JP2010138045A - ガラス基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロート法で製造されるガラス基板において、低コストで、表面異物が少なく、高い表面品位を有するガラス基板を提供することである。
【解決手段】本発明のガラス基板は、フロート法により製造されるガラス基板であって、質量百分率で、SiO 50〜75%、Al 3〜20%、B 0〜20%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baを表わす) 1〜30%、ZnO 0〜5%、LiO 0〜5%、NaO 0〜10%、KO 0〜15%、R’O(R’はLi、Na、Kを表わす) 0〜24%、ZrO 0〜10%、P 0.002〜0.018%の組成を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、フロート法で製造されるガラス基板に関するものであり、特に、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、電界放射型ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ装置に用いられるガラス基板に関するものである。
従来より、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、電界放射型ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ装置に用いられるディスプレイ基板としては、矩形状のガラス基板が広く使用されている。また、ディスプレイ装置を製造する際の様々な熱処理による基板の熱変形や熱収縮を防止するために、ディスプレイ基板に用いられるガラス基板には、例えば、特許文献1〜4に示すような550℃以上の歪点を有するガラスが使用されている。
このようなガラス基板を工業的に生産するには、一般に、ガラス原料を調合し、調合したガラス原料をガラス溶融炉に投入して、溶融、清澄を行った後、ガラス融液を成形装置に供給し、スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法、フロート法、ロールアウト法等の方法で板状に成形し切断することにより得ることができる。
特に、大型のガラス基板を安価に、且つ、大量に製造する場合には、溶融された錫浴上にガラス融液を供給して所望の板厚に成形するフロート法がよく用いられている。
特開平8−290938号公報 特開平8−290939号公報 特開2001−226138号公報 特開2005−213132号公報
ところで、ガラス基板を製造する際に、ガラスの溶融工程、清澄工程、成形工程等のような高温では、ガラス融液からガラス成分の一部が蒸発する。このように蒸発したガラス成分は、溶融炉や成形炉等の炉内壁面などで冷却され、凝集物となって落下する。特に、フロート法のようにガラス融液を水平方向に板引きする成形方法の場合、凝集物が成形工程で板状に成形したガラス融液上に落下して表面異物となる。表面異物が付着したガラス基板は、高い表面品位が要求されるディスプレイの用途においては、致命的な問題となるため、表面異物を除去しなければ使用することはできない。
ガラス基板表面に付着した表面異物を除去する方法として、ガラス基板表面を研磨することが考えられるが、製造コストが上昇するという問題が生じる。また、近年、ディスプレイ装置は高精細化が進み、研磨によるガラス表面の微小傷が問題視されるようになってきている。
本発明の目的は、フロート法で製造されるガラス基板において、低コストで、表面異物が少なく、高い表面品位を有するガラス基板を提供することである。
本発明者等は種々検討した結果、ガラス中に含まれるPの含有量を制限することで、ガラス融液からのガラス成分の蒸発を抑えて、凝集物の発生及び凝集物の落下によるガラス基板表面への表面異物の付着を抑制でき、研磨を行わなくても、高い表面品位を有するガラス基板が得られることを見いだし、本発明を提案するに至った。
即ち、本発明のガラス基板は、フロート法により製造されるガラス基板であって、質量百分率で、SiO 50〜75%、Al 3〜20%、B 0〜20%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baを表わす) 1〜30%、ZnO 0〜5%、LiO 0〜5%、NaO 0〜10%、KO 0〜15%、R’O(R’はLi、Na、Kを表わす) 0〜24%、ZrO 0〜10%、P 0.002〜0.018%の組成を含有することを特徴とする。
本発明のガラス基板は、表面異物の付着量が少ないため、研磨を行わなくても、高い表面品位を有するガラス基板を安価に得ることができる。それ故、ガラス基板、特に、フラットパネルディスプレイ装置に用いられるガラス基板として好適である。
本発明のガラス基板は、ガラスの溶融工程、清澄工程、成形工程等の高温工程において、ガラス融液からガラス成分を蒸発させやすくする成分であるPを0.018質量%以下に制限することで、ガラス融液からのガラス成分の蒸発を抑えている。その結果、ガラスの溶融工程、清澄工程、成形工程等の高温工程において、凝集物の発生及び凝集物の落下を抑制でき、フロート法のようにガラス融液を水平方向に板引きする成形方法であっても、凝集物の落下によるガラス基板表面への表面異物の付着を抑制でき、研磨を行わなくても、高い表面品位を有するガラス基板を得ることができる。
また、本発明のガラス基板は、ガラスの歪点を560℃以上になるようにしているため、ディスプレイ装置を製造する際の熱工程におけるガラス基板の熱変形や熱収縮の発生を抑えることができる。歪点の好ましい範囲は570℃以上であり、より好ましくは575℃以上である。
さらに、溶融ガラスを板状に成形する際、ガラス成分の蒸発を抑えて、成形装置に負担を掛けずに成形するために、10dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度を1200℃以下にすることが好ましい。より好ましくは1180℃以下であり、更に好ましくは1170℃以下である。
また、絶縁ペースト、リブペースト、フリットシールといった周辺材料の熱膨張係数との整合性を取ることができ、しかも、急冷しても割れ難い耐熱衝撃性に優れたガラス基板を得るには、30〜380℃におけるガラスの熱膨張係数を65〜90×10−7/℃にすることが好ましい。より好ましくは75〜87×10−7/℃である。
尚、本発明のガラス基板として使用可能な具体的組成は、質量百分率で、SiO 50〜75%、Al 3〜20%、B 0〜20%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baを表わす) 1〜30%、ZnO 0〜5%、LiO 0〜5%、NaO 0〜10%、KO 0〜15%、R’O(R’はLi、Na、Kを表わす) 0〜24%、ZrO 0〜10%、P 0.002〜0.018%となるような範囲内で適宜選択すればよい。この範囲であれば、フロート法による成形が可能であり、10dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度を1200℃以下、560℃以上の歪点、60〜90×10−7/℃の熱膨張係数を有し、しかも、表面異物の付着が少なく、高い表面品位を有するガラス基板が得やすくなる。
本発明のガラス基板において、各成分の割合を上記のように限定した理由を以下に述べる。
SiOは、ガラスのネットワークフォーマーを形成する成分であり、その含有量は50〜75%である。SiOの含有量が多くなると、ガラスの高温粘度が高くなり、ガラスの溶融や成形が難しくなる。また、熱膨張係数が小さくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取り難くなる。一方、含有量が少なくなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。また、熱膨張係数が大きくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取りにくくなったり、耐熱衝撃性が低下しやすくなる。SiOの好ましい範囲は50〜70%であり、より好ましい範囲は52〜65%である。
Alは、ガラスの歪点を高める成分であり、その含有量は3〜20%である。Alの含有量が多くなると、ガラスの高温粘度が高くなり、ガラスの溶融や成形が難しくなる。また、熱膨張係数が小さくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取り難くなる。一方、含有量が少なくなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。Alの好ましい範囲は3.5〜15%であり、より好ましい範囲は4〜11%である。尚、歪点をより高くしたり、熱膨張係数をより低くしたい場合、Alの含有量を4.5%以上にすることが好ましい。
は、ガラスの粘性を下げてガラスの溶融性を高める成分であり、その含有量は、0〜20%である。Bの含有量が多くなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。Bの好ましい範囲は0〜12%であり、より好ましい範囲は0〜4%である。
MgOは、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高めると共に、ガラスの歪点を高める成分であり、その含有量は0〜15%である。MgOの含有量が多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。MgOの好ましい範囲は0〜6%であり、より好ましい範囲は0〜4%である。
CaOは、MgOと同様にガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高めると共に、ガラスの歪点を高める成分であり、その含有量は0〜15%である。その含有量は0〜15%である。CaOの含有量が多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。CaOの好ましい範囲は0〜8%であり、より好ましい範囲は0〜7%である。
SrOは、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高める成分であり、その含有量は0〜15%である。SrOの含有量が多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。SrOの好ましい範囲は1〜12%であり、より好ましい範囲は5〜10%である。
BaOは、SrOと同様、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高める成分であり、その含有量は0〜15%である。BaOが多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。BaOの好ましい範囲は1〜12%であり、より好ましい範囲は6〜10%である。
尚、ガラスを失透させることなく、ガラスの歪点を高め、しかも、ガラスの高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を向上させるには、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量であるROを、1〜30%にすればよい。ROの含有量が多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。一方、ROの含有量が少なくなると、ガラスの高温粘度が上昇し、溶融、成形が難しくなる。ROのより好ましい範囲は5〜28%であり、さらに好ましい範囲は17〜26%である。
ZnOは、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高める成分であり、その含有量は0〜5%である。ZnOの含有量が多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、成形が難しくなる。ZnOの好ましい範囲は0〜4%であり、より好ましい範囲は0〜3%である。
LiOは、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高めたり、ガラスの熱膨張係数を制御する成分であり、その含有量は0〜5%である。LiOの含有量が多くなると、ガラスの歪点が著しく低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。また、熱膨張係数が大きくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取りにくくなったり、耐熱衝撃性が低下しやすくなる。LiOの好ましい範囲は0〜3%であり、より好ましい範囲は0〜2%である。尚、歪点をより高めたり、熱膨張係数を低くしたい場合、LiOを含有しないことが好ましい。
NaOは、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高めたり、ガラスの熱膨張係数を制御する成分であり、その含有量は0〜10%である。NaOの含有量が多くなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。また、熱膨張係数が大きくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取り難くなったり、耐熱衝撃性が低下する傾向にある。NaOの好ましい範囲は1〜9%であり、より好ましい範囲は1〜8%である。尚、ガラスの成形性や溶融性を大きく低下させることなく、歪点をより高めたり、熱膨張係数を低くしたい場合、NaOの含有量を6%以下にすることが好ましい。
Oは、NaOと同様、ガラスの高温粘度を低下させてガラスの溶融性や成形性を高めたり、ガラスの熱膨張係数を制御する成分であり、その含有量は0〜15%である。KOの含有量が多くなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。また、熱膨張係数が大きくなりすぎて、周辺材料の熱膨張係数との整合性が取り難くなったり、耐熱衝撃性が低下する傾向にある。KOの好ましい範囲は1〜12%であり、より好ましい範囲は2〜10%である。尚、ガラスの成形性や溶融性を大きく低下させることなく、歪点をより高めたり、熱膨張係数を低くしたい場合、KOの含有量を8%以下にすることが好ましい。
尚、ガラスの歪点を著しく低下させることなく、溶融性を向上させるためには、LiO、NaO及びKOの合量であるR’Oを、0〜24%にすることが好ましい。R’Oの含有量が多くなると、ガラスの歪点が低下し、ディスプレイを製造する際の熱処理工程で、ガラス基板が割れたり、熱変形や熱収縮が起こりやすくなる。R’Oのより好ましい範囲は2.5〜18%であり、さらに好ましい範囲は8〜14%である。尚、ガラスの溶融性や成形性を高めたい場合、R’Oの含有量を3%以上にすることが好ましい。
ZrOは、ガラスの歪点を高める成分であり、その含有量は0〜10%である。ZrOの含有量が多くなるとガラスの密度が著しく上昇したり、ZrOに起因する失透物が析出する傾向がある。ZrOの好ましい範囲は0〜8%であり、より好ましい範囲は0〜6%である。尚、歪点をより高くしたい場合、ZrOの含有量を0.5%以上にすることが好ましい。
は、ガラス原料等から不純物として混入し、ガラスの溶融工程、清澄工程、成形工程等の高温工程において、ガラス融液からガラス成分を蒸発させやすくする成分である。その含有量は0.002〜0.018%である。Pの含有量が多くなると、ガラスの溶融工程、清澄工程、成形工程等の高温工程において、ガラス融液からガラス成分が蒸発しやすくなり、凝集物の落下によるガラス基板表面への表面異物の付着を抑制できなくなる。一方、含有量が少なくなると、高純度原料や特別な設備が必要となり、ガラス基板の製造コストが高くなるため好ましくない。Pの好ましい範囲は0.003〜0.012%であり、より好ましい範囲は0.004〜0.009%である。尚、低コストでガラス中へのPの含有量を低減させるには、不純物としてPの含有量の少ない天然原料を使用すればよい。
尚、本発明において、上記成分以外にも、例えば、紫外線着色を防止するためにTiOを5%まで、液相温度を低下させて成形性を向上させるためにY、La、Nbを各3%まで、着色剤としてFe、CoO、NiO、Cr、Ndを各2%まで、清澄剤としてSnO、SO、F、Cl等を合量で1%まで添加することが可能である。尚、As、Sbは清澄剤であるが、フロート法で成形する場合、フロートバス中で還元されて金属異物となるため、導入は避けるべきである。
次に、本発明のガラス基板を製造する方法を説明する。
まず、不純物として含まれるPの少ないガラス原料を選択し、上記のガラス組成範囲となるようにガラス原料を調合する。続いて、調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して加熱溶融し、脱泡した後、フロートバスに供給して板状に成形し徐冷することでガラス基板を得ることができる。
以下、本発明のガラス基板を実施例に基づいて詳細に説明する。
表1は本発明の実施例(試料No.1〜6)を、表2は比較例(試料No.7〜9)をそれぞれ示している。
表中の各試料は、次のようにして作製した。
まず、表中のガラス組成となるようにガラス原料を調合し、連続溶融炉で溶融する。続いて、フロート法で、肉厚が1.8mmとなるように成形し、2100mm×1000mmのサイズに切断することで試料ガラスとした。
このようして得られた各試料について、歪点、10dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度、熱膨張係数及び表面異物の量を測定した。その結果を表に示す。
表から明らかなように、実施例である試料No.1〜6の各試料は、表面異物の付着量が0.7ヶ/m以下と少なく、研磨を行わなくても、表面品位に優れており、フラットパネルディスプレイ装置に用いられるガラス基板として問題なく使用できるものであった。また、10dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度が1160℃以下と低く、成形装置に負担を掛けることなく成形できるものであった。さらに、歪点は565℃以上と高く、熱膨張係数も83〜85×10−7/℃であり、周辺材料と良好に整合する熱膨張係数を有していた。
これに対して、比較例である試料No.7及びNo.8は、表面異物の付着量が2.5ヶ/m以上と多く、表面品位が劣っていた。また、試料No.9については、表面異物の付着量が0.1ヶ/mと少なく、表面品位に優れているものの、ガラス中のPの含有量が低いため、原料コストが高かった。
尚、歪点については、ASTM C336−71に基づいて測定した。尚、歪点が高い程、ディスプレイ装置を製造する際の熱工程におけるガラス基板の熱変形や熱収縮を抑えることができる。
熱膨張係数については、直径5.0mm、長さ20mmの円柱状の試料を作製し、ディラトメーターで30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した。
ガラスの粘度が10dPa・sに相当するガラス融液の温度は、白金球引き上げ法により測定した。尚、10dPa・sに相当するガラス融液の温度は、ガラスを板状に成形する際の目安になり、この温度が低い方が、溶融ガラスを板状に成形する際にガラス成分の蒸発を抑えることがき、また、成形装置に負担を掛けずに成形できる。
熱膨張係数については、直径5.0mm、長さ20mmの円柱状の試料を作製し、ディラトメーターで30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した。
表面異物の数は、ガラス基板表面を目視で観察し、表面異物をカウントし、その個数を1m当りに換算して求めた。
本発明のガラス基板は、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、電界放射型ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ装置の用途に限られるものではなく、例えば、太陽電池やフラットランプ用途のガラス基板として用いることも可能である。

Claims (4)

  1. フロート法により製造されるガラス基板であって、質量百分率で、SiO 50〜75%、Al 3〜20%、B 0〜20%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baを表わす) 1〜30%、ZnO 0〜5%、LiO 0〜5%、NaO 0〜10%、KO 0〜15%、R’O(R’はLi、Na、Kを表わす) 0〜24%、ZrO 0〜10%、P 0.002〜0.018%の組成を含有することを特徴とするガラス基板。
  2. 質量百分率で、SiO 50〜75%、Al 3〜15%、MgO 0〜15%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜15%、RO(RはMg、Ca、Sr、Baを表わす) 1〜30%、ZnO 0〜5%、LiO 0〜5%、NaO 1〜10%、KO 1〜15%、R’O(R’はLi、Na、Kを表わす) 2.5〜24%、ZrO 0〜10%、P 0.002〜0.018%の組成を含有することを特徴とする請求項1記載のガラス基板。
  3. フラットパネルディスプレイ装置用ガラス基板として用いることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス基板。
  4. プラズマディスプレイ装置用ガラス基板として用いることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガラス基板。
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