JP2010132887A - 摺動性部品用の樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動性がよく、高い耐摩耗性と機械的強度を有する成形体が得られ、特に歯車の製造用として適している樹脂組成物の製造方法の提供。
【解決手段】(B−1)アラミド繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記アラミド繊維束に(A)ポリアミド系樹脂を含浸して一体化した後に切断して、長さが4〜12mmの範囲の樹脂含浸繊維束からなる第1成形体を得る工程、(A)ポリアミド系樹脂及び(B−2)長さが4mm未満のアラミド繊維を含み、(A)成分中に前記(B−2)成分がランダムに分散されている、最大長さが2〜10mmの第2成形体を得る工程、第1成形体、第2成形体及び(C)成分の銅含有熱安定剤を混合する工程、を有する樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯車等の摺動性が要求される各種部品用として適した樹脂組成物の製造方法と、それを用いた成形体の製造方法に関する。
歯車等の部品には高い摺動性、耐摩耗性、機械的強度が要求されるが、部品の軽量化の観点から、製造原料として樹脂が汎用されるようになっている。
特許文献1には、アラミド長繊維、熱可塑性樹脂、摩擦調整剤(実施例では粉末のフッ素樹脂)を含む、歯車等の用途に使用できる成形材料が記載されている。
特許文献2には、基材繊維、結合剤、摩擦調節剤を含み、前記基材繊維として、長さが1mm以下の極短アラミド繊維と長さが1mmを超える短アラミド繊維を含む摩擦材が記載されている。実施例では、フェノール樹脂等と共に、極短アラミド繊維(繊維長1mm)と短アラミド繊維(繊維長2.4mm)をミキサーで混合し、この混合物を用いて成形したことが記載されている。
特開平6−313050号公報 特開2002−371266号公報
特許文献1のように、樹脂に対して長繊維を配合したものから歯車等を射出成形したとき、歯車の歯のような突起部には長繊維がうまく充填できず、前記突起部の耐摩耗性が低下するという問題がある
特許文献2のように、樹脂に対して、長さが1mm以下の極短アラミド繊維と長さが1mmを超える短アラミド繊維を一緒に混合して成形したものは、充填性が良いものと考えられるが、長繊維を配合したものに比べて成形体の機械的強度が低下する。
本発明は、高い耐摩耗性と機械的強度を有する成形体を得ることができ、特に歯車のような摺動性が要求される部品等の製造用として適している樹脂組成物の製造方法と、前記方法で得られた樹脂組成物を用いた成形体の製造方法を提供することを課題とする。
本願発明は、課題の解決手段として、
(B−1)アラミド繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記アラミド繊維束に(A)ポリアミド系樹脂を含浸して一体化した後に切断して、長さが4〜12mmの範囲の樹脂含浸繊維束からなる第1成形体を得る工程
(A)ポリアミド系樹脂及び(B−2)長さが4mm未満のアラミド繊維を含み、前記(A)成分中に前記(B−2)成分がランダムに分散されている、最大長さが2〜10mmの範囲の第2成形体を得る工程、
前記第1成形体、前記第2成形体及び(C)成分の銅含有熱安定剤を混合する工程、
を有する樹脂組成物の製造方法を提供する。
また本願発明は、他の課題の解決手段として、上記の製造方法で樹脂組成物を得た後、射出成形して成形体を得る、成形体の製造方法を提供する。
本発明の製造方法により得られる樹脂組成物によれば、機械的強度、耐摩耗性が優れており、歯車等の摺動性が要求されるような用途に適した成形体を得ることができる。
充填状態の評価用テストピースの平面図。 比較例4の充填状態の評価用テストピースのCCDカメラ写真(50倍)。 比較例3の充填状態の評価用テストピースのCCDカメラ写真(50倍)。 実施例5の充填状態の評価用テストピースのCCDカメラ写真(50倍)。
<第1成形体を得る工程>
本工程にて、(A)ポリアミド系樹脂及び(B−1)アラミド繊維を含む樹脂含浸繊維束からなる第1成形体を得る。
第1成形体は、(B−1)成分のアラミド繊維を長さ方向に揃えた状態で円柱状に束ね、前記アラミド繊維束に(A)成分のポリアミド系樹脂を溶融させた状態で含浸させ、一体化した後に、所定長さに切断して得ることができる。
第1成形体は、ダイスを用いた周知の製造方法により製造することができ、例えば、特許文献2(特開平6−313050号公報)の段落番号7、特許文献3(特開2007−176227号公報)の段落番号23のほか、特公平6−2344号公報(樹脂被覆長繊維束の製造方法並びに成形方法)、特開平6−114832号公報(繊維強化熱可塑性樹脂構造体およびその製造法)、特開平6−293023号公報(長繊維強化熱可塑性樹脂組成物の製造方法)、特開平7−205317号公報(繊維束の取り出し方法および長繊維強化樹脂構造物の製造方法)、特開平7−216104号公報(長繊維強化樹脂構造物の製造方法)、特開平7−251437号公報(長繊維強化熱可塑性複合材料の製造方法および製造装置)、特開平8−118490号公報(クロスヘッドダイおよび長繊維強化樹脂構造物の製造方法)等に記載の製造方法を適用することができる。また、プラストロン(登録商標;ダイセルポリマー株式会社)等の市販品を利用することもできる。
第1成形体の長さ(即ち、樹脂含浸繊維束に含まれているアラミド繊維の長さ)は、4〜12mmの範囲であり、好ましくは5〜10mm、より好ましくは6〜9mmである。4mm以上であると成形体の機械的強度を高めることができ、12mm以下であると成形性が良くなる。1つの樹脂含浸繊維束に含まれているアラミド繊維の本数は特に制限されるものではないが、機械的性質、充填性等を考慮して、500〜20,000本程度にすることができる。
第1成形体の直径は、特に制限されるものではないが、1〜4mmの範囲にすることができる。
本工程で用いる(A)成分のポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6・10)、ポリヘキサメチレンドデカナミド(ナイロン6・12)、ポリドデカメチレンドデカナミド(ナイロン1212)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)及びこれらの混合物や共重合体;ナイロン6/66、6T成分が50モル%以下であるナイロン66/6T(6T:ポリヘキサメチレンテレフタラミド)、6I成分が50モル%以下であるナイロン66/6I(6I:ポリヘキサメチレンイソフタラミド)、ナイロン6T/6I/66、ナイロン6T/6I/610等の共重合体;ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリ(2−メチルペンタメチレン)テレフタルアミド(ナイロンM5T)、ポリ(2−メチルペンタメチレン)イソフタルアミド(ナイロンM5I)、ナイロン6T/6I、ナイロン6T/M5T等の共重合体を挙げることができ、そのほかアモルファスナイロンのような共重合ナイロンでもよく、アモルファスナイロンとしてはテレフタル酸とトリメチルヘキサメチレンジアミンの重縮合物等を挙げることができる。
本工程で用いる(B−1)成分のアラミド繊維は、繊維径が5〜20μmのものを用いることができる。
第1成形体中、(A)成分と(B−1)成分の割合は、(A)成分は33〜99質量%が好ましく、40〜90質量%がより好ましく、60〜80質量%がさらに好ましく、(B−1)成分は合計で100質量%となる残部割合である。
<第2成形体を得る工程>
本工程にて、(A)ポリアミド系樹脂及び(B−2)長さが4mm未満のアラミド繊維を含み、前記(A)成分中に前記(B−2)成分がランダムに分散されている第2成形体を得る。
第2成形体は、(A)成分を溶融させた状態にて、(A)成分と(B−2)成分を混練した後、円柱状等のペレットに成形して得ることができる。
第2成形体の最大長さは、2〜10mmであり、好ましくは3〜7mmである。2mm以上であると、第1成形体と溶融混練したとき、アラミド長繊維とアラミド短繊維が均一に分散できるので好ましい。ここで最大長さは、第2成形体が不定形であるような場合にはその最大長さとなるが、第2成形体が円柱状である場合は、その長さとなる。なお、第2成形体の直径は、第1成形体の直径と同程度にすることができる。
(A)成分のポリアミド系樹脂としては、第1成形体の製造工程にて例示したものから選択されるポリアミド樹脂のうち、第1成形体と同じポリアミド樹脂を用いることが好ましいが、異なるポリアミド樹脂を用いてもよい。
(B−2)成分のアラミド繊維(第2成形体に含まれているアラミド繊維)は、長さが4mm未満のものであり、好ましくは0.1以上4mm未満、より好ましくは0.3〜3mmである。長さを4mm以下にすることにより、歯車のような突起部を有する成形体を製造した場合でも、前記突起部の先端部分にまで(B−2)成分を充填することができるため、前記突起部の耐摩耗性を高めることができる。
第2成形体中、(A)成分と(B−2)成分の割合は、(A)成分は33〜99質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましく、60〜90質量%がさらに好ましく、(B−2)成分は合計で100質量%となる残部割合である。
<第1成形体と第2成形体の混合工程>
上記方法で得られた第1成形体、第2成形体と共に、(C)成分の銅含有熱安定剤、さらに必要に応じて他の樹脂や添加剤を混合して、樹脂組成物を得る。なお、前記混合は、各成分をドライブレンドして樹脂組成物を得る方法と、各成分を押出機等で溶融混練して樹脂組成物を得る方法の両方を含む。
(C)成分の銅含有熱安定剤は公知のものを用いることができ、特許第3399475号公報の段落10に記載の銅化合物、特許第3955664号公報の段落34に記載の銅化合物等を挙げることができる。(C)成分としては、酢酸銅、ヨウ化銅、塩化銅、ステアリン酸銅、モンタン酸銅、テレフタル酸銅、臭化銅等が好ましい。
(C)成分の銅含有熱安定剤は、予め、第1成形体及び第2成形体の少なくともいずれか一方に含有させておくことが好ましい。
また、(C)成分の銅含有熱安定剤は、そのまま又は上記の(A)成分から選ばれるポリアミド樹脂に分散させた状態で(又はポリアミド樹脂と共にペレット等に成形した状態で)、第1成形体と第2成形体と共に混合し、溶融混練するようにしてもよい。
(C)成分の配合量は、(A)成分と(B−1)成分の合計100質量部に対して、又は(A)成分と(B−2)成分の合計100質量部に対して、銅の含有量として0.1〜1000ppmが好ましく、1〜500ppmがより好ましい。
第1成形体と第2成形体の混合割合は、第1成形体に含まれるアラミド長繊維と第2成形体に含まれるアラミド短繊維の量により調整することが好ましく、(B−1)アラミド長繊維/(B−2)アラミド短繊維(表中のLAF/SAF)(質量比)は0.1〜12が好ましく、0.3〜10がより好ましく、0.5〜8が更に好ましい。
さらに第1成形体及び第2成形体に含有されているポリアミド樹脂とは別に、上記の(A)成分から選ばれるポリアミド樹脂を配合してもよい。
さらに本発明の課題を解決できる範囲で、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。他の添加剤は、第1成形体及び第2成形体とは別に添加してもよいし、予め第1成形体及び第2成形体のいずれか一方に含有させていてもよい。他の添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、流動性改善剤、熱伝導性改良剤、顔料、染料等を挙げることができる。
なお、本発明の樹脂組成物は、機械的強度を向上させる目的にて、他の繊維状乃至粉末状充填材を配合する必要はないが、本発明の課題を損なわない範囲であれば、少量の繊維状乃至粉末状充填材を配合してもよい。
<成形体の製造方法>
本発明の樹脂組成物を製造した後、それを射出成形することにより、所望形状の成形体を得ることができる。そして、射出成形法を適用して得られた成形体は、(B−1)成分と(B−2)成分の作用により、機械的強度、耐摩耗性、摺動性が優れており、特に歯車のような突起部を有する成形体を製造した場合においては、前記突起部の先端部分にまで(B−2)成分を充填することができるため、前記突起部の耐摩耗性を高めることができる。なお、本発明の樹脂組成物を用いて成形体を得る方法としては、射出成形以外の公知の成形方法を適用することもできる。
本発明の樹脂組成物から得られる成形体は、滑り軸受け、歯車、滑りシート、シーリング、ローラ、転がり軸受けの保持器、転がり軸受けのシール、転がり軸受けのレース、直動軸受けのシール、各種キャリッジ等の摺動性が要求されるものとして適用することができるが、これらの中でも、歯先までアラミド短繊維を充填できることから、歯車に適用した場合において、特に優れた機械的強度、耐摩耗性、摺動性が得られるため好ましい。
(1)引張強度(MPa)
ISO527に準拠して測定した。
(2)曲げ強度(MPa)
ISO178に準拠して測定した。
(3)曲げ弾性率(MPa)
ISO178に準拠して測定した。
(4)シャルピー衝撃強度(kJ/m2
ISO179/1eAに準拠して、ノッチ付きシャルピー衝撃強さを測定した。
(5)耐摩擦性
JIS K−718に準じて、円筒試験片を用いた鈴木式摩擦試験により、下記条件にて求めた。
面圧:0.5MPa
温度:23℃
速度:20cm/sec
時間:10時間
接触面積:2cm2
回転側円筒:樹脂組成物
固定側円筒:アルミニウム
(6)充填状態
図1に示す形状の試験片を射出成形機(J-150EII;(株)日本製鋼所製)にて、シリンダー温度280℃、金型温度90℃で成形してテストピース(厚み4mm,長さ205mm,最大幅20mm,最小幅10mm)を得た(図1中の矢印方向から射出成形した)。得られたテストピースについて、CCDカメラを用い、倍率50倍で、図1にて点線で囲んだ部分の写真を撮って観察した。充填状態が最も良好なもの(アラミド繊維として短繊維のみを使用したもの)を5点とし、充填状態が最も悪いもの(アラミド繊維として長繊維のみを使用したもの)を1点として、相対比較した。
(7)耐熱性
180℃のオーブン中にISOテストピースを入れ、500時間エージングした後、取り出して評価した。
評価は、テストピースの表面を目視観察し、表面が平滑であるものを○、表面にざらつきが認められるものを×とした。
さらに表面粗さ(μm)を測定(二次表面粗さ計surfcom575A:(株)東京精密製)して、耐熱性を評価した。
製造例1−1、1−2、比較製造例1〔第1成形体の製造〕
アラミド長繊維からなる繊維束(約7000本の繊維の束)を、予備加熱装置による150℃の加熱を経て、クロスヘッドダイに通した。そのとき、クロスヘッドダイには、2軸押出機,シリンダー温度300℃)から溶融状態のポリアミド66樹脂(2020B,宇部興産(株)製)とヨウ化銅を供給し、繊維束にポリアミド66樹脂を含浸させた。その後、クロスヘッドダイ出口の賦形ノズルで賦形し、整形ロールで形を整えた後、ペレタイザーにより所定長さに切断し、ペレット状(円柱状)の第1成形体(樹脂含浸繊維束)を得た。このようにして得た第1成形体を切断して確認したところ、アラミド長繊維が長さ方向にほぼ平行になっていた。
製造例2−1〜2−3〔第2成形体の製造〕
ポリアミド66樹脂(2020B,宇部興産(株)製)、アラミド短繊維、ヨウ化銅(製造例2−1、2−3)をタンブラーにて予備混合した。その後、2軸押出機((株)日本製鋼所製,TEX30,シリンダー温度285℃)に供給し、溶融混練した後、ストランド状に押し出したものを切断して第2成形体を得た。このようにして得た第2成形体を切断して確認したところ、アラミド短繊維が均一に分散していた。
比較製造例2
ガラス繊維からなる繊維束(約4000本の繊維の束)を、予備加熱装置による150℃の加熱を経て、クロスヘッドダイに通した。そのとき、クロスヘッドダイには、2軸押出機,シリンダー温度300℃)から溶融状態のポリアミド66樹脂(2020B,宇部興産(株)製)とヨウ化銅を供給し、繊維束にポリアミド66樹脂を含浸させた。その後、クロスヘッドダイ出口の賦形ノズルで賦形し、整形ロールで形を整えた後、ペレタイザーにより所定長さに切断し、ペレット状(円柱状)の比較用成形体を得た。このようにして得た比較用成形体は、ガラス繊維が長さ方向にほぼ平行になっていた。
実施例及び比較例〔樹脂組成物及び成形体の製造〕
表2に示す第1成形体、第2成形体及びその他の成分をブレンドし、射出成形機(J-150E II;(株)日本製鋼所製)を用い、成形温度280℃、金型温度90℃で成形して、テストピースを得た。上記した各試験の結果を表2に示す。
表2から明らかなとおり、実施例と比較例を対比すると、実施例では、全ての試験項目において良い結果が得られた。
比較例4は、アラミド短繊維のみを配合したものであるため、機械的強度は低いが、充填状態は良好であった。比較例3は、アラミド長繊維のみを配合したものであるため、機械的強度は高いが、充填状態が悪く、図2〜図4の比較から、テストピースのエッジ部分へのアラミド長繊維の充填が十分ではないことが確認された。なお、実施例1〜5と比較例3では摩耗量に差が見出せなかったが、これは円筒を使用する試験方法により測定したためであり、図2〜図4の対比からは、歯車のような突起のある部品を用いた摩耗量の比較試験を行ったときには、有意差が生じるものと考えられる。

Claims (5)

  1. (B−1)アラミド繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記アラミド繊維束に(A)ポリアミド系樹脂を含浸して一体化した後に切断して、長さが4〜12mmの範囲の樹脂含浸繊維束からなる第1成形体を得る工程、
    (A)ポリアミド系樹脂及び(B−2)長さが4mm未満のアラミド繊維を含み、前記(A)成分中に前記(B−2)成分がランダムに分散されている、最大長さが2〜10mmの範囲の第2成形体を得る工程、
    前記第1成形体、前記第2成形体及び(C)成分の銅含有熱安定剤を混合する工程、
    を有する樹脂組成物の製造方法。
  2. 第1成形体及び第2成形体の少なくともいずれか一方に(C)成分の銅含有熱安定剤を含有させた後、第1成形体と第2成形体を混合する、請求項1記載の樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記樹脂組成物中において、(B−1)成分と(B−2)成分の合計含有割合が1〜70質量%であり、(B−1)成分と(B−2)成分の質量比が、5/95〜95/5である、請求項1又は2記載の樹脂組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法で樹脂組成物を得た後、射出成形して成形体を得る、成形体の製造方法。
  5. 前記成形体が歯車である、請求項4記載の成形体の製造方法。
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