JP2010138104A - メチルフェニデート貼付製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体と、支持体の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する貼付製剤であって、該粘着剤層は、メチルフェニデートおよび/またはその塩と、ポリイソブチレンと、液状可塑剤とを含むことを特徴とする貼付製剤。前記液状可塑剤は、その親水親油バランスを表すHLB値が1.0〜3.3の範囲内にあることが好ましい。
【選択図】なし
Description
また、貼付製剤中で薬物(メチルフェニデートおよび/またはその塩)の安定性が高く、貼付製剤使用時に薬物の優れた皮膚透過性を示し、しかも薬物利用率に優れるメチルフェニデート貼付製剤を提供することを課題とする。
(1)支持体と、支持体の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する貼付製剤であって、該粘着剤層は、メチルフェニデートおよび/またはその塩と、ポリイソブチレンと、液状可塑剤とを含むことを特徴とする貼付製剤。
(2)液状可塑剤のHLB値が1.0〜3.3の範囲内にある、前記(1)記載の貼付製剤。
(3)ポリイソブチレンが、粘度平均分子量が160,000〜6,000,000である第一のポリイソブチレンと、粘度平均分子量が30,000〜100,000である第二のポリイソブチレンとを含む、前記(1)記載の貼付製剤。
(4)第一のポリイソブチレンと第二のポリイソブチレンとの含有量比(第一のポリイソブチレン:第二のポリイソブチレン)が重量比で1:0.1〜10である、前記(3)記載の貼付製剤。
(5)粘着剤層が、タッキファイヤーをさらに含む前記(1)記載の貼付製剤。
に関する。
J0=ηsp/c(1+0.31ηsp)(Schulz-Blaschke式)
ηsp=t/t0−1
t:溶液のフロータイム(Hagenbach-couette補正式による)
t0:溶媒のフロータイム(Hagenbach-couette補正式による)
c:溶液の濃度(g/cm3)
J0=3.06×10−2Mv0.65
Mv:粘度平均分子量
HLB値=[(Σ無機性値)/(Σ有機性値)]×10
ここで(Σ無機性値)、(Σ有機性値)は、それぞれ液状可塑剤の分子の構成単位の無機性値、有機性値を加え合わせて求められるものであり、無機性値および有機性値は、藤田穆により提唱された有機概念図に基づき求められる(例えば、藤田穆,「化学の領域」,Vol.11,No.10(1957),719−725等を参照)。より具体的には、無機性値は官能基によって定められた値であり、例えば−OHは100、−COOHは150、−NH2(アミン)は70、−COOR(エステル基)は60、−O−は20、−CO−は65、芳香族環(単環式)は15、非芳香族環(単環式)は10である。有機性値は分子の炭素数×20であり、例えばイソプロピル基のような分岐状脂肪族基を有する場合はこの値から10を減じるなどして求められる。計算方法の詳細については、上記文献のほか下記の文献などにも記載されている。
小田,寺村,「界面活性剤の合成と其応用」,槙書店(1957),501頁
(合成例1)
第一のポリイソブチレン(粘度平均分子量:4,000,000)20部、第二のポリイソブチレン(粘度平均分子量:55,000)20部、およびタッキファイヤーとしてポリブテン(動粘性率:4000mm2/s(100℃))60部を混合し、ポリイソブチレンを含む粘着剤組成物Aを調製した。
不活性ガス雰囲気下、アクリル酸2−エチルヘキシル71部、酢酸ビニル22部、およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル7部を酢酸エチル中60℃にて溶液重合させてアクリル系共重合体の粘着剤組成物Bを調製した。
不活性ガス雰囲気下、アクリル酸2−エチルヘキシル95部およびアクリル酸5部を酢酸エチル中60℃にて溶液重合させてアクリル系共重合体の粘着剤組成物Cを調製した。
不活性ガス雰囲気下、アクリル酸2−エチルヘキシル75部、N−ビニル−2−ピロリドン22部、およびアクリル酸3部を酢酸エチル中60℃にて溶液重合させてアクリル系共重合体の粘着剤組成物Dを調製した。
(実施例1〜4)
粘着剤組成物A(3.3g)および溶媒としてのトルエン(6.3mL)を用いて、表1に記載の配合割合にしたがって粘着剤組成物の粘稠トルエン溶液を調製し、得られた溶液をシリコーン剥離処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)製剥離ライナー(厚さ75μm)上に、乾燥後の粘着剤層の厚みが100μmとなるように塗布し、これを熱風循環式乾燥機中で80℃にて10分間乾燥して粘着剤層を形成した。当該粘着剤層の粘着面を厚み25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)の支持体に貼り合わせて貼付製剤製造用シートを作製した。これを押し切り刃にて切断し、シート状の貼付製剤(100mm×400mm)を得た。尚、貼付製剤1枚は約40mgのメチルフェニデートを含む。
粘着剤組成物Bを用いて、表1に記載の配合割合にしたがって、粘着剤組成物の粘稠酢酸エチル溶液を調製したこと、および熱風循環式乾燥機中での乾燥後に60℃で48時間のエージング処理を行ったこと以外は、実施例1〜4と同様にシート状の貼付製剤を得た。
粘着剤組成物Cを用いて、表1に記載の配合割合にしたがって、粘着剤組成物の粘稠酢酸エチル溶液を調製したこと、および熱風循環式乾燥機中での乾燥後に60℃で48時間のエージング処理を行ったこと以外は、実施例1〜4と同様にシート状の貼付製剤を得た。なお、AL-A(アルミニウムアセチルアセトナート)は架橋剤である。
粘着剤組成物Dを用いて、表1に記載の配合割合にしたがって、粘着剤組成物の粘稠酢酸エチル溶液を調製したこと、および熱風循環式乾燥機中での乾燥後に60℃で48時間のエージング処理を行ったこと以外は、実施例1〜4と同様にシート状の貼付製剤を得た。なお、AL-A(アルミニウムアセチルアセトナート)は架橋剤である。
実施例1および比較例1〜3で得られた貼付製剤を60℃の保存条件下2週間保存し、HPLCを用いて膏体(粘着剤層)中に存在するメチルフェニデートを保存開始前と2週間保存後に定量し、保存後に残存するメチルフェニデートの割合を求めた。HPLCの条件は下記の通りである。実施例1および比較例1〜3のそれぞれについて、メチルフェニデートの定量は、保存開始前および2週間保存後に、膏体(粘着剤層)の3箇所について行い、定量値から残存するメチルフェニデートの割合の3個のデータを得、その平均値および標準偏差を求めた。残存するメチルフェニデートの割合のデータは、メチルフェニデートの保存開始前の含量に対する2週間保存後の含量の割合として百分率(重量%)で表し、その平均値および標準偏差を表2に示した。
検出器:紫外吸光光度計(検出波長220nm)
カラム:Inertsil ODS-3(ジーエルサイエンス(株))
カラム温度:25℃
移動相:水/アセトニトリル/トリエチルアミン混液(容積比で160:40:1)にリン酸を加え、pH3.0になるように調節した。
流量:メチルフェニデートの保持時間が約6分となるように調節した。
実施例1および比較例1〜3で得られた貼付製剤を用いて、ヒト皮膚透過性について試験を行った。試験は、6mmφの円形状に切断した貼付製剤を、摘出したヒト皮膚(16mmφの円形状に切断、厚さ20μm)の角質層面に貼り付け、これをガラス製拡散セル(例えばキーストンサイエンティフィック(株)などから入手し得るフランツセル)に、皮膚の真皮層側がレセプター液に接するように装着し、一定時間ごとにレセプター液をサンプリングして、レセプター液中のメチルフェニデートをHPLCにて定量することによって行った。レセプター液としては、32℃の生理食塩水を用いた。HPLCの条件は、検出波長を257nmとしたこと以外は試験例1と同様である。
実施例1〜4で得られた貼付製剤について、試験例1と同様に試験を行い、保存後に残存するメチルフェニデートの割合を求め、表4に示す平均値および標準偏差を得た。
Claims (5)
- 支持体と、支持体の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する貼付製剤であって、該粘着剤層は、メチルフェニデートおよび/またはその塩と、ポリイソブチレンと、液状可塑剤とを含むことを特徴とする貼付製剤。
- 液状可塑剤のHLB値が1.0〜3.3の範囲内にある、請求項1記載の貼付製剤。
- ポリイソブチレンが、粘度平均分子量が160,000〜6,000,000である第一のポリイソブチレンと、粘度平均分子量が30,000〜100,000である第二のポリイソブチレンとを含む、請求項1記載の貼付製剤。
- 第一のポリイソブチレンと第二のポリイソブチレンとの含有量比(第一のポリイソブチレン:第二のポリイソブチレン)が重量比で1:0.1〜10である、請求項3記載の貼付製剤。
- 粘着剤層が、タッキファイヤーをさらに含む請求項1記載の貼付製剤。
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JP2001039865A (ja) * | 1995-04-26 | 2001-02-13 | Theratech Inc | 経皮的投与のためのマトリックスパッチ |
JP2002510600A (ja) * | 1997-12-15 | 2002-04-09 | ノーヴェン ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド | メチルフェニデートで注意欠乏障害及び注意欠乏/活動亢進障害を治療する組成物及び方法 |
-
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