JP2010138647A - 吐水装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】角パイプ材を用いて構成した吐水パイプ44の先端部に取付部材48を固定状態に設けて、扁平な形状の滝口の吐水口64を有する吐水口部材46を取付部材48に取り付けて吐水装置22の先端部を構成する。その取付部材48には、内周面に、全周に亘り連続した曲面形状をなすシール面を兼ねた雌嵌合面58を形成しておく。一方吐水口部材46には、外周面に、雌嵌合面58に対応した形状の曲面形状をなす雄嵌合面68を形成して、そこにOリング72を保持させておき、Oリング72を径方向に弾性圧縮させる状態に雄嵌合面68を雌嵌合面58に嵌合させて吐水口部材46を取り付けるようにする。
【選択図】 図4
Description
例えば下記特許文献1,特許文献2,特許文献3にこの種の滝口吐水口を有する吐水装置の一例が開示されている。
但しこの場合、吐水パイプの先端部に挿入状態に取り付けられる吐水口部材と吐水パイプとの間のシール構造が問題となる。
しかしながら特許文献4に開示のものは、整流機構部(吐水口部材)に対して、吐水パイプ内部に挿入した通水可撓管を給水ホースとして接続した形態のもので、吐水口部材と吐水パイプとの間をシールする必要は生じず(従ってこの文献に記載のものではそのためのシール部材は備えていない)、この特許文献4に開示のものは本発明の課題を解決することのできないもので本発明とは別異のものである。
ストレーナが目詰まりを生じていると、ストレーナによる整流作用が良好に行われず、吐水が乱れたものとなってしまって、吐水の美観が損なわれてしまう。
しかるに請求項6に従って吐水口部材を脱着可能としておくことで、吐水の美しさを常に所望の目的とする美しさに保持することができる。
図1において、10は手洗器で、12は手洗器10における鉢部、14はその鉢部12の排水口を開閉するポップアップ式の排水栓である。
16は手洗器10におけるカウンタ部で、このカウンタ部16に手洗用の水栓18が取り付けられている。
水栓18はここでは湯水混合水栓で、水栓本体20と吐水装置22とを有しており、それらがカウンタ部16に離隔して取り付けられている。
ここで水栓本体20と吐水装置22とには、それぞれ着座プレート24,26が設けられており、それらをカウンタ部16に着座させる状態に水栓本体20と吐水装置22とがカウンタ部16に取り付けられている。
この水栓18では、レバーハンドル28を図中左右回動操作することで湯水の混合比率の変化即ち吐水の温度調節が行われ、また上下回動操作することで吐止水及び吐水の水量調節が行われる。
その混合水は、水栓本体20から延び出した流出管32へと流出し、更にこの流出管32に接続された可撓性のホース34を通じて吐水装置22へと送られる。
尚、吐水装置22の側には上記の排水栓14を操作するための操作棒36が上下に移動可能に設けられている。
水栓本体20,吐水装置22は、各挿通部38,40をカウンタ部16の取付穴に下向きに挿通し、そしてカウンタ部16の裏側で各雄ねじ部42に固定ナットを締め込むことでカウンタ部16に取付固定される。
ここで吐水パイプ44は、横断面形状が内周形状及び外周形状ともに左右方向(使用者から見た正面視において左右方向)に長い横長の矩形状をなし、且つ全長に亘って同一の横断面形状をなす金属製(この例では真ちゅう製)の角パイプ材を用いて構成してある。
図に示しているように吐水装置22の先端部は、角パイプ材から成る吐水パイプ44に対して、吐水口部材46をその取付用の取付部材48とともに組み付けて構成してある。
詳しくは、全体の外周形状が吐水パイプ44の内周形状に対応した横長の矩形状をなしており、図6にも示しているようにその外周面全体が四隅に直角の角部K2を有する矩形状の雄嵌合面50を成している。
この溶接による接合部52は、同時に取付部材48の外周面と吐水パイプ44の内周面とを全周に亘りシールするシール部としての働きもなしている。
尚この取付部材48には、図4及び図5に示しているように雄嵌合面50から中心側に僅かに引き込んだ位置で図中上向きに4角環状に立ち上がる堤部54を有している。
即ち、図8(I)に示しているように取付部材48を吐水パイプ44内部に挿入し、且つ取付部材48の外周位置に溶接材料56を環状に配置した状態で、吐水パイプ44の外側からバーナ等でこれを加熱し溶接材料56を溶かすことで、吐水パイプ44に対する取付部材48の溶接を全周に亘って行うことができる。
ここではこのシール面を兼ねた雌嵌合面58は、図3に示しているように図中左右方向に平行に延びる前,後の内面60と、その両端を前,後に結ぶ半円形状の曲面62で繋いだ形状の横長の楕円ないし長円形状、詳しくはトラック楕円形状(グラウンドのトラック形状)をなしている。
この吐水口64は、図4中左,右位置の内面が先端(図中下端)に向かって進むにつれ吐水口64の左右方向の幅を漸次拡げる形状の傾斜面とされている。
但し前,後位置の内面を、図9に示すように基端から先端に向かって吐水口64の前,後幅を漸次狭小化するような傾斜形状の面としておくこともできる。
尚この吐水口部材46の内面には、図4に示しているように管軸方向に縦に延びる整流板66が一体に設けてある。
この雄嵌合面68には、周方向に環状をなす保持溝70が形成されていて、そこに弾性を有するシール部材としてのOリング72(図4及び図5参照)が保持されている。
このとき、雄嵌合面68の保持溝70に保持されたOリング72は、雄嵌合面68と取付部材48の雌嵌合面58とによって全周に亘り径方向に弾性圧縮され、その弾性圧縮状態の下で取付部材48と吐水口部材46との間を全周に亘り水密にシール作用する。
吐水口部材46は、取付部材48への挿入時にこの当接部84が取付部材48の図中下端に当接することによって、その挿入量が規定される。
吐水口部材46は、吐水パイプ44内部への挿入状態で、この閉鎖部86が吐水パイプ44の先端内周面に内嵌状態に嵌合し、吐水パイプ44の先端の開口の、吐水口64周りの部分を閉鎖する。
尚前面と後面とが対称形状とされているのは、吐水口部材46を取り付ける際に前後の向きが逆向きであっても取付可能とするためである。
ここで一対の弾性爪93のそれぞれには、図5中上下に互いに逆方向に傾斜する傾斜形状のカム面95と96とが設けられている。
また係合突部94の付根部には段付部98が設けられている。
即ち、図5に示しているように吐水口部材46を吐水パイプ44内部に挿入し、そして雄嵌合面68を取付部材48の雌嵌合面58に嵌合させた状態の下で、固定部材90を吐水パイプ44の固定孔92に押し込むと、一対の弾性爪93がカム面95のカム作用で互いに接近する方向に弾性変形し、その弾性変形を伴って固定部材90が固定孔92に嵌め込まれる。
このとき、吐水パイプ44の固定孔92を通過した一対の弾性爪93が、カム面96において固定孔92の縁部に係合し、吐水パイプ44に固定される。
この固定部材90は、このようにして吐水パイプ44に嵌込状態に固定した後において、必要が生じたとき容易にこれを取り外すことができる。
而して固定部材90を外すことによって、吐水口部材46を取付部材48及び吐水パイプ44から容易に外部へと抜き出すことができる。
上述したようにこの実施形態では、図8(I)に示すように取付部材48を溶接材料56とともに吐水パイプ44内部且つ一定深さの奥部まで挿入し、その状態で吐水管44周りから溶接材料56をバーナ等にて炙り加熱することで溶接材料56を溶かし、取付部材48を吐水パイプ44に溶接接合する。
そしてその後、固定部材90を吐水パイプ44の固定孔92に嵌め込むことで、吐水口部材46を吐水パイプ44から抜止状態に且つ脱着可能に固定することができる。
このとき、水の流れは一対のストレーナ74-1,74-2によって2段階に整流され、吐水口部材46の基端部位において先ずこれらストレーナ74-1,74-2によって流れが整えられる。
しかるに本実施形態に従ってストレーナ74-1,74-2を保持した吐水口部材46を脱着可能としておくことで、吐水の美しさを常に所望の目的とする美しさに保持することができる。
例えば吐水口部材を吐水パイプに対して脱着可能に固定するための固定部材として、上例以外の他の様々な構造,形態のものを用いることが可能であるし、また本発明は吐水パイプの内周形状が正方形状その他様々な角形状のものに対して適用することが可能であるし、更に吐水口が上記のような滝口吐水口である場合だけでなく、他の様々な形状の吐水口をなしている場合においても適用可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
44 吐水パイプ
46 吐水口部材
48 取付部材
50,68 雄嵌合面
58 雌嵌合面
64 吐水口
72 Oリング(シール部材)
74-1,74-2 ストレーナ
90 固定部材(固定手段)
Claims (6)
- 横断面の内周形状が角形状をなす角パイプ材を用いて、内周面が直接流水面を形成する吐水パイプを構成し、該吐水パイプの先端部に、該吐水パイプの管軸方向に貫通した吐水口を有する吐水口部材用の取付部材を固定状態に設けて、該取付部材に該吐水口部材を取り付けて成り、
(イ)前記取付部材は、内周面に、前記吐水パイプの角部に対応した部分が曲面をなし且つ全周に亘り角部を形成することなく連続した面を成すシール面を兼ねた雌嵌合面が形成してあって、前記吐水パイプの先端の開口から該吐水パイプ内に挿入されて該吐水パイプの内周面に対し全周に亘りシール状態で固定してあり、
(ロ)前記吐水口部材は、外周面に、前記雌嵌合面に対応した形状で周方向に連続した面を成す雄嵌合面が形成してあって、該雄嵌合面に、径方向に弾性圧縮されてシール作用する、全周に亘って角部を有しないリング形状をなしたシール部材が保持させてあり、
該吐水口部材を前記吐水パイプの先端の開口より該吐水パイプ内に挿入して、前記シール部材を前記雄嵌合面と雌嵌合面とで径方向に弾性圧縮させる状態に該雄嵌合面を該雌嵌合面に対して嵌合させ、該嵌合状態で該吐水口部材を固定手段にて前記吐水パイプに抜止状態に固定してあることを特徴とする吐水装置。 - 請求項1において、前記取付部材は、外周面に前記吐水パイプの内周形状に対応した角形状の雄嵌合面を有し、該雄嵌合面において該吐水パイプの内周面に嵌合し、該雄嵌合面と該吐水パイプの内周面との間が全周に亘りシールしてあることを特徴とする吐水装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記吐水パイプと前記取付部材とが金属製となしてあって、それら吐水パイプと取付部材とを全周溶接してシール状態に接合してあることを特徴とする吐水装置。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記吐水口部材には、通水用の細孔を面状に分散形成して成るストレーナが整流部材として水路を横切る状態に保持させてあることを特徴とする吐水装置。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記吐水パイプは前記内周形状が正面視において横長の矩形状をなしているとともに、前記吐水口部材の前記吐水口は、該正面視において左右方向に横長の扁平形状をなし、吐水を滝状に吐出する滝口吐水口となしてあることを特徴とする吐水装置。
- 請求項4,5の何れかにおいて、前記固定手段は、前記吐水パイプの外部から操作可能で、前記吐水口部材を脱着可能に固定するものであることを特徴とする吐水装置。
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