JP2010133352A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デポジットに起因した噴射燃料の流量低下を抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は、筒内噴射用インジェクタと、制御手段と、を備える。筒内噴射用インジェクタは、噴孔長が所定の基準長以下の短噴孔を備える。上述の基準長は、所定の高燃圧で燃料噴射した場合に、噴射燃料が噴孔へ接触しない長さの範囲内に設定される。制御手段は、デポジットにより短噴孔が閉塞したか否か判断する。そして、デポジットにより短噴孔が閉塞したと判断した場合、制御手段は、燃料噴射圧力を高くする。
【選択図】図7

Description

本発明は、筒内噴射用インジェクタを備え、燃料噴射の制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
筒内噴射用インジェクタを備え、燃料噴射の制御を行う内燃機関の制御装置が知られている。例えば、特許文献1には、燃料噴霧特性を向上させるため、小径の噴孔を備えるインジェクタが記載されている。また、特許文献2には、インジェクタ先端部分のデポジット(付着物)の検出手段が記載されている。
特開2004−084618号公報 特開2006−183469号公報
エンジンの気筒内に燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタにおいては、噴孔のデポジットが堆積することに起因した噴射燃料の流量低下が問題となる。これに対し、デポジット除去のため、強制的に筒内噴射を実施することが従来からなされている。しかし、強制的な筒内噴射のみでは、デポジットを完全に除去することが難しい。また、この方法によると、噴射量が多くなってしまうという問題がある。特許文献1及び特許文献2には、上記の問題は何ら検討されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、デポジットに起因した噴射燃料の流量低下を抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、エンジンの気筒内に燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタを備え、前記筒内噴射用インジェクタは短噴孔を有する内燃機関の制御装置であって、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、前記筒内噴射用インジェクタの燃料噴射圧力を高くする制御手段を備える。
上記の内燃機関の制御装置は、ディーゼル車両などに搭載される。内燃機関の制御装置は、筒内噴射用インジェクタと、制御手段と、を備える。筒内噴射用インジェクタは、噴孔長が所定の基準長以下の短噴孔を備える。上述の基準長は、所定の高燃圧で燃料噴射した場合に、噴射燃料が噴孔へ接触しない長さの範囲内に設定される。制御手段は、例えばECU(Electronic Control Unit)である。制御手段は、例えば、空燃比の変化に基づき、デポジットにより短噴孔が閉塞したか否か判断する。そして、デポジットにより短噴孔が閉塞したと判断した場合、制御手段は、燃料噴射圧力を高くする。このようにすることで、内燃機関の制御装置は、デポジットに起因した噴射燃料の低下を抑制することができる。また、内燃機関の制御装置は、所定の基準長以下の短噴孔を有することにより、噴射燃料が噴孔へ付着するのを防ぎ、デポジットの生成を抑制することができる。
上記の内燃機関の制御装置の一態様では、前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、パージ燃料量を小さくする。このようにすることで、制御手段は、燃料噴射量を増やすことができ、より高い燃圧で燃料噴射を実行することができる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、前記エンジンの負荷を上げる。これによっても、制御手段は、燃料噴射量を増やすことができ、より高い燃圧で燃料噴射を実行することができる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、単段噴射を実行する。この態様では、制御手段は、多段噴射を実行していた場合、単段噴射に切り替える。これにより、制御手段は、より高い燃圧で燃料噴射を実行することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[内燃機関の構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る内燃機関100の概略構成図の一例を示す。
図1に示すように、エンジン10は、4つの気筒112を備え、各気筒112はそれぞれ対応するインテークマニホールド20を介して共通のサージタンク30に接続されている。サージタンク30は、吸気ダクト40を介してエアクリーナ50に接続され、吸気ダクト40内にはエアフローメータ42が配置されるとともに、スロットルバルブ70が配置されている。このスロットルバルブ70は、ECU22の出力信号S70に基づいてその開度が制御される。一方、各気筒112は共通のエキゾーストマニホールド80に連結され、このエキゾーストマニホールド80は三元触媒コンバータ90に連結されている。
各気筒112には、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ110と、図示しない吸気ポートに向けて燃料を噴射するためのポート噴射用インジェクタ120とがそれぞれ設けられている。これらインジェクタ110、120はECU22の出力信号S110、S120に基づいてそれぞれ制御される。また、各気筒内噴射用インジェクタ110は共通の燃料分配管130に接続されており、この燃料分配管130は機関駆動式の高圧燃料ポンプ150に接続されている。
高圧燃料ポンプ150の吐出側は電磁スピル弁152を介して高圧燃料ポンプ150の吸入側に連結されており、この電磁スピル弁152の開度が小さいときほど、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130内に供給される燃料量が増大され、電磁スピル弁152が全開にされると、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130への燃料供給が停止されるように構成されている。電磁スピル弁152は、ECU22の出力信号S152に基づいて制御される。
一方、各ポート噴射用インジェクタ120は、共通する低圧側の燃料分配管160に接続されており、燃料分配管160および高圧燃料ポンプ150は共通の燃料圧レギュレータ170を介して、電動モータ駆動式の低圧燃料ポンプ180に接続されている。さらに、低圧燃料ポンプ180は燃料フィルタ190を介して燃料タンク200に接続されている。
一方、燃料タンク200に発生する燃料蒸発ガスを捕集する捕集容器であるキャニスタ230が、ベーパ通路260を介して燃料タンク200に接続されている。さらに、キャニスタ230はそこに捕集された燃料蒸発ガスをエンジン10の吸気系に供給するためのパージ通路280に接続されている。そして、パージ通路280は、吸気ダクト40のスロットルバルブ70下流に連通されている。キャニスタ230の内部には、周知のように、燃料蒸発ガスを吸着する吸着剤(活性炭)が充填されており、パージ中にキャニスタ230内に逆止弁を介して大気を導入するための大気通路270が設けられている。
さらに、パージ通路280には、パージ量を制御するパージ制御弁250が設けられており、このパージ制御弁250の開度がECU22の出力信号S250により制御される。
燃料分配管130には、燃料分配管130内の燃料圧力に比例した出力電圧を発生する燃料圧力センサ400が取付けられている。この燃料圧力センサ400の出力電圧は、検出信号S400によりECU22へ供給される。
三元触媒コンバータ90上流のエキゾーストマニホールド80には、排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する空燃比センサ420が取付けられる。空燃比センサ420は、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比に比例した出力電圧を発生する全域空燃比センサ(リニア空燃比センサ)である。空燃比センサ420の出力電圧は、検出信号S420によりECU22に入力される。
アクセル開度センサ440は、図示しないアクセルペダルの踏込み量、即ちアクセル開度を検出する。アクセル開度センサ440は、検出値を検出信号S440によりECU22へ供給する。
回転数センサ460は、エンジン回転数を示す出力パルスを発生する。回転数センサ460は、出力パルスを検出信号S460によりECU22へ供給する。
ECU22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びA/D変換器などを含んで構成される。ECU22は、ROMに記憶したマップを参照することで、上述のアクセル開度センサ440及び回転数センサ460により得られるエンジン10の負荷及びエンジン10の回転数に基づき、燃料噴射量などを決定する。また、ECU22は、電磁スピル弁152を加圧行程中に閉じるタイミングを、燃料分配管130に設けられた燃料圧力センサ400の検出信号S400に基づきフィードバック制御することにより、燃料分配管130内の燃料圧力(燃圧)及び燃料分配管130へ供給する燃料量を制御する。さらに、ECU22は、パージ制御弁250の開度を制御することで、キャニスタ230内でパージ処理される燃料蒸発ガス量を制御するとともに、パージ処理によりエンジン10に導入される燃料量(以下、「パージ燃料量」と記載する。)を制御する。このように、ECU22は、本発明における制御手段の一例である。
なお、上述の内燃機関100の構成は一例であり、本発明が適用可能な構成は必ずしもこれに限定されない。例えば、上述の説明では、エンジン10として直列4気筒ガソリンエンジンを示したが、本発明はこのようなエンジンに限定されるものではない。また、内燃機関100は、空燃比センサ420に代えて、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するO2センサを有してもよい。さらに、上述の構成に代えて、内燃機関100は、ポート噴射用インジェクタ120を有さず、筒内噴射用インジェクタ110のみを有してもよい。
[筒内噴射用インジェクタの構成]
次に、筒内噴射用インジェクタ110の構成について図2及び図3を用いて説明する。
(全体構成)
図2は、筒内噴射用インジェクタ110の縦方向の断面図である。図2に示すように、筒内噴射用インジェクタ110は、その本体740の下端にノズルボディ760がスペーサを介してノズルホルダによって固定される。ノズルボディ760は、その下端に噴孔500を形成しており、ノズルボディ760内にニードル520が上下可動に配置される。ニードル520の上端は本体740内をスライドすることが可能なコア540に接している。スプリング560はコア540を介してニードル520に対して下向きに圧力を加えている。ニードル520は、ノズルボディ760の内周シート面522に配置され、その結果、常態では噴孔500を閉鎖している。
本体740の上端には、スリーブ570が挿入固定され、スリーブ570内には燃料通路580が形成される。燃料通路580の下端側は、本体740内の通路を介してノズルボディ760の内部まで連通される。そして、ニードル520のリフト時に、燃料は、噴孔500から噴射される。燃料通路580の上端側は、フィルタ600を介して燃料導入口620に接続される。この燃料導入口620は、図1の燃料分配管130に接続される。
電磁ソレノイド640は、本体740内においてスリーブ570の下端部を包囲するように配置される。ソレノイド640の通電時においては、コア540はスプリング560に抗して上昇し、燃料圧はニードル520を押し上げ、噴孔500が開放されるので燃料噴射が実行される。ソレノイド640は、絶縁ハウジング650内のワイヤ660に取り出され、開弁のための信号S110を、ECU22から受信する。
(噴孔部分の構成)
次に、本実施形態における噴孔500部分の構成についてさらに図3を用いて説明する。図3は、筒内噴射用インジェクタ110の先端部の断面図の一例である。筒内噴射用インジェクタ110の先端部は、噴孔500が設けられたノズルボディ760と、ニードル520とを有する。
図3に示すように、噴孔500は、噴射燃料が噴孔500を流れる方向に所定の長さ(以後、「噴孔長Lb」と呼ぶ。)を有する。噴孔長Lbは、所定の基準長(以後、「基準長Lb1」と呼ぶ。)以下になっている。基準長Lb1は、例えば、ECU22が後述する所定の高燃圧で燃料噴射した場合に、噴射燃料が噴孔500へ接触しない長さの上限値に設定される。以後では、基準長Lb1以下の噴孔長を有する噴孔を、特に「短噴孔」と呼ぶ。従って、噴孔500は、短噴孔に属し、噴射燃料が噴孔500へ接触しない長さの範囲内の噴孔長Lbを有する。
なお、上述の筒内噴射用インジェクタ110の構成は一例であり、本発明が適用可能な筒内噴射用インジェクタ110の構成はこれに限定されない。例えば、筒内噴射用インジェクタ110は、これに代えて、噴孔500を複数有してもよい。この場合、複数の噴孔500は、少なくとも1つは基準長Lb1以下の噴孔長を有する。他の例として、噴孔500は、これに代えて、図3において斜めに傾いた状態でノズルボディ760上に設けられていてもよい。
[燃料噴射制御]
次に、ECU22が実行する筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射制御について説明する。ECU22は、噴孔500にデポジットが堆積し、噴孔500が閉塞したと判断した場合には、高い燃圧により燃料噴射を行う。これにより、ECU22は、デポジットに起因した噴孔500での噴射燃料の流量低下を最小限に抑制する。以後の説明では、1燃焼サイクルで要求される燃料噴射量を、「要求燃料噴射量」と呼ぶ。また、要求燃料噴射量に対し、デポジットに起因して減少した噴射燃料の割合を「流量低下率」と呼ぶ。
まず、噴孔500が閉塞したか否かを判断する方法の一例を示す。ECU22は、空燃比の変化に基づき噴孔500が閉塞したか否かについて判断する。一般に、噴孔500が閉塞した場合、噴射燃料の流量が低下する。従って、この場合、要求燃料噴射量よりも実際に気筒内へ噴射する燃料が少なくなり、リーンになることが予想される。
従って、ECU22は、マップまたは式を参照して、取得した空燃比から噴射燃料の流量低下率またはデポジットの堆積量を推定する。上述のマップ等は、例えば、実験等に基づき予め作成される。そして、ECU22は、推定した噴射燃料の流量低下率等が所定値以上の場合、噴孔500は閉塞しており、噴射燃料の流量低下が生じていると判断する。上述の所定値は、実験等に基づき予め設定される。例えば、上述の所定値は、ドライバビリティやエミッション悪化等の悪影響が生じるおそれがある流量低下率またはデポジットの堆積量の下限値等に設定される。
そして、ECU22は、噴孔500が閉塞していると判断した場合、所定の高い燃圧(以後、「高燃圧Ph」と呼ぶ。)に燃圧を上げて燃料噴射を行う。高燃圧Phは、噴孔500が閉塞状態であっても流量低下が発生しないまたは流量低下が微量となるような燃圧に設定される。ECU22は、例えば、各種センサの出力値に基づき設定可能な噴射燃料の燃圧の上限値(以後、「噴射可能燃圧」と呼ぶ。)を高燃圧Phとする。または、ECU22は、推定したデポジットの状態に応じて高燃圧Phを定めてもよい。この場合、ECU22は、例えば、実験等に基づき作成したマップを参照して、噴孔500のデポジットの状態から適切な高燃圧Phを導出する。
このようにすることで、ECU22は、デポジットに起因した噴射燃料の流量低下を最小限に抑えて燃料噴射を行うことができる。即ち、ECU22は、要求燃料噴射量を満たした燃料噴射を実行することができるとともに、気筒112間の燃料噴射量の差をなくすことができ、エミッション悪化やドライバビリティの悪化を抑制することができる。
また、ECU22は、筒内噴射を強制的に実行する場合には、パージ燃料量を小さくする。例えば、ECU22は、パージ制御弁250を制御することにより、パージを停止させる。このように、ECU22は、パージ燃料量を減らすことで、要求燃料噴射量を増やすことができる。従って、ECU22は、噴射可能燃圧を上げることができる。
(効果)
次に、本実施形態における効果について図4乃至図6を用いて補足説明する。
図4は、所定の高い燃圧「P1」(例えば、12MPa)で燃料を噴射した場合の噴射燃料「Fu」の流れを模式的に示した図の一例である。一方、図5は、燃圧P1よりも低い燃圧「P2」(例えば、4MPa)で燃料を噴射した場合の噴射燃料Fuの流れを模式的に示した図の一例である。また、図4(a)及び図5(a)は、図3の矢印90の方向から見た噴孔500を流れる噴射燃料Fuの状態を示す。ここでは、噴孔500は、図4(a)及び図5(a)に示したように、一例として四角の形状を有するものとする。図4(b)及び図5(b)は、燃料噴射時の図3に示す破線枠90部分の拡大図を示す。
図4(a)及び図5(a)に示す円形の破線枠92x内における噴射燃料Fuの流速は、燃圧P1の方が、燃圧P2よりも早くなる。同様に、円形の破線枠92y内における噴射燃料Fuの流速は、燃圧P1の方が、燃圧P2よりも早くなる。従って、図4(a)及び図5(a)に示すように、噴射燃料Fuは、燃圧P1の場合の方が燃圧P2の場合に比べ、噴孔500を通過する流路が狭い。即ち、図4(b)に示す破線A1を切断面とした噴射燃料Fuの流路面積は、図5(b)に示す破線A2を切断面とした噴射燃料Fuの流路面積よりも小さい。言い換えると、燃圧P1の場合の噴射燃料Fuは、燃圧P2の場合の噴射燃料Fuに比べ、流路面積が小さいことに起因して、噴孔500に付着したデポジットの影響を受けにくい。従って、ECU22は、噴孔500にデポジットが堆積し、噴射燃料の流量が低下したと判断した場合には、高燃圧Phで燃料噴射を行うことで、燃料噴射へのデポジットの影響を最小限に抑制することができる。
また、本実施形態では、噴孔500は基準長Lb1以下の噴孔長Lbを有する短噴孔である。従って、筒内噴射用インジェクタ110は、図4(b)に示す破線枠90a内に位置する噴孔500の下流部分に、噴射燃料Fuの一部が付着するおそれがない。一方、噴孔長Lbが基準長Lb1より長い場合、即ち、噴孔500が短噴孔でない場合、筒内噴射用インジェクタ110は、破線枠90a内に位置する噴孔500の下流部分で噴射燃料Fuの流路が広がり、噴孔500の下流部分に噴射燃料Fuの一部が付着する可能性がある。この場合、噴孔500に付着した燃料は、時間経過により、酸化反応してデポジットとなる。従って、筒内噴射用インジェクタ110の噴孔500を短噴孔にすることで、噴射燃料Fuが噴孔500へ付着するのを防ぎ、デポジットの生成を抑制することができる。
図6は、性能の異なる3つの筒内噴射用インジェクタにおいて、時間経過とともに燃圧を変更させた場合における流量低下率の変化のグラフを示す。グラフ95乃至グラフ97に対応する筒内噴射用インジェクタは、それぞれ、所定時刻t1の時点において、噴孔に所定量のデポジットが堆積している。
図6に示すように、時刻t1では、デポジットが堆積していること、及び燃圧が低いことに起因して、グラフ95乃至グラフ97に対応する筒内噴射用インジェクタは、それぞれ流量低下率が高くなっている。
そして、時刻t1から所定時刻t3にかけて、ECU22は、燃圧を4MPaから7MPa、そして12MPaへと段階的に上昇させている。これに伴い、グラフ95乃至グラフ97に対応する筒内噴射用インジェクタの流量低下率はそれぞれ改善している。
一方、時刻t3以後の所定時刻t4では、ECU22は、燃圧を時刻t1における燃圧と同一値(4MPa)に設定している。これに伴い、グラフ95乃至グラフ97に対応する筒内噴射用インジェクタの流量低下率はそれぞれ悪化している。
この事実は、燃圧を時刻t2及び時刻t3でそれぞれ上げた場合であっても、ここでのデポジットの剥離量は少なく、時刻t4までに依然としてデポジットが噴孔に堆積していることを示している。言い換えると、時刻t2及び時刻t3では、ECU22は、比較的高燃圧で燃料噴射を実行することにより、噴孔500にデポジットが堆積している状態であっても、流量低下率を抑制している。このように、ECU22は、燃圧を上げて燃料噴射を実行することで、デポジットに起因した燃料噴射の流量低下を抑制することができる。
(処理フロー)
次に、本実施形態における処理の手順について説明する。図7は、本実施形態においてECU22が実行する処理の手順を表すフローチャートの一例である。ECU22は、図7に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU22は、噴孔500が閉塞しているか否か判定する(ステップS1)。ECU22は、例えば、空燃比センサ420から検出される空燃比の変化に基づき、マップ等を参照することで、デポジットの状態を推定し、噴孔500が閉塞しているか否か判定する。
そして、噴孔500が閉塞していると判断した場合(ステップS1;Yes)、即ち、デポジットに起因して噴射燃料Fuの流量低下が生じていると判断した場合、ECU22は、ステップS2の処理を実行する。即ち、ECU22は、パージ処理を実行していた場合にはパージを停止するか、またはパージ燃料量を減少させる(ステップS2)。これによりECU22は、要求燃料噴射量を増やす。
一方、噴孔500が閉塞していないと判断した場合(ステップS1;No)、即ち、デポジットに起因した噴射燃料Fuの流量低下が生じていない、または運転上影響がないほど流量低下が小さいと判断した場合、ECU22は、フローチャートの処理を終了し、現在の燃圧により継続して燃料噴射制御を行う。
ステップS2の終了後、ECU22は、要求燃料噴射量及び噴射可能燃圧を算出する(ステップS3)。
そして、ECU22は、高燃圧Phで燃料噴射を実行する(ステップS4)。例えば、ECU22は、高燃圧PhをステップS3で算出した噴射可能燃圧に設定する。これにより、ECU22は、デポジットに起因した噴射燃料Fuの流量低下を抑制することができる。従って、ECU22は、要求燃料噴射量を満たした燃料噴射を実行することができるとともに、気筒112間の燃料噴射量の差をなくすことができ、エミッション悪化やドライバビリティの悪化を抑制することができる。
[変形例1]
上述の説明では、ECU22は、パージ燃料量を減少させることで、筒内噴射の要求燃料噴射量を多くし、噴射可能燃圧を上げた。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、またはこれに加えて、ECU22は、エンジン10の負荷を上げてもよい。例えば、内燃機関100がハイブリッド車両に搭載される場合、ECU22は、エンジン10の負荷を上げて、エンジン10の動力によりバッテリの充電を行う。即ち、ECU22は、回生制御を行う。これにより、ECU22は、要求燃料噴射量を多くすることができる。その結果、ECU22は、噴射可能燃圧を上げることができる。
[変形例2]
噴孔500が閉塞していると判断し、所定の高燃圧にて燃料噴射を実行する際、ECU22は、多段噴射を実行していた場合には、単段噴射に切り替えてもよい。即ち、ECU22は、1燃焼サイクルで要求される燃料を複数回に分割して噴射していた場合には、1燃焼サイクルで1回のみ噴射を行うように燃料噴射制御を行う。これにより、ECU22は、1回の燃料噴射における要求燃料噴射量を増やすことができ、噴射可能燃圧を上げることができる。
内燃機関の概略構成の一例を示す図である。 筒内噴射用インジェクタの断面図の一例である。 筒内噴射用インジェクタ先端部の断面図の一例である。 所定の高燃圧で燃料噴射した場合の噴射燃料の状態を示す図の一例である。 所定の低燃圧で燃料噴射した場合の噴射燃料の状態を示す図の一例である。 時間経過に伴い燃圧を変えて燃料噴射した場合の流量低下率の変化のグラフである。 本実施形態における処理手順を表すフローチャートの一例である。
符号の説明
10 エンジン
20 インテークマニホールド
22 ECU
30 サージタンク
40 吸気ダクト
42 エアフローメータ
50 エアクリーナ
70 スロットルバルブ
100 内燃機関
110 筒内噴射用インジェクタ
112 気筒
120 ポート噴射用インジェクタ
200 燃料タンク
400 燃料圧力センサ
420 空燃比センサ
440 アクセル開度センサ
460 回転数センサ

Claims (4)

  1. エンジンの気筒内に燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタを備え、前記筒内噴射用インジェクタは短噴孔を有する内燃機関の制御装置であって、
    前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、前記筒内噴射用インジェクタの燃料噴射圧力を高くする制御手段
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、パージ燃料量を小さくする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、前記エンジンの負荷を上げる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記短噴孔がデポジットにより閉塞した場合、単段噴射を実行する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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JP (1) JP2010133352A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062925A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 マツダ株式会社 エンジンの制御装置
JP2018062924A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 マツダ株式会社 エンジンの制御装置

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JP2018062925A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 マツダ株式会社 エンジンの制御装置
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