JP2010131891A - 記録装置、記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱による被記録媒体の部位のバラツキを低減し記録品質を向上させることができる記録装置を提供すること。
【解決手段】 記録装置(1)は、媒体送り手段(32)と、記録ヘッド(41)と、第1媒体支持部(33)と、予備加熱手段34と、第2媒体支持部(43)と、記録時加熱手段44と、を備え、前記記録ヘッド(41)は、被記録媒体(P)における複数のエリア(B1〜B3)を、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、前記記録時加熱手段44は、送り方向Yにおいて均一な温度で構成されており、前記予備加熱手段34は、前記エリア(B1〜B3)に応じて送り方向Yに加熱する領域をエリア(A1〜A3)に分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成であることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、被記録媒体を送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段と、前記送り方向および被記録媒体の幅方向へ移動することができ、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリア毎に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドより送り方向上流側に設けられ、被記録媒体が記録される前段階で被記録媒体を支持する第1媒体支持部と、該第1媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する予備加熱手段と、前記第1媒体支持部より送り方向下流側であって、前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ、被記録媒体を支持する第2媒体支持部と、該第2媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する記録時加熱手段と、を備えた記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、記録後加熱部としての第1発熱体と、記録時加熱部としての第2発熱体と、予備加熱部としての第3発熱体とを有していた。このうち、前記記録ヘッドは、用紙に対してインクを吐出することができるように設けられていた。また、前記第1発熱体は、前記記録ヘッドより送り方向下流側に配設され、用紙に着弾したインクを記録後において乾燥させることができるように構成されていた。
またさらに、前記第2発熱体は、前記記録ヘッドと対向し、用紙を支持すると共に用紙を加熱することができるように構成されていた。また、前記第3発熱体は、前記第2発熱体より送り方向上流側に配設され、用紙を支持すると共に用紙を加熱することができるように構成されていた。所謂、予備加熱である。そして、該予備加熱により、記録時における用紙に着弾したインクの乾燥を促進することができた。
特開平3−251474号公報
しかしながら、用紙は加熱される加熱量に応じて収縮する性質を有する。具体的には、加熱により用紙中の水分が減少することによって収縮する。そして、停止した用紙に対して送り方向に分割されたエリア毎に記録ヘッドが幅方向に走査してインクを吐出する構成である場合、エリア毎に記録ヘッドにより記録が実行されるタイミングが異なる。
例えば、エリアが、上流側エリア、中間エリアおよび下流側エリアの3つに分割されていたとする。係る構成である場合、用紙の上流側エリア、中間エリア、および下流側のエリアでは、記録実行されるまでに受ける熱量がそれぞれ異なるため、収縮量が異なる。そのため、用紙の部位のバラツキが生じる。そして、記録品質を均一化することができない虞が生じる。例えば、幅方向におけるドット間隔が、上流側および下流側において異なる虞が生じる。
図5に示すのは、従来技術における予備加熱部および記録部における用紙が受ける熱量を示す図である。縦軸は用紙については用紙が受ける熱量を、発熱体については発熱体の温度を示す。一方、横軸は用紙の位置を示す。
図5に示す如く、従来技術における予備加熱部としての前記第3発熱体では、用紙を均一に加熱するように構成されていた。そして、送られる用紙が前記第3発熱体上で一時停止すると、用紙の上流側エリア、中間エリア、および下流側エリアは均一に熱量Q1を受ける。
その後、用紙は、記録部としての前記記録ヘッドと対向する前記第2発熱体上まで送られ一時停止する。前記第2発熱体は、前記第3発熱体と同様に用紙を均一に加熱するように構成されていた。そして、前記記録ヘッドは、先ず下流側エリア、次に中間エリア、最後に上流側エリアを幅方向へ走査しながらインクを吐出して記録を実行するように構成されていた。
ここで、用紙が前記第2発熱体上に停止してから下流側エリアが記録されるまでの間(t1)、下流側エリアは前記第2発熱体からさらに加熱され熱量Q2を受けるので、下流側エリアが受ける総熱量はQ1+Q2となる。
また、同様に、用紙が前記第2発熱体上に停止してから中間エリアが記録されるまでの間(t2)、中間エリアは前記第2発熱体からさらに加熱され熱量Q3を受けるので、中間エリアが受ける総熱量はQ1+Q3となる。ここで、熱量Q3はQ2より大である。
またさらに、同様に、用紙が前記第2発熱体上に停止してから上流側エリアが記録されるまでの間(t3)、上流側エリアは前記第2発熱体からさらに加熱され熱量Q4を受けるので、上流側エリアが受ける総熱量はQ1+Q4となる。ここで、熱量Q4はQ3より大である。
以上より、記録時までに、上流側エリア、中間エリア、および下流側エリアが受ける総熱量がそれぞれ異なる。そのため、用紙における各エリアに位置する箇所の収縮量が異なる。
その結果、前述したように、用紙の部位のバラツキが生じ、記録品質を均一化することができない虞が生じる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、加熱による被記録媒体の部位のバラツキを低減し記録品質を向上させることができる記録装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の記録装置は、被記録媒体を送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段と、前記送り方向および被記録媒体の幅方向へ移動することができ、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリア毎に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドより送り方向上流側に設けられ、被記録媒体が記録される前段階で被記録媒体を支持する第1媒体支持部と、該第1媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する予備加熱手段と、前記第1媒体支持部より送り方向下流側であって、前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ、被記録媒体を支持する第2媒体支持部と、該第2媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する記録時加熱手段と、を備え、前記予備加熱手段および前記記録時加熱手段の少なくとも一方は、前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における一の前記エリアが前記予備加熱手段から受けた第1熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該一のエリアが記録されるまでに該一のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第2熱量との和が、前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における前記一以外の他のエリアが前記予備加熱手段から受けた第3熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該他のエリアが記録されるまでに該他のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第4熱量との和と等しくなるように、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し該分割した領域毎に異なる温度で加熱する構成であることを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記予備加熱手段および前記記録時加熱手段の少なくとも一方は、前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における一の前記エリアが前記予備加熱手段から受けた第1熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該一のエリアが記録されるまでに該一のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第2熱量との和が、前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における前記一以外の他のエリアが前記予備加熱手段から受けた第3熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該他のエリアが記録されるまでに該他のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第4熱量との和と等しくなるように、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し該分割した領域毎に異なる温度で加熱する構成である。即ち、加熱する領域を熱的に分割する構成である。
ここで、前記「等しくなる」とは、完全に一致することではなく、誤差の範囲を含めて略等しくなることをいう。一般に、物体が受ける熱量と物体の温度との間には比例関係がある。従って、「前記第1熱量と前記第2熱量との和が、前記第3熱量と前記第4熱量との和と等しくなる」は、一のエリアが記録されるときの該一のエリアの温度が、他のエリアが記録されるときの該他のエリアの温度と略等しくなることでもある。
また、前記「前記予備加熱手段および前記記録時加熱手段の少なくとも一方は」について、例えば、前記予備加熱手段が前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し該分割した領域毎に異なる温度で加熱する構成である場合と、前記記録時加熱手段が前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し該分割した領域毎に異なる温度で加熱する構成である場合と、前記予備加熱手段および前記記録時加熱手段の両方が加熱する領域をそれぞれ分割して領域毎に異なる温度で加熱する構成である場合とがある。
三者とも、加熱されてから記録されるまでの間において、被記録媒体の複数のエリアがそれぞれ受ける熱量の和を等しくすることができる。即ち、複数のエリアがそれぞれ受ける熱量を一定にすることができる。従って、記録されるまでの間に、加熱されて被記録媒体(例えば用紙)中の水分が減少することによる前記エリア毎の収縮量を一定にすることができる。そして、被記録媒体(例えば用紙)の部位のバラツキを低減することができる。即ち、記録時における各エリアの被記録媒体(例えば用紙)の状態を同一にすることができる。その結果、記録品質を均一化することができる。
尚、被記録媒体の材質が材質中の水分量に関わらず、熱により伸縮する特性を有する場合も同様である。
上記内容を噛み砕いて説明すると以下のようになる。
前記複数のエリアがそれぞれ受ける熱量の和を等しくすることにより、送り方向上流側のエリアが記録されるときの該上流側のエリアの収縮量を、送り方向下流側のエリアが記録されるときの該下流側のエリアの収縮量と同じにすることができる。従って、同じ条件で、上流側および下流側のエリアを記録することができる。このとき、幅方向におけるドット間隔を、上流側および下流側において同じにすることができる。
そして、記録後において、仮に被記録媒体(例えば用紙)が空気中の水分を自然に吸収して安定した収束状態となった場合、被記録媒体(例えば用紙)の送り方向上流側および下流側は、同じように伸びる。このとき、幅方向におけるドット間隔は同じように広がる。その結果、空気中の水分を吸収して安定収束状態になったとき、記録画像が歪んだ状態となる虞がない。
尚、被記録媒体の材質が材質中の水分量に関わらず、熱により伸縮する特性を有する場合は、加熱により収縮し、放熱により伸びて元の大きさに戻るので、用紙の場合と同様の作用効果を得ることができる。加熱により伸びて、放熱により収縮する場合も同様の作用効果を得ることができるのは言うまでのない。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成であることを特徴とする。
ここで、前記「均一な温度」とは、完全に均一ではなく、誤差の範囲を含む略均一な温度をいう。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成である。従って、前記第2媒体支持部上において、インクに対して均一に熱を加えることができる。その結果、均一にインクを乾燥させることができる。即ち、温度が低いことによりインクの乾燥が不十分となる虞がない。
本発明の第3の態様の記録装置は、被記録媒体を送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段と、前記送り方向および被記録媒体の幅方向へ移動することができ、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリア毎に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドより送り方向上流側に設けられ、被記録媒体が記録される前段階で被記録媒体を支持する第1媒体支持部と、該第1媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する予備加熱手段と、前記第1媒体支持部より送り方向下流側であって、前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ、被記録媒体を支持する第2媒体支持部と、該第2媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する記録時加熱手段と、を備え、前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成であることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成である。従って、加熱されてから記録されるまでの間において、被記録媒体の複数のエリアがそれぞれ受ける熱量のバラツキを低減することができる。その結果、記録されるまでの間に、加熱されて被記録媒体(例えば用紙)中の水分が減少することによる前記エリア毎の収縮量のバラツキを低減することができる。そして、記録品質を均一化することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記記録ヘッドは、幅方向の一方へ走査する際のみに記録を実行する構成であり、前記予備加熱手段は、幅方向において、熱勾配を有しており、前記記録ヘッドが幅方向における記録を実行開始する側を、記録を終了する側より高い温度で加熱する構成であることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記記録ヘッドは、幅方向の一方へ走査する際のみに記録を実行する構成であり、前記予備加熱手段は、幅方向において、熱勾配を有しており、前記記録ヘッドが幅方向における記録を実行開始する側を、記録を終了する側より高い温度で加熱する構成である。従って、幅方向においても、記録が実行されるまでに受ける熱量の総和の差を低減することができる。その結果、幅方向における収縮量の差を低減することができる。そして、記録品質をより均一化することができる。特に幅方向に広い被記録媒体を記録する大型の記録装置において有効である。
本発明の第5の態様は、記録方法は、記録する前段階において第1媒体支持部に支持された被記録媒体を予備加熱手段により加熱する予備加熱工程と、前記第1媒体支持部に支持された被記録媒体を、前記第1媒体支持部より被送り媒体の送り方向下流側に設けられ被記録媒体を支持する第2媒体支持部上へ送る媒体送り工程と、該第2媒体支持部と対向し被記録媒体の送り方向および幅方向へ移動するように設けられた記録ヘッドが、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリアを送り方向下流側から順に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録実行工程と、前記第2媒体支持部に支持された被記録媒体を記録時加熱手段により加熱する記録時加熱工程と、を具備し、前記予備加熱工程は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱することを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、前記記録方法は、前記予備加熱工程と、前記媒体送り工程と、前記記録実行工程と、前記記録時加熱工程と、を具備している。従って、上記第3の態様と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の全体の概略を示す側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
図1に示す如く、プリンタ1は、給送部10と、紙揃え部20と、プレヒート部30と、記録部40と、ポストヒート部50と、排出部60とを備えている。このうち、給送部10は、ローラおよびベルトを備え、用紙Pを送り方向下流側(矢印Yの方向)へ給送することができるように構成されている。また、紙揃え部20は、ローラと、ベルトと、用紙Pの側端と当接するガイド部(図示せず)とを備えている。そして、給送された用紙Pの姿勢を正しながら用紙Pを送り方向下流側へ送ることができるように構成されている。
また、プレヒート部30は、紙揃え部20から送られた用紙Pを、記録部40へ送る前の段階において、予め熱を加えて温めてから送り方向下流側の記録部40へ送ることができるように構成されている。予め熱を加えるのは、後に用紙Pに着弾するインクの乾燥を促進するためである。具体的には、プレヒート部30は、記録部40まで延設された第1サクションベルト機構32と、予備加熱時用紙支持部33と、後述する予備加熱手段34(図2参照)とを有している。
このうち、第1サクションベルト機構32は、三つのローラ38、38、38aと、該三つのローラ38、38、38aに巻回された複数の穴を有するベルト39と、該複数の穴を介して空気を吸引する吸引手段(図示せず)とを有する。そして、送り方向下流側のローラ38aが駆動することにより、ベルト39が駆動し用紙Pを送ることができるように構成されている。また、第1サクションベルト機構32の上面側に形成される予備加熱時用紙支持部33が、用紙Pを裏面から支持することができるように設けられている。また、予備加熱時用紙支持部33には、熱伝導式の予備加熱手段34が設けられている。
ここで、「熱伝導式」とは、物体の内部を通って高温部から低温部へ熱を伝える方式をいう。即ち、物体が用紙Pと接触することにより熱を伝導する方式である。
例えば、予備加熱手段34の一例としてニクロム線を用いる手段がある。該ニクロム線を通電させることにより、ニクロム線自体が発熱し、予備加熱時用紙支持部33を介して用紙Pの裏面に熱を伝導することができる。また、前述した吸引手段は、ベルト39の複数の穴を介して予備加熱時用紙支持部33の上方の空気を下方へ吸引するように構成されている。
従って、吸引手段は、予備加熱時用紙支持部33上の用紙Pを、予備加熱時用紙支持部33にぴったりと吸着させることができる。その結果、用紙Pを加熱することができる。
またさらに、記録部40は、プレヒート部30から送られた用紙Pの表面に対して、インクを吐出して記録を実行することができるように設けられている。具体的には、記録部40は、プレヒート部30から延設された第1サクションベルト機構32と、記録時用紙支持部43と、記録ヘッド41とを有している。
また、記録時用紙支持部43は、第1サクションベルト機構32の上面側に形成され、用紙Pを裏面から支持することができるように設けられている。またさらに、記録ヘッド41は、記録時用紙支持部43の上方に、用紙Pの幅方向Xおよび送り方向Yへ移動可能に設けられている。詳しくは後述するように、幅方向Xに延設された一対の第1ガイド軸45、45、および送り方向Yに延設された一対の第2ガイド軸47、47に案内されながら、図示しないモータの動力によって移動するように構成されている。
そして、記録ヘッド41が幅方向Xへ移動しながらインクを用紙Pの表面に対して吐出することにより、記録が実行されるように構成されている。
尚、記録が実行されない所謂、待機状態では、記録ヘッド41は、記録領域外の待機位置に位置する。
ここで、「記録領域」とは、記録ヘッド41が記録時用紙支持部43と対向する領域であって、インクを吐出して記録を実行する領域をいう。
記録が実行された後、用紙Pは、第1サクションベルト機構32によって送り方向下流側のポストヒート部50へ送られる。
また、ポストヒート部50は、記録された用紙P上のインクを乾燥することができるように構成されている。具体的には、ポストヒート部50は、第2サクションベルト機構54と、乾燥時用紙支持部55と、乾燥機構としての対流式の温風ヘッド53とを有している。
ここで、「対流式」とは、気体や液体などの流体によって熱を伝える方式をいう。
第2サクションベルト機構54は、前述した第1サクションベルト機構32の構成と同様である。その説明は省略する。
また、乾燥時用紙支持部55は、第2サクションベルト機構54の上面側に形成され、用紙Pを裏面から支持することができるように設けられている。
またさらに、温風ヘッド53は、温めた風を吹出すことができるように構成されている。そして、用紙Pの表面に対して温風を吹出すことによって、用紙Pの表面に着弾したインクを乾燥させることができる。
尚、温風ヘッド53の内部構造は、ニクロム線等の熱発生手段と、ファン等の風力発生手段とから構成されているものとする。
また、乾燥された用紙Pは、第2サクションベルト機構54によって送り方向下流側の排出部60へ送られる。
排出部60は、ローラおよびベルトを備え、用紙Pを送り方向下流側へ排出することができるように構成されている。
続いて、プレヒート部30および記録部40について詳しく説明する。
図2に示すのは、本発明に係るプレヒート部および記録部の概略を示す側面図である。また、図3に示すのは、本発明に係るプレヒート部および記録部の概略を示す平面図である。
図2および図3に示す如く、記録部40において、記録ヘッド41は、幅方向Xに延設された一対の第1ガイド軸45、45によって幅方向Xへ案内されながら、図示しないモータの動力によって移動することができるように設けられている。
また、一対の第1ガイド軸45、45の両側側端は、一対の軸ホルダ46、46によって保持されている。またさらに、一対の軸ホルダ46、46は、送り方向Yに延設された一対の第2ガイド軸47、47によって送り方向Yへ案内されながら、図示しないモータの動力によって移動することができるように設けられている。即ち、記録ヘッド41は、幅方向Xおよび送り方向Yへ移動することができるように構成されている。
そして、用紙Pは、第1サクションベルト機構32によって送られ記録時用紙支持部43上で一時停止する。具体的には、第1サクションベルト機構32のローラ38aの回動が停止することにより、ベルト39が停止する。従って、用紙Pは停止する。そして、記録ヘッド41が記録時用紙支持部43の送り方向下流側と対向する位置に位置している状態で、記録ヘッド41が幅方向Xへ移動し、インクが吐出され記録が実行される。次に、記録ヘッド41が送り方向上流側へノズル列42の長さ分移動する。そして、記録ヘッド41が幅方向Xへ移動し、インクが吐出され記録が実行される。
さらに、記録ヘッド41がさらに送り方向上流側へノズル列42の長さ分移動する。そして、記録ヘッド41が幅方向Xへ移動し、インクが吐出され記録が実行される。これを、記録ヘッド41が記録時用紙支持部43の送り方向上流側と対向する位置まで移動し、該状態で記録ヘッド41が幅方向Xへ移動し、インクが吐出され記録が実行されるまで、複数回繰り返す。即ち、複数回走査する。
本実施形態では、理解を容易にするため、用紙Pを送り方向Yにおいて例として3つのエリアに分けて記録が実行されるものとする。送り方向下流側から順に第1記録エリアB1、第2記録エリアB2、第3記録エリアB3とする。そして、それぞれのエリア毎に記録ヘッド41が幅方向Xへ移動しながらインクを吐出して記録を実行するものとする。
尚、エリアをいくつに分割するかは、記録時用紙支持部43の送り方向Yにおける長さ、記録ヘッド41のノズル列42の長さによって定まるものであり、3つに限られるものではない。
また、記録部40の第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3の分割と対応して、プレヒート部30の予備加熱時用紙支持部33における用紙Pが加熱される領域も熱的に送り方向Yにおいて分割されている。
ここで、「熱的に」分割とは、物体が物理的に分割されていることではなく、温度がそれぞれ異なることをいう。即ち、温度が送り方向Yにおいて、均一ではないことである。
そして、送り方向下流側から順に第1プレヒートエリアA1、第2プレヒートエリアA2、第3プレヒートエリアA3とする。
また、第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3のそれぞれの温度が異なるように、予備加熱手段34は、3つの予備加熱部を有する。具体的には、第1プレヒートエリアA1を加熱する第1予備加熱部35、第2プレヒートエリアA2を加熱する第2予備加熱部36、および第3プレヒートエリアA3を加熱する第3予備加熱部37を有している。そして、本実施形態では、第1プレヒートエリアA1の温度は、第2プレヒートエリアA2および第3プレヒートエリアA3の温度より高温に構成されている。また、第2プレヒートエリアA2の温度は、第3プレヒートエリアA3の温度より高温に構成されている。即ち、第3プレヒートエリアA3から送り方向下流側の第1プレヒートエリアA1へ向かうことに従って、段々と高温となるように構成されている。
ここで、温度の順位の決め方について説明する。
本実施形態において、プレヒート部30におけるプレヒートエリア(A1〜A3)の温度の順位は、記録部40における記録エリア(B1〜B3)の記録順と対応するように構成されている。
具体的には、プレヒート部30において最も高温とするプレヒートエリアは、記録部40において最初に記録される記録エリアに対応するエリアである。本実施形態では、第1記録エリアB1が最初に記録されるので、第1プレヒートエリアA1がプレヒートエリア内において最も高温となるように構成されている。
そして、プレヒート部30において二番目に高温とするプレヒートエリアは、記録部40において二番目に記録される記録エリアに対応するエリアである。本実施形態では、第2記録エリアB2が二番目に記録されるので、第2プレヒートエリアA2がプレヒートエリア内において二番目に高温となるように構成されている。
また、プレヒート部30において最も低温とするプレヒートエリアは、記録部40において最後に記録される記録エリアに対応するエリアである。本実施形態では、第3記録エリアB3が最後に記録されるので、第3プレヒートエリアA3がプレヒートエリア内において最も低温となるように構成されている。
続いて、第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3の温度についてより詳細に説明する。
図4に示すのは、本発明に係るプレヒート部の温度および記録部における用紙が受ける熱量を示す図である。縦軸は用紙については用紙が受ける熱量を、支持部については支持部の温度を表す。一方、横軸は用紙が位置するエリアを表す。
図4に示す如く、用紙Pが送り方向上流側からプレヒート部30まで送られると一時停止する。そして、用紙Pがプレヒート部30から記録部40へ送られるまでの間、予備加熱工程として、用紙Pは、第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3で予備加熱される。
ここで、第1プレヒートエリアA1の温度をTp1、第2プレヒートエリアA2の温度をTp2、第3プレヒートエリアA3の温度をTp3とする。また、用紙Pが予備加熱時支持部上で一時停止した際に受ける熱量は、第1プレヒートエリアA1ではQp1、第2プレヒートエリアA2ではQp2、第3プレヒートエリアA3ではQp3とする。これらの関係は、Tp3<Tp2<Tp1、Qp3<Qp2<Qp1である。
そして、第1プレヒートエリアA1の温度は他のエリアと比較して最も高い温度Tp1であるため、用紙Pにおける第1プレヒートエリアA1に位置する箇所の温度は、他の箇所と比較して最も高い温度Tp1と略同じ温度とすることができる。
このとき、第1予備加熱部35は、用紙Pにおける第1プレヒートエリアA1に位置する箇所に対して熱量Qp1を与えるように構成されている。
また、第2プレヒートエリアA2が二番目に高い温度Tp2であるため、用紙Pにおける第2プレヒートエリアA2に位置する箇所は、二番目に高い温度Tp2と略同じ温度とすることができる。
このとき、第2予備加熱部36は、用紙Pにおける第2プレヒートエリアA2に位置する箇所に対して熱量Qp2を与えるように構成されている。
またさらに、第3プレヒートエリアA3が最も低い温度Tp3であるため、用紙Pにおける第3プレヒートエリアA3に位置する箇所の温度は、他の箇所と比較して最も低い温度Tp3と略同じ温度とすることができる。
このとき、第3予備加熱部37は、用紙Pにおける第3プレヒートエリアA3に位置する箇所に対して熱量Qp3を与えるように構成されている。
予備加熱がされた後、媒体送り工程として、用紙Pは、記録部40へ送られる。その後、用紙Pは、記録時用紙支持部43上において一時停止する。そして、記録実行工程として、前述したように第1記録エリアB1、第2記録エリアB2、第3記録エリアB3の順に記録が実行される。
ここで、一時停止してから第1記録エリアB1が記録実行されるまでの時間をt1、第2記録エリアB2が記録実行されるまでの時間をt2、第3記録エリアB3が記録実行されるまでの時間をt3とする。これらの関係は、t1<t2<t3である。
上記順に記録が実行されるので、一時停止してから第2記録エリアB2が記録実行されるまでの時間t2の長さは、一時停止してから第1記録エリアB1が記録実行されるまでの時間t1の長さより長い。所謂、タイムラグがある。同様に、一時停止してから第3記録エリアB3が記録実行されるまでの時間t3の長さは、一時停止してから第2記録エリアB2が記録実行されるまでの時間t2の長さよりもさらに長い。
また、記録時加熱工程として、第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3は、記録時加熱手段44によって均一に加熱され、温度Trとなるように構成されている。従って、タイムラグにおいて、用紙Pは、記録時加熱手段44によって加熱され続ける。即ち、用紙Pは熱量を受けて、用紙P自体の温度が上昇する。そして、用紙Pは、用紙中の水分減少により収縮し続ける。
ここで、一時停止してから第1記録エリアB1が記録実行されるまでの時間t1の間に、記録時加熱手段44は、用紙Pにおける第1記録エリアB1に位置する箇所に対して熱量Qr1を与えるように構成されている。また、第2記録エリアB2が記録実行されるまでの時間t2の間に、記録時加熱手段44は、用紙Pにおける第2記録エリアB2に位置する箇所に対して熱量Qr2を与えるように構成されている。またさらに、第3記録エリアB3が記録実行されるまでの時間t3の間に、記録時加熱手段44は、用紙Pにおける第3記録エリアB3に位置する箇所に対して熱量Qr3を与えるように構成されている。
そして、第1記録エリアB1が記録されるときの用紙Pにおける第1記録エリアB1に位置する箇所の温度、第2記録エリアB2が記録されるときの用紙Pにおける第2記録エリアB2に位置する箇所の温度、および第3記録エリアB3が記録されるときの用紙Pにおける第3記録エリアB3に位置する箇所の温度を同じ温度Trにすることができるように構成されている。
具体的には、予備加熱から記録されるまでの間に用紙Pにおける第1記録エリアB1(予備加熱のときにおいては第1プレヒートエリアA1)に位置する箇所が受ける熱量の総和Qp1+Qr1、予備加熱から記録されるまでの間に用紙Pにおける第2記録エリアB2(予備加熱のときにおいては第2プレヒートエリアA2)に位置する箇所が受ける熱量の総和Qp2+Qr2、および予備加熱から記録されるまでの間に用紙Pにおける第3記録エリアB3(予備加熱のときにおいては第3プレヒートエリアA3)に位置する箇所が受ける熱量の総和Qp3+Qr3が等しくなるように構成されている。
上記内容を噛み砕いて説明すると、以下のようになる。
第2プレヒートエリアA2で用紙Pに与える熱量Qp2は、前記時間t1とt2とのタイムラグにおいて用紙Pにおける第2記録エリアB2に位置する箇所が受ける熱量分Qr2と第1記録エリアB1に位置する箇所が受ける熱量分Qr1との差(Qr2−Qr1)を、用紙Pにおける第1プレヒートエリアA1に位置する箇所が受ける熱量Qp1から減算した熱量となるように構成されている。そして、該関係となるように第2プレヒートエリアA2の温度Tp2が設定されている。
同様に、第3プレヒートエリアA3で用紙Pに与える熱量Qp3は、前記時間t1とt3とのタイムラグにおいて用紙Pにおける第3記録エリアB3に位置する箇所が受ける熱量分と第1記録エリアB1に位置する箇所が受ける熱量分Qr1との差(Qr3−Qr1)を、用紙Pにおける第1プレヒートエリアA1に位置する箇所が受ける熱量Qp1から減算した熱量となるように構成されている。そして、該関係となるように第3プレヒートエリアA3の温度Tp1が設定されている。
その結果、それぞれの記録エリア(B1〜B3)を記録実行するときのそれぞれの記録エリア(B1〜B3)における用紙Pの収縮量を同じにすることができる。即ち、記録実行する際にタイムラグがあっても、同じ状態の用紙Pの箇所に対して記録を実行することができる。そして、記録状態を用紙全体において均一にすることができる。
例えば、幅方向Xにおけるドット間隔を、用紙Pの送り方向上流側および下流側において同じにすることができる。
そして、記録後において、仮に用紙Pが空気中の水分を自然に吸収して安定した収束状態となった場合、用紙Pの送り方向上流側および下流側は、同じように伸びる。このとき、幅方向Xにおけるドット間隔は同じように広がる。その結果、空気中の水分を吸収して安定収束状態になったとき、記録画像が歪んだ状態となる虞がない。
また、記録エリア(B1〜B3)の温度を均一に設けたことにより、用紙Pに着弾したインクをムラなく乾燥させることができる。即ち、低温のエリアがないので、インクの乾燥が不十分となる虞がない。
尚、送られた用紙Pを記録時用紙支持部43上において一時停止すると同時に第1記録エリアB1を記録実行するように構成してもよい。即ち、前記時間t1=0とする。係る場合、上記Qr1=0となる。また、Tr=Tp1となる。
また、上記実施例では、プレヒート部30において段々に送り方向Yにおける温度が異なるようにしたが、幅方向Xに熱勾配を設けてもよい。具体的には、記録ヘッド41が幅方向Xの一方(1桁側)から他方(80桁側)へ移動するときのみインクを吐出する所謂、ワンウェイパスであることを前提として、プレヒート部30の各プレヒートエリアの80桁側から1桁側へ向かって徐々に高温となるように構成してもよい。係る場合、用紙Pにおける1桁側の収縮量と80桁側の収縮量との差を無にすることができる。特に、幅が広い用紙Pに対して記録実行可能なプリンタ1において有効である。
またさらに、上記実施例として、プレヒート部30のプレヒートエリアを熱的に分割したが、これに変えてまたは加えて、記録部40の記録エリアを熱的に分割してもよいのは勿論である。係る場合、予備加熱手段34により送り方向Yにおいて均一に用紙Pを加熱し、記録時加熱手段44により、記録エリア(B1〜B3)毎に送り方向Yにおいて温度差を設けて用紙Pを加熱するように構成する。係る場合も同様の作用効果を得ることができる。
本実施形態の記録装置としてのプリンタ1は、被記録媒体の一例である用紙Pを送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段としての第1サクションベルト機構32と、送り方向Yおよび用紙Pの幅方向Xへ移動することができ、停止した用紙Pにおける送り方向Yに複数に分割したエリアとしての第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3毎に幅方向Xへ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッド41と、記録ヘッド41より送り方向上流側に設けられ、用紙Pが記録される前段階で用紙Pを支持する第1媒体支持部としての予備加熱時用紙支持部33と、予備加熱時用紙支持部33に支持された用紙Pを加熱する予備加熱手段34と、予備加熱時用紙支持部33より送り方向下流側であって、記録ヘッド41と対向する位置に設けられ、用紙Pを支持する第2媒体支持部としての記録時用紙支持部43と、記録時用紙支持部43に支持された用紙Pを加熱する記録時加熱手段44と、を備えている。
さらに、予備加熱手段34および記録時加熱手段44の少なくとも一方(上記実施例では、予備加熱手段34)は、記録時用紙支持部43上で停止した用紙Pにおける一の前記エリア(例えば、第1記録エリアB1とする)が予備加熱手段34から受けた第1熱量(Qp1)と、用紙Pが記録時用紙支持部43上に停止してから該一のエリア(第1記録エリアB1)が記録されるまでに該一のエリア(第1記録エリアB1)が記録時加熱手段44から受ける第2熱量(Qr1)との和(Qp1+Qr1)が、記録時用紙支持部43上で停止した用紙Pにおける前記一以外の他のエリア(例えば、第2記録エリアB2(または第3記録エリアB3))が予備加熱手段34から受けた第3熱量(Qp2(Qp3))と、用紙Pが記録時用紙支持部43上に停止してから該他のエリア(第2記録エリアB2(または第3記録エリアB3))が記録されるまでに該他のエリア(第2記録エリアB2(または第3記録エリアB3))が記録時加熱手段44から受ける第4熱量(Qr2(Qr3))との和(Qp2+Qr2(Qp3+Qr3))と等しくなるように、第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3に応じて送り方向Yに加熱する領域を第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3に分割し該分割した領域である第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3毎に異なる温度で加熱する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、記録ヘッド41は、用紙Pにおける第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3を、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、記録時加熱手段44は、送り方向Yにおいて均一な温度で加熱する構成であり、予備加熱手段34は、第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3に応じて送り方向Yに加熱する領域を第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3に分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、記録ヘッド41は、幅方向Xの一方へ走査する際のみに記録を実行する構成であり、予備加熱手段は、幅方向Xにおいて、熱勾配を有しており、記録ヘッド41が幅方向Xにおける記録を実行開始する側を、記録を終了する側より高い温度で加熱する構成であることを特徴とする。
本実施形態の記録方法は、記録する前段階において予備加熱時用紙支持部33に支持された用紙Pを予備加熱手段34により加熱する予備加熱工程と、予備加熱時用紙支持部33に支持された用紙Pを、予備加熱時用紙支持部33より被送り媒体の送り方向下流側に設けられ用紙Pを支持する記録時用紙支持部43上へ送る媒体送り工程と、記録時用紙支持部43と対向し用紙Pの送り方向Yおよび幅方向Xへ移動するように設けられた記録ヘッド41が、停止した用紙Pにおける送り方向Yに複数に分割したエリアである第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3を送り方向下流側から順に幅方向Xへ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録実行工程と、記録時用紙支持部43に支持された用紙Pを記録時加熱手段44により加熱する記録時加熱工程と、を具備し、予備加熱工程は、第1記録エリアB1〜第3記録エリアB3に応じて送り方向Yに加熱する領域を第1プレヒートエリアA1〜第3プレヒートエリアA3に分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱することを特徴とする。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るプリンタの全体の概略を示す側面図。 本発明に係るプレヒート部および記録部の概略を示す側面図。 本発明に係るプレヒート部および記録部の概略を示す平面図。 本発明に係るプレヒート部および記録部における用紙が受ける熱量を示す図。 従来技術における予備加熱部および記録部における用紙が受ける熱量を示す図。
符号の説明
1 プリンタ(記録装置)、10 給送部、20 紙揃え部、30 プレヒート部、
32 第1サクションベルト機構、33 予備加熱時用紙支持部、34 予備加熱手段、
35 第1予備加熱部、36 第2予備加熱部、37 第3予備加熱部、38 ローラ、
39 ベルト、40 記録部、41 記録ヘッド、42 ノズル列、
43 記録時用紙支持部、44 記録時加熱手段、45 第1ガイド軸、
46 軸ホルダ、47 第2ガイド軸、50 ポストヒート部、53 温風ヘッド、
54 第2サクションベルト機構、55 乾燥時用紙支持部、60 排出部、
A1 第1プレヒートエリア、A2 第2プレヒートエリア、
A3 第3プレヒートエリア、B1 第1記録エリア、B2 第2記録エリア、
B3 第3記録エリア、P 用紙、X 幅方向、Y 送り方向

Claims (5)

  1. 被記録媒体を送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段と、
    前記送り方向および被記録媒体の幅方向へ移動することができ、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリア毎に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッドと、
    該記録ヘッドより送り方向上流側に設けられ、被記録媒体が記録される前段階で被記録媒体を支持する第1媒体支持部と、
    該第1媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する予備加熱手段と、
    前記第1媒体支持部より送り方向下流側であって、前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ、被記録媒体を支持する第2媒体支持部と、
    該第2媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する記録時加熱手段と、を備え、
    前記予備加熱手段および前記記録時加熱手段の少なくとも一方は、
    前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における一の前記エリアが前記予備加熱手段から受けた第1熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該一のエリアが記録されるまでに該一のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第2熱量との和が、
    前記第2媒体支持部上で停止した被記録媒体における前記一以外の他のエリアが前記予備加熱手段から受けた第3熱量と、被記録媒体が前記第2媒体支持部上に停止してから該他のエリアが記録されるまでに該他のエリアが前記記録時加熱手段から受ける第4熱量との和と等しくなるように、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し該分割した領域毎に異なる温度で加熱する構成である記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、
    前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、
    前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成である記録装置。
  3. 被記録媒体を送り方向下流側へ間欠送りをする媒体送り手段と、
    前記送り方向および被記録媒体の幅方向へ移動することができ、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリア毎に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録ヘッドと、
    該記録ヘッドより送り方向上流側に設けられ、被記録媒体が記録される前段階で被記録媒体を支持する第1媒体支持部と、
    該第1媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する予備加熱手段と、
    前記第1媒体支持部より送り方向下流側であって、前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ、被記録媒体を支持する第2媒体支持部と、
    該第2媒体支持部に支持された被記録媒体を加熱する記録時加熱手段と、を備え、
    前記記録ヘッドは、被記録媒体における前記複数のエリアを、送り方向下流側から順に記録実行する構成であり、
    前記記録時加熱手段は、送り方向において均一な温度で加熱する構成であり、
    前記予備加熱手段は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する構成である記録装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置において、前記記録ヘッドは、幅方向の一方へ走査する際のみに記録を実行する構成であり、
    前記予備加熱手段は、幅方向において、熱勾配を有しており、前記記録ヘッドが幅方向における記録を実行開始する側を、記録を終了する側より高い温度で加熱する構成である記録装置。
  5. 記録する前段階において第1媒体支持部に支持された被記録媒体を予備加熱手段により加熱する予備加熱工程と、
    前記第1媒体支持部に支持された被記録媒体を、前記第1媒体支持部より被送り媒体の送り方向下流側に設けられ被記録媒体を支持する第2媒体支持部上へ送る媒体送り工程と、
    該第2媒体支持部と対向し被記録媒体の送り方向および幅方向へ移動するように設けられた記録ヘッドが、停止した被記録媒体における送り方向に複数に分割したエリアを送り方向下流側から順に幅方向へ移動しながらインクを吐出して記録を実行する記録実行工程と、
    前記第2媒体支持部に支持された被記録媒体を記録時加熱手段により加熱する記録時加熱工程と、を具備し、
    前記予備加熱工程は、前記エリアに応じて送り方向に加熱する領域を分割し、送り方向下流側へ向かって段々と高い温度となるように加熱する記録方法。
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