JP2014152718A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒内直接噴射式の内燃機関のインジェクタのデポジットを適切に除去しつつ、燃費性能の悪化を抑制する。
【解決手段】空燃比フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えたときに、インジェクタに供給する燃料の圧力を高めて堆積したデポジットを排出させる清掃処理を行う。その上で、過去に清掃処理を行ってから燃料噴射量の補正量が所定値を超えるまでの間の内燃機関の運転履歴に基づき、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかを判定する。過去の清掃処理が不十分であった場合には、今回の清掃処理においてインジェクタに供給する燃料圧力をより増大させ、及び/または、インジェクタから燃料を噴射する時間をより長くする。
【選択図】図6

Description

本発明は、気筒内に直接燃料を噴射する方式の内燃機関を制御する制御装置に関する。
筒内直接噴射式の内燃機関のインジェクタは、常に高温かつ空燃比リッチの雰囲気に曝され続ける。高温はカルボン酸塩によるバインダ生成につながり、リッチ雰囲気はPM(Particular Material)の生成につながる。これらに起因したデポジットが、インジェクタの先端部において発生し、噴孔に付着して燃料の通り道を狭め、燃料噴射量の減少や噴射方向の非適正化をもたらす。さすれば、燃費性能や環境性能(有害物質の排出量)に悪影響が及ぶ。
インジェクタにデポジットが堆積する問題に対しては、従来より、噴孔の形状を工夫したり、燃料噴射量を増量(インジェクタの開弁時間を延長)したり、燃料噴射のタイミングを遅角化したりする方策がとられている(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2013−019394号公報
インジェクタのデポジットを除去する方法としては、供給する燃料の圧力を高め、噴孔を流通する高圧燃料により付着していたデポジットを押し流して排出させることが考えられる。
しかしながら、燃料を圧送する燃料ポンプの仕事が大きくなる分、燃費が悪化するきらいがある。燃費の悪化を最小限に食い止めるには、デポジットの清掃処理における燃料圧力をできるだけ低く、または燃料噴射量をできるだけ少なく抑えることが求められる。
本発明は、筒内直接噴射式の内燃機関のインジェクタに堆積するデポジットを適切に除去しつつ、燃費性能の悪化を抑制することを所期の目的とする。
本発明では、筒内直接噴射式の内燃機関を制御するものであって、排気通路を流通するガスの空燃比を検出する空燃比センサの出力を参照し、当該空燃比を目標空燃比に収束せしめるべくインジェクタからの燃料噴射量を補正するフィードバック制御を実施するとともに、前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えたときに、インジェクタに供給する燃料の圧力を高めた上でインジェクタから燃料を噴射して堆積したデポジットを排出させる清掃処理を行うこととし、過去に清掃処理を行ってから前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えるまでの間の内燃機関の運転履歴に基づいて、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかを判定し、過去の清掃処理が不十分であったと判定した場合には、今回の清掃処理においてインジェクタに供給する燃料圧力をより増大させ、及び/または、今回の清掃処理においてインジェクタから燃料を噴射する時間をより長くする内燃機関の制御装置構成した。
本発明によれば、筒内直接噴射式の内燃機関のインジェクタのデポジットを適切に除去しつつも、燃費性能の悪化を抑制することが可能である。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置のハードウェア資源構成を示す図。 燃料ポンプの機能及び動作を説明する模式図。 フロントO2センサの出力を参照した空燃比フィードバック制御の模様を示すタイミング図。 制御中心補正量FACFと遅延時間TDR、TDLとの関係を例示するグラフ。 リアO2センサの出力を参照した空燃比フィードバック制御の模様を示すタイミング図。 本実施形態の制御装置が実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の直噴ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
さらに、排気通路4における触媒41の上流及び/または下流に、排気通路を流通する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ43、44を設置してある。空燃比センサ43、44はそれぞれ、排気ガスの空燃比に対して非線形な出力特性を有するO2センサであってもよく、排気ガスの空燃比に比例した出力特性を有するリニアA/Fセンサであってもよい。本実施形態では、触媒41の上流側及び下流側の各空燃比センサ43、44について、排気ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号を出力するO2センサを想定している。O2センサ43、44の出力特性は、ウィンドウの範囲では空燃比に対する出力の変化率が大きく急峻な傾きを示し、それよりも空燃比が大きいリーン領域では低位飽和値に漸近し、空燃比が小さいリッチ領域では高位飽和値に漸近する、いわゆるZ特性曲線を描く。
各気筒1のインジェクタ11は、燃料ポンプ8から燃料の供給を受ける。燃料ポンプ8は、内燃機関の吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトから回転駆動力の伝達を受けて稼働し、燃料タンクに貯えられた燃料を吸引して吐出する。
図2に、スピルバルブ式の燃料ポンプ8を模式的に示す。燃料ポンプ8は、スピルバルブ84の開放時間と閉止時間とのDUTY比の増減を通じて、各気筒1のインジェクタ11に接続するデリバリパイプ(図示せず)に向けた燃料供給圧力を制御できるものである。シリンダ内を上下に往復動するプランジャ86の上方には、燃料を加圧するための加圧室83を設けてあり、この加圧室83に、燃料タンクに連なる吸込口82と、デリバリパイプに連なる吐出口81とを連接している。
吸込口82と加圧室83との間にはスピルバルブ84を、加圧室83と吐出口81との間にはチェックバルブ85を、それぞれ介設している。スピルバルブ84は、ECU(Electronic Control Unit)0によって操作制御される電磁ソレノイドバルブである。他方、チェックバルブ85は、加圧室83内の圧力が予め定められた開弁圧力を超えたときに自動的に開く。
燃料ポンプ8のプランジャ86は、内燃機関のカムシャフトに固定されたポンプカム87により駆動される。図2(A)に示しているように、プランジャ86が下方にストロークしている期間では、スピルバルブ84を開放操作して、吐出口81から加圧室83内に燃料を吸込む。次いで、図2(B)に示しているように、プランジャ86が上方にストロークしている期間において、スピルバルブ84を閉止操作すると、加圧室83の容積縮小により加圧室83内の圧力が上昇し、その圧力がチェックバルブ85の開弁圧力を超えたときにチェックバルブ85が開く。結果、加圧室83内で加圧された燃料が吐出口81に吐出され、デリバリパイプへと圧送される。
さらに、図2(C)に示しているように、プランジャ86が上方にストロークしている期間において、スピルバルブ84を開放操作すると、加圧室83内の燃料が吸込口82に押し戻される。総じて言えば、プランジャ86が上昇を始めてからスピルバルブ84を開放操作するまでの間が、実際に燃料を吐出する有効行程となる。この有効行程の長短によって、デリバリパイプに向けた燃料の吐出量、ひいてはデリバリパイプ内の燃料の圧力が変動する。
内燃機関の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、触媒41の上流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ43から出力される空燃比信号f、触媒41の下流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ44から出力される空燃比信号g、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号h、デリバリパイプ内の燃料圧力を検出する圧力センサから出力される燃圧信号m等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、燃料ポンプ8のスピルバルブ84に対して開弁信号l等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、mを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータ及びユーザの操作に対応した各種制御信号i、j、k、lを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、フィードバックコントローラとして機能し、気筒1に充填される混合気の空燃比をフィードバック制御する。具体的には、まず、吸気圧及び吸気温、エンジン回転数等から吸気量を算出して、その吸気量に見合った燃料の量である基本噴射量TPを決定する。次いで、この基本噴射量TPを、空燃比センサ43を介して検出される触媒41の上流側の空燃比に応じたフィードバック補正係数FAFにより補正する。
さらに、内燃機関の状況に応じて定まる各種補正係数Kや、インジェクタ36の無効噴射時間TAUVをも加味して、最終的な燃料噴射量、即ちインジェクタ11の開弁時間(インジェクタ11に対する通電時間)Tを算定する。燃料噴射時間Tは、T=TP×FAF×K+TAUVとなる。そして、燃料噴射時間Tだけインジェクタ11に信号jを入力し、インジェクタ11を開弁してその噴孔から燃料を噴出させる。
図3に示すように、ECU0は、触媒41の上流側のガスの空燃比を検出するセンサであるフロントO2センサ43の出力電圧fを、所定の電圧値と比較して、その値よりも高ければリッチ、その値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力fがリーンからリッチに切り替わったときには、リッチ判定遅延時間TDRの経過を待って、フィードバック補正係数FAFをスキップ値RSMだけ減少させる。その後、補正係数FAFを所定時間あたりリーン積分値KIMだけ逓減させる。補正係数FAFの減少に伴い、燃料噴射量が絞られて、混合気の空燃比がリーンへと向かう。
あるいは、センサ出力fがリッチからリーンに切り替わったときには、リーン判定遅延時間TDLの経過を待って、フィードバック補正係数FAFをスキップ値RSPだけ増加させる。その後、補正係数FAFを所定時間あたりリッチ積分値KIPだけ逓増させる。補正係数FAFの増加に伴い、燃料噴射量が上積みされて、混合気の空燃比がリッチへと向かう。
遅延時間TDR、TDLは、制御中心補正量FACFに応じて増減する。図4に、補正量FACFと遅延時間TDR、TDLとの関係を例示する。補正量FACFが大きくなるほど、リッチ判定遅延時間TDRは延長され、リーン判定遅延時間TDLは短縮される。さすれば、フィードバック補正係数FAFが増加から減少に転じる時期が遅れ、減少から増加に転じる時期が早まる。結果、燃料噴射量が平均的に増すこととなり、空燃比フィードバック制御の制御中心、即ち空燃比フィードバック制御の目標がリッチ側に変位する。
他方、補正量FACFが小さくなるほど、リッチ判定遅延時間TDRは短縮され、リーン判定遅延時間TDLは延長される。さすれば、フィードバック補正係数FAFが増加から減少に転じる時期が早まり、減少から増加に転じる時期が遅れる。結果、燃料噴射量が平均的に減ることとなり、空燃比フィードバック制御の制御中心がリーン側に変位する。
ECU0は、空燃比のフィードバック制御中、上記の制御中心補正量FACFをも算出する。原則として、FACFは、触媒41の下流側の空燃比に応じて定まる。図5に示すように、ECU0は、触媒41の下流側のガスの空燃比を検出するセンサであるリアO2センサ44の出力電圧gを所定の電圧値と比較して、その値よりも高ければリッチ、その値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力gがリッチである間は、制御中心補正量FACFを所定時間あたりリーン積分値FACFKIMだけ逓減させる。既に述べたように、補正量FACFの減少に伴い、空燃比制御の目標はリーンへと向かう。
逆に、センサ出力gがリーンである間は、制御中心補正量FACFを所定時間あたりリッチ積分値FACFKIPだけ逓増させる。補正量FACFの増加に伴い、空燃比制御の目標はリッチへと向かう。
インジェクタ11の噴孔にデポジットが付着、堆積して燃料の通り道が狭小となると、気筒1に充填される吸気の量に見合う基本噴射量TPを算出したとしても、実際にインジェクタ11から気筒1内に噴射される燃料の量が吸気量に対して減少する。それにより、排気通路4を流通するガスの空燃比がリーン化することになるので、フィードバックコントローラであるECU0が、ガスの空燃比を目標である理論空燃比近傍へと収束せしめるべく、フィードバック補正係数FAF及び制御中心補正量FACFをそれぞれ増加させて、燃料噴射量の増量を図る、即ちインジェクタ11の開弁時間を引き延ばす。
従って、基本噴射量TPと、最終的に決定した燃料噴射時間Tとから燃料噴射量の増量分の割合(T−TP)/Tを求め、この割合(T−TP)/Tが所定値を超えているならば、インジェクタ11の噴孔にデポジットが堆積したと判断することができる。
あるいは、ECU0が演算しているFAFが所定値を超えた、及び/または、ECU0が演算しているFACFが所定値を超えたことを以て、インジェクタ11の噴孔にデポジットが堆積したものと判断しても構わない。
デポジットが堆積したとの判断を下したECU0は、インジェクタ11からデポジットを除去するための清掃処理を実行する。即ち、燃料ポンプ8のスピルバルブ84の開閉タイミングの操作を通じて、インジェクタ11に連なるデリバリパイプ内の燃料の圧力を一時的に平常よりも高める。これにより、インジェクタ11の噴孔を流通する燃料の圧力が高まり、噴孔に付着していたデポジットを押し流して排出させることが可能となる。
しかして、本実施形態のECU0は、清掃処理を行った後、再びデポジットが堆積したと判断したときに、その過去の清掃処理から判断の時点までの内燃機関の運転履歴を基に、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかを判定する。
基本的には、内燃機関の運転履歴から想定される時期よりも早く、再度の清掃処理を行う必要が生じた場合に、過去の清掃処理が不十分であったとする。即ち、前回清掃処理を行ってから再びデポジットが堆積したと判断するまでの間に経過した期間の長さを計数しておき、その経過期間が判定閾値以上であれば、前回の清掃処理が十分であったと判定する。逆に、経過期間が判定閾値未満であれば、予想よりも早く再清掃処理が必要となったということであるから、前回の清掃処理が不十分であったと判定する。
経過期間は、時間(特に、秒)単位で計数してもよいし、内燃機関のクランクシャフトの回転回数として計数してもよい。経過期間を計数するにあたっては、燃料噴射を休止している燃料カット期間や、内燃機関の運転自体を停止(アイドリングストップを含む)している期間を除外することが望ましい。
前回清掃処理を行ってから再度デポジットが堆積したと判断するまでの間の内燃機関の状態の推移を、上記の判定閾値に加味することも考えられる。デポジットは、インジェクタ11の周囲の雰囲気が高温かつ空燃比リッチであるほど堆積しやすい。換言すれば、内燃機関を高負荷運転する期間が長いほど、デポジットの堆積量が増す。
そこで、前回の清掃処理の時点から、再びデポジットが堆積したと判断した時点までの間の範囲で、内燃機関の運転負荷を示唆する指標値(アクセル開度、サージタンク33内の吸気圧、気筒1に充填される吸気量、膨張行程における気筒1の燃焼室内温度または燃料室内圧力、等)が所定以上となった高負荷運転期間の長さを計数するか、または内燃機関の運転負荷を示唆する指標値を時間積分(若しくは、積算)し、必要であればその計数値または時間積分値に所定の係数を乗じて、判定閾値を得る。そして、前回の清掃処理から再度デポジットが堆積したと判断するまでの間の経過期間を、当該判定閾値と比較する。既に述べた通り、前者が後者を下回っているならば、前回の清掃処理が不十分であったと判定する。
過去に行った清掃処理が不十分であったと判定したECU0は、今回の清掃処理において、デリバリパイプ内の燃料の圧力を過去の清掃処理における燃料圧力よりも高圧化し、及び/または、清掃処理のためにインジェクタ11を開弁する時間を過去の清掃処理における開弁時間よりも延長して、より確実にデポジットを除去できるようにする。
図6に、ECU0が実施する処理の手順例を示している。ECU0は、空燃比フィードバック制御による燃料噴射量の補正量((T−TP)/T、FAFまたはFACF)が所定値を超えたときに(ステップS1)、インジェクタ11の清掃処理を実行する。
インジェクタ11の清掃処理に際しては、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかの判定を行い(ステップS2)、過去の清掃処理が十分であったと判定したならば、今回の清掃処理においてインジェクタ11に供給する燃料の圧力を、通常の清掃処理時の大きさ、または正常と判定された過去の清掃処理における燃料圧力以下の圧力に設定する(ステップS3)。並びに、インジェクタ11から燃料を噴射する時間を、通常の清掃処理時の長さ、または正常と判定された過去の清掃処理における噴射時間以下の長さに設定する(ステップS4)。
翻って、過去の清掃処理が不十分であったと判定したならば、今回の清掃処理においてインジェクタ11に供給する燃料の圧力を、通常の清掃処理時よりも大きな圧力、または不良と判定された過去の清掃処理における燃料圧力よりも大きな圧力に設定する(ステップS5)。さらに、インジェクタ11から燃料を噴射する時間を、通常の清掃処理時よりも長く、または不良と判定された過去の清掃処理における噴射時間よりも長く設定する(ステップS6)。但し、ステップS5及びS6の両方を実施するとは限られず、燃料圧力と噴射時間とのうち一方は通常の清掃処理時と同等とすることがあり得る。
その上で、インジェクタ11の噴孔からデポジットを除去するための燃料噴射を遂行し(ステップS7)、しかる後インジェクタ11に供給する燃料の圧力を平常の運転時の大きさに戻す(ステップS8)。
本実施形態では、筒内直接噴射式の内燃機関を制御するものであって、排気通路4を流通するガスの空燃比を検出する空燃比センサ43、44の出力f、gを参照し、当該空燃比を目標空燃比に収束せしめるべくインジェクタ11からの燃料噴射量を補正するフィードバック制御を実施するとともに、前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量((T−TP)/T、FAFまたはFACF)が所定値を超えたときに、インジェクタ11に供給する燃料の圧力を高めた上でインジェクタ11から燃料を噴射して堆積したデポジットを排出させる清掃処理を行うこととし、過去に清掃処理を行ってから前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えるまでの間の内燃機関の運転履歴に基づいて、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかを判定し、過去の清掃処理が不十分であったと判定した場合には、今回の清掃処理においてインジェクタ11に供給する燃料圧力をより増大させ、または今回の清掃処理においてインジェクタ11から燃料を噴射する時間をより長くする内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、インジェクタ11の噴孔に堆積するデポジットを適切に除去することができ、インジェクタ11の噴孔の詰まりに起因する燃費性能及び環境性能の悪化を防止できる。また、インジェクタ11を長寿命化し、その交換頻度を低下させることができる。さらには、過去の清掃処理が不十分であった(と判定された)場合に限り、清掃処理における燃料圧力及び燃料噴射量を顕著に増大させるようにしているので、燃料ポンプ8の仕事及び燃料消費を抑制でき、燃費性能のより一層の向上に資する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態には限られない。例えば、燃料ポンプは、電動式のポンプであることがある。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される筒内直接噴射式の内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
11…インジェクタ
4…排気通路
43、44…空燃比センサ(O2センサ)
8…燃料ポンプ

Claims (1)

  1. 筒内直接噴射式の内燃機関を制御するものであって、
    排気通路を流通するガスの空燃比を検出する空燃比センサの出力を参照し、当該空燃比を目標空燃比に収束せしめるべくインジェクタからの燃料噴射量を補正するフィードバック制御を実施するとともに、
    前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えたときに、インジェクタに供給する燃料の圧力を高めた上でインジェクタから燃料を噴射して堆積したデポジットを排出させる清掃処理を行うこととし、
    過去に清掃処理を行ってから前記フィードバック制御による燃料噴射量の補正量が所定値を超えるまでの間の内燃機関の運転履歴に基づいて、過去の清掃処理が十分なものであったかどうかを判定し、過去の清掃処理が不十分であったと判定した場合には、今回の清掃処理においてインジェクタに供給する燃料圧力をより増大させ、または今回の清掃処理においてインジェクタから燃料を噴射する時間をより長くする内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015206349A (ja) * 2014-04-23 2015-11-19 株式会社デンソー デポジット検出装置及び燃料噴射制御装置
JP2017203417A (ja) * 2016-05-11 2017-11-16 三菱自動車工業株式会社 エンジンの燃料噴射装置

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