JP2010142064A - インバータおよびモータの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒流路を通流する冷媒によりインバータとモータとを冷却する冷却装置において、インバータの放熱装置の削減・小型化を図る。
【解決手段】冷媒を一方向に通流させて循環させるインバータ20とモータ30の冷却装置において、インバータ20の熱を吸収した冷媒を冷却するインバータ放熱流路3を、モータ30に周設するインバータ放熱フィン21と一体とする。その結果、インバータ20から放熱した熱量の吸収をモータ30でも受け持つことになるため、インバータ20の放熱効率が向上することで放熱フィン21の削減・小型化が実現できる。
【選択図】図2
【解決手段】冷媒を一方向に通流させて循環させるインバータ20とモータ30の冷却装置において、インバータ20の熱を吸収した冷媒を冷却するインバータ放熱流路3を、モータ30に周設するインバータ放熱フィン21と一体とする。その結果、インバータ20から放熱した熱量の吸収をモータ30でも受け持つことになるため、インバータ20の放熱効率が向上することで放熱フィン21の削減・小型化が実現できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、インバータおよびモータの冷却装置に関する。
電気自動車の駆動方式の一つとして提案されているインホイールドライブ方式は、限られた搭載レイアウト要件を満足しながらモータおよびその周辺機器をホイールの中に配置する必要がある。
モータおよびその周辺機器を搭載レイアウト要件に基づきホイールの中に配置しようとする場合、モータおよびその周辺機器自体の熱容量も小さくなりかつ空気に熱を放出する表面積も小さくなるため、モータおよびその周辺機器の温度上昇につながる。したがってこのモータおよびその周辺機器を小さくすると、冷却性能を確保することが大きな問題となる。
ところで、熱源の冷却には液冷方式や空冷方式等が知られる。液冷方式では高い冷却効果が期待できるため、レイアウト要件が厳しいインホイールドライブ方式に採用するモータおよびその周辺機器の冷却方式は液冷方式を採用するのが好ましい。
この液冷方式を採用した冷却装置が提案されている(特許文献1参照)。この冷却装置は、冷媒を通流させた冷媒流路を用いたものであり、熱源であるモータからの熱を吸収することによる冷媒の蒸発と、空気からの冷却により熱を放出するコンデンサ部での冷媒の凝縮により、冷媒通路内に内圧変化が生じる。この冷媒流路内の内圧変化と冷媒流路に配置した逆止弁との作用により一方向の自律的な通流を確保するループ式ヒートパイプとなっている。さらにこの冷却装置は、インバータから熱を吸収して気相化された冷媒をコンデンサの上流側に通流させて冷媒流路内を昇圧してリザーブタンクへ圧送することで冷媒の循環効率を高めて、冷媒の放熱効率を高めている。
特開2007−28845号公報
従来技術において、モータとインバータを通流した冷媒の放熱は放熱装置であるコンデンサのみで担う。コンデンサの放熱容量は空気との接触面積に依存して決まるため、コンデンサの容積が大きいほど放熱容量が大きくなる傾向がある。
上記の場合、コンデンサを大型化することで放熱容量を大きくすることは可能だが、搭載レイアウトの制約および大型化することによる重量増を考慮すると、コンデンサの大型化を避けることが求められる。
そこで、冷媒の熱をコンデンサ以外からでも放熱できるようにしてコンデンサによる放熱の分担をなくすもしくは低減することにより、コンデンサの削減・小型化を図る必要がある。
上記の目的を達成するための本発明は、冷媒流路内を一方向に通流する冷媒により近接するインバータとモータとを冷却し、冷却後に冷媒を再度冷媒流路の上流側へ供給する冷却装置におけるものである。冷媒流路は、内部を通流する冷媒によりインバータを冷却し、さらにその下流側でモータを冷却する。ここで、冷媒流路を通流してインバータの熱を吸収する冷媒の熱をモータに吸収させるために、インバータを冷却する下流側かつモータを冷却する上流側の一部で、冷媒とモータ間での熱授受を行わせるためにモータと冷媒流路とを一体とすることを特徴とする。
上記構成により、冷媒流路の一部はインバータを冷却する下流側であってモータを冷却する上流側でモータと一体とした。モータは、インバータに対して熱容量が大きいため温度上昇しにくい。そのため、モータはインバータに対して低温となり、冷媒は上流側のインバータから吸収した熱をモータに放熱する。したがって、冷媒から熱を放熱させるための放熱装置以外でも冷媒が放熱するため、本発明では放熱装置の削減・小型化が可能となる。
―第1の実施の形態―
電気自動車の駆動方式の一つであるインホイールドライブ方式は、モータとしてのインホイールモータをタイヤホイールの中に挿入し、このインホイールモータに駆動電力を供給することにより車両の駆動力を発生させる駆動方式である。図1は、第1の実施の形態の冷却装置を内蔵したこのインホイールモータ30の車体取付状態を示すサスペンション装置の斜視図である。
電気自動車の駆動方式の一つであるインホイールドライブ方式は、モータとしてのインホイールモータをタイヤホイールの中に挿入し、このインホイールモータに駆動電力を供給することにより車両の駆動力を発生させる駆動方式である。図1は、第1の実施の形態の冷却装置を内蔵したこのインホイールモータ30の車体取付状態を示すサスペンション装置の斜視図である。
タイヤ100およびホイール101は、上下一対のアーム102a,102bおよびショックアブソーバ102cを備えたダブルウィッシュボーン方式のサスペンション装置102により車体と接続されている。インホイールモータ30は、ハウジング32がアクスル(不図示)に固定されている。インホイールモータ30には、リザーブタンク1、鉛直方向上部に放熱フィンとしてのインバータ放熱フィン21、下部に第二の放熱フィンとしてのモータ放熱フィン31が付設されている。
図2は、第1の実施の形態のインホイールモータ30とこれに駆動電力を供給するインバータ20の液冷式冷却装置を示す。インバータ20は直流電力を交流電力に変換してインホイールモータ30に駆動電力を供給する。インホイールモータ30は、回転軸36を中心に回転するロータ34とこのロータ34の外周側に配置するステータ35とを備える。
第1の実施の形態における液冷式冷却装置は、冷媒を貯留するためのリザーブタンク1を備え、リザーブタンク1から冷媒供給流路11,冷媒供給流路11に配置され下流への冷媒の通流を許可する冷媒供給流路逆止弁6で冷媒流路が構成される。さらに冷媒供給流路11の下流に配置されてインバータ20を冷却するインバータ冷却流路2と、その下流で冷媒流路の一部であるインバータ放熱流路3へ至る冷媒流路が構成される。ここでインバータ放熱流路3は、インホイールモータ30に周設されるインバータ放熱フィン21内部に配置される。
さらに冷媒流路は、インバータ放熱流路3からこの端部に設けられ下流への冷媒の通流を許可するインバータ放熱流路逆止弁7,インホイールモータ30の内部のコイル33を冷却するモータ冷却流路4へ至る。
さらに冷媒流路は、モータ冷却流路4の下流にモータ放熱フィン31内に配置されたモータ放熱流路5および冷媒戻し流路12,冷媒戻し流路12に設けられリザーブタンク1方向への冷媒の通流を許可する冷媒戻し流路逆止弁8を経由してリザーブタンク1へ連通している。
図3は、第1の実施の形態におけるインホイールモータ30の横断面を示した図である。尚、本横断面は図2で示したA−O−A部の断面を示している。インホイールモータ30は、インバータ放熱流路3を内蔵したインバータ放熱フィン21をハウジング32外周上の回転軸36方向の外側に設ける。
一方、モータ放熱流路5を内蔵したモータ放熱フィン31は、インホイールモータ30内部の熱源であるコイル33と隣接した位置に設けるべく、ハウジング32外周上の回転軸36方向の内側に配置する。
図4は、第1の実施の形態におけるインバータ放熱フィン21およびモータ放熱フィン31の断面を示したものである。インバータ放熱フィン21の内部にはインバータ放熱流路3が設けられている。同様に、モータ放熱フィン31の内部にはモータ放熱流路5が設けられている。
次に、本冷却装置の冷媒が通流する原理を説明する。インバータ20およびインホイールモータ30作動前、冷却系内は液相冷媒で充満している。インバータ20がインホイールモータ30へ電力を供給するために作動して発熱すると、インバータ冷却流路2でインバータ20から熱を吸収した冷媒が蒸発して蒸気が発生する。インバータ冷却流路2において発生した蒸気は流路内部の圧力を上昇させるが、下流のインバータ放熱流路3の冷媒を圧送して下流のモータ冷却流路4へ送る。このとき、冷媒供給流路逆止弁6は冷媒圧送時の冷媒の逆流を防止している。
また、インバータ冷却流路2において発生した蒸気はインバータ放熱流路3へ流入するが、インバータ放熱流路3はインバータ放熱フィン21と一体化されているため周囲の空気およびインホイールモータ30へ放熱して凝縮する。
この凝縮により系内の圧力が低下するため、リザーブタンク1内の液相冷媒がインバータ冷却流路2内へ吸引される。このとき、インバータ放熱流路逆止弁7は、冷媒吸引時の冷媒の逆流を防止している。
このように、リザーブタンク1からモータ冷却流路4への自律的な冷媒の通流を確保している。
一方、インバータ放熱流路3から冷媒がモータ冷却流路4へ圧送された場合およびインホイールモータ30が作動してコイル33が発熱してモータ冷却流路4で蒸気が発生した場合は、モータ冷却流路4内の圧力が上昇する。そして、モータ放熱フィン31と一体となる下流のモータ放熱流路5の冷媒を下流のリザーブタンク1へ圧送する。このとき、インバータ放熱流路逆止弁7は、冷媒圧送時の冷媒の逆流を防止している。
また、モータ冷却流路4内で発生した蒸気がモータ放熱流路5内へ流入すると、モータ放熱フィン31が空気およびインホイールモータ30へ放熱して凝縮することで圧力が低下する。
その結果、インバータ放熱流路3内の液相冷媒がモータ冷却流路4内へ吸引される。このとき、冷媒戻し流路逆止弁8により冷媒吸引時の冷媒の逆流を防止している。
このように、モータ冷却流路4からリザーブタンク1への冷媒の自律的な通流を確保している。
本実施の形態による冷却装置の冷媒流路はインホイールモータ30とインバータ放熱流路3とで一体となっている。そのため冷媒がインホイールモータ30へ放熱することで冷媒の放熱効率を向上させて外部駆動無しに自律的に冷媒の循環を行うことができる。
ここで、インバータ放熱フィン21での放熱が期待できない急な勾配を低速で登るような、インバータ20へ高負荷がかかりインバータ20の放熱性能要求が厳しくなるシーンを例にとって本実施の形態の効果を具体的に説明する。
まず冷媒の通流について具体的に説明する。前述したとおりインバータ20およびインホイールモータ30作動前は冷却系内は液相冷媒で充満している。インバータ20がインホイールモータ30へ電力を供給するために作動して発熱すると、インバータ冷却流路2でインバータ20から熱を吸収した冷媒が蒸発して蒸気が発生する。発生した蒸気圧により、インバータ放熱流路3方向へ冷媒が圧送される。このとき、冷媒供給流路逆止弁6は冷媒圧送時の冷媒の逆流を防止している。
この場合、低速走行のためにインバータ放熱フィン21にあたる走行風が少なくインバータ放熱フィン21による冷媒の冷却効果が小さくなるが、インバータ放熱流路3を内部に有するインバータ放熱フィン21はインホイールモータ30外周上に一体となって配置されているため、インバータ放熱流路3内の冷媒の熱をインホイールモータ30自体が吸収することで冷媒が冷却され凝縮される。この凝縮により系内の圧力が低下するため、リザーブタンク1内の液相冷媒がインバータ冷却流路2内へ吸引される。このとき、インバータ放熱流路逆止弁7は冷媒吸引時の冷媒の逆流を防止している。
ところで、所望の動力性能を確保するために長い時間この高負荷状態が続くと、走行風が少ないことで放熱フィン自体が十分に冷却されないため、インバータ放熱流路3内では蒸気の凝縮温度以上となり凝縮が十分に行われなくなる。そのため、冷媒が蒸気のままで下流のモータ冷却流路4方向へ流入する場合がある。
このときモータ冷却流路4下流のモータ放熱流路5内の冷媒は、熱容量が大きく温度上昇が遅いインホイールモータ30とモータ放熱フィン31で一体となっている。そのため、冷媒は外気に放熱しながらインホイールモータ30へ放熱することで放熱効率を向上させて凝縮温度以下を保つことになる。したがって、冷媒はこのモータ放熱流路5を蒸気が通過する間に凝縮されることになる。その結果、冷媒が液相化されてリザーブタンク1へ戻される。
図5に、インバータ20へ高負荷がかかる急な勾配を低速で登る場合のインバータ20およびインホイールモータ30の温度の時間変化例を示す。
インバータ20は自体の構成部品の熱耐力に基づいて規定される許容温度がある。インバータ20は熱時定数が小さく、このインバータ20の許容温度に到達するまでの到達時間は、熱容量の大きいインホイールモータ30に対して短くなる。
したがって、温度立ち上がり時にインバータ20よりも温度が低いインホイールモータ30を蒸気の凝縮に利用することができる。
具体的に図6を用いて説明する。インバータ20およびインホイールモータ30作動に伴い、インバータ20がインホイールモータ30に電力を供給するために作動することで発熱する。すると、冷媒はインバータ冷却流路2でインバータ20の熱を吸収して冷媒の蒸発温度に達するまで温度上昇し下流のインバータ放熱流路3に圧送される。
ところで、インホイールモータ30は自体の大きい熱容量のために、冷媒に対して温度上昇は緩やかであるため、冷媒に対して低い温度となる。このときインバータ放熱流路3は、インバータ放熱フィン21を介してインホイールモータ30と一体となるため、低い温度であるインホイールモータ30へ冷媒が放熱する。このため冷媒が温度上昇することなく蒸発温度に保持される。
さらに、蒸発温度に保持された冷媒は下流のモータ冷却流路4を経由してモータ放熱流路5へ供給される。モータ放熱流路5においてインホイールモータ30と一体となっているため冷媒はモータへ放熱し、冷媒が温度上昇することなくさらに冷媒が蒸発温度に保持される時間を長く確保することができる。
その結果、冷媒の温度上昇を抑制することができるため、インバータから冷媒への放熱効率が向上する。
以上より第1の実施の形態では、インバータ放熱流路3をインホイールモータ30と一体として、冷媒が吸収した熱量をインホイールモータ30に吸収させる。その結果、冷却装置のインバータを冷却して昇温した冷媒の放熱が、インバータ放熱フィン21以外でも可能となり、インバータ放熱フィン21による放熱の分担の低減が実現できる。したがって、インバータ放熱フィン21の小型化を実現できる。
また、インバータ放熱フィン21とインバータ放熱流路3とを一体としたことで、インバータ冷却冷媒が吸収した熱量をインホイールモータ30のみならず空気へも放熱してインバータ20から放熱するため、インバータ20の放熱性能が向上する。そのためインバータ放熱フィン21のさらなる小型化を実現できる。
また、インバータ放熱フィン21をインホイールモータ30の熱源となるコイル33から遠くに配置させるべく、回転軸36方向外側に配置する。この結果、インホイールモータ30駆動時にコイル33からインバータ放熱フィン21への熱伝導による伝熱量を低減できるため、インバータ20から吸熱した冷媒の放熱効率が向上してインバータ20の放熱効率が向上する。したがってインバータ放熱フィン21のさらなる小型化を実現できる。
また、モータ放熱流路5をインホイールモータ30と接続して、熱時定数が小さなインバータ20の熱を吸収した冷媒の熱量をインホイールモータ30に吸収させることで、さらに冷媒の放熱効率を向上しする。したがって冷媒によって冷却されるインバータ20の放熱効率が向上するため、インバータ放熱フィン21のさらなる小型化を実現できる。
また、モータ放熱流路5をモータ放熱フィン31と一体としているため、モータ放熱フィン31でインホイールモータ30の熱を空気へ放熱しながら、インバータ20から吸熱することで昇温した冷媒の熱をインホイールモータ30に放熱する。したがってインバータ20の放熱効率が向上するため、インバータ放熱フィン21のさらなる小型化を実現できる。
また、モータ放熱フィン31をインホイールモータ30の熱源となるコイル33の近くに配置するために、モータ放熱フィン31を回転軸36方向内側に配置する。このため、インホイールモータ30駆動時のコイル33からの伝熱がモータ放熱フィン31に到達しやすくなる。したがってインホイールモータ30のモータ放熱フィン31からの放熱効率が向上し、インホイールモータ30に吸熱させる冷媒の冷却効率が向上する。そのためインバータ20の放熱効率が向上するため、インバータ放熱フィン21のさらなる小型化を実現できる。
尚、本実施の形態では、インバータ放熱フィン21を小型化するものを示したが、インバータ放熱フィン21を削減しても、放熱機能は保たれて効果を奏する。
―第2の実施の形態―
図7は、第2の実施の形態におけるインホイールモータ30の横断面を示した図である。尚、本実施の形態は第1の実施の形態の変形例であるため、基本的な構成に関する説明は繰り返さない。
図7は、第2の実施の形態におけるインホイールモータ30の横断面を示した図である。尚、本実施の形態は第1の実施の形態の変形例であるため、基本的な構成に関する説明は繰り返さない。
第2の実施の形態における液冷式冷却装置は、第1の実施の形態に対してモータ放熱流路5の下流に冷媒凝縮温度よりも低い融解温度を持つ蓄熱材9を封入した蓄熱タンク10をさらに備えている。蓄熱材9を保持した蓄熱タンク10をハウジング32表面のモータ放熱フィン31と一体化させている。
ここで、急な勾配を低速で登る場合のインバータ20へ高負荷がかかりインバータ20の放熱性能要求が厳しくなるシーンでの本実施の形態の効果を具体的に説明する。
上記のようなシーンにおいて、第1の実施の形態のようにインバータ20で発生した冷媒蒸気を、下流の熱時定数が大きいインホイールモータ30で凝縮させることを考える。
ここで、所望の動力性能を確保すべく高負荷かつ長時間の冷却性能を持続させることを狙う場合、インホイールモータ30の温度がさらに上昇して凝縮温度を上回ることが考えられる。この場合、第1の実施の形態においては蒸気はモータ放熱流路5で凝縮しきれずに蒸気のまま流出してしまう。
本実施の形態において、モータ放熱流路5の下流には蓄熱タンク10が設けられているため、蓄熱タンク10で蒸気と蓄熱材9との間で熱交換が行われ流出した蒸気が凝縮する。
モータ放熱フィン31にあたる走行風が十分確保される場合においては、モータ放熱流路5での冷却風が確保されているため凝縮が行われて冷媒は過冷却液となって蓄熱タンク10へ流入し、蓄熱材9の凝固を行わせる。
したがって本実施の形態では、インホイールモータ30駆動中はインバータ20温度が高温になっていても蓄熱材9は凝固しているため、通常運転後の高負荷運転下でも蓄熱効果が得られる。
さらに、蓄熱タンク10をハウジング32表面のモータ放熱フィン31と一体化することで、モータ放熱フィン31部での空気による蓄熱材9の凝固が促進されるため、インホイールモータ30の長時間の高負荷運転の場合等においても長時間の蓄熱が確保できることも付随的な効果である。
次に、第2の実施の形態の効果について図8を用いて説明する。横軸に時間、縦軸に各部温度を示している。まずインホイールモータ30作動に伴い電力を供給するインバータ20が発熱してこの熱を吸収することで冷媒の温度が上昇するが、インバータ放熱フィン21からの空気への放熱が期待できないため冷媒が冷却されず、それに伴ってインバータ20の温度が急激に上昇する。一方インホイールモータ30の温度は、その大きな熱時定数のため冷媒に対して低い温度で推移している。
また、冷媒温度は蒸発温度に達するまでは温度上昇するが、蒸発温度に達するとインホイールモータ30自体の熱容量に基づく凝縮が行われるため冷媒温度が蒸発温度に保たれることになり、ひいてはインバータ20の温度も一定温度で推移する。(第1の実施の形態による効果として前述。)
第2の実施の形態では、インホイールモータ30の温度が上昇して冷媒蒸発温度に近くなると蒸気が蓄熱タンク10へ流入して凝縮が行われるため、さらに一定冷媒温度の時間が延長されることになる。したがって、所望の動力性能を確保するために高負荷で長時間のモータ出力が要求される場合においても、インホイールモータ30の適用を可能とする。したがって、本実施の形態により冷媒の冷却性能が向上するため、インバータ放熱フィン21の小型化を実現できる。
蓄熱タンク10内の蓄熱材9の融解が終了すると凝縮がどこでも行われなくなり、冷媒温度,インバータ20温度ともに上昇する。実際の設計では、インホイールモータ30の熱容量やインバータ放熱フィン21,モータ放熱フィン31の配置によるインホイールモータ30熱容量の使用割合と無風での高負荷運転必要時間との関係から蓄熱材9の量を調整することにより、この持続時間を設定することになる。
尚、本実施の形態では、インバータ放熱フィン21を小型化するものを示したが、インバータ放熱フィン21を削減しても、放熱機能は保たれて効果を奏する。
ところで、上記に記載した第1の実施の形態および第2の実施の形態ではインホイールモータを例にとって説明したが、インホイールモータに限定しない通常のモータにあっても本冷却装置は実施可能である。
また、上記に記載した第1の実施の形態および第2の実施の形態ではループ式ヒートパイプを用いた冷却装置を例にとって説明したが、ループ式ヒートパイプに限定しない通常の液冷式冷却装置にあっても本冷却装置は適用可能である。
2…インバータ冷却流路(冷媒流路)
3…インバータ放熱流路(冷媒流路)
4…モータ冷却流路(冷媒流路)
5…モータ放熱流路(冷媒流路)
9…蓄熱材
10…蓄熱タンク
11…冷媒供給流路(冷媒流路)
12…冷媒戻し流路(冷媒流路)
20…インバータ
21…インバータ放熱フィン(放熱フィン)
30…インホイールモータ(モータ)
31…モータ放熱フィン(第二の放熱フィン)
32…ハウジング
36…回転軸
3…インバータ放熱流路(冷媒流路)
4…モータ冷却流路(冷媒流路)
5…モータ放熱流路(冷媒流路)
9…蓄熱材
10…蓄熱タンク
11…冷媒供給流路(冷媒流路)
12…冷媒戻し流路(冷媒流路)
20…インバータ
21…インバータ放熱フィン(放熱フィン)
30…インホイールモータ(モータ)
31…モータ放熱フィン(第二の放熱フィン)
32…ハウジング
36…回転軸
Claims (7)
- 冷媒流路内を一方向に通流する冷媒により前記冷媒流路に近接するインバータとモータとを冷却し、冷却後に冷媒を再度前記冷媒流路の上流側へ供給するインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の一部は、
前記インバータを冷却する下流側かつ前記モータを冷却する上流側で前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項1に記載のインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の一部は、
放熱フィンを介して前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項1あるいは請求項2に記載のインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の一部は、
前記モータのハウジング外周部の回転軸方向外側で前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項1から請求項3に記載のいずれかのインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の他の一部は、
前記モータを冷却する下流側で前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項4に記載のインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の他の一部は、
第二の放熱フィンを介して前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項4あるいは請求項5に記載のいずれかのインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路の他の一部は、
前記モータの前記ハウジング外周部の前記回転軸方向内側で前記モータと一体とする、
インバータおよびモータの冷却装置。 - 請求項1から請求項6に記載のいずれかのインバータおよびモータの冷却装置において、
前記冷媒流路は、
前記モータを冷却する下流側に前記冷媒の熱を吸収させる蓄熱材を保持した蓄熱タンク、を備える、
インバータおよびモータの冷却装置。
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