JP2010141989A - 永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法 - Google Patents

永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法 Download PDF

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健 池見
Takenari Okuyama
豪成 奥山
Toshiharu Oki
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Abstract

【課題】永久磁石を孔内でがたつくことなく固定し、振動によって永久磁石の割れや欠けの発生を抑制できる永久磁石式モータを提供する。
【解決手段】複数の孔部8に永久磁石7を挿入固定させたロータ3と、このロータ3を回転させる回転磁界を発生させるコイル4を巻装させたステータ2と、を備えた永久磁石式モータであって、永久磁石7を2つ以上に分割し、その分割した磁石7A、7B間に、前記孔部8への磁石挿入時に対して挿入後に厚みが増して各磁石7A、7Bを前記孔部8の内壁面8a、8bに押し付ける磁石固定手段を設けた。磁石固定手段は、孔部8への磁石挿入後に熱膨張して厚みを増す発泡樹脂シート9からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法に関する。
例えば、磁気回路に永久磁石を用いた永久磁石式モータでは、ロータ回転時やモータ振動時において、永久磁石がロータ本体に形成した孔内で動くことにより磁石に割れや欠けが生じ或いは磁石の表面コーティングが傷付いて錆が生じないように、孔又は永久磁石に接着剤を塗布して当該永久磁石を固定させている。
しかし、磁石と孔とのクリアランスは狭いため、磁石挿入時に接着剤が削ぎ落とされて磁石の固定が不十分になる。これを防止するため、従来では、孔の入口に爪部を設けると共に孔の底に不可逆的に熱膨張可能な板状の樹脂材を設け、その上に永久磁石を挿入配置した後、樹脂材を加熱し熱膨張させて前記永久磁石を前記爪部に押圧させることで固定する技術が開示されている(例えば、特許文献1等に記載)。
特許第3704010号公報
しかし、特許文献1の技術では、やはり永久磁石を孔内に挿入する時に樹脂材が削られ易く、永久磁石の固定が不十分になり、モータ振動によって磁石に割れや欠けが生じる。
そこで、本発明は、永久磁石を孔内でがたつくことなく固定し、振動によって永久磁石の割れや欠けの発生を抑制できる永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法を提供する。
本発明の永久磁石式モータでは、永久磁石を少なくとも2つ以上に分割すると共に分割面をロータ軸方向に沿って形成し、その分割された磁石間に、ロータ本体に形成した孔部への磁石挿入時に対して挿入後に厚みが増して各磁石を前記孔部の内壁面に押し付ける磁石固定手段を設けている。
本発明の永久磁石固定方法では、永久磁石を少なくとも2つ以上に分割し、その分割した磁石間に発泡樹脂シートを挟み込み、その発泡樹脂シートを挟み込んだ状態で前記永久磁石をロータ本体に形成した孔部に挿入した後、該発泡樹脂シートを熱膨張させて各磁石を孔部の内壁面に押し付けて前記永久磁石を前記孔部に固定させる。或いは、分割した磁石間に弾性シートを挟み込み、その分割した磁石で弾性シートを圧縮させた状態で永久磁石を孔部に挿入した後、該弾性シートを弾性復帰させて各磁石を孔部の内壁面に押し付けて前記永久磁石を前記孔部に固定させる。
本発明の永久磁石式モータによれば、分割した磁石間に磁石固定手段を挟み込む構造であるので、磁石固定手段を傷付けることなく永久磁石を孔部に挿入することができる。磁石挿入後は、磁石固定手段の厚みが増すことで、分割した各磁石が孔部の内壁面に押し付けられて、永久磁石を孔部に対してがたつき無く固定させることができる。したがって、本発明の永久磁石式モータによれば、モータ振動による磁石の割れや欠け或いは磁石の表面コーティングの傷付きを防止することができる。さらに、本発明によれば、接着剤を使用しない分、永久磁石と孔部間のクリアランスを小さくすることができ、モータトルクの向上が図れ出力アップになる。
本発明の永久磁石固定方法によれば、分割した磁石間に発泡樹脂シート或いは弾性シートを挟み込んだ状態で永久磁石をロータ本体に形成した孔部に挿入しているので、発泡樹脂シート或いは弾性シートを傷付けることなく永久磁石を孔部に挿入することができる。磁石挿入後は、発泡樹脂シートを熱膨張させる或いは弾性シートを弾性復帰させるため、膨張した発泡樹脂シート或いは弾性復帰された弾性シートにより各磁石は孔部の内壁面に押し付けられて孔部に固定される。したがって、本発明によれば、簡単な工程で永久磁石を孔部にがたつき無く固定させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「永久磁石式モータの構造説明」
図1は本実施形態の永久磁石式モータの断面図、図2(A)は分割した磁石間に発泡樹脂シートを挟み込んだ状態で永久磁石を孔部に挿入した状態を示す要部拡大断面図、図2(B)はその発泡樹脂シートを熱膨張させて各磁石を孔部の内壁面に押し付けて永久磁石を孔部に固定させた状態を示す要部拡大断面図である。
本実施形態の永久磁石式モータ1は、図1に示すように、固定子であるステータ2と、回転子であるロータ3とを有した、いわゆる永久磁石式の交流モータである。
ステータ2は、内部にロータ3を回転可能に配置させる円筒形状をなし、その内周面にロータ3に回転磁界を発生させるコイル4を巻装させるコイル巻装孔5を有している。コイル巻装孔5は、円筒状をなすステータ2の軸方向(図1の紙面に垂直な方向)に貫通すると共に、周方向に所定間隔を置いて複数形成されている。
ロータ3は、例えば珪素鋼板からなる複数枚の円板形状をなす磁性体を、絶縁材を間に挟んで交互に積層した積層円筒体として形成されている。このロータ3の中心孔6には、図示を省略した回転軸が挿入固定される。ロータ3には、永久磁石7と、この永久磁石7を挿入固定させる孔部8とが形成されている。
孔部8は、ロータ本体の外周面3a近傍部にロータ軸方向(図1及び図2の紙面に垂直な方向)に貫通する貫通孔として形成されている。また、この孔部8は、ロータ回転方向に所定間隔をおいて複数形成されている。本実施形態では、前記孔部8を、平面視略長方形状をなす孔として形成している。
永久磁石7は、図2に示すように、前記孔部8の形状に応じた断面略長方形状をなし、ロータ3のロータ軸方向長さとほぼ同一長さとした棒磁石として形成されている。かかる永久磁石7は、ロータ回転方向である磁石幅方向(図2の矢印Aで示す方向)で2つの磁石7A、7Bに分割されている。具体的には、永久磁石7は、磁石幅方向Aの略中心位置で垂直に二等分されて、断面略長方形状をなす2つの磁石7A、7Bに分けられている。これら各磁石7A、7Bの分割面12は、孔部8の両長辺のうち外側の内壁面8cに対して垂直な面とされている。前記分割面12は、前記ロータ3のロータ軸方向に沿って形成されている。
分割された磁石7A、7B間には、孔部8への磁石挿入時に対して挿入後に少なくとも厚みが増して各磁石7A、7Bを前記孔部8の短辺である内壁面8a、8bに押し付ける磁石固定手段を設けている。磁石固定手段は、孔部8への磁石挿入後に熱膨張して少なくとも厚みを増す発泡樹脂シート9からなる。かかる発泡樹脂シート9は、加熱することによって元の状態に戻ることのない不可逆的に熱膨張するシート状の樹脂材からなる。発泡樹脂シート9は、加熱されることにより加熱前の厚みに対して熱膨張して厚みが増し、その厚みを増した状態を維持し元の厚みに戻ることがないようになっている。
図2(A)は、ロータ回転方向である磁石幅方向Aで2つに分割した磁石7A、7B間に熱膨張前の発泡樹脂シート9を挟み込んだ状態を示している。熱膨張前では、孔部8に対して永久磁石7を挿入させるのに最低限必要とされるクリアランス(磁石挿入用隙間)10が設けられている。モータのトルクを向上させるには、出来る限り永久磁石7と孔部8との間に隙間を持たせないようにすることが望ましいが、永久磁石7の挿入を考えてクリアランスは最低限必要となる。
図2(B)は、発泡樹脂シート9が熱膨張した状態を示している。発泡樹脂シート9が熱膨張すると、厚み方向に発泡樹脂シート9が膨張し、その膨張時の応力を受けてその両側の各磁石7A、7Bがこれに対向する孔部8の両側短辺である内壁面8a、8bに押し付けられる。このときの押圧力で、前記永久磁石7は、孔部8に対してがたつき無く固定されることになる。
以上のように構成された永久磁石式モータによれば、分割した磁石7A、7B間に磁石固定手段である発泡樹脂シート9を挟み込む構造であるので、発泡樹脂シート9を傷付けることなく永久磁石7を孔部8に挿入することができる。磁石挿入後は、発泡樹脂シート9を熱膨張させその厚みを増して、分割した各磁石7A、7Bを孔部8の内壁面8a、8bに押し付けているので、永久磁石7を孔部8に対してがたつき無く固定させることができる。
したがって、本実施形態の永久磁石式モータ1によれば、ロータ3の回転やモータ振動による磁石の割れや欠け或いは磁石の表面コーティングの傷付きを防止することができる。さらに、本実施形態によれば、接着剤を使用しない分、永久磁石7と孔部8間のクリアランス10を小さくすることができ、モータトルクの向上が図れ出力アップになる。つまり、永久磁石7と孔部8の間に接着剤の厚みと磁石挿入用隙間を設ける必要があるが、接着剤を使用しない分だけ永久磁石7と孔部8間の隙間を少なくすることができる。その結果、磁石の磁束密度低下が抑制され、モータのトルクを高めることが可能となる。
また、本実施形態の永久磁石式モータ1によれば、永久磁石7を分割しているので、磁石に発生する渦電流による発熱を低減することができる。
「永久磁石固定方法」
次に、永久磁石7を孔部8に固定する方法について説明する。先ず、永久磁石7を図2で示す如く2つの磁石7A、7Bに分割する。次に、その分割した磁石7A、7B間に発泡樹脂シート9を挟み込み、その発泡樹脂シート9を挟み込んだ状態で前記永久磁石7を孔部8に挿入する。この永久磁石7を孔部8に挿入した状態が図2(A)である。
次に、加熱する等して発泡樹脂シート9を熱膨張させる。すると、発泡樹脂シート9は、熱膨張してその厚み方向に膨張する。このときの発泡樹脂シート9の膨張による応力をその両側の磁石7A、7Bが受け、各磁石7A、7Bが孔部8の両端の内壁面8a、8bに押し付けられる。その結果、永久磁石7は、孔部8に対してがたつき無く固定されることになる。
本実施形態の方法によれば、永久磁石7の孔部8への挿入時にはクリアランス10があり、また、発泡樹脂シート9が分割された磁石7A、7B間に挟み込まれた状態にあるため、挿入時に発泡樹脂シート9が孔部角などで削り取られることが防止される。また、本実施形態の方法によれば、磁石挿入後に発泡樹脂シート9を熱膨張させて各磁石7A、7Bを孔部8の内壁面8a、8bに押し付けて孔部8に固定させているので、簡単な工程で永久磁石7を孔部8にがたつき無く固定させることができる。
「その他の実施形態」
図3は、永久磁石をロータ径方向である磁石厚み方向で2つに分割した例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図3では、永久磁石7を、ロータ径方向である磁石厚み方向(図3の矢印Bで示す方向)で2つの磁石7A、7Bに分割されている。具体的には、永久磁石7は、磁石厚み方向の略中心位置で水平に二等分されて、厚みの薄い断面長方形状をなす2つの磁石7A、7Bに分けられている。分割された磁石7A、7B間には、先の実施形態と同様の発泡樹脂シート9が挟み込まれている。
この図3の実施形態では、加熱されて発泡樹脂シート9が熱膨張すると、厚み方向に膨張して上下に設けられた各磁石7A、7Bが孔部8の両側長辺である内壁面8c、8dに押し付けられる。このときの押圧力で、前記永久磁石7は、孔部8に対してがたつき無く固定されることになる。
図4は、永久磁石をロータ軸方向である磁石長さ方向で2つに分割した例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図4では、永久磁石7を、ロータ軸方向である磁石長さ方向(図4の矢印Cで示す方向)で2つの磁石7A、7Bに分割している。具体的には、永久磁石7は、磁石長さ方向(ロータ3の長さ方向)の略中心位置で水平に二等分されて、2つの磁石7A、7Bに分けられている。分割された磁石7A、7B間には、発泡樹脂シート9が挟み込まれている。なお、この実施形態では、孔部8の入口と出口にそれぞれエンドプレート11を固定しており、前記孔部8を塞いである。
この図4の実施形態では、加熱されて発泡樹脂シート9が熱膨張すると、厚み方向に膨張してその上下に設けられた各磁石7A、7Bが孔部8の入口及び出口を塞ぐエンドプレート11に押し付けられる。このときの押圧力で、前記永久磁石7は、孔部8に対してがたつき無く固定されることになる。
図5は、図2の永久磁石の分割面を傾斜させた例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図5では、図2に示した垂直な分割面12ではなく前記孔部8の内壁面8cに対して傾斜させた傾斜面としている。この図5で示す実施形態では、永久磁石7の分割面12を傾斜面とすることで、各磁石7A、7B間に挟み込まれた発泡樹脂シート9が熱膨張することにより、一方の磁石7Aを短辺である内壁面8aと長辺である外側の内壁面8cに押し付けると共に、他方の磁石7Bを他方の短辺である内壁面8bと長辺である内側の内壁面8dに押し付ける。
この実施形態では、各磁石7A、7Bを2つの内壁面8a,8c、8b,8dにそれぞれ押し付けるので、永久磁石7の孔部8への固定がより一層高まり、該永久磁石7の孔部8に対するがたつきを更に無くすことができる。
図6は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面をハの字型とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図6では、永久磁石7を、ロータ回転方向で略3等分となるように3つに分割しており、しかもその分割面12をハの字型としている。分割された各磁石7A、7B、7C間には、先の実施形態と同様の発泡樹脂シート9が挟み込まれている。
この図6の実施形態では、加熱されて発泡樹脂シート9が熱膨張すると、厚み方向に膨張して中央の磁石7Cの両脇の磁石7A、7Bをそれぞれ孔部8の外側角部へ押し付ける。具体的には、発泡樹脂シート9が熱膨張することにより、一方の磁石7Aを短辺である一方の内壁面8aと長辺である外側の内壁面8cに押し付けると共に、他方の磁石7Bを短辺である他方の内壁面8bと長辺である外側の内壁面8cに押し付ける。また、発泡樹脂シート9は、中央の磁石7Cを長辺である内側の内壁面8dに押し付ける。
この実施形態では、永久磁石7が孔部8の全ての内壁面8a〜8dに押し付けられるため、永久磁石7の孔部8への固定が更に高まり、該永久磁石7の孔部8に対するがたつきをより一層無くすことができる。これにより、永久磁石7の割れや欠け或いは削れ等といったことが発生し難くなる。
また、この実施形態では、孔部8と対向するロータ3の最外周部13に対する永久磁石7に作用する遠心力による荷重を低減する効果がある。例えば、図7(A)のように3つに分割した各磁石7A、7B、7Cの分割面12をハの字型ではなく垂直な面とした場合、ロータ3が高速回転した時に永久磁石7に作用する遠心力による荷重が、孔部8と対向する最外周部13の全てに集中する。この時の応力を矢印で示す。
これに対して、図7(B)のように3つに分割した各磁石7A、7B、7Cの分割面12をハの字型とした場合、中央の磁石7Cは孔部8の外側の内壁面8cとは反対側に発泡樹脂シート9によって押し付けられているため、両側の磁石7A、7Bに作用する遠心力による荷重だけが、前記孔部8と対向するロータの最外周部13に作用することになる。したがって、本実施形態では、応力集中することによりロータ3の破損を回避することができる。
図8は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面を逆ハの字型とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図8では、図6の実施形態に対して、3つに分割した永久磁石7の分割面12を逆ハの字型としている。この実施形態では、加熱されて発泡樹脂シート9が熱膨張すると、厚み方向に膨張して中央の磁石7Cの両脇の磁石7A、7Bをそれぞれ孔部8の内側角部へ押し付ける。具体的には、発泡樹脂シート9が熱膨張することにより、一方の磁石7Aを短辺である一方の内壁面8aと長辺である内側の内壁面8dに押し付けると共に、他方の磁石7Bを短辺である他方の内壁面8bと長辺である内側の内壁面8dに押し付ける。また、発泡樹脂シート9は、中央の磁石7Cを長辺である外側の内壁面8cに押し付ける。
この実施形態では、3つに分割した永久磁石7の分割面12をハの字型とした図6の永久磁石式モータと同様、永久磁石7が孔部8の全ての内壁面8a〜8dに押し付けられるため、永久磁石7の孔部8への固定が更に高まり、該永久磁石7の孔部8に対するがたつきをより一層無くすことができる。これにより、永久磁石7の割れや欠け或いは削れ等といったことが発生し難くなる。
また、永久磁石式モータ1の場合、高温時に永久磁石7に大きな反磁界が加わると減磁(不可逆的に磁力が低下)が磁石両端部で発生し易くなるが、本実施形態では、永久磁石7の両端部側の各磁石7A、7Bと外側の内壁面8cとの間に隙間14が生じるため、減磁し易い両端部の磁石7A、7Bに反磁界がかかり難くなり、耐減磁性が向上する。
図9は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面をハの字型とした永久磁石式モータであって、中央の磁石を挟んだ両側の磁石を該中央の磁石よりも高い保磁力を有する磁石とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
図9では、減磁は永久磁石7の両端部で発生し易いという特徴を持つため、その両端部の各磁石7A、7Bに保磁力の高い磁石を用いる。こうすることで、減磁を抑制することが可能となる。
また、図9において、中央の磁石7Cを、両側の磁石7A、7Bよりも残留磁束密度の高い磁石とする。こうすることで、永久磁石7から発生する磁界を強めることができ、モータのトルクを向上させることが可能となる。
この他、前述した全ての実施形態において、発泡樹脂シート9の代わりに磁石固定手段として、前記孔部8への磁石挿入後に弾性復帰して厚みを増すゴム等の弾性シートを使用しても発泡樹脂シート9を用いた場合と同様の作用効果を得ることができる。弾性シートを使用する場合は、熱膨張させる代わりに磁石挿入時に力を掛けて弾性シートを圧縮した状態で永久磁石7を孔部8に挿入する。その後、弾性シートを弾性復帰させて各磁石7A、7Bを孔部8の内壁面8a、8bに押し付けて前記永久磁石7を孔部8に固定させる方法を採る。
弾性シートを使用した方法で永久磁石7を孔部8に挿入すれば、永久磁石7の孔部8への挿入時に掛けていた荷重を挿入後に開放するだけで、簡単に永久磁石7を孔部8の内壁面8a、8bに押し付けることができ、結果として永久磁石7を孔部8にがたつき無く固定することができる。
なお、上述の実施形態では、永久磁石7を2つ又は3つに分割したが、挿入時の作業性が多少落ちるが、それ以上の数に分割してもよい。
図1は本実施形態の永久磁石式モータの断面図である。 図2(A)は分割した磁石間に発泡樹脂シートを挟み込んだ状態で永久磁石を孔部に挿入した状態を示す要部拡大断面図、図2(B)はその発泡樹脂シートを熱膨張させて各磁石を孔部の内壁面に押し付けて永久磁石を孔部に固定させた状態を示す要部拡大断面図である。 図3は、永久磁石をロータ径方向である磁石厚み方向で2つに分割した例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。 図4は、永久磁石をロータ軸方向である磁石長さ方向で2つに分割した例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。 図5は、図2の永久磁石の分割面を傾斜させた例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。 図6は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面をハの字型とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。 図7は、図6の永久磁石式モータにおいてロータ高速回転時に永久磁石に作用する遠心力によるロータへの荷重作用状態を示す図である。 図8は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面を逆ハの字型とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。 図9は、永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面をハの字型とした永久磁石式モータであって、中央の磁石を挟んだ両側の磁石を該中央の磁石よりも高い保磁力を有する磁石とした例を示す永久磁石固定部の要部拡大断面図である。
符号の説明
1…永久磁石式モータ
2…ステータ
3…ロータ
4…コイル
7…永久磁石
7A、7B、7C…分割された磁石
8…孔部
8a〜8d…孔部の内壁面
9…発泡樹脂シート(磁石固定手段)
10…クリアランス
12…分割面
13…ロータの最外周部

Claims (11)

  1. ロータ本体の外周面近傍部にロータ軸方向に貫通し且つロータ回転方向に所定間隔をおいて形成された複数の孔部に永久磁石を挿入固定させたロータと、前記ロータを回転させる回転磁界を発生させるコイルを巻装させたステータと、を備えた永久磁石式モータであって、
    前記永久磁石は、少なくとも2つ以上に分割され、その分割面がロータ軸方向に沿って形成されており、
    前記分割された磁石間に、前記孔部への磁石挿入時に対して挿入後に厚みが増して各磁石を前記孔部の内壁面に押し付ける磁石固定手段を設けた
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  2. 請求項1に記載の永久磁石式モータであって、
    前記磁石固定手段は、前記孔部への磁石挿入後に熱膨張して、少なくとも厚みが増す発泡樹脂シートからなる
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  3. 請求項1に記載の永久磁石式モータであって、
    前記磁石固定手段は、前記孔部への磁石挿入後に弾性復帰して厚みを増す弾性シートとからなる
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つに記載の永久磁石式モータであって、
    前記永久磁石を、ロータ回転方向である磁石幅方向で2つ以上に分割した
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  5. 請求項1から請求項3の何れか1つに記載の永久磁石式モータであって、
    前記永久磁石を、ロータ径方向である磁石厚み方向で2つ以上に分割した
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  6. 請求項1から請求項3の何れか1つに記載の永久磁石式モータであって、
    前記永久磁石を、ロータ軸方向である磁石長さ方向で2つ以上に分割した
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  7. 請求項1から請求項3の何れか1つに記載の永久磁石式モータであって、
    前記永久磁石をロータ回転方向で3つに分割し、その分割された中央とその両側の各磁石の分割面をハの字型或いは逆ハの字型とした
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  8. 請求項7に記載の永久磁石式モータであって、
    前記中央の磁石を挟んだ両側の磁石を、前記中央の磁石よりも高い保磁力を有する磁石とした
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  9. 請求項8に記載の永久磁石式モータであって、
    前記中央の磁石を、前記両側の磁石よりも残留磁束密度の高い磁石とした
    ことを特徴とする永久磁石式モータ。
  10. 永久磁石式モータを構成するロータ本体の外周面近傍部にロータ軸方向に貫通し且つロータ回転方向に所定間隔をおいて形成された複数の孔部に永久磁石を挿入固定させる永久磁石固定方法であって、
    前記永久磁石を少なくとも2つ以上に分割し、その分割した磁石間に発泡樹脂シートを挟み込み、その発泡樹脂シートを挟み込んだ状態で前記永久磁石を前記孔部に挿入した後、前記発泡樹脂シートを熱膨張させて各磁石を前記孔部の内壁面に押し付けて前記永久磁石を前記孔部に固定させた
    ことを特徴とする永久磁石固定方法。
  11. 永久磁石式モータを構成するロータ本体の外周面近傍部にロータ軸方向に貫通し且つロータ回転方向に所定間隔をおいて形成された複数の孔部に永久磁石を挿入固定させる永久磁石固定方法であって、
    前記永久磁石を少なくとも2つ以上に分割し、その分割した磁石間に弾性シートを挟み込み、その分割した磁石で弾性シートを圧縮させた状態で前記永久磁石を前記孔部に挿入した後、前記弾性シートを弾性復帰させて各磁石を前記孔部の内壁面に押し付けて前記永久磁石を前記孔部に固定させた
    ことを特徴とする永久磁石固定方法。
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