気泡や塵を取り外す構成とする方法では、超音波振動子を配置するためにフローセル自体の構成が非常に複雑になってしまい、かつ大電力を必要としてしまう。更に、本来非常に精密な構成の光学系に超音波振動を加えることは光学素子のずれなどを引き起こす可能性があり、好ましくないと考えられる。また、フローセルの出口を2箇所に設けることによって気泡が流れ易い構造とする方法においては出口側に気泡が留まる可能性は減少するが、光路入り口側などに気泡が留まることは大いに考えられる。
そこで、本発明では上述した従来技術による問題点を解消するため、簡単な構成でフローセル内に入った気泡をスムーズにかつ確実に流れ出すような構造のフローセルを提供する事を目的とする。
これらの課題を解決するために本発明による流体試料用フローセルは、下記に記載の手段を採用する。すなわち本発明の流体試料用フローセルは、流体試料に光線を照射し流体試料に関する情報を得る光計測において、光線が入射し流体試料が光線の光軸に沿って通過する測定用流路と、測定用流路に流体試料を流入する流入用流路と、測定用流路から流体試料を排出する排出用流路と、測定用流路に光線を入射させる第一の窓材と、測定用流路から光線を出射させる第二の窓材と、を有する流体試料用フローセルであって、第二の窓材の流体試料と接する窓面が測定用流路に沿った軸と排出用流路に沿った軸との共通の垂直軸に平行、かつ、第二の窓材の流体試料と接する窓面における法線が測定用流路に沿った軸に対して鋭角をなすように第二の窓材を配置することを特徴とする。
また、本発明の流体試料用フローセルは、第一の窓材の流体試料と接する窓面が測定用流路に沿った軸と流入用流路に沿った軸との共通の垂直軸に平行、かつ、第一の窓材の流体試料と接する窓面における法線が測定用流路に沿った軸に対して鋭角をなすように第一の窓材を配置することが好ましい。
また、本発明の流体試料用フローセルは、第一の窓材または第二の窓材はガラス板または透明プラスチック板であることが好ましい。
また、本発明の流体試料用フローセルは、第一の窓材または第二の窓材はプリズムであることが好ましい。
また、本発明の流体試料用フローセルは、第一の窓材と第二の窓材の流体試料と接しない側の窓面に反射防止膜を配置することが好ましい。
また、本発明の流体試料用フローセルは、第一の窓材と第二の窓材の流体試料と接する側の窓面に反射防止膜を配置することが好ましい。
また、本発明の流体試料用フローセルは、測定用流路に沿った軸が鉛直方向になるよう配置し、流入用流路を測定用流路の下端に接続することが好ましい。
(作用)
流体試料用フローセルにおいて、流体試料に気泡が混入していた場合、気泡が流体試料用フローセルの測定用流路内に留まってしまうと、光線が散乱して正確な測定ができなくなってしまう。そこで、光線が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路に対して斜め方向になるように配置することで、流入用流路から測定用流路、また測定用流路から排出用流路への流体試料の流れをスムーズにし、気泡等が混入した場合でも測定用流路内に留まることを防ぐことが可能となる。
以上の説明のように、本発明の流体試料用フローセルにおいては、下記に記載する効果を有する。
旋光度計や分光光度計などの光測定において流体試料中の様々な成分を連続的に定量測定するなどの目的で用いられる流体試料用フローセルにおいて、流体試料中に気泡が混入しており気泡が測定用流路中に入ってしまった場合、気泡がスムーズに排出されず測定用流路内に留まってしまうと、光線が気泡により散乱してしまうため正確な測定をすることができなくなってしまう。そこで光線が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路に対して斜め方向になるように配置し、流入用流路から測定用流路、また測定用流路から排出用流路への流体試料のスムーズな流れを作ることによって、気泡等が測定流路内にとどまるのを防ぐことができる。これにより、気泡が原因で流体試料用フローセルを装置からはずしてメンテナンスしたり交換したりする必要がなくなるものである。また、光源に対しても窓材を斜めに配置しているため、窓面における反射光が光源への戻り光とならず、光源からの安定した光出力が得られる。
また更に、測定用流路を鉛直に配置し、流体試料を下から上に流す構成とすることで、気泡はその浮力により、測定用流路中に留まることなくスムーズに流れるため、測定用流路壁面に気泡が留まるのを防ぐことが可能となる。また、気泡の流れる速度も流体試料の流れる速度に加え、気泡が浮力により流体試料中を上昇する速度が加わるため気泡が測定用流路中に入っている時間も短縮することが出来る。
以下、図面を用いて本発明を利用した流体試料用フローセルの最適な実施形態を説明する。
(第一の実施形態)
図1、図2は本発明の第一の実施形態を示す図である。図1は本実施形態における流体試料用フローセルの外形図を示し、図2は本実施形態における流体試料用フローセルの断面図を示す。図1、図2における流体試料用フローセル101において、流体試料を流し流体試料内の成分を測定するために光線107を通過させるための流路である測定用流路102は測定用流路102中を通過する光線107に沿った方向に配置する。また、測定用流路102に流体試料を流すための流路である流入用流路103と、測定用流路102から流体試料を排出するため流路である排出用流路104は測定用流路102と接続する。ここで、流体試料用フローセル101へ流体試料を流入する流入口から測定用流路102までの流路と測定用流路102から流体試料用フローセル101から流体試料を排出する排出口までの流路は様々な形状が考えられるが、本実施形態においては流入用流路103と排出用流路104は測定用流路102に接続する直前の流路を指し示すものとする。
また、測定用流路102に光線107を通過させ、かつ、流体試料が流体試料用フローセル101の外に流れ出ないように、測定用流路102の両端に窓材を配置する。窓材は光線107が通過するため、透過率の高い素材である必要があり、素材としてはガラスや、透明プラスチックなどが考えられる。本実施形態においては窓材は板状のものとし、測定用流路102の流入側の窓材を第一の窓材105、測定用流路102の排出側の窓材を第二の窓材106とする。ここで、第一の窓材105はその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。同様に、第二の窓材105はその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。このとき、第一の窓材105に入射した光線107はその両側の窓面において屈折する。これは空気と第一の窓材105の屈折率差と、第一の窓材105と流体試料の屈折率差によるものであり、光線107を第一の窓材105に入射する角度は、光線107が測定用流路102と平行になるように、これらの屈折率差より計算する必要がある。同様に、第二の窓材106においても屈折が起こるものであり、光線107の第二の窓材106における出射角を考慮して光学素子等を配置する必要がある。
このとき、流体試料用フローセル101に流体試料が流れた場合の流体試料の流れの様子を図3に示す。図3(a)は本実施形態における第二の窓材付近の流路を図示したものであり、図3(b)は比較として従来の流体試料用フローセルの場合を示す。図3(a)においては、測定用流路102と排出用流路104が第二の窓材106によって斜め方向に接続されているため、第二の窓材106の窓面付近において、斜め方向の流れが形成される。このため、流体試料は測定用流路102から排出用流路104へスムーズに流れ込むことができる。またこのとき、例えば第二の窓材106の窓面に気泡301が到達した場合、気泡301には流体試料の流れと同じ斜め方向の力(A)が加わるため、気泡301はスムーズに排出用流路104に流れ込むものである。対照的に、図3(b)に示す従来の流体試料用フローセルにおいては、窓材302の窓面に到達した気泡303は測定用流路102からの流れにより窓材302の窓面に押し付けられる方向に力(B)が加わる。これは流体試料の流れと異なる方向の力が加わっているため、窓材302の窓面に到達した気泡303はそのまま留まってしまうという現象が起こる。
同様に、流入側に配置した第一の窓材105においても、流入用流路103から流れ込んだ気泡が第一の窓材105の窓面に留まることなくスムーズに測定用流路102に流れ込むものである。上述のように、流体試料用フローセル101の測定用流路102には気泡等が留まるという現象が起きないため、光線107は散乱することなく流体試料用フローセル101を通過することができ、流体試料内の成分濃度など測定することができる。
また、第一の窓材105と第二の窓材106の測定用流路102と接しない面に、反射防止膜を備えることにより、窓面での反射を抑え、透過率を増加させることが可能である。このとき、反射防止膜は窓材と空気の屈折率差を考慮したものとする。また、同様に、第一の窓材105と第二の窓材106の流体試料と接する面にも反射防止膜を配置することにより透過率を増加させることが可能となる。
また、本実施形態において仮に測定用流路102が水平方向、流入用流路103と排出用流路104が鉛直方向に配置してあるとした場合、光線107は流体試料用フローセル101に入射する際にスリットなどを用いて鉛直方向への広がりが小さい形の光線にすることで、第一の窓材105と第二の窓材106の流体試料と接する窓面を斜めにしたことによる光路長の違いの影響を少なくすることが可能である。
上述のように、流体試料用フローセルにおいて光線が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸に対して斜め方向になるように配置することで、流入用流路103から測定用流路102、また測定用流路102から排出用流路104への流体試料の流れをスムーズにし、気泡等が混入した場合でも測定用流路102に留まることを防ぐことが可能となる。このため、測定用流路102を通過する光線107が散乱することがなく、安定した光測定が可能となり、また、流体試料用フローセル101を装置からはずしてメンテナンスしたり交換したりする必要がなくなるものである。また、窓材の窓面に反射防止膜を配置することで、光線107の反射率を抑え、透過率を増加させることができ安定した光出力を得ることができる。更に、窓材が斜めに配置されていることで窓材における微弱な反射光が戻り光としてLDなどの光源に達することがないため、光源からの光出力も安定したものとなる。
上述の実施形態においては測定用流路102の流入側と排出側の両方の窓材の流体試料と接する窓面を斜め方向に配置したが、それに限るものではなく、流入側あるいは排出側のどちらか一方の窓面を斜め方向に配置することによっても測定流路102内の気泡をスムーズに排出する効果を得ることができるものである。
また、上述の実施形態において、窓材の流体試料と接する窓面における法線の測定用流路に沿った軸に対する角度を45度付近とした場合、例えば、流入用流路から流れ込んだ流体試料や気泡が窓面に到達し、測定用流路方向に反発するため、流入用流路から測定用流路、同様に測定用流路から排出用流路への流れがよりスムーズになる。
また、上述の実施形態において、図4に示すように、測定用流路102と流入用流路103、測定用流路102と排出用流路104を滑らかな曲線で接続し、同様に窓材を配置することにより、更に流れをスムーズにすることが可能となる。
また、上述の実施形態において、図5に示すように、流体試料が測定用流路102から流入用流路103を通過して排出用流路104に至るまで、上から下に流れるような流路を作らないことで、気泡をよりスムーズに排出することが可能である。これは気泡は液体中で上に向かう性質があるため、気泡が上に行こうとする力と流体試料が下に流れる力が反発させないようにするためである。
(第二の実施形態)
次に第二の実施形態について説明する。図6は本発明の第二の実施形態における流体用フローセルの外形図である。図6における流体試料用フローセル601において、第一の実施形態と同様、流体試料を流し流体試料内の成分を測定するために光線107を通過させるための流路である測定用流路102は光線107の軸に沿った方向に配置する。また、測定用流路102に流体試料を流すための流路である流入用流路103と、測定用流路102から流体試料を排出するため流路である排出用流路104は測定用流路102と接続する。ここで、流体試料用フローセル101へ流体試料を流入する流入口から測定用流路102までの流路と測定用流路102から流体試料用フローセル101から流体試料を排出する排出口までの流路は様々な形状が考えられるが、本実施形態においては流入用流路103と排出用流路104は測定用流路102に接続する直前の流路を指し示すものとする。
また、測定用流路102に光線107を通過させ、かつ、流体試料が流体試料用フローセル101の外に流れ出ないように、測定用流路102の両端に窓材を配置する。窓材は光線107が通過するため、透過率の高い素材である必要があり、素材としてはガラスや、透明プラスチックなどが考えられる。本実施形態においても窓材は板状のものとし、測
定用流路102の流入側の窓材を第一の窓材105とし、測定用流路102の排出側の窓材を第二の窓材106とする。ここで、第一の窓材105はその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。同様に、第二の窓材105はその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。
このとき第一の実施形態と同様に、流体試料用フローセル601において光線107が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸に対して斜め方向になるように配置することで、流入用流路103から測定用流路102、また測定用流路102から排出用流路104への流体試料の流れをスムーズにし、気泡等が混入した場合でも測定用流路102に留まることを防ぐことが可能となる。
また、本実施形態においては測定用流路102に沿った軸が鉛直方向になるように流体試料用フローセル601を配置し、流入用流路103を測定用流路102の下端に接続し、排出用流路104を測定用流路102の上端に接続するものとする。これにより、流体試料が流れた場合、流体試料は測定用流路102の下側から入って、上側から出る構造となり、流れが下から上に形成されるものである。
このとき、流体試料用フローセル601に流体試料が流れた場合の流体試料の流れの様子を図7に示す。図7(a)は本実施形態における鉛直に配置した測定用流路102の一部を図示したものであり、図7(b)は比較として水平に配置した場合の測定用流路102の一部を図示したものである。図7(a)において流体試料は下から上に、図7(b)において流体試料は左から右に流れているものとする。このとき、例えば測定用流路102に気泡701が流れ込んだ場合、気泡701には上方向への浮力(C)が加わる。図7(a)においてはこの浮力と流体試料の流れが同じ方向を向いているため、気泡701は測定用流路102内をスムーズに流れるものである。図7(b)においては浮力(C)と流体試料の流れの向きが異なるため、気泡701が測定用流路102の上側にとどまってしまう危険性が考えられる。更に、図7(a)の場合、気泡701の流れる速度も流体試料の流れる速度に加え、浮力(C)により気泡701が液体中を上昇する速度が加わるため気泡701が測定用流路102中に入っている時間も短縮することが可能となる。
上述のように、測定用流路102を鉛直方向に配置し、流体試料を下から上に流す構成とすることで、気泡が測定用流路102中に留まることなくスムーズに流れるため、測定用流路102を通過する光線107が散乱することがなく、安定した光測定が可能となり、流体試料用フローセル601を装置からはずしてメンテナンスしたり交換したりする必要がなくなるものである。
(第三の実施形態)
次に第三の実施形態について説明する。図8は本発明の第三の実施形態における流体試料用フローセルの断面図である。図8における流体試料用フローセル801において、第一の実施形態と同様、流体試料を流し流体試料内の成分を測定するために光線107を通過させるための流路である測定用流路102は光線107の軸に沿った方向に配置する。また、測定用流路102に流体試料を流すための流路である流入用流路103と、測定用流路102から流体試料を排出するため流路である排出用流路104は測定用流路102と接続する。ここで、流体試料用フローセル101へ流体試料を流入する流入口から測定用流路102までの流路と測定用流路102から流体試料用フローセル101から流体試料を排出する排出口までの流路は様々な形状が考えられるが、本実施形態においては流入
用流路103と排出用流路104は測定用流路102に接続する直前の流路を指し示すものとする。
また、測定用流路102に光線107を通過させ、かつ、流体試料が流体試料用フローセル101の外に流れ出ないように、測定用流路102の両端に窓材を配置する。窓材は光線107が通過するため、透過率の高い素材である必要があり、素材としてはガラスや、透明プラスチックなどが考えられる。本実施形態においては窓材としてプリズムを使用し、測定用流路102の流入側の窓材を第一の窓材802とし、測定用流路102の排出側の窓材を第二の窓材803とする。ここで、第一の窓材802はその流体試料と接しない窓面は入射してくる光線107に対して垂直になるよう配置し、流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と流入用流路103に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。同様に、第二の窓材803はその流体試料と接しない窓面は出射する光線107に対して垂直になるよう配置し、その流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸の共通の垂直軸に平行で、また、窓面における法線が測定用流路102に沿った軸と排出用流路104に沿った軸とのそれぞれの軸に対して鋭角をなすように配置する。このとき、光線107は第一の窓材802への入射面と第二の窓材803からの出射面に対して垂直方向としたときに、測定用流路102を通過するものである。
このとき第一の実施形態と同様に、流体試料用フローセル801において光線107が通過する窓材をその流体試料と接する窓面が測定用流路102に沿った軸に対して斜め方向になるように配置することで、流入用流路103から測定用流路102、また測定用流路102から排出用流路104への流体試料の流れをスムーズにし、気泡等が混入した場合でも測定用流路102に留まることを防ぐことが可能となる。このように、窓材として窓板でなくプリズムを用いた場合にも、流体試料中の気泡等をスムーズに排出する効果が得られるものである。また、本実施形態においては、光線107を第一の窓材802への入射面に対して垂直方向に入射し、光線107が第二の窓材803からの出射面に対して垂直方向に出射されるため、屈折率等を考慮せずに光学系を構築することが可能となる。
上述の実施形態において、更に流体試料と接する窓面に親水処理を行うことで、窓面に気泡が付着し難くすることも可能である。
本発明の第一の実施形態における流体試料用フローセルの構成を示す図である。 本発明の第一の実施形態における流体試料用フローセルの構成を示す断面図である。 本発明の第一の実施形態における流体試料用フローセル内の流れを示す図である。 本発明の一実施形態の流体試料用フローセルの断面図である。 本発明の一実施形態の流体試料用フローセルの断面図である。 本発明の第二の実施形態における流体試料用フローセルの構成を示す図である。 本発明の第二の実施形態における流体試料用フローセル内の流れを示す図である。 本発明の第三の実施形態における流体試料用フローセルの構成を示す断面図である。 従来における旋光計の概略図である。
符号の説明
101 流体試料用フローセル
102 測定用流路
103 流入用流路
104 排出用流路
105 第一の窓材
106 第二の窓材
107 光線
301 気泡
802 第一の窓材
803 第二の窓材

Claims (7)

  1. 流体試料に光線を照射し前記流体試料に関する情報を得る光計測において、前記光線が入射し前記流体試料が前記光線の光軸に沿って通過する測定用流路と、該測定用流路に前記流体試料を流入する流入用流路と、前記測定用流路から前記流体試料を排出する排出用流路と、前記測定用流路に前記光線を入射させる第一の窓材と、前記測定用流路から前記光線を出射させる第二の窓材とを有する流体試料用フローセルであって、前記第二の窓材の前記流体試料と接する窓面が前記測定用流路に沿った軸と前記排出用流路に沿った軸との共通の垂直軸に平行、かつ、前記窓面における法線が前記測定用流路に沿った軸に対して鋭角をなすように前記第二の窓材を配置する流体試料用フローセル。
  2. 流体試料に光線を照射し前記流体試料に関する情報を得る光計測において、前記光線が入射し前記流体試料が前記光線の光軸に沿って通過する測定用流路と、該測定用流路に前記流体試料を流入する流入用流路と、前記測定用流路から前記流体試料を排出する排出用流路と、前記測定用流路に前記光線を入射させる第一の窓材と、前記測定用流路から前記光線を出射させる第二の窓材とを有する流体試料用フローセルであって、前記第一の窓材の前記流体試料と接する窓面が前記測定用流路に沿った軸と前記流入用流路に沿った軸との共通の垂直軸に平行、かつ、前記第一の窓材の前記流体試料と接する窓面における法線が前記測定用流路に沿った軸に対して鋭角をなすように前記第一の窓材を配置する流体試料用フローセル。
  3. 前記第一の窓材または前記第二の窓材はガラス板または透明プラスチック板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体試料用フローセル。
  4. 前記第一の窓材または前記第二の窓材はプリズムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体試料用フローセル。
  5. 前記第一の窓材と前記第二の窓材の前記流体試料と接しない側の窓面に反射防止膜を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流体試料用フローセル。
  6. 前記第一の窓材と前記第二の窓材の前記流体試料と接する側の窓面に反射防止膜を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流体試料用フローセル。
  7. 前記測定用流路に沿った軸が鉛直方向になるよう配置し、前記流入用流路を前記測定用流路の下端に接続することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の流体試料用フローセル。
JP2007028681A 2007-02-08 2007-02-08 流体試料用フローセル Pending JP2008191119A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007028681A JP2008191119A (ja) 2007-02-08 2007-02-08 流体試料用フローセル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007028681A JP2008191119A (ja) 2007-02-08 2007-02-08 流体試料用フローセル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008191119A true JP2008191119A (ja) 2008-08-21

Family

ID=39751341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007028681A Pending JP2008191119A (ja) 2007-02-08 2007-02-08 流体試料用フローセル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008191119A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011075039A1 (en) * 2009-12-16 2011-06-23 Boule Medical Ab Miniature flow-through cuvette and spectrophotometer containing the same
JP2019100869A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 日本光電工業株式会社 検体検査装置および液面検出センサ
CN111819153A (zh) * 2017-12-23 2020-10-23 路玛赛特有限责任公司 利用微流控芯片构型和动力学进行光力测量和细胞成像的微流控芯片设备
CN113218917A (zh) * 2020-01-20 2021-08-06 emz-汉拿两合有限公司 浊度传感器和装配有该浊度传感器的载水式家用电器
US11561164B2 (en) 2017-12-23 2023-01-24 Lumactye, Inc. Microfluidic chip device for optical force measurements and cell imaging using microfluidic chip configuration and dynamics
US11913870B2 (en) 2017-12-23 2024-02-27 Lumacyte, Inc. Microfluidic chip device for optical force measurements and cell imaging using microfluidic chip configuration and dynamics

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011075039A1 (en) * 2009-12-16 2011-06-23 Boule Medical Ab Miniature flow-through cuvette and spectrophotometer containing the same
US8502969B2 (en) 2009-12-16 2013-08-06 Boule Medical Ab Miniature flow-through cuvette and spectrophotometer containing the same
JP2019100869A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 日本光電工業株式会社 検体検査装置および液面検出センサ
CN111819153A (zh) * 2017-12-23 2020-10-23 路玛赛特有限责任公司 利用微流控芯片构型和动力学进行光力测量和细胞成像的微流控芯片设备
JP2021515239A (ja) * 2017-12-23 2021-06-17 ルマサイト リミティド ライアビリティ カンパニー マイクロ流体チップ構成および動力学を用いた光力測定および細胞画像化のためのマイクロ流体チップデバイス
US11561164B2 (en) 2017-12-23 2023-01-24 Lumactye, Inc. Microfluidic chip device for optical force measurements and cell imaging using microfluidic chip configuration and dynamics
JP7390305B2 (ja) 2017-12-23 2023-12-01 ルマサイト, インコーポレイティド マイクロ流体チップ構成および動力学を用いた光力測定および細胞画像化のためのマイクロ流体チップデバイス
US11913870B2 (en) 2017-12-23 2024-02-27 Lumacyte, Inc. Microfluidic chip device for optical force measurements and cell imaging using microfluidic chip configuration and dynamics
CN113218917A (zh) * 2020-01-20 2021-08-06 emz-汉拿两合有限公司 浊度传感器和装配有该浊度传感器的载水式家用电器
US11800964B2 (en) 2020-01-20 2023-10-31 Emz-Hanauer Gmbh & Co. Kgaa Turbidity sensor and water-bearing domestic appliance equipped therewith
CN113218917B (zh) * 2020-01-20 2024-02-09 emz-汉拿两合有限公司 浊度传感器和装配有该浊度传感器的载水式家用电器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064313B2 (ja) 光学インターフェース手段
US8107067B2 (en) Opaque additive to block stray light in teflon AF light-guiding flowcells
CN101300476B (zh) 测量液体的浊度、荧光度、磷光度和/或吸收系数的光度方法和设备
JP2008191119A (ja) 流体試料用フローセル
US8502969B2 (en) Miniature flow-through cuvette and spectrophotometer containing the same
JPS6249240A (ja) 分光分析用光学的プロ−ブとしての波動ガイド
KR20050084016A (ko) 전자기장 분포 발생 방법
Weber et al. Optofluidic micro-sensors for the determination of liquid concentrations
CN102128809B (zh) 表面等离子共振传感器芯片组件及柱面棱镜芯片
JP2008070245A (ja) 流体試料用フローセル
US11650150B2 (en) Prism for measuring liquid concentration
WO2021229980A1 (ja) 光学測定装置及び水質分析システム
JP2009128012A (ja) 分析素子チップ及びこの分析素子チップを用いた表面プラズモン共鳴蛍光分析装置
CN104677788B (zh) 一种液体颗粒计数检测方法
EP3698123B1 (en) Method and apparatus for comparing optical properties of two fluids
JP2006125919A (ja) 分光分析装置及び分光分析方法
CN105334571A (zh) 使光入射到光波导中的入射方法
JP3702340B2 (ja) 屈折率測定法
JP2008224273A (ja) 液体試料用フローセル
JP2005147891A (ja) 表面プラズモン共鳴センサ
JPS61226639A (ja) 投入式成分々析計
Chao et al. Two optofluidic devices for the refractive index measurement of fluids
RU1784880C (ru) Устройство дл определени содержани взвешенных частиц в жидких средах
JP2008233039A (ja) 液体試料用フローセル
JP2008051608A (ja) 濃度測定用光学セル