JP2010134610A - 入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力位置の検出精度を動的に調節可能な入力装置を提供する。
【解決手段】ディスプレイ104を備える情報処理装置に搭載される入力装置200において、ディスプレイ104の周囲に配置され、検査光を放射する複数の発光部203と、ディスプレイ104の周囲に配置される複数の受光部204と、複数の受光部204の各々における検査光の受光強度に基づき、ディスプレイ104を基準とした場合の対象物の3次元位置を入力位置として検出する検出部205と、検出部205に要求される検出精度に応じて、複数の発光部203及び複数の受光部204の少なくとも一方のON/OFFを制御して検出部205の検出精度を調節する制御部201とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物の3次元位置を入力位置として検出する入力装置に関する。
従来、ユーザが情報処理装置に対して入力を行う場合、例えばキーボード、テンキー、マウス等の様々な入力インタフェースが用いられる。入力インタフェースの一類型として、ディスプレイ上に表示されるポインタを操作するためのポインティングデバイスが知られている。マウスは、代表的なポインティングデバイスであるが、大きさ及び重量の観点から携帯型の情報処理装置(例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、モバイルPC(Personal Computer)等)に向かないという欠点がある。一方、携帯性がより高いポインティングデバイスとして、タッチパネルが注目されている。タッチパネル方式では、ユーザが指やペン装置(スタイラス)等の対象物をディスプレイ上の所望の領域に接触させることによりGUI(Graphical User Interface)部品(アイコン、ボタン、メニュー、チェックボックス等)の選択、操作等を行うことができる。
また、特許文献1及び特許文献2には、ディスプレイを基準とした場合の対象物の3次元位置を検出し、入力として利用する3次元入力方式が開示されている。
特許文献1記載のコンピュータ・ナビゲーションは、対象物の先端から放射されてディスプレイに入射する円錐状の赤外線の面積及び楕円離心率に基づき、ディスプレイを基準とした場合の上記対象物の3次元位置を推定する。
特許文献2記載の制御装置では、対象物の先端からディスプレイに放射された電磁放射ビームを当該ディスプレイの少なくとも1つの端に設けられた複数の検知器が検知する。上記電磁放射ビームはディスプレイ上の衝突位置から上記検知器に到達するまでに減衰される。特許文献2記載の制御装置は、上記複数の検知器によって検知された放射ビームの強度に基づき、ディスプレイを基準とした場合の上記対象物の距離及び角度(即ち、3次元位置)を推定する。
特許文献1記載のコンピュータ・ナビゲーション及び特許文献2記載の制御装置によれば、対象物がディスプレイに接触していない状態においてもディスプレイを基準とした場合の当該対象物の3次元位置を検出し、入力として利用できる。
更に、ディスプレイの周囲に赤外線LED(Light Emission Diode)等の発光部と、フォトダイオード等の受光部とを備えた3次元入力装置も知られている。具体的には、対象物が発光部から放射される光(以下、単に検査光と称する)を反射することによる受光強度の変化に基づいて3次元位置を検出する方式(反射光方式)と、対象物が発光部から放射される検査光を遮光することによる受光強度の変化に基づいて3次元位置を検出する方式(透過光方式)とが知られている。
特開2005−529395号公報 特開2007−531146号公報
前述した3次元入力方式において、入力位置の検出精度が問題となる。例えばユーザが携帯型の情報処理装置に搭載されたディスプレイ上に小さく、かつ、密集して表示されたアイコンの中から1つを選択しなければならないような場合には、3次元入力装置には高い検出精度が要求される。仮に、前述した反射光方式及び透過光方式に基づく3次元入力装置において検出精度を高めるには、発光部及び受光部を密に配置して、動作させる必要がある。即ち、より高い検出精度を得るためには、より大きな電力が必要となる。
一方、例えばいわゆるスクリーンセーバを解除する場合のように何らかの入力があったことを検出できる程度の検出精度しか要求されないこともある。即ち、3次元入力装置に要求される検出精度は一様でなく、ユーザが行う入力の類型や情報処理装置の動作状態等の様々な要因に応じて変動し得る。仮に、3次元入力装置が要求される検出精度に応じて動的に検出精度を調節できれば、無駄な電力消費を避けられる。尚、特許文献1及び特許文献2において、要求される検出精度が変動することは考慮されておらず、また、当該変動に応じて検出精度を調節するための具体的構成について記載も示唆もない。
従って、本発明は入力位置の検出精度を動的に調節可能な入力装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る入力装置は、ディスプレイを備える情報処理装置に搭載される入力装置において、前記ディスプレイの周囲に配置され、検査光を放射する複数の発光部と、前記ディスプレイの周囲に配置される複数の受光部と、前記複数の受光部の各々における前記検査光の受光強度に基づき、前記ディスプレイを基準とした場合の対象物の3次元位置を入力位置として検出する検出部と、前記検出部に要求される検出精度に応じて、前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御して前記検出部の検出精度を調節する制御部と具備する。
本発明によれば、入力位置の検出精度を動的に調節可能な入力装置を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る入力装置200を搭載する携帯電話やデータ端末などの情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)100、ROM(Read Only Memory)101、RAM(Random Access Memory)102、表示制御部103及び表示部104を有する。
CPU100は、図1の情報処理装置の各部を統括制御する。例えば、CPU100は、図1の情報処理装置の各部とデータをやり取りしたり、やり取りしたデータを用いて所定の演算を行ったりする。
ROM101には、CPU100に実行させるための制御プログラム、表示部104に表示すべき表示データ等が記録されている。RAM102には、CPU100による上記制御プログラムの実行中に読み出され若しくは書き込まれる制御データ等が保存される。
表示部104は、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等のディスプレイで構成され、周囲には後述する発光部203及び受光部204が複数配置される。表示制御部103は、CPU100から指示される内容を表示するように表示部104を制御する。
入力装置200は、いわゆる3次元入力装置であって、表示部104を基準とした場合の対象物(例えば、ユーザの指)300の3次元位置を検出する。入力装置200によって検出された3次元位置データは、CPU100に入力される。
入力装置200は、入力制御部201、発光制御部202、発光部203、受光部204及び受光制御部205を有する。
入力制御部201は、発光制御部202及び受光制御部205を統括制御する。発光制御部202は、発光部203を制御する。例えば、発光制御部202は、入力制御部201からの指示に従って、発光部203の一部をONにして残りをOFFにしたり、全部をONにしたり、全部をOFFにしたりする。発光部203のON/OFFの切り替えは、例えば当該発光部203への駆動電力の供給を制御することにより実現される。
発光部203は、例えば赤外線LEDで構成され、表示部104の周囲に複数配置される。発光部203は、発光制御部202からの指示に従って、検査光を放射する。発光部203から放射された検査光は、対象物300によって回折されたり、遮られたり、反射されたりする。受光部204は、例えばフォトダイオードで構成され、表示部104の周囲に複数配置される。受光部204は、受光強度を受光制御部205に通知する。
受光制御部205は、受光部204を制御する。例えば、受光制御部205は受光部204の各々から通知される受光強度に基づき、表示部104を基準とした場合の対象物300の3次元位置を検出する。受光制御部205は、検出した3次元位置データを入力制御部201に入力する。また、受光制御部205は、入力制御部201からの指示に従って、受光部204の一部をONにして残りをOFFにしたり、全部をONにしたり、全部をOFFにしたりする。受光部204のON/OFFの切り替えは、受光部204が電力駆動される場合には例えば当該発光部203への駆動電力の供給を制御することにより実現される。また、受光制御部205は、OFFとした受光部204から通知される受光強度を単に破棄してもよい。通知された受光強度を破棄すると、入力位置の検出に必要な演算量を削減できる。
以下、図2を用いて、入力装置200による3次元位置検出の原理の一例を説明する。尚、図2では、いわゆる反射光方式に従う位置検出を行っているが、入力装置200は透過光方式に従う位置検出を行ってもよい。
図2において、ディスプレイ104の一端(便宜上、上端と称する)と、上端に直交する一端(便宜上、左端と称する)とに、複数の発光部203及び複数の受光部204が配置されている。より詳細には、上端において、3個の発光部203−1、203−2及び203−3が配置され、これらの各々に近接して3個の受光部204−1、204−2及び204−3が配置されている。また、左端において、5個の発光部203−4、203−5、203−6、203−7及び203−8が配置され、これらの各々に近接して受光部204−4、204−5、204−6、204−7及び204−8が配置されている。
入力制御部201は、入力位置を検出するために、発光制御部202を介して上記8個の発光部203−1乃至203−8に駆動電力を供給する。駆動電力が供給された発光部203−1乃至203−8は、夫々検査光を放射する。発光部203−1乃至203−8の各々から放射される検査光の一部(図2中太線矢印で示す)は対象物300によって反射され、反射光(図2中破線矢印で示す)が受光部204−1乃至204−8によって受光される。
検査光は対象物300に到達するまでに減衰するため、対象物300に近い発光部203から放射される検査光ほど反射光の強度が強くなる傾向にある。また、反射光も受光部204に到達するまでに減衰するため、対象物300に近い受光部204ほど受光強度が強くなる傾向にある。即ち、複数の受光部204の間で受光強度にばらつきが生じる。
図2の例であれば、受光部204−1乃至204−3における受光強度に基づき対象物の水平方向(X軸方向)の座標を検出し、受光部204−4乃至204−8における受光強度に基づき対象物の垂直方向(Y軸方向)の座標を検出できる。例えば対象物300のY座標を検出する場合、図2に示すように、受光部204−5乃至204−8の各々における受光強度を、これらの配置されるY座標に対応する受光強度としてプロットする。そして、プロットされた受光強度に対して多項式補間等を施して漸近線を導出し、当該漸近線の頂点(最大値)に対応するY座標を対象物300のY座標として検出できる。対象物300のX座標を検出する場合には、受光部204−1乃至204−3における受光強度に対して同様の処理を行えばよい。
また、対象物300の高さ方向(Z軸方向)の座標は、上記X座標及び/またはY座標における受光強度に基づき検出できる。現実には、平面位置(即ち、X座標及びY座標)の検出精度に比べると高さの検出精度は劣るので、高さは具体的な座標ではなく段階的な区分で表現されることが多い。例えば、対象物300のZ座標を接触(タッチ)、接近(ホバー)及び非検出の3段階で区分する場合には、大小2つの閾値th1、th2(th1>th2とする)との比較により判定できる。即ち、受光強度が閾値th1よりも大きければタッチと判定し、閾値th2よりも小さければ非検出と判定し、閾値th2と閾値th1との間であればホバーと判定できる。
ここで、例えば図3に示すように、発光制御部202及び受光制御部205の作用により、発光部203及び受光部204の一部(発光部203−2、203−5、203−7及び受光部204−2、204−5、204−7)がOFFになったとする。OFFの受光部204−2、204−5及び204−7からは受光強度を得られないので、当然ながら、入力位置の検出精度は低下する。一方、発光部203及び受光部204の一部をOFFとすることにより、消費電力が抑えられる。このように、入力制御部201は、発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204のON/OFFを切り替えることにより、検出精度を実質的に調節できる。
本実施形態に係る入力装置200は、図4に示すように、2つの動作状態の遷移に従って検出精度を調節する。入力装置200の動作状態が待機状態のとき、入力制御部201は入力位置の検出精度を低く設定する。即ち、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の一部をOFFにしておく。ここで、待機状態とは、入力が所定時間検出されていない状態を意味し、要求される検出精度は比較的低い。入力装置200が待機状態である間、表示制御部103が表示部104にいわゆるスクリーンセーバを表示させてもよい。入力装置200が待機状態のときに受光制御部205が入力を検出すると、入力制御部201は入力装置200の動作状態を入力受理状態に遷移させる。ここで、入力受理状態とは、ユーザからの入力を直近の所定時間内に検出している状態を意味し、要求される検出精度は比較的高い。
入力装置200が入力受理状態のとき、入力制御部201は入力位置の検出精度を高く設定する。即ち、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。入力装置200が入力受理状態のときに受光制御部205が入力を所定時間検出しなければ、入力制御部201は入力装置200の動作状態を待機状態に遷移させる。
図4に示す動作状態の遷移を実現するために、入力制御部201は例えば図5に示す処理を行う。図5の処理は、入力を検出するための所定の周期に従って繰り返し行われる。
まず、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して入力の検出を試みる(ステップS401)。入力が検出されれば処理はステップS402に進み、入力が検出されなければ処理はステップS403に進む。
ステップS402において、入力制御部201は入力装置200の動作状態を入力受理状態に遷移させ、処理は終了する。具体的には、入力制御部201は、入力装置200の現在の動作状態が待機状態であれば、入力位置の検出精度が高くなるように発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。一方、入力制御部201は、入力装置200の現在の動作状態が既に入力受理状態であれば、検出精度を調節しなくてもよい。
ステップS403において、入力制御部201は入力を検出していない連続時間が所定時間を上回るか否かを判定する。所定時間として例えば15分間等の値が、設計段階においてまたはユーザにより適宜設定される。入力を検出していない連続時間が所定時間を上回れば処理はステップS404に進み、そうでなければ処理は終了する。
ステップS404において、入力制御部201は入力装置200の動作状態を待機状態に遷移させ、処理は終了する。具体的には、入力制御部201は、入力装置200の現在の動作状態が入力受理状態であれば、入力位置の検出精度が低くなるように発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の一部をOFFにする。一方、入力制御部201は、入力装置200の現在の動作状態が既に待機状態であれば、検出精度を調節しなくてもよい。
以上説明したように本実施形態に係る入力装置は、動作状態の遷移に従って発光部及び受光部のON/OFFを切り替え、入力位置の検出精度を動的に調節している。従って、本実施形態に係る入力装置によれば、発光部及び受光部における無駄な電力消費が抑えられる。
(第2の実施形態)
前述した第1の実施形態に係る入力装置200は、動作状態の遷移に従って入力位置の検出精度を動的に調節している。本発明の第2の実施形態に係る入力装置200は、入力状態の遷移に従って入力位置の検出精度を動的に調節する点が上記第1の実施形態に係る入力装置と異なる。
まず、本実施形態における入力状態の具体例を説明する。前述したように、入力装置200は表示部104に対する対象物300の3次元位置(入力位置)を検出し、高さをタッチ、ホバー及び非検出の3段階で表現する。また、本実施形態に係る入力装置200は、検出した入力位置と、直前に検出した入力位置との間の移動距離を、入力位置の移動速度として算出する。本実施形態において、検出した入力の高さ及び入力位置の移動速度の組み合わせを入力状態として規定する。
本実施形態に係る入力装置200は、図6に示すように、3つの入力状態の遷移に従って検出精度を調節する。入力状態が第1のホバー状態のとき、入力制御部201は入力位置の検出精度を低く設定する。即ち、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の一部をOFFにする。ここで、第1のホバー状態とは、検出した入力の高さがホバーであり、かつ、移動速度が閾値以上である状態を意味する。即ち、第1のホバー状態は対象物300が表示部104から浮いたまま比較的素早く動かされている状態を意味し、ユーザの入力に迷いがあるまたは目標とする入力位置が遠い等の状況が想定されるため、要求される検出精度は比較的低い。
入力状態が第1のホバー状態のとき、高さがホバーであり、かつ、移動速度が上記閾値未満である入力が検出されると、入力制御部201は入力状態を第2のホバー状態に遷移させる。ここで、第2のホバー状態とは、検出した入力の高さがホバーであり、かつ、移動速度が閾値未満の状態を意味する。即ち、第2のホバー状態は第1のホバー状態に比べて移動速度が遅いことを意味し、対象物300が目標とする入力位置の真上付近で留まっている状況が想定されるため、要求される検出精度は比較的高い。また、入力状態が第1のホバー状態のとき、高さがタッチである入力が検出されると、入力制御部201は入力状態をタッチ状態に遷移させる。ここで、タッチ状態とは、検出した入力の高さがタッチである状態を意味する。即ち、タッチ状態は対象物300が表示部104に接触している状態を意味し、ユーザが対象物300を介して目標とする入力位置に向けて入力を行ったという状況が想定されるため、要求される検出精度は比較的高い。
入力状態が第2のホバー状態のとき、入力制御部201は入力位置の検出精度を高く設定する。即ち、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。入力状態が第2のホバー状態のとき、高さがホバーであり、かつ、移動速度が上記閾値以上である入力が検出されると、入力制御部201は入力状態を第1のホバー状態に遷移させる。また、入力状態が第2のホバー状態のとき、高さがタッチである入力が検出されると、入力制御部201は入力状態をタッチ状態に遷移させる。
入力状態がタッチ状態のとき、入力制御部201は入力位置の検出精度を高く設定する。即ち、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。尚、タッチ状態における検出精度と第2のホバー状態における検出精度とは同じでもよいし、タッチ状態における検出精度を第2のホバー状態における検出精度に比べて高くしてもよいが、簡単化のため以降の説明において両者は等しいものとする。入力状態がタッチ状態のとき、高さがホバーであり、かつ、移動速度が上記閾値以上である入力が検出されると、入力制御部201は入力状態を第1のホバー状態に遷移させる。また、入力状態がタッチ状態のとき、高さがホバーであり、かつ、移動速度が上記閾値未満である入力が検出されると、入力制御部201は入力状態を第2のホバー状態に遷移させる。
図6に示す入力状態の遷移を実現するために、入力制御部201は例えば図7に示す処理を行う。図7の処理は、入力を検出するための所定の周期に従って繰り返し行われる。
まず、入力制御部201は、検出した入力の高さがタッチであるか否かを確認する(ステップS501)。検出した入力の高さがタッチであれば処理はステップS502に進み、ホバーであれば処理はステップS503に進む。
ステップS502において、入力制御部201は入力状態をタッチ状態に遷移させ、処理は終了する。具体的には、入力制御部201は、現在の入力状態が第1のホバー状態であれば、入力位置の検出精度が高くなるように発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。一方、入力制御部201は、現在の入力状態が既にタッチ状態であるか、第2のホバー状態であれば、検出精度を調節しなくてもよい。
ステップS503において、入力制御部201は入力位置の移動速度を算出する。具体的には、入力制御部201は前回検出した入力位置と今回検出した入力位置との間の移動距離を移動速度として算出する。次に、入力制御部201はステップS503において算出した移動速度と、閾値とを大小比較する。移動速度が閾値以上であれば処理はステップS505に進み、そうでなければ処理はステップS506に進む。
ステップS505において、入力制御部201は入力状態を第1のホバー状態に遷移させ、処理は終了する。具体的には、入力制御部201は、現在の入力状態がタッチ状態または第2のホバー状態であれば、入力位置の検出精度が低くなるように発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の一部をOFFにする。一方、入力制御部201は、現在の入力状態が既に第1のホバー状態であれば、検出精度を調節しなくてもよい。
ステップS506において、入力制御部201は入力状態を第2のホバー状態に遷移させ、処理は終了する。具体的には、入力制御部201は、現在の入力状態が第1のホバー状態であれば、入力位置の検出精度が高くなるように発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の少なくとも一部をONにする。一方、入力制御部201は、現在の入力状態が既に第2のホバー状態であるか、タッチ状態であれば、検出精度を調節しなくてもよい。
以上説明したように本実施形態に係る入力装置は、入力状態の遷移に従って発光部及び受光部のON/OFFを切り替え、入力位置の検出精度を動的に調節している。従って、本実施形態に係る入力装置によれば、発光部及び受光部における無駄な電力消費が抑えられる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る入力装置200は、入力の検出を2段階以上に分けて行う。簡単化のため、以降の説明において入力の検出は2段階で行われるものとする。
まず、入力制御部201は、比較的検出精度の低い第1の検出を行う。例えば、図8Aに示すように、入力制御部201は発光制御部202及び受光制御部205を介して発光部203及び受光部204の一部をOFFとして第1段階目の検出を行う。
次に、入力制御部201は、第1段階目の検出結果に基づき表示部104の一部の領域における検出精度を高くして第2段階目の検出を行う。具体的には、入力制御部201は、対象物300が表示部104を分割した複数の領域のいずれに位置しているかを上記第1段階目の検出によって絞り込み、当該絞り込まれた領域の検出精度を高くして(即ち、当該絞り込まれた領域の検出精度に強く影響する発光部203及び受光部204をONにして)第2段階目の検出を行う。例えば、図8Bに示すように、入力制御部201は発光部203−2及び203−5と受光部204−2及び204−5とをONにして対象物300の位置する領域の検出精度を高めるものの、当該領域の検出精度にあまり影響しない発光部203−7及び受光部204−7はOFFのままにしておく。
以上説明したように本実施形態に係る入力装置は、粗い検出から精細な検出に段階的にシフトすると共に、精細な検出を行う領域を粗い検出の結果に基づいて絞り込んでいる。即ち、本実施形態に係る入力装置は、入力位置の検出精度を局所的に向上させているので、必要な検出精度を確保しつつ消費電力を低減できる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る入力装置200は、水平方向と垂直方向とで異なる検出精度を設定できる。即ち、入力制御部201は水平方向の検出精度を高く、垂直方向の検出精度を低く設定する場合には、水平方向の検出精度にあまり影響しない発光部203及び受光部204の一部をOFFとする。一方、入力制御部201は垂直方向の検出精度を高く、水平方向の検出精度を低く設定する場合には、垂直方向の検出精度にあまり影響しない発光部203及び受光部204の一部をOFFとする。
例えば、図9に示すように、互いに異なる入力を行うための複数の領域(例えば、アイコン、メニュー、チェックボックス等のGUI部品)が表示部104において垂直方向に沿って配列される場合、垂直方向の検出精度に比べて水平方向の検出精度は低くてもよい。従って、図9において、入力制御部201は垂直方向の検出精度にあまり影響しない発光部203−2及び受光部204−2をOFFとすることにより、消費電力を低減させている。一方、互いに異なる入力を行うための複数の領域が表示部104において水平方向に沿って配列される場合、入力制御部201は水平方向の検出精度にあまり影響しない発光部203及び受光部204の一部をOFFとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る入力装置は、水平方向と垂直方向とで異なる検出精度を設定できる。従って、本実施形態に係る入力装置によれば、一方向の検出精度が他方向の検出精度に比べて低くてもよい場合に当該他方向の検出精度のみを下げられるので、必要な検出精度を確保しつつ消費電力を低減できる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る入力装置200は、表示部104の一部の領域に対して他の領域に比べて高い検出精度を設定できる。即ち、入力制御部201は表示部104の一部の領域の検出精度を高く、他の領域の検出精度を低く設定する場合には、当該一部の領域の検出精度にあまり影響しない発光部203及び受光部204の一部をOFFとする。
例えば、図10に示すように、ユーザからの入力を受理可能な領域が限られる場合がある。図10において、入力装置200への入力がロックされており、表示部104に表示されている解除ボタン以外の領域への入力は受理されない。即ち、図10において、入力装置200は概ね斜線部分における入力が検出できればよい。従って、図10において、入力制御部201は斜線部分の検出精度にあまり影響しない発光部203−1、203−3乃至203−6及び受光部204−1、204−3乃至204−6をOFFとすることにより、消費電力を低減させている。
ここで、検出精度の具体的設定手法を述べる。例えば、入力制御部201は、表示部104を分割した複数の領域の各々に対して検出精度に強い影響を与える発光部203及び受光部204を定めたテーブルを予め作成しておく。そして、入力制御部201は、ユーザからの入力を受理可能な領域が限定的となった場合に、上記複数の領域のうち当該入力を受理可能な領域と重複する領域の検出精度に強い影響を与える発光部203及び受光部204をONとし、それ以外の発光部203及び受光部204の一部をOFFとする。このように、検出精度の設定を定型化することにより、効率的に適切な検出精度を設定できる。
以上説明したように、本実施形態に係る入力装置は、局所的に高い検出精度を設定できる。従って、本実施形態に係る入力装置によれば、ユーザからの入力を受理可能な領域が限られる場合に当該領域の検出精度のみを上げられるので、必要な検出精度を確保しつつ消費電力を低減できる。
尚、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る入力装置を搭載する情報処理装置を示すブロック図。 図1の入力装置による3次元位置検出の原理の説明図。 図1の入力装置の検出精度を低くした場合における、発光部及び受光部のON/OFFの一例を示す図。 図1の入力装置の動作状態の遷移の一例を示す状態遷移図。 図4に対応するフローチャート。 第2の実施形態に係る入力装置の入力状態の遷移の一例を示す状態遷移図。 図6に対応するフローチャート。 第3の実施形態に係る入力装置が第1の検出段階である場合における、発光部及び受光部のON/OFFの一例を示す図。 第3の実施形態に係る入力装置が第2の検出段階である場合における、発光部及び受光部のON/OFFの一例を示す図。 第4の実施形態に係る入力装置における、発光部及び受光部のON/OFFの一例を示す図。 第5の実施形態に係る入力装置における、発光部及び受光部のON/OFFの一例を示す図。
符号の説明
100・・・CPU
101・・・ROM
102・・・RAM
103・・・表示制御部
104・・・表示部
200・・・入力装置
201・・・入力制御部
202・・・発光制御部
203・・・発光部
204・・・受光部
205・・・受光制御部
300・・・対象物

Claims (6)

  1. ディスプレイを備える情報処理装置に搭載される入力装置において、
    前記ディスプレイの周囲に配置され、検査光を放射する複数の発光部と、
    前記ディスプレイの周囲に配置される複数の受光部と、
    前記複数の受光部の各々における前記検査光の受光強度に基づき、前記ディスプレイを基準とした場合の対象物の3次元位置を入力位置として検出する検出部と、
    前記検出部に要求される検出精度に応じて、前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御して前記検出部の検出精度を調節する制御部と
    を具備することを特徴とする入力装置。
  2. 前記制御部は、入力を検出しない連続時間が長いほど前記検出部の検出精度が低くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  3. 前記制御部は、前記入力位置の移動速度が大きいほど前記検出部の検出精度が低くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  4. 前記検出部は、第1の段階及び第2の段階に分けて前記入力位置を検出し、
    前記制御部は、前記第1の段階において前記表示部の全領域に対する検出精度が比較的低くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御し、前記第2の段階において前記第1の段階において検出された入力位置が属する前記表示部の一部の領域に対する検出精度が高くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  5. 前記制御部は、互いに異なる入力を行うための複数の領域が前記表示部において第1の方向に沿って配列される場合に、前記第1の方向に対する検出精度が当該第1の方向と直交する第2の方向に対する検出精度に比べて高くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  6. 前記制御部は、入力を受理可能な領域が前記表示部の一部の領域に限られる場合に、当該一部の領域における検出精度が他の領域における検出精度に比べて高くなるように前記複数の発光部及び前記複数の受光部の少なくとも一方のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
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