JP2010137832A - 車体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体構造10は、サブフレーム16の下部16aを覆うアンダーカバー18を備えている。アンダーカバー18は、車体前後方向に延びる収納凹部52が形成されたカバー本体41と、収納凹部52に収納されることで車体前後方向に延出された補強用の骨材42とを備えている。収納凹部52は、骨材42に対して車体前後方向に作用した荷重で骨材42が塑性変形することを阻止する変形阻止手段56を備えている。
【選択図】図4
Description
アンダーカバーに凹凸部を形成し、かつアンダーカバー全体の板厚を調整(厚く)することで、アンダーカバーに作用した荷重を車体構造の骨格部材に伝えることが可能になる(例えば、特許文献2参照。)。
よって、車体構造の骨格部材から補強部材などを除去することが可能になり、車両の軽量化を図ることができる。
このため、車両の高速走行時に、アンダーカバーの下面に沿って空気が流れてアンダーカバーの下面側が負圧になると、アンダーカバーが下方に撓むことが考えられる。
よって、アンダーカバーの剛性・強度を補強用の骨材で確保することができる。
これにより、車両の高速走行時に、アンダーカバーの下面に沿って空気が流れてアンダーカバーの下面側が負圧になってもアンダーカバーが下方に撓むことを防止できる。
よって、補強用の骨材に対して車体前後方向に荷重が作用した場合に、作用した荷重で骨材が変形することを阻止して、作用した荷重を骨材(アンダーカバー)で支えることができる。
これにより、補強用の骨材を肉厚に形成して剛性・強度を高める必要がなく、アンダーカバーの重量増加を抑えることができる。
これにより、補強用の骨材に荷重が作用した場合に、骨材の外壁部が収納凹部の内壁部に当接して内壁部で骨材が変形することを阻止できる。
これにより、補強用の骨材に荷重が作用した場合に、骨材の外壁部が収納凹部の内壁部に当接して内壁部で骨材が車体幅方向に変形することを阻止できる。
さらに、骨材の外側底部を収納凹部の内側底部に設けることで、内側底部で骨材が上下方向に変形することを阻止できる。
これにより、隣接する骨材間の間隔を比較的大きく確保することが可能になり、確保した比較的大きな間隔を保守点検などの空間に利用することができる。
車体構造10は、車体前後方向に向けて延出された左右のフロントサイドフレーム11と、左右のフロントサイドフレーム11の前端部11a間に設けられたフロントバルクヘッド13と、フロントバルクヘッド13のロアメンバー14後方に配置されたサブフレーム16と、サブフレーム16の下部に設けられたアンダーカバー18とを備えている。
右フロントサイドフレーム11は、左フロントサイドフレーム11と左右対称の部材であり、各構成部材に左フロントサイドフレーム11と同じ符号を付して説明を省略する。
フロントバルクヘッド13のロアメンバー14後方にサブフレーム16が配置されている。
左右の脚部36,37は、左右のフロントサイドフレーム11の前端部11aにそれぞれ接合されている。
さらに、左サイドメンバー31の後端部31b(図3参照)が左フロントサイドフレーム11の後端部11cにボルト(図示せず)で締結されている。
なお、右サイドメンバー32は、左サイドメンバー31と同様に、中央部32cおよび後端部32b(図3参照)が右フロントサイドフレーム11の中央部および後端部にそれぞれボルト(図示せず)で締結されている。
さらに、サブフレーム16の下部16a(図3参照)にはアンダーカバー18が設けられている。
アンダーカバー18は、サブフレーム16の下部16aに設けられることでサブフレーム(車体)16の下部を覆うカバーである。
このアンダーカバー18は、サブフレーム16の下部16aを覆うように形成された樹脂製のカバー本体41と、カバー本体41に設けられた複数の骨材42と、カバー本体41の後辺部41dに設けられたエンドフレーム43とを備えている。
このカバー本体41は、左側辺部41aが左サイドメンバー31の下部に複数の左クリップ(締結部材)45で締結され、右側辺部41bが右サイドメンバー32の下部に複数の右クリップ(締結部材)45で締結されている。
さらに、カバー本体41は、後辺部41dがエンドフレーム43に複数の後リベット(締結部材)47で締結されている。
よって、サブフレーム16の下部16aにカバー本体41が取り付けられている。
なお、サブフレーム16の下部16aにカバー本体41を取り付ける構成については図8〜図9で詳しく説明する。
カバー本体41は、車体前後方向に延びる中心線50に沿って平行に延出された複数の収納凹部52が一定の間隔をおいて形成されている(設けられている)。
収納凹部52は、所定間隔S1をおいて互いに平行に設けられた一対の内壁部53と、一対の内壁部53の下端部53aに設けられた内側底部54とを有する。
一対の内壁部53および内側底部54で収納凹部52が上向き開口の断面略コ字状に形成されることで、収納凹部52に骨材42が収納される。
内側底部54は、一対の内壁部53の下端部53aに設けられた平坦部であって、車体前後方向に向けて略水平に延出されている。
変形阻止手段56は、骨材42に対して車体前後方向に荷重が作用した場合、骨材42が塑性変形(変形)することを阻止する手段である。
この変形阻止手段56は、本実施の形態では、一対の内壁部53および内側底部54で構成されている(すなわち、収納凹部52で構成されている)。
これにより、補強用の骨材42の肉厚を増して剛性・強度を高める必要がなく、アンダーカバー18の重量増加を抑えることができる。
すなわち、骨材42は、車体前後方向に延びる中心線50に沿って平行に延出されている。
よって、骨材42を、骨材42の前端部42aに作用する荷重Fに対して略平行に配置することができる。
これにより、骨材42の前端部42aに作用する荷重Fを骨材42で効率よく支えることができる。
この骨材42は、一対の外壁部61および外側底部62で上向き開口の略コ字断面状に形成されている。
外側底部62は、一対の外壁部61の下端部61aに設けられた平坦部であって、車体前後方向に向けて略水平に延出されている。
すなわち、アンダーカバー18の剛性・強度が補強用の骨材42で確保されている。
このように、一対の外壁部61が一対の内壁部53に所定間隔S3をおいてそれぞれ対峙するように設けられることで、収納凹部52の一対の内壁部53が変形阻止手段56として用いられている。
これにより、補強用の骨材42に荷重Fが作用した場合に、骨材42の外壁部61が収納凹部52の内壁部53に当接して、骨材42が車体幅方向に塑性変形することを内壁部53で阻止できる。
これにより、収納凹部52の内側底部54で骨材42が上下方向に塑性変形することを阻止できる。
骨材42は、アプローチアングルθ(図1参照)を確保するために、前端部42a近傍の傾斜部位42dが車体前方に向けて上り勾配で傾斜されている。
アプローチアングルθとは、フロントバンパーの先端下部と前輪が路面に接地した点とを結んだ直線の傾斜角をいう。
なお、本実施の形態では、補強用のビード67として車体上方に隆起したものを例示するが、これに限定するものではなく、例えば車体下方に膨出させたものを補強用のビード67とすることも可能である。
骨材42の傾斜部位42dの剛性・強度を確保することで、骨材42に対して車体前後方向に荷重が作用した場合、作用した荷重を傾斜部位42dから車体後方に向けて効率よく伝達することができる。
このエンドフレーム43は、断面略コ字状に形成されたフレーム部71と、フレーム部71の前辺71aから車体前方に向けて張り出された前張出辺72と、フレーム部71の後辺71cから車体後方に向けて張り出された後張出辺73とを有している。
すなわち、エンドフレーム43は、フレーム部71、前張出辺72および後張出辺73で断面略ハット状に形成されている。
前張出辺72は、カバー本体41(後辺部41d)および骨材42…の後端部42b…にリベット47…で締結されている。
カバー本体41の前辺部41cが、ロアメンバー14の下部14aに前クリップ46で締結されている。
また、カバー本体41の後辺部41dが、エンドフレーム43の前張出辺72に後リベット47で骨材42の後端部42bとともに締結されている。
加えて、骨材42の前端部42aがフロントクロスメンバー33の下部33aに前ボルト64で締結されている。
カバー本体41の左側辺部41aが、左サイドメンバー31の下部31dに左クリップ45で締結されている。
また、図3に示すカバー本体41の右側辺部41bが、左側辺部41aと同様に、右サイドメンバー32の下部32aに右クリップ45で締結されている。
図10は第1実施の形態に係るアンダーカバーの下面に沿って空気が流れる状態を説明する図である。
車両の高速走行時に、アンダーカバー18の下面18a(図3参照)に沿って空気が矢印Aの如く流れてアンダーカバー18の下面18a側が負圧になる。
これにより、アンダーカバー18の下面18a側が負圧になっても、アンダーカバー18が下方に撓むことを防止できる。
図11(a)〜(c)は第1実施の形態に係るアンダーカバーの前辺部に荷重が作用した状態を説明する図である。
(a)において、アンダーカバー18(カバー本体41)の前辺部41cに荷重F1が矢印の如く作用し、作用した荷重F1が前辺部41cを経て骨材42の前端部42aに荷重F2として伝えられる。
骨材42の外壁部61が収納凹部52の内壁部53に当接することで、骨材42が塑性変形することを内壁部53で阻止できる。
すなわち、収納凹部52の内壁部53(すなわち、変形阻止手段56)で骨材42を補強することができる。
このように、骨材42の外側底部62が収納凹部52の内側底部54に設けられることで、収納凹部52の内側底部54(すなわち、変形阻止手段56)で骨材42が上下方向に塑性変形することを阻止できる。
このように、収納凹部52の内壁部53や内側底部54(すなわち、変形阻止手段56)で骨材42を補強することで、骨材42を肉厚に形成して剛性・強度を高める必要がなく、アンダーカバー18の重量増加を抑えることができる。
図12は本発明に係るアンダーカバー(第2実施の形態)を下方から見た状態を示す斜視図である。
第2実施の形態のアンダーカバー80は、カバー本体81に収納凹部52が略V字状に形成され、略V字状の収納凹部52に骨材42がそれぞれ設けられている。
カバー本体81は、収納凹部52が略V字状に形成された点で、第1実施の形態(カバー本体41)と異なるだけで、その他の構成は第1実施の形態と同じである。
複数(2本)の骨材42を略V字状に配置することで、隣接する骨材42間の間隔を比較的大きく確保することができる。
さらに、例えば、トランスミッションのオイルをドレーンするドレーンプラグ(図示せず)から骨材42をずらすことができる。
これにより、ドレーンプラグに対向するドレーン孔84を、隣接する収納凹部52間に形成することができる。
このように、複数の骨材42が略V字状に配置されることで、確保した比較的大きな間隔を保守点検などの空間に利用することができる。
第3実施の形態のアンダーカバー90は、カバー本体41に収納凹部52が略V字状に形成され、略V字状の収納凹部52に骨材42がそれぞれ設けられている。
カバー本体91は、収納凹部52が略V字状に形成された点で、第1実施の形態(カバー本体41)と異なるだけで、その他の構成は第1実施の形態と同じである。
複数(2本)の骨材42を略V字状に配置することで、隣接する骨材42,42間の間隔を比較的大きく確保することができる。
さらに、例えば、トランスミッションのオイルをドレーンするドレーンプラグ(図示せず)から骨材42をずらすことができる。
これにより、ドレーンプラグに対向するドレーン孔94を、隣接する収納凹部52間に形成することができる。
このように、複数の骨材42が略V字状に配置されることで、確保した比較的大きな間隔を保守点検などの空間に利用することができる。
第4実施の形態のアンダーカバー100は、カバー本体101に収納凹部52が略W字状に形成され、略W字状の収納凹部52に骨材42がそれぞれ設けられている。
カバー本体101は、収納凹部52が略W字状に形成された点で、第1実施の形態(カバー本体41)と異なるだけで、その他の構成は第1実施の形態と同じである。
複数(4本)の骨材42を略W字状に配置することで、隣接する骨材42間の間隔を比較的大きく確保することができる。
さらに、例えば、トランスミッションのオイルをドレーンするドレーンプラグ(図示せず)から骨材42をずらすことができる。
これにより、ドレーンプラグに対向するドレーン孔104を、隣接する収納凹部52間に形成することができる。
このように、複数の骨材42が略W字状に配置されることで、確保した比較的大きな間隔を保守点検などの空間に利用することができる。
例えば、前記実施の形態では、車体前部のサブフレーム16にアンダーカバー18を取り付けた例について説明したが、これに限らないで、本発明のアンダーカバーを車体後部などの他の部位に取り付けることも可能である。
Claims (4)
- 車体の下部を覆うアンダーカバーを備えた車体構造において、
前記アンダーカバーは、
前記車体の下部を覆うように形成され、かつ、車体前後方向に延びる収納凹部が形成されたカバー本体と、
前記収納凹部に収納され、前記収納凹部に沿って車体前後方向に延出された補強用の骨材とを備え、
前記収納凹部は、
前記骨材に対して車体前後方向に作用した荷重で前記骨材が変形することを阻止する変形阻止手段を備えたことを特徴とする車体構造。 - 前記変形阻止手段として前記収納凹部の一対の内壁部を用いるために、
前記一対の内壁部が、前記骨材の外壁部に対峙するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の車体構造。 - 前記骨材は、
前記一対の内壁部に対峙する一対の外壁部および前記一対の外壁部を連結する外側底部で上向き開口の略コ字断面状に形成され、
前記外側底部が前記収納凹部の内側底部に設けられたことを特徴とする請求項2記載の車体構造。 - 前記骨材は、
前記カバー本体に複数個設けられ、
前記複数の骨材が略V字状に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車体構造。
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