JP2010138665A - 手すり - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者が握り易く且つ滑り難い手すりを提供すること。
【解決手段】手すり100によれば、第1隅11の円弧半径R1が第2隅部13の円弧半径R2よりも大きく設定されているので、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる第1隅部11を人間工学の見地に基づいて握り易くできる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる第2隅部13を人間工学の見地に基づいて握り易くできる。よって、握り易くできる。また、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、第1隅部11への親指の接触面積を大きく確保することができる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、第2隅部13への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、滑り難くできる。
【選択図】図2
【解決手段】手すり100によれば、第1隅11の円弧半径R1が第2隅部13の円弧半径R2よりも大きく設定されているので、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる第1隅部11を人間工学の見地に基づいて握り易くできる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる第2隅部13を人間工学の見地に基づいて握り易くできる。よって、握り易くできる。また、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、第1隅部11への親指の接触面積を大きく確保することができる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、第2隅部13への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、滑り難くできる。
【選択図】図2
Description
本発明は、手すりに関し、特に、使用者が握り易く且つ滑り難い手すりに関するものである。
従来、トイレ又は浴室あるいは洗面所などには、使用者の立ち上がりや歩行などの動作を補助する補助具として、使用者の身体を支えるための手すりが設置されている。この種の手すりとして、例えば、特許文献1には、使用者が握り部を握り易いように、握り部の上面と側面との間に曲面部を設けた手すりが開示されている。
しかしながら、単に握り部の上面と側面との間に曲面部を設けるだけでは、実際に使用者が握り部を握った場合には、十分に握り易いものではなかった。
これに対し、特許文献2には、手すり本体の横断面形状を厚みの大きい大径部と厚みの小さい小径部とが併設された空豆形状とし、かかる横断面形状を左右非対称とした手すりが開示されている。
特開2002−70279号公報
特開2002−115381号公報
しかしながら、特許文献2に開示される手すりでは、特許文献1に開示される手すりと比較すれば握り易くはなったものの、未だ十分ではないという問題点があった。また、十分に握り易いものではない分、滑り易いという問題点もあった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、使用者が握り易く且つ滑り難い手すりを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の手すりは、床面に沿って水平に延設される支持部材を備え、その支持部材により使用者の身体を支えるものであって、前記支持部材は、その支持部材の上面であって前記床面に対して平行な平坦面状に形成される上面部と、その上面部の端部であって前記使用者が位置する側に連設される第1隅部と、前記上面部の端部であって前記使用者が位置する側とは反対側に連設される第2隅部とを備え、前記第1隅部および前記第2隅部は、前記支持部材の長手方向と直交する断面においていずれも外方へ凸の円弧状に形成されると共に、前記第1隅部の円弧半径が前記第2隅部の円弧半径よりも大きく設定されている。
請求項2記載の手すりは、請求項1記載の手すりにおいて、前記支持部材は、前記第1隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に平坦面状に形成される平坦面部を備えている。
請求項3記載の手すりは、請求項2記載の手すりにおいて、前記平坦面部は、前記上面部に対して垂直に構成されている。
請求項4記載の手すりは、請求項3記載の手すりにおいて、前記平坦面部は、前記第1隅部よりも第2隅部側へずれて位置すると共に、前記第1隅部に連設される側の端部が前記支持部材の長手方向と直交する断面において内方へ凹の円弧状に形成されている。
請求項5記載の手すりは、請求項2記載の手すりにおいて、前記平坦面部は、前記上面部とのなす角度が鋭角となるように前記第2隅部側へ傾斜して構成されている。
請求項6記載の手すりは、請求項5記載の手すりにおいて、前記支持部材は、前記第2隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に平坦面状に形成される傾斜面部を備え、その傾斜面部は、前記上面部とのなす角度が鋭角となるように前記第1隅部側へ傾斜して構成され、前記平坦面部および前記傾斜面部は、前記平坦面部と前記上面部とのなす角度が前記傾斜面部と前記上面部とのなす角度よりも大きく設定されている。
請求項7記載の手すりは、請求項2記載の手すりにおいて、前記平坦面部は、一端部が前記第1隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に、他端部が前記第2隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されている。
請求項1記載の手すりによれば、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合には、通常、使用者に近い側の第1隅部は親指で握られる一方、使用者から遠い側の第2隅部は親指以外の指(人指し指から小指までの4本の指)で握られる。
ここで、第1隅部および第2隅部は、支持部材の長手方向と直交する断面においていずれも外方へ凸の円弧状に形成され、第1隅部の円弧半径が第2隅部の円弧半径よりも大きく設定されているので、第1隅部の厚みを第2隅部の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる第1隅部を人間工学の見地(親指は他の指と比較して厚みの薄いものよりも厚い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。一方、第2隅部の厚みを第1隅部の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる第2隅部を人間工学の見地(親指以外の指は親指と比較して厚みの厚いものよりも薄い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。よって、使用者にとって支持部材を握り易いものとすることができるという効果がある。
また、第1隅部の厚みを第2隅部の厚みよりも厚くできる分、第1隅部への親指の接触面積を大きく確保することができ、支持部材と親指との間に生じる摩擦力を高めることができる。一方、第2隅部の厚みを第1隅部の厚みよりも薄くできる分、第2隅部への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、使用者が支持部材を握った場合に滑り難くできるという効果がある。更に、第1隅部への親指の接触面積を大きく確保できると共に第2隅部への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くできる分、使用者が支持部材を握った際の安定感を向上させることができるという効果がある。
また、本発明によれば、上面部は、床面に対して平行な平坦面状に形成されているので、例えば、握力が弱く支持部材をしっかりと握ることが困難な高齢者や身障者にあっても、上面部に手の平や肘などをのせて身体を支えることができるという効果がある。更に、上面部を床面に対して平行な平坦面状に形成することで、使用者が痛みを伴うことなく上面部に手の平や肘などをのせることができると共に、使用者が上面部に手の平や肘などをのせて身体を支えた場合に滑り難くできるという効果がある。
請求項2記載の手すりによれば、請求項1記載の手すりの奏する効果に加え、支持部材は、第1隅部に連設されると共に平坦面状に形成される平坦面部を備えているので、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合に、第1隅部の範囲からはみ出した親指の指先を平坦面部に沿わせることができる。よって、支持部材への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者が支持部材を握った際の安定感を一層向上させることができるという効果がある。
また、支持部材への親指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材と親指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者が支持部材を握った場合に一層滑り難くできるという効果がある。更に、平坦面部を平坦面状に形成することで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部に沿わせることができ、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
請求項3記載の手すりによれば、請求項2記載の手すりの奏する効果に加え、平坦面部は、上面部に対して垂直に構成されているので、使用者が支持部材を握って身体を支えた場合に、支持部材に加えられる使用者の体重の垂直方向成分を上面部で、水平方向成分を平坦面部で、それぞれ分担して受けることができる。よって、支持部材に加えられる使用者の体重の水平方向成分を平坦面部で受けることができるので、使用者が支持部材を握って斜め上方から身体を支えた場合でも滑り難くできるという効果がある。
請求項4記載の手すりによれば、請求項3記載の手すりの奏する効果に加え、平坦面部は、第1隅部よりも第2隅部側へずれて位置しているので、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合に、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部に沿わせることができる。即ち、第1隅部を親指で握ると、指先は必然的に第2隅部側を向くので、平坦面部を第1隅部よりも第2隅部側にずれて位置させることで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部に沿わせることができる。よって、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
また、本発明によれば、平坦面部は、第1隅部に連設される側の端部が支持部材の長手方向と直交する断面において内方へ凹の円弧状に形成されているので、平坦面部を第1隅部よりも第2隅部側へずれて位置させる構成にあっても、親指を支持部材に密着させることができる。即ち、平坦面部を第1隅部よりも第2隅部側へずれて位置させる構成では、平坦面部と第1隅部との間に段差が生じ、親指が支持部材から離れ易くなるところ、第1隅部に連設される側の平坦面部の端部を上記のように形成することで、親指を支持部材に密着させることができる。よって、支持部材への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者が支持部材を握った際の安定感を一層向上させることができるという効果がある。また、支持部材への親指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材と親指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者が支持部材を握った場合に一層滑り難くできるという効果がある。
請求項5記載の手すりによれば、請求項2記載の手すりの奏する効果に加え、平坦面部は、上面部とのなす角度が鋭角となるように第2隅部側へ傾斜して構成されているので、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合に、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部に沿わせることができる。即ち、第1隅部を親指で握ると、指先は必然的に第2隅部側を向くので、上面部とのなす角度が鋭角となるように平坦面部を第2隅部側へ傾斜させることで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部に沿わせることができる。よって、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
請求項6記載の手すりによれば、請求項5記載の手すりの奏する効果に加え、支持部材は、第2隅部に連設されると共に平坦面状に形成される傾斜面部を備えているので、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合に、第2隅部の範囲からはみ出した親指以外の指の指先を傾斜面部に沿わせることができる。よって、支持部材への親指以外の指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者が支持部材を握った際の安定感を一層向上させることができるという効果がある。
また、支持部材への親指以外の指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材と親指以外の指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者が支持部材を握った場合に一層滑り難くできるという効果がある。更に、傾斜面部を平坦面状に形成することで、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部に沿わせることができ、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
また、本発明によれば、傾斜面部は、上面部とのなす角度が鋭角となるように第1隅部側へ傾斜して構成されているので、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部に沿わせることができる。即ち、第2隅部を親指以外の指で握ると、指先は必然的に第1隅部側を向くので、上面部とのなす角度が鋭角となるように傾斜面部を第1隅部側へ傾斜させることで、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部に沿わせることができる。よって、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
更に、本発明によれば、平坦面部および傾斜面部は、平坦面部と上面部とのなす角度が傾斜面部と上面部とのなす角度よりも大きく設定されているので、平坦面部の厚みを傾斜面部の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる平坦面部を人間工学の見地(親指は他の指と比較して厚みの薄いものよりも厚い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。一方、傾斜面部の厚みを平坦面部の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる傾斜面部を人間工学の見地(親指以外の指は親指と比較して厚みの厚いものよりも薄い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。よって、使用者にとって支持部材を一層握り易いものとすることができるという効果がある。
また、平坦面部の厚みを傾斜面部の厚みよりも厚くできる分、平坦面部への親指の接触面積を大きく確保することができ、支持部材と親指との間に生じる摩擦力を高めることができる。一方、傾斜面部の厚みを平坦面部の厚みよりも薄くできる分、傾斜面部への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、使用者が支持部材を握った場合に一層滑り難くできるという効果がある。更に、平坦面部への親指の接触面積を大きく確保できると共に傾斜面部への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くできる分、使用者が支持部材を握った際の安定感を一層向上させることができるという効果がある。
請求項7記載の手すりによれば、請求項2記載の手すりの奏する効果に加え、平坦面部は、一端部が第1隅部に連設されると共に他端部が第2隅部に連設されているので、使用者が上面部を手の平で覆うようにして支持部材を握った場合に、親指と共に、第2隅部の範囲からはみ出した親指以外の指の指先を平坦面部に沿わせることができる。よって、支持部材への親指以外の指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者が支持部材を握った際の安定感を一層向上させることができるという効果がある。
また、支持部材への親指以外の指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材と親指以外の指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者が支持部材を握った場合に一層滑り難くできるという効果がある。更に、親指の指先および親指以外の指の指先を全て平坦面部に沿わせることができるので、親指以外の指の指先を沿わせるため部位を別に設ける必要がなく、支持部材の構成を簡素化できるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1から図3を参照して、本発明の第1実施の形態における手すり100について説明する。
図1は、第1実施の形態における手すり100の斜視図であり、図2は、図1のII−II線における手すり100の断面図である。また、図3(a)から(c)は、手すり100の使用方法を説明する図である。なお、図1から図3では、手すり100がトイレTに設置された状態を示している。
まず、図1を参照して、手すり100の概略構成について説明する。手すり100は、例えば、足腰の弱った高齢者や足の不自由な身障者(以下「使用者」と称す)の立ち上がりや歩行などの動作を補助する補助具としてトイレTに設置されるものであり、図1に示すように、使用者の身体を支えるための支持部材1と、その支持部材1を支持してトイレTの壁面Wに固定するための固定部材2とを備えて構成されている。
支持部材1は、トイレTの床面Fに沿って水平に延設される部材であり、図1に示すように、棒状に構成され、上面部10を備えている。上面部10は、支持部材1の上面を形成する部位であり、図1に示すように、トイレTの床面Fに対して平行な平坦面状に形成されている。この上面部10は、後述するように、使用者が支持部材1で身体を支える場合に、手の平や肘などがのせられる部位となる。
なお、上述した水平とは、支持部材1の延設方向が垂直方向と直交する場合のみを限定するものではなく、支持部材1の延設方向が水平方向に対して所定角度(例えば、±5°)以内で傾斜する場合を含む趣旨である。また、上述した平行とは、上面部10と床面Fとのなす角度が0°である場合のみを限定するものではなく、支持部材1の長手方向および長手方向と直交する方向の両方向において上面部10と床面Fとのなす角度が所定角度(例えば、±5°)以内で傾斜する場合を含む趣旨である。
固定部材2は、ねじ等(図示せず)によりトイレTの壁面Wに取り付けられる部材であり、図1に示すように、支持部材1の長手方向の両端2か所において後述する下面部15(図2参照)を支持するように構成されている。
なお、固定部材2による支持部材1の支持位置は、必ずしも長手方向の両端2か所に限られるものではなく、例えば、長手方向の全域を固定部材2により支持するように構成しても良い。
次いで、図2を参照して、支持部材1の詳細構成について説明する。なお、図2では、支持部材1の長手方向と直交する断面を示している。また、図2では、使用者Pの手を二点鎖線で図示し、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った状態を示している。
図2に示すように、支持部材1は、長手方向と直交する断面において、上述した上面部10の一端部に連設される第1隅部11と、その第1隅部11に連設される平坦面部12と、上面部10の他端部に連設される第2隅部13と、その第2隅部13に連設される垂直面部14と、下面部15とを主に備えて構成されている。なお、支持部材1は、長手方向と直交する断面が長手方向の全域で一様とされている。
第1隅部11は、上面部10の端部であってトイレTの壁面Wから遠い側、即ち、使用者Pが位置する側に連設される部位であり、図2に示すように、外方へ凸の円弧状に形成され、その円弧半径がR1に設定されている。この第1隅部11は、図2の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った場合には、通常、親指で握られる部位となる。
平坦面部12は、第1隅部11の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設される部位であり、図2に示すように、上面部10に対して垂直な平坦面状に形成されている。この平坦面部12は、図2の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った場合には、第1隅部11の範囲からはみ出した親指の指先が接する部位となる。
これにより、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った場合に、親指の指先を平坦面部12に沿わせることができる。よって、支持部材1への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材1を握った際の安定感を向上させることができる。
また、支持部材1への親指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材1と親指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者Pが支持部材1を握った場合に滑り難くできる。更に、平坦面部12を平坦面状に構成することで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部12に沿わせることができ、使用者Pにとって支持部材1を握り易いものとすることができる。
また、平坦面部12は、上面部10に対して垂直に構成されているので、使用者Pが支持部材1を握って身体を支えた場合に、支持部材1に加えられる使用者Pの体重の垂直方向成分を上面部10で、水平方向成分を平坦面部12で、それぞれ分担して受けることができる。よって、支持部材1に加えられる使用者Pの体重の水平方向成分を平坦面部12で受けることができるので、使用者Pが支持部材1を握って斜め上方から身体を支えた場合でも滑り難くできる。
また、図2に示すように、平坦面部12は、第1隅部11よりも第2隅部13側へずれて位置すると共に、第1隅部11に連設される側の端部12aが内方へ凹の円弧状に形成されている。
これにより、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部12に沿わせることができる。即ち、第1隅部11を親指で握ると、指先は必然的に第2隅部13側を向くので、平坦面部12を第1隅部11よりも第2隅部13側にずれて位置させることで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部12に沿わせることができる。よって、使用者Pにとって支持部材1を一層握り易いものとすることができる。
また、平坦面部12は、第1隅部11に連設される側の端部12aが内方へ凹の円弧状に形成されているので、平坦面部12を第1隅部11よりも第2隅部側13へずれて位置させる構成にあっても、親指を支持部材1に密着させることができる。即ち、平坦面部12を第1隅部11よりも第2隅部13側へずれて位置させる構成では、平坦面部12と第1隅部11との間に段差が生じ、親指が支持部材1から離れ易くなるところ、第1隅部11に連設される側の端部12aを上記のように形成することで、親指を支持部材1に密着させることができる。よって、支持部材1への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材1を握った際の安定感を一層向上させることができる。また、支持部材1への親指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材1と親指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者Pが支持部材1を握った場合に一層滑り難くできる。
第2隅部13は、上面部10の端部であってトイレTの壁面Wに近い側、即ち、使用者Pが位置する側とは反対側に連設される部位であり、図2、外方へ凸の円弧状に形成され、その円弧半径がR2に設定されている。この第2隅部13は、図2の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った場合には、通常、親指以外の指(人指し指から小指までの4本の指)で握られる部位となる。
ここで、上述した第1隅部11及び第2隅部13は、第1隅部11の円弧半径R1と第2隅部13の円弧半径R2とが異なる大きさとされ、第1隅部11の円弧半径R1が第2隅部13の円弧半径R2よりも大きく設定されている。
これにより、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる第1隅部11を人間工学の見地(親指は他の指と比較して厚みの薄いものよりも厚い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる第2隅部13を人間工学の見地(親指以外の指は親指と比較して厚みの厚いものよりも薄い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。よって、使用者Pにとって支持部材1を握り易いものとすることができる。
また、第1隅部11の厚みを第2隅部13の厚みよりも厚くできる分、第1隅部11への親指の接触面積を大きく確保することができ、支持部材1と親指との間に生じる摩擦力を高めることができる。一方、第2隅部13の厚みを第1隅部11の厚みよりも薄くできる分、第2隅部13への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、使用者Pが支持部材1を握った場合に滑り難くできる。更に、第1隅部11への親指の接触面積を大きく確保できると共に第2隅部13への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くできる分、使用者Pが支持部材1を握った際の安定感を向上させることができる。
垂直面部14は、第2隅部13の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設される部位であり、図2に示すように、上面部10に対して垂直な平坦面状に形成されている。また、図2に示すように、垂直面部14は、第2隅部13よりも第1隅部11側へずれて位置すると共に、第2隅部13に連設される側の端部14aが内方へ凹の円弧状に形成されている。
これにより、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握った場合に、親指以外の指の指先を垂直面部14の端部14aに引っ掛けることができる。よって、第2隅部13への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができ、使用者Pが支持部材1を握った場合に滑り難くできる。
下面部15は、支持部材1の下面を形成する部位であり、図2に示すように、上面部10に対して平行な平坦面状に形成されている。この下面部15は、上述したように、固定部材2に支持される部位となる。
これにより、使用者Pが支持部材1で身体を支えた場合に、上方から使用者Pの体重が加えられる支持部材1を固定部材2により下方から支持することができる。よって、使用者Pの体重が加えられる方向とは反対方向から支持部材1を支持できるので、手すり100全体としての支持強度を向上させることができる。
また、図2に示すように、下面部15と平坦面部12とが交わる角部および下面部15と垂直面部14とが交わる角部は、いずれも外方へ凸の円弧状に形成されており、かかる各角部に使用者Pが身体の一部をぶつけても怪我を負わないように、安全性が確保されている。
なお、本実施の形態では、第1隅部11の円弧半径R1が10mmに、第2隅部13の円弧半径R2が8mmに、それぞれ設定されている。これにより、立ち上がりや歩行などの動作の補助を必要とする高齢者や成人の身障者にとって、支持部材1を握り易いものとすることができる。
次いで、図3を参照して、上述したように構成される手すり100の使用方法について説明する。なお、図3では、使用者Pを二点鎖線で図示し、使用者Pが便器Sに座った状態から手すり100を使用して立ち上がった後に歩行するまでの動作を時系列に示している。
使用者Pは、便器Sに座った状態から立ち上がろうとする場合には、まず、図3(a)に示すように、便器Sに座った状態のまま片方の手(通常、手すり100に近い側の手)の手の平や肘などを支持部材1の上面部10にのせる。
次いで、使用者Pは、図3(b)に示すように、上面部10にのせた手の平や肘などに体重をかけて支持部材1で身体を支えつつ便器Sに座った状態から立ち上がる。なお、この際には、手の平や肘などを支持部材1の上面部10にのせて身体を支える以外にも、片方の手(通常、手すり100に近い側の手)で支持部材1を握って身体を支えることもできる。
その後、使用者Pは、図3(c)に示すように、支持部材1を握って身体を支えつつトイレTの出口(図示せず)へ向かって歩行する。この場合、使用者Pは、通常、上面部10を手の平で覆うようにして支持部材1を握るので、使用者Pに近い側の第1隅部11は親指で握られる一方、使用者Pから遠い側の第2隅部13は親指以外の指で握られる(図2参照)。これにより、上述したように、使用者Pにとって支持部材1を握り易く且つ滑り難いものとすることができる。なお、例えば、握力が弱く支持部材1をしっかりと握ることが困難な高齢者や身障者にあっては、上面部10に手の平をのせて身体を支えることもできる。
このように、手すり100によれば、例えば、握力が弱く支持部材1をしっかりと握ることが困難な高齢者や身障者にあっても、上面部10に手の平や肘などをのせて身体を支えることができる。また、上述したように、上面部10は、床面に対して平行な平坦面状に形成されているので、使用者Pが痛みを伴うことなく上面部10に手の平や肘などをのせることができると共に、使用者Pが上面部10に手の平や肘などをのせて身体を支えた場合に滑り難くできる。
次いで、図4を参照して、第2実施の形態における手すり200について説明する。第2実施の形態における手すり200は、第1実施の形態における手すり100の支持部材1を変更したものである。以下、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。図4は、第2実施の形態における手すり200の断面図である。なお、図4では、手すり200がトイレTに設置された状態を示している。
まず、第2実施の形態における手すり200の概略構成について説明する。手すり200は、使用者の身体を支えるための支持部材201と、その支持部材201を支持してトイレTの壁面Wに固定するための固定部材2(図1参照)とを備えて構成されている。
支持部材201は、第1実施の形態における手すり100の支持部材1と同様に、トイレTの床面Fに沿って水平に延設される部材であり、棒状に構成され、上面部10を備えている。
次いで、図4を参照して、支持部材201の詳細構成について説明する。なお、図4では、支持部材201の長手方向と直交する断面を示している。また、図4では、使用者Pの手を二点鎖線で図示し、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材201を握った状態を示している。
図4に示すように、支持部材201は、長手方向と直交する断面において、第1隅部11と、その第1隅部11に連設される平坦面部212と、第2隅部13と、その第2隅部13に連設される傾斜面部216とを主に備えて構成されている。なお、支持部材201は、長手方向と直交する断面が長手方向の全域で一様とされている。
平坦面部212は、第1隅部11の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設される部位であり、図4に示すように、上面部10とのなす角度αが鋭角となるように第2隅部13側へ傾斜する平坦面状に形成されている。この平坦面部212は、図4の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材201を握った場合には、第1隅部11の範囲からはみ出した親指の指先が接する部位となる。
これにより、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材201を握った場合に、親指の指先を平坦面部212に沿わせることができる。よって、第1実施の形態における手すり100の場合と同様に、支持部材201への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材201を握った際の安定感を向上させることができると共に、使用者Pが支持部材201を握った場合に滑り難くできる。
また、平坦面部212は、上面部10とのなす角度αが鋭角となるように第2隅部13側へ傾斜して構成されているので、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部212に沿わせることができる。即ち、第1隅部11を親指で握ると、指先は必然的に第2隅部13側を向くので、上面部10とのなす角度αが鋭角となるように平坦面部212を第2隅部13側へ傾斜させることで、親指を無理に曲げなくとも指先を平坦面部212に沿わせることができる。よって、使用者Pにとって支持部材201を一層握り易いものとすることができる。
傾斜部216は、第2隅部13の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設される部位であり、図4に示すように、上面部10とのなす角度βが鋭角となるように第1隅部11側へ傾斜する平坦面状に形成されている。この傾斜面部216は、図4の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材201を握った場合には、第2隅部13の範囲からはみ出した親指以外の指の指先が接する部位となる。
これにより、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材201を握った場合に、親指以外の指の指先を傾斜面部216に沿わせることができる。よって、支持部材201への親指以外の指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材201を握った際の安定感を向上させることができる。
また、支持部材201への親指以外の指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材201と親指以外の指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者Pが支持部材201を握った場合に滑り難くできる。更に、傾斜面部216を平坦面状に形成することで、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部216に沿わせることができ、使用者Pにとって支持部材201を握り易いものとすることができる。
また、傾斜面部216は、上面部10とのなす角度βが鋭角となるように第1隅部11側へ傾斜して構成されているので、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部216に沿わせることができる。即ち、第2隅部13を親指以外の指で握ると、指先は必然的に第1隅部11側を向くので、上面部10とのなす角度βが鋭角となるように傾斜面部216を第1隅部11側へ傾斜させることで、親指以外の指を無理に曲げなくとも指先を傾斜面部216に沿わせることができる。よって、使用者Pにとって支持部材201を一層握り易いものとすることができる。
ここで、上述した平坦面部212及び傾斜面部216は、平坦面部212と上面部10とのなす角度αが傾斜面部216と上面部10とのなす角度βよりも大きく設定されている。
これにより、平坦面部212の厚みを傾斜面部216の厚みよりも厚くできる分、親指で握られる平坦面部212を人間工学の見地(親指は他の指と比較して厚みの薄いものよりも厚い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。一方、傾斜面部216の厚みを平坦面部212の厚みよりも薄くできる分、親指以外の指で握られる傾斜面部216を人間工学の見地(親指以外の指は親指と比較して厚みの厚いものよりも薄い方が握り易いという見地)に基づいて握り易くできる。よって、使用者Pにとって支持部材201を一層握り易いものとすることができる。
また、平坦面部212の厚みを傾斜面部216の厚みよりも厚くできる分、平坦面部212への親指の接触面積を大きく確保することができ、支持部材201と親指との間に生じる摩擦力を高めることができる。一方、傾斜面部216の厚みを平坦面部212の厚みよりも薄くできる分、傾斜面部216への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くすることができる。よって、使用者Pが支持部材201を握った場合に一層滑り難くできる。更に、平坦面部212への親指の接触面積を大きく確保できると共に傾斜面部216への親指以外の指の指先の引っ掛かりを良くできる分、使用者Pが支持部材201を握った際の安定感を一層向上させることができる。
また、図4に示すように、傾斜面部216は、第2隅部13に連設される側の端部216aが外方へ凸の円弧状に形成され、その円弧半径が第2隅部13の円弧半径R2よりも大きく設定されている。これにより、上述したように構成される支持部材201にあっても、端部216aの円弧半径を任意に設定することで、支持部材201全体としての周長を調整して、支持部材201のサイズを容易に変更することができる。
なお、本実施の形態では、第1隅部11の円弧半径R1が15mmに、第2隅部13の円弧半径R2が7mmに、それぞれ設定されている。これにより、立ち上がりや歩行などの動作の補助を必要とする高齢者や成人の身障者にとって、支持部材201を握り易いものとすることができる。
次いで、図5を参照して、第3実施の形態における手すり300について説明する。第3実施の形態における手すり300は、上記各実施の形態における手すり100,200の支持部材1,201を変更したものである。以下、上記各実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。図5は、第3実施の形態における手すり300の断面図である。なお、図5では、手すり300がトイレTに設置された状態を示している。
まず、第3実施の形態における手すり300の概略構成について説明する。手すり300は、使用者の身体を支えるための支持部材301と、その支持部材301を支持してトイレTの壁面Wに固定するための固定部材2(図1参照)とを備えて構成されている。
支持部材301は、上記各実施の形態における手すり100,200の支持部材1,201と同様に、トイレTの床面Fに沿って水平に延設される部材であり、棒状に構成され、上面部10を備えている。
次いで、図5を参照して、支持部材301の詳細構成について説明する。なお、図5では、支持部材301の長手方向と直交する断面を示している。また、図5では、使用者Pの手を二点鎖線で図示し、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材301を握った状態を示している。
図5に示すように、支持部材301は、長手方向と直交する断面において、第1隅部11と、その第1隅部11に連設される平坦面部312と、第2隅部13とを主に備えて構成されている。なお、支持部材301は、長手方向と直交する断面が長手方向の全域で一様とされている。
平坦面部312は、一端部が第1隅部11の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設される部位であり、図5に示すように、平坦面状に形成されると共に、他端部が第2隅部13の端部であって上面部10が連設される側とは反対側に連設されている。この平坦面部312は、図5の二点鎖線で示すように、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材301を握った場合には、第1隅部11の範囲からはみ出した親指の指先が接する部位となる。
これにより、使用者Pが上面部10を手の平で覆うようにして支持部材301を握った場合に、親指の指先を平坦面部312に沿わせることができる。よって、上記各実施の形態における手すり100,200の場合と同様に、支持部材301への親指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材301を握った際の安定感を向上させることができると共に、使用者Pが支持部材301を握った場合に滑り難くできる。
また、平坦面部312は、第2隅部13に連設されているので、親指と共に、第2隅部13の範囲からはみ出した親指以外の指の指先を平坦面部312に沿わせることができる。よって、支持部材301への親指以外の指の接触面積をより大きく確保することができ、使用者Pが支持部材301を握った際の安定感を一層向上させることができる。
また、支持部材301への親指以外の指の接触面積をより大きく確保できる分、支持部材301と親指以外の指との間に生じる摩擦力を高めることができ、使用者Pが支持部材301を握った場合に一層滑り難くできる。更に、親指の指先および親指以外の指の指先を全て平坦面部312に沿わせることができるので、親指以外の指の指先を沿わせるため部位を別に設ける必要がなく、支持部材301の構成を簡素化できる。
また、図5に示すように、平坦面部312は、第2隅部13に連設される側の端部312bが外方へ凸の円弧状に構成され、その円弧半径が第2隅部13の円弧半径R2よりも大きく設定されている。これにより、上述したように構成される支持部材301にあっても、端部312bの円弧半径を任意に設定することで、支持部材301全体としての周長を調整して、支持部材301のサイズを容易に変更することができる。
なお、本実施の形態では、第1隅部11の円弧半径R1が15mmに、第2隅部13の円弧半径R2が8mmに、それぞれ設定されている。これにより、立ち上がりや歩行などの動作の補助を必要とする高齢者や成人の身障者にとって、支持部材301を握り易いものとすることができる。
ここで、上記各実施の形態において説明した平坦面状とは、表面に凹凸がないことを意味するものではなく、断面において表面が直線状に構成されていることを意味するものである。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態で挙げた数値(第1隅部11の円弧半径R1及び第2隅部13の円弧半径R2)は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、手すり100,200,300がトイレTに設置される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、手すり100,200,300を浴室や洗面所などに設置しても良く、或いは、廊下や階段などの通路に沿って設置しても良い。
なお、本発明の手すりを階段に設置した場合には、請求項1における床面に沿って水平との記載は、階段により接続される高い側の床面と低い側の床面とを仮想的に結ぶ傾斜した仮想平面を床面とし、かかる仮想平面に沿って水平であることを含む趣旨である。また、請求項1における床面に対して平行との記載は、支持部材の長手方向と直交する断面において床面に対して平行であることを含む趣旨である。
上記各実施の形態では、固定部材2がトイレTの壁面Wに取り付けられ、固定部材2により支持部材1,201,301がトイレTの壁面Wに固定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、固定部材2をトイレTの床面Fに取り付けて、固定部材2により支持部材1,201,301をトイレTの床面Fに固定するように構成しても良い。
上記実施の形態では、支持部材1,201,301がトイレTの壁面Wに固定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、固定部材2により支持部材1,201,301を揺動可能に支持して、支持部材1,201,301をトイレTの壁面W側へ折りたたみ可能に構成しても良い。
上記各実施の形態では、支持部材1,201,301の長手方向と直交する断面が長手方向の全域で一様とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、支持部材1,201,301の長手方向と直交する断面を長手方向の位置に応じて変更して、長手方向の所定位置(例えば、通常、使用者Pに握られる支持部材1,201,301の略中央部)のみを上記各実施の形態で説明した断面形状としても良い。
上記第1実施の形態では、平坦面部12が第1隅部11よりも第2隅部13側へずれて位置すると共に、垂直面部14が第2隅部13よりも第1隅部11側へずれて位置する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、平坦面部12を第1隅部11の最外周と接するように位置させても良く、或いは、垂直面部14を第2隅部13の最外周と接するように位置させても良い。また、上記第2実施の形態では、平坦面部212と上面部10とのなす角度αが傾斜面部216と上面部10とのなす角度βよりも大きく設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、平坦面部212と上面部10とのなす角度αと傾斜面部216と上面部10とのなす角度βとを同等に設定しても良い。これらの場合には、いずれも支持部材1の構成を簡素化できる。
100,200,300 手すり
1,201,301 支持部材
10 上面部
11 第1隅部
12,212,312 平坦面部
13 第2隅部
216 傾斜面部
F 床面
P 使用者
R1 第1隅部の円弧半径
R2 第2隅部の円弧半径
α 平坦面部と上面部とのなす角度
β 傾斜面部と上面部とのなす角度
1,201,301 支持部材
10 上面部
11 第1隅部
12,212,312 平坦面部
13 第2隅部
216 傾斜面部
F 床面
P 使用者
R1 第1隅部の円弧半径
R2 第2隅部の円弧半径
α 平坦面部と上面部とのなす角度
β 傾斜面部と上面部とのなす角度
Claims (7)
- 床面に沿って水平に延設される支持部材を備え、その支持部材により使用者の身体を支える手すりにおいて、
前記支持部材は、
その支持部材の上面であって前記床面に対して平行な平坦面状に形成される上面部と、
その上面部の端部であって前記使用者が位置する側に連設される第1隅部と、
前記上面部の端部であって前記使用者が位置する側とは反対側に連設される第2隅部とを備え、
前記第1隅部および前記第2隅部は、前記支持部材の長手方向と直交する断面においていずれも外方へ凸の円弧状に形成されると共に、前記第1隅部の円弧半径が前記第2隅部の円弧半径よりも大きく設定されていることを特徴とする手すり。 - 前記支持部材は、前記第1隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に平坦面状に形成される平坦面部を備えていることを特徴とする請求項1記載の手すり。
- 前記平坦面部は、前記上面部に対して垂直に構成されていることを特徴とする請求項2記載の手すり。
- 前記平坦面部は、前記第1隅部よりも第2隅部側へずれて位置すると共に、前記第1隅部に連設される側の端部が前記支持部材の長手方向と直交する断面において内方へ凹の円弧状に形成されていることを特徴とする請求項3記載の手すり。
- 前記平坦面部は、前記上面部とのなす角度が鋭角となるように前記第2隅部側へ傾斜して構成されていることを特徴とする請求項2記載の手すり。
- 前記支持部材は、前記第2隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に平坦面状に形成される傾斜面部を備え、
その傾斜面部は、前記上面部とのなす角度が鋭角となるように前記第1隅部側へ傾斜して構成され、
前記平坦面部および前記傾斜面部は、前記平坦面部と前記上面部とのなす角度が前記傾斜面部と前記上面部とのなす角度よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項5記載の手すり。 - 前記平坦面部は、一端部が前記第1隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されると共に、他端部が前記第2隅部の端部であって前記上面部が連設される側とは反対側に連設されていることを特徴とする請求項2記載の手すり。
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JP2008318340A JP2010138665A (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 手すり |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052236A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 朝日ウッドテック株式会社 | 木質系手摺 |
JP2016176261A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 手すり、および手すりの取付構造 |
JP2017099515A (ja) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | Toto株式会社 | 浴室用手摺 |
-
2008
- 2008-12-15 JP JP2008318340A patent/JP2010138665A/ja active Pending
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