JP2010138627A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 第2の熱交換装置を縦板の近傍に配置した場合に、ファンによる冷却風を効率よく流通できるようにする。
【解決手段】 第2の熱交換装置23の冷却風の下流側に位置する左縦板8には、左縦板8のウェブ8Aを貫通する通気孔24を2個設ける構成としている。従って、第2の熱交換装置23を流れた冷却風は、左縦板8に衝突することなく、各通気孔24によって左縦板8を貫通して流通することができる。これにより、オイルクーラ23Aに対して冷却風が円滑に流通するようになり、作動油の冷却性能が向上する。また、通気孔24は、2個並べて設けているから、1個の通気孔24を小さく設定することができ、左縦板8の強度が低下するのを抑えることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 第2の熱交換装置23の冷却風の下流側に位置する左縦板8には、左縦板8のウェブ8Aを貫通する通気孔24を2個設ける構成としている。従って、第2の熱交換装置23を流れた冷却風は、左縦板8に衝突することなく、各通気孔24によって左縦板8を貫通して流通することができる。これにより、オイルクーラ23Aに対して冷却風が円滑に流通するようになり、作動油の冷却性能が向上する。また、通気孔24は、2個並べて設けているから、1個の通気孔24を小さく設定することができ、左縦板8の強度が低下するのを抑えることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等として好適に用いられる建設機械に関する。
一般に、建設機械としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成されている。
また、上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームと、該旋回フレームの前側に設けられオペレータが搭乗するキャブと、前記旋回フレームの後側に搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンを挟んで前記油圧ポンプの反対側に配置された熱交換装置とを備えている。
そして、熱交換装置は、エンジンによって回転駆動されるエンジン駆動式のファンと、該ファンに対面して設けられたエンジン冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ、過給機によって温度上昇(膨張)した吸気を冷却(収縮)するインタクーラ等の熱交換器とにより構成されている。
また、油圧ショベルは、高温な環境で作業したり、過酷に使用した場合、1つのエンジン駆動式のファンだけでは、ラジエータとインタクーラとオイルクーラとの3つの熱交換器を流れる流体を効率よく冷却できなくなる虞がある。
そこで、油圧ショベルには、ラジエータとインタクーラとこれらに冷却風を供給するエンジン駆動式のファンとにより第1の熱交換装置を構成し、一方で、オイルクーラと該オイルクーラに冷却風を供給するために電動モータ、油圧モータ等により駆動されるモータ駆動式のファンとにより第2の熱交換装置を構成し、この2つの熱交換装置を旋回フレーム上に設ける構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この油圧ショベルの場合、エンジンは、旋回フレームの後側に横置き状態で搭載され、第1の熱交換装置は、例えばエンジンの左側に配設されている。また、第2の熱交換装置は、第1の熱交換装置の前側に配設されている。
ところで、上述した従来技術による油圧ショベルでは、第2の熱交換装置を第1の熱交換装置の前側に配設している。ここで、旋回フレームは、底板と、該底板上に前,後方向に延びて設けられた左,右の縦板と、該左,右の縦板から左,右方向に延びて設けられた左,右の張出しビームと、該左,右の張出しビームの突出端側に前,後方向に延びて設けられた左,右のサイドフレームとにより構成されている。
従って、第2の熱交換装置は、第1の熱交換装置の前側に配設したことにより左縦板の左側位置に配置されることになる。このために、ファンによって発生した冷却風は、縦板に衝突して円滑に流通しなくなるから、オイルクーラによる作動油の冷却効率が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、第2の熱交換装置を縦板の近傍に配置した場合でも、ファンによる冷却風を効率よく流通させて冷却性能を向上できるようにした建設機械を提供することにある。
本発明による建設機械は、車体の支持構造体を形成するフレームと、該フレームに搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンの近傍に位置して前記フレームに設けられエンジン駆動式のファンまたはモータ駆動式のファンによって加熱された流体を冷却する第1の熱交換装置と、該第1の熱交換装置とは離れた位置に設けられモータ駆動式のファンによって加熱された流体を冷却する第2の熱交換装置とを備えている。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記フレームは、底板と、該底板上に前,後方向に延びて設けられた左,右の縦板と、該左,右の縦板から左,右方向に延びて設けられた左,右の張出しビームと、該左,右の張出しビームの突出端側に前,後方向に延びて設けられた左,右のサイドフレームとにより構成し、前記第2の熱交換装置は、左,右方向の一側の縦板と一側のサイドフレームとの間に配置し、かつ、前記一側の縦板には、前記第2の熱交換装置のファンによって発生した冷却風を、前記縦板を貫通して流通させる通気孔を少なくとも1個設ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記フレームの縦板には、前記通気孔の位置を補強するための補強板を、前記縦板の外表面に沿って設ける構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記フレームの縦板には、前記通気孔の位置を補強するための補強板を、前記縦板の外表面と直交する方向に設ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、第2の熱交換装置を左,右方向の一側の縦板と一側のサイドフレームとの間に配置した場合、ファンで発生した冷却風は縦板に向けて流通する。この場合、縦板の第2の熱交換装置のファンに対応する位置には、このファンによって発生した冷却風を該縦板を貫通して流通させる通気孔を設けている。
従って、第2の熱交換装置を流通した冷却風は、通気孔を通して縦板を貫通することができる。この結果、第2の熱交換装置では、冷却風を円滑に流通させることができ、流体の冷却性能を向上することができる。
しかも、縦板に通気孔を複数個並べて設けた場合には、所望の開口面積を得るのに、1個の通気孔を小さく設定することができる。これにより、縦板の強度が低下するのを抑えることができ、該縦板を十分な強度をもって形成することができる。
請求項2の発明によれば、フレームの縦板には、該縦板の外表面に沿って補強板を設けているから、この補強板により通気孔の周囲等の板厚寸法を大きくして縦板の強度低下を抑えることができ、該縦板を十分な強度をもって形成することができる。
請求項3の発明によれば、フレームの縦板には、該縦板の外表面と直交する方向に補強板を設けているから、この補強板により通気孔の周囲等を立体構造として縦板の強度低下を抑えることができ、該縦板を十分な強度をもって形成することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として、クローラ式の油圧ショベルを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は建設機械としてのクローラ式の油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能な下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回装置3を介して旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体4と、該上部旋回体4の前側に俯仰動可能に設けられ、土砂の掘削作業等を行なう作業装置5とにより大略構成されている。
6は上部旋回体4の旋回フレームである。この旋回フレーム6は、支持構造体からなる車体フレームとして構成されている。そして、旋回フレーム6は、図3、図4に示す如く、前,後方向に延びる厚肉な平板状からなり、旋回装置3が取付けられる底板7と、左,右方向に所定の間隔をもって該底板7上に立設され前,後方向に延びた左縦板8,右縦板9と、該左縦板8から左側方に張出して設けられた複数の左張出しビーム10と、前記右縦板9から右側方に張出して設けられた複数の右張出しビーム11と、前記各左張出しビーム10の突出端側に固着されて前,後方向に延びた断面D型の左サイドフレーム12と、前記各右張出しビーム11の突出端側に固着されて前,後方向に延びた断面D型の右サイドフレーム13と、左縦板8の左側に位置し底板7と左サイドフレーム12の左前部側に設けられたキャブ支持部14とにより強固な支持構造体として構成されている。
また、左縦板8は、背びれ状の平板からなるウェブ8Aと、該ウェブ8Aの前,後方向の中間部前側寄りから後端部に亘り上端縁に固着された上フランジ板8Bと、前記ウェブ8Aの中間部から後端部に亘り下端縁に固着された下フランジ板8Cとにより構成されている。ここで、左縦板8は、旋回フレーム6の一側の縦板を構成するもので、その前,後方向のほぼ中間部(キャブ15の後側位置)で左側の近傍には、後述する第2の熱交換装置23が配設されている。これに伴い、左縦板8のウェブ8Aには、第2の熱交換装置23に対応する位置に後述の通気孔24が設けられている。
一方、右縦板9は、前述した左縦板8と同様に、ウェブ9Aと、上フランジ板9Bと、下フランジ板9Cとにより構成されている。さらに、左,右の縦板8,9の前側位置には作業装置5が取付けられ、後側位置には後述のエンジン17が搭載されている。また、キャブ支持部14上にはキャブ15が搭載されている。
次に、上述のように構成された旋回フレーム6に搭載される各種の機器類について説明する。
まず、15は旋回フレーム6の左前側に位置するキャブ支持部14に搭載されたキャブである。このキャブ15は、オペレータが搭乗するもので、その内部にはオペレータが着座する運転席、走行用の操作レバー、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。
16は旋回フレーム6の後部に設けられたカウンタウエイトである。このカウンタウエイト16は、作業装置5との重量バランスをとるもので、左,右の縦板8,9の後端部に取付けられている。
17はカウンタウエイト16の前側に位置して旋回フレーム6の後部に設けられたエンジンを示している。このエンジン17は、左,右方向に延在する横置き状態で左,右の縦板8,9の後側に防振状態で搭載されている。また、エンジン17の左側には、当該エンジン17によって回転駆動するエンジン駆動式のファン17Aが設けられている。このファン17Aは、後述する第1の熱交換装置22の一部をなすもので、外部から空気を吸込む、即ち、左側の外部から左縦板8に向けて冷却風を流通させる吸込ファンとして構成されている。一方、エンジン17には、例えば吸気の流量を増大させる過給機17B(ターボチャージャ)が設けられ、該過給機17Bは後述する第1の熱交換装置22のインタクーラ22Bに接続されている。また、エンジン17の右側には、作業装置5等のアクチュエータ等に圧油を供給するための油圧ポンプ18が取付けられている。
19は油圧ポンプ18の前側に位置して旋回フレーム6の右縦板9の右側に搭載された作動油タンク、20は該作動油タンク19の前側に隣接して配設された燃料タンクをそれぞれ示している。また、21はキャブ15とカウンタウエイト16との間に位置して旋回フレーム6上に設けられた建屋カバーで、該建屋カバー21は、エンジン17等を覆うものである。
次に、油圧ショベル1で用いる流体が加熱されたときに、この流体を冷却するために設けられた2つの熱交換装置について説明する。
22はエンジン17の左側に位置して旋回フレーム6上に設けられた第1の熱交換装置を示している。この第1の熱交換装置22は、冷却すべき流体をなすエンジン冷却水、吸気(吸入空気)の熱交換を行ってこれらを冷却するものである。即ち、第1の熱交換装置22は、図2に示す如く、加熱されたエンジン冷却水を冷却するラジエータ22Aと、該ラジエータ22Aの後側に並列に配設され過給機17Bを通って温度上昇(膨張)した吸気を冷却(収縮)するインタクーラ22Bと、前記ラジエータ22Aとインタクーラ22Bの周囲を取囲むように設けられた有底角筒状の枠部材22Cと、前記ラジエータ22A、インタクーラ22Bに右側から対面するように該枠部材22Cの底部側に配設された前述したエンジン17のファン17Aとにより大略構成されている。
そして、第1の熱交換装置22は、エンジン17のファン17Aを回転駆動し、建屋カバー21の外部から冷却風を吸込むことにより、枠部材22C内のラジエータ22A、インタクーラ22Bに供給し、それぞれを流れる流体を冷却するものである。
23は第1の熱交換装置22とは別個に旋回フレーム6上に設けられた第2の熱交換装置を示している。この熱交換装置23は、左縦板8と左サイドフレーム12との間に配設されている。これにより、第2の熱交換装置23は、一側の縦板となる左縦板8の左側近傍に配設されている。そして、第2の熱交換装置23は、左,右方向の左側から右側(左,右方向の外側から内側)に向けて冷却風を発生し、この冷却風によって高温な作動油を冷却するものである。
また、第2の熱交換装置23は、下部走行体2、旋回装置3、作業装置5等のアクチュエータから作動油タンク19に戻される高温な作動油を冷却するオイルクーラ23Aと、該オイルクーラ23Aの周囲を取囲むように設けられた角筒状の枠部材23Bと、前記オイルクーラ23Aに右側から対面するように該枠部材23B内に配設されたファン23Cと、該ファン23Cを回転駆動する電動モータ、油圧モータ等の駆動モータ23Dとにより大略構成されている。これにより、ファン23Cは、モータ駆動式の吸込みファンとして構成されている。
そして、第2の熱交換装置23は、駆動モータ23Dによりファン23Cを回転駆動することにより、建屋カバー21の外部の空気を冷却風として吸込み、オイルクーラ23Aの放熱部を通過させることにより、その内部を流れる作動油を冷却するものである。
ここで、ファン23Cによって発生した冷却風は、オイルクーラ23Aを通過した後に、旋回フレーム6の左縦板8に向けて流れるから、該左縦板8が障害となって冷却風の流れが悪くなり、オイルクーラ23Aによる冷却性能が低下する虞がある。
そこで、第1の実施の形態では、左縦板8には、第2の熱交換装置23のファン23Cによって発生した冷却風を、左縦板8を貫通して流通させるための通気孔24を設ける構成としている。
即ち、24は第2の熱交換装置23の右側(冷却風の下流側)に位置する左縦板8に設けられた複数個、例えば2個の通気孔を示している(図4、図5参照)。この2個の通気孔24は、第2の熱交換装置23のファン23Cによって発生した冷却風を、左縦板8を貫通して流通させるものである。また、各通気孔24は、第2の熱交換装置23に対応する位置で左縦板8のウェブ8Aに開口したほぼ同一直径をもった2個の円形穴として形成されている。
ここで、冷却風を効率よく流通させるために必要な開口面積を得ようとした場合、1個の通気孔では、直径寸法が大きくなって左縦板8の強度が大幅に低下してしまう。これに対し、第1の実施の形態による2個の通気孔24は、それぞれの直径寸法dを小さな値に設定しても、冷却風を効率よく流通させるために必要な開口面積を得ることができる。従って、2個の通気孔24は、左縦板8の強度が低下するのを抑えつつ、該左縦板8に十分な大きさの冷却風通路を形成することができる。
また、2個の通気孔24は、図5に示すように、前,後方向の間隔寸法Wをもって離間している。この場合、各通気孔24の間隔寸法Wは、通気孔24の直径寸法dよりも大きな値に設定されている(W>d)。これにより、2個の通気孔24が重なって1個の開口になるのを防止し、左縦板8の強度を確保している。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、この油圧ショベル1の動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ15に搭乗して運転席に着座する。この状態で走行用の操作レバーを操作することにより、下部走行体2を駆動して油圧ショベル1を前進または後退させることができる。また、運転席に着座したオペレータは、作業用の操作レバーを操作することにより、旋回装置3と作業装置5とを動作させて土砂の掘削作業等を行うことができる。
また、油圧ショベル1の稼動時に第1の熱交換装置22は、エンジン17によってファン17Aを回転させることにより、ラジエータ22A、インタクーラ22Bに冷却風を供給し、それぞれを流れる流体を冷却することができる。
一方、第2の熱交換装置23は、ファン23Cを駆動モータ23Dで回転させることにより、枠部材23B内のオイルクーラ23Aに冷却風を供給し、その内部を流通する作動油を冷却することができる。このときに、第2の熱交換装置23を流れた冷却風の下流側には左縦板8が存在しているから、この左縦板8が冷却風のスムーズな流れの障害になる。
然るに、第1の実施の形態によれば、第2の熱交換装置23の冷却風の下流側に位置する左縦板8には、該左縦板8のウェブ8Aを貫通して流通させる通気孔24を2個設ける構成としている。これにより、第2の熱交換装置23を流れた冷却風は、各通気孔24によってウェブ8Aを貫通して流通する。
従って、従来技術では第2の熱交換装置23を流通して左縦板8に衝突していた冷却風は、通気孔24を通して左縦板8を貫通することができる。この結果、第2の熱交換装置23では、オイルクーラ23Aに対して冷却風を円滑に流通させることができるから、作動油の冷却性能を向上することができる。
しかも、第1の実施の形態では、左縦板8のウェブ8Aに対し、通気孔24を2個並べて設けているから、所望の流量の冷却風を流通させることができる開口面積を得るのに、1個の通気孔24を小さく設定することができる。これにより、左縦板8の強度が低下するのを抑えることができ、該左縦板8を十分な強度をもって形成することができる。
特に、2個の通気孔24は、前,後方向の間隔寸法Wを直径寸法dよりも大きく設定している。これにより、2個の通気孔24が重なって1個の開口になるのを防止でき、左縦板8の強度を確保して信頼性を向上することができる。
次に、図6および図7は本発明による第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、フレームの縦板に、通気孔の位置を補強するための補強板を、縦板の外表面に沿って設ける構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図6において、31は第1の実施の形態による通気孔24に代えて設けられた第2の実施の形態による通気孔を示している。この通気孔31は、左縦板8のウェブ8Aに1個だけ設けられた円形穴として形成されている。また、通気孔31は、2個の通気孔24と同様に、第2の熱交換装置23のファン23Cによって発生した冷却風を、左縦板8を貫通して流通させるものである。
ここで、冷却風を効率よく流通させるために必要な開口面積を得ようとした場合、1個の通気孔では、直径寸法が大きくなって左縦板8の強度が大幅に低下してしまう。そこで、第2の実施の形態では、左縦板8のウェブ8Aには、その外表面に沿って後述の補強板32を設けている。
即ち、32は左縦板8のウェブ8Aの外表面に沿って設けられた補強板で、該補強板32は、上フランジ板8Bに沿うように斜めに延びた上端縁32Aと、下フランジ板8Cに沿うようにほぼ水平に延びた下端縁32Bと、例えば上フランジ板8Bに直交するように斜めに延びた前端縁32Cと、該前端縁32Cとほぼ平行に延びた後端縁32Dとにより傾斜した台形状の強度板として形成されている。また、補強板32のほぼ中央には、例えば通気孔31よりも溶接代分だけ大径な開口部32Eが形成されている。
そして、補強板32は、左縦板8のウェブ8Aの外表面に沿って配置し、重ねた状態で各縁部分をウェブ8Aに対して溶接することにより、図7に示すように、該ウェブ8Aと一体的に固着することができる。これにより、左縦板8は、脆弱になる通気孔31の位置を補強板32によって補強することができる。しかも、補強板32は、前,後の端縁32C,32Dを下フランジ板8Cに対して斜めに形成しているから、カウンタウエイト16等による荷重を分散することができる。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、左縦板8には、通気孔31に対応する位置に補強板32を重ね、溶接手段を用いて一体的に貼付ける構成としている。
従って、通気孔31の位置では、ウェブ8Aの外表面に沿って補強板32を設けることにより、通気孔31の周囲の板厚寸法を大きくして左縦板8の強度低下を抑えることができるから、該左縦板8を十分な強度をもって形成することができる。
また、補強板32は、前,後の端縁32C,32Dを下フランジ板8Cに対して斜めに形成することにより、カウンタウエイト16等の荷重を分散させることができ、旋回フレーム6の耐久性を向上することができる。
次に、図8は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、補強板の前,後の端縁を円弧状に形成したことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図8において、41は左縦板8のウェブ8Aに設けられた第3の実施の形態による通気孔で、該通気孔41は、第2の実施の形態による通気孔31とほぼ同様の円形穴として形成されている。
また、42は左縦板8のウェブ8Aの外表面に沿って設けられ、この外表面に重ねた状態で溶接された補強板である。この補強板42は、第2の実施の形態による補強板32とほぼ同様に、上端縁42A、下端縁42B、前端縁42Cおよび後端縁42Dを有する台形状の強度板として形成され、その中央には開口部42Eが形成されている。しかし、第3の実施の形態による補強板42は、左縦板8の上フランジ板8Bと下フランジ板8Cとを繋ぐ前,後の端縁42C,42Dに凹円弧部42C1,42D1を湾曲して形成している点で、第2の実施の形態による補強板32と相違している。これにより、補強板42は、前,後の端縁42C,42Dに形成した凹円弧部42C1,42D1により荷重が一部に集中するのを防止し、補強部材としての強度を高めている。
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態によれば、補強板42の前端縁42C、後端縁42Dには、凹円弧部42C1、42D1を形成しているから、左縦板8に作用する荷重を効率よく分散させることができ、旋回フレーム6の耐久性を向上することができる。
次に、図9および図10は本発明による第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、フレームの縦板には、通気孔の位置を補強するための補強板を、縦板の外表面と直交する方向に設ける構成としたことにある。なお、第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図9において、51は左縦板8のウェブ8Aに設けられた第4の実施の形態による通気孔で、該通気孔51は、第2の実施の形態による通気孔31とほぼ同様の円形穴として形成されている。
52は左縦板8のウェブ8Aの外表面と直交する方向に設けられた第4の実施の形態による補強板である。この補強板52は、図9、図10に示すように、例えば上端縁52A、下端縁52B、左端縁52Cおよび右端縁52Dからなる上,下方向に長尺な補強板として形成されている。また、補強板52は、例えば傾斜した上フランジ板8Bに直交しつつ、通気孔51のほぼ中央を通る位置に配置されている。
そして、補強板52は、その上端縁52Aが上フランジ板8Bの下面に溶接され、下端縁52Bが下フランジ板8Cの上面に溶接され、右端縁52Dがウェブ8Aの外表面に溶接されている。これにより、通気孔51の位置は、左縦板8と補強板52とによって強度をもった立体的な構造とすることができ、この部分を補強することができる。
さらに、補強板52には、左縦板8の上フランジ板8Bと下フランジ板8Cとを繋ぐ左端縁52Cに凹円弧部52C1を湾曲して形成している。これにより、補強板52は、左端縁52Cの凹円弧部52C1によって荷重が一部に集中するのを防止し、補強部材としての強度を高めている。
かくして、このように構成された第4の実施の形態においても、前述した各実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第4の実施の形態によれば、左縦板8には、そのウェブ8Aの外表面と直交する方向に補強板52を設けているから、この補強板52により通気孔51の周囲等を立体構造とすることができる。この結果、左縦板8の強度低下を抑えることができ、左縦板8を十分な強度をもって形成することができる。
また、補強板52の左端縁52Cには、凹円弧部52C1を形成しているから、左縦板8に作用する荷重を効率よく分散させることができ、旋回フレーム6の耐久性を向上することができる。
次に、図11は本発明による第5の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、通気孔よりも前側と後側の両方の位置に、縦板の外表面と直交する方向に補強板を設ける構成としたことにある。なお、第5の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図11において、61は前側の通気孔24よりもキャブ15側となる前側位置に設けられた前部補強板、62は後側の通気孔24よりもエンジン17側となる後側位置に設けられた後部補強板をそれぞれ示している。これらの補強板61,62は、第4の実施の形態による補強板52とほぼ同様に形成され、左縦板8のウェブ8Aの外表面と直交する方向に設けられている。
ここで、前部補強板61は、各通気孔24とキャブ15との間に設けることにより、第2の熱交換装置23で熱せられた冷却風がキャブ15側に流れるのを防止することができる。
かくして、このように構成された第5の実施の形態においても、前述した各実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第5の実施の形態によれば、各通気孔24を挟む位置に2枚の補強板61,62を設けているから、左縦板8に十分な強度をもたせることができる。しかも、各通気孔24とキャブ15との間には、前部補強板61を設けているから、第2の熱交換装置23からキャブ15側に向かう熱風を遮断することができ、ハーネス、シール部材等の熱劣化を防止し、これらの寿命を延ばすことができる。
なお、第1の実施の形態では、第1の熱交換装置22で冷却風を発生するのに、エンジン17によって駆動されるエンジン駆動式のファン17Aを用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、第1の熱交換装置で冷却風を発生するのに、電動モータ、油圧モータ等を駆動源とするモータ駆動式のファンを用いる構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、第2の熱交換装置23を、第1の熱交換装置22と同じ旋回フレーム6の左側に配置し、第2の熱交換装置23に対応するように左縦板8に通気孔24を設ける構成としている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、第1の熱交換装置と第2の熱交換装置とを左,右方向の反対側に配置する構成としてもよい。そして、第2の熱交換装置を右側に配置した場合には、右縦板に通気孔を設けることになる。これらの構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
一方、第1、第5の実施の形態では、円形状の通気孔24を2個設ける構成とし、第2、第3、第4の実施の形態では、円形状の通気孔31,41,51を1個設ける構成とした場合を例示した。しかし、本発明はこれらの構成には限らず、通気孔は3個以上設ける構成としてもよい。また、通気孔は円形状に限らず、例えば長円、楕円、多角形状等の他の形状とすることもできる。
さらに、各実施の形態では、建設機械として、クローラ式の下部走行体2を備えた油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばホイール式の下部走行体を備えた油圧ショベルに適用してもよい。それ以外にも、油圧クレーン、ホイールローダ等の他の建設機械にも広く適用することができる。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
4 上部旋回体(車体)
5 作業装置
6 旋回フレーム
7 底板
8 左縦板
8A,9A ウェブ
8B,9B 上フランジ板
8C,9C 下フランジ板
9 右縦板
10 左張出しビーム
11 右張出しビーム
12 左サイドフレーム
13 右サイドフレーム
15 キャブ
17 エンジン
17A エンジン駆動式のファン
18 油圧ポンプ
22 第1の熱交換装置
22A ラジエータ
22B インタクーラ
22C,23B 枠部材
23 第2の熱交換装置
23A オイルクーラ
23C モータ駆動式のファン
23D 駆動モータ
24,31,41,51 通気孔
32,42,52 補強板
61 前部補強板
62 後部補強板
2 下部走行体(車体)
4 上部旋回体(車体)
5 作業装置
6 旋回フレーム
7 底板
8 左縦板
8A,9A ウェブ
8B,9B 上フランジ板
8C,9C 下フランジ板
9 右縦板
10 左張出しビーム
11 右張出しビーム
12 左サイドフレーム
13 右サイドフレーム
15 キャブ
17 エンジン
17A エンジン駆動式のファン
18 油圧ポンプ
22 第1の熱交換装置
22A ラジエータ
22B インタクーラ
22C,23B 枠部材
23 第2の熱交換装置
23A オイルクーラ
23C モータ駆動式のファン
23D 駆動モータ
24,31,41,51 通気孔
32,42,52 補強板
61 前部補強板
62 後部補強板
Claims (3)
- 車体の支持構造体を形成するフレームと、該フレームに搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンの近傍に位置して前記フレームに設けられエンジン駆動式のファンまたはモータ駆動式のファンによって加熱された流体を冷却する第1の熱交換装置と、該第1の熱交換装置とは離れた位置に設けられモータ駆動式のファンによって加熱された流体を冷却する第2の熱交換装置とを備えてなる建設機械において、
前記フレームは、底板と、該底板上に前,後方向に延びて設けられた左,右の縦板と、該左,右の縦板から左,右方向に張出して設けられた左,右の張出しビームと、該左,右の張出しビームの突出端側に前,後方向に延びて設けられた左,右のサイドフレームとにより構成し、
前記第2の熱交換装置は、左,右方向の一側の縦板と一側のサイドフレームとの間に配置し、
かつ、前記一側の縦板には、前記第2の熱交換装置のファンによって発生した冷却風を、前記縦板を貫通して流通させる通気孔を少なくとも1個設ける構成としたことを特徴とする建設機械。 - 前記フレームの縦板には、前記通気孔の位置を補強するための補強板を、前記縦板の外表面に沿って設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
- 前記フレームの縦板には、前記通気孔の位置を補強するための補強板を、前記縦板の外表面と直交する方向に設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008316928A JP2010138627A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 建設機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008316928A JP2010138627A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 建設機械 |
Publications (1)
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JP2010138627A true JP2010138627A (ja) | 2010-06-24 |
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ID=42348985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008316928A Pending JP2010138627A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 建設機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010138627A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020109237A (ja) * | 2019-01-07 | 2020-07-16 | 日立建機株式会社 | 建設機械 |
-
2008
- 2008-12-12 JP JP2008316928A patent/JP2010138627A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020109237A (ja) * | 2019-01-07 | 2020-07-16 | 日立建機株式会社 | 建設機械 |
JP7002482B2 (ja) | 2019-01-07 | 2022-01-20 | 日立建機株式会社 | 建設機械 |
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