JP2010143321A - 船外機制御装置およびそれを備えた船舶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コントローラ6は、ステアリングハンドル5aの操舵角に応じて、左舷船外機3Lおよび右舷船外機3Rのための転舵用モータ24L,24Rを制御する。コントローラ6は、個別転舵制御ユニット32、故障判定ユニット34、転舵角制御停止ユニット35および転舵角範囲制限ユニット36としての機能を実行する。コントローラ6は、船外機3の転舵角制御に故障が生じているかどうかを判定する。故障と判定された船外機については転舵角制御が停止される。コントローラ6は、転舵角制御が停止された船外機の転舵角に応じて、正常な船外機の転舵角範囲を制限する。制限された転舵角範囲で正常な船外機の転舵角制御が実行される。
【選択図】図3
Description
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、複数の船外機を制御するための船外機制御装置であって、いずれかの船外機の転舵角制御に故障が生じているかどうかを判定する故障判定手段と、前記故障判定手段によって転舵角制御に故障が生じていると判定された船外機の転舵角制御を停止する転舵角制御停止手段と、前記転舵角制御に故障が生じた船外機の転舵角に応じて、正常な他の船外機の転舵角範囲を制限する転舵角範囲制限手段と、前記転舵角範囲制限手段によって制限された転舵角範囲で前記正常な船外機の転舵角制御を行う転舵角制御手段とを含む、船外機制御装置である。
転舵角範囲制限手段は、正常な船外機の転舵角範囲を、転舵角制御が停止された船外機との機械的干渉を回避できる最大範囲に制限するものであることが好ましい。これにより、船舶の旋回性を最大限に確保することができる。
転舵角制御に故障が生じた場合でも、船外機の転舵が可能な場合がある。たとえば、転舵機構による転舵時の機械的抵抗(摩擦等)が大きくなったために、転舵速度が遅くなった場合(応答不良)が該当する。このような場合には、転舵角制御に故障が生じた船外機を、その転舵制御の停止に先立って、他の正常な船外機の転舵に対する制限が最小限となるように退避させておくことが好ましい。これにより、正常な船外機の転舵角範囲を最大限に確保することができるので、船舶の旋回性の確保が容易になる。
この構成によれば、いずれかの船外機の転舵角制御に故障が生じると、その船外機が転舵角範囲の一端まで転舵される。これにより、他の正常な船外機に対して最大限の転舵角範囲を確保できるので、船舶の旋回性の確保が容易になる。
両側に別の船外機が隣接配置された船外機の転舵角制御に故障が生じたときには、当該船外機を転舵角範囲の中央に退避させることにより、両側の船外機は、それぞれ一定の転舵角範囲を確保できる。
具体的には、配列方向の一端に配置された船外機の退避転舵角は、転舵角範囲の当該一端側最大転舵角とされることが好ましい。また、両側に他の船外機が配置されている船外機の退避転舵角は、転舵角範囲の中央の転舵角とされることが好ましい。
請求項8記載の発明は、転舵角制御に故障が生じた船外機を転舵させる前に、当該船外機の推進力発生を停止させる推進力制御手段をさらに含む、請求項2〜7のいずれか一項に記載の船外機制御装置である。
請求項9記載の発明は、船体と、前記船体に搭載された複数の船外機と、前記複数の船外機を制御する請求項1〜8のいずれか一項に記載の船外機制御装置とを含む、船舶である。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る船舶の構成を説明するための図解的な平面図である。船舶1は、船体2と、一対の船外機3と、一対の転舵機構4と、操作部5と、コントローラ6とを備えている。
一対の船外機3は、船体後尾の右舷に配置された右舷船外機3Rと、船体後尾の左舷に配置された左舷船外機3Lとを含む。一対の船外機3は、船体2の船尾板2aに左右に並んで取り付けられており、左右方向の揺動(転舵)が可能な状態とされている。船外機3は、原動機としてのエンジン(内燃機関)10と、このエンジン10によって回転駆動されるプロペラ11とを有している。エンジン10が収容された上部はトップカウリング12によって保護されている。このトップカウリング12は、平面視において流線形(しずく形)の外形を有しており、このトップカウリング12によって、船外機3の平面視外形が規定されている。すなわち、船外機3は、後方に向かうに従って(より正確には揺動中心から離れるに従って)幅広となる平面視外形を有している。
操作部5は、操船者によって操作されるステアリングハンドル5aと、このステアリングハンドル5aの操舵角(操作角)を検出する操舵角センサ5bとを備えている。この操舵角センサ5bの出力信号は、コントローラ6に入力されるようになっている。
図2は、転舵機構4の構成を説明するための平面断面図である。船外機3は、クランプブラケット7およびスイベルブラケット8を介して船体2の船尾板2a(図1参照)に取り付けられている。より具体的には、船尾板2aにクランプブラケット7が固定されており、このクランプブラケット7にスイベルブラケット8が結合されている。さらに、スイベルブラケット8に対して、船外機3が左右方向の揺動(転舵)が可能な状態で取り付けられている。さらに詳細に説明すると、クランプブラケット7は、左右方向に延びたチルト軸15を介してスイベルブラケット8を上下方向に回動自在に支持している。スイベルブラケット8は、その後端に立設されたステアリング軸16を有している。このステアリング軸16に対して、船外機3の本体17が左右方向に回動自在に支持されている。
左右の船外機3L,3R間に機械的な結合はなく、それぞれ独立に転舵できるようになっている。ただし、左右の船外機3L,3Rは、互いに接近して配置されているので、無秩序な転舵を行えば、互いに衝突するおそれがある。このような衝突が生じないように、コントローラ6によって左右の転舵機構4L,4Rが制御される。
転舵用モータ24は、ハウジング25内に固定されたステータ26を備え、このステータ26のコイル(図示せず)に通電することによって、ロータとしてのボールねじナット23を回転駆動する。この転舵用モータ24の回転が、コントローラ6によって制御されるようになっている。ハウジング25内には、ボールねじナット23の回転を検出することにより、船外機3の転舵角を検出する転舵角センサ30が備えられている。転舵角センサ30は、たとえば、ボールねじナット23の外周面に形成された多数の溝(突条)を磁束の変化によって検出するギャップセンサで構成することができる。以下、左舷転舵機構4Lおよび右舷転舵機構4Rにそれぞれ付設された転舵角センサ30を区別するときには、それぞれ「左舷転舵角センサ30L」および「右舷転舵角センサ30R」などという。
コントローラ6は、CPUおよびメモリを備え、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理ユニットとしての機能を実現する。より具体的には、コントローラ6は、個別転舵角設定ユニット31、個別転舵制御ユニット32、故障判定ユニット34、転舵角制御停止ユニット35、転舵角範囲制限ユニット36、退避制御ユニット37、転舵可否判定ユニット38および推進力制御ユニット39としての機能を実行する。
転舵角制御の故障とは、一般的には、コントローラ6が発生する指令に対して、所定の応答性で船外機の転舵角が変化しないことを意味する。より具体的には、転舵機構4による転舵抵抗が大きくなった場合(応答不良)、転舵角センサ30の信号線の断線・短絡故障が生じた場合(転舵角検出不良)、コントローラ6からの指令信号線に断線・短絡故障が生じた場合などが想定される。このような転舵角制御の故障は、船外機の転舵が不可能な場合と、応答性等の問題はあっても船外機の転舵は可能な場合とに類別される。
次に、左舷船外機3Lの転舵角制御に故障が生じ、故障転舵角δLfで転舵角制御が停止された場合を想定する。このとき、故障転舵角δLfに対応する基本目標転舵角δf2以下の基本目標転舵角δ*に対して、右舷目標転舵角δR*は、特性線53に従って設定される。つまり、故障転舵角δLfに対応した右舷目標転舵角δR2が、右舷船外機3Rのための新たな左最大転舵角δRmax_lとされる。こうして、右舷目標転舵角δR*の設定可能範囲、すなわち、右舷船外機3Rの転舵角範囲は、転舵角制御が停止された左舷船外機3Lと干渉しない範囲54に制限されることになる。
図8は、船外機の転舵角制御に故障が生じた場合の一動作例を説明するためのフローチャートである。コントローラ6は、船外機3L,3Rのいずれかの転舵角制御に故障が生じたかどうかを判断する(ステップS11。故障判定ユニット34としての機能)。いずれの船外機の転舵角制御も正常であれば(ステップS11:NO)、通常転舵制御(図5参照)を実行する(ステップS12)。いずれかの船外機の転舵角制御に故障が生じているときには(ステップS11:YES)、コントローラ6は、当該故障側船外機による推進力発生を停止させる(ステップS13。推進力制御ユニット39としての機能)。具体的には、コントローラ6は、故障側船外機のシフト位置をニュートラル位置として、エンジン10の駆動力がプロペラ11に与えられない状態とする。これにより、推進力の発生を停止させることができる。
この動作例においては、転舵用モータ24L,24Rの駆動電流をそれぞれ検出する電流検出器41L,41R(総称するときには「電流検出器41」という。)の出力信号が用いられる(図3参照)。
この実施形態に係る船舶は、左右の船外機3L,3Rの間に、さらに、別の船外機3C(以下、区別するときには「中央船外機3C」という。)が備えられている。中央船外機3Cは、船体2の船尾板2aに、船外機3L,3Rと同様の構成によって取り付けられている。さらに、中央船外機3Cに対応して、中央転舵機構4Cが設けられている。中央転舵機構4Cの構成は、左舷転舵機構4Lおよび右舷転舵機構4Rと同様である。中央転舵機構4Cに備えられた転舵用モータ24C(図11参照)が、コントローラ6によって制御されるようになっている。
ステアリングハンドル5aを右まわりに回転操作すると、それに応じて、左右および中央の船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCが変化し、船外機3L,3R,3Cのプロペラ11が船体2に対して右側へ回動される。これにより、船外機3L,3R,3Cの推進力は、船舶中心線1aに対して左向きになる。その結果、船舶1が右方向へと旋回することになる。ステアリングハンドル5aを右方向へと切り込んでいく操作量が大きいほど、船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCも大きくなる。ただし、3つの船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCは等しくない。具体的には、右舷転舵角δRは中央転舵角δCよりも大きく、中央転舵角δCは左舷転舵角δLよりも大きくなっている。転舵角δL,δC間の差および転舵角δC,δR間の差は、転舵角δL,δR,δCが大きくなるほど大きくなっている。これは、平面視において後方側ほど幅広となる外形を有する船外機3L,3R,3Cの干渉を回避するためである。すなわち、船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCを等しくしていると、転舵角が大きくなるに従って、船外機3L,3R,3C間のクリアランスが小さくなり、ついには隣接する船外機同士が接触するに至る。そこで、この実施形態では、転舵方向下流側(右側)に位置する船外機ほど、転舵角を大きく設定することとしている。
基本目標転舵角δ*が正の領域(右方向操舵領域)では、右舷目標転舵角δR*は、基本目標転舵角δ*に等しく定められている。これに対して、中央目標転舵角δC*は基本目標転舵角δ*よりも小さな値に定められており、左舷目標転舵角δL*は中央目標転舵角δC*よりも小さな値に定められている。同様に、基本目標転舵角δ*が負の領域(左方向操舵領域)では、左舷目標転舵角δL*は、基本目標転舵角δ*に等しく定められている。これに対して、中央目標転舵角δC*は、その絶対値が基本目標転舵角δ*の絶対値よりも小さな値とされている。さらに、右目標舷転舵角δR*は、その絶対値が中央目標転舵角δC*の絶対値よりも小さな値に定められている。
コントローラ6は、操舵角センサ5bによって検出される操舵角を取得し(ステップS1)、この操舵角に対応した基本目標転舵角δ*を演算する(ステップS2)。
こうして各船外機3L,3R,3Cの目標転舵角δL*,δR*,δC*が求まると、コントローラ6は、これらの目標転舵角δL*,δR*,δC*に基づいて、左舷転舵機構4L、右舷転舵機構4Rおよび中央転舵機構4Cの転舵用モータ24L,24R,24Cをそれぞれ制御する(ステップS5,S6,S42。個別転舵制御ユニット32としての機能)。より具体的には、転舵角センサ30L,30R,30Cによってそれぞれ検出される左舷、右舷および中央の船外機3L,3R,3Cの実際の転舵角δL,δR,δCが目標転舵角δL*,δR*,δC*に一致するように、コントローラ6は、転舵用モータ24L,24R,24Cをそれぞれフィードバック制御する。
中央船外機3Cの転舵角制御に故障が生じると、コントローラ6は、中央船外機3Cの転舵が可能かどうかを判断する。転舵が不可能であれば、当該中央船外機3Cの転舵角制御を停止する。転舵が可能であれば、コントローラ6は、中央船外機3Cを中立位置(δC=0)まで転舵させてから、当該中央船外機3Cに関する転舵角制御を停止する。すなわち、転舵角範囲の中央位置が、中央船外機3Cの退避転舵角である。
再び図13を参照して、船外機の転舵角制御に故障が生じた場合における転舵角範囲の制限について説明する。
次に、中央船外機3Cの転舵角制御に故障が生じ、故障転舵角δCfで転舵角制御が停止された場合を想定する。このとき、故障転舵角δCfに対応する目標転舵角δf2以下の基本目標転舵角δ*に対して、右舷目標転舵角δR*は、特性線65に従って設定される。つまり、故障転舵角δCfに対応した右舷目標転舵角δR2が、右舷船外機3Rのための新たな左最大転舵角δRmax_lとされる。こうして、右舷目標転舵角δR*の設定可能範囲、すなわち、右舷船外機3Rの転舵角範囲は、転舵角制御が停止された中央船外機3Cと干渉しない範囲66に制限されることになる。また、故障転舵角δCfに対応する目標転舵角δf2以上の基本目標転舵角δ*に対して、左舷目標転舵角δL*は、特性線67に従って設定される。つまり、故障転舵角δCfに対応した左舷目標転舵角δL2が左舷船外機3Lのための新たな右最大転舵角δLmax_rとされる。こうして、左舷目標転舵角δL*の設定可能範囲、すなわち、左舷船外機3Lの転舵角範囲は、転舵角制御が停止された中央船外機3Cと干渉しない範囲68に制限されることになる。
次に、左舷船外機3Lの転舵角制御に故障が生じ、故障転舵角δLfで転舵角制御が停止された場合を想定する。このとき、故障転舵角δLfに対応する目標転舵角δf3以下の基本目標転舵角δ*に対して、中央目標転舵角δC*は特性線69に従って設定され、右舷目標転舵角δR*は特性線70に従って設定される。つまり、故障転舵角δLfに対応した中央目標転舵角δC3が、中央船外機3Cのための新たな左最大転舵角δCmax_lとされる。また、故障転舵角δLfに対応した右舷目標転舵角δR3が、右舷船外機3Rのための新たな左最大転舵角δRmax_lとされる。こうして、中央目標転舵角δC*の設定可能範囲、すなわち、中央船外機3Cの転舵角範囲は、転舵角制御が停止された左舷船外機3Lと干渉しない範囲71に制限されることになる。また、右舷目標転舵角δR*の設定可能範囲、すなわち、右舷船外機3Rの転舵角範囲は、制限された転舵角範囲71で転舵される中央船外機3Cと干渉しない範囲72に制限されることになる。
図16は、船外機の転舵角制御に故障が生じた場合の一動作例を説明するためのフローチャートである。この図16において、前述の図8に示された各ステップに対応するステップには同一参照符号を付して示す。左舷船外機3Lまたは右舷船外機3Rの転舵角制御に故障が生じた場合の動作は、前述の第1の実施形態(図8参照)と同様となる。これに対して、中央船外機3Cの転舵角制御に故障が生じた場合には、その退避転舵角(中立位置)まで転舵するときに、他の船外機(左舷船外機3Lまたは右舷船外機3R)との干渉が生じるおそれがある。したがって、中央船外機3Cの転舵角制御に故障が生じたときには、当該干渉が生じる船外機も同方向に同時に転舵する必要がある。
また、前述の実施形態では、転舵アクチュエータとして電動モータが適用されているけれども、ソレノイドのような他の電動アクチュエータが適用されてもよいし、油圧アクチュエータが適用されてもよい。
以下に、特許請求の範囲に記載した用語と前述の実施形態における用語との対応関係を示す。
船舶:船舶1
船体:船体2
船外機:左舷船外機3L、右舷船外機3R、中央船外機3C
船外機制御装置:コントローラ6、転舵角センサ30
故障判定手段:故障判定ユニット34
転舵角制御停止手段:転舵角制御停止ユニット35
転舵角範囲制限手段:転舵角範囲制限ユニット36
転舵角制御手段:個別転舵制御ユニット32
退避制御手段:退避制御ユニット37
転舵可否判定手段:転舵可否判定ユニット38
推進力制御手段:推進力制御ユニット39
転舵アクチュエータ:転舵用モータ24
2 船体
3 船外機
3L 左舷船外機
3R 右舷船外機
3C 中央船外機
4 転舵機構
4C 中央転舵機構
4L 左舷転舵機構
4R 右舷転舵機構
5 操作部
5a ステアリングハンドル
5b 操舵角センサ
6 コントローラ
10 エンジン
11 プロペラ
24 転舵用モータ
24L 左舷転舵用モータ
24R 右舷転舵用モータ
24C 中央転舵用モータ
30 転舵角センサ
30L 左舷転舵角センサ
30R 右舷転舵角センサ
30C 中央転舵角センサ
31 個別転舵角設定ユニット
32 個別転舵制御ユニット
34 故障判定ユニット
35 転舵角制御停止ユニット
36 転舵角範囲制限ユニット
37 退避制御ユニット
38 転舵可否判定ユニット
39 推進力制御ユニット
41 電流検出器
41C 電流検出器
41L 電流検出器
41R 電流検出器
52,54,63,64,66,68,71,72 制限された転舵角範囲
Claims (9)
- 複数の船外機を制御するための船外機制御装置であって、
いずれかの船外機の転舵角制御に故障が生じているかどうかを判定する故障判定手段と、
前記故障判定手段によって転舵角制御に故障が生じていると判定された船外機の転舵角制御を停止する転舵角制御停止手段と、
前記転舵角制御に故障が生じた船外機の転舵角に応じて、正常な他の船外機の転舵角範囲を制限する転舵角範囲制限手段と、
前記転舵角範囲制限手段によって制限された転舵角範囲で前記正常な船外機の転舵角制御を行う転舵角制御手段と
を含む、船外機制御装置。 - 転舵角制御に故障が生じた船外機を予め定める退避転舵角まで転舵させる退避制御手段をさらに含み、
前記転舵角制御停止手段は、転舵角制御に故障が生じた船外機が前記退避転舵角まで転舵された後に、当該船外機に関する転舵角制御を停止するものである、請求項1記載の船外機制御装置。 - 前記故障判定手段によって転舵角制御に故障が生じていると判定された船外機の転舵が可能かどうかを判定する転舵可否判定手段をさらに含み、
前記退避制御手段は、当該船外機が転舵可能と判定された場合に前記退避転舵角まで当該船外機を転舵させるものであり、
前記転舵角制御停止手段は、当該船外機が転舵不能と判定された場合には、前記退避転舵角への当該船外機の転舵を待つことなく当該船外機に関する転舵角制御を停止するものである、請求項2記載の船外機制御装置。 - 前記退避転舵角は、転舵角範囲の一端に定められている、請求項2または3記載の船外機制御装置。
- 前記退避転舵角は、転舵角範囲の中央に定められている、請求項2または3記載の船外機制御装置。
- 前記退避転舵角は、前記複数の船外機に対して個別に設定されている、請求項2または3記載の船外機制御装置。
- 前記船外機制御装置は、前記複数の船外機を個別に転舵させるための転舵アクチュエータを制御するものであり、
転舵角制御に故障が生じた船外機を、前記転舵アクチュエータの負荷が所定値に達するまで転舵させることによって退避させる退避制御手段をさらに含み、
前記転舵角制御停止手段は、転舵角制御に故障が生じた船外機が前記退避制御手段によって退避させられた後に、当該船外機に関する転舵角制御を停止するものである、請求項1記載の船外機制御装置。 - 転舵角制御に故障が生じた船外機を転舵させる前に、当該船外機の推進力発生を停止させる推進力制御手段をさらに含む、請求項2〜7のいずれか一項に記載の船外機制御装置。
- 船体と、
前記船体に搭載された複数の船外機と、
前記複数の船外機を制御する請求項1〜8のいずれか一項に記載の船外機制御装置と
を含む、船舶。
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