JP2010140650A - 極端紫外光光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繰り返し周波数を上げて平均出力の増大を図ることができる、レーザアシストDPP方式極端紫外光光源装置に適用するに好適なパルス電力供給手段を提供すること。
【解決手段】スイッチSWがオンとなり、第1の磁気スイッチSR0が飽和してオン状態になると、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC1ヘエネルギーを移行させ、第2のコンデンサC1が充電される。電極1a,1bには、例えばEUV発生種である高温プラズマ原料が塗布されている。この原料に対して、レーザ装置(エネルギービーム照射手段)2からレーザビーム2aを照射し、原料を気化させ、上記コンデンサC1に充電された電圧により放電を発生させ、気化された上記原料を加熱励起し高湿プラズマを発生させる。パルス電力供給手段にはトランスが設けられておらず、また、回路動作を遅延させる回路要素を減少させたので、繰り返し周波数を速くすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放電により生成したプラズマより極端紫外光を発生させる極端紫外光光源装置に関し、特に、極端紫外光発生用に高温プラズマ原料にエネルギービームを照射して気化させ、気化した高温プラズマ原料から放電により生成したプラズマより極端紫外光を発生させる極端紫外光光源装置におけるパルス電力供給手段に関するものである。
半導体集積回路の微細化、高集積化につれて、その製造用の投影露光装置においては解像力の向上が要請されている。その要請に応えるため、露光用の短波長化が進められ、エキシマレーザ装置に続く次世代の半導体露光用光源として、波長13〜14nm、特に波長13.5nmの極端紫外光(以下、EUV(Extreme Ultra Violet)光ともいう)光を放出する極端紫外光光源装置(以下、EUV光源装置ともいう)が開発されている。
EUV光源装置において、EUV光を発生させる方法はいくつか知られているが、そのうちの一つにEUV放射種の加熱励起により高温プラズマを発生させ、このプラズマから放射されるEUV光を取り出す方法がある。
このような方法を採用するEUV光源装置の一つに、電流駆動によって生成した高温プラズマからのEUV放射光を利用するDPP(Discharge Produced Plasma:放電生成プラズマ)方式EUV光源装置がある。
近年、DPP方式EUV光源装置において、放電が発生する電極表面に供給された固体もしくは液体の高温プラズマ原料、例えば錫(Sn)やリチウム(Li)に対してレーザビーム等のエネルギービームを照射することにより気化し、その後、放電によって高温プラズマを生成する方法が、例えば特許文献1において提案されている。
以下、上記の方式について、エネルギービームがレーザビームである場合を例にして説明する。また上記したこの方式をLAGDPP(Laser Assisted Gas Discharge Produced Plasma)方式、あるいは、レーザアシストDPP方式と称することにする。
以下、特許文献1に示されたEUV光源装置について説明する。図5は、同公報の図1に示されているEUV光源装置の断面図である。
14,16は円盤状の電極であり、所定の圧力に調整された放電空間12内に配置される。電極14および16は予め定義された領域18において、所定間隔だけ互いに離間しており、46を回転軸として回転する。
24は、波長13.5nmのEUV光を放射する高温プラズマ用原料である。高温プラズマ原料24は、加熱された溶融金属(melted metal)であり、コンテナ26に収容される。溶解金属24の温度は、コンテナ26内に設けられた温度調整手段30により調整される。
電極14,16は、その一部が溶融金属24を収容するコンテナ26の中に浸されるように配置される。電極14,16の表面上に乗った液体状の溶融金属24は、電極14,16が回転することにより、上記領域18の表面に輸送される。上記領域18の表面に輸送された溶解金属24に対して(すなわち、上記領域18において、所定間隔だけ互いに離間した電極14、16の表面に存在する溶解金属24に対して)、図示を省略したレーザ源よりレーザビーム20が照射される。レーザビーム20が照射された溶解金属24は気化する。
溶解金属24がレーザビーム20の照射により気化された状態で、電極14,16に、パルス電力が印加されることにより、領域18においてパルス放電が開始し、プラズマ22が形成される。放電時に流れる大電流によりプラズマ22が加熱励起され高温化すると、この高温プラズマからEUV放射が発生する。EUV放射は図面上側に取り出される。 すなわち、上記した特許文献1に記載されているLAGDPP方式では、固体や液体等のターゲット(高温プラズマ原料)に対してレーザビームを照射し、原料を気化してガス状の高温プラズマ原料雰囲気(初期プラズマ)を生成する。DPP方式同様、初期プラズマにおけるイオン密度は、例えば、1016cm-3程度、電子温度は、例えば、1eV以下程度である。その後、放電電流駆動による加熱によって、高温となったプラズマのイオン密度は1017〜1020cm-3、電子温度は20〜30eV程度に到達し、この高温プラズマからEUVが放射される。すなわち、この特許文献1に記載されているLAGDPP方式における放電電流駆動による加熱は、DPP方式と同様、ピンチ効果が利用されている。
なお、48は電源に相当するキャパシターバンクであり、絶縁性のフィードライン50を介してコンテナ26に収容された溶融金属24と電気的に接続されている。溶融金属24は導電性であるので、キャパシターバンク48より、溶融金属24を介して、一部が溶融金属24に浸漬している電極14,16に電気エネルギーが供給される。
本方式によれば、常温では固体であるSnやLiを放電が発生する放電領域の近傍で気化させることが容易になる。すなわち、放電領域に効率よく気化したSnやLiを供給できるので、放電後、効果的に波長13.5nmのEUV放射を取り出すことが可能となる。
また、特許文献1に記載されたEUV光源装置においては、電極を回転させているので、次のような利点がある。
(ア)常に新しいEUV発生種である固体または液体状の高温プラズマ原料を放電領域に供給することができる。
(イ)電極表面における、レーザビームが照射される位置、高温プラズマが発生する位置(放電部の位置)が常に変化するので電極の熱負荷が低減し消耗を防ぐことができる。
上記したように、LAGDPP方式のEUV光源装置は、放電によりEUV放射を発生させているので一般にパルス光源となる。このようなEUV光源装置を露光用光源として採用する場合、当該EUV光源装置には、露光の制御性の観点からできるだけ高繰り返しのEUV放射動作が要求される。また、EUVを放射する高温プラズマを効率よく生成するには、電極間を流れる放電電流のパルス幅はある程度短パルスであることが望ましい。 よって、LAGDPP方式のEUV光源装置は、電極間で高繰り返しの放電を発生させるためのパルス電力発生器(パルス電力発生手段)を備える。パルス電力発生器を備えることはDPP方式のEUV光源装置の場合も同じである。
特許文献2の図7には、このようなパルス電力発生器(パルス電力供給手段)が開示されている。以下、特許文献2に記載されているパルス電力発生器の構成例を簡潔に図6に示す。
図6は、昇圧用のパルストランス方式を採用したパルス電力発生器の構成例である。図6に示すパルス電力発生器10は、可飽和リアクトルからなる2個の磁気スイッチSR1、SR2を用いた2段の磁気パルス圧縮回路部を有する。可飽和リアクトルである磁気スイッチSR0は、IGBT等の半導体スイッチング素子である固体スイッチSWでのスイッチングロスの低減用のものであり、磁気アシストとも呼ばれる。
図7は、図6に示すパルス電力発生器の動作を示すタイムチャートであり、(a)はスイッチSWの動作タイミング、(b)はコンデンサC0の電圧VC0、(c)はコンデンサC1の電圧VC1、(d)はコンデンサC2の電圧VC2、(e)はレーザの照射タイミング、(f)はレーザ照射により電極1a,1b間が高温プラズマ原料により橋絡するタイミング、(g)は磁気スイッチSR2が飽和してパルス電力が印加されるタイミングを示す。
以下、図6、図7に従って回路の構成と動作を以下に説明する。
充電器CHによる充電電圧が所定の値(VCH)に調整され、充電器CHが動作状態となる。その結果、コンデンサC0は充電され、コンデンサC0の電圧VC0は所定の電圧となる。このとき、スイッチSWはoffになっている。
コンデンサC0の充電が完了後、充電器CHの動作状態はoffとなる。その後、スイッチSWがT0のタイミングでonとなる(図7(a))。
スイッチSWがonとなったとき、コンデンサC0の電圧は主に磁気スイッチSR0の両端にかかる。その後、磁気スイッチSR0が飽和してonとなる。磁気スイッチSR0に電圧が印加されてから磁気スイッチSR0がonとなるまでの時間は、スイッチSWが完全にonとなるまでの時間である。すなわち、磁気スイッチSR0は、スイッチSWが完全にonとなるまで、電圧を保持する。
磁気スイッチSR0がonとなると、コンデンサC0、磁気スイッチSR0、昇圧トランスTr1の1次側、スイッチSW、コンデンサC0のループに電流が流れる。同時に、昇圧トランスTr1の2次側、コンデンサC1のループに電流が流れ、コンデンサC0に蓄えられた電荷が移行してコンデンサC1に充電され、コンデンサC1の電圧VC1は所定の電圧となる(図7(c))。
この後、コンデンサC1における電圧VC1の時間積分値が磁気スイッチSR1の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR1が飽和してonとなる。そして、コンデンサC1、磁気スイッチSR1、コンデンサC2、コンデンサC1のループに電流が流れ、コンデンサC1に蓄えられた電荷が移行してコンデンサC2に充電され、コンデンサC2の電圧VC2は所定の電圧となる(図7(d))。
コンデンサC1からコンデンサC2への電荷の移行が完了し、コンデンサC2が十分に充電されると、レーザ装置2からレーザビーム2aが、第1の電極1aに塗布されているEUV発生種である高温プラズマ原料に照射される(図7(e))。
レーザを照射された高温プラズマ原料は気化し、気化した高温プラズマ原料(低温プラズマ)は対向する第2の電極1bに達し、電極間に小電流が流れ始める。これを橋絡という(図7(f))。
橋絡後、コンデンサC2における電圧の時間積分値が磁気スイッチSR2の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR2が飽和してonとなる。そして、負荷である第1の回転電極1aと第2の回転電極1bとの間にパルス幅の短いパルス電力が印加され、第1の電極1aと第2の電極1bとの間に大電流が流れ高温プラズマが発生する(図7(g))。
磁気スイッチSR1、コンデンサC1、及び、磁気スイッチSR2、コンデンサC2で構成される2段の容量移行型回路のインダクタンスを後段に行くにつれて小さくなるように設定することにより、各段を流れる電流パルスのパルス幅が順次狭くなるようなパルス圧縮動作が行われ、第1の主放電電極1a、第2の主放電電極1b間に短パルスの電力が印加される。
なお、詳細な図示を省略したが、スイッチSWやレーザへの駆動信号は制御部3より送信される。例えば、スイッチSWがIGBTである場合、制御部3から送信される駆動信号は、ゲート信号として各スイッチに入力される。また、スイッチSWへは大電流が流れることになるので、スイッチSWは、例えば、複数のIGBTを並列に接続して構成される。
特表2007−505460号公報 特開2008−53696号公報
図6に示すような磁気パルス圧縮回路部を有するパルス電力発生器(パルス電力供給手段)を用いれば、電極間にパルス幅の短いパルス電力を印加して高温プラズマを生じさせ、EUV光を発生させることができる。しかし、近年においては、EUV光源装置は一層の平均出力の増大が求められている。
EUV光源装置の平均出力は、以下に示すように、電極1a,1b間で生じる放電のパルスエネルギーと繰り返し周波数の積に比例する。
[平均出力]∝[パルスエネルギー]×[繰り返し周波数]
放電のパルスエネルギーの増大にはある程度限界があり、平均出力を増大させるためには繰り返周波数を増大させることが効果的である。そのため、繰り返し周波数は10kHz以上が望まれている。
繰り返し周波数を高くするには、回路の遅れを小さくし、充電器の充電容量を大きくするなどの方策が考えられるが、図6に示すパルス電力発生器では、10kHz程度が繰り返し周波数の上限であることがわかった。
これは、トランスTr1を用いていること、可飽和リアクトルである磁気スイッチを用いた磁気圧縮回路を用いていることによるものと考えられる。
すなわち、トランスTrはリアクタンスが大きいため、コンデンサC0からコンデンサC1への電荷の転送速度が遅くなるからである。コンデンサC0からコンデンサC1への電荷の転送速度が遅いと、コンデンサC2への電荷の転送も遅くなる。
また、2個の磁気スイッチSR1、SR2を用いており、これらの磁気スイッチが飽和するまでの遅れ時間が、回路動作を遅延させている。
LAGDPP方式のEUV光源装置においては、コンデンサが十分に充電された後に、電極上の高温プラズマ原料へのレーザ照射を行うので、繰り返し周波数を速くするためには、コンデンサの充電を短時間に行うことができる回路が望まれる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、繰り返し周波数を10kHz以上に上げて平均出力の増大を図ることができる、レーザアシストDPP方式の極端紫外光光源装置に適用するのに好適なパルス電力供給手段を提供することである。
上記レ一ザアシストDPP方式の極端紫外光光源装置においては、パルス電力供給手段のコンデンサに充電されているときに、レーザ照射をすることで原料を気化し、上記コンデンサに充電された電圧により放電を発生させ、気化された上記原料を上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させている。このため、ガス放電と異なり、レーザ照射をしなければ放電しないので、比較的長いパルス幅で上記コンデンサを充電しても、異常放電等が生じない。
したがって、パルス電力供給手段に必ずしも2段の磁気パルス圧縮回路を用いて磁気圧縮をする必要もなく、むしろ、回路中から時間遅れ生じさせる回路要素を除去して、回路動作の高速化を図ることが望ましいと考えられる。
本発明は上記点に着目し、以下のようにして前記課題を解決する。
(1)レーザアシストDPP方式の極端紫外光光源装置において、電極にパルス電力を供給するパルス電力供給手段を以下のように構成する。
充電器(CH)と、該充電器により充電される第1のコンデンサ(C0)と、第1の可飽和リアクトル(SR0)と第2のコンデンサ(C1)を直列接続した直列回路と、該直列回路に直列に接続され、ターンオン動作により上記第1のコンデンサ(C0)から上記第2のコンデンサ(C1)へのエネルギー移行を行うスイッチ(SW)とを設け、上記第2のコンデンサ(C1)の一端側を一対の電極の一方と接続し、上記第2のコンデンサ(C1)の他端側を一対の電極の他方と接続する。
(2)上記(1)において、上記エネルギー移行で充電された上記第2のコンデンサ(C1)の電圧で飽和する第2の可飽和リアクトル(SR2)を設ける。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)パルス電力供給手段からトランスをなくすとともに、可飽和リアトルの数を減少させ、回路動作を遅延させる回路要素を減少させたので、繰り返し周波数を速くすることができる。
すなわち、トランスをなくしたので、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC1への電荷の転送速度が速くすることができ、また、可飽和リアトルの数を極力少なくしたので、可飽和リアトルによる遅延も小さくなる。なお、第1の可飽和リアクトルは、スイッチSWのスイッチングロスを抑えるためのアシスト用の磁気スイッチであり遅延時間も短いので、上記転送速度を大きく遅延させることもない。
(2)電圧に依存して遅延時間の変わる可飽和リアクトルの数を、従来例に比べて極力減少させたので、EUV光源装置の出力を制御するため充電器CHの電圧を制御しても、コンデンサ間で電荷が移行する時間に大きな変化は生じない。
このため、充電器CHの電圧制御により、回路の遅延時間が変化してしまうといった問題も生ずることがなく、EUV光の発生が安定し、精度の良い露光量の制御をすることができる。
(3)大型のトランスがないので、装置全体の小型化を図ることができる。
(4)第2のコンデンサ(C1)の電圧で飽和する第2の可飽和リアクトル(SR1)を設けることにより、回路遅延は若干増加するものの、放電発生後、回路リアクタンス成分等により逆方向に充電された第2のコンデンサC2の電圧が、電極に印加されて生じる反転電流を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では本発明のEUV光源装置の全体構成については示していないが、本発明は、例えば図5あるいは特許文献2の図4、図5に示したLAGDPP方式のEUV光源装置、すなわち、極端紫外光を放射させるための液体または固体の原料を供給する原料供給手段と、エネルギービームを上記原料に照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、気化された上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させるための、所定距離だけ離間した一対の電極と、電極にパルス電力を供給するパルス電力供給手段とを備えたEUV光源装置のパルス電力供給手段に適用することができる。
図1に本発明のパルス電力供給手段の第1の実施例を示す。
本実施例のパルス電力供給手段は、充電器CHと、この充電器CHに並列接続され、充電器CHにより充電される第1のコンデンサC0と、このコンデンサC0に並列接続された、第1の磁気スイッチ(可飽和リアクトル)SR0とスイッチSWと第2のコンデンサC1の直列回路から構成され、第2のコンデンサC1の両端が、例えば図5に示したEUV光源装置の電極1a,1bに接続される。
上記スイッチSWは、ターンオン動作時にオンとなり、第1の磁気スイッチSR0が飽和してオン状態になると、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC1へエネルギーを移行させ、第2のコンデンサC1が充電される。
上記電極1a,1bには、例えば前記したようにEUV発生種である高温プラズマ原料が塗布されている。この原料に対して、レーザ装置(エネルギービーム照射手段)2からレーザビーム2aを照射し、原料を気化させ、上記コンデンサC1に充電された電圧により放電を発生させ、気化された上記原料を加熱励起し高温プラズマを発生させる。
なお、上記スイッチSWやレーザ装置2への駆動信号は、EUV光源装置全体を制御す制御部3より送信される。例えば、スイッチSWがIGBTである場合、制御部3から送信される駆動信号は、ゲート信号としてスイッチに入力される。
なお、本実施例のパルス電力供給手段と前記図6に示したパルス電力供給手段との相違点は、トランスTr1がなく、また、コンデンサC1、可飽和リアクトルである磁気スイッチSR2がない点である。
図1において、充電器CHによる充電電圧が所定の値(VCH)に調整され、充電器CHが動作状態となる。その結果、第1のコンデンサC0は充電される。このとき、スイッチSWはoffになっている。第1のコンデンサC0の充電が完了後、スイッチSWがonとなる。
なお、充電器(CH)の正負は、図6に示した従来例とは極性が逆であるが、これは第1の回転電極1aを正電位にするためである。
スイッチSWがonとなったとき、第1のコンデンサC0の電圧は主に磁気スイッチSR0の両端にかかる。その後、第1の磁気スイッチ(可飽和リアクトル)SR0が飽和してonとなる。第1の磁気スイッチSR0は、IGBT等の半導体スイッチング素子である固体スイッチのSWでのスイッチングロスを低減する磁気アシストである。
第1の磁気スイッチSR0がonとなると、第1のコンデンサC0、スイッチSW、第1の磁気スイッチSR0、第2のコンデンサC1のループに電流が流れ、第1のコンデンサC0に蓄えられた電荷が移行して、第2のコンデンサC1に充電される。
第2のコンデンサC1への電荷が移行し、第2のコンデンサC1が充電されると、レーザ装置2からレ一ザビーム2aが、第1の電極1aに塗布されているEUV発生種である高温プラズマ原料に照射される。
レーザを照射された高温プラズマ原料は気化し、気化した高温プラズマ原料は対向する第2の電極1bに達し、電極間を橋絡する。
その結果、負荷である第1の回転電極1aと第2の回転電極1bとの間にパルス電力が印加され、第1の電極1aと第2の電極1bとの間に大きな電流が流れ高温プラズマが発生する。
本発明の第1の実施例のパルス電力供給手段によれば、EUV光の発光を安定化させることができる。以下、図6に示すパルス電力発生器の動作を示すタイムチャートである前記図7と、本実施例の動作を示すタイムチャートである図2を使って、このことについて説明する。
なお、図2において、(a)はスイッチSWの動作タイミング、(b)はコンデンサC0の電圧VC0、(c)はコンデンサC1の電圧VC1、(d)はレーザの照射タイミング、(e)はレーザ照射により電極1a,1b問が高温プラズマ原料により橋絡が発生するタイミング、(f)は電極間に放電電流が流れるタイミングを示す。
図7に示した従来のパルス電力発生器の動作を説明する図において、パルス電力発生器10の動作と電極上の高温プラズマ原料へのレーザ照射のタイミングの関係を考える。
スイッチSWがonするタイミングをT0とし、T0からコンデンサC2へ電荷の移行が始まるまでの時間をT1、また、コンデンサC2に電荷の移行が開始してからレーザ照射により電極1a,1b間が高温プラズマ原料により橋絡するまでの時間T2とする。なお、T0は予め設定された電源(または光源)の繰り返し周波数に依存するものであり、そのタイミングは変化しない。
また、T0からレーザビームを電極上の高温プラズマ原料に照射するまでの時間をTL、また、レーザ照射から橋絡までの時間をdとすると、基本的には以下の式(a)が成り立つようにTL、即ちレーザ照射のタイミング(レーザの繰り返し周波数)が設定される。
T1+T2=TL十d・・・(a)
一方、発生するEUV光の出力を制御するために、充電器CHは電圧制御が行われている。EUV光の出力はフィードバックされ、充電器CHの電圧を変化させることにより、EUV光の出力が一定になるように制御する。
電圧制御により充電器CHの電圧VCHが変化すると、T1(コンデンサC1の充電開始からコンデンサC2への電荷の移行が開始するまでの時間)が変化する。T1が変化すると、上記式(a)の左辺が変化する。しかし、右辺のTLはあらかじめ設定されたレーザの繰り返し周波数に依存するので変化せず、またd(橋絡までの時間)も変化するものではない。
そのため、場合によっては、コンデンサC2が十分に充電されない状態で、レーザが照射されて橋絡が生じ、電極間に放電が生じることがある。そのような場合、発生するプラズマには十分なエネルギーが供給されないので、EUV光が弱くなる。即ち、EUV光の発生が不安定になり、したがって露光量の精度の良い制御ができなくなる。
次に、図1に示した本発明のパルス電力発生器の第1の実施例の動作を図2に示したタイムチャートにより説明する。
充電器CHにより、第1のコンデンサC0は充電され、第1のコンデンサC0の電圧VC0は所定の電圧になる。第1のコンデンサC0の充電が完了後、スイッチSWがonとなる(図2(a))。
スイッチSWがonとなったとき、前記したように第1のコンデンサC0の電圧は主に第1の磁気スイッチSR0の両端にかかり、その後、磁気スイッチSR0が飽和してonとなる。第1の磁気スイッチSR0がonとなると、第1のコンデンサC0に蓄えられた電荷が移行して第2のコンデンサC1に充電される(図2(b)(c))。
ここで、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC1への電荷の移行が完了し、第2のコンデンサC1が十分に充電される時点で橋絡が発生するように、レーザビームを第1の電極1aに塗布されているEUV発生種である高温プラズマ原料に照射する(図2(d))。
橋絡が発生すると、第1の電極1aと第2の電極1bとの間に大きな電流が流れ高温プラズマが発生する(図2(e)(f))
ここで、スイッチSWがonするタイミングをT0とし、T0から第2のコンデンサC1が十分に充電されるまでの時間をT2’、また、T0からレーザを電極上の高温プラズマ原料に照射するまでの時間をTL、また、レーザ照射から橋絡までの時間をdとすると、基本的には以下の式(b)が成り立つようにTL、即ちレーザ照射のタイミング(レーザの繰り返し周波数)が設定される。
T2’=TL+d・・・(b)
T2’はコンデンサC2が充電する時間であり、本実施例のパルス電力発生器においては、飽和するまでの時間が比較的短く、印加電圧が変化しても飽和時間はほとんど変化しないスイッチングロスを抑えるためのアシスト用の磁気スイッチを用いているだけで、第2の磁気スイッチや第3の磁気スイッチといった可飽和リアクトルを使用していないので、充電器CHの電圧が変化しても、この時間は大きく変化しない。
したがって、第2のコンデンサC1が十分に充電される時点で橋絡が発生するように、レーザを高温プラズマ原料に照射するタイミングを設定しておけば、常に第2のコンデンサC1が十分に充電された状態で橋絡が生じ、電極間に放電が生じる。したがって、EUV光の発生が安定し、露光量を精度良く制御することができる。
図3は本発明の第2の実施例のパルス電力供給手段の構成を示す図である。
本実施例は、前記第1の実施例において、放電発生後、放電により逆方向に充電された第2のコンデンサC1の電力が電極に印加されて生じる反転電流を防ぐため、可飽和リアクトルである第2の磁気スイッチSR2を設けたものである。
なお、上記反転電流が問題にならない場合は、第2の磁気スイッチSR2を設けなくてもよい。
図3において、前記図1に示したものと同様、充電器CHと、この充電器CHに並列接続され、充電器CHにより充電される第1のコンデンサC0と、このコンデンサC0に並列接続された、第1の磁気スイッチ(可飽和リアクトル)SR0と、スイッチSWと、第2のコンデンサC1の直列回路とから構成され、本実施例においては、第2のコンデンサC1と、電極1bとの間に、第2のコンデンサ(C1)の電圧で飽和する第2の磁気スイッチSR2が設けられている。
上記スイッチSWは、前記したようにターンオン動作時にオンとなり、第1の磁気スイッチSR0が飽和してオン状態になると、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC1へエネルギーを移行させ、第2のコンデンサC1が充電される。
上記電極1a,1bには、前記したように、EUV発生種である高湿プラズマ原料が付着している。この原料に対して、レーザ装置(エネルギービーム照射手段)2からレーザビーム2aを照射し、原料を気化させ、上記コンデンサC1に充電された電圧により放電を発生させ、気化された上記原料を加熱励起し高温プラズマを発生させる。
図4は、本実施例の動作を示すタイムチャートであり、同図(a)はスイッチSWの動作タイミング、(b)はコンデンサC0の電圧VC0、(c)はコンデンサC1の電圧VC1、(d)はレーザの照射タイミング、(e)はレーザ照射により電極1a,1b間が高温プラズマ原料により橋絡が発生するタイミング、(f)は第2の磁気スイッチSR2が飽和し電極間に放電電流が流れるタイミングを示す。
図4に示す実施例のパルス電力供給手段の動作は、以下のようになる。
充電器CHによる充電電圧が所定の値(VCH)に調整され、充電器CHが動作状態となる。その結果、第1のコンデンサC0は充電される。第1のコンデンサC0の充電が完了後、スイッチSWがonとなる(図4(a))。
スイッチSWがonとなったとき、第1のコンデンサC0の電圧は主に第1の磁気スイッチSR0の両端にかかる。その後、第1の磁気スイッチSR0が飽和してonとなる。
磁気スイッチがonとなると、コンデンサC0、スイッチSW、第1の磁気スイッチSR0、第2のコンデンサC1、第1のコンデンサC0のループに電流が流れ、第1のコンデンサC0に蓄えられた電荷が移行して第2のコンデンサC1に充電される(図4(b)(c))。
ここで、第1のコンデンサC0から第2のコンデンサC2への電荷の移行が完了し、第2のコンデンサC2が十分に充電されると、レーザが第1の電極1aに塗布されているEUV発生種である高温プラズマ原料に照射される(図4(d))。
レーザを照射された高温プラズマ原料は気化し、気化した高温プラズマ原料(低温プラズマ)が対向する第2の電極1bに達し、電極間橋絡が発生する(図4(e))。
橋絡後、第2のコンデンサC2における電圧の時間積分値が第2の磁気スイッチSR2の特性で決まる限界値に達すると、第2の磁気スイッチSR2が飽和してonとなる。そして、負荷である第1の回転電極1aと第2の回転電極1bとの間にパルス幅の短いパルス電力が印加され、第1の電極1aと第2の電極1bとの間に大きな電流が流れ高温プラズマが発生する(図4(f))。
本実施例においては、上記のように第2の磁気スイッチSR2を設けており、これにより、放電により逆方向に充電された第2のコンデンサC2の電力が電極1a,1bに印加されて生じる反転電流を防ぐことができる。
すなわち、放電時、第1の回転電極1aと第2の回転電極1bとの間に大きな電流が流れるが、この電流は回路のリアクトル成分により、放電後も流れ続け、第2の磁気スイッチSR2がないと、コンデンサC2に逆方向の反転電流が流れる。このため、コンデンサC2は逆方向に充電され、この逆方向の電圧が放電等に悪影響を与える恐れがある。
上記第2の磁気スイッチSR2をコンデンサC2と電極の間に設ければ、磁気スイッチSR2によりこの逆方向の電流を阻止することができる。すなわち、この逆方向の電流は飽和していた磁気スイッチSR2をリセットする方向に流れるので、磁気スイッチSR2はoff状態となり、上記逆方向の電流を阻止する。
本発明のパルス電力供給手段の第1の実施例を示す図である。 第1の本実施例の動作を示すタイムチャートである。 本発明のパルス電力供給手段の第2の実施例を示す図である。 第2の本実施例の動作を示すタイムチャートである。 LAGDPP方式のEUV光源装置の一例を示す図である。 昇圧用のパルストランス方式を採用したパルス電力発生器の構成例を示す図である。 図6に示すパルス電力発生器の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1a,1b 電極
2 レーザ装置
2a レ一ザビーム
3 制御部
10 パルス電力供給手段(パルス電力発生器)
CH 充電器
C0,C1 コンデンサ
SR0〜SR3 磁気スイッチ(可飽和リアクトル)
SW スイッチ

Claims (2)

  1. 極端紫外光を放射させるための液体または固体の原料を供給する原料供給手段と、エネルギービームを上記原料に照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、気化された上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させるための、所定距離だけ離間した一対の電極と、電極にパルス電力を供給するパルス電力供給手段とを備えた極端紫外光光源装置において、
    上記パルス電力供給手段は、
    充電器(CH)と、
    該充電器により充電される第1のコンデンサ(C0)と、
    第1の可飽和リアクトル(SR0)と第2のコンデンサ(C1)を直列接続した直列回路と、
    該直列回路に直列に接続され、ターンオン動作により上記第1のコンデンサ(C0)から上記第2のコンデンサ(C1)へのエネルギー移行を行うスイッチ(SW)とを備え、 第2のコンデンサ(C1)の一端側が一対の電極の一方と接続され、
    第2のコンデンサ(C1)の他端側が一対の電極の他方と接続されている
    ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
  2. 上記エネルギ一移行で充電された上記第2のコンデンサ(C1)の電圧で飽和する第2の可飽和リアクトル(SR2)を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の極端紫外光光源装置。
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CN109327953A (zh) * 2018-11-16 2019-02-12 西北核技术研究所 一种大面积紫外光波段的脉冲强闪光光源

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