JP2010143344A - 車輪及び車両 - Google Patents

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【課題】安定して滑らかに平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに段差面での昇降等が可能な車輪及びその車輪を備えた車両を提供する。
【解決手段】車輪10は、ハブ部材11の外周に複数の接地ユニット20が一定間隔で放射状に取り付けられている。接地ユニットは、三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材21、一対の該棒部材の各一端間を連結する連結部材22、該連結部材に支持されたブロック部材23を有する。連結部材の軸方向がハブ部材の軸方向と平行になるように、かつ隣接するブロック部材が所定間隔の配置となるように、一対の棒部材の各他端がハブ部材の外周に取り付けられている。旋回走行時に発生する連結部材の方向の力が車輪に働くと、接地しているブロック部材はそのままで、一対の棒部材が連結部材の方向にS字状に撓んでハブ部材が連結部材の方向に平行移動するのでスリップは発生せず、安定して滑らかに旋回走行できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに階段等の段差面での昇降等が可能な車輪及びその車輪を備えた車両に関する。
例えば、特許文献1には、平地面での走行及び階段等の段差面での昇降が滑らかにできる車輪を有する下肢不自由者用あるいは物品搬送者用の階段昇降車が開示されている。この車輪は、平棒状の腕木数個を駆動軸を中心にして各腕木を扇状かつ等間隔に配列した構成となっている。そして、この車輪を左右2対の逆ピッチで下肢不自由者用車体もしくは物品搬送用車体に設けることで階段昇降車としている。このような階段昇降車によれば、駆動軸を回転させ腕木先端ローラを螺旋運動させることにより、平地面での走行及び階段等の段差面での昇降を滑らかに行うことができる。
また、特許文献2には、坂道を走行するときも椅子を水平に保持可能で、かつ、階段や凹凸の多い道路でも走行が可能な車輪を有する自走式車椅子が開示されている。この車輪は、中心に軸孔を有するハブと、ハブに放射状に取り付けられたリブと、車軸から最大距離離れた平常位置と車軸寄りの荷重位置との間で半径方向に移動自在となるようにリブの先端に取り付けられたゴムヘッドとを備えた構成となっている。このような自走式車椅子によれば、ゴムヘッドが常時平常位置に向かう弾性力を受けることにより、坂道を走行するときも椅子を水平に保持することができ、階段や凹凸の多い道路でも走行することができる。
特開2004−136796号公報 特開2001−17480号公報
上述した特許文献1に記載の階段昇降車では、扇状の車輪を備えているため平地面や凹凸面で旋回走行するときに不安定となるおそれがあり、さらには旋回場所が建物の床のときは床を傷付ける場合もあった。また、特許文献2に記載の自走式車椅子では、平地面や凹凸面で旋回走行するときや、階段等の段差面を昇降するときにリブが突っ張って不安定となるおそれがあった。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、安定して滑らかに平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに段差面での昇降等が可能な車輪及びその車輪を備えた車両を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の車輪では、ハブ部材の外周に複数の接地ユニットが一定間隔で放射状に取り付けられた構成の車輪であって、前記接地ユニットは、三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材と、一対の該棒部材の各一端間を連結する連結部材と、該連結部材に支持されたブロック部材とを有し、前記連結部材の軸方向が前記ハブ部材の軸方向と平行になるように、かつ隣接する前記ブロック部材が所定間隔の配置となるように、一対の前記棒部材の各他端が前記ハブ部材の外周に取り付けられていることを特徴としている。
これによれば、ブロック部材は連結部材を介して弾性を有する一対の棒部材に平行支持されている。このため、平地面や凹凸面での車輪の旋回走行時に発生する連結部材の方向の力が車輪に働くと、接地しているブロック部材はそのままで、一対の棒部材が連結部材の方向にS字状に撓んでハブ部材が連結部材の方向に平行移動する。車輪の旋回走行中は車輪は回転しているため、接地するブロック部材は次々に代わる。そのため、接地中に撓んだ棒部材は接地終了後に復元力により元の形状に戻り、次に接地するブロック部材を支持する棒部材が再び撓み始めるという動作を繰り返すことにより、ブロック部材の接地面と平地面や凹凸面との間でスリップは発生せず、車輪は安定して滑らかに旋回走行することができる。
また、段差面の乗り越え時には、段の側面に当接したブロック部材は車輪の推進力によって車輪半径方向に凹み、該ブロック部材の上方にあるブロック部材は段差面上に当接するので、両ブロック部材により段差を確実に捉えることができる。そして、段差面の乗り越え中、段差面上に当接したブロック部材は段差面より支持反力を受け、一対の棒部材は上方に撓む。この際、該ブロック部材はその上方に隣接する他のブロック部材と当接する。このため、車輪は複合された大きな支持力により段差面を安定して滑らかに乗り越えることができる。
また、ブロック部材は、連結部材に対し軸回りに回転自在にあるいは弾性を持った復元力を持ちながら回転可能なように支持された構成としても良く、これにより車輪は段差面を更に安定して滑らかに乗り越えることができる。
また、前記ブロック部材は、角錐台形状に形成されているので、円周上に複数並列配置したときの接地面積を大きくすることができ、安定して滑らかに平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに段差面での昇降等が可能となる。
また、放射状に配置された一対の前記棒部材の間には、該棒部材が所定量変形したときに該棒部材あるいはブロック部材に接触して該棒部材の過度な変形を防止する剛性の高い過変形防止部材が配置されているので、車輪に不意に過度の荷重が作用しても車輪の安定走行を保つことができる。ことができる。
上記目的達成のため、本発明の車両では、車体に上記各車輪が少なくとも2つ配置されていることを特徴としている。これによれば、上記各作用効果を奏する車両を得ることができる。さらに、車輪を進行方向に対してハの字状あるいは逆ハの字状に配置することにより、直進性及び旋回性を調整することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両を示す概略斜視図である。この車両1は、直方体状の車体2の四隅に4つの車輪10が回転自在に取り付けられた構成となっている。例えば、4本の車軸3を車体2の前部2aと後部2bに所定間隔をあけて平行配置し、各車軸3の片側に車輪10を取り付ける。このような構成の車両1は、車体2に外力を掛けることにより走行可能となり、例えば車椅子や台車等に適用することができる。また、車体2に図略の電動モータもしくは燃焼エンジンと変速機構を内蔵し、変速機と一方の車軸3を連結する。このような構成の車両1は、電動モータ等の動力を車軸3に伝達することにより走行可能となり、例えば自走式車椅子や自走式運搬車等に適用することができる。
図2は、車輪10の拡大斜視図である。この車輪10は、金属もしくはプラスチックでなる円盤状のハブ部材11と、複数の接地ユニット20とを備えており、ハブ部材11の外周に複数の接地ユニット20が一定間隔で放射状に取り付けられた構成となっている。接地ユニット20は、金属もしくはプラスチックでなる三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材21と、一対の該棒部材21の各一端間を連結する金属もしくはプラスチックでなる連結部材22と、該連結部材22に対し軸回りに回転自在に支持されたゴムもしくはプラスチックでなるブロック部材23とを有している。
一対の棒部材21は、連結部材22の軸方向がハブ部材11の軸方向と平行になるように、かつ隣接するブロック部材23が所定間隔の配置となるように、各棒部材21の他端がハブ部材11の外周にクランプ留め、ネジ止め、接着もしくは溶接等により固着されている。
連結部材22は、両端が一対の該棒部材21の各一端に軸保持部材24を介してネジ止め、接着もしくは溶接等により固着されている。
ブロック部材23は、角錐台形状に形成されており、面積が広がる側の面23aが接地面となるように一対の棒部材21及び連結部材22及び軸保持部材24に支持されている。このように、ブロック部材23は角錐台形状に形成されているので、円周上に複数並列配置したときの接地面積を大きくすることができ、安定して滑らかに平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに段差面での昇降等が可能となる。
ハブ部材11には、過変形防止板25がネジ止め、接着もしくは溶接等により同軸で取り付けられている。この過変形防止板25は、各接地ユニット20の一対の棒部材21の間に位置しており、車輪10に不意に過度の荷重が作用した際、棒部材21が過度に変形する前に棒部材21と接触し、該棒部材21の塑性変形を防止して車輪10の安定走行を維持する。
このような構成において、平地面や凹凸面での旋回走行及び段差面での昇降の各動作について図を参照して説明する。
図3に示すように、平地面Pで車両1が旋回走行するときに発生する連結部材22の方向の力fが車輪10に働くと、ブロック部材23は連結部材22を介して弾性を有する一対の棒部材21に平行支持されているため、接地しているブロック部材23はそのままで、一対の棒部材21が連結部材22の方向にS字状に撓んでハブ部材11が連結部材22の方向に平行移動する。車両1が旋回走行しているときは車輪10は回転しているため、接地するブロック部材23は次々に代わる。そのため、接地中に撓んだ棒部材は接地終了後に復元力により元の形状に戻り、次に接地するブロック部材を支持する棒部材が再び撓み始めるという動作を繰り返すことにより、ブロック部材23の接地面23aと平地面Pとの間でスリップは発生せず、車両1は安定して滑らかに旋回走行することができる。なお、凹凸面においても同様に車両1は安定して滑らかに旋回走行することができる。このように、アッカーマン機構を取り付けなくても安定して滑らかな旋回走行を実現することができるので、単純な機構としてコストを低減させることができる。
図4に示すように、段差面Sを車両1が乗り越えるときは、段SSの側面SSsに当接したブロック部材23mは車両1の推進力によって車輪10の半径方向に凹んでブロック部材23mを支持する一対の棒部材21mが下方へ撓む。同時に、ブロック部材23mの上方にあるブロック部材23nは段SSの上面SSuに当接するので、両ブロック部材23m,23nにより段差面Sの側面SSs及び上面SSuを確実に捉えることができる。
そして、段差面Sを車両1が乗り越えているときは、段SSの上面SSuに当接したブロック部材23nは段SSの上面SSuより支持反力を受け、一対の棒部材21nが上方へ撓む。この際、ブロック部材23nはその上方に隣接する他のブロック部材23pと当接する。このため、車輪10は複合された棒部材21n,21pの大きな支持力により段差面Sを安定して滑らかに乗り越えることができる。なお、段差面Sを車両1が降りるときの衝撃は、一対の棒部材21の撓みとブロック部材23の回転により緩和されるので、車両1は段差面Sを安定して滑らかに降りることができる。
図5は、別例の車輪30を図2に対応させて示す拡大斜視図であり、同一構成部分は同一番号を付して詳細な説明は省略する。この車輪30は、金属もしくはプラスチックでなる円盤状のハブ部材11と、先に説明した接地ユニット20とは異なる構成の複数の接地ユニット40とを備えており、ハブ部材11の外周に複数の接地ユニット40が一定間隔で放射状に取り付けられた構成となっている。接地ユニット40は、金属もしくはプラスチックでなる三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材41と、一対の該棒部材41の各一端間を連結する金属もしくはプラスチックでなる連結部材42と、該連結部材42に対し軸回りに回転自在に支持されたゴムもしくはプラスチックでなるブロック部材43とを有している。
この棒部材41は、金属板もしくはプラスチック板を図6に示すような形状に切り出すことにより形成されている。即ち、車輪30の四分の一円周分の棒部材41は一体化されて形成されており、ハブ部材11の端面に一体化された棒部材41が4枚円形状に組み合わされて中心部がネジ止め、接着もしくは溶接等により固着されている。そして、一対の棒部材41は、連結部材42の軸方向がハブ部材11の軸方向と平行になるように、かつ隣接するブロック部材43が所定間隔の配置となるように、ハブ部材11の反対側の端面にも同様に一体化された棒部材41が4枚円形状に組み合わされて中心部がネジ止め、接着もしくは溶接等により固着されている。なお、一体化された棒部材41を金属板から切り出すときは、レーザ加工が可能である。
連結部材42は、両端が一対の該棒部材41の各一端に軸保持部材44を介してネジ止め、接着もしくは溶接等により固着されている。
ブロック部材43は、角錐台形状に形成されており、面積が広がる側の面43aが接地面となるように一対の棒部材41及び連結部材42及び軸保持部材44に支持されている。このように、ブロック部材43は角錐台形状に形成されているので、円周上に複数並列配置したときの接地面積を大きくすることができ、安定して滑らかに平地面や凹凸面での直進走行及び旋回走行並びに段差面での昇降等が可能となる。
このような構成の車輪30を備えた車両1によっても、平地面や凹凸面で安定して滑らかに旋回走行することができると共に、段差面を安定して滑らかに昇降することができる。
なお、上述した実施形態では、ブロック部材23、43は連結部材22、42に対し軸回りに回転自在に支持された構成としたが、連結部材22、42に対し弾性を持った復元力を持ちながら支持された構成、もしくは連結部材22、42に対し回転不可に固定された構成としても良い。また、4輪を備えた車両1について説明したが、車輪10を任意の数だけ備えた車両としても同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る車両を示す概略斜視図である。 図1の車両に備えられた車輪の拡大斜視図である。 平地面での車両の旋回走行を説明する図である。 段差面での車両の乗り越えを説明する図である。 図1の車両に備えられた別例の車輪の拡大斜視図である。 図5の車輪の部分拡大斜視図である。
符号の説明
1 車両、2 車体、3 車軸、10 車輪、11 ハブ部材、20、40 接地ユニット、21、41 棒部材、22、42 連結部材、23、43 ブロック部材、25 過変形防止板

Claims (5)

  1. ハブ部材の外周に複数の接地ユニットが一定間隔で放射状に取り付けられた構成の車輪であって、
    前記接地ユニットは、三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材と、一対の該棒部材の各一端間を連結する連結部材と、該連結部材に支持されたブロック部材とを有し、
    前記連結部材の軸方向が前記ハブ部材の軸方向と平行になるように、かつ隣接する前記ブロック部材が所定間隔の配置となるように、一対の前記棒部材の各他端が前記ハブ部材の外周に取り付けられていることを特徴とする車輪。
  2. ハブ部材の外周に複数の接地ユニットが一定間隔で放射状に取り付けられた構成の車輪であって、
    前記接地ユニットは、三次元方向に弾性を有する湾曲した一対の棒部材と、一対の該棒部材の各一端間を連結する連結部材と、該連結部材に対し軸回りに回転自在にあるいは弾性を持った復元力を持ちながら回転可能なように支持されたブロック部材とを有し、
    前記連結部材の軸方向が前記ハブ部材の軸方向と平行になるように、かつ隣接する前記ブロック部材が所定間隔の配置となるように、一対の前記棒部材の各他端が前記ハブ部材の外周に取り付けられていることを特徴とする車輪。
  3. 前記ブロック部材は、角錐台形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車輪。
  4. 放射状に配置された一対の前記棒部材の間には、該棒部材が所定量変形したときに該棒部材あるいはブロック部材に接触して該棒部材の過度な変形を防止する剛性の高い過変形防止部材が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
  5. 車体に請求項1〜3の何れか一項に記載の車輪が少なくとも2つ配置されていることを特徴とする車両。
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