JP2006016462A - 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。 - Google Patents

長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。 Download PDF

Info

Publication number
JP2006016462A
JP2006016462A JP2004194426A JP2004194426A JP2006016462A JP 2006016462 A JP2006016462 A JP 2006016462A JP 2004194426 A JP2004194426 A JP 2004194426A JP 2004194426 A JP2004194426 A JP 2004194426A JP 2006016462 A JP2006016462 A JP 2006016462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polyamide
composition
reinforcing material
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004194426A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4514531B2 (ja
Inventor
Takayuki Matsubara
隆之 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Fiber Glass Co Ltd
Original Assignee
Asahi Fiber Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Fiber Glass Co Ltd filed Critical Asahi Fiber Glass Co Ltd
Priority to JP2004194426A priority Critical patent/JP4514531B2/ja
Publication of JP2006016462A publication Critical patent/JP2006016462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4514531B2 publication Critical patent/JP4514531B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】機械的強度や表面外観等に優れた成形体を製造するための長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及びそれを使用した成形体の製造方法を提供する
【解決手段】繊維状強化材で強化したポリアミド6を含む長繊維強化樹脂ペレット(A)と、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、かつ上記樹脂ペレット(A)100質量部に対し、上記樹脂ペレット(B)を5〜100質量部含むことを特徴とする溶融成形用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、機械的強度や表面外観等に優れた成形体を製造するための長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及びそれを使用した成形体の製造方法に関する。
従来より、長繊維強化熱可塑性樹脂成形用の材料としては、強化繊維に熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として含浸させ、これをペレットとした材料が知られている。また、長繊維ガラス強化熱可塑性樹脂組成物の製造方法としては、マトリックス樹脂原料を押出機にて可塑化し溶融させた樹脂を含浸ダイに充填し、該含浸ダイ中に回巻体等から引出された強化繊維すなわちフィラメントの集合体であるストランドを通過させ、得られる樹脂含浸ストランドをノズルにより賦形された連続強化物をペレタイザ−で切断し、ペレットとする方法が知られている。
一般に、長繊維強化熱可塑性樹脂成形体は、成形に用いる長繊維強化熱可塑性樹脂組成物中の強化繊維含有率が高い程機械的強度が向上することが知られている。一方、長繊維強化熱可塑性樹脂組成物中の強化繊維含有率が高い程、強化繊維に対する樹脂成分比率が低くなるために、長繊維強化熱可塑性樹脂組成物における強化繊維中の樹脂含浸性が劣ることとなる。また、これを成形する際に可塑化流動性が低下し、得られる成形体の表面外観性が劣り、また欠肉が生るという問題を有している。
長繊維強化熱可塑性樹脂組成物の1つである長繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、マトリックス樹脂としてガラス繊維への接着性、含浸性に優れたポリアミド樹脂を使用することにより、例えばポリプロピレン樹脂を使用する長繊維ポリプロピレン樹脂組成物に比べ、ガラス繊維を体積割合で多量に含有させることができるため、高強度の成形体が得られる。この場合、ポリアミド樹脂としては、多くの場合ナイロン66を用いたものが知られている。
しかしながら、ナイロン66を用いた長繊維ポリアミド樹脂組成物の成形体は、機械的強度及び耐熱性に優れるものの表面外観性に劣る。これを改善する長繊維強化ポリアミド樹脂組成物として、特許文献1には、 (A) ナイロン66成分99〜1重量%とナイロン6成分1〜99重量%とをブレンドしてなるポリアミド樹脂に、(B) 繊維状強化材5〜80重量%(組成物中)を配合してなり、該繊維状強化材が組成物中において3mm以上の繊維長を有するものが開示されている。特許文献1では、表面外観を改良することが可能になった理由として、マトリックスであるポリアミド樹脂としてナイロン66とナイロン6成分とをブレンドしたものを使用することで、マトリックスの結晶化温度を低下させ、結晶化速度を遅くすることができ、成形する際の成形流動性を上げることができたことによるものと説明されている。
しかしながら、上記特許文献1の方法では、繊維強化材にマトリックス樹脂を含浸させる工程において、依然としてマトリックス樹脂は結晶化し易く、可塑化及び含浸ダイの温度を高温に維持する為の高価な設備の使用が必要とされる。さらに含浸ダイからあふれ出て結晶化したマトリックス樹脂が、繊維状強化材の含浸ダイへの導入を阻害するとともに破断を引き起こし、連続生産の妨げとなるなどの問題を有している。
特開平6−107944号公報
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑み、繊維強化材にマトリックス樹脂を含浸させる工程において、可塑化及び含浸ダイの温度をより高温に維持する為に必要な高価な設備の使用や、含浸時のマトリックス樹脂の結晶化によって生じる繊維状強化材の含浸ダイへの導入阻害、破断などによる生産性に係わる問題を解消した溶融成形用組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の溶融成形用組成物を使用する、機械的強度及び表面外観性に優れた長繊維強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を進めたところ、繊維状強化材で強化したポリアミド6を含む長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット(A)と、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、かつ上記樹脂ペレット(A)と上記樹脂ペレット(B)とが特定の比率で含まれる組成物を成形材料として使用することにより上記目的を達成できることを見出した。
かくして、本発明は下記の要旨を有することを特徴とするものである。
(1)繊維状強化材で強化したポリアミド6を含む長繊維強化樹脂ペレット(A)と、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、かつ上記樹脂ペレット(A)100質量部に対し、上記樹脂ペレット(B)を5〜100質量部含むことを特徴とする溶融成形用組成物。(2)前記樹脂ペレット(A)の長さが3〜20mmである上記(1)に記載の溶融成形用組成物。
(3)前記樹脂ペレット(A)が、該樹脂ペレット100質量部に対して繊維強化材を30〜70質量部含む上記(1)又は(2)に記載の溶融成形用組成物。
(4)前記樹脂ペレット(B)が、樹脂ペレット(B)の100質量部あたり、ポリアミド66を60〜100質量部含む請求項1〜3のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
(5)前記ポリアミド6が、JISK7210で規定されるMFR(メルトフローレート:温度280℃、荷重325g)が50〜80g/10minである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
(6)前記樹脂ペレット(A)が、長繊維状強化材をポリアミド6で含浸し、次いで切断されて製造される上記(1)〜(5)のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
(7)繊維状強化材にポリアミド6を含浸した長繊維強化樹脂ペレット(A)と繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、上記樹脂ペレット100質量部に対し、上記樹脂ペレット(B)が5〜100質量部を含む組成物を成形することを特徴とする長繊維強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法。
本発明による溶融成形用組成物は、これを使用することにより機械的強度及び表面外観性に優れた長繊維強化ポリアミド樹脂が得られる。即ち、後記実施例及び比較例に示されるように、本発明による溶融成形用組成物を用いた成形品は、従来における、ポリアミド66とポリアミド6とのブレンド樹脂を含む長繊維強化樹脂ペレットや、ポリアミド66を含む長繊維強化樹脂ペレットなどの溶融成形用組成物を用いた成形品と比べて、成形品中の繊維状強化材やマトリックス樹脂の含有量が同じであるにも係わらず、予想外のことに、表面外観性、機械的強度及び耐衝撃性に優れる成形品が得られる。
また、本発明における長繊維強化樹脂ペレット(A)は、そのマトリックスであるポリアミド6が、成形流動性が大きくかつ繊維状強化材に対する含浸性が良好であるために低温での繊維強化材に対する含浸ができる。この結果、従来必要であった高温に維持する為の設備が不要になり、また、含浸時のマトリックス樹脂の結晶化によって生じる繊維状強化材の含浸ダイへの導入阻害、破断などによる生産性に係わる問題も解消する。
本発明の溶融成形用組成物は、繊維状強化材で強化したポリアミド6を含む長繊維強化樹脂ペレット(A)と、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含有する。
溶融成形用組成物中の長繊維強化樹脂ペレット(A)と樹脂ペレット(B)との含有割合は重要であり、その含有割合は樹脂ペレット(A)100質量部に対し、樹脂ペレット(B)が5〜100質量部であり、好ましくは10〜100質量部である。樹脂ペレット(B)が5質量部より小さい場合には、溶融成形用組成物中のポリアミド6の比率が高くなり成形品の加工性及び表面外観に優れるものの強度の低下を生じる。一方、100質量部より大きい場合には、溶融成形用組成物中のポリアミド66の比率が高くなり成形品の強度に優れるものの加工性及び表面外観に劣り、本発明の目的を達成できない。
長繊維強化樹脂ペレット(A)における繊維状強化材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、樹脂繊維等を用いることができる。なかでも加工性、経済性及び成形体の汎用性の面からガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は好ましくはガラス繊維束の形態で使用される。ガラス繊維束は、ブッシングから紡糸されるガラス繊維よりなるもので、このガラス繊維の直径は6〜23μmであり、一繊維束中に100〜5000本のガラス繊維を含むものが好ましい。更にはガラス繊維の直径が9〜16μmで、一繊維束中に1000〜4000本のガラス繊維を含むものが特に好ましい。
繊維状強化材であるガラス繊維は、マトリックス樹脂との接着性を向上させるためにカップリング剤を含む表面処理剤で処理されていてもよい。カップリング剤としてはアミノシラン、エポキシシラン、アミドシラン、アジドシラン、アクリルシランのようなシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤又はこれらの混合物が利用できる。これらのうち、アミノシランとエポキシシランが良く、特にアミノシランカップリング剤が好ましい。
長繊維強化樹脂ペレット(A)における繊維状強化材とポリアミド6の組成比は任意に設定することができるが、樹脂ペレット100質量部に対して、繊維状強化材が好ましくは30〜70質量部、特に好ましくは35〜60質量部であるのが好適である。繊維状強化材を30質量部より少なくすると成形体の強度の低下を生じる恐れがある。また、繊維状強化材を70質量部より多くすると繊維状強化材への含浸性が低下し、成形体の表面外観が不良になる恐れがある。
長繊維強化樹脂ペレット(A)のマトリックス樹脂であるポリアミド6としては、その単独重合体又は共重合体が使用でき、特に市販のポリアミド6が使用できる。なかでも、ポリアミド6は、JISK7210規定されるMFR(メルトフローレート::温度280℃、荷重325g)が好ましくは50〜80g/10min、特に好ましくは60〜80g/10minであるのが好ましい。MFRが50g/10minより小さいと含浸性、生産性に劣り、また、80g/10minより大きいと機械強度が低下傾向になりいずれも好ましくない。
樹脂ペレット(A)のマトリックス樹脂としては、ポリアミド6を100%とすることが樹脂の溶融、含浸性の点から好ましいが、ポリアミド6のMFRと同等もしくはそれ以下の熱可塑性樹脂を使用することができる。かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリプロピレンなどが挙げられる。上記熱可塑性樹脂は(A)のマトリックス樹脂100%質量%に対して、15%以下が望ましい。
樹脂ペレット(A)は繊維状強化材にポリアミド6を含浸して製造されるが、繊維状強化材にガラス繊維を用いた場合、好ましくは以下のようにして製造される。即ち、押出機が取り付けられた含浸ダイを用い、押出機により可塑化、溶融されたポリアミド6を含浸ダイに送り込み、同時に、含浸ダイ中にガラス繊維束を通過させることにより、開繊されたガラス繊維束にポリアミド6が含浸される。含浸されたガラス繊維束は含浸ダイ出口でダイス等により余分なポリアミド6がしごかれ、冷却される。次に、これをペレタイザーによって所望の大きさに切断することにより樹脂ペレット(A)が製造される。上記押出機による可塑化、溶融の温度は、好ましくは250〜300℃、成形品中のガラス繊維の分散性をより向上させ、かつポリアミド6の熱劣化をよりよく抑えるには270〜290℃がより好ましい。
なお、ポリアミド6に加えて、前記に例示した樹脂などを用いる場合は、それらを溶融溶解あるいは溶融混合した後、押出機により含浸ダイに送り込み、以降上記と同様に、樹脂ペレット(A)が製造される。
本発明の溶融成形用組成物に含まれる樹脂ペレット(B)は、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66からなる。ここで、「実質上強化しない」とは、繊維状強化材が含まれていても強化の役割をしない、例えば非強化樹脂ペレット中に繊維状強化材が3質量%以下、特には1質量%以下含まれる場合をいう。樹脂ペレット(B)に含まれるポリアミド66は、樹脂ペレット(A)におけるポリアミド6の場合と同様に、市販のポリアミド66が使用でき、また他のポリアミド樹脂、他の重合体との混合物、又はアロイ化したものも併用できる。しかし、本発明では、樹脂ペレット(B)における樹脂中のポリアミド66の含有率は、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であるのが好適である。
樹脂ペレット(B)は、ポリアミド66の他、必要により選択される他の樹脂などを溶融溶解あるいは溶融混合した後、これをペレタイザーによって所望の大きさに切断することにより製造されたものを用いたり、溶融溶解、溶融混合せずに用いることができる。
本発明における樹脂ペレット(A)の形状は特に制限されるものではないが、好ましくは、円柱状であり、その長さ(大きさ)は、好ましくは3〜20mmであり、特に好ましくは4〜12mmである。樹脂ペレット(A)の長さが3mm未満では樹脂ペレット(A)が縦に割れ易くなり、繊維状強化材の損傷による毛羽立ち等の問題が生じる。また、大きさが20mmを超えると溶融成形用組成物における樹脂ペレット(A)と樹脂ペレット(B)との分級が起こり、成形体中の繊維状強化材の含有率にバラツキが生ずる。
本発明における溶融成形用組成物は樹脂ペレット(A)と樹脂ペレット(B)を混合して調製される。混合方法は分級を生じず、均一に混ぜることができれば如何なる方法や設備も使用できるが、エアー混合型やタンブラー型の混合機を使用することが好ましい。
本発明における成形品の製造方法は、長繊維強化樹脂ペレット(A)と繊維状強化材で実質上強化しない樹脂ペレット(B)とを含む溶融成形用組成物を用いて行われる。成形方法は特に制限されないが、好ましくは射出成形が使用される。本発明では、成形品中の繊維状強化材が重量平均繊維長で好ましくは3mm以上で分散していることが好ましい。かかる成形品を製造するためには、溝の深いスクリュー、径の大きいノズルを備えた成形機を使用することが好ましい。
本発明の溶融成形用組成物には、本発明の目的を大きく阻害しない範囲で成形品に所望の特性を付与するために適宜の添加剤を含有させることができる。例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤並びにガラスフレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、アルミナ及びカーボン粉等の無機材料を適当量配合させてもよい。また、成形時の溶融成形用組成物の流動性向上及び繊維状強化材の均一化に有効な脂肪酸の金属塩、例えば、脂肪酸とリチウム等の金属との塩等の滑剤から選択した化合物を適量配合することができる。これらの添加剤は、樹脂ペレット(A)及び/又は樹脂ペレット(B)に添加してもよいが、また、これらの成分を混合した後の組成物に添加してもよい。
以下に本発明について実施例並びに比較例等を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定して解釈されるべきでないことはもちろんである。
なお、以下において、例1は、本発明の実施例であり、例2〜4は、比較例であり、また、使用した繊維状強化材、ポリアミド6及びポリアミド66は以下のとおりである。
・繊維状強化材 :直径16μmのガラス繊維4000本よりなる繊維束
・ポリアミド6 :ナイロン6(形状:長さ2mmのペレット、MFR:70g/10分)
・ポリアミド66:ナイロン66(形状:長さ2mmのペレット、MFR:25g/10分)
前記材料を用いて、以下に示す方法により、長繊維強化樹脂ペレット、樹脂ペレットを含む溶融成形用組成物を製造し、さらにこれらの溶融成形用組成物を用いて射出成形し成形品を得た。表1に、製造に用いた材料とその組成(重量部)、長繊維強化樹脂ペレット製造における温度並びに繊維状強化材への含浸性、生産性の評価、また、成形品の表面外観、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性、耐衝撃性の評価結果についてまとめて示す。
長繊維強化樹脂ペレットの製造:
前記繊維状強化材のガラス繊維束を含浸ダイで開繊して引きながら、押出機で可塑化、溶融して含浸ダイへ送り込んだ前記ポリアミドの溶融物を繊維状強化材に浸透させた後、賦形ダイを通して、ストランドとして引取り、冷却後、ペレタイザ−で長さ12mmに切断し製造した。
可塑化、溶融温度は、例1の場合290℃、例2及び例3及び例4の場合310℃である。
樹脂ペレットの製造:
前記した市販のポリアミド6及びポリアミド66のペレットを使用した。
繊維強化樹脂ペレットと樹脂ペレットを含む溶融成形用組成物の製造:
前記にて製造した長繊維強化樹脂ペレットと樹脂ペレットをタンブラー型の混合機を使用して混合時間5分の条件で混合した。
成形体の製造:
前記にて得た繊維強化樹脂ペレットあるいは溶融成形用組成物を、シリンダー温度310℃、射出速度13mm/sec、射出圧145MPaの条件で射出成形し厚さ4mmの試験片を作成した。
評 価:
a.長繊維強化樹脂ペレットの製造
・生産性:
同一の生産設備において、繊維状強化材の含浸ダイへの導入阻害、破断が発生した回数を優劣で評価した。(◎は優、○は良、△はやや劣る、×は劣るを表す)
・含浸性;
長繊維強化樹脂ペレットを赤色水性インクに1分間浸漬し、インクの浸み込み具合を目視確認する。含浸性が優れるものはインクが浸み込まず、含浸性が劣るものは多くの面積にインクが浸み込む。(◎は優、○は良、△はやや不良、×は不良を表す)
b.成形品
表面外観;目視による
引張強度;JIS-K-7161に準拠(単位MPa)
曲げ強度;JIS-K-7171に準拠(単位MPa)
曲げ弾性は;JIS-K-7171に準拠(単位MPa)
耐衝撃性評価;JIS-K-7110に準拠(単位KJ/m
Figure 2006016462
表1から明らかなように、本発明の実施例である例1は、比較例である例2〜例4に比較して、その製造に高温を要せず、繊維状強化材への含浸性は良好であり、また、生産性に優れるものである。
さらに、成形品については、本発明の実施例である例1は、比較例である例2〜例4に比較して、表面外観は良好であり、強度や耐衝撃性に勝るものである。

Claims (7)

  1. 繊維状強化材で強化したポリアミド6を含む長繊維強化樹脂ペレット(A)と、繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、かつ上記樹脂ペレット(A)100質量部に対し、上記樹脂ペレット(B)を5〜100質量部含むことを特徴とする溶融成形用組成物。
  2. 前記樹脂ペレット(A)の長さが3〜20mmである請求項1に記載の溶融成形用組成物。
  3. 前記樹脂ペレット(A)が、該樹脂ペレット100質量部に対して繊維状強化材を30〜70質量部含む請求項1又は2に記載の溶融成形用組成物。
  4. 前記樹脂ペレット(B)が、樹脂ペレット(B)の100質量部あたり、ポリアミド66を60〜100質量部含む請求項1〜3のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
  5. 前記ポリアミド6が、JISK7210で規定されるMFR(メルトフローレート:温度280℃、荷重325g)が50〜80g/10minである請求項1〜4のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
  6. 前記樹脂ペレット(A)が、長繊維状強化材をポリアミド6で含浸し、次いで切断されて製造される請求項1〜5のいずれかに記載の溶融成形用組成物。
  7. 繊維状強化材にポリアミド6を含浸した長繊維強化樹脂ペレット(A)と繊維状強化材で実質上強化しないポリアミド66を含む樹脂ペレット(B)とを含み、上記樹脂ペレット100質量部に対し、上記樹脂ペレット(B)が5〜100質量部を含む組成物を成形することを特徴とする長繊維強化ポリアミド樹脂成形体の製造方法。
JP2004194426A 2004-06-30 2004-06-30 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。 Expired - Fee Related JP4514531B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004194426A JP4514531B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004194426A JP4514531B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006016462A true JP2006016462A (ja) 2006-01-19
JP4514531B2 JP4514531B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=35791020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004194426A Expired - Fee Related JP4514531B2 (ja) 2004-06-30 2004-06-30 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4514531B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051885A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Toyobo Co Ltd 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物
JP2010132887A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Daicel Polymer Ltd 摺動性部品用の樹脂組成物の製造方法
JP2011503306A (ja) * 2007-11-16 2011-01-27 エムス−パテント・アクチェンゲゼルシャフト 充填ポリアミド成形化合物
JP2011503307A (ja) * 2007-11-16 2011-01-27 エムス−パテント・アクチェンゲゼルシャフト 充填ポリアミド成形化合物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01193359A (ja) * 1988-01-28 1989-08-03 Ube Ind Ltd ポリアミド樹脂組成物
JPH03179035A (ja) * 1989-12-08 1991-08-05 Mitsui Toatsu Chem Inc 成形材料及びその混合物
JPH04203254A (ja) * 1990-11-29 1992-07-23 Toray Ind Inc 繊維強化樹脂製シリンダーヘッドカバー
JPH06107944A (ja) * 1992-10-01 1994-04-19 Polyplastics Co 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品
JPH07330917A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Chisso Corp 長繊維強化ポリマーアロイ樹脂組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01193359A (ja) * 1988-01-28 1989-08-03 Ube Ind Ltd ポリアミド樹脂組成物
JPH03179035A (ja) * 1989-12-08 1991-08-05 Mitsui Toatsu Chem Inc 成形材料及びその混合物
JPH04203254A (ja) * 1990-11-29 1992-07-23 Toray Ind Inc 繊維強化樹脂製シリンダーヘッドカバー
JPH06107944A (ja) * 1992-10-01 1994-04-19 Polyplastics Co 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品
JPH07330917A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Chisso Corp 長繊維強化ポリマーアロイ樹脂組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051885A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Toyobo Co Ltd 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物
JP2011503306A (ja) * 2007-11-16 2011-01-27 エムス−パテント・アクチェンゲゼルシャフト 充填ポリアミド成形化合物
JP2011503307A (ja) * 2007-11-16 2011-01-27 エムス−パテント・アクチェンゲゼルシャフト 充填ポリアミド成形化合物
JP2015042744A (ja) * 2007-11-16 2015-03-05 エムス−パテント・アクチェンゲゼルシャフト 充填ポリアミド成形用組成物
JP2010132887A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Daicel Polymer Ltd 摺動性部品用の樹脂組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4514531B2 (ja) 2010-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8993670B2 (en) Glass-fiber reinforced thermoplastic resin composition and molded article thereof
JP3073988B1 (ja) 有機繊維強化樹脂ペレットの製法
JP5676080B2 (ja) 有機繊維強化複合樹脂組成物および有機繊維強化複合樹脂成形品
JP2000037723A (ja) 外観に優れた繊維強化熱可塑性樹脂成形品
WO2007105497A1 (ja) ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の製造方法
WO2016067400A1 (ja) ファスナーエレメント及びファスナーエレメントの製造方法
US10273348B2 (en) Glass fiber-reinforced polyamide 66 resin composition with high tensile strength and method of manufacturing the same
JP4514531B2 (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂成形用組成物及び成形体の製造方法。
JP2009242616A (ja) 樹脂射出成形品及びその成形方法
JP4666571B2 (ja) ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂成形材料及びその製造方法
JP5211658B2 (ja) 自動車内装部品用組成物
JP2009013331A (ja) 長繊維強化複合樹脂組成物および成形品
JP4743593B2 (ja) 長繊維強化ポリプロピレン樹脂成形材料の製造方法
JP3352121B2 (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品
JPH0365311A (ja) 炭素繊維チョップ
JPH059380A (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品
JP5238938B2 (ja) 長繊維強化複合樹脂組成物および成形品
DE102004061767A1 (de) Thermoplastischer Verbundwerkstoff und Verfahren zu dessen Herstellung
JP2003105620A (ja) 産業用安全帽の帽体およびその製造方法
WO1995009893A1 (fr) Composition de resine polyamide renforcee par des fibres longues et article moule obtenu
JP2015074674A (ja) ガラス繊維補強部材及び熱可塑性樹脂成形体
WO2018079700A1 (ja) Peek樹脂組成物成形体
WO2007074877A1 (ja) 長繊維強化ポリオレフィン樹脂成形材料の製造方法
JPH0439334A (ja) 長繊維強化熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の製造法
JPH05208418A (ja) 長繊維強化ポリアミド樹脂組成物及びその成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060426

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100506

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4514531

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees