JP2010006921A - 接着剤組成物、並びにそれを用いた接着シート及びカバーレイフィルム - Google Patents

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雅浩 薄
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Abstract

【課題】優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有する接着剤組成物、並びに該組成物を用いた接着シート及びカバーレイフィルムを提供する。
【解決手段】(A)(a1)エポキシ樹脂 100質量部と(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム 5〜200質量部との反応生成物、(B)硬化剤 (A)成分を生成するのに用いた(a1)成分100質量部に対し0.1〜80質量部、ならびに(C)無機充填剤 (A)および(B)成分の合計100質量部に対して5〜100質量部、を含む接着剤組成物;離型基材と、該離型基材上に設けられた上記組成物からなる接着剤層とを有する接着シート;電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた上記組成物からなる接着剤層とを有するカバーレイフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有し、特にフレキシブル印刷回路基板に好適に使用可能な硬化物を与えることができる接着剤組成物、並びにそれを用いた接着シート及びカバーレイフィルムに関する。
近年、エレクトロニクス分野の発展が目覚ましく、特に通信用・民生用の電子機器の小型化、軽量化、高密度化が進み、これらの性能に対する要求がますます高度なものとなっている。このような要求に対して、フレキシブル印刷回路基板(以下、FPCと記載する)は可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐えるため、狭い空間に立体的に高密度の実装が可能であり、電子機器への配線、ケーブル、コネクター機能等を付与した複合部品として、その用途が拡大しつつある。
複数のFPCを貼り合わせて多層FPCを製造する場合や、FPCと補強板を貼り合わせる場合等には、接着材料として接着シートが使用される。この接着シートは離型基材の片面に半硬化状態の接着剤層を設けたもの、或いは離型基材の片面に半硬化状態の接着剤層を設け、該接着剤層上に別の離型基材を貼り合わせたものであり、例えば、接着性、半田耐熱性、ガラス転移温度、加工性、電気特性、ハンドリング性及び保存安定性等の特性に優れることが求められる。
また、FPCには、電気絶縁性の基材フィルムの片面に半硬化状態の接着剤層を設け、該接着剤層上に離型基材を貼り合わせたカバーレイフィルムが用いられる。このカバーレイフィルムは、FPCの回路保護や屈曲性の向上等を目的とするものであり、例えば、接着性、半田耐熱性、ガラス転移温度、加工性、電気特性、ハンドリング性及び保存安定性等の特性に優れることが求められる。
しかしながら、接着シート及びカバーレイフィルムは、カルボキシル基等の官能基を有するゴム成分、エポキシ樹脂、及びその硬化剤を含む半硬化状態の熱硬化性樹脂から成ることが多く、反応性が高いために、保存期間が長くなるにつれて、接着剤の流動性が低下し、接着性、半田耐熱性等の特性が低下することから、保存安定性に問題がある。特に、ゴム成分が官能基としてカルボキシル基を含む場合、カルボキシル基は反応性が極めて高いため、未反応のカルボキシル基が接着シート及びカバーレイフィルムに多く含まれていると、保存期間が長くなるにつれて未反応のカルボキシル基を反応拠点とした架橋反応が徐々に進行し、接着シート及びカバーレイフィルムの保存安定性が悪化する。このため、接着シート及びカバーレイフィルムは、低温保管をする必要があり、また、保存寿命が短いために、購入後、早期に使用しなければならない。
この問題に対して、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンゴムまたはこれらの2種以上の組み合わせと、場合により硬化剤とを含む接着剤層を備える接着シートやカバーレイフィルムが提案されているが(例えば、特許文献1〜3)、いずれも保存性、接着性、半田耐熱性及び加工性を同時に十分満足させるものではない。
特開2002-12841号公報 特開2005-244138号公報 特開2002-76583号公報
本発明の目的は、優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有する接着剤組成物、並びに該組成物を用いた接着シート及びカバーレイフィルムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は第一に、
(A)(a1)エポキシ樹脂 100質量部と(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム 5〜200質量部との反応生成物、
(B)硬化剤 (A)成分を生成するのに用いた(a1)成分100質量部に対し0.1〜80質量部、ならびに
(C)無機充填剤 (A)および(B)成分の合計100質量部に対して5〜100質量部、
を含有してなる接着剤組成物を提供する。
本発明は第二に、離型基材と、該離型基材上に設けられた前記組成物からなる接着剤層とを有する接着シートを提供する。
本発明は第三に、電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた前記組成物からなる接着剤層とを有するカバーレイフィルムを提供する。
本発明の接着剤組成物は、優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有する。したがって、この組成物を用いて作製した接着シート及びカバーレイフィルムも、優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有するため、特にフレキシブル印刷回路基板等の分野で好適に利用及び応用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<接着剤組成物>
本発明の接着剤組成物は、上記の(A)〜(C)成分を含有してなる熱硬化性接着剤組成物であり、必要に応じて、溶剤等の任意成分を更に含有していてもよい。なお、本発明の接着剤組成物が任意成分として溶剤を含む場合、通常、溶剤は有機樹脂成分に含まれない。
本発明の組成物の使用方法や使用形態は何ら限定されないが、接着剤としての典型的な使用形態の一つにおいて、該組成物は、2つの被着体間に挟まれてこれら被着体を接着する層状の組成物として用いられる。被着体は、特に限定されず、例えば、銅箔と後述するカバーレイフィルムに用いられる電気絶縁性フィルムとの組み合わせ等が挙げられる。また、本発明の組成物は、例えば、接着シート及びカバーレイフィルムの製造等にも用いられる。
本発明の接着剤組成物中に存在するカルボキシル基の含有量は、該組成物に対し、好ましくは0.1質量%以下であり、より好ましくは0〜0.05質量%であり、更により好ましくは0〜0.01質量%である。カルボキシル基の含有量が0.1質量%以下であると、該組成物の保存安定性をより効果的に向上させることができる。
以下、上記の(A)〜(C)成分について、詳しく説明する。
〔(A)(a1)エポキシ樹脂と(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴムとの反応生成物〕
(A)成分は、(a1)エポキシ樹脂 100質量部と(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム(以下、「カルボキシル基含有NBR」という場合がある。) 5〜200質量部との反応生成物である。
(a1)成分と(a2)成分との反応生成物である(A)成分と(B)および(C)成分とを混合して組成物を調製するのではなく、単に(a1)、(a2)、(B)および(C)成分を混合して組成物を調製した場合、該組成物中には(a2)成分由来の反応性の高いカルボキシル基が未反応のまま多く残存し、保存性悪化の原因となることがある。また、該組成物中では、カルボキシル基含有NBRリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相とが互いに分離しているミクロ相分離構造が形成されやすいため、得られる硬化物の弾性率、破壊エネルギー、引張強さ等の機械的強度が低下することがあり、剥離強度試験において凝集破壊モードになりにくく、接着性が低下する場合がある。
これに対し、本発明の接着剤組成物で用いられる(A)成分においては、(a2)成分由来の未反応のカルボキシル基は、(a1)成分由来のエポキシ基との反応によるエステル化の結果、その残存量が顕著に減少しているので、本発明の接着剤組成物は保存安定性に優れる。また、(a1)成分と(a2)成分との反応により、カルボキシル基含有NBRリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相との相溶化が促進されるため、ミクロ相分離構造が形成されにくい。その結果、得られる硬化物の弾性率、破壊エネルギー、引張強さ等の機械的強度が向上することから、剥離強度試験において凝集破壊モードになりやすく、接着性が向上する。したがって、(A)成分の反応生成物中に存在するカルボキシル基の含有量は、(A)成分に対し、好ましくは0.2質量%以下であり、より好ましくは0〜0.1質量%であり、更により好ましくは0〜0.03質量%である。(A)成分中のカルボキシル基の含有量が0.2質量%以下であると、得られる組成物の保存安定性をより効果的に向上させることができる。
・(a1)エポキシ樹脂
(a1)成分であるエポキシ樹脂は、通常、重量平均分子量が10,000未満のエポキシ樹脂が好ましく、具体的には、1分子中に2個又は3個以上のエポキシ基を有するものであれば特に限定されず、シリコーン、ウレタン、ポリイミド、ポリアミド等で変性されてもよい。また、難燃性を付与させるために臭素化エポキシ樹脂を使用することも可能である。さらに、分子骨格内にリン原子、硫黄原子、窒素原子等を含んでいてもよい。
そのようなエポキシ樹脂のうち、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベンゼン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。市販品では、例えば、非臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート828、871、1001、1256(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシELA115、127(住友化学工業製)等が挙げられ、臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート5050、5048、5046(ジャパンエポキシレジン製)等が挙げられる。
1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。市販品では、例えば、非臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、エピコート604(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシESCN195X、ELM120(住友化学工業製)、EOCN103S、EPPN502H(日本化薬製)等が挙げられ、臭素化エポキシ樹脂としては、商品名で、BREN−S(日本化薬製)等が挙げられる。
1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂は、硬化物の柔軟性及び接着性の向上に効果があり、1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂は、硬化物の耐熱性及びガラス転移温度の向上に効果がある。エポキシ樹脂はこれらの特徴を考慮した上で使用されるが、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
・(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(a2)成分であるカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴムは、本成分中のアクリロニトリル残基含有量が好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは25〜45質量%であり、かつ、カルボキシル基含有量が好ましくは1〜10質量、更に好ましくは1〜5質量%である。アクリロニトリル残基含有量が20〜50質量%であると、(a2)成分と他成分(特に、(a1)成分のエポキシ樹脂、および、場合により配合される溶剤)との相溶性が特に良好であるため、保存性に優れた硬化物を容易に得ることができ、また、該硬化物の接着性および電気特性は良好なものとなりやすい。カルボキシル基含有量が1〜10質量であると、得られる組成物の反応性は適度な範囲に維持されやすいため、優れた耐溶剤性及び半田耐熱性を有する硬化物を容易に得ることができ、また、該硬化物の接着性および電気特性は良好なものとなりやすい。
前記カルボキシル基含有NBRとしては、例えば、アクリロニトリルとブタジエンとを共重合させた共重合ゴムの分子鎖末端をカルボキシル化したものや、アクリロニトリルとブタジエンと重合性不飽和二重結合を有するカルボン酸モノマーとの三元共重合ゴム等が挙げられる。このカルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。前記カルボキシル化にも、これらのカルボン酸モノマーとして例示したものを用いることができる。また、カルボキシル基含有NBRは、アクリロニトリルとブタジエンと重合性不飽和二重結合を有するカルボン酸モノマーとの三元共重合段階で、架橋性モノマーを更に添加して部分的に架橋させた架橋ゴムや、必要に応じて、架橋後に粒子状にした架橋ゴムであってもよい。
上記三元共重合ゴムとしては、例えば、アクリロニトリルと、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等の炭素原子数3〜5の共役ジオレフィンと、アクリル酸もしくはメタクリル酸等のカルボキシル基含有重合性単量体との三元共重合ゴムが挙げられ、その市販品としては、例えば、商品名で、ニポール1072、同1072B、同1072J、同DN631、同DN601(日本ゼオン社製)、ハイカーCTBN(グッドリッチ社製)等が挙げられる。また、上記架橋ゴムとしては、例えば、商品名で、XER-91(JSR社製)等が挙げられる。
(a2)成分であるカルボキシル基含有NBRは、一種単独で用いても、二種類以上を併用してもよい。
・(A)成分の調製
(A)成分は、(a1)成分のエポキシ樹脂と(a2)成分のカルボキシル基含有NBRとを、無溶剤で又は溶剤に溶解した状態で混合して反応させることで得ることができる。反応は、室温で行ってもよいし、適度な温度(例えば、40〜120℃程度)まで加熱して行ってもよい。反応の進行に伴い、カルボキシル基に帰属される3200cm-1付近および1716cm-1付近の吸収ピークは減少し、エステル結合中のカルボニル基に帰属される1735cm-1付近の吸収ピーク及び水酸基に帰属される3500cm-1付近の吸収ピークは増加する。このことを利用して、(a1)成分と(a2)成分との混合物の赤外吸収スペクトルの変化を反応前後で観察し、反応の進行を追跡することができる。反応が終了したとの判断は、例えば、カルボキシル基に帰属される上記吸収ピークが消失したことを確認することにより行うことができる。
上記の反応において、(a2)成分であるカルボキシル基含有NBRの配合量は、(a1)成分100質量部に対して、通常、5〜200質量部であり、好ましくは10〜150質量部、より好ましくは10〜100質量部である。この配合量が5質量部未満である場合には、カバーレイフィルムおよび接着シートを加工するときに接着剤層の硬化物に折れ・欠け等が生じやすくなり、200質量部を超える場合には、該硬化物のガラス転移温度が低下することがある。なお、得られる(A)成分中に残存する未反応のカルボキシル基の量を顕著に減少させるためには、(a2)成分であるカルボキシル基含有NBRの配合量は、(a1)成分のエポキシ樹脂中に存在するエポキシ基1モルに対し、(a2)成分中に存在するカルボキシル基の量が、通常、0.01〜0.5モルとなる量であり、好ましくは0.01〜0.2モルとなる量であるが、この条件は、(a2)成分の配合量が(a1)成分100質量部に対して5〜200質量部である場合には、通常、満たされる。
(a1)成分であるエポキシ樹脂と(a2)成分であるカルボキシル基含有NBRとの反応には、反応を促進させるために、触媒としてトリフェニルホスフィン等の塩基性触媒を用いてもよい。触媒の配合量は、触媒としての有効量でよく、例えば、(a1)成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部程度である。
上記反応に使用することのできる溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、N-メチル2-ピロリドン、ジオキソラン等が挙げられ、好ましくはMEK、トルエン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノンである。これらの溶剤は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
上記反応に溶剤を用いる場合、溶剤の使用量は、(a1)成分および(a2)成分ならびに場合により添加される触媒を該溶剤に溶解させて得られる溶液の濃度が好ましくは20〜60質量%、より好ましくは30〜40質量%となる量である。
〔(B)硬化剤〕
(B)成分である硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる公知のものでよい。かかる硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン系硬化剤;イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤;レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等のフェノール樹脂;無水フタル酸、無水ピロメリト酸、無水トリメリト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;ジシアンジアミド;三フッ化ホウ素アミン錯塩、硼弗化錫、硼弗化亜鉛等の硼弗化物;オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛等のオクチル酸塩等が挙げられ、好ましくは脂肪族アミン系硬化剤、芳香族アミン系硬化剤、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、硼弗化物、ジシアンジアミド、オクチル酸塩であり、特に好ましくは芳香族アミン系硬化剤、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、硼弗化物である。
(B)成分である硬化剤の配合量は、(A)成分のエポキシ当量および接着剤組成物の硬化状態、硬化物の特性のバランス等を考慮して決められるが、(A)成分を生成するのに用いた(a1)成分100質量部に対して、通常、0.1〜80質量部であり、好ましくは0.5〜40質量部であり、より好ましくは1〜20質量部である。この配合量が0.1〜80質量部であると、硬化物の接着性、耐熱接着性、半田耐熱性、耐溶剤性、ガラス転移点、電気特性がより良好なものとなる。
(B)成分である硬化剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
〔(C)無機充填剤〕
(C)成分である無機充填剤は、硬化物の難燃性の補助、剥離状態の安定性(接着剤硬化物の凝集剥離)の向上、耐吸湿性の安定化等を目的として配合される成分である。この無機充填剤は、従来、カバーレイフィルムまたは接着シートに使用されているものであれば特に限定されない。無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化モリブデン等の金属酸化物;ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物等が挙げられ、好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、およびホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物であり、特に好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよびホウ酸亜鉛である。これらの無機充填剤の樹脂マトリックスへの密着性や耐水性を向上させ、硬化物の耐熱性、耐吸湿性等を向上させるために、該無機充填剤の表面が、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等により疎水化処理されていることが好ましい。
(C)成分である無機充填剤の配合量は、(A)および(B)成分の合計100質量部に対して、通常、5〜100質量部であり、好ましくは10〜50質量部であり、より好ましくは15〜40質量部である。この配合量が5〜100質量部であると、硬化物の接着性、耐熱接着性、ハンダ耐熱性、および耐吸湿性がより良好なものとなる。
(C)成分である無機充填剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
〔その他の任意成分〕
上記(A)〜(C)成分以外にも、必要に応じて、接着剤組成物及びそれを用いた接着シート、カバーレイフィルムの特性を低下させない範囲で、溶剤、難燃剤、カップリング剤、酸化防止剤、イオン吸着剤等の任意成分を添加してもよい。
なお、本発明の接着剤組成物に用いられる溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、N-メチル2-ピロリドン、ジオキソラン等が挙げられ、好ましくはMEK、トルエン、N, N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノンである。これらの溶剤は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
接着剤組成物を溶剤に溶解した溶液(以下、「接着剤組成物溶液」という場合がある。)の固形成分濃度は20〜50質量%であればよく、さらに好ましくは25〜40質量%である。固形分濃度が20質量%未満では接着剤組成物溶液の塗工時に厚みムラが生じる可能性が高く、50質量%を超えると接着剤組成物溶液は粘度が高いために塗工性が悪くなるという問題が生じる。
〔組成物の調製〕
本発明の接着剤組成物は、上記のとおりに調製した(A)成分と、(B)および(C)成分と、必要に応じて添加される任意成分とを常法に準じて混合することにより調製することができる。(A)〜(C)成分および任意成分を混合する順序は特に限定されず、添加される成分の溶解性や得られる接着剤組成物溶液の粘度を考慮して適宜決められる。例えば、(A)成分を溶剤に溶解した状態で調製した場合、(A)成分の溶剤溶液に(B)および(C)成分ならびに場合により任意成分を添加し混合すればよい。混合には、ポットミル、ボールミル、ホモジナイザー、スーパーミル等を用いることができる。
<接着シート>
〔構成〕
本発明の接着剤組成物からなる接着剤層を有する接着シートは、離型基材と、該離型基材上に設けられた該接着剤層とを有するものである。具体的には、例えば、離型基材と接着剤層とを有する2層構造、もしくは接着剤層と、該接着剤層の両面に設けられた離型基材とを有する3層構造等が挙げられる。フレキシブル印刷配線板製造時の加工方法等に応じて、2層構造および3層構造のいずれかを、適宜、選択すればよい。この接着剤層の厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択できるが、乾燥状態で、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜35μm、特に好ましくは15〜25μmである。
離型基材は、必要に応じて、接着剤層の形態を損なうことなく該接着剤層から剥離できるフィルム状材料であれば特に限定されない。離型基材としては、例えば、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリメチルペンテン(TPX)フィルム、シリコーン離型剤付きPEフィルム、シリコーン離型剤付きPPフィルム等の離型フィルム;PE樹脂コート紙、PP樹脂コート紙、TPX樹脂コート紙等の離型紙が挙げられる。離型基材の厚さは、必要に応じて適宜選択すればよいが、例えば、離型基材が離型フィルムである場合、該基材の厚さは13〜75μmであることが好ましく、離型基材が離型紙である場合、該基材の厚さは50〜200μmであることが好ましい。
〔製造方法〕
次に、本発明の接着シートの製造方法について、好ましい実施形態である有機溶剤を用いた場合を一例として説明する。
まず、予め調製された有機溶剤を含有する接着剤組成物溶液を、リバースロールコーター、コンマコーター等を用いて離型基材片面に塗布する。この接着剤組成物を塗布した離型基材をインラインドライヤーに通して40〜160℃で2〜20分間加熱処理して、接着剤組成物中の有機溶剤を除去することにより、接着剤組成物を半硬化状態とし、2層構造の接着シートとする。さらに、この接着シートの接着剤組成物の塗布面に別の離型基材を、加熱ロールにより、線圧0.2〜20kg/cm、温度40〜120℃の条件で圧着させ、3層構造の接着シートとする。離型基材は使用に際して剥離される。なお、「半硬化状態」とは、組成物が乾燥した状態で、その一部において硬化反応が進行している状態を意味する。
<カバーレイフィルム>
〔構成〕
本発明の接着剤組成物からなる接着剤層を有するカバーレイフィルムは、電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた該接着剤層とを有するものである。具体的には、例えば、電気絶縁性フィルムと、接着剤層と、該接着剤層上に設けられた離型基材とを有する3層構造が挙げられる。この接着剤層の厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択できるが、乾燥状態で、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜35μm、特に好ましくは15〜25μmである。
電気絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリエステルフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、アラミドフィルム;ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等をベースにして、これにマトリックスとなるエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、又はジアリルフタレート樹脂を含浸して、フィルム状またはシート状にして銅箔と貼り合わせたもの等が挙げられ、耐熱性、寸法安定性、機械特性(弾性率、伸び等)等の点から、ポリイミドフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムが好ましく、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
この電気絶縁性フィルムの厚さとしては、使用目的により任意の厚さを選択してよいが、12.5〜75μmが好ましく、より好ましくは12.5〜50μm、特に好ましくは12.5〜25μmである。また、接着剤層との密着性向上、フィルム表面の洗浄、寸法安定性の向上等のために、このフィルムの片面または両面に、低温プラズマ処理、コロナ放電処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施してもよい。
離型基材は、前記接着シートの項で説明したとおりである。
〔製造方法〕
次に、本発明のカバーレイフィルムの製造方法について、好ましい実施形態である有機溶剤を用いた場合を一例として説明する。
まず、予め調製された有機溶剤を含有する接着剤組成物溶液を、リバースロールコーター、コンマコーター等を用いて電気絶縁性フィルム片面に塗布する。この接着剤組成物を塗布した該フィルムをインラインドライヤーに通して40〜160℃で2〜20分間加熱処理して、接着剤組成物中の有機溶剤を除去することにより、接着剤組成物を半硬化状態とする。次いで、このフィルムの接着剤組成物の塗布面と離型基材とを、加熱ロールにより、線圧0.2〜20kg/cm、温度40〜120℃の条件で圧着させ、カバーレイフィルムとする。離型基材は使用に際して剥離される。
以下、実施例を用いて本発明について、より詳細に説明するが、これらの実施例は本発明をなんら限定するものではない。
<接着剤組成物の成分>
実施例および比較例で用いた(a1)、(a2)、(B)および(C)成分ならびにその他の任意成分としては、具体的には以下のものを用いた。
(a1)エポキシ樹脂
・エピコート604(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約500、エポキシ当量:約109g/eq)
・エピコート828(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約300、エポキシ当量:約189g/eq)
・エピコート1001(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約1,000、エポキシ当量:約475g/eq)
・エピコート5050(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、重量平均分子量:約800、エポキシ当量:約395g/eq、臭素含有率:約50質量%)
(a2)カルボキシル基含有NBR
・ニポール1072B(商品名)(日本ゼオン製)
・DN631(商品名)(日本ゼオン製)
・XER-91(商品名)(JSR製)
(B)硬化剤
・DDS(4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、分子量:約248、活性水素当量約62g/eq)
・フェノライトJ-325(商品名)(レゾール型フェノール樹脂、大日本インキ化学工業製、活性水素当量約65g/eq)
・ホウフッ化錫の45質量%水溶液(ホウフッ化錫の分子量:約292)
・2E4MZ−CN(商品名)(イミダゾール化合物、四国化成製)
(C)無機充填剤
・H43STE(商品名)(水酸化アルミニウム、昭和電工製)
・キスマ5A(商品名)(水酸化マグネシウム、協和化学製)
その他の任意成分
・ニポール1043(商品名)(カルボキシル基不含有NBR、日本ゼオン製)
・テイサンレジン SG-708-6DR(商品名)(カルボキシル基含有アクリル樹脂、ナガセケムテックス製)
・TPP(トリフェニルホスフィン、分子量:約262)
<使用材料>
・カプトン100H(商品名)(東レデュポン製、ポリイミドフィルム、厚さ:25μm)
・Y7TF(商品名)(リンテック製、離型紙、厚さ:約130μm)
・PET38X(商品名)(リンテック製、離型フィルム、厚さ:約38μm)
・HTE(商品名)(三井金属製、電解銅箔)
・RAS22S47(商品名)(信越化学製、フレキシブル印刷配線用基板、カプトン50H/接着剤層の厚さ:13μm/圧延銅箔1/2oz(オンス))
<実施例1〜5および比較例1〜3>
表1に示す配合比(質量部)にて、(a1)エポキシ樹脂、(a2)カルボキシル基含有NBR及び触媒(TPP)を量り取り、不揮発性成分の合計濃度が35質量%となるように、MEK/トルエンの混合溶剤(MEK:トルエン=80:20(質量比))に溶解させて溶液を得、この溶液をボールミルを用いて撹拌しながら、エポキシ樹脂とカルボキシル基含有NBRとを十分に反応させた。なお、エポキシ樹脂とカルボキシル基含有NBRとの反応の進行は、2枚のKBr板の間に反応混合物をはさんで調製した液膜を測定用サンプルとし、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて、反応前後での該混合物の赤外吸収スペクトル変化(反応の進行に伴い、カルボキシル基に帰属される3200cm-1付近および1716cm-1付近の吸収ピークは減少し、エステル結合中のカルボニル基に帰属される1735cm-1付近の吸収ピーク及び水酸基に帰属される3500cm-1付近の吸収ピークは増加する。)を観察することで追跡した。カルボキシル基に帰属される上記吸収ピークが消失したことを確認した時点で、反応は十分に進行して終了したと判断した。また、得られた反応生成物((A)成分)中に含まれる未反応のカルボキシル基を定量するため、反応生成物((A)成分)を、フェノールフタレイン指示薬を用いてアルコール性水酸化ナトリウム標準液で滴定した。
反応終了後、得られた反応生成物((A)成分)に、表1に示す配合比(質量部)で、(C)硬化剤及び(D)無機充填剤を加えて混合し、混合物を調製した。この混合物を、MEK/トルエンの混合溶剤(MEK:トルエン=80:20(質量比))に溶解させ、均一になるようにボールミルを用いて十分に攪拌し、不揮発性成分の合計濃度が35質量%の接着剤組成物(溶液状態)を調製した。
次に、この接着剤組成物を、離型フィルム(商品名:PET38X)上に、乾燥後の接着剤層の厚さが25μmとなるようにリバースロールコーターを用いて塗布した。その後、140℃、10分の加熱乾燥条件でMEKおよびトルエンを除去することにより、該接着剤組成物を半硬化状態とした。この半硬化状態の接着剤組成物の付いたフィルムの面に、離型紙(商品名:Y7TF)を温度70℃、線圧2kg/cmの条件でロールラミネーターを用いて圧着し、接着シートを作製した。
また、離型フィルムをポリイミドフィルム(商品名:カプトン100H、厚さ:25μm)に変更した以外は、接着シートの作製と同様の工程により、カバーレイフィルムを作製した。
これらの接着シートおよびカバーレイフィルムについて、下記の評価・測定方法に従って、物性の評価・測定を行った。その結果を表1に示す。
<比較例4〜6>
表1に示す配合比(質量部)で、接着剤組成物の各成分を全てまとめて混合し、混合物を調製した。この混合物を、MEK/トルエンの混合溶剤(MEK:トルエン=80:20(質量比))に溶解させ、均一になるようにボールミルを用いて十分に攪拌し、不揮発性成分の合計濃度が35質量%の接着剤組成物(溶液状態)を調製した。なお、(a1)成分と(a2)成分との合計中に含まれる未反応のカルボキシル基を定量するため、(a1)成分と(a2)成分との混合物を、フェノールフタレイン指示薬を用いてアルコール性水酸化ナトリウム標準液で滴定した。
この接着剤組成物を用いて、実施例1〜5および比較例1〜3と同様にして、接着シートおよびカバーレイフィルムを作製した。
これらの接着シートおよびカバーレイフィルムについて、下記の評価・測定方法に従って、物性の評価・測定を行った。その結果を表1に示す。
<評価・測定方法>
(評価用サンプルの構成)
以下のサンプル1及び2を、160℃、5.0MPa、60分のプレス加工条件で加熱圧着し、剥離強度及び半田耐熱性の評価用サンプルとして用いた。なお、離型基材を剥離してからサンプルを作製した。
サンプル1:接着シートの接着剤層両面を各1枚のRAS22S47のフィルム面で被覆したもの
サンプル2:カバーレイフィルムの接着剤層とHTE箔1oz(1オンス)の光沢面とを接着したもの
(物性評価・測定方法)
1.剥離強度(JIS C6471に準ずる)
・剥離強度A:サンプル1を10mm幅にカットして試験片1を作製し、該試験片1について、25℃の条件下でRAS22S47を90度の方向に50mm/分の速度で連続的に50mm引き剥がしたときの荷重の最低値を測定し、剥離強度とした。
・剥離強度B:サンプル2を10mm幅にカットして試験片2を作製し、該試験片2について、25℃の条件下でHTE箔を90度の方向に50mm/分の速度で連続的に50mm引き剥がしたときの荷重の最低値を測定し、剥離強度とした。
2.半田耐熱性(JIS C6471に準ずる)
・常態半田耐熱性:サンプル2を25mm角にカットして試験片3を作製し、該試験片3を80℃で10分間乾燥した後、半田浴上に30秒間浮かべた。その後、該試験片3を半田浴から取り出し、該試験片3の外観を目視により確認して、膨れ、剥がれ等の有無を調べた。半田浴の温度を変えて、この操作を繰り返し、該サンプルに膨れ、剥がれ等が生じない最高温度を測定した。
・吸湿半田耐熱性:サンプル2を25mm角にカットして試験片4を作製し、該試験片4を40℃、90%RHで1時間静置した後、半田浴上に30秒間浮かべた。残りの操作は常態半田耐熱性の項で説明したのと同様に行って最高温度を測定した。
3.保存安定性
接着シート及びカバーレイフィルムを40℃で3ヶ月間保存し、上記と同様の方法で剥離強度と半田耐熱性を評価した。
4.加工性
接着シートから離型基材を除去し、残った接着剤層を180度方向に折り曲げて開いて、接着剤層の折れ、欠けを目視により確認した。接着剤層に折れおよび欠けが認められなかった場合を加工性が良好と評価して○と示し、接着剤層に折れまたは欠けの少なくとも一方が認められた場合を加工性が不良と評価して×と示した。
<評価結果>
実施例1〜5で調製した組成物は、本発明の要件を満足するものであって、優れた保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性を有していた。
一方、比較例1〜6で調製した組成物は、本発明の要件を満足しないものであって、保存安定性、接着性、半田耐熱性及び加工性の少なくとも一種の特性が、実施例で調製したものに比べて劣っていた。
Figure 2010006921

※1:実施例1〜5ならびに比較例1および3については、(A)成分(即ち、(a1)成分と(a2)成分との反応生成物)中に残存する未反応のカルボキシル基の含有量を表し、比較例4〜6については、(a1)成分と(a2)成分との合計中に残存する未反応のカルボキシル基の含有量を表す。

Claims (6)

  1. (A)(a1)エポキシ樹脂 100質量部と(a2)カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエンゴム 5〜200質量部との反応生成物、
    (B)硬化剤 (A)成分を生成するのに用いた(a1)成分100質量部に対し0.1〜80質量部、ならびに
    (C)無機充填剤 (A)および(B)成分の合計100質量部に対して5〜100質量部、
    を含有してなる接着剤組成物。
  2. 2つの被着体間に挟まれてこれら被着体を接着する、層状である請求項1に係る組成物。
  3. 離型基材と、該離型基材上に設けられた請求項1に記載の組成物からなる接着剤層とを有する接着シート。
  4. 電気絶縁性フィルムと、該電気絶縁性フィルム上に設けられた請求項1に記載の組成物からなる接着剤層とを有するカバーレイフィルム。
  5. 前記電気絶縁性フィルムがポリイミドフィルムである請求項4に係るカバーレイフィルム。
  6. 前記接着剤層上に設けられた離型基材を更に有する請求項4又は5に係るカバーレイフィルム。
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