JP2010144604A - 排気ガス改質システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の燃費向上を図るとともに回復運転の開始または改質運転の開始を精度よく行うことができる排気ガス改質システムを提供する。
【解決手段】第1の排気ガス改質システム(300)は、内燃機関(10)の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段(40)と、改質手段(100)と、改質室の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段(170)と、触媒床温検出手段(175)と、改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように空燃比調整手段および燃料噴射手段を制御した後に、加熱温度検出手段の検出結果と触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて、改質運転が停止され、かつ触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように空燃比調整手段および燃料噴射手段を制御する制御手段(200)と、を備えることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス改質システムに関する。
従来、内燃機関の燃費向上を図る排気ガス改質システムが知られている。具体的には、排気ガス改質システムは、内燃機関の排気通路から取り出した排気ガスの一部に燃料を加えて混合ガスを生成し、この混合ガスを触媒に導入するとともに排気通路の排気ガスによって加熱することによって改質ガスを生成し、生成された改質ガスを内燃機関の吸気通路に導入させる(特許文献1参照)。
このような排気ガス改質システムにおいては、カーボンによって触媒被毒が生じて触媒が劣化するおそれがある。触媒が劣化し、触媒被毒が進行すると、改質ガスの生成量が低下する。そこで、特許文献1に係る技術では、改質運転を開始した後に、内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて、触媒被毒の状態を推定し、その推定の結果、触媒被毒が生じている場合には触媒に付着したカーボンを燃焼させて、触媒被毒を回復させる回復運転を行っている。
特開2004−92520号公報
特許文献1に係る技術では、内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて触媒被毒の状態を推定していることから、触媒被毒の状態の推定精度は良好とはいえない。このため、例えば触媒被毒が十分に回復しているにもかかわらず改質運転が停止されて回復運転が開始されるおそれ、および触媒被毒が十分に回復していないにもかかわらず回復運転が停止されて改質運転が開始されるおそれがある。
本発明は、内燃機関の燃費向上を図るとともに回復運転の開始または改質運転の開始を精度よく行うことができる排気ガス改質システムを提供することを目的とする。
本発明に係る第1の排気ガス改質システムは、内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、前記改質室の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段と、前記触媒の床温を検出する触媒床温検出手段と、前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて、前記改質運転が停止され、かつ前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る第1の排気ガス改質システムによれば、改質運転が開始されることによって改質ガスを吸気通路に導入することができる。この場合、改質ガスの内燃機関における燃焼による発熱量が加わることから、内燃機関の燃費を向上させることができる。
一方、改質運転が開始されると、触媒にカーボンが析出して触媒被毒が生じるおそれがある。ここで、改質手段における改質ガスの生成反応は吸熱反応であることから、触媒被毒が生じておらず改質ガスの生成反応が生じている間、触媒の床温は改質室の加熱に要する熱媒体の温度に比較して低くなる。一方、触媒被毒が生じた場合には、改質ガスの生成反応は生じ難くなり、触媒の床温と改質室の加熱に要する熱媒体の温度との差は小さくなる。よって、改質室の加熱に要する熱媒体の温度と触媒の床温との差によって、触媒被毒の状態を精度よく検出することができる。したがって、第1の排気ガス改質システムによれば、改質運転開始後に加熱温度検出手段と触媒床温検出手段の検出結果に基づいて、改質運転を停止させて回復運転を開始させることができることから、例えば内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて触媒被毒の状態を推定して回復運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく開始させることができる。その結果、触媒が劣化していないにもかかわらず回復運転が開始されることが抑制される。
本発明に係る第2の排気ガス改質システムは、内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、前記改質室の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段と、前記触媒の床温を検出する触媒床温検出手段と、前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
回復運転時における触媒被毒の回復反応は発熱反応であることから、触媒被毒が回復しつつある状態においては、触媒の床温は改質室の加熱に要する熱媒体の温度よりも高くなる。そして、触媒被毒が完全に回復すると、触媒の床温は改質室の加熱に要する熱媒体の温度と等しくなる。したがって、触媒の床温と改質室の加熱に要する熱媒体の温度との差によって、触媒被毒の回復状態を精度よく検出することができる。したがって、本発明に係る第2の排気ガス改質システムによれば、回復運転開始後に加熱温度検出手段の検出結果と触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、例えば内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて触媒被毒の状態を推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。その結果、触媒被毒が十分に回復していないにもかかわらず改質運転が開始されることが抑制される。また、改質運転が開始されることによって、内燃機関の燃費を向上させることができる。
本発明に係る第3の排気ガス改質システムは、内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、前記連通路内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
回復運転時における触媒被毒の回復反応においては、排気ガス中の酸素と触媒に付着したカーボンとから二酸化炭素が生成される。よって、回復運転時においては、この二酸化炭素が連通路内に流入する。この場合、酸素濃度検出手段が検出する酸素濃度の値は低い。一方、触媒被毒が十分に回復した場合には、回復反応が生じ難くなることから改質室で発生する二酸化炭素の量は小さくなる。その結果、触媒被毒が十分回復した場合には酸素濃度検出手段が検出する酸素濃度の値は高くなる。よって、連通路内の酸素濃度によって、触媒被毒の回復状態を精度よく検出することができる。したがって、本発明に係る第3の排気ガス改質システムによれば、回復運転開始後に酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、例えば内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて触媒被毒の状態を推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。その結果、触媒被毒が十分に回復していないにもかかわらず改質運転が開始されることが抑制される。また、改質運転が開始されることによって、内燃機関の燃費を向上させることができる。
本発明に係る第4の排気ガス改質システムは、内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、前記連通路内の空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記空燃比検出手段の検出結果に基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
前述したように回復運転時においては、二酸化炭素が連通路内に流入することから、連通路内の酸素濃度は低くなる。この場合、空燃比検出手段が検出する空燃比の値はリッチである。一方、触媒被毒が十分に回復した場合には、改質室で発生する二酸化炭素の量は小さくなることから、連通路内の酸素濃度は高くなる。この場合、空燃比検出手段が検出する空燃比の値はリーンになる。そして、触媒被毒が完全に回復した場合には、空燃比検出手段の検出結果は、改質室に導入される排気ガスの空燃比と等しくなる。よって、連通路内の空燃比によって、触媒被毒の回復状況を精度よく検出することができるとともに、触媒被毒が完全に回復したか否かを検出することもできることから、空燃比検出手段の代わりに酸素濃度検出手段を用いる場合に比較してより精度よく触媒被毒の回復状況を検出することができる。したがって、本発明に係る第4の排気ガス改質システムによれば、回復運転開始後に空燃比検出手段の検出結果に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、例えば内燃機関の筒内圧および回転数に基づいて触媒被毒の状態を推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。また、酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。また、改質運転が開始されることによって、内燃機関の燃費を向上させることができる。
第1の排気ガス改質システムにおいて、前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御してもよい。
この構成によれば、改質運転の開始後に精度よく回復運転を開始させた後に、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。
第1の排気ガス改質システムは、前記連通路内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御してもよい。
この構成によれば、改質運転の開始後に精度よく回復運転を開始させた後に、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。
第1の排気ガス改質システムは、前記連通路内の空燃比を検出する空燃比検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記空燃比検出手段の検出結果に基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御してもよい。
この構成によれば、改質運転の開始後に精度よく回復運転を開始させた後に、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。
上記構成において、前記加熱手段は、前記内燃機関の排気ガスと前記改質室との間で熱交換を行う熱交換器であってもよい。この構成によれば、内燃機関の排気ガスを有効利用することができる。
本発明によれば、内燃機関の燃費向上を図るとともに回復運転の開始または改質運転の開始を精度よく行うことができる排気ガス改質システムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の実施例1に係る排気ガス改質システム300について説明する。図1は、実施例1に係る排気ガス改質システム300の模式図である。排気ガス改質システム300は、主として内燃機関10と、改質手段100と、ECU200と、を備える。内燃機関10の吸気ポートには、吸気通路20が接続されている。吸気通路20の上流には、スロットル30が配置されている。スロットル30は、運転者のアクセルの操作によって吸気通路20を開閉する。吸気通路20のスロットル30と内燃機関10との間には、燃料噴射装置40が配置されている。燃料噴射装置40は、ECU200の指示によって内燃機関10の燃焼に供される燃料を噴射する。
内燃機関10の排気ポートには、排気通路50が接続されている。排気通路50の下流には、改質手段100が接続されている。排気通路50と改質手段100との間には、A/Fセンサ60が配置されている。A/Fセンサ60は、内燃機関10の排気ガスのA/F(空燃比)を検出して、検出結果をECU200に伝える。内燃機関10においては、ECU200が、A/Fセンサ60の検出結果に基づいて燃料噴射装置40の燃料噴射量、燃料噴射時期等を制御する。それにより、内燃機関10の排気ガスのA/Fが所定の値に調整される。すなわち、燃料噴射装置40は、内燃機関10の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段としての機能を有し、ECU200は、空燃比調整手段を制御する制御手段としての機能をする。
改質手段100は、主として、導入通路110と、燃料噴射装置120と、触媒を担持した改質室130と、熱交換器140と、連通路150と、流量調整弁160と、温度センサ170と、温度センサ175と、を備える。導入通路110は、排気通路50と改質室130とを連通している。導入通路110によって、内燃機関10の排気ガスの一部は、改質室130に導入される。
燃料噴射装置120は、導入通路110に配置されている。燃料噴射装置120は、ECU200からの指示を受けて導入通路110内に燃料を噴射する燃料噴射手段としての機能を有する。燃料噴射装置120から燃料が噴射されることによって、排気ガスと燃料とが混合した混合ガスが生成される。
改質室130は触媒を担持している。触媒は、後述する改質反応を促進させる機能を有している。改質室130には、導入通路110を流動したガスが導入される。なお、排気ガス改質システム300の改質運転が行われている場合には、改質室130には前述した混合ガスが導入される。排気ガス改質システム300の改質運転が停止されている場合には、改質室130には排気ガスの一部が導入される。
熱交換器140は、内燃機関10の排気ガスと改質室130との間で熱交換を行う。それにより、改質室130は、内燃機関10の排気ガスの熱によって加熱される。すなわち、熱交換器140は、改質室130を加熱する加熱手段としての機能を有する。本実施例においては、熱交換器140は、排気通路50の下流に配置されている。内燃機関10の排気ガスは排気通路50を通過して熱交換器140に流入する。熱交換器140に流入した排気ガスは、熱交換器140において改質室130を加熱する。改質室130を加熱した排気ガスは、熱交換器140を通過して排気ガス改質システム300の外部へ排出される。
連通路150は、改質室130と吸気通路20とを連通している。連通路150によって、改質室130から排出されるガスは、吸気通路20に導入される。流量調整弁160は、連通路150に配置されている。流量調整弁160は、ECU200からの指示を受けて連通路150の開口率を調整する。それにより、連通路150を通過して吸気通路20に流入するガスの流量が調整される。
温度センサ170は、熱交換器140に流入する排気ガスの温度を検出して、検出結果をECU200に伝える。なお、熱交換器140に流入する排気ガスは、改質室130を加熱する排気ガスである。すなわち、温度センサ170は、改質室130の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段としての機能を有する。これ以降、熱交換器140に流入する排気ガスを、加熱ガスと称する。
温度センサ175は、改質室130に配置されている。温度センサ175は、改質室130の触媒の床温を検出して、検出結果をECU200に伝える。すなわち、温度センサ175は、触媒の床温を検出する触媒床温検出手段としての機能を有する。
ECU200は、CPU210、ROM220およびRAM230を備えるマイクロコンピュータである。ECU200は、内燃機関10の燃料噴射装置40を制御する制御手段としての機能とともに、改質手段100の燃料噴射装置120および流量調整弁160を制御する制御手段としての機能も有する。
続いて、排気ガス改質システム300の動作の概要について説明する。内燃機関10が始動すると、ECU200は、燃料噴射装置40を制御して、内燃機関10の排気ガスのA/Fを通常値に調整する。そして、ECU200は、所定の改質運転開始条件が満たされた場合には、改質運転を開始する。具体的には、ECU200は、流量調整弁160を開弁状態にするとともに、燃料噴射装置120から所定量の燃料を噴射させる。この場合、導入通路110に流入した排気ガス(7.6CO+6.8HO+40.8N)の一部は、燃料(3C7.613.6)と混合して混合ガスになる。混合ガスは、改質室130に流入する。また、導入通路110に流入しなかった内燃機関10の排気ガスは、熱交換器140に流入して、改質室130を加熱する。
改質室130においては、混合ガスが熱交換器140に流入した排気ガス(加熱ガス)によって加熱されるとともに触媒によって活性化されることによって、改質反応が生じる。それにより、改質ガス(31H+34.7CO)が生成される。改質ガスは、連通路150を通過して吸気通路20に導入された後に、内燃機関10に吸気される。なお、改質反応の反応式は、下記式(1)のとおりである。式(1)に示すように、改質反応は吸熱反応である。よって、改質反応が生じている間、触媒の床温は、加熱ガスの温度に比較して低くなる。
1.56(7.6CO+6.8HO+40.8N)+3C7.613.6→31H+34.7CO+63.6N−4122(kJ)・・・(1)
改質ガスが内燃機関10に吸気された場合、内燃機関10においては、燃料噴射装置40から噴射される燃料の燃焼による発熱量に加えて、改質ガスの燃焼による発熱量が加わる。ここで、内燃機関10の空燃比は通常値に調整されていることから、燃料噴射装置40からの燃料噴射量は、改質ガスの導入がない場合に比較して減少する。それにより、内燃機関10の燃費は向上する。
図2は、内燃機関10の燃料消費率とEGR率との関係を示す図である。縦軸は内燃機関10の燃料消費率(g/kWh)を示し、横軸はEGR率(%)を示している。曲線400は内燃機関10が改質ガスを吸気しない場合を示し、曲線410は内燃機関10が改質ガスを吸気した場合を示している。図2から、内燃機関10が改質ガスを吸気することによって、EGRが増加し、燃費が向上することが判る。これは、改質ガスの水素は内燃機関10内で急速燃焼することから、燃焼に影響するEGRガスの量が増加し、ポンピングロスが低減されたことによるものと考えられる。
ところで、改質反応が進行すると、改質室130の触媒にはカーボン(C)による触媒被毒(析出したカーボンが触媒に付着すること)が生じるおそれがある。この触媒被毒が生じると、触媒が劣化して、改質反応が生じ難くなる。そこで、触媒被毒を回復させるために、本実施例に係るECU200は、改質運転の開始後に、所定の開始条件が満たされた場合には、触媒被毒の回復運転を行う。
まず、回復運転の開始条件について説明する。図3(a)は、改質運転時における加熱ガスの温度と触媒の床温との関係を示すグラフである。縦軸は温度を示し、横軸は改質運転開始からの経過時間を示している。式(1)において説明したように改質反応は吸熱反応であることから、改質運転時において触媒の床温は加熱ガスの温度に比較して低くなる。一方、触媒被毒が生じると、改質反応が生じにくくなることから、加熱ガスの温度と触媒の床温との差は小さくなる。したがって、加熱ガスの温度と触媒の床温との差を検出することによって、触媒被毒の状態を検出することができる。この場合、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の状態を間接的に推定する場合に比較して、触媒被毒の状態の検出精度は高い。
そこで、ECU200は、触媒被毒が十分に回復したと考えられる加熱ガスの温度と触媒の床温との差を、第1温度としてあらかじめ記憶しておく。そして、ECU200は、加熱ガスの温度と触媒の床温との差が第1温度より大きい間は、改質運転を継続し、第1温度以下になった場合は、改質運転を停止させて回復運転を開始させる。なお、ECU200は、燃料噴射装置120からの燃料噴射が停止するように燃料噴射装置120を制御することによって改質運転を停止させる。
続いて、回復運転時における排気ガス改質システム300の動作について説明する。まずECU200は、内燃機関10のA/Fが通常値よりも弱リーンな値(以下、弱リーン値と称する)になるように燃料噴射装置40を制御する。弱リーン値としては、例えば16より小さい値が用いられる。なお、燃料噴射装置120からの燃料噴射は行われないことから、混合ガスの生成も行われない。したがって、回復運転が開始されると、弱リーン値に設定された排気ガスが導入通路110を通過して改質室130に導入される。
改質室130においては、改質室130に導入された排気ガスに含まれる余剰酸素(O)によって触媒に付着したカーボンが燃焼される。その結果、触媒被毒が回復していく。回復反応の反応式を下記式(2)に示す。式(2)に示すように、回復反応は発熱反応である。回復反応によって生じた二酸化炭素は、連通路150を通過して、吸気通路20に導入される。
C+O→CO+392(kJ)・・・(2)
続いて、回復運転の停止条件および回復運転停止後の改質運転の開始条件について説明する。図3(b)は、回復運転時における加熱ガスの温度と触媒の床温との関係を示すグラフである。縦軸は温度を示し、横軸は回復運転開始からの経過時間を示している。回復反応は発熱反応であることから、回復反応が生じている間、触媒の床温は加熱ガスの温度に比較して高くなる。触媒被毒が回復して回復反応が生じ難くなると触媒の床温と加熱ガスの温度との差は小さくなる。したがって、触媒の床温と加熱ガスの温度との差によって、触媒被毒の回復状態を検出することができる。この場合、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の回復状態を間接的に推定する場合に比較して、触媒被毒の回復状態の検出精度は高い。
そこで、ECU200は、触媒被毒が十分に回復したと考えられる触媒の床温と加熱ガスの温度との差を、第2温度としてあらかじめ記憶しておく。そして、ECU200は、触媒の床温と加熱ガスの温度との差が第2温度より大きい間は回復運転を継続し、第2温度以下になった場合は、回復運転を停止させて、改質運転を開始させる。具体的には、内燃機関10のA/Fを通常値に戻すように燃料噴射装置40を制御することによって回復運転を停止させ、燃料噴射装置120からの燃料噴射が開始するように燃料噴射装置120を制御することによって、改質運転を開始させる。
図4は、本実施例に係るECU200のフローチャートの一例を示す図である。なお、ECU200は図4のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。まず、ステップS10において、ECU200は、改質運転開始条件を満たすか否かについて判定する。改質運転開始条件としては、改質ガスを生成できる条件であれば特に限定されない。改質運転開始条件として、例えば、加熱ガスの温度が改質ガスを生成するのに必要な温度以上であるという条件等を用いることができる。
ステップS10において改質運転開始条件を満たすと判定された場合、ECU200は、改質運転を開始させる(ステップS20)。例えば、ECU200は、流量調整弁160を開弁状態にするとともに燃料噴射装置120から燃料を噴射させる。それにより、混合ガスが生成されるとともに、生成された混合ガスが改質室130において加熱ガスによって加熱されかつ触媒によって活性化させることで改質ガスが生成される。なお、改質ガスは、連通路150および吸気通路20を通過して内燃機関10に吸気される。
次いでECU200は、加熱ガスの温度と触媒床温との差が第1温度より大きいか否かについて判定する(ステップS30)。具体的には、ECU200は、温度センサ170の検出結果と温度センサ175の検出結果との差が第1温度より大きいか否かを判定する。なお、第1温度は、あらかじめECU200が記憶しておく。
ステップS30において加熱ガスの温度と触媒床温との差が第1温度より大きいと判定された場合、ECU200はステップS30を実行する。すなわち、この場合、改質運転は継続される。
ステップS30において加熱ガスの温度と触媒床温との差が第1温度より大きいと判定されなかった場合、ECU200は改質運転を停止させて、回復運転を開始する(ステップS40)。具体的には、ECU200は、燃料噴射装置120からの燃料噴射を停止することによって改質運転を停止させる。また、ECU200は、内燃機関10の排気ガスのA/Fが弱リーン値になるように燃料噴射装置40を制御することによって、回復運転を開始する。
次いで、ECU200は、触媒床温と加熱ガス温度との差が第2温度以下であるか否かについて判定する(ステップS50)。具体的には、ECU200は、温度センサ175の検出結果と温度センサ170の検出結果との差が第2温度以下であるか否かを判定する。なお、第2温度は、あらかじめECU200が記憶しておく。
ステップS50において、触媒床温と加熱ガス温度との差が第2温度以下であると判定されなかった場合、ECU200は、ステップS50を実行する。すなわち、この場合、回復運転は継続される。
ステップS50において触媒床温と加熱ガス温度との差が第2温度以下であると判定された場合、ECU200は、回復運転を停止させて改質運転を開始させる(ステップS60)。具体的には、ECU200は、内燃機関10のA/Fを通常値に戻すように燃料噴射装置40を制御することによって回復運転を停止させるとともに、燃料噴射装置120からの燃料噴射が開始するように燃料噴射装置120を制御することによって改質運転を開始させる。次いで、ECU200は、フローチャートの実行を終了する。また、ステップS10において改質運転開始条件を満たすと判定されなかった場合は、ECU200はフローチャートの実行を終了する。
以上のように、本実施例に係る排気ガス改質システム300によれば、改質運転を行うことによって改質ガスを内燃機関10の吸気に供給させることができることから、内燃機関10の燃費が向上する。また、回復運転を行うことによって、触媒被毒を回復させることができる。さらに、ECU200は、加熱ガスの温度と触媒床温との差に基づいて改質運転を停止させて回復運転を開始させることから、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の状態を間接的に推定して改質運転を停止させて回復運転を開始させる場合に比較して、改質運転を精度よく停止させて回復運転を精度よく開始させることができる。それにより、触媒被毒による触媒の劣化が生じていないにもかかわらず改質運転が停止されて回復運転が開始されることが抑制される。
また、ECU200は、回復運転を開始した後には触媒床温と加熱ガスの温度との差に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の回復状態を間接的に推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。それにより、触媒被毒が十分に回復していないにもかかわらず回復運転が停止されて改質運転が開始されることが抑制される。
続いて、本発明の実施例2に係る排気ガス改質システム300aについて説明する。図5は、実施例2に係る排気ガス改質システム300aの模式図である。排気ガス改質システム300aは、改質手段100の代わりに改質手段100aを備える点において、図1の排気ガス改質システム300と異なる。改質手段100aは、酸素センサ180をさらに備える点と、ECU200の代わりにECU200aを備える点と、において改質手段100と異なる。その他の構成は排気ガス改質システム300と同様のため、説明を省略する。
酸素センサ180は、連通路150に配置されている。酸素センサ180は、連通路150内の酸素濃度を検出して、検出結果をECU200aに伝える。すなわち、酸素センサ180は、連通路150内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段としての機能を有する。ECU200aは、回復運転後の処理が異なる点において、ECU200と異なる。ECU200aのフローチャートは後述する。
ここで、触媒被毒の回復反応においては、排気ガス中の酸素と触媒に付着したカーボンとから二酸化炭素が生成される。よって、回復運転時においては、この二酸化炭素が連通路150内に流入する。この場合、酸素センサ180が検出する酸素濃度の値は低い。一方、触媒被毒が十分に回復した場合には、回復反応が生じ難くなることから改質室130で発生する二酸化炭素の量は小さくなる。その結果、触媒被毒が十分回復した場合には酸素センサ180が検出する酸素濃度の値は高くなる。よって、連通路150内の酸素濃度によって、触媒被毒の回復状態を精度よく検出することができる。
そこで、ECU200aは、触媒被毒が十分に回復したと考えられる連通路150内の酸素濃度を所定濃度としてあらかじめ記憶しておく。そして、ECU200は、回復運転を開始した後に、酸素センサ180によって検出された連通路150内の酸素濃度が所定濃度より間は回復運転を継続し、所定濃度以上になった場合には、回復運転を停止させて改質運転を開始する。
図6は、本実施例に係るECU200aのフローチャートの一例を示す図である。なお、ECU200aは図6のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。図6のフローチャートは、ステップS50の代わりにステップS50aを備える点において、図4のフローチャートと異なる。その他の構成は図4のフローチャートと同様のため、説明を省略する。
ステップS50aにおいてECU200aは、連通路150内の酸素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定する。具体的には、ECU200aは、酸素センサ180の検出結果が所定濃度以上であるか否かを判定する。
ステップS50aにおいて、連通路150内の酸素濃度が所定濃度以上であると判定された場合、ECU200aは、ステップS60を実行する。それにより、回復運転は停止されて改質運転が開始される。ステップS50aにおいて、連通路150内の酸素濃度が所定濃度以上であると判定されなかった場合、ECU200aはステップS50aを実行する。この場合、回復運転は継続される。
本実施例に係る排気ガス改質システム300aによれば、ECU200aは、回復運転開始後に連通路150内の酸素濃度に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の回復状態を間接的に推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。その結果、触媒被毒が十分に回復していないにもかかわらず回復運転が停止されて改質運転が開始されることが抑制される。
(変形例1)
続いて、実施例2の変形例1に係る排気ガス改質システム300b(図示せず)の改質手段100b(図示せず)について説明する。改質手段100bは、酸素センサ180の代わりにA/Fセンサを有する点と、ECU200aの代わりにECU200bを有する点と、において、改質手段100aと異なる。A/Fセンサは、連通路150に配置されて、連通路150内のA/Fを検出して、検出結果をECU200bに伝える。すなわち、A/Fセンサは、連通路150内の空燃比を検出する空燃比検出手段としての機能を有する。
図7(a)は、回復運転時における連通路150内のA/Fと時間との関係を示す図である。縦軸は連通路150内のA/Fを示し、横軸は回復運転開始からの経過時間を示している。図7(b)は、回復運転時における連通路150内の二酸化炭素濃度と時間との関係を示す図である。縦軸は連通路150内の二酸化炭素濃度を示し、横軸は回復運転開始からの経過時間を示している。触媒被毒の回復反応においては、酸素と炭素とから二酸化炭素が生成されることから、図7(b)に示すように、時間の経過とともに二酸化炭素濃度は上昇する。一方、図7(a)に示すように、二酸化炭素濃度が上昇するにつれて連通路150内のA/Fはリーンになっていく。そして、触媒被毒が完全に回復した場合には、触媒経由ガスのA/Fは、改質室130に導入される排気ガスのA/Fの値である弱リーン値と等しくなる。よって、連通路150内のA/Fによって触媒被毒の回復状況を精度よく検出することができるとともに、触媒被毒が完全に回復したか否かを検出することもできる。よって、連通路150内の酸素濃度を用いて触媒被毒の回復状態を検出する場合よりも触媒被毒の回復状態をより精度よく検出することができる。
そこで、本変形例に係るECU200bは、回復運転を開始した後に、A/Fセンサによって検出された連通路150内のA/Fが弱リーン値になった場合には、回復運転を停止させて改質運転を開始させる。
図8は、本変形例に係るECU200bのフローチャートの一例を示す図である。なお、ECU200bは図8のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。図8のフローチャートは、ステップS50aの代わりにステップS50bを備える点において、図6のフローチャートと異なる。その他の構成は図6のフローチャートと同様のため、説明を省略する。
ステップS50bにおいてECU200bは、連通路150内のA/Fが弱リーン値であるか否かを判定する。具体的には、ECU200bは、連通路150に配置されたA/Fセンサの検出結果が、ステップS40の処理において設定された弱リーン値であるか否かを判定する。
ステップS50bにおいて、連通路150内のA/Fが弱リーン値であると判定された場合、ECU200bは、ステップS60を実行する。それにより、回復運転が停止されて、改質運転が開始される。ステップS50bにおいて、連通路150内のA/Fが弱リーン値であると判定されなかった場合、ECU200bはステップS50bを実行する。この場合、回復運転は継続される。
本変形例に係る排気ガス改質システム300bによれば、改質手段100bは、回復運転を開始した後に、連通路150内のA/Fに基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させることから、触媒被毒が完全に回復してから改質運転を開始させることができる。それにより、例えば内燃機関10の筒内圧、回転数等に基づいて触媒被毒の回復状態を間接的に推定して回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。さらに、酸素センサの検出結果に基づいて回復運転を停止させて改質運転を開始させる場合に比較して、回復運転を精度よく停止させて改質運転を精度よく開始させることができる。
なお、実施例1および実施例2において、改質室130を加熱する加熱手段として熱交換器140を用いているが、これに限られない。例えば、ヒータ、燃焼器等の改質室130を加熱できる他の手段を用いてもよい。この場合、温度センサ170は、ヒータから供給される熱媒体、加熱器から供給される熱媒体等の温度を検出してもよい。ただし、内燃機関10の排気ガスと改質室130との間で熱交換を行う熱交換器140を用いた場合には、内燃機関10の排気ガスの熱を有効利用できる。また、内燃機関10の排気ガスの熱を利用して改質ガスを加熱する手段としては、内燃機関10の冷却水の熱と改質室130との間で熱交換を行う熱交換器を用いてもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
図1は、実施例1に係る排気ガス改質システムの模式図である。 図2は、内燃機関の燃料消費率とEGR率との関係を示す図である。 図3(a)は、改質運転時における加熱ガスの温度と触媒の床温との関係を示すグラフである。図3(b)は、回復運転時における加熱ガスの温度と触媒の床温との関係を示すグラフである。 図4は、実施例1に係るECUのフローチャートの一例を示す図である。 図5は、実施例2に係る排気ガス改質システムの模式図である。 図6は、実施例2に係るECUのフローチャートの一例を示す図である。 図7(a)は、実施例2の変形例1に係る回復運転時における連通路内のA/Fと時間との関係を示す図である。図7(b)は、実施例2の変形例1に係る回復運転時における連通路内の二酸化炭素濃度と時間との関係を示す図である。 図8は、実施例2の変形例1に係るECUのフローチャートの一例を示す図である。
符号の説明
10 内燃機関
20 吸気通路
30 スロットル
40 燃料噴射装置
50 排気通路
60 A/Fセンサ
100 改質手段
110 導入通路
120 燃料噴射装置
130 改質室
140 熱交換器
150 連通路
160 流量調整弁
170,175 温度センサ
180 酸素センサ
200 ECU
300 排気ガス改質システム

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、
    前記改質室の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段と、
    前記触媒の床温を検出する触媒床温検出手段と、
    前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて、前記改質運転が停止され、かつ前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする排気ガス改質システム。
  2. 内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、
    前記改質室の加熱に要する熱媒体の温度を検出する加熱温度検出手段と、
    前記触媒の床温を検出する触媒床温検出手段と、
    前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする排気ガス改質システム。
  3. 内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、
    前記連通路内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
    前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする排気ガス改質システム。
  4. 内燃機関の排気ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    触媒を担持した改質室と、前記改質室を加熱する加熱手段と、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記改質室に導入させる導入通路と、前記導入通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記改質室と前記内燃機関の吸気通路とを連通する連通路と、を有する改質手段と、
    前記連通路内の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記触媒における触媒被毒を回復させる回復運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御した後に、前記空燃比検出手段の検出結果に基づいて、前記回復運転が停止され、かつ前記改質室から改質ガスを発生させる改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする排気ガス改質システム。
  5. 前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記加熱温度検出手段の検出結果と前記触媒床温検出手段の検出結果とに基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する請求項1記載の排気ガス改質システム。
  6. 前記連通路内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する請求項1記載の排気ガス改質システム。
  7. 前記連通路内の空燃比を検出する空燃比検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記回復運転の開始後に、さらに前記空燃比検出手段の検出結果に基づいて前記回復運転が停止されかつ前記改質運転が開始されるように前記空燃比調整手段および前記燃料噴射手段を制御する請求項1記載の排気ガス改質システム。
  8. 前記加熱手段は、前記内燃機関の排気ガスと前記改質室との間で熱交換を行う熱交換器である請求項1〜7のいずれか1項に記載の排気ガス改質システム。
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