JP2010144081A - 接着剤組成物、並びにそれを用いた接着シート及びカバーレイフィルム - Google Patents

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真一郎 吉田
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雅浩 薄
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Abstract

【課題】優れた接着性、半田耐熱性及び加工性のみならず優れた耐熱接着性を有し、特にフレキシブル印刷配線板に好適に使用可能な硬化物を与えることができる接着剤組成物、並びに該組成物を用いた接着シート及びカバーレイフィルムを提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム、(C)硬化剤、及び(D)無機充填剤、を含有してなる接着剤組成物であって、該接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が該接着剤組成物中の固形物の合計に対して質量基準で 200 ppm未満である前記接着剤組成物;離型基材と、該離型基材上に設けられた上記組成物からなる接着剤層とを有する接着シート;電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた上記組成物からなる接着層とを有するカバーレイフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた接着性、半田耐熱性及び加工性のみならず優れた耐熱接着性を有し、特にフレキシブル印刷配線板に好適に使用可能な硬化物を与えることができる接着剤組成物、並びにそれを用いた接着シート及びカバーレイフィルムに関する。
近年、エレクトロニクス分野の発展が目覚ましく、特に通信用・民生用の電子機器の小型化、軽量化、高密度化が進み、これらの性能に対する要求がますます高度なものとなっている。このような要求に対して、フレキシブル印刷配線板(以下、FPCと記載する)は可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐えるため、狭い空間に立体的に高密度の実装が可能であり、電子機器への配線、ケーブル、コネクター機能等を付与した複合部品として、その用途が拡大しつつある。
複数のFPCを貼り合わせて多層FPCを製造する場合や、FPCと補強板を貼り合わせる場合等には、接着材料として接着シートが使用される。この接着シートは離型基材の片面に半硬化状態の接着剤層を設けたもの、或いは離型基材の片面に半硬化状態の接着剤層を設け、該接着剤層上に別の離型基材を貼り合わせたものであり、例えば、接着性、半田耐熱性、加工性、ガラス転移温度、電気特性、保存性、難燃性、ハンドリング性等の特性に優れることが求められる。
また、FPCには、電気絶縁性の基材フィルムの片面に半硬化状態の接着剤層を設け、該接着剤層上に離型基材を貼り合わせたカバーレイフィルムが用いられる。このカバーレイフィルムは、FPCの回路保護や屈曲性の向上等を目的とするものであり、例えば、接着性、半田耐熱性、加工性、ガラス転移温度、電気特性、保存性、ハンドリング性等の特性に優れることが求められる。
上述した近年の電子機器の小型化、軽量化、高密度化に伴い、電子機器に内蔵されるFPCとして多層FPCが用いられることが多くなっている。多層FPCには、補強板や電磁波シールド等を配備し、また、多くの実装部品を搭載する必要がある。更に、多層FPCは厳しい使用環境下に置かれることが多い。そのため、多層FPCは、熱履歴を繰り返し受けやすく、高温で長時間晒されることも多い。よって、このようなFPCに使用される接着シート、カバーレイフィルムには、上述の熱サイクルや厳しい高温条件に対する優れた耐熱接着性および半田耐熱性が求められている。しかし、特に耐熱接着性については、従来の接着シート、カバーレイフィルムは十分な信頼性を備えていないのが現状である。
この問題に対して、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンゴムまたはこれらの2種以上の組み合わせからなる接着剤層を備える接着シートやカバーレイフィルムが提案されているが(例えば、特許文献1〜4)、いずれも耐熱接着性、接着性、半田耐熱性および加工性を同時に十分満足させるものではない。
特開2001-291964号公報 特開2004-256682号公報 特開2004-323811号公報 特開2007-045882号公報
本発明の目的は、優れた接着性、半田耐熱性及び加工性のみならず優れた耐熱接着性を有し、特にFPCに好適に使用可能な硬化物を与えることができる接着剤組成物、並びに該組成物を用いた接着シート及びカバーレイフィルムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は第一に、
(A)エポキシ樹脂、
(B)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
(C)硬化剤、及び
(D)無機充填剤
を含有してなる接着剤組成物であって、該接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が該接着剤組成物中の固形物の合計に対して質量基準で 200 ppm未満である前記接着剤組成物を提供する。好ましい一実施形態において、前記接着剤組成物はさらにイオン捕捉剤を含有する。
本発明は第二に、離型基材と、該離型基材上に設けられた前記組成物からなる接着剤層とを有する接着シートを提供する。
本発明は第三に、電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた前記組成物からなる接着層とを有するカバーレイフィルムを提供する。
本発明の接着剤組成物は、優れた接着性、半田耐熱性及び加工性を有すると同時に、優れた耐熱接着性をも有する。したがって、この組成物を用いて作製した接着シート及びカバーレイフィルムも、優れた接着性、半田耐熱性及び加工性と同時に優れた耐熱接着性を有するため、特にFPC等の分野で好適に利用及び応用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<接着剤組成物>
本発明の接着剤組成物は、上記の(A)〜(D)成分を含有してなる熱硬化性接着剤組成物であり、必要に応じて、溶剤等の任意成分を更に含有していてもよい。なお、本発明の接着剤組成物が任意成分として溶剤を含む場合、通常、溶剤は有機樹脂成分に含まれない。
本発明の組成物の使用方法や使用形態は何ら限定されないが、接着剤としての典型的な使用形態の一つにおいて、該組成物は、2つの被着体間に層状に挟まれてこれら被着体を接着する組成物として用いられる。被着体は、特に限定されず、例えば、銅箔と後述するカバーレイフィルムに用いられる電気絶縁性フィルムとの組み合わせ等が挙げられる。また、本発明の組成物は、例えば、接着シート及びカバーレイフィルムの製造等にも用いられる。
以下、上記の(A)〜(D)成分、その他の任意成分、本発明の接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量、ならびに該組成物の調製方法について、詳しく説明する。なお、本明細書において、試料(接着剤組成物または(B)もしくは(D)成分)中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有量は、該試料を100℃に保たれた10倍質量のイオン交換水に入れて水分散液とした状態で、該試料中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンを水で抽出した後、該水分散液を濾過して得た濾液を原子吸光法により分析することで測定した値である。
〔(A)エポキシ樹脂〕
(A)成分であるエポキシ樹脂は、通常、重量平均分子量が10,000未満のエポキシ樹脂が好ましく、具体的には、1分子中に2個又は3個以上のエポキシ基を有するものであれば特に限定されず、シリコーン、ウレタン、ポリイミド、ポリアミド等で変性されてもよい。また、難燃性を付与させるために臭素化エポキシ樹脂を使用することも可能である。さらに、分子骨格内にリン原子、硫黄原子、窒素原子等を含んでいてもよい。
そのようなエポキシ樹脂のうち、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。市販品では、例えば、非臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート828、871、1001、1256(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシELA115、127(住友化学工業製)、NC-3000H(日本化薬製)等が挙げられ、臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート5050、5048、5046(ジャパンエポキシレジン製)等が挙げられる。
1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。市販品では、例えば、非臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート604(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシESCN195X、ELM120(住友化学工業製)、EOCN103S、EPPN502H(日本化薬製)等が挙げられ、臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、BREN−S(日本化薬製)等が挙げられる。
1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂は、接着剤組成物の柔軟性及び接着性の向上に効果があり、1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂は、接着剤組成物の耐熱性及びその硬化物のガラス転移温度の向上に効果がある。エポキシ樹脂はこれらの特徴を考慮した上で使用されるが、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔(B)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム〕
(B)成分であるカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム(以下、「カルボキシル基含有NBR」という。)は、本成分中のアクリロニトリル残基含有量が好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは25〜45質量%であり、かつ、カルボキシル基含有量が好ましくは0.001〜10質量、更に好ましくは0.005〜5質量%である。アクリロニトリル残基含有量が20〜50質量%であると、(B)成分と他成分(特に、(A)成分のエポキシ樹脂、および、場合により配合される溶剤)との相溶性が特に良好であるため、保存性に優れた硬化物を容易に得ることができ、また、該硬化物の接着性および電気特性は良好なものとなりやすい。カルボキシル基含有量が0.001〜10質量であると、得られる組成物の反応性は適度な範囲に維持されやすいため、優れた耐溶剤性及び半田耐熱性を有する硬化物を容易に得ることができ、また、該硬化物の接着性および電気特性は良好なものとなりやすい。
前記カルボキシル基含有NBRとしては、例えば、アクリロニトリルとブタジエンとを共重合させた共重合ゴムの分子鎖末端をカルボキシル化したものや、アクリロニトリルとブタジエンと重合性不飽和二重結合を有するカルボン酸モノマーとの三元共重合ゴム等が挙げられる。このカルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。前記カルボキシル化にも、これらのカルボン酸モノマーとして例示したものを用いることができる。また、カルボキシル基含有NBRは、アクリロニトリルとブタジエンと重合性不飽和二重結合を有するカルボン酸モノマーとの三元共重合段階で、架橋性モノマーを更に添加して部分的に架橋させた架橋ゴムや、必要に応じて、架橋後に粒子状にした架橋ゴムであってもよい。
通常、前記カルボキシル基含有NBRは、乳化重合により製造され、その製造工程において混入したナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン等のイオン性不純物を残渣として含む。接着剤組成物の耐熱接着性を向上させる上では、これらのイオン性不純物の量、とりわけナトリウムイオンおよびカリウムイオンの量を極力低減させることが重要である。よって、前記カルボキシル基含有NBRとしては、イオン性不純物、特に、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有量が少ない高純度のグレードのものが好適に使用される。該カルボキシル基含有NBR中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量は30ppm(質量基準。特に断りがない限り、以下同じ)以下であることが好ましく、15ppm以下であることがより好ましい。特に、該カルボキシル基含有NBR中のナトリウムイオンの含有量は、好ましくは20ppm以下、より好ましくは10ppm以下であり、該カルボキシル基含有NBR中のカリウムイオンの含有量は、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下である。このようにナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有量が少ないカルボキシル基含有NBRを使用すれば、所要量配合しても接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量を該接着剤組成物中の固形物の合計に対して質量基準で 200 ppm未満に抑制することができる。
前記カルボキシル基含有NBRに含まれるイオン性不純物の量を低減させる手段としては、例えば、カルボキシル基含有NBRにイオン交換樹脂を用いて(例えば、カルボキシル基含有NBRの溶液にイオン交換樹脂を添加して)、イオン性不純物を吸着除去する方法や、カルボキシル基含有NBRを良溶媒に溶解後、得られた溶液にさらに貧溶媒を加え、カルボキシル基含有NBRを析出させることで精製し、イオン性不純物を除去する方法等が挙げられる。
前記イオン性不純物の含有量が少ない高純度のカルボキシル基含有NBRとしては、例えば、アクリロニトリルと、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等の炭素原子数3〜5の共役ジオレフィンと、アクリル酸もしくはメタクリル酸等のカルボキシル基含有重合性単量体との三元共重合ゴムが挙げられ、その市販品としては、例えば、商品名で、XER-32(JSR社製)等が挙げられる。また、前記架橋ゴムとしては、例えば、商品名で、XER-91(JSR社製)等が挙げられる。
(B)成分であるカルボキシル基含有NBRは、一種単独で用いても、二種類以上を併用してもよい。
(B)成分であるカルボキシル基含有NBRの配合量は、特に制限されないが、(A)成分100質量部に対して、好ましくは5〜200質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。この配合量が5〜200質量部の範囲であると、接着シートおよびカバーレイフィルムの作製時に接着剤層(硬化物)に折れ、欠け等の不良が生じにくく、また、硬化物のガラス転移温度が低下しにくい。
〔(C)硬化剤〕
(C)成分である硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる公知のものでよい。かかる硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン系硬化剤;イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤;レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等のフェノール樹脂;無水フタル酸、無水ピロメリト酸、無水トリメリト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;ジシアンジアミド;三フッ化ホウ素アミン錯塩、硼弗化錫、硼弗化亜鉛等の硼弗化物;オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛等のオクチル酸塩等が挙げられ、好ましくは脂肪族アミン系硬化剤、芳香族アミン系硬化剤、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、硼弗化物、ジシアンジアミド、オクチル酸塩であり、特に好ましくは芳香族アミン系硬化剤、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、硼弗化物である。
(C)成分である硬化剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(C)成分である硬化剤の配合量は、硬化剤としての有効量でよく、特に制限されないが、(A)成分100質量部に対して、好ましくは5〜200質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
〔(D)無機充填剤〕
(D)成分である無機充填剤は、硬化物の難燃性の補助、剥離状態の安定性(接着剤硬化物の凝集剥離)の向上、耐吸湿性の安定化等を目的として配合される成分である。この無機充填剤は、従来、カバーレイフィルムまたは接着シートに使用されているものであれば特に限定されない。無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化モリブデン等の金属酸化物;ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物等が挙げられ、好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、およびホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物であり、特に好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよびホウ酸亜鉛である。これらの無機充填剤の樹脂マトリックスへの密着性や耐水性を向上させ、硬化物の耐熱性、耐吸湿性等を向上させるために、該無機充填剤の表面が、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等により疎水化処理されていることが好ましい。
前述のとおり、接着剤組成物の耐熱接着性を向上させる上では、前記無機充填剤中のナトリウムイオンおよびカリウムイオン等のイオン性不純物の量を極力低減させることが重要である。よって、前記無機充填剤としては、ナトリウムイオンおよびカリウムイオン等のイオン性不純物の含有量が少ない高純度のグレードのものが好適に使用される。該無機充填剤中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量は200ppm以下であることが好ましく、120ppm以下であることがより好ましい。特に、該無機充填剤中のナトリウムイオンの含有量は、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下であり、該無機充填剤中のカリウムイオンの含有量は、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下である。このようにナトリウムイオンおよびカリウムイオンの含有量が少ない無機充填剤を使用すれば、所要量配合しても接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量を該接着剤組成物中の固形物の合計に対して質量基準で 200 ppm未満に抑制することができる。
前記無機充填剤に含まれるナトリウムイオンおよびカリウムイオン等のイオン性不純物の量を低減させる手段としては、例えば、無機充填剤を水洗してイオン性不純物を洗い流した後、乾燥することで高純度化する方法等が挙げられる。
前記イオン性不純物の含有量が少ない高純度の無機充填剤としては、例えば、商品名で、H32-I、H42-I(日本ゼオン社製)等の市販品や、市販されている通常グレードの無機充填剤を水洗してイオン性不純物を洗い流した後、乾燥することで得られた高純度の無機充填剤等が挙げられる。
(D)成分である無機充填剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(D)成分である無機充填剤の配合量は、特に制限されないが、(A)〜(C)成分の合計に対して、好ましくは5〜100質量%であり、より好ましくは10〜50質量%である。この配合量が5〜100質量%の範囲であると、得られる硬化物は耐熱接着性、接着性、半田耐熱性、耐吸湿性がより良好なものとなる。
〔その他の任意成分〕
上記(A)〜(D)成分以外にも、必要に応じて、接着剤組成物及びそれを用いた接着シート、カバーレイフィルムの特性を低下させない範囲で、溶剤、難燃剤、カップリング剤、酸化防止剤、イオン捕捉剤等の任意成分を添加してもよい。このうち、イオン捕捉剤、特に、陽イオン捕捉剤および両イオン捕捉剤は、耐熱接着性低下の原因となるナトリウムイオンおよびカリウムイオンなどのイオン性不純物を吸収して固定化することから、耐熱接着性の向上に効果的である。前記陽イオン捕捉剤としては、例えば、商品名で、IXE-100、IXE-300(東亜合成社製)等の市販品が挙げられ、前記両イオン捕捉剤としては、例えば、商品名で、IXE-600、IXE-633(東亜合成社製)等の市販品が挙げられる。
なお、本発明の接着剤組成物に用いられる溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、N-メチル2-ピロリドン、ジオキソラン等が挙げられ、好ましくはMEK、トルエン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノンである。これらの溶剤は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
接着剤組成物を溶剤に溶解した溶液(以下、「接着剤組成物溶液」という場合がある。)において、固形物の濃度は20〜50質量%であればよく、さらに好ましくは25〜40質量%である。固形物濃度が20質量%未満では接着剤組成物溶液の塗工時に厚みムラが生じる可能性が高く、50質量%を超えると接着剤組成物溶液は粘度が高いために塗工性が悪くなるという問題が生じる。なお、固形物とは、接着剤組成物を溶剤としてメチルエチルケトンに溶解して得た35質量%の溶液を深さ25μmの状態に置き、120℃で10分間放置した後に揮発せずに残る物質をいい、具体的には主として(A)〜(D)成分であり、必要に応じて添加される任意成分の一部も含み得る。
〔接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量〕
本発明の接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量(該接着剤組成物中の固形物の合計に対する質量基準での値である。以下同じ)は、 200 ppm未満である必要があり、これにより該接着剤組成物は耐熱接着性に優れる。前記ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量は好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下である。一方、前記ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が200 ppm以上である場合、該接着剤組成物の耐熱接着性は低下する。
このように、本発明の接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量を200ppm未満に低減することで、該接着剤組成物の耐熱接着性が向上する理由は明らかではない。しかしながら、下記のとおりに推測される。まず、前記ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が 200 ppm未満である場合、(B)成分であるカルボキシル基含有NBR中のカルボキシル基は、該接着剤組成物の加熱硬化時に、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンにそれほど阻害されることなく、(A)成分であるエポキシ樹脂エポキシ中のエポキシ基と速やかに反応してエステルを形成するものと考えられる。これに対し、前記ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が200 ppm以上である場合、(B)成分であるカルボキシル基含有NBR中のカルボキシル基はナトリウムイオンおよびカリウムイオンと塩(それぞれ-COO-Na+および-COO-K+)を形成しやすく、該接着剤組成物の加熱硬化時に、このカルボキシル基と(A)成分であるエポキシ樹脂エポキシ中のエポキシ基との反応が阻害されやすくなると考えられる。そのため、該加熱硬化後であっても、未反応のカルボキシル基の多くが硬化物中に残りやすく、耐熱接着性の信頼性試験を想定したさらなる加熱条件下(例えば、120℃、1000時間等)において、この未反応のカルボキシル基同士が分子間架橋反応(脱水反応)することで過度な架橋反応が進行し、ゴム成分の一部が徐々に樹脂化する結果、耐熱接着性は低下するものと考えられる。
〔組成物の調製〕
本発明の接着剤組成物は、(A)〜(D)成分および必要に応じて添加される任意成分を常法に準じて混合することにより調製することができる。(A)〜(D)成分および任意成分を混合する順序は特に限定されず、添加される成分の溶解性や得られる接着剤組成物溶液の粘度を考慮して適宜決められる。混合には、ポットミル、ボールミル、ホモジナイザー、スーパーミル等を用いることができる。
<接着シート>
〔構成〕
本発明の接着剤組成物からなる接着剤層を有する接着シートは、離型基材と、該離型基材上に設けられた該接着剤層とを有するものである。具体的には、例えば、離型基材と接着剤層とを有する2層構造、もしくは接着剤層と、該接着剤層の両面に設けられた離型基材とを有する3層構造等が挙げられる。FPC製造時の加工方法等に応じて、2層構造および3層構造のいずれかを、適宜、選択すればよい。この接着剤層の厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択できるが、乾燥状態で、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜35μm、特に好ましくは15〜25μmである。
離型基材は、必要に応じて、接着剤層の形態を損なうことなく該接着剤層から剥離できるフィルム状材料であれば特に限定されない。離型基材としては、例えば、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリメチルペンテン(TPX)フィルム、シリコーン離型剤付きPEフィルム、シリコーン離型剤付きPPフィルム等の離型フィルム;PE樹脂コート紙、PP樹脂コート紙、TPX樹脂コート紙等の離型紙が挙げられる。離型基材の厚さは、必要に応じて適宜選択すればよいが、例えば、離型基材が離型フィルムである場合、該基材の厚さは13〜75μmであることが好ましく、離型基材が離型紙である場合、該基材の厚さは50〜200μmであることが好ましい。
〔製造方法〕
次に、本発明の接着シートの製造方法について、好ましい実施形態である有機溶剤を用いた場合を一例として説明する。
まず、予め調製された有機溶剤を含有する接着剤組成物溶液を、リバースロールコーター、コンマコーター等を用いて離型基材片面に塗布する。この接着剤組成物溶液を塗布した離型基材をインラインドライヤーに通して40〜160℃で2〜20分間加熱処理して、接着剤組成物溶液中の有機溶剤を除去することにより、接着剤組成物を半硬化状態とし、2層構造の接着シートとする。さらに、この接着シートの接着剤組成物の塗布面に別の離型基材を、加熱ロールにより、線圧0.2〜20kg/cm、温度40〜120℃の条件で圧着させ、3層構造の接着シートとする。離型基材は使用に際して剥離される。なお、「半硬化状態」とは、組成物が乾燥した状態で、その一部において硬化反応が進行している状態を意味する。
<カバーレイフィルム>
〔構成〕
本発明の接着剤組成物からなる接着剤層を有するカバーレイフィルムは、電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた該接着剤層とを有するものである。具体的には、例えば、電気絶縁性フィルムと、接着剤層と、該接着剤層上に設けられた離型基材とを有する3層構造が挙げられる。この接着剤層の厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択できるが、乾燥状態で、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜35μm、特に好ましくは15〜25μmである。
電気絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリエステルフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、アラミドフィルム;ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等をベースにして、これにマトリックスとなるエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、又はジアリルフタレート樹脂を含浸して、フィルム状またはシート状にして銅箔と貼り合わせたもの等が挙げられ、耐熱性、寸法安定性、機械特性(弾性率、伸び等)等の点から、ポリイミドフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムが好ましく、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
この電気絶縁性フィルムの厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択してよいが、12.5〜75μmが好ましく、より好ましくは12.5〜50μm、特に好ましくは12.5〜25μmである。また、接着剤層との密着性向上、フィルム表面の洗浄、寸法安定性の向上等のために、このフィルムの片面または両面に、低温プラズマ処理、コロナ放電処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施してもよい。
離型基材は、前記接着シートの項で説明したとおりである。
〔製造方法〕
次に、本発明のカバーレイフィルムの製造方法について、好ましい実施形態である有機溶剤を用いた場合を一例として説明する。
まず、予め調製された有機溶剤を含有する接着剤組成物溶液を、リバースロールコーター、コンマコーター等を用いて電気絶縁性フィルム片面に塗布する。この接着剤組成物溶液を塗布した該フィルムをインラインドライヤーに通して40〜160℃で2〜20分間加熱処理して、接着剤組成物溶液中の有機溶剤を除去することにより、接着剤組成物を半硬化状態とする。次いで、このフィルムの接着剤組成物の塗布面と離型基材とを、加熱ロールにより、線圧0.2〜20kg/cm、温度40〜120℃の条件で圧着させ、カバーレイフィルムとする。離型基材は使用に際して剥離される。
以下、実施例を用いて本発明について、より詳細に説明するが、これらの実施例は本発明をなんら限定するものではない。
<接着剤組成物の成分>
実施例および比較例で用いた(A)〜(D)成分およびその他の任意成分としては、具体的には以下のものを用いた。
(A)エポキシ樹脂
・エピコート604(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約500、エポキシ当量:約109g/eq)
・エピコート828(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約300、エポキシ当量:約189g/eq、)
・エピコート1001(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約1,000、エポキシ当量:約475g/eq、)
・エピコート5050(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約800、エポキシ当量:約395g/eq、臭素含有率:約50質量%)
(B)カルボキシル基含有NBR
・ニポール1072B(商品名)(日本ゼオン製)
・XER-32(商品名)(JSR製)
・XER-91(商品名)(JSR製)
(C)硬化剤
・DDS(4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、分子量:約248、活性水素当量約62g/eq)
・フェノライトJ-325(商品名)(レゾール型フェノール樹脂、大日本インキ化学工業製、活性水素当量約65g/eq)
・ホウフッ化錫の45質量%水溶液(ホウフッ化錫の分子量:約292)
・2E4MZ−CN(商品名)(イミダゾール化合物、四国化成製イミダゾール)
(D)無機充填剤
・H43STE(商品名)(水酸化アルミニウム、昭和電工製)
・H42I(商品名)(水酸化アルミニウム、昭和電工製)
・キスマ5A(商品名)(水酸化マグネシウム、協和化学製)
その他の任意成分
・IXE-100(陽イオン捕捉剤、東亜合成社製)
・ニポール1043(商品名)(カルボキシル基不含有NBR、日本ゼオン製)
・テイサンレジン SG-708-6DR(商品名)(カルボキシル基含有アクリル樹脂、ナガセケムテックス製)
<使用材料>
・カプトン100H(商品名)(東レデュポン製、ポリイミドフィルム、厚さ:25μm)
・Y7TF(商品名)(リンテック製、離型紙、厚さ:約130μm)
・PET38X(商品名)(リンテック製、離型フィルム、厚さ:約38μm)
・HTE(商品名)(三井金属製、電解銅箔)
・RAS22S47(商品名)(信越化学製、FPC、カプトン50H/接着剤層の厚さ:13μm/圧延銅箔1/2oz(オンス))
<実施例1〜5および比較例1〜6>
表1に示す配合比(質量部)で、接着剤組成物の各成分を混合し、混合物を調製した。この混合物を、MEK/トルエンの混合溶剤(MEK:トルエン=80:20(質量比))に溶解させ、均一になるようにボールミルを用いて十分に攪拌し、固形物の合計濃度が35質量%の接着剤組成物(溶液状態)を調製した。
この接着剤組成物(溶液状態)を100℃に保たれた10倍質量のイオン交換水に入れて水分散液とした状態で、該接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンを水で抽出した。抽出後、該水分散液を濾過して得た濾液を原子吸光法により分析することで、接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量を定量した。
次に、上記接着剤組成物(溶液状態)を、離型フィルム(商品名:PET38X)上に、乾燥後の接着剤層の厚さが25μmとなるようにリバースロールコーターを用いて塗布した。その後、140℃、10分の加熱乾燥条件でMEKおよびトルエンを除去することにより、該接着剤組成物を半硬化状態とした。この半硬化状態の接着剤組成物の付いたフィルムの面に、離型紙(商品名:Y7TF)を温度70℃、線圧2kg/cmの条件でロールラミネーターを用いて圧着し、接着シートを作製した。
また、離型フィルムをポリイミドフィルム(商品名:カプトン100H、厚さ:25μm)に変更した以外は、接着シートの作製と同様の工程により、カバーレイフィルムを作製した。
これらの接着シートおよびカバーレイフィルムについて、下記の評価・測定方法に従って、物性の評価・測定を行った。その結果を表1に示す。
<評価・測定方法>
(評価用サンプルの構成)
以下のサンプル1及び2を、160℃、5.0MPa、60分のプレス加工条件で加熱圧着し、剥離強度、半田耐熱性及び耐熱剥離強度の評価用サンプルとして用いた。なお、離型基材を剥離してからサンプルを作製した。
サンプル1:接着シートの接着剤層両面を各1枚のRAS22S47のフィルム面で被覆したもの
サンプル2:カバーレイフィルムの接着剤層とHTE箔1oz(1オンス)の光沢面とを接着したもの
(物性評価・測定方法)
1.剥離強度(JIS C6471に準ずる)
・剥離強度A:サンプル1を10mm幅にカットして試験片1を作製し、該試験片1について、25℃の条件下でRAS22S47を90度の方向に50mm/分の速度で連続的に50mm引き剥がしたときの荷重の最低値を測定し、剥離強度とした。
・剥離強度B:サンプル2を10mm幅にカットして試験片2を作製し、該試験片2について、25℃の条件下でHTE箔を90度の方向に50mm/分の速度で連続的に50mm引き剥がしたときの荷重の最低値を測定し、剥離強度とした。
2.半田耐熱性(JIS C6471に準ずる)
・常態半田耐熱性:サンプル2を25mm角にカットして試験片3を作製し、該試験片3を80℃で10分間乾燥した後、半田浴上に30秒間浮かべた。その後、該試験片3を半田浴から取り出し、該試験片3の外観を目視により確認して、膨れ、剥がれ等の有無を調べた。半田浴の温度を変えて、この操作を繰り返し、該サンプルに膨れ、剥がれ等が生じない最高温度を測定した。
・吸湿半田耐熱性:サンプル2を25mm角にカットして試験片4を作製し、該試験片4を40℃、90%RHで1時間静置した後、半田浴上に30秒間浮かべた。残りの操作は常態半田耐熱性の項で説明したのと同様に行って最高温度を測定した。
3.耐熱剥離強度
サンプル1を10mm幅にカットして試験片5を作製し、該試験片5について、オーブン中で120℃、1000時間加熱処理を行った後、25℃の条件下でRAS22S47を90度の方向に50mm/分の速度で連続的に50mm引き剥がしたときの荷重の最低値を測定し、耐熱剥離強度とした。
4.加工性
接着シートから離型基材を除去し、残った接着剤層を180度方向に折り曲げて開いて、接着剤層の折れ、欠けを目視により確認した。接着剤層に折れおよび欠けが認められなかった場合を加工性が良好と評価して○と示し、接着剤層に折れまたは欠けの少なくとも一方が認められた場合を加工性が不良と評価して×と示した。
Figure 2010144081

※1:接着剤組成物中の固形物の合計に対する質量基準での値である。
<評価結果>
実施例1〜5で調製した組成物は、本発明の要件を満足するものであって、優れた接着性、半田耐熱性、耐熱接着性及び加工性を有していた。
一方、比較例1〜6で調製した組成物は、本発明の要件を満足しないものであって、接着性、半田耐熱性、耐熱接着性及び加工性の少なくとも一種の特性が、実施例で調製したものに比べて劣っていた。

Claims (7)

  1. (A)エポキシ樹脂、
    (B)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
    (C)硬化剤、及び
    (D)無機充填剤
    を含有してなる接着剤組成物であって、該接着剤組成物中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が該接着剤組成物中の固形物の合計に対して質量基準で 200 ppm未満である前記接着剤組成物。
  2. さらにイオン捕捉剤を含有する請求項1に係る組成物。
  3. 2つの被着体間に層状に挟まれてこれら被着体を接着する請求項1又は2に係る組成物。
  4. 離型基材と、該離型基材上に設けられた請求項1又は2に記載の組成物からなる接着剤層とを有する接着シート。
  5. 電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた請求項1又は2に記載の組成物からなる接着層とを有するカバーレイフィルム。
  6. 前記電気絶縁性フィルムがポリイミドフィルムである請求項5に係るカバーレイフィルム。
  7. 前記接着剤層上に設けられた離型基材を更に有する請求項5又は6に係るカバーレイフィルム。
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