JP2010132497A - 複層ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】一般住宅で使用される厚さ100mmの標準サッシ用枠に適用できる、JIS A4706:2000に規定されるT−3等級の遮音性能を有し、国土交通省告示第378号のIII地域に対して要求される熱貫流率が、2.08W/m・K以下の複層ガラスを提供する。
【解決手段】単板ガラスG1の厚さが5mm以上であり、合わせガラスG4のガラス部の厚さが6mm以上であり、合わせガラスG4に用いられる中間膜1が遮音性能を高める層を熱接着性樹脂の層で挟み込んだ3層構成であり、中空層2の層厚が8mm以上であり、中空層2に面するガラス面の少なくとも1つの面に放射率εが0.03〜0.1の低放射膜10が形成されてなり、複層ガラスの厚さが40mm以下である複層ガラスである。
【選択図】図2

Description

本発明は、遮音性能を高めた遮音性複層ガラスに関し、特に、一般住宅で使用される厚さ100mmの標準サッシ用枠、即ち、見掛け100mm標準サッシ用枠に適用可能な薄型の、高遮音性と高断熱性の複層ガラスに関する。
通常、複層ガラスは、一対のガラス板の周縁部にアルミニウム製スペーサーをブチルゴム接着材で貼着して挟み込み、ブチルゴム接着材で一対のガラス板とアルミニウム製スペーサーを接着一体化させ、ガラス板とアルミニウム製スペーサーからなるコの字型凹部に、ポリサルファイド、またはシリコーンからなる封止材を充填し封止している。よって、複層ガラスにはガラス板とアルミニウム製スペーサーで囲まれた密閉された中空層が存在する。
複層ガラスは中空層があることで断熱性能が高まり、結露防止、室内側冷暖房の負荷軽減などの利点があり、ガラスサッシとして一般住宅用を主として広く使われるようになった。
尚、本発明において、ガラスサッシとは複層ガラス、合わせガラスまたは合わせ複層ガラス等を含むガラス板に予め枠が制作・調整されていて、固定窓、可動窓等の窓、開閉ドア等のドアへの取り付けに際して1個の構成材として扱うことができるものを言う。
近年、一般住宅、特に集合住宅、道路の近く、鉄道沿線および空港の周辺の住宅等、ビル、オーディオルーム、ピアノ室、図書館、美術館等においては、好まれざる音、または音楽や会話の伝達を阻害する音である騒音に対する関心が高まり、建物の床、壁、天井等には吸音材が埋め込まれ、ドアにも防音または遮音ドアが使用されるようになってきている。加えて、音が通過しやすい窓においても、断熱性能とともに防音性能を有することが求められる。よって、窓は、空気等の媒体の粗密波として伝わる縦波である音を減衰させることが要求されるようになってきた。
複層ガラスは断熱性能には優れるが、中空層を含めた同厚のガラス板に比較すると遮音性能は低い。このことは、密度の大きい物ほど音を吸収減衰しやすく、また、固体抵抗により振動し難いので、ガラスの方が、気体であり分子が動き易い空気より、音の吸収減衰が大きいことによる。
複層ガラスは、ガラス板、中空層、ガラス板の構成であるために、音の反射面は多いが、コインシデンス効果、中空層における共鳴透過等の問題があり、複層ガラスは、中空層を除いた同厚のガラス板と比較し遮音に優れた波長域もあるが劣る波長域もある。尚、共鳴透過とは、複層ガラスのように中空層が6ミリ、12ミリというように狭い場合は、2枚の板ガラスが中空層を通して共鳴し、ある周波数付近では遮音性能が低下することをいう。
コインシデンス効果とは、板状の材料において特有の周波数で透過損失が小さくなる、言い換えれば、遮音性能が低下する現象である。具体的には板面に音が、斜めに入射すると板面上の位置によって音圧に位相差ができるため、板面にそって固有の屈曲強制振動を生じ、ある周波数で音の透過が大きくなり遮音性能が低下する現象である。サッシの遮音においては、このコインシデンス効果の発生を抑制しなければならない。
合わせガラスは、ガラス板と樹脂中間層の界面による反射、ガラスと直に接着した樹脂中間層によるコインシデンス効果の抑制、樹脂中間層の粘性抵抗による粗密波である音の吸収減衰があり、遮音性能を向上させるための設計が可能である。
そこで、化学組成を変えて粘性等の物性を異ならせた透明樹脂を積層させて遮音性能を高めるための遮音性中間膜が開発された。従来のポリビニルブチラール(以下、PVBと略する)同様、ガラス板の間に挟みこみ、加熱溶融することでガラス板を接着一体化させて合わせガラスとする。このような遮音性中間膜は、例えば、特許文献1、2に開示されている。
特許文献1には、 アセタール基の炭素数が4〜6であり、かつ、アセチル基が結合しているエチレン基量の平均値の、主鎖の全エチレン基量に対するモル分率が8〜30モル%であるポリビニルアセタール樹脂(A) と可塑剤とからなる少なくとも1つの層(A) と、アセタール基の炭素数が3〜4であり、かつ、アセチル基が結合しているエチレン基量の平均値の、主鎖の全エチレン基量に対するモル分率が4モル%以下であるポリビニルアセタール樹脂(B) と可塑剤とからなる少なくとも1つの層(B)とが積層されてなる、合わせガラス用中間膜が開示されている。
また、特許文献2にはポリビニルアセタール樹脂と可塑剤からなる厚み0.05mm以上の層(A) と、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤からなる層(B)とが、層(B)/層(A)/層(B) なる積層構成で積層され、層(A) のポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールが炭素数6〜8のアルデヒド(a) と炭素数2〜4のアルデヒド(b) とにより共アセタール化された樹脂であって、アルデヒド(a) でアセタール化された部分と、アルデヒド(b)でアセタール化された部分との重量比が60:40〜100:0の範囲にあり、層(B) のポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールが炭素数2〜4のアルデヒド(b) と、炭素数6〜8のアルデヒド(a) により共アセタール化された樹脂であって、アルデヒド(b)でアセタール化された部分と、アルデヒド(a)でアセタール化された部分との重量比が80:20〜100:0の範囲にあり、層(A)と層(B)の少なくとも一方のポリビニルアセタール樹脂は共アセタール化された樹脂であることを特徴とする遮音性中間膜が開示されている。
尚、サッシの遮音性能の規格は、JIS A4706:2000「サッシ」に記載されている。即ち、JIS A4706:2000において、サッシの遮音性は、遮音等級T−1等級、T−2等級、T−3等級、T−4等級に分けられる。サッシの片側から音を出し、反対側でサッシによる音の反射、吸収減衰による音圧レベルの減少を測ることで、サッシの音響透過損失を前記JIS規格に定める各周波数で測定し、遮音等級T−1等級線、T−2等級線、T−3等級線、T−4等級線に準拠し、前記JISに記載された条件に適合したサッシを、各々遮音等級T−1等級、T−2等級、T−3等級、T−4等級と評価される。
図1にJIS A4706:2000に記載される遮音等級線のグラフを示す。
JIS A4706:2000において、次のa)またはb)のいずれかに適合する場合、図1に示す等級線で表される等級としている。
a)125Hz〜4000Hzの16点における音響透過損失が、全て該当する遮音等級線を上回ることとする。尚、各周波数帯域で該当する遮音等級線を下回る値の合計が3dB以下の場合は、その遮音等級とする。
b)全周波数帯域において、数1の式によって、音響透過損失を換算し、その換算値(6点)が該当する遮音等級線を上回ることとする。
図1に示すように、音響透過損失による遮音等級線において、500Hz以上の遮音性能が、遮音等級T−3等級は35dB以上である。遮音等級T−3等級に合格するには、音響透過損失が前述の等級線を実質的に上回る必要がある。
尚、デシベル(dB)は音圧レベルの単位であり、音圧レベルは音による大気圧から圧力変動を対数で表した無次元量としデシベル(dB)を単位として表される。圧力変動は音圧レベル10dBで3.2倍変動する。音圧レベルはある音の音圧P(単位:Pa)と人間の最小可聴音である基準音圧P0(2×10−5Pa)との比の常用対数を20倍したものとして定義され、dBで表される。
このような遮音等級T−3等級に合格する防音複層ガラス(商品名、ペアレックスソネス、セントラル硝子株式会社製)が、市販されている。
また、合わせガラスに用いる中間膜を多層構成にすることで、T−3等級を達成している合わせガラスが、特許文献4に開示されている。
他方、地球温暖化を抑制し、CO2の削減が、近年、広範囲に要求されるようになり、平成18年に国土交通省告示第378号「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」(以後国土交通省告示第378号という)が告示された。
この指針において、窓ガラスの中央部の熱貫流率が、北海道などのI地域、青森県、岩手県、秋田県などのII地域に対しては、2.08W/m・K以下と、また、宮城県、山形県、福島県、新潟県、長野県などのIII地域に対しては、3.01W/m・K以下と定められている。
特開平6−926号公報 特開平5−104687号公報 特開2007−091491号公報
本発明は、高い遮音性能と断熱性能を有する複層ガラスを提供すること、特に、一般住宅で使用される厚さ100mmの標準サッシ用枠に適用できる、JIS A4706:2000に規定されるT−3等級の遮音性能を有し、国土交通省告示第378号のI地域およびII地域に対して要求される熱貫流率が、2.08W/m・K以下の複層ガラスを提供することを課題とする。
本発明の複層ガラスは、複層ガラスを構成する一対のガラス板が単板ガラスと樹脂中間膜を用いた合わせガラスとからなる複層ガラスにおいて、単板ガラスの厚さが5mm以上であり、合わせガラスのガラス部の厚さが6mm以上であり、合わせガラスに用いられる中間膜が遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成であり、中空層の層厚が8mm以上であり、中空層に面するガラス面の少なくとも1つの面に放射率εが0.03〜0.1の低放射膜が形成されてなり、複層ガラスの厚さが40mm以下であり、JIS R3107:1998による熱貫流率が2.08W/m・K以下であり、JIS A4716:2000に記載されるT−3等級の遮音性能を有することを特徴とする複層ガラスである。
また、本発明の複層ガラスは、前記複層ガラスにおいて、遮音性能を高める層(A)が、ポリビニルアルコールを炭素数6〜8のアルデヒド(a)と炭素数2〜4のアルデヒド(b)とにより共アセタール化された樹脂であって、アルデヒド(a)でアセタール化された部分が重量比で60%以上のポリビニルアセタール樹脂でなることを特徴とする複層ガラスか、あるいは、遮音性能を高める層(A)が、ゴム弾性を示すスチレンとゴム系樹脂モノマーとの共重合体でなることを特徴とする複層ガラスである。
本発明の複層ガラスは、一般住宅で使用される厚さ100mmの標準サッシ用枠に適用できる、JIS A4706:2000「サッシ」に規定される、T−4等級の遮音性能、および国土交通省告示第378号のIII地域に使用できる断熱性能を有する複層ガラスの提供を可能にした。
本発明の複層ガラスは、図2に示すように、単板ガラスG1と合わせガラスG2を対向配置し、単板ガラスG1と合わせガラスG2の間に中空層2が密閉された空間として形成されてなる複層ガラスである。
単板ガラスG1、あるいは合わせガラスG2の対向して向かい合う2つのガラス面には、少なくとも1つの面に低放射膜10が形成してなり、低放射膜10の放射率εは、0.03〜0.1の間にあることが望ましい。
低放射膜10は、Ag膜と金属の酸化物膜、窒化物膜、あるいは窒酸化物膜との積層膜をスパッタリング法でガラス表面に形成することができる。
合わせガラスG2は、2枚のガラス板G3、G4を、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成の中間膜1により接着されてなるものである。
遮音性能を高める層(A)として、ポリビニルアルコールを炭素数6〜8のアルデヒド(a)と炭素数2〜4のアルデヒド(b)とにより共アセタール化されたポリビニルアセタール樹脂を用いることが好ましく、該ポリビニルアセタール樹脂において、アルデヒド(a)でアセタール化された部分が重量比で60〜100%であることが好ましい。
あるいは、遮音性能を高める層(A)として、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させたもの、または当該共重合体を水素添加したものを用いるのが好ましい。
ゴム系樹脂モノマーとしては、イソプレン、ブタジエン、アクリロニトリル、クロロプレン、ブチレン、ウレタン、アクリル等を用いることができる。
特に、遮音性能を高める層(A)として、スチレンを5〜40重量%とゴム系樹脂モノマーを60〜95重量%で共重合させて水素添加したものが好ましく、より好ましくは、スチレンとイソプレン・ブタジエンをブロック共重合させて水素添加したものである。
熱接着性樹脂の層(B)として、合わせガラス用中間膜樹脂のPVB系(例えば積水化学工業株式会社製(商品名)S−LEC film)、EVA系(例えば積水化学工業株式会社製(商品名)S−LEC EN filmや東ソー株式会社製(商品名)メルセンG)、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル系、ウレタン系、塩化ビニル系から選ばれる1種以上の樹脂が好適に用いられる。
遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟持した3層の中間膜1において熱接着性樹脂の層(B)の厚さは、遮音性能を高める層(A)の厚さを1として、0.1〜1.0の範囲にすることが望ましく、また、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟持して積層した3層の中間膜1の厚さは0.2mm以上とすることが望ましい。これは、3層の中間膜1をガラス板G3、G4で挟持して作製される合わせガラスG2の遮音性能を有効とするためである。
また、合わせガラスG2を作製するときの中間膜の取り扱いからも、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟持した3層の中間膜1の厚さは0.2mm以上であることが好ましい。
単板ガラスG1と合わせガラスG2の間に、乾燥剤3を充填した中空部を有するスペーサー4を挟み込み、スペーサー4の両側には接着剤5が貼着され、スペーサー4と単板ガラスG1と合わせガラスG2は接着一体化されている。
単板ガラスG1と合わせガラスG2はスペーサー4で隔置され、密閉された中空層2が形成される。中空層には空気あるいはArガスが充填されている。
本発明の複層ガラスに用いる単板ガラスG1、合わせガラスG2に用いるガラス板G3、G4には、フロート法等で製造されたフロートガラス、フロートガラスに風冷強化または化学強化等の強化処理がなされた強化ガラス等が使用できる。
スペーサー4には、アルミニウム製あるいはステンレス鋼製のものが好適に用いられ、中に乾燥剤3が充填されている。乾燥剤3にはゼオライト等を用いる。接着剤5には、ブチルゴム系接着剤が好適である。
また、単板ガラスG1と合わせガラスG2とスペーサー2で形成されるガラス周辺部の凹部には、水密性を向上させるために、シーリング剤6が充填されていることが好ましい。
シーリング剤6には、シリコーンシーラントまたはポリサルファイドシーラントを用いることができる。
また、シーリング剤6を、ポリサルファイドシーラントとシリコーンシーラントの二層としてもよい。
また、合わせガラスの中間膜1が失透しないように、合わせガラスG2の端部にはシーラント7の塗膜を形成されていることが好ましく、あるいは、樹脂製または金属製の板を合わせガラスG2の端部に貼り付けても良い。
合わせガラスG2の中間膜1に、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成の中間膜を用いる複層ガラスは、中空層2を満たす気体を空気とした場合、単板ガラスG1の厚さを5mm以上、合わせガラスG2に用いるガラス板G3、G4の厚さの合計が6mm以上とし、さらに、空気層の厚さを6mm以上とすると、JIS A4706:2000「サッシ」に規定される遮音性能が、T−3等級を満たすので、好ましい。
なお、遮音性能の等級は、全て、JIS A4706:2000「サッシ」に基づく値とする。
また、合わせガラスG2の中間膜1に、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成の中間膜を用いる複層ガラスは、中空層2を満たす気体を空気とした場合、単板ガラスG1の厚さを3mm以上、合わせガラスG2に用いるガラス板G3、G4の厚さの合計が6mm以上とし、さらに、空気層の厚さを10mm以上とすると、JISR3107:1998「板ガラス類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定方法」に基づいて算定される熱貫流率が、平成18年に告示された国土交通省告示第378号「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」のI地域およびII地域に定められている、熱貫流率が2.08W/m・K以下であることを満たすので、好ましい。
さらに、合わせガラスG2の中間膜1に、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成の中間膜を用いる複層ガラスにおいて、中空層2を満たす気体を空気とした場合、単板ガラスG1の厚さを5mm以上、合わせガラスG2に用いるガラス板G3、G4の厚さの合計が6mm以上とし、さらに、空気層の厚さを9mm以上とする構成は、JIS A4706:2000「サッシ」に規定される遮音性能が、T−3等級を満たし、JISR3107:1998「板ガラス類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定方法」に基づいて算定される熱貫流率が、平成18年に告示された国土交通省告示第378号「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」のI地域およびII地域に定められている、熱貫流率が2.08W/m・K以下であることを満たすので、好適な室内の音環境を実現するとともに、省エネルギーに有効なガラスを提供できるものである。
さらに、複層ガラスを窓枠にはめ込む場合、標準的なサッシに適用させるには、複層ガラスの厚さは40mm以下とすることが望ましい。
従って、本発明の複層ガラスの構成は、合わせガラスG2の中間膜1に、遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成の中間膜を用いる複層ガラスであり、中空層2を空気で満たし、単板ガラスG1の厚さを5mm以上、合わせガラスG2に用いるガラス板G3、G4の厚さの合計が6mm以上とし、空気層の厚さを9mm以上とし、複層ガラスの厚さは40mm以下とすることが望ましい。
さらに、中空層2の厚さを8mm以上とするためには、単板ガラスG1の厚さと合わせガラスに用いられるガラス板G2、G3の厚さとの合計は31mm以下とすることが望ましい。
以下に本発明の好適な実施例を記載するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
図2に示す複層ガラスを作製した。単板ガラスG1には厚さ10mmのフロートガラスを用いた。合わせガラスG2のガラス板G3、G4には、共に厚さ3mmのフロートガラスを用いた。
さらに、単板ガラスG1の表面に、ZnO膜、Ag膜、Al膜、ZnO膜、Ag膜、Al膜、ZnO膜、TiO膜を、この順にスパッタリング法で積層し、放射率εが0.1の低放射膜10を形成した。
単板ガラスG1と合わせガラスに用いたガラス板G3、G4の厚さの合計は16mmである。
合わせガラスG2の中間膜1には、 熱接着性樹脂の層(B)の間に、遮音性能を高める層(A)を成形して、層(B)/層(A)/層(B)の3層構成の中間膜を作製し、用いた。熱接着性樹脂の層(B)の厚さを0.05mmとし、3層構成の中間膜の厚さを0.30mmで3層構成の中間膜を作製した。
遮音性能を高める層(A)は、まず、ポリビニルアルコールにn−オクチルアルデヒドを加えて、アセタール化度66モル%のポリビニルアセタールの白色樹脂粉末を作製し、次いで、このポリビニルアセタールの粉末に、可塑剤としてトリエチレングリコールを、また、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を加え、混練したのち、ナイフコート法の成膜装置で、ポリエステルフィルムに厚さが約0.2mmとなるように塗膜した後、乾燥させて、作製した。
次に、熱熱接着性樹脂の層(B)と前述の塗膜とを合せて熱圧着し、ポリエステルフィルムを剥がし、さらに熱接着性樹脂の層(B)を重ねて、接着性樹脂の層(B)/遮音性能を高める層(A)/接着性樹脂の層(B)の、3層構成の中間膜を作製した。
接着性樹脂の層(B)として、合わせガラス用中間膜樹脂のPVB系の樹脂(積水化学工業株式会社製(商品名)S−LEC film)を用いた。
単板ガラスG1と合わせガラスG2との間に、乾燥剤3としてのゼオライトを充填した中空部を有するアルミニウム製のスペーサー4を挟み込み、スペーサー4の両側にブチルゴム接着材5を貼着し、単板ガラスG1と合わせガラスG2とを、スペーサー4を介してブチルゴム接着材3で接着一体化し、単板ガラスG1と合わせガラスG2を隔置した。中空層4の厚さは9mmとした。中空層4には空気を充填した。複層ガラスの厚さは、25mmであった。
単板ガラスG1と合わせガラスG2とスペーサー4に囲まれた凹部のシーリング剤6としてポリサルファイドシーラントを用いた。
JIS A 1416:2000「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」に準拠して、実施例及び比較例の音響透過損失の測定を行った。
さらに、測定された音響透過損失の値を用いて、JIS A 1419:2000「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法−第1部:空気音遮断性能」に記載されている平均値を算出し、JIS A 4706:2000「サッシ」に記載の等級を求めた。本実施例で作製した複層ガラスの遮音性能は、T−3等級を満たした。
また、JIS A4706:2000に準拠する熱還流率は、 1.97W/m・Kであった。
実施例2
中間膜1に以下に記載するも中間膜を用いた他は、全て実施例1と同様にした。
熱接着性樹脂の層(B)の間に、遮音性能を高める層(A)を成形して、層(B)/層(A)/層(B)の3層構成の中間膜を作製し、合わせガラスG2の中間膜1に用いた。熱接着性樹脂の層(B)の厚さを0.05mmとし、3層構成の中間膜の厚さを0.30mmで3層構成の中間膜を作製した。
遮音性能を高める層(A)には、ASTM D1238に準拠するメルトフローレートが2g/10minの、スチレン単位が12重量%、イソプレン・ブタジエン単位が88重量%でなる、スチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体に水素添加してなるものを用い、また熱接着性樹脂の層(B)には、ケン化EVA系の樹脂(東ソー株式会社製、商品名メルセンG7055)を用いた。
本実施例で作製した複層ガラスも、遮音性能は、T−3等級を満たし、JIS A4706:2000に準拠する熱還流率は、 1.97W/m・Kであった。
JIS A4706:2000に記載される遮音等級線のグラフである。 単板ガラスと合わせガラスを用いた複層ガラスの、主要部断面図である。
符号の説明
G1 単板ガラス
G2 合わせガラス
G3、G4 ガラス板
1 中間膜
2 中空層
3 乾燥剤
4 スペーサー
5 ブチルゴム接着材
6 シーリング剤
7 シーラント
10 低放射膜

Claims (3)

  1. 複層ガラスを構成する一対のガラス板が単板ガラスと樹脂中間膜を用いた合わせガラスとからなる複層ガラスにおいて、単板ガラスの厚さが5mm以上であり、合わせガラスのガラス部の厚さが6mm以上であり、合わせガラスに用いられる中間膜が遮音性能を高める層(A)を熱接着性樹脂の層(B)で挟み込んだ3層構成であり、中空層の層厚が8mm以上であり、中空層に面するガラス面の少なくとも1つの面に放射率εが0.03〜0.1の低放射膜が形成されてなり、複層ガラスの厚さが40mm以下であり、JIS R3107:1998による熱貫流率が2.08W/m・K以下であり、JIS A4716:2000に記載されるT−3等級の遮音性能を有することを特徴とする複層ガラス。
  2. 遮音性能を高める層(A)が、ポリビニルアルコールを炭素数6〜8のアルデヒド(a)と炭素数2〜4のアルデヒド(b)とにより共アセタール化された樹脂であって、アルデヒド(a)でアセタール化された部分が重量比で60%以上のポリビニルアセタール樹脂でなることを特徴とする請求項1に記載の複層ガラス。
  3. 遮音性能を高める層(A)が、ゴム弾性を示すスチレンとゴム系樹脂モノマーとの共重合体でなることを特徴とする請求項1に記載の複層ガラス。
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