JP2010142067A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータコアに適正な引張応力を付与して優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるようにする。
【解決手段】ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板10が積層されてなるステータコア2と、このステータコア2の外周面が接した状態で収容されるメタルケース1とを有する回転電機であって、上記メタルケース1の内周面とステータコア2の外周面との少なくとも一部が摩擦圧接により接合されたことを特徴とする回転電機およびその製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアを有する電動機または発電機からなる回転電機およびその製造方法に関するものである。
上記電動機または発電機からなる回転電機は、電気エネルギーを回転力に変換し、あるいは回転力を電気エネルギーに変換するものであって、この変換効率を効果的に向上させることにより、省エネルギーに寄与することが望まれている。例えば、電動機を駆動源とする電気自動車や、エンジンと電動機とを組み合わせて駆動力を得るハイブリッド自動車では、その軽負荷領域から高負荷領域に至る幅広い負荷領域で、電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることにより電気エネルギーや燃料を節約することが求められている。そして、上記回転電機の電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることを目的として、無方向性電磁鋼板、一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板を所定形状に打ち抜き形成し、この打ち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層して一体化させることによりステータコアを形成することが行われている。
上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板は、特定の方向に優れた磁気特性を有しているため、例えばステータコアのティース部においては優れた磁気特性を発揮する向きが径方向となるように配置するとともに、ヨーク部においては優れた磁気特性を発揮する向きが周方向となるように配置することにより、ステータコアの鉄損を効果的に低減することが可能であり、上記回転電機における熱発生の抑制や、トルクの向上効果が見込めるという利点がある。しかし、上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板は、無方向性電磁鋼板に比べて高価であるため、無方向性電磁鋼板により形成したステータコアの磁気特性を効果的に改善し、あるいは上記無方向性電磁鋼板製のステータコアを回転電機のケースに組み付ける際に磁気特性が悪化するのを効果的に防止できるようにすることが望ましい。
例えば下記特許文献1に示されるように、ステータコア(電動機用固定子)のヨーク部の外周部と内周部との温度差が10〜300°Cとなるようにヨーク部の外周部または内周部を加熱した後に冷却することにより、磁束の通る方向に所定の引張応力を付与して優れた磁気特性が得られるようにすることが行われている。すなわち、特許文献1には、上記ヨーク部の内周部を加熱した後に冷却する方法を採用すると、ヨーク部の内周端面からティース幅の0.5〜2倍の範囲に周方向の引張応力が残留するとともに、ティース部のスロット打ち抜き端面から上記鋼板の板厚の1〜4倍を除く部分の範囲に径方向の引張応力が残留し、逆に上記ヨーク部の外周部を加熱した後に冷却する方法を採用すると、ヨーク部の外周端面からティース幅の0.5〜2倍の範囲に周方向の引張応力が残留するとともに、ティース部のスロット打ち抜き端面からティース幅の1〜4倍を除く部分の範囲に径方向の引張応力が残留する旨の開示がある。
また、下記特許文献2に示すように、ステータコア(固定子)の外周面に、回転軸中心方向に向けて凹んだ複数の固定子締結部を所定間隔で形成するとともに、ステータコアの外周面が接した状態で収容されるケース(フレーム)の内周面に、上記固定子締結部に対応した突部からなるフレーム締結部を設け、このフレーム締結部を上記固定子締結部に嵌入することにより、上記ステータコアのティース部間で周方向に挟み込むように応力を作用させてステータコアの所定部位に引張応力を生じさせ、これによって優れた磁気特性が得られるようにすることが行われている。
特開2003−319618号公報 特開2007−252088号公報
上記特許文献1に開示された方法では、上記ヨーク部の外周部または内周部を加熱する際に、所定形状に打ち抜かれた電磁鋼板の積層方向、つまりロータ回転軸方向に温度分布が生じることで積層中央部とその両端部とに与えられる引張応力にバラツキが発生し易く、これに起因して上記磁気特性の改善効果が損なわれる虞がある。また、上記ステータコアの最両端部に位置する電磁鋼板に反りが生じ易いため、その歪みによってステータコアの磁気特性が悪化することが避けられないという問題もあった。
一方、特許文献2に開示された方法では、上記引張応力を作用させることができる領域が、ステータコアの外周面に形成された一対の固定子締結部間に対応する比較的狭い範囲に限定され、相隣接するティース部間における広い範囲に亘って引張応力を生じさせることができないため、上記磁気特性の改善効果を充分に得られないという問題がある。しかも、上記ケース(フレーム)の内周面に、ステータコアの固定子締結部に対応した一対の突部からなるフレーム締結部を設ける際に、両フレーム締結部の間隔および突出量等を適正値に設定することは極めて困難であるため、このフレーム締結部を上記固定子締結部に嵌入することにより所望の応力を生じさせることができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアに適正な引張応力を付与して優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるようにすることを目的としている。
請求項1に係る発明は、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアと、このステータコアの外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機であって、上記メタルケースの内周面とステータコアの外周面との少なくとも一部が摩擦圧接により接合されたものである。
請求項2に係る発明は、ステータコアと、その外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機の製造方法であって、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層してステータコアを形成する工程と、このステータコアの外径よりも大きい内径を有するメタルケースを形成する工程と、このメタルケースを把持具に把持させた状態で、このメタルケース内に上記ステータコアを挿入する工程と、このステータコアを加熱して熱膨張させることにより、その外周面をメタルケースの内周面に接触させる工程と、この接触状態を維持しつつ上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程と、この摩擦圧接による接合後に上記メタルケースおよびステータコアの相対回転を停止させる工程とを備えたものである。
請求項3に係る発明は、ステータコアと、その外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機の製造方法であって、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層してステータコアを形成する工程と、このステータコアの外径よりも大きい内径を有するメタルケースを形成する工程と、このメタルケースの少なくとも三個所を周方向等間隔で把持具により把持した状態で、このメタルケース内に上記ステータコアを挿入する工程と、上記把持具によるメタルケースの把持力を増大させてメタルケースの被把持部を中心軸方向に押圧することにより、その内周面を上記ステータコアの外周面に接触させる工程と、この接触状態を維持しつつ上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程と、この摩擦圧接による接合後に上記メタルケースおよびステータコアの相対回転を停止させる工程とを備えたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項2または3に記載の回転電機の製造方法において、上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程で、上記相対回転トルクが予め設定された基準値となったことが確認された時点で上記相対回転を停止させるように構成されたものである。
請求項1に係る発明では、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアの外周面と、このステータコアの外周面が接した状態で収容されるメタルケース内周面との少なくとも一部を摩擦圧接により接合したため、上記メタルケースを介してステータコアを膨張状態に維持することにより上記ステータコアの広範囲に均等な引張応力を作用させることができる。したがって、安価な無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコアを形成した場合においても、その磁気特性を効果的に向上させることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、メタルケース内に挿入された状態で加熱されたステータコアの熱収縮が上記メタルケースにより阻止されて上記ステータコアの膨張状態が維持されるため、簡単な構成で上記ステータコア2の広範囲に均等な引張応力を作用させることができる。したがって、安価な無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコアを形成した場合においても、優れた磁気特性が得られるとともに、上記ステータコアの広範囲に均等な引張応力を作用させることにより、その最両端部に位置する電磁鋼板に反りが生じることに起因して磁気特性が悪化するという事態の発生を効果的に防止できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、メタルケースの少なくとも三個所を周方向等間隔で把持具により把持した状態でこの把持具によるメタルケースの把持力を増大させてメタルケースの被把持部を中心軸方向に押圧することにより、その内周面を上記ステータコアの外周面に接触させるように構成したため、上記ステータコアを加熱する加熱手段を設けることなく、メタルケースの内周面を上記ステータコアの外周面に接触させた状態で、これら摩擦圧接させて適正に接合することができるとともに、上記把持具を介してメタルケースに付与する把持力を容易かつ適正に制御できる等の利点がある。すなわち、上記メタルケースの内周面をステータコアの外周面に接触させた状態で接合した後、把持具のメタルケースへの押圧力を無くすと、メタルケースに対するステータコアの接合部はメタルケースとともに外径方向に引っ張られた状態となるため、ステータコアはあたかも熱膨張したかのような状態で固定されることにより、周方向への引張力が付与されるという利点がある。
請求項4に係る発明では、上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程で、上記相対回転トルクが予め設定された基準値となったことが確認された時点で上記相対回転を停止させるように構成したため、上記メタルケースの内周面部およびステータコアの外周面部が上記固相接合に適した温度以上に加熱されて塑性流動するという事態の発生を効果的に防止することができる。したがって、上記ステータコアの広範囲に均等な引張応力を作用させた状態に保持できるとともに、上記ステータコアをメタルケース内に挿入して組み付ける際に、その磁気特性が損なわれるのを防止しつつ、上記複数枚の電磁鋼板がロータ回転軸方向に積層されることにより形成されたステータコアの形態を安定して維持できるという利点がある。
図1および図2は、本発明に係る回転電機の実施形態を示している。この回転電機は、メタルケース1の内周面に沿って設置されたステータコア(固定子)2と、このステータコア2内に配設されたロータ(回転子)3とを有している。このロータ3は、ロータ回転軸方向の両端部に設けられた図外のカバー部材に固定されたベアリング(不図示)により回転自在に支持されたメタルケース1に回転自在に支持されたロータ回転軸4と、このロータ回転軸4と一体に回転するように設置された永久磁石5とを備えている。また、上記ステータコア2は、ヨーク部(胴部)6と、その内周面から回転中心に向けて突出する複数のティース部(歯部)7とを有し、上記ティース部7にコイル(電機子巻線)8が巻掛けられるように構成されている。
上記回転電機の製造方法の第1実施形態について以下に説明する。まず、0.1〜1.0mm程度の厚さを有する磁性鋼板を打ち抜くことにより、上記ティース部7を構成する複数の突部が内周面に設けられた円環状板からなる複数枚の電磁鋼板10を成形する。次いで、上記ティース部7となる突部の位置を一致させるように各電磁鋼板10を位置決めしつつ、電磁鋼板10を一枚積層する毎に、この積層した電磁鋼板10の表面所定位置にその裏面に向かって微小凸部が突出するような微小凹部を設けることで、各電磁鋼板10をカシメ処理して仮接合するとともに、その外周面部溶接する等により、複数枚の電磁鋼板10がロータ回転軸方向に積層一体化されてなるステータコア2を形成する。
また、上記ステータコア2の外径よりもやや大きい内径を有し、このステータコア2の外周面との間に所定のクリアランスCが設けられたアルミニウム合金製のメタルケース1を形成した後、図3に示すように、このメタルケース1を円筒状の把持具11内に嵌入して把持させる。さらに、上記ステータコア2の内周形状に対応した外形を有するとともに、図4に示すように、ニクロム線等からなる加熱手段12が内部に配設されたステータ回転軸13を、上記ステータコア2内に嵌入することにより、このステータコア2を上記ステータ回転軸13に保持させた状態で、これらを上記メタルケース1内に挿入する。
そして、上記ニクロム線等からなる加熱手段12に通電してステータ回転軸13およびステータコア2を加熱することにより、このステータコア2を熱膨張させ、その外周面をメタルケースの内周面に接触させる。この状態で、上記ステータ回転軸13用の駆動モータ14を作動させてステータ回転軸13およびステータコア2を回転駆動し、このステータコア2を上記メタルケース1の内周面に沿って摺動させることにより、上記メタルケース1の内周面と上記ステータコア2の外周面との全体、もしくは少なくともその一部を摩擦圧接させて接合する。すなわち、上記メタルケース1の内周面にステータコア2の外周面を圧接させた状態で、このメタルケース1の内周面に沿ってステータコア2を摺動させることにより摩擦熱を発生させ、この摩擦熱に応じて上記メタルケース1の内周面部およびステータコア2の外周面部を、その融点以下の温度に加熱することにより軟化させて、これらを固相接合する。
上記ステータ回転軸13を回転駆動する駆動モータ14は、同期機型ACサーボモータ、誘導機型ACサーボモータまたは直流モータ等からなり、モータ制御手段15から出力される制御信号に応じて駆動電流または駆動電圧が増減されることにより、その出力トルクが制御されるように構成されている。また、上記モータ制御手段15には、駆動モータ14に通電される駆動電流または駆動電圧の大小に応じ、駆動モータ14の出力トルクを検出するトルク検出手段16の検出信号が入力されるようになっている。
上記モータ制御手段15は、トルク検出手段16により検出された駆動モータ14の出力トルクに応じて上記摩擦圧接による接合が終了したか否かを判別し、この出力トルクが予め設定された下記基準値R1となったことが確認された時点で、上記駆動モータ14に対する通電を停止することにより上記ステータ回転軸13およびステータコア2の回転を緩やかに停止させ、あるいはこの駆動モータ14に設けられたブレーキを作動させすることにより上記ステータ回転軸13およびステータコア2の回転を急停止させるように構成されている。
上記メタルケース1とステータコア2との間には、メタルケース1の内周面に対するステータコア2の接触力に応じた摩擦力が作用している。このため、図5に示すように、上記駆動モータ14の出力トルクは、その作動開始時点t1から急上昇し、上記メタルケース1とステータコア2との間に作用する静止摩擦力に対応した値Rまで上昇した後、この時点t2で上記ステータコア2がメタルケース1の内周面に沿って摺動し始めることにより、駆動モータ14の出力トルクが上記値Rに維持される。そして、上記メタルケース1の内周面に沿ってステータコア2が摺動させることにより発生した摩擦熱に応じ、上記メタルケース1の内周面にステータコア2の外周面が摩擦圧接されて接合されると、この時点t3から上記ステータコア2の摺動抵抗が増大するとともに、これに対応して駆動モータ14の出力トルクも上記値Rを超えて上昇する。
上記駆動モータ14の出力トルクが上記静止摩擦力に対応した値Rよりもやや大きい値に設定された基準値R1を超えたことが上記トルク検出手段16により検出された時点t4で、上記摩擦圧接による接合が適正に行われたと判断して上記駆動モータ14の作動を停止させることにより、メタルケース1の内周面にステータコア2の外周面を適正状態で摩擦圧接して接合することができる。なお、上記摩擦圧接による接合が行われた後も、駆動モータ14の作動を継続すると、上記メタルケース1の内周面部およびステータコア2の外周面部が上記固相接合に適した温度以上に加熱されて塑性流動し始めるため、上記メタルケース1の内周面に沿ってステータコア2を摺動させるのに要する駆動モータ14の出力トルクは、図5の破線で示すように次第に低下することになる。
上記のようにロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板10を積層してステータコア2を形成する工程と、このステータコア2の外径よりも大きい内径を有するメタルケース1を形成する工程と、上記メタルケース1を把持具11に把持させた状態で、このメタルケース1内に上記ステータコア2を挿入する工程と、このステータコア2を加熱して熱膨張させることにより、その外周面をメタルケース1の内周面に接触させる工程と、この接触状態を維持しつつ上記ステータコア2を回転駆動してその外周面をメタルケース1の内周面に沿って摺動させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程と、この摩擦圧接による接合後に上記ステータコア2の回転を停止させる工程とを備えた製造方法によれば、上記メタルケース1の内周面と、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板10が積層されてなる上記ステータコア2の外周面との少なくとも一部を摩擦圧接して優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果を有する回転電機を製造することができる。
すなわち、上記第1実施形態に係る製造方法により製造された回転電機では、上記加熱状態にあるステータコア2が室温に冷却されるに応じて熱収縮しようとするが、その外周面がメタルケース1に接合されているので、上記ステータコア2の熱収縮が阻止されて上記膨張状態が維持されることにより、上記ステータコア2の広範囲に均等な引張応力を作用させることができる。したがって、安価な無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコア2を形成した場合においても、優れた磁気特性が得られるという利点がある。
また、上記のように簡単な構成でステータコア2の広範囲に均等な引張応力を作用させることができるため、その最両端部に位置する電磁鋼板に反りが生じることはなく、ステータコア2に歪みが形成されることに起因して磁気特性が悪化すること等を効果的に防止できるという利点がある。しかも、上記メタルケース1の内径をステータコア2の外径よりも大きな値に設定して、両者の間に所定のクリアランスCを設けたため、上記メタルケース1内に上記ステータコア2を挿入する際に、このステータコア2がメタルケースの内周面に接触するのを防止して上記挿入作業を容易かつ適正に行うことが可能である。
また、上記第1実施形態では、ステータコア2を回転駆動する駆動モータ14の出力トルクが予め設定された基準値R1となったことが確認された時点で、上記摩擦圧接による接合が適正に行われたと判断して上記駆動モータ14の作動を停止させるように構成したため、上記メタルケース1の内周面部およびステータコア2の外周面部が上記固相接合に適した温度以上に加熱されて塑性流動するという事態の発生を効果的に防止することができる。したがって、上記メタルケース1の内周面にステータコア2の外周面を適正状態で摩擦圧接して接合することにより、上記ステータコア2の広範囲に均等な引張応力を作用させることが可能であるという利点がある。しかも、上記ステータコア2をメタルケース1内に挿入して接合する際に、その磁気特性が損なわれるのを防止しつつ、上記複数枚の電磁鋼板10がロータ回転軸方向に積層されることにより形成されたステータコア2の形態を安定して維持できるという利点がある。
なお、上記駆動モータ14によりステータ回転軸13を回転駆動し、メタルケース1の内周面に沿ってステータコア2の外周面を摺動させることにより、その少なくとも一部を摩擦圧接させて接合するように構成された上記第1実施形態に代え、上記ステータコア2を支持部材により回転不能に支持した状態で、メタルケース1を把持する把持具11を駆動モータにより回転駆動し、あるいは上記メタルケース1およびステータコア2の両方をそれぞれ逆方向に回転駆動することにより、これらを相対回転させるように構成してもよい。
また、上記のようにニクロム線等からなる加熱手段12に通電してステータ回転軸13およびステータコア2を加熱することにより、このステータコア2を熱膨張させ、その外周面をメタルケース1の内周面に接触させるように構成した上記第1実施形態に代え、ステータコア2にレーザ光線を照射して加熱し、あるいは外部誘導磁場を形成し、ステータコア2を加熱して熱膨張させることにより、その外周面をメタルケース1の内周面に接触させるように構成してもよい。
次に、上記回転電機の製造方法の第2実施形態について説明する。この第2実施形態に係る回転電機の製造方法では、第1実施形態と同様にしてロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板10を積層してステータコア2を形成するとともに、このステータコア2の外径よりも大きい内径を有するメタルケース1を形成する。次いで、図6に示すように、上記メタルケース1の少なくとも三個所を周方向等間隔で把持具17により把持した状態で、このメタルケース1内に上記ステータコア2を挿入した後、上記把持具17によるメタルケース1の把持力を増大させることによりメタルケース1の被把持部を中心軸方向に押圧する。
上記のようにしてメタルケース1を縮径させる方向に所定の圧縮力Pを作用させることにより、このメタルケース1の内周面と上記ステータコア2の外周面との間に形成されたクリアランスCを0として両者を接触させた状態で、上記メタルケース1およびステータコア2を相対回転させることにより、これらを摩擦圧接させて接合するように構成した場合には、上記第1実施形態のようにステータコア2を加熱する加熱手段12等を設けることなく、メタルケース1の内周面を上記ステータコア2の外周面に接触させた状態で、これら摩擦圧接させて適正に接合することができる。しかも、上記把持具17を介してメタルケース1に付与する把持力を容易かつ適正に制御できるという利点がある。
そして、上記メタルケース1およびステータコア2を相対回転させる駆動モータの出力トルクに応じて上記摩擦圧接による接合が終了したか否かを判別し、この出力トルクが予め設定された基準値となったことが確認された時点で、上記駆動モータの作動を停止させてメタルケース1およびステータコア2の相対回転を停止させる。このようにしてロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板10が積層されてなる上記メタルケース1の内周面とステータコア2の外周面との少なくとも一部を摩擦圧接により接合してなる回転電機を製造することができる。
なお、上記メタルケース1を縮径させる方向に均等な圧縮力を作用させるためには、3個所以上で極力多くの把持具を用いてメタルケース1を中心軸方向に押圧することが望ましいが、上記把持具の分割数をあまりにも多くすると、その駆動装置の構造が複雑になるという欠点がある。これに対して上記第2実施形態のように三個所を周方向等間隔で把持具17を介してメタルケース1を縮径させる方向に所定の圧縮力Pを作用させるように構成した場合には、各把持具17がメタルケース1に対して片当たり状態となる等の事態を生じることなく、簡単な構成で上記メタルケース1に均等な圧縮力Pを作用させてその内周面を上記ステータコア2の外周面に適正状態で接触させることができる。なお、上記把持具の分割数は、ティース部7と同数、あるいはそれ以下とすることが好ましい。
また、上記のように把持具17を介してメタルケース1を縮径させる方向に所定の圧縮力Pを作用させることにより、その内周面を上記ステータコア2の外周面に接触させるように構成した上記第2実施形態に代え、図7に示すように、メタルケース1を把持具11に把持させるとともに、複数の分割片18からなるステータ回転軸をステータコア2内に嵌入した状態で、図外の駆動手段を介して上記各分割片18を外方側に移動させるように構成してもよい。
上記構成によれば、各分割片18を介してステータコア2を拡開変形させる方向に押圧力Qを作用させることにより、上記メタルケース1の内周面とステータコア2の外周面との間に形成されたクリアランスCを0として両者を接触させることが可能である。その反面、上記各分割片18を外方側に移動させて上記メタルケース1に均等な押圧力Qを作用させる駆動手段の構成が複雑になるため、上記第2実施形態に示すように、把持具17を介してメタルケース1を縮径させる方向に所定の圧縮力Pを作用させることにより、その内周面を上記ステータコア2の外周面に接触させるように構成することが望ましい。
本発明に係る回転電機の実施形態を示す横断面図である。 ステータコアの具体的構成を示す斜視図である。 本発明に係る回転電機の製造方法の第1実施形態を示す縦断面図である。 ステータ回転軸の具体的構成を示す横断面図である。 駆動モータの出力トルクの変化状態を示すタイムチャートである。 本発明に係る回転電機の製造方法の第2実施形態を示す横断面図である。 本発明に係る回転電機の製造方法の変形例を示す横断面図である。
符号の説明
1 メタルケース
2 ステータコア
3 ロータ
4 回転軸
10 電磁鋼板
11,17 把持具

Claims (4)

  1. ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアと、このステータコアの外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機であって、上記メタルケースの内周面とステータコアの外周面との少なくとも一部が摩擦圧接により接合されたことを特徴とする回転電機。
  2. ステータコアと、その外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機の製造方法であって、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層してステータコアを形成する工程と、このステータコアの外径よりも大きい内径を有するメタルケースを形成する工程と、このメタルケースを把持具に把持させた状態で、このメタルケース内に上記ステータコアを挿入する工程と、このステータコアを加熱して熱膨張させることにより、その外周面をメタルケースの内周面に接触させる工程と、この接触状態を維持しつつ上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程と、この摩擦圧接による接合後に上記メタルケースおよびステータコアの相対回転を停止させる工程とを備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  3. ステータコアと、その外周面が接した状態で収容されるメタルケースとを有する回転電機の製造方法であって、ロータ回転軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層してステータコアを形成する工程と、このステータコアの外径よりも大きい内径を有するメタルケースを形成する工程と、このメタルケースの少なくとも三個所を周方向等間隔で把持具により把持した状態で、このメタルケース内に上記ステータコアを挿入する工程と、上記把持具によるメタルケースの把持力を増大させてメタルケースの被把持部を中心軸方向に押圧することにより、その内周面を上記ステータコアの外周面に接触させる工程と、この接触状態を維持しつつ上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程と、この摩擦圧接による接合後に上記メタルケースおよびステータコアの相対回転を停止させる工程とを備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  4. 上記メタルケースおよびステータコアを相対回転させることによりこれらを摩擦圧接させて接合する工程で、上記相対回転トルクが予め設定された基準値となったことが確認された時点で上記相対回転を停止させるように構成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の回転電機の製造方法。
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