JP2010142049A - 多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置 - Google Patents

多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】共通コンバータのコストやサイズの増大化を回避して、かかる瞬時的な過大電流に対しても、この共通コンバータを保護することができるようにする。
【解決手段】各サーボアンプ3a〜3cにおいて、電流指令値Ii *と速度検出値ωiと直流電圧検出値Vdciとから夫々の消費電流値Iia,Iib,Iicを求め、コンバータ出力電流演算部21でこれらを加算して総合消費電流値Icvoを求め、時限演算部22でこの総合消費電流値Icvoに該当する補完値f(Icvo)をデータベースから求めて過負荷判定値Is(k)を求める。そして、過負荷判定部23において、過負荷判定値Is(k)を共通コンバータ2(図7)の容量に応じた判定閾値Ithと比較し、Is(k)≧Ithときには、共通コンバータ2は過負荷状態にあるものとして、サーボアンプ3a〜3cの動作を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のサーボモータを備えた産業工作機械などを駆動する多軸モータドライブシステムに係り、特に、これらサーボモータを駆動するサーボアンプに直流源として共通に用いられる多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置に関する。
従来、産業用工作機械などのモータドライブシステムとしては、小中容量のサーボモータのトルクをギアを用いて大トルクに変換するシステムが用いられていたが、近年では、複雑で保守が困難なギアを用いないダイレクトドライブ化が進んできており、その一例として、産業用工作機械などの駆動対象機械に複数のサーボモータを設けて、この駆動対象機械の各部の駆動個所を夫々のサーボモータで分担して駆動するようにした多軸モータドライブシステムが提案されている。
図7はかかる多軸モータドライブシステムの一例を示すシステム構成図であって、1は交流電源、2は共通コンバータ、3a,3b,3cはサーボアンプ、4a,4b,4cはサーボモータ、5a,5b,5cは位置センサである。
同図において、駆動対象機械では、複数(ここでは、3個)のサーボモータ4a〜4cが用いられ、夫々のサーボモータ4a〜4cが、夫々毎に、サーボアンプ3a〜3cによって駆動される。これらの直流電源としては、同じ1つのコンバータ、即ち、共通コンバータ2が用いられる。
交流電源1からの交流は共通コンバータ2で直流に変換され、サーボアンプ3a〜3cに供給される。これらサーボアンプ3a〜3cは夫々インバータを備えており、供給された直流がこれらインバータによって交流に変換されてサーボモータ4a〜4cに供給される。
また、各サーボモータ4a〜4cには、その回転量を検出する位置センサ5a〜5cが設けられ、それらの検出出力がサーボアンプ3a〜3cに供給される。そして、サーボアンプ3a〜3cにサーボモータ4a〜4cの回転量を指令する位置指令値が供給されると、サーボアンプ3a〜3cのインバータ部が動作してサーボモータ4a〜4cに駆動電流を供給し、これらサーボモータ4a〜4cを回転駆動する。このとき、これらサーボモータ4a〜4cの回転量が位置センサ5a〜5cの検出出力によって監視されてインバータが制御され、、これにより、サーボモータ4a〜4cは位置指令値に応じた回転量だけ回転駆動される。
以上は、位置制御の説明であるが、速度制御,トルク制御の場合においても、同様に速度指令値,トルク指令値に応じた速度,トルクで回転駆動する。
ところで、サーボアンプ3a〜3cに共通に1つの共通コンバータ2が使用され、この共通コンバータ2がサーボアンプ3a〜3cの負荷を負担することになり、サーボアンプ3a〜3cの負荷が増大すると、共通コンバータの負荷が増大して発熱量が増大する。共通コンバータ2にも、通常放熱機構が設けられ、異常な温度上昇を抑えることができるようにしているが、過負荷状態となってこの放熱機構でも放熱しきれない発熱状態となると、共通コンバータが故障し、この多軸モータドライブシステムが動作できなくなる事態も生ずる。
これを防止するために、夫々のサーボアンプ4a〜4cの出力を求めて加算し、その加算出力の多軸の動作1周期の期間当りの平均値を閾値(コンバータ2の定格出力)と比較することにより、この平均値が閾値を越えた場合には、共通コンバータ2が過負荷状態にあるものとして、全てのサーボアンプ3a〜3aからの出力を停止、あるいはサーボモータ4a〜4cのうちの所定のものの動作速度を低下させるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−199792号公報
ところで、サーボアンプ3a〜3cが同時に過負荷状態となると、共通コンバータには、非常に大きな電流が瞬時的に流れることになり、異常な発熱が瞬時的に発生し、これが共通コンバータの故障の原因となることがある。
これに対し、上記特許文献1に記載の技術では、各サーボアンプ3a〜3cの出力電力の和の動作1周期の平均値を閾値と比較することにより、過負荷状態を検出するものであるから、過負荷による上記の瞬時的な過大電流(以下、過負荷電流という)を検出することができず、このような過負荷状態に対しては、共通コンバータの保護を行なうことができない。
また、このような瞬時的な過大電流に対しての保護を図るために、共通コンバータの容量を高めるか、共通コンバータ内に出力電圧と出力電流を検出する回路を設けるようにすることが考えられるが、共通コンバータのコストやサイズが増大化するという問題がある。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、共通コンバータのコストやサイズの増大化を回避して、かかる瞬時的な過大電流に対しても、この共通コンバータを保護することができるようにした多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法は、1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムにおいて、複数のサーボアンプ毎の消費電流を求めて、これら複数の消費電流を加算した総合消費電流を求め、総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、過負荷判定値を予め設定された共通コンバータの容量に応じた閾値と比較することにより、共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定し、共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定のときには、複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる機能を備えたことを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法は、1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムにおいて、複数のサーボアンプ毎の消費電流値を求めて、これら複数の消費電流値を加算して総合消費電流値を求め、総合消費電流値を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、過負荷判定値を予め設定された共通コンバータの容量に応じた閾値と比較することにより、共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定し、共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定のときには、複数のサーボアンプのうちで出力を所定量低減可能とするサーボアンプがあるとき、サーボアンプの出力を所定量低減し、出力を所定量低減可能とするサーボアンプがないとき、複数のサーボアンプ全ての動作を停止させることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法は、サーボモータのトルク値とサーボモータの速度検出値と共通コンバータからサーボアンプに供給される直流の直流電圧検出値とから消費電流を求めることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法は、複数の消費電流値を加算した総合消費電流値が負値であるとき、総合消費電流値を零にして過負荷判定値を求めることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法は、過負荷判定値が、総合消費電流値を共通コンバータの上昇温度もしくは降下温度に該当する補完値に変換し、前回求めた過負荷判定値に補完値を加算もしくは減算した値であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置は、1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムにおいて、複数のサーボアンプ毎の消費電流を求める複数の第1の演算部と、複数の第1の演算部で得られた複数のサーボアンプの消費電流を加算して総合消費電流を求める第2の演算手段と、総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、過負荷判定値を予め設定された共通コンバータの容量に応じた閾値と比較し、共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定する第3の演算手段と、第3の演算手段が共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定をすることにより、複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置は、1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムにおいて、複数のサーボアンプ毎の消費電流を求める複数の第1の演算部と、複数の第1の演算部で得られた複数のサーボアンプの消費電流を加算して総合消費電流を求める第2の演算手段と、総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、過負荷判定値を予め設定された共通コンバータの容量に応じた閾値と比較し、共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定する第3の演算手段と、第3の演算手段が共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定をすることにより、複数のサーボアンプのうちで出力を所定量低減可能とするサーボアンプがあるときには、サーボアンプの出力を所定量低減し、出力を所定量低減可能とするサーボアンプがないときには、複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置は、第1の手段が、サーボモータのトルク値とサーボモータの速度検出と共通コンバータからサーボアンプに供給される直流の直流電圧検出値とから消費電流を求めることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置は、第3の演算手段が、第2の演算手段で得られた総合消費電流値が負であるとき、総合消費電流値を零として過負荷判定値を求めることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置は、第3の手段が、総合消費電流値を共通コンバータの上昇温度もしくは降下温度に該当する補完値に変換し、前回求めた過負荷判定値に補完値を加算もしくは減算して過負荷判定値を求めることを特徴とする。
また、本発明による多軸モータドライブシステムは、夫々サーボモータを駆動する複数のサーボアンプと、交流を直流に変換し、複数のサーボアンプに直流を同時に供給する共通インバータと、複数のサーボアンプの過負荷状態を判定し、過負荷状態であることを判定すると、複数のサーボアンプの動作を停止させる共通コンバータの過負荷保護装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によると、共通コンバータの負荷電流が連続的に増加することによる過負荷状態に加えて、過負荷電流が瞬時に増加することによる過負荷状態も検出することができ、かかる過負荷に対しても、共通コンバータを確実に保護することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
まず、図2により、本発明による多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護装置の概略構成について説明する。但し、図2において、10a,10b,10cは消費電流演算部、20は過負荷検出部であり、図7に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
本発明による共通コンバータの過負荷保護装置が用いられる多軸モータドライブシステムも、図7と同様のシステム構成をなしている。
図2において、サーボアンプ3a,3b,3cには夫々、本発明による共通コンバータの過負荷保護装置を構成する消費電流演算部10a,10b,10cが設けられており、マスタアンプとしてのサーボアンプ3aには、さらに、本発明による共通コンバータの過負荷保護装置を構成する過負荷検出部20が設けられている。なお、これに対し、サーボアンプ3b,3cはスレーブアンプとなる。
消費電流演算部10a,10b,10cでは夫々、サーボアンプ3a,3b,3cでの消費電流Iia,Iib,Iicが検出され、これらがサーボアンプ3aでの過負荷検出部20に供給されて、瞬時的または連続的な過負荷電流が瞬時的に検出される。ここで、瞬時的に過負荷電流が検出されるとは、過大な過負荷電流が瞬時的に、または、連続して発生する状態となった場合でも、それが発生するとともに、瞬時的に検出されることをいうものであって、以下では、瞬時的な過負荷電流が検出されるとして説明するが、連続的に過負荷電流が検出される場合も同様である。
また、かかる過負荷電流の検出は、所定の周期で繰り返し行なわれる。
図1は本発明による多軸モータドライブシステムと多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法及び装置の第1の実施形態を示すブロック構成図であって、21はコンバータ出力電流演算部、22は時限演算部、23は過負荷判定部、30はインバータ、31は電流検出部、32は電流制御演算部、33は位置制御演算部、34は速度演算部、35は速度制御演算部、36は電圧検出部、40は表示部であり、図2,図7に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。以下では、マスタアンプのサーボアンプ3aについて説明する。
同図において、サーボアンプ3aでは、インバータ30が設けられ、共通コンバータ2(図7)からの直流がこのインバータ30によって交流電流に変換され、駆動電流としてサーボモータ4aに供給される。また、この駆動電流が電流検出部31で検出され、この検出結果の検出電流値が電流制御演算部32に供給される。
一方、サーボモータ4aの位置センサ5aの検出出力(回転量)は、速度演算部34に供給されて演算処理されて、サーボモータ4aが回転しているときの回転速度が検出され、速度検出値ωiaとして出力されるとともに、位置制御演算部33に供給される。この位置制御演算部33では、外部から位置指令値が供給されると、位置センサ5aの検出出力をもとに、この位置指令値に応じた位置にサーボモータ4aを回転させるための速度指令値を生成して出力する。この速度指令値は、速度演算部34からの速度検出値ωiaとともに、速度制御演算部35に供給され、この速度指令値に応じた速度でサーボモータ4aを回転させるための電流指令値Ii *aを生成する。この電流指令値Ii *aは電流制御演算部32に供給され、電流検出部31からの検出電流値を基に、インバータ30からサーボモータ4aに供給される駆動電流がこの電流指令値Ii *aとなるように、インバータ30を制御する制御信号が生成される。
外部から位置指令値があったときにサーボモータ4aが停止状態にあり、電流検出部31からの検出電流値及び位置センサ5aの検出出力が零であるときには、この位置指令値に応じた電流指令値Ii *aが速度制御部35から出力されて電流制御演算部32に供給され、これにより、この電流指令値Ii *aに応じた駆動電流がインバータ30からサーボモータ4aに供給されるようにインバータ30が制御される。これにより、インバータ30では、スイッチング素子のオン,オフのタイミングが制御されて電流が出力され、これがサーボモータ4aに駆動電流が供給される。駆動電流の供給とともに、サーボモータ4aにトルクが発生し、これにより、サーボモータ4aが起動する。そして、サーボモータ4aは加速されていき、その速度が規定の速度になると、この規定の速度でサーボモータ4aは回転する。
なお、サーボモータ4aを規定の速度まで加速する期間、共通コンバータ2からサーボアンプ3aを介して電力が供給されるが、これを力行という。
また、外部からの位置指令値に応じてサーボモータ4aが所定の回転をすると、これを回転センサ5aが検出することにより、速度制御演算部35から出力される電流指令値Ii *aは零となり、サーボモータ4aは停止する。このサーボモータ4aの停止は、サーボモータ4aが次第に減速することによって行なわれるものであるが、これにより、サーボモータ4aの固定子コイルに電圧が誘起され、これによる電力がサーボアンプ3aを介して共通コンバータ2に還元される。
なお、このように、サーボモータ4aが減速することによって電力がコンバータ2に還元されることを回生という。
また、上記の場合のサーボモータ4aの回転方向を正の回転方向とすると、このときの位置指令値を正の位置指令値とすると、これに対し、外部から負の位置指令値が供給されると、速度制御演算部35からは負の電流指令値Ii *aが出力されて電流制御演算部32に供給される。これにより、電流制御演算部32は、サーボモータ4aが負の回転方向に回転するように、インバータ30を制御する。この場合も、サーボモータ4aは、起動して負の回転方向に加速され、その加速期間が力行区間となり、また、その後サーボモータ4aが停止するときの減速期間が回生区間となる。
図3(a)はサーボモータ4aの正負の回転方向に対する力行区間と回生区間とを示すものであって、横軸を時間軸、縦軸をトルク値Tと検出速度値ωとの軸を表わしており、縦軸の正領域を正の回転方向、同じく負領域を負の回転方向としている。
なお、トルク値Tは、トルク定数をKtとすると、電流指令値Ii *aとにより、
i=Kt×Ii *a ……(1)
で表わされ、検出速度値ωは、速度演算部34の速度検出値である。
図3(a)において、サーボモータ4aが正の回転方向に回転するように起動する場合には、その力行区間でのトルク値Tは正であり、速度検出値ωも正値で増加していく。また、サーボモータ4aが負の回転方向に回転するように起動する場合には、その力行区間でのトルク値Tは負であり、速度検出値ωも負値で増加していく。
一方、正の回転方向に回転しているサーボモータ4aが停止する場合には、その回生区間でのトルク値Tは負であり、速度検出値ωは正値で減少していく。また、負の回転方向に回転しているサーボモータ4aが停止する場合には、その回生区間でのトルク値Tは正であり、速度検出値ωは負値で減少していく。
以上のように、サーボモータ4aは制御されるが、これは他のサーボモータ4b,4cやサーボアンプ3b,3cについても同様である。
次に、この第1の実施形態の多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法及び装置について説明する。
この共通コンバータの過負荷保護装置は、
サーボアンプ3aでの消費電流Ii演算部10aでは、速度制御演算部35から出力される電流指令値Ii *aと、速度制御部34から出力される速度検出値ωiaと、電圧検出部36で検出される共通コンバータ2から供給される直流の直流電圧検出値Vdciaとが所定の周期で取り込まれる。
この周期は、図3(a)における力行区間や回生区間の時間長(例えば、数10msec以上)よりも充分短く、数10μsec〜msec単位の周期であり、電流指令値Ii *aと速度検出値ωiaと直流電圧検出値Vdciaとが取り込まれる毎に、以下の処理動作が行なわれて共通コンバータ2の過負荷判定が行なわれる。
そこで、消費電流Ii演算部10aでは、電流指令値Ii *aと速度検出値ωiaと直流電圧検出値Vdciaとが取り込まれると、まず、予め設定されているトルク定数Ktaと電流指令値Ii *aとから、上記式(1)に従って、サーボモータ4aのトルク値Tiaを
ia=Kta×Ii *a ……(2)
で求め、次いで、サーボモータ4aへの出力値Piaを、このトルク値Tiaと上記の速度検出値ωiaとから、
ia=Tia×ωia ……(3)
で求める。そして、さらに、サーボアンプ3aの消費電流値Iiaを、この出力値Piaと上記の直流電圧検出値Vdciaとから、
ia=Pia/Vdcia ……(4)
で求める。
ここで、図3(b)は図3(b)に対する出力値Piと消費電流値Iiとを示す図であって、力行区間では、トルク値Piと速度検出値ωiとがともにサーボモータ4aの回転方向の値であるから、出力値Piと消費電流値Iiはサーボモータ4aの回転方向に応じた値で増加していき、正の値であるが、回生区間では、トルク値Piと速度検出値ωiとがともにサーボモータ4aの回転方向とは反対方向の値であり、このため、出力値Piと消費電流値Iiはサーボモータ4aの回転方向とは反対方向に応じた値で減少していき、負の値である
このようにして得られたサーボアンプ3aの消費電流値Iiaが過負荷検出部20のコンバータ出力電流演算部21に供給されるが、サーボアンプ3b,3cにおいても、その消費電流演算部10b,10c(図2)でその消費電流値Iib,Iicが検出され、これらの消費電流値Iib,Iicがコンバータ出力電流演算部21に供給される。
コンバータ出力電流演算部21は、これら消費電流値Iia,Iib,Iicの総合消費電流値Icvo、即ち、
cvo=ΣIi ……(5)
を求める。総合消費電流値Icvoは、共通コンバータ2の出力電流値に関するものである。但し、これら消費電流値Iia,Iib,Iicは、サーボモータ4a〜4cの正負の回転方向にかかわらず、上記のように、力行区間では、正値であって、回生区間では、負値である。そこで、総合消費電流値Icvo<0であるときには、サーボモータ4a〜4cの少なくともいずれかが回生区間にあり、電力を共通コンバータ2に戻していることになり、この場合には、共通コンバータ2では、発熱が行なわれず、放熱が支配的となるため、その保護動作を行なう必要はない。このため、総合消費電流値Icvo<0であるときには、総合消費電流値Icvo=0とする。このようにして得られた総合消費電流値Icvoは、過負荷検出部20の時限演算部22に供給される。
時限演算部22では、総合消費電流値Icvoに対応する補完値f(Icvo)のデータテーブルが設定されており、このデータテーブルからこの総合消費電流値Icvoに対応する補完値f(Icvo)を抽出し、過負荷判定のための値、即ち、過負荷判定値Is(k)を、次の式(6)に従って求める。
s(k)=Is(k−1)+f(Icvo) ……(6)
但し、Is(k−1)は前回の過負荷判定で用いた前回の過負荷判定値である。
なお、データテーブルに総合消費電流値Icvoに対応する補完値f(Icvo)か存在しない場合には、総合消費電流値Icvoの両隣の総合消費電流値Icvoの補完値f(Icvo)を抽出し、これらの補間処理によって得ることができる。
ここで、前回の過負荷判定値Is(k−1)の判定のときには、これに相当する総消費電流値の電流が共通コンバータ2から出力されて共通コンバータ2が発熱している状態にあるとすると、これにより、共通コンバータ2はある温度に加熱されている状態にあり、次の(今回の)過負荷判定時で総合消費電流値Icvoの電流が共通コンバータ2から出力されると、これによる発熱により、共通コンバータから加熱されて、その温度は前回の温度からこの今回の総合消費電流値Icvoの電流によって生ずる発熱の分だけ、共通コンバータ2の温度が変化する。
上記式(6)はこのことを表わすものであって、Is(k−1)は前回の過負荷判定時での共通コンバータ2の加熱温度に相当する電流値であり、+f(Icvo)は今回の過負荷判定時での前回の過負荷判定時での共通コンバータ2の加熱温度からの加熱温度の変化分に相当する電流値である。
今回の過負荷判定時の総合消費電流値Icvoが、前回の過負荷判定時の総合消費電流値に対して、増加したものであって、共通コンバータ2の加熱温度を高めるものであるときには(総合消費電流値Icvoによる共通コンバータ2の発熱量が放熱量を上廻る場合)、上記式(6)において、補完値f(Icvo)は正値であって、前回の過負荷判定値Is(k−1)に加算する「+f(Icvo)」となり、今回の過負荷判定時の総合消費電流値Icvoが、前回の過負荷判定時の総合消費電流値に対して、減少したものであって、共通コンバータ2の加熱温度を低めるものであるときには(総合消費電流値Icvoによる共通コンバータ2の発熱量が放熱量を下廻る場合)、上記式(6)において、補完値f(Icvo)は負値であって、前回の過負荷判定値Is(k−1)に加算する。
このように、総合消費電流値Icvoに対して、共通コンバータ2の加熱温度が上昇,降下することを示すために、総合消費電流値Icvoをこの加熱温度の上下動に相当する補完値f(Icvo)に変換して、上記式(6)により、過負荷判定値Is(k)を求めるものである。
図4は総合消費電流値Icvoと補完値f(Icvo)との関係を概略的に示すグラフ図である。
同図において、上記のように、総合消費電流値Icvo≧0であって、共通コンバータ2で発熱と放熱とが平衡するときの総合消費電流値Icvoを平衡点Iepとすると、
ep≧Icvo≧0のときには、補完値f(Icvo)≦0
であって、過負荷判定値Is(k)は前回の過負荷判定時での過負荷判定値Is(k−1)と等しいか、低下する。これは、図3(a)での回生区間や、力行区間であっても、総合消費電流値IcvoがIepよりも小さい場合である。
cvo>Iepのときには、補完値f(Icvo)>0
であって、過負荷判定値Is(k)は前回の過負荷判定時での過負荷判定値Is(k−1)よりも上昇する。これは、図3(a)での力行区間であって、しかも、総合消費電流値Icvoの増加が大きい場合である。
図1に戻って、時限演算部22で得られた過負荷判定値Is(k)は過負荷判定部23に供給される。この過負荷判定部23では、共通コンバータ2が過負荷状態となるときの過負荷判定値Is(k)が使用される共通コンバータ2の容量に応じた判定閾値Ithが予め設定されており、この時限演算部22で得られた過負荷判定値Is(k)がこの判定閾値Ithと比較される。そして、
s(k)<Ith
のときには、共通コンバータ2が過負荷状態となっていないと判定し、また、
s(k)≧Ith
のときには、共通コンバータ2が過負荷状態となった判定し、この旨を表示部40に通知して警報を発生させるとともに、この旨を図示しない制御部にも通知して、後述する所定の制御を行なわせる。
図5は上記第1の実施形態の処理動作の一具体例を示すフローチャートである。以下、図1を参照してこの具体例を説明する。
図1で図示しないメモリに容量が異なる共通コンバータ毎に判定閾値Ithが格納されており、図1で使用される共通コンバータ2の容量の判定閾値Ithが読み出されて過負荷判定部23に設定される(ステップS100)。
消費電流Ii演算部10aで速度制御演算部35から電流指令値Ii *aが、速度演算部34から速度検出値ωiaが、電圧検出部36から直流電圧検出値Vdciaが夫々取り込まれると、この消費電流Ii演算部10aで、上記式(2)〜(4)を基に、消費電流値Iiaが求められ、また、これと、同様にして得られたサーボアンプ3b,3cからの消費電流値Iib,Iicとから、コンバータ出力電流演算部21で、上記式(5)により、総合消費電流値Icvoが求められる(ステップS101)。
次に、時限演算部22において、この総合消費電流値Icvoに対応する補完値f(Icvo)をデータテーブルから求め(ステップS102)、上記式(6)により、過負荷判定値Is(k)を求める(ステップS103)。
そして、過負荷判定部23において、過負荷判定値Is(k)をステップS100で予め設定されている判定閾値Ithと比較され、Is(k)<Ithであるときには(ステップS4の“Yes”)、そのまま多軸モータドライブシステムの運転を継続し(ステップS105)、次の電流指令値Ii *a,速度検出値ωia,直流電圧検出値Vdciaの取り込みからステップS101からの処理動作を繰り返す。
s(k)≧Ithであるときには(ステップS104の“No”)、上記の図示しない制御部を動作させて各サーボアンプ3a〜3cの動作を停止させ(ステップS106)、また、表示部40に共通コンバータ2が過負荷状態にあることを通知して、過負荷アラームを発生させる(ステップS107)。
これにより、多軸モータドライブシステムが停止して、共通コンバータ2が過負荷状態から保護されることになる。
このように、この第1の実施形態では、複数個のサーボアンプに1つのコンバータが共通に使用される多軸モータドライプシステムにおいて、各軸(サーボモータ)のトルク値とサーボモータの速度検出値と電圧検出値とを用いて消費電流を求め、これら各軸の消費電流の和である総合消費電流から共通コンバータの出力電流を求めて、これを時限演算した過負荷判定値とこの共通コンバータの容量に応じた判定閾値との比較により、この共通コンバータが過負荷状態にあるのか否かを判定するものであって、共通コンバータが過負荷状態になると、それが瞬時になったものとしても、多軸モータドライプシステムの運転が停止されるものであり、ユーザが誤ってこの多軸モータドライプシステムを過負荷レベル以上で使用しても、共通コンバータを故障させないようにすることができる。
図6は本発明による多軸モータドライブシステムと多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法及び装置の第2の実施形態の処理動作の一具体例を示すフローチャートである。この第2の実施形態も、図1に示す構成をなしており、以下、図1を参照してこの具体例を説明する。
また、図6におけるステップS100〜S105及びステップS106,S107は第1の実施形態での図5におけるステップS100〜S105及びステップS106,S107と同様であり、これらの説明は省略する。
図6において、過負荷判定部23で過負荷判定値Is(k)と判定閾値Ithとが比較されたとき、Is(k)≧Ithであるときには(ステップS4の“No”)、サーボアンプ3a〜3cのうちで出力値Piを所定量小さくできるものがあるか否かを判定し(ステップS200)、いずれもが小さくできないときには(ステップSの“No”)、上記の第1の実施形態と同様、各軸(サーボアンプ3a〜3c)の動作を停止させ(ステップS106)、の図示しない制御部を動作させて各サーボアンプ3a〜3cの動作を停止させ(ステップS106)、表示部40で過負荷アラームを発生させる(ステップS107)。これにより、多軸モータドライブシステムが停止して、共通コンバータ2は過負荷状態から保護されることになる。
また、過負荷の判定があって(ステップS104の“No”)、サーボアンプ3a〜3cのいずれか、例えば、サーボアンプ3aの出力が小さくできるときには(ステップS200の“Yes”)、上記の図示しない制御部により、この対象となる軸(ここでは、サーボアンプ3a)の出力を所定量小さくし(ステップS201)、これとともに、表示部40にその旨を通知してこの対象となる軸の出力を低下させたことを表示させる過負荷ワーニングを行ない(ステップS202)、ステップS105に進んで、上記のように、多軸モータドライブシステムの運転を継続させる。これにより、共通コンバータ2は、動作を継続しつつ、過負荷状態から保護されることになる。
このように、この第2の実施形態では、複数個のサーボアンプに1つのコンバータが共通に使用される多軸モータドライプシステムにおいて、各軸(サーボモータ)のトルク値とサーボモータの速度検出値と電圧検出値とを用いて消費電流を求め、これら各軸の消費電流の和である総合消費電流から共通コンバータの出力電流を求めて、これを時限演算した過負荷判定値とこの共通コンバータの容量に応じた判定閾値との比較により、この共通コンバータが過負荷状態にあるのか否かを判定するものであって、共通コンバータが過負荷状態になると、いずれかのサーボアンプの出力を下げるものであるから、共通コンバータの負荷を低減することができ、その過負荷状態を回避することができる。但し、いずれのサーボアンプでのその出力を低下できないときには、出力を下げることができるサーボアンプを探索し続けると、その間共通コンバータは過負荷状態が続いてその保護にならないので、上記の第1の実施形態と同様、全てのサーボアンプの動作を停止させる。これにより、共通コンバータを過負荷状態から保護することができる。なお、共通コンバータが過負荷状態になったときに全てのサーボアンプを停止させるか、そのいずれかの出力を下げるようにするかは、選択できるようにすることも可能である。
本発明による多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置の第1の実施形態を示すブロック構成図である。 多軸モータドライブシステムでの本発明による共通コンバータの過負荷保護装置の概略構成を示す図である。 図1に示すサーボアンプでの力行区間と回生区間とでの出力値と消費電流との変化を示す図である。 図1における時限演算部での処理の総合消費電流値Icvoと補完値f(Icvo)との関係を概略的に示すグラフ図である。 図1に示す第1の実施形態の処理動作を示すフローチャートである。 本発明による多軸モータドライブシステムとその共通コンバータの過負荷保護方法及び装置の第2の実施形態の処理動作を示すフローチャートである。 多軸モータドライブシステムの一例を示すシステム構成図である。
符号の説明
1 交流電源
2 共通コンバータ
3a,3b,3c サーボアンプ
4a,4b,4c サーボモータ
5a,5b,5c 位置センサ
10a,10b,10c 消費電流演算部
20 過負荷検出部
21 コンバータ出力電流演算部
22 時限演算部
23 過負荷判定部
30 インバータ
31 電流検出部
32 電流制御演算部
33 位置制御演算部
34 速度演算部
35 速度制御演算部
36 電圧検出部
40 表示部

Claims (11)

  1. 1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、該複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法において、
    該複数のサーボアンプ毎の消費電流を求めて、これら複数の消費電流を加算した総合消費電流を求め、
    該総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、該過負荷判定値を予め設定された該共通コンバータの容量に応じた閾値と比較することにより、該共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定し、
    該共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定のときには、該複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる
    を備えたことを特徴とする共通コンバータの過負荷保護方法。
  2. 1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、該複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護方法において、
    該複数のサーボアンプ毎の消費電流値を求めて、これら複数の消費電流値を加算して総合消費電流値を求め、
    該総合消費電流値を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、該過負荷判定値を予め設定された該共通コンバータの容量に応じた閾値と比較することにより、該共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定し、
    該共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定のときには、該複数のサーボアンプのうちで出力を所定量低減可能とするサーボアンプがあるとき、該サーボアンプの出力を該所定量低減し、出力を該所定量低減可能とするサーボアンプがないとき、該複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる
    を備えたことを特徴とする共通コンバータの過負荷保護方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記サーボモータのトルク値と前記サーボモータの速度検出と前記共通コンバータから前記サーボアンプに供給される直流の直流電圧検出値とから前記消費電流を求めることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護方法。
  4. 請求項1,2または3において、
    複数の消費電流値を加算した前記総合消費電流値が負値であるとき、前記総合消費電流値を零にして前記過負荷判定値を求めることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護方法。
  5. 請求項4において、
    前記過負荷判定値は、前記総合消費電流値を前記共通コンバータの上昇温度もしくは降下温度に該当する補完値に変換し、前回求めた前記過負荷判定値に該補完値を加算もしくは減算した値であることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護方法。
  6. 1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、該複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置において、
    該複数のサーボアンプ毎の消費電流を求める複数の第1の演算部と、
    該複数の第1の演算部で得られた該複数のサーボアンプの消費電流を加算して総合消費電流を求める第2の演算手段と、
    該総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、該過負荷判定値を予め設定された該共通コンバータの容量に応じた閾値と比較し、該共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定する第3の演算手段と、
    該第3の演算手段が該共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定をすることにより、該複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる手段と
    を備えたことを特徴とする共通コンバータの過負荷保護装置。
  7. 1つの共通コンバータで交流を直流に変換して複数のサーボアンプに供給し、該複数のサーボアンプ毎にサーボモータを駆動する多軸モータドライブシステムの共通コンバータの過負荷保護装置において、
    該複数のサーボアンプ毎の消費電流を求める複数の第1の演算部と、
    該複数の第1の演算部で得られた該複数のサーボアンプの消費電流を加算して総合消費電流を求める第2の演算手段と、
    該総合消費電流を基に、時限演算により、過負荷判定値を求め、該過負荷判定値を予め設定された該共通コンバータの容量に応じた閾値と比較し、該共通コンバータが過負荷状態にあるか否かを判定する第3の演算手段と、
    該第3の演算手段が該共通コンバータが過負荷状態にあるとの判定をすることにより、該複数のサーボアンプのうちで出力を所定量低減可能とするサーボアンプがあるときには、該サーボアンプの出力を該所定量低減し、出力を該所定量低減可能とするサーボアンプがないときには、該複数のサーボアンプ全ての動作を停止させる手段と
    を備えたことを特徴とする共通コンバータの過負荷保護装置。
  8. 請求項6または7において、
    前記第1の手段は、前記サーボモータのトルク値と前記サーボモータの速度検出と前記共通コンバータから前記サーボアンプに供給される直流の直流電圧検出値とから前記消費電流を求めることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護装置。
  9. 請求項6,7または8において、
    前記第3の演算手段は、前記第2の演算手段で得られた前記総合消費電流値が負であるとき、前記総合消費電流値を零として前記過負荷判定値を求めることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護装置。
  10. 請求項9において、
    前記第3の手段は、前記総合消費電流値を前記共通コンバータの上昇温度もしくは降下温度に該当する補完値に変換し、前回求めた前記過負荷判定値に該補完値を加算もしくは減算して前記過負荷判定値を求めることを特徴とする共通コンバータの過負荷保護装置。
  11. 夫々サーボモータを駆動する複数のサーボアンプと、
    交流を直流に変換し、複数の該サーボアンプに該直流を同時に供給する共通インバータと、
    複数の該サーボアンプの過負荷状態を判定し、過負荷状態であることを判定すると、複数の該サーボアンプの動作を停止させる該共通コンバータの過負荷保護装置と
    を備えたことを特徴とする多軸モータドライブシステム。
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