JP2010131928A - 昇華型熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーマルヘッド等の発熱記録部材からの熱により所望の転写画像を被熱転写体に記録するために用いられる昇華型熱転写記録媒体の提供を課題とする。
【解決手段】基材の一方の面に、水酸基を有する熱可塑性樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物を少なくとも含んでなる耐熱性樹脂層が少なくとも設けられ、他方の面に、昇華性染料と、樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物とを少なくとも含んでなる染料層が少なくとも設けられている昇華型熱転写媒体であって、
該染料層の樹脂は、2種類のポリビニルアセタール樹脂であり、一方のポリビニルアセタール樹脂の平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が、他方のポリビニルアセタール樹脂よりも大きいことを特徴とする、昇華型熱転写記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明はサーマルヘッド等の発熱記録部材からの熱により所望の転写画像を被熱転写体に記録するために用いられる昇華型熱転写記録媒体に関する。
従来から、文字または絵柄等の画像を被熱転写体に記録するための熱転写記録方式として、昇華型熱転写記録方式や溶融型熱転写記録方式等が採用されている。その内、昇華型熱転写記録方式では、基材上に染料やバインダー等を含む染料層を設けた昇華型熱転写記録媒体の染料層表面と、他の基材上に染料を受容する受容層を設けた被熱転写体の受容層表面とを互いに重ね合わせ、昇華型熱転写記録媒体の染料層を設けていない面から文字または絵柄等の画像の情報に対応して温度制御されるサーマルヘッドからの熱により、染料層中の染料を昇華させ、受容層へ移行させることで、所望の文字または絵柄等の画像を記録している。
このような昇華型熱転写記録方式は、文字や図表等のモノクロプリントや、デジタルカメラ画像またはコンピューターグラフィックス画像等のカラープリントに広く採用されている。
ところで、昇華型熱転写記録方式による記録に際しては、昇華型熱転写記録媒体の高温で溶融した染料層が急激に冷却される動作が含まれるため、昇華型熱転写記録媒体の構成が適切でないと昇華型熱転写記録媒体自体がサーマルヘッドに固着してしまうことがある。この場合には、サーマルヘッドと昇華型熱転写記録媒体とを引き剥がす時に、印字音や紙送り方向の印字とび、場合によっては昇華型熱転写記録媒体自体の破断等が発生することがある。
これらの問題点を解決するため、昇華型熱転写記録方式においては基材のサーマルヘッドに接する面が記録時に加えられる熱に耐えられる様にするため、基材のサーマルヘッドに接する面に熱可塑性樹脂とイソシアネートからなる熱硬化性樹脂の耐熱性樹脂層を設けることがある(例えば、特許文献1参照。)。また、滑り性をよくるために、この層にタルクやリン酸エステル等の滑剤を含ませることもある。
一方、染料層の構成成分であるバインダー樹脂としては、例えばポリビニルアセタール等のビニル系樹脂が使用されているが、これらはサーマルヘッドからの熱により加熱された時に軟化し、その際に染料を熱拡散させて被熱転写体に移行させ、そこに転写画像を記録するように働く。
このような作用をなすバインダー樹脂としては、上述したように、サーマルヘッドから印画出力用の加熱がなされた場合には、速やかに染料を拡散させるという特性と、それ以外の時には、染料の凝集、析出等を生じさせないという特性という、相反する特性が求められることになる。
このうち、昇華型熱転写記録媒体における染料の凝集、析出は、発生した時点で品質に重大な悪影響を与えるため、これらが発生しないようにするための施策がまずとられる。そのためには、例えばバインダー樹脂としてはガラス転移温度(Tg)が高いものを選択して用いるようになるが、分子量も大き目のものとなってしまうため、そのようなバインダー樹脂を含有する染料層形成用材料で染料層を形成する際には加工特性が悪くなってしまう。
また、昇華型熱転写記録媒体は、一般的には巻き取った状態で保存されるため、昇華型熱転写記録媒体の基材の一面に設けられている染料層の面と、他方の面に設けられているバックコート層の面とが接することになる。
そのため、バックコート層の形成用材料が染料を吸着するような材料である場合には、染料層の染料がバックコート層へ移行し、裏移りすることがある。その結果、そのような熱転写記録媒体を用いて行う熱転写記録は十分な感度が得られないという問題もあった。
特許第2630943号公報
本発明が解決しようとする課題は、加工特性を損なうことなく製造することが可能で、裏移りを起こすことなく、また、スティッキングも生じさせないで熱転写記録が行われるようにした昇華型熱転写記録媒体を提供することにある。
以上のような課題を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、基材の一方の面に、水酸基を有する熱可塑性樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物を少なくとも含んでなる耐熱性樹脂層が少なくとも設けられ、他方の面に、昇華性染料と、樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物とを少なくとも含んでなる染料層が少なくとも設けられている昇華型熱転写媒体であって、
該染料層の樹脂は、2種類のポリビニルアセタール樹脂であり、一方のポリビニルアセタール樹脂の平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が、他方のポリビニルアセタール樹脂のものよりも大きいことを特徴とする、昇華型熱転写記録媒体である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の昇華型熱転写記録媒体において、前記2種類のポリビニルアセタール樹脂のうち、平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が大きいポリビニルアセタール樹脂の重量が、染料層に含まれる反応生成物の重量の40〜90%であることを特徴とする。
本発明の昇華型熱転写記録媒体は、加工特性を損なうことなく製造することが可能で、裏移りを起こすことなく、また、スティッキングも生じさせないで熱転写記録が行われる。
図1には、本発明の昇華型熱転写記録媒体の概略の断面構成が示してある。この昇華型熱転写記録媒体は、基本的には、基材1の一方の面に、水酸基を有する熱可塑性樹脂と硬化剤とから得られる反応生成物を少なくとも含んでなる耐熱性樹脂層2が設けられ、他方の面に、昇華性染料と、樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物とを少なくとも含んでなる染料層5、6、7が少なくとも設けられてなるものである。
図中、3は易接着層、4はセンサーマーク、8は接着層、9は剥離層、10離型層を示している。これらは従来の昇華型熱転写記録媒体に設けられているものと同等のものである。
耐熱性樹脂層2は、基材1の染料層5、6、7が設けられる面とは反対の面に形成される。この耐熱性樹脂層2は、サーマルヘッドと昇華型熱転写記録媒体とが熱転写記録時に加えられる熱により固着することを防ぐ目的で設けられる。
この耐熱性樹脂層2は、上述したように、水酸基を有する熱可塑性樹脂と硬化剤とからなる反応生成物を少なくとも含んでなる層である。層中には、必要に応じて、リン酸エステル系界面活性剤やタルク等の活剤を含ませておいてもよい。
水酸基を含む熱可塑性樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ウレタンポリオール等を具体例として挙げることができる。これらの中では、アクリルポリオールが好ましく用いられる。なお、ここで用いられるアクリルポリオールとしては、できるだけ高分子量であることが望ましい。
この熱可塑性樹脂の水酸基は、あまり多くなると耐熱性樹脂層を硬くし、取扱い時に曲げ等の力が加わると、基材の動きに追従でき難くなるため、OHV(水酸価基)が50〜200、好ましくは80〜130mmKOH程度にあることが望ましい。
一方、硬化剤としては、多価イソシアネートが用いられる。イソシアネート類としては、黄変するが硬い皮膜の得られるTDI系と、黄変しない代わりに耐環境性が劣るHID系とがり、また、合成方法の違いによりアダクト型とイソシアヌレート型に分けられる。本発明の熱転写記録媒体においては、これらのどれを用いても特に問題はない。但し、後述する染料層中の昇華性染料が移行することがなくかつ、柔軟な皮膜を形成させるためには、TDI系のものを選択して耐性を持たせるようにすると共に、アダクト型のものも併せて選択することにより、柔軟性を持たせるようにすることがより好ましい。
他方、このような耐熱性樹脂層2を設ける基材1としては、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムが機械強度が高く、表面が平滑でもあることから好ましく用いられる。この中では、特にポリエステルフィルムに分類されるPET(ポリエチレンテルフタレート)フィルムが比較的安価である上、薄くても高い強度が確保できるのでより好ましく用いられる。また、厚みは感度を低下させないようにするために薄い方が良いが、ある程度の機械強度も保持する必要があること、また加工時のハンドリングについても考慮する必要があるため、1〜50μm程度とすればよい。3μmから10μm程度であればより好ましい。
染料層5、6、7は、昇華性染料と、樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物を少なくとも含んでなる層である。
この染料層5、6、7の構成材料中の上述した樹脂としては、2種類のポリビニルアセタール樹脂が用いられる。このうち、一方のポリビニルアセタール樹脂の平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比を、他方のポリビニルアセタール樹脂のものより大きくすることで、粘度を下げることができ、本発明の昇華型熱転記録媒体を製造するときの加工性を向上させることができる。
特に、2種類のポリビニルアセタール樹脂のうち、平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が大きいポリビニルアセタール樹脂の重量が、染料層に含まれる反応生成物の重量の40〜90%である場合は加工性がより向上するようになる。
また、2種類のポリビニルアセタール樹脂の組み合わせにおいて、重合度に関しては100〜1000のものと、重合度が1000〜2500のものとの組合せを一例として挙げることができる。
さらに、上記した特性を有する2種類のポリビニルアセタール樹脂のガラス転移点は、双方とも80℃以上であることが好ましい。110℃以上であればより好ましい。ガラス転移点が低い場合、スティッキングなどの感熱転写異常を起こす可能性が高くなる。
一方、染料層5、6、7に含ませる硬化剤としては、前記した耐熱性樹脂層2の構成材料として用いられる硬化剤と同様に多価イソシアネートが用いられる。イソシアネート類としては、上述したように、黄変するが硬い皮膜の得られるTDI系と、黄変しない代わりに耐環境性が劣るHID系とがあり、また、合成方法の違いによりアダクト型とイソシアヌレート型とタイプに区分けされるが、それらどれを用いても特に問題はない。但し、裏移り防止のために染料を吸着させることがなくかつ、染料の溶解性の高い皮膜を得ることができるようにするために、TDI系のものを選択することにより耐性を持たせるようにすると共に、アダクト型のものも併せて選択することにより溶解性を持たせるようにすることが好ましい。
上述したような2種類のポリビニルアセタール樹脂及び硬化剤からなる反応生成物を主体とし、さらに昇華性染料を含んでなる染料層が設けられている昇華型熱転写記録媒体は、加工特性を損なうことなく製造することが可能で、裏移りを起こすことなく、また、スティッキングも生じさせないで熱転写記録が行われるようになる。
染料層に含ませる昇華性染料としては、サーマルヘッドからの熱に対してのみ拡散し、保管時には拡散しないこと、光により退色しないこと、染料層の構成材料中で溶解することなどの特性が求められる。
上述した染料層は、染料層5がイエロー、染料層6がマゼンタ、染料層7がシアンの色相を呈するようになっている。これらの色相を1つの染料で達成することは難しいので、通常は数種類の染料を染料層中に混合して用いる。具体的には、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系等の染料である。
より具体的には、イエロー系のものとしては、C.I.ソルベントイエロー14、16、29、30、33、56、93、C.I.ディスパースイエロー7、33、60、141、201、231等が、マゼンタ系のものとしては、C.I.ソルベントレッド18、19、27、143、182、C.I.ディスパースレッド60、73、135、167、C.I.ディスパースバイオレット13、26、31、56等が、そしてシアン系のものとしては、C.I.ソルベントブルー11、36、63、105、C.I.ディスパースブルー24、72、154、354等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について説明する。
基材として厚さ5μmのポリエステルフィルム(商品名:テトロン(R)フィルム 帝人デュポンフィルム(株)製)を用い、その一方の面に下記組成の耐熱性樹脂層形成用インキ(耐熱性樹脂層形成用材料)を用いてバーコーターにより塗布量1.0g/m2で薄膜を塗布し、しかる後に塗布薄膜を加熱乾燥させて耐熱性樹脂層を形成した。
<耐熱性樹脂層形成用インキの組成>
アクリルポリオール
(商品名:アクリット6BT−307 大成ファインケミカル(株)製、Tg76℃)
21重量部
トルエン 43重量部
メチルエチルケトン 18重量部
イソシアネート(商品名:タケネートP20 三井化学ポリウレタン(株)製)
14重量部
ステアリン酸亜鉛 1重量部
リン酸エステル系界面活性剤 3重量部
次に、下記に示す組成の染料層形成用インキ(染料層形成用材料)を用いてイエロー、マゼンタ、シアンの3種類の色相を呈するイエロー色染料層、マゼンタ色染料層、シアン色染料層を前記基材の耐熱性樹脂層形成面とは反対の面に面順次で形成し、実施例に係る昇華型熱転写記録媒体を得た。
なお、各染料層は、バーコーターを用いて各層の形成用インキを塗布量が1.0g/m2となるようにして薄膜を塗布し、しかる後に塗布薄膜をオーブンにて加熱乾燥させて形成した。
<イエロー色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Yellow 201) 8重量部
ポリビニルアセタールA
(商品名:エスレックKS−1 積水化学工業(株)製);重合度300、ポリビニルアルコール重量比 11%) 3重量部ポリビニルアセタールB
(商品名:エスレックBX−5 積水化学工業(株)製);重合度1400、ポリビニルアルコール重量比 16%) 3重量部ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<マゼンタ色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Red 60) 8重量部
ポリビニルアセタールA(商品名:エスレックKS−1 積水化学工業(株)製)
3重量部
ポリビニルアセタールB(商品名:エスレックBX−5 積水化学工業(株)製)
3重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<シアン色染料層形成用インキの組成>
溶剤染料(Solvent Blue 36) 8重量部
ポリビニルアセタールA(商品名:エスレックKS−1 積水化学工業(株)製)
3重量部
ポリビニルアセタールB(商品名:エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
3重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 32.3重量部
[比較例1]
以下に示す組成の染料層形成用インキを使用してイエロー色染料層、マゼンタ色染料層
、シアン色染料層をそれぞれ設けたほかは実施例と同様の条件で、比較のための比較例1に係る昇華型熱転写記録媒体を得た。
<イエロー色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Yellow 201) 8重量部
ポリビニルアセタールA(商品名:エスレックKS−1積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<マゼンタ色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Red 60) 8重量部
ポリビニルアセタールA(商品名:エスレックKS−1 積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<シアン色染料層形成用インキの組成>
溶剤染料(Solvent Blue 36) 8重量部
ポリビニルアセタールA(商品名:エスレックKS−1 積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
[比較例2]
以下に示す組成の染料層形成用インキを使用してイエロー色染料層、マゼンタ色染料層、シアン色染料層をそれぞれ設けたほかは実施例と同様の条件で、比較のための比較例2に係る昇華型熱転写記録媒体を得た。
<イエロー色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Yellow 201) 8重量部
ポリビニルアセタールB(商品名:エスレックBX−5 積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネーD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<マゼンタ色染料層形成用インキの組成>
分散染料(Disperse Red 60) 8重量部
ポリビニルアセタールB(商品名:エスレックBX−5 積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
<シアン色染料層形成用インキの組成>
溶剤染料(Solvent Blue 36) 8重量部
ポリビニルアセタールB(商品名:エスレックBX−5 積水化学工業(株)製)
6重量部
ジイソシアネート(商品名:タケネートD103 三井化学ポリウレタン(株)製)
0.5重量部
トルエン 42.2重量部
メチルエチルケトン 42.3重量部
以上のようにして得られた、実施例と比較例2、3に係る熱転写記録媒体を用い、それぞれについて耐温湿度試験、裏移り試験を下記のようにして行った。
(耐温湿度試験)
各熱転写記録媒体からサンプルを切り出し、それぞれを40℃90%の恒温恒湿槽に48時間入れた後、取出し、目視により観察した。恒温恒湿槽投入前のサンプルと比較した時、投入後にサンプルに変化が見られなかった場合は○とし、投入後において、皮膜の変色、染料の凝集が見られた場合は×とした。
(裏移り試験)
各熱転写記録媒体を巻き付けてから、それぞれを40℃70%の恒温恒湿槽に72時間入れた後、取出し、各色相を呈する染料層における反射濃度をマクベス918型機により測定した。
(加工適正)
実施例と各比較例で用いた染料層形成用インキを用い、卓上グラビア試験機K303マルチコータ(松尾産業(株)製)を用いて染料層を塗布して設けた。そして、染料層の塗布面の状態について目視で観察した。また、上記インキの粘度をハンディ型デジタル粘度計ビスコスティック(マルヤス工業社製)を用いて測定した。
結果は以下の表の通りとなった。
Figure 2010131928
本発明の昇華型熱転写記録媒体は、硬化剤と染料層のバインダーを規定することで、製造時における加工特性を良好に保つことができ、しかも保存中における染料の凝集や析出、裏移りなどの問題を起こすことなく良好な熱転写記録が行えることが分かった。
本発明の昇華型熱転写記録媒体の実施の形態を示す概略断面構成説明図である。
符号の説明
1・・・基材
2・・・耐熱性樹脂層
3・・・易接着層
4・・・センサーマーク
5・・・染料層(イエロー)
6・・・染料層(マゼンタ)
7・・・染料層(シアン)
8・・・接着層
9・・・剥離層
10・・離型層

Claims (2)

  1. 基材の一方の面に、水酸基を有する熱可塑性樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物を少なくとも含んでなる耐熱性樹脂層が少なくとも設けられ、他方の面に、昇華性染料と、樹脂及び硬化剤から得られる反応生成物とを少なくとも含んでなる染料層が少なくとも設けられている昇華型熱転写媒体であって、
    該染料層の樹脂は、2種類のポリビニルアセタール樹脂であり、一方のポリビニルアセタール樹脂の平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が、他方のポリビニルアセタール樹脂のものよりも大きいことを特徴とする、昇華型熱転写記録媒体。
  2. 前記2種類のポリビニルアセタール樹脂のうち、平均重合度及び分子中のポリビニルアルコール重量比が大きいポリビニルアセタール樹脂の重量が、染料層に含まれる反応生成物の重量の40〜90%であることを特徴とする、請求項1に記載の昇華型熱転写記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013028714A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Meisui:Kk ポリビニルアセタール系多孔質体の製造方法

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