JP2018141384A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、複数の気筒と、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁とを備える内燃機関のために、減速時のフューエルカット制御からの燃料噴射の再開時に燃料圧力が高くても空燃比のリッチ化を抑制できるようにした制御装置を提供する。【解決手段】複数の気筒のそれぞれに筒内噴射弁18を備える内燃機関において、減速時に減速F/C制御を実行する。減速F/C制御を終了して燃料噴射を再開する時に、実燃料圧力が閾値よりも高い場合には、減筒運転制御を実行する。【選択図】図4

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関し、より詳細には、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を備える内燃機関の制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、車両の減速時に、燃料噴射を停止するフューエルカット制御を実行する内燃機関を備える車両の制御装置が開示されている。
特開2000−154742号公報 特開2008−128017号公報
複数の気筒を有し、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を備える内燃機関が知られている。このような内燃機関では、減速が行われると、基本的には、エンジン負荷の低下に伴って燃料圧力が下げられる。また、減速時には、所定の実行条件の成立を前提として、筒内噴射弁による燃料噴射を停止するフューエルカット制御が行われることがある。フューエルカット制御が開始されると、筒内噴射弁に燃料を供給するための燃料ポンプによる燃料の圧送が停止されるとともに燃料噴射が停止される。このため、燃料圧力は、フューエルカット制御の開始時点の値で保持される。
減速時に要求された減速度が高いと(つまり、急減速が行われると)、減速開始後にフューエルカット制御が開始されるタイミングが早くなる。その結果、減速の実行に伴って燃料圧力を十分に下げられなくなることがある。一方、燃料噴射弁の構造上、燃料噴射期間には、最小噴射期間限界が存在する。燃料噴射量は、燃料噴射期間と燃料圧力とに依存する。このため、フューエルカット制御を終了して燃料噴射を再開する時に燃料圧力が高いと、制御可能な最小燃料噴射量の値が大きくなる。その結果、燃料噴射の再開時に要求されるエンジントルクが低いと、当該エンジントルクに応じて必要とされる燃料噴射量よりも多い量で燃料噴射が行われてしまう可能性がある。このことは、目標空燃比に対する空燃比のリッチ側へのずれを生じさせる。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、複数の気筒と、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁とを備える内燃機関のために、減速時のフューエルカット制御からの燃料噴射の再開時に燃料圧力が高くても空燃比のリッチ化を抑制できるようにした制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、複数の気筒と、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、前記筒内噴射弁に燃料を圧送する燃料ポンプとを備える内燃機関を制御する。
前記制御装置は、減速時に前記筒内噴射弁による燃料噴射を停止するフューエルカット制御を実行し、前記フューエルカット制御の開始時に前記燃料ポンプの作動を停止する。 前記制御装置は、前記フューエルカット制御を終了して燃料噴射を再開する時に、前記筒内噴射弁に供給される燃料の圧力が閾値よりも高い場合には、燃料噴射の再開の対象となる気筒を前記複数の気筒の一部に減少することで減筒運転制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、減速時に実行されるフューエルカット制御を終了して燃料噴射を再開する時に、筒内噴射弁に供給される燃料の圧力が閾値よりも高い場合には、減筒運転制御が実行される。減筒運転制御の実行によって燃料噴射の再開時のエンジン要求トルクに対して運転気筒数を減らすことで、1気筒当たりのエンジン要求トルクが増える。このため、1気筒当たりの吸入空気量および燃料噴射量を多くすることができる。このため、本発明によれば、当該フューエルカット制御からの燃料噴射の再開時に燃料圧力が高くても、燃料噴射量が過剰となることに起因する空燃比のリッチ化を抑制できるようになる。
本発明の実施の形態に係るシステムの構成例を説明するための図である。 減速F/C制御の概要、および減速F/C制御の実行に伴う課題を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る特徴的な制御を説明するためのグラフである。 本発明の実施の形態に係る特徴的な制御に関する処理のルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.本実施形態のシステム構成例
図1は、本発明の実施の形態に係るシステムの構成例を説明するための図である。図1に示すシステムは、車両に搭載され、複数の気筒(一例として、4つの気筒)を有する火花点火式内燃機関(例えば、ガソリンエンジン)に燃料を供給するものである。この燃料供給システムは、燃料タンク10と、低圧フィードポンプ12と、高圧燃料ポンプ14と、燃料分配管(デリバリ配管)16と、筒内噴射弁18とを主な構成要素として備えている。
燃料タンク10から低圧フィードポンプ12によって汲み上げられた燃料は、高圧燃料ポンプ14によって加圧されたうえで燃料分配管16に蓄えられ、燃料分配管16から各気筒の筒内噴射弁18に供給される。
1−1.燃料タンク
燃料タンク10は、燃料(例えば、ガソリン)を貯留する。低圧フィードポンプ12は、燃料タンク10内に配置されている。低圧フィードポンプ12の吐出口には、低圧燃料供給管20の一端が接続されている。燃料タンク10内には、さらに、燃料を濾過するフィルタ22と、低圧燃料戻し管24と、低圧調整弁26とが配置されている。
1−2.低圧フィードポンプ
低圧フィードポンプ12は、フィルタ22を介して燃料タンク10内の燃料を吸入し、所定圧力(例えば、数百KPa程度)まで加圧した後に低圧燃料供給管20に送り出すように構成されている。低圧燃料戻し管24は、低圧燃料供給管20から分岐した管である。低圧調整弁26は、低圧燃料戻し管24に設けられている。低圧調整弁26は、低圧燃料供給管20内の燃料の圧力が規定圧力よりも高くなったときに開かれる。低圧調整弁26が開かれると、低圧フィードポンプ12から吐出された燃料の一部は、低圧燃料戻し管24を介して燃料タンク10内に残される。
1−3.高圧燃料ポンプ
高圧燃料ポンプ14は、シリンダ28と、プランジャ30と、加圧用カム32と、スピル弁34と、ソレノイド36と、スプリング38とを備えている。
上述の低圧燃料供給管20の他端は、シリンダ28に接続されている。プランジャ30は、シリンダ28内に配置されている。加圧用カム32は、内燃機関のクランクシャフト(図示省略)によって回転駆動されるカムシャフト40に固定されている。プランジャ30は、その一端がカムシャフト40の回転とともに回転する加圧用カム32によって駆動され、シリンダ28内を往復移動するように構成されている。
シリンダ28の内部には、プランジャ30の他端側に、燃料加圧室42が形成されている。燃料加圧室42は、吸入口44を介して低圧燃料供給管20と連通している。スピル弁34は、吸入口44を開閉するように構成されており、プランジャ30の他端と対向している。より詳細には、スピル弁34は、常開式の電磁弁である。すなわち、スピル弁34は、ソレノイド36への通電がなされていないときはスプリング38によってプランジャ30側に付勢され、吸入口44を開放している。一方、ソレノイド36への通電が行われると、スピル弁34は、ソレノイド36に吸引されて閉じることで、吸入口44を閉塞させる。
燃料加圧室42の容積は、プランジャ30の往復運動に応じて変化する。プランジャ30の往復運動は、吸入行程と圧送行程とによって構成される。吸入行程では、プランジャ30が加圧用カム32側に移動することで、燃料加圧室42の容積が拡大する。吸入行程中にスピル弁34が開いていると、低圧燃料供給管20内の燃料が吸入口44を介して燃料加圧室42に流入する。
圧送行程では、プランジャ30がスピル弁34側に移動することで、燃料加圧室42の容積が縮小する。圧送行程中にスピル弁34が開いていると、燃料加圧室42内の燃料が低圧燃料供給管20内に戻されることになる。このため、この場合には、燃料加圧室42内で燃料の加圧は行われない。一方、圧送行程中にスピル弁34が閉じていると、燃料加圧室42内で燃料の加圧が行われることになる。
また、燃料加圧室42は、高圧燃料供給管46を介して燃料分配管16と連通している。そして、高圧燃料供給管46には、吐出弁48が配置されている。圧送行程中に燃料加圧室42内で燃料の加圧が行われた際に燃料加圧室42内の燃料の圧力が吐出弁48の所定の開弁圧(例えば、数十MPa程度)を上回ると、吐出弁48が開かれる。その結果、燃料加圧室42内の燃料(つまり、高圧燃料ポンプ14によって加圧された燃料)が、高圧燃料供給管46を介して燃料分配管16に供給される。また、高圧燃料ポンプ14から吐出される燃料の量は、ソレノイド36の通電期間を制御することにより調整される。
1−4.燃料分配管および筒内噴射弁
燃料分配管16には、各気筒(一例として、4つの気筒)に備えられた筒内噴射弁18が接続されている。筒内噴射弁18は、燃料を気筒内に直接噴射する。より詳細には、筒内噴射弁18は、常閉式の電磁弁であり、ソレノイド(図示省略)への通電がなされたときに開き、燃料噴射が行われる。その後にソレノイドが非通電とされると、筒内噴射弁18が閉じて、燃料噴射が停止される。
1−5.制御系
本実施形態のシステムは、さらに、電子制御ユニット(ECU)50を備えている。ECU50には、各種センサと各種アクチュエータとが電気的に接続されている。
上記の各種センサは、燃圧センサ52と、クランク角センサ54と、スロットル開度センサ56と、エアフローセンサ58と、アクセル開度センサ60とを含む。燃圧センサ52は、燃料分配管16内の燃料圧力(実燃料圧力)に応じた信号を出力する。クランク角センサ54は、クランク角に応じた信号を出力する。ECU50は、クランク角センサ54を用いてエンジン回転速度を算出できる。スロットル開度センサ56は、内燃機関の吸入空気量を制御するスロットルバルブ62の開度(スロットル開度)に応じた信号を出力する。エアフローセンサ58は、内燃機関の吸気通路(図示省略)を流れる吸入空気の流量に応じた信号を出力する。アクセル開度センサ60は、内燃機関を搭載する車両のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)に応じた信号を出力する。
また、上記の各種アクチュエータは、上述した筒内噴射弁18およびスロットルバルブ62に加え、気筒内の混合気に点火する点火装置(図示省略)を含む。
ECU50は、プロセッサ、メモリおよび入出力インターフェースを備えている。入出力インターフェースは、上記の各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、上記の各種アクチュエータに対して操作信号を出力する。メモリには、各種アクチュエータを制御するための各種の制御プログラムおよびマップが記憶されている。プロセッサは、制御プログラムをメモリから読み出して実行する。これにより、本実施形態に係る「内燃機関の制御装置」の機能が実現される。
2.本実施形態のエンジン制御
2−1.燃圧制御と燃料噴射量制御
ECU50は、クランク角センサ54に基づくエンジン回転速度と、エアフローセンサ58の出力とからエンジン負荷を算出する。また、ECU50は、算出したエンジン回転速度およびエンジン負荷などのエンジン運転状態に基づいて、燃料圧力の目標値(要求燃圧)を設定する。そのうえで、ECU50は、燃圧制御を実行する。この燃圧制御によれば、設定した要求燃圧に対して燃圧センサ52により検出される実燃料圧力が近づくように、高圧燃料ポンプ14からの燃料吐出量がフィードバック制御される。
また、ECU50は、吸入空気量、エンジン回転速度および実燃料圧力などのエンジン運転状態に基づいて、筒内噴射弁18による燃料噴射量を制御する。より詳細には、燃料噴射量は、燃料圧力の平方根に比例して増減する。このため、この燃料噴射量制御は、実燃料圧力を把握しつつ、筒内噴射弁18のソレノイドの通電期間を変更することにより行われる。
2−2.減速F/C制御の実行に伴う課題
ECU50は、上述した燃圧制御や燃料噴射量制御に加え、フューエルカット制御を実行する。ここでいうフューエルカット制御は、車両の減速時に所定の実行条件(より詳細には、スロットル開度、エンジン回転速度および車速の各条件)が成立したときに、筒内噴射弁18による燃料噴射を停止するものであり、以下、「減速F/C制御」とも称する。
図2は、減速F/C制御の概要、および減速F/C制御の実行に伴う課題を説明するためのタイムチャートである。図2は、急減速(実線)と緩減速(破線)とに分けて、車両の減速時の各種制御量または制御状態(すなわち、スロットル開度、燃料噴射量、高圧燃料ポンプ14からの燃料の吐出/停止、実燃料圧力、および実空燃比(A/F))の時間変化を表している。
図2では、一例として、時点t1においてスロットルバルブ62が全開状態(WOT)から全閉状態に向けて制御されている。より詳細には、スロットル開度は、急減速の例では、時点t2において全閉位置に到達し、緩減速の例では、時点t2よりも遅れた時点t3において全閉位置に到達している。
図2に示す例では、減速F/C制御の実行条件のうちのスロットル開度の条件以外のエンジン回転速度および車速の各条件は、急減速の場合には、時点t2までに成立し、同様に、緩減速の場合には、時点t3までに成立しているものとする。したがって、急減速の例では時点t2において、減速F/C制御が開始され、すなわち、燃料噴射量がゼロとされている。同様に、緩減速の例では時点t3において、減速F/C制御が開始されている(燃料噴射量がゼロとされている)。
また、スロットル開度が小さくなり始める時点t1を過ぎると、エンジン負荷の低下に伴って要求燃圧が低下する。その結果、上述の燃圧制御により、高圧燃料ポンプ14のソレノイド36の通電期間が短くされる。このため、図2に示すように、実燃料圧力は、時点t1を過ぎると低下し始める。そして、高圧燃料ポンプ14からの燃料の吐出は、最終的には減速F/C制御が開始されるときに停止される。すなわち、燃料の吐出は、急減速の例では時点t2において停止され、緩減速の例では時点t3において停止される。
上記のように時点t2または時点t3において燃料の吐出が停止されると、燃料タンク10から燃料分配管16への新たな燃料の圧送がなくなる。その一方で、減速時に減速F/C制御による燃料噴射の停止を伴う場合には、燃料分配管16から個々の筒内噴射弁18を介した外部(各気筒)への燃料の排出もなくなる。このため、図2に示すように、時点t2(実線)または時点t3(破線)を過ぎると、実燃料圧力は、フューエルカット制御の開始時点の値で保持されることになる。そして、実燃料圧力の実線の波形と破線の波形とを比較すると分かるように、減速F/C制御の開始タイミングが相対的に早い急減速の例の方が、緩減速の例と比べて、燃料分配管16内により多くの燃料が残ってしまうため、実燃料圧力がより高い値で保持されることになる。
図2中に示す時点t4は、急減速および緩減速の何れの例においても、減速F/C制御の実行中に減速F/C制御からの所定の復帰条件が成立した時に相当する。より詳細には、図2に示す例は、一例として、スロットルバルブ62の踏み込みがなされたことに伴い、復帰条件が成立した例に相当する。
減速F/C制御からの復帰条件が成立すると、筒内噴射弁18による燃料噴射が再開されることになる。スロットル開度が全閉位置とされた減速F/C制御が終了して燃料噴射が再開される時には、吸入空気量はアイドル運転時相当の小さな値となっている。このため、この時に要求される燃料噴射量は少ない。ここで、既述したように、筒内噴射弁18による燃料噴射量の制御では、筒内噴射弁18のソレノイドの通電期間は、燃圧センサ52により検出される実燃料圧力を考慮して調整される。すなわち、時点t4のように、要求される燃料噴射量が少なく、かつ実燃料圧力が高い場合には、筒内噴射弁18のソレノイドの通電期間を短くして燃料噴射期間が短くされる。しかしながら、ソレノイドにより開閉される筒内噴射弁18の構造上、燃料噴射期間には、最小噴射期間(下限)τminが存在する。その理由は、このソレノイドの応答性に限界があるためである。
上記のことから、減速F/C制御を終了して燃料噴射を再開する時に実燃料圧力が高いと、制御可能な最小燃料噴射量の値が大きくなる。その結果、燃料噴射の再開時に要求されるエンジントルクが低いと、当該エンジントルクに応じて要求される燃料噴射量よりも多い量で燃料噴射が行われてしまう可能性がある。図2に示す急減速の例では、燃料噴射の再開時(時点t4)の実燃料圧力が高いために、要求される燃料噴射量よりも多い量で燃料噴射が実行され、その結果、目標空燃比に対する実空燃比のリッチ側へのずれが生じている。このような実空燃比のリッチ化が生じると、排気エミッションや燃費の悪化が懸念される。そして、以上説明した課題は、高燃料圧力化が図られた内燃機関において、より顕著となる。
2−3.本実施形態の特徴的な制御の概要
図3は、本発明の実施の形態に係る特徴的な制御を説明するためのグラフである。図3は、燃料噴射量Qと燃料噴射期間τとの関係を表している。図3には、2つの燃料圧力値(すなわち、燃圧Aとこれよりも高い燃圧B)の下での関係が表されている。図3より、同一の燃料圧力の下では、燃料噴射期間τが長いほど燃料噴射量Qが多くなることが分かる。そして、同一の燃料噴射期間τの下では、燃料圧力が高いほど燃料噴射量Qが多くなることが分かる。
また、図3には、燃圧Aの下で最小噴射期間τminに対応する噴射量下限Qmin1と、燃圧Bの下で最小噴射期間τminに対応する噴射量下限Qmin2(>Qmin1)とが表されている。さらに、図3には、減速F/C制御からの燃料噴射の再開時の噴射量要求値Qreq1およびQreq2の例も表されている。噴射量要求値Qreq1は、通常運転(全気筒運転)が行われる場合の1気筒当たりの噴射量要求値の一例である。噴射量要求値Qreq2は、噴射量要求値Qreq1の例と同一エンジン要求トルクの下で、減筒運転(一例として、4気筒を有する内燃機関における2気筒運転)が行われる場合の1気筒当たりの噴射量要求値に相当する。
図3に示す例では、燃圧Aの下であれば、減速F/C制御からの燃料噴射の再開時に通常運転(全気筒運転)を利用した場合の各気筒の噴射量要求値Qreq1は噴射量下限Qmin1よりも多くなる。このため、燃圧Aの下であれば、燃料噴射の再開時に通常運転を利用した場合であっても、各気筒の筒内噴射弁18は、噴射量要求値Qreq1と等しい量の燃料を噴射可能である。しかしながら、通常運転を利用した場合の噴射量要求値Qreq1は、燃圧Bの下での噴射量下限Qmin2よりも少なくなる。このため、燃圧Bの下で通常運転を利用した場合には、各気筒の筒内噴射弁18は、噴射量要求値Qreq1よりも多い噴射量下限Qmin2以上の量でしか燃料噴射を行えなくなる。
一方、図3に示す例では、燃料噴射の再開時に減筒運転を利用した場合の各気筒の噴射量要求値Qreq2であれば、燃圧Bの下であっても、減筒運転の際に利用される気筒の筒内噴射弁18は、噴射量下限Qmin2よりも多い噴射量要求値Qreq2と等しい量の燃料を噴射可能となる。このことから、燃料噴射の再開時には、減筒運転を利用することで、より高い実燃料圧力の下でも、噴射量要求値Qreqを満たし易くできるといえる。
そこで、本実施形態では、減速F/C制御を終了して燃料噴射を再開する時に、実燃料圧力が所定の閾値よりも高い場合には、燃料噴射の再開の対象となる気筒を内燃機関の複数の気筒の一部に減少することで減筒運転制御を実行することとした。
2−4.本実施形態の特徴的な制御に関するECUの処理
図4は、本発明の実施の形態に係る特徴的な制御に関する処理のルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンは、内燃機関の運転中に所定の制御周期で繰り返し実行される。
図4に示すルーチンでは、ECU50は、まず、燃圧センサ52を利用して、実燃料圧力を検出(監視)する(ステップS100)。
次に、ECU50は、減速F/C制御からの燃料噴射の再開時であるか否かを判定する(ステップS102)。より具体的には、減速F/C制御の実行の有無は、上述のように所定の実行条件の成立の有無に基づいて判定することができる。そして、減速F/C制御の実行中に燃料噴射を再開する時が到来したか否かは、上述のように、所定の復帰条件の成立の有無に基づいて判定することができる。
ステップS102の判定が不成立となる場合には、ECU50は、本ルーチンの今回の処理サイクルを速やかに終了する。一方、ステップS102の判定が成立する場合には、ECU50は、次いで、ステップS100の処理により取得された実燃料圧力が所定の閾値よりも高いか否かを判定する(ステップS104)。
ステップS104の判定が不成立となる場合には、ECU50は、本ルーチンの今回の処理サイクルを速やかに終了する。その結果、この場合には、通常運転(全気筒運転)の利用の下で、燃料噴射が再開される。
一方、ステップS104において実燃料圧力が閾値よりも高いと判定した場合には、ECU50は、ステップS106に進む。ステップS106では、ECU50は、減筒運転制御を実行する。その結果、この場合には、減筒運転の利用の下で、燃料噴射が再開される。より具体的には、このような減筒運転制御は、例えば、所定時間に渡って実行される。また、4気筒エンジンである内燃機関では、一例として、2気筒運転が実行される。なお、減筒運転が利用された場合には、エンジン要求トルクを満たすために必要となる吸入空気量が燃料噴射量と同様に、通常運転(全気筒運転)を利用する場合と比べて多くなる。このため、通常運転を利用する場合と比べて、スロットル開度が大きくされる。
2−5.本実施形態の特徴的な制御の効果
以上説明した図4に示すルーチンの処理によれば、減速F/C制御を終了して燃料噴射を再開する時に、実燃料圧力が閾値よりも高い場合には、減筒運転制御が実行される。このように、燃料噴射の再開時のエンジン要求トルクに対して運転気筒数を減らすことで、1気筒当たりのエンジン要求トルクが増える。このため、1気筒当たりの吸入空気量および燃料噴射量を多くすることができる。このため、急減速に伴う減速F/C制御がなされたために燃料噴射の再開時に実燃料圧力が高い場合であっても、最小噴射期間τminの制約に起因する空燃比のリッチ化を抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態においては、4気筒エンジンの内燃機関において、上述の減筒運転制御時には2気筒運転が実行される例を挙げた。しかしながら、本発明の対象となる内燃機関の気筒数および減筒運転制御の実施態様は、上記の例に限定されない。すなわち、例えば、6気筒エンジンの内燃機関の例では、減筒運転制御時に、例えば、4気筒運転または3気筒運転が行われてもよい。
10 燃料タンク
12 低圧フィードポンプ
14 高圧燃料ポンプ
16 燃料分配管
18 筒内噴射弁
34 スピル弁
36 ソレノイド
42 燃料加圧室
50 電子制御ユニット(ECU)
52 燃圧センサ
54 クランク角センサ
56 スロットル開度センサ
60 アクセル開度センサ
62 スロットルバルブ

Claims (1)

  1. 複数の気筒と、各気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、前記筒内噴射弁に燃料を圧送する燃料ポンプとを備える内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    前記制御装置は、減速時に前記筒内噴射弁による燃料噴射を停止するフューエルカット制御を実行し、前記フューエルカット制御の開始時に前記燃料ポンプの作動を停止するものであって、
    前記制御装置は、前記フューエルカット制御を終了して燃料噴射を再開する時に、前記筒内噴射弁に供給される燃料の圧力が閾値よりも高い場合には、燃料噴射の再開の対象となる気筒を前記複数の気筒の一部に減少することで減筒運転制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7468330B2 (ja) 2020-12-16 2024-04-16 トヨタ自動車株式会社 燃圧センサの異常診断装置

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