JP2010131817A - 再帰反射性シート - Google Patents

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徹也 伊藤
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Abstract

【課題】伸縮性しても透明性微小球体が脱落することなく、光の再帰反射性を維持できる再帰反射性シート及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】粘着性緩衝層2、この粘着性緩衝層2の一方の面に積層された伸縮性目止め層3、少なくとも伸縮性目止め層3(特に粘着性緩衝層2及び伸縮性目止め層3)に一部が埋没した透明性微小球体4及び透明性微小球体4の埋没面に形成された反射層5で再帰反射性シート1を形成する。粘着性緩衝層2は、ジエン系ゴムなどのゴム成分とロジン系樹脂などの粘着付与剤とで形成され、かつ両者の割合(重量比)が、前者/後者=30/70〜100/0程度であってもよい。前記ゴム成分及び/又は粘着付与剤は、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、酸アミド基、グリシジル基などの反応性官能基を有していてもよい。伸縮性目止め層3は二液硬化型ポリウレタン系樹脂で形成されていてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、再帰反射性が要求される衣服などに利用され、伸縮性を有するとともに、伸縮させたり曲げても再帰反射性が低下しない再帰反射性シート及びその製造方法に関する。
再帰反射性シートは、光源から発射された光を、再び光源に反射させる特性を有しており、道路標識、乗り物(自動車など)、衣服などに使用されている。再帰反射性シートとしては、極小プリズムや極小レンズ(透明マイクロビーズ)を利用したシートが開発されているが、衣服などに利用する場合、伸縮や曲げによっても再帰反射性が低下しない点から、極小レンズを利用したシートが汎用されている。さらに、極小レンズを利用した再帰反射性シートには、マイクロビーズがシートの表面に露出した露出型シートと、シート中に埋没した埋没型シートとが含まれ、簡便に高い再帰反射性を発現できるという点から、露出型シートが広く利用されている。しかし、露出型シートでは、マイクロビーズの半球状底面のみが接着層(接着剤)で接着されているため、曲げたり伸縮させると、接着層からマイクロビーズが脱落し、光の再帰反射機能が消失する。
このような問題を解決するため、伸縮性を有する衣服などに貼るための露出型再帰反射性シートとして、例えば、特開2004−54147号公報(特許文献1)には、透明性微小球体の背面側を反射層を介して第1の固着樹脂層に埋没し、第1の固着樹脂層から露出する透明性微小球体の前面側において透明性微小球体と透明性微小球体との間に透明性微小球体で一部が遮断された不連続な第2の固着樹脂層を設け、さらに前記第1の固着樹脂層は伸縮性の支持体と貼り合わされ、少なくとも一方向に伸び率10%以上を有することを特徴とする再帰反射性材料が開示されている。
しかし、この再帰反射性材料では、透明性微小球体が伸縮や曲げに追従できず、透明性微小球体が第1の固着樹脂層から脱落し、光の再帰反射性が低下するとともに、耐久性も低下する。また、耐洗濯性も低く、繰り返し洗濯すると、透明性微小球体が脱落する。さらに、この再帰反射性材料は、キックバック性(伸長に対する戻り性)も低く、伸ばすと破損したり変形する。
特開2004−54147号公報(請求項1)
従って、本発明の目的は、曲げたり伸縮させても透明性微小球体が脱落することなく、光の再帰反射性を長期に亘り維持できる再帰反射性シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐水性及び柔軟性が高く、繰り返し洗濯しても透明性微小球体が脱落することなく、光の再帰反射性を維持できる再帰反射性シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、光の再帰反射性が高く、かつ風合い及び柔軟性にも優れた再帰反射性シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、キックバック性に優れ、伸縮させても破損することなく、元の状態に復元可能な再帰反射性シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、粘着性緩衝層及び伸縮性目止め層で構成された特定の積層構造において、少なくとも前記伸縮性目止め層(特に、伸縮性目止め層及び粘着性緩衝層)に透明性微小球体の一部を埋没させると、再帰反射性シートを曲げたり伸縮させても透明性微小球体が脱落することなく、光の再帰反射性を長期に亘り維持できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の再帰反射性シートは、粘着性緩衝層、この粘着性緩衝層の一方の面に積層された伸縮性目止め層、少なくとも前記伸縮性目止め層に一部が埋没した透明性微小球体、及びこの透明性微小球体の埋没面に形成された反射層を含む。前記透明性微小球体の一部は、前記粘着性緩衝層に接触していてもよい。前記粘着性緩衝層は、ゴム成分(例えば、ジエン系ゴム)と粘着付与剤(例えば、ロジン系樹脂)とを、前者/後者=30/70〜100/0(例えば、30/70〜99/1)程度の割合(重量比)で含んでいてもよい。前記ゴム成分及び/又は粘着付与剤は、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、酸アミド基及びグリシジル基から選択された少なくとも一種の反応性官能基を有していてもよい。前記粘着性緩衝層は、アクリル系粘着剤で形成してもよい。前記伸縮性目止め層は二液硬化型ポリウレタン系樹脂で形成されていてもよい。また、本発明の再帰反射性シートは、前記粘着性緩衝層の他方の面に、伸縮性ホットメルト接着層が積層されていてもよい。
また、本発明の再帰反射性シートは、前記伸縮性ホットメルト接着層に、被着体に対して前記伸縮性ホットメルト接着層を仮止めするための仮止め層がさらに積層された再帰反射性シートであってもよい。
さらに、本発明の再帰反射性シートは、前記伸縮性ホットメルト接着層に伸縮性基材がさらに積層され、かつこの伸縮性基材に第2の伸縮性ホットメルト接着層がさらに積層された再帰反射性シートであってもよい。前記第2の伸縮性ホットメルト接着層には、被着体に対して前記第2の伸縮性ホットメルト接着層を仮止めするための仮止め層がさらに積層されていてもよい。前記伸縮性基材はポリウレタン系樹脂で形成されていてもよい。
前記再帰反射性シートにおいて、伸縮性ホットメルト接着層及び第2の伸縮性ホットメルト接着層は、ポリエーテルポリオール単位又はポリエステルポリオール単位を有するホットメルト型ウレタンエラストマーで形成されていてもよい。
本発明の再帰反射性シートの破断伸度は200〜600%程度であってもよい。
本発明には、耐熱性シート上に形成され、かつ溶融された剥離層に透明性微小球体を散布する工程と、透明性微小球体の散布面をめっき処理して反射層を形成する工程と、前記反射層に樹脂溶液を塗布して伸縮性目止め層を形成する工程と、この塗布面に塗布液を塗布して粘着性緩衝層を形成する工程と、前記剥離層を透明性微小球体及び反射層から剥離する工程とを含む前記再帰反射性シートの製造方法も含まれる。
本発明では、粘着性緩衝層と、この粘着性緩衝層に積層された伸縮性目止め層とで形成された特定の積層構造を有し、透明性微小球体の一部が、少なくとも前記伸縮性目止め層に埋没しているため(特に、粘着性緩衝層にも埋没して接触しているため)、伸縮しても透明性微小球体が伸縮や曲げに追従して脱落することなく、長期に亘り光の再帰反射性を維持できる。また、耐水性及び柔軟性が高く、繰り返し洗濯しても透明性微小球体が脱落することなく、光の再帰反射性を維持できる。また、光の再帰反射性が高く、かつ風合い及び柔軟性にも優れるため、従来の再帰反射性シートに比べて、風合いを要求される用途に使用しても被着体の風合いを損なうことがない。特に、伸縮性基材を積層した再帰反射性シートは、キックバック性に優れるため、伸ばしても破壊することなく、元の状態に迅速に復元する。従って、衣服、スポーツウエアやウエットスーツなどの伸縮力が作用する用途に使用しても、着用感を損なうことなく、破損や皺の発生が抑制される。
[再帰反射性シート]
以下に、必要に応じて添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の再帰反射性シートの一例を示す概略断面図であり、図2は、本発明の再帰反射性シートの他の例を示す概略断面図であり、図3は、本発明の再帰反射性シートのさらに他の例を示す概略断面図である。
本発明の再帰反射性シートは、図1に示すように、粘着剤で形成された粘着性緩衝層2と、この粘着性緩衝層2の上に積層され、かつ二液硬化型ポリウレタン系樹脂で構成された伸縮性目止め層3と、この伸縮性目止め層3に一部が埋没し、かつ前記粘着性緩衝層2に接触しているガラス製透明性微小球体4と、この透明性微小球体4の埋没面及び伸縮性目止め層3の表面に形成された反射層5とで構成されている。すなわち、透明性微小球体4は、伸縮性目止め層3から露出しているとともに、粘着性緩衝層2に至って接触している。この再帰反射性シート1は、各層がそれぞれ伸縮性を有し、かつ各層間で強固に密着するとともに、伸縮性目止め層3及び粘着性緩衝層2(特に粘着性緩衝層2)によって透明性微小球体4が強固に保持又は固定されている。従って、この再帰反射性シート1を伸縮したり曲げても透明性微小球体4の脱落を抑制できる。
(粘着性緩衝層)
粘着性緩衝層(又は粘着層)は、粘着性を有しており、反射層、伸縮性目止め層及び被着体(衣服などの繊維製被着体の他に、伸縮性ホットメルト接着層、伸縮性基材など)に対して接着力を有するともに、緩衝性(又は伸縮性)も有している。なかでも、粘着性緩衝層と反射層又は透明性微小球体とを接触させると、粘着性緩衝層は、伸縮力や変形力などが作用しても反射層及び透明性微小球体に対して高い接着力を発現し、透明微小球体を強固に保持固定することに大きく寄与する。このような粘着性緩衝層(粘着層)は、高い弾力性(緩衝性)と粘着性とを併せ持つ粘着剤成分で構成されていてもよい。粘着剤成分には、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、オレフィン系粘着剤(変性オレフィン系粘着剤など)などが含まれる。これらのうち、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤が好ましい。
ゴム系粘着剤は、ゴム成分と粘着付与剤(又はタッキファイヤー)との組み合わせであってもよい。ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、合成ゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらのゴム成分のうち、弾力性が高く、かつ共重合などにより変性し易い点などから、合成ゴム、ウレタンエラストマーなどの熱可塑性エラストマー、特に合成ゴムが好ましい。
合成ゴムとしては、例えば、ジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−酢酸ビニルゴム状共重合体、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エピクロロヒドリンゴム(CO)、多硫化ゴム(OT)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。これらの合成ゴムは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、共重合ゴムは、ランダム又はブロック共重合体であってもよく、ブロック共重合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロック型の構造を有する共重合体などが含まれる。
これらのゴム成分のうち、粘着性と弾力性とを適度に併せ持ち、粘着付与剤との相溶性にも優れる点から、ジエン系ゴムが好ましい。ジエン系ゴムには、ポリブタジエン[例えば、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエン(VBR)など]、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、オレフィン含有ジエン系ゴム[例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、イソブチレン−イソプレン共重合体など]、スチレン含有ジエン系ゴム[例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体など]、アクリル系単量体含有ジエン系ゴム[例えば、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など]などが挙げられる。これらのジエン系ゴムは水添物(例えば、水素化スチレン−ブタジエン共重合体、水素化ブタジエン系重合体などなど)であってもよい。これらのジエン系ゴムのうち、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などの芳香族ビニル−ジエン系共重合体又はその水添物が汎用される。
ゴム成分は、反応性官能基を有していてもよい。例えば、ゴム成分が反応性官能基を有するゴムは、反応性官能基を含む変性体、例えば、反応性官能基を有する不飽和単量体との共重合体などであってもよい。共重合の態様としては、主鎖に組み込まれるランダム重合、ブロック重合であってもよいが、グラフト重合であってもよい。また、後述する粘着付与剤などによって、ゴム成分に反応性官能基を含有させて変性してもよい。
前記反応性官能基としては、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、酸アミド基、グリシジル基などが挙げられ、通常、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基などを用いる場合が多い。反応性官能基が導入されていると、隣接する層がポリウレタン系樹脂で構成されている場合には、ウレタン結合と水素結合を形成又はイソシアネート基と反応するためか、粘着性緩衝層を介して、ウレタン系樹脂で構成された隣接する層との接着性を向上できる。
反応性官能基の含有量は、ゴム成分全体に対して、例えば、0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%、さらに好ましくは0.2〜3モル%程度であってもよい。
前記粘着付与剤は、ゴム成分に相溶し、かつゴム成分に粘着性を付与可能な成分であり、例えば、テルペン樹脂、ロジン系樹脂、石油樹脂、変性オレフィン系樹脂などであってもよい。これらの粘着付与剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
テルペン樹脂としては、例えば、ポリテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂及びこれらの水添物などが挙げられる。
石油樹脂としては、例えば、脂肪族系石油樹脂(炭素数5〜9程度の高級オレフィン系炭化水素を主成分とする樹脂)、芳香族系石油樹脂(ビニルトルエンやインデンなどを主成分とする樹脂など)、ジシクロペンタジエンを主成分とするジシクロペンタジエン系石油樹脂及びこれらの水添物などが挙げられる。
ロジン系樹脂としては、例えば、天然ロジン、硬化ロジン、重合ロジン及びロジンエステル、又はこれらの水添物などが挙げられる。誘導体は、例えば、ペンタエリストールロジンエステル、グリセリンロジンエステルなどの多価アルコールとのエステルなどであってもよい。
変性オレフィン系樹脂としては、前記ゴム成分と同様の反応性官能基が導入されたポリオレフィン系樹脂、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート−(無水)マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物などが挙げられる。
これらの粘着付与剤のうち、ロジン系樹脂及び/又は石油樹脂が汎用される。粘着付与剤の数平均分子量は、例えば、300〜10,000、好ましくは500〜9,000、さらに好ましくは1,000〜8,000程度であってもよい。
前記ゴム成分と前記粘着付与剤との割合(重量比)は、ゴム成分/粘着付与剤=30/70〜100/0の範囲から選択でき、通常、30/70〜99/1、好ましくは35/65〜90/10、さらに好ましくは40/60〜80/20(特に45/55〜70/30)程度であってもよい。
アクリル系粘着剤としては、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル酸C2−10アルキルエステルを主成分とするアクリル系共重合体で構成された粘着剤を使用できる。
アクリル系共重合体の共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル系単量体[例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)クリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなど]、重合性ニトリル化合物[例えば、(メタ)アクリロニトリルなど]、不飽和ジカルボン酸又はその誘導体(例えば、無水マレイン酸、イタコン酸など)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、芳香族ビニル類(例えば、スチレンなど)などが挙げられる。これらの共重合性モノマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの共重合性モノマーのうち、耐熱性を向上できる点から、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、アクリルアミドなどの(メタ)アクリル系単量体、スチレンなどの芳香族ビニル単量体などが好ましい。
アクリル酸C2−10アルキルエステルと共重合性モノマーとの割合(重量比)は、例えば、前者/後者=99/1〜10/90、好ましくは95/5〜10/90、さらに好ましくは90/10〜30/70程度である。
これらの粘着剤成分は、用途に応じて選択でき、例えば、アクリル系粘着剤は、共重合性モノマーとの組み合わせにより耐熱性を向上し易い点から、耐熱性を要求される用途、特に耐熱性を要求される仮止めの用途に利用してもよい。一方、ゴム系粘着剤は、繊維製被着体などの軟質被着体などに熱プレスして密着させる用途に適している。本発明では、これらの粘着剤成分のうち、高い伸縮性及び柔軟性、透明性微小球体の保持力、繊維製被着体に対する密着性及び洗濯耐久性などの点から、反応性官能基を有するゴム系粘着剤(特に、ジエン系ゴムと粘着付与剤との組み合わせ)が特に好ましい。
前記粘着性緩衝層は、反射層の無機化合物との接着性を向上させるため、慣用のカップリング剤、例えば、シランカップリング剤{例えば、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニルアルコキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリメトキシシランなどのアミノアルキルアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトアルキルアルコキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシアルコキシシラン、クロロエチルトリメトキシシランなどのハロアルキルアルコキシシランなど}、前記シランカップリング剤に対応するチタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などを使用してもよい。これらのカップリング剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのカップリング剤の割合は、粘着性緩衝層を構成する固形分全体に対して、例えば、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%程度である。カップリング剤の使用量が多くなると、粘着性緩衝層が硬質化する。そのため、高い柔軟性を要求される用途では、シランカップリング剤は実質的に含有していなくてもよく、例えば、5重量%以下、好ましくは0〜3重量%、さらに好ましくは0〜1重量%程度であってもよい。
前記粘着性緩衝層の厚みは、5〜150μm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜120μm、好ましくは20〜100μm、さらに好ましくは30〜80μm程度である。反射層に対する接着力を向上させて、透明性微小球体を強固に保持できる点、被着体の表面形状による影響を緩和できる点などから、例えば、40〜120μm、好ましくは50〜100μm、さらに好ましくは60〜90μm程度であってもよい。
(伸縮性目止め層)
伸縮性目止め層は、前記粘着性緩衝層の上に形成され、伸縮性を有し、かつ反射層に密着することにより透明微小球体の保持固定に寄与するとともに、シート表面に対して滑性(非粘着性)を付与する。なかでも、伸縮性目止め層は、シート表面において粘着性緩衝層を被覆することにより、アイロンなどの加熱摺動部材で熱プレスした場合であっても、前記粘着緩衝層の粘着成分の滲出を抑制できる。伸縮性目止め層は、非粘着であり、かつ伸縮性を有する軟質成分で構成されていればよいが、粘着性緩衝層に対する密着性及び伸縮性などの点から、ポリウレタン系樹脂で構成されているのが好ましい。特に、無機化合物である反射層に対する接着性及び粘着性緩衝層との密着性が高く、伸縮性も優れる点から、二液硬化型ポリウレタン系樹脂が好ましい。二液硬化型ポリウレタン系樹脂は、ポリイソシアネートプレポリマーと活性水素化合物との硬化物で構成されている。
ポリイソシアネートプレポリマーは、複数のイソシアネート基を有するプレポリマー(例えば、末端に2個以上のイソシアネート基を有するプレポリマー)であり、このようなプレポリマーを用いると、粘着性緩衝層及び反射層(又は透明性微小球体)との反応が関与するためか、粘着性緩衝層及び反射層との密着性を大きく向上できる。なお、本発明において、ポリイソシアネートプレポリマーは、ポリウレタンのプレポリマー、ポリイソシアネート類の多量体を含み、基剤及び硬化剤のいずれともなり得る。
ポリイソシアネートプレポリマーとしては、例えば、ポリイソシアネート類の多量体、ポリイソシアネート類のビュレット変性多量体、ポリイソシアネート類とポリオール類とのアダクト体、ポリオール類に対して過剰量のポリイソシアネート類を反応させて得られたポリウレタンプレポリマーなどが挙げられる。これらのプレポリマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリイソシアネート類としては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する限り特に制限されず、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、複素環式ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの誘導体などが挙げられる。これらのうち、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、ポリイソシアネートの誘導体などを用いる場合が多い。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどのC2−16アルカンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど)、分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(例えば、リジンエステルトリイソシアネートなどのC6−20アルカントリイソシアネートなど)などが挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート(例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなど)、分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(例えば、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどのトリイソシアネートなど)などが挙げられる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート[例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど]、分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(例えば、1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼンなどのトリイソシアネートなど)などが挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネート(例えば、フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなど)、分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(例えば、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどのトリイソシアネート、例えば、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどのテトライソシアネートなど)などが挙げられる。
ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、前記ポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量体との重合物である2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート、カルボジイミド、ウレットジオンなどが挙げられる。
これらのポリイソシアネートのうち、HDIなどの脂肪族ジイソシアネート、IPDI、水添XDIなどの脂環族ジイソシアネート、XDIなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、TDI、MDI、NDIなどの芳香族ジイソシアネートなどを用いる場合が多く、中でも、HDIなどの脂肪族ジイソシアネート、IPDI、水添XDIなどの脂環族ジイソシアネートなどの無黄変タイプのジイソシアネート又はその誘導体(イソシアヌレート環を有するトリマーなど)が好ましい。これらポリイソシアネートは、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
前記ポリオール類としては、例えば、脂肪族ジオール[アルカンジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのC2−22アルカンジオール)など]、脂環族ジオール(1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルカンジオール類、水添ビスフェノールAなどの水添ビスフェノール類、又はこれらのC2−4アルキレンオキサイド付加体など)、芳香族ジオール(キシリレングリコールなどの芳香脂肪族ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどのビスフェノール類、又はこれらのC2−4アルキレンオキサイド付加体など)などのジオール類、トリオール類(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノールアミンなど)、テトラオール類(ペンタエリスリトール、ソルビタン又はこれらの誘導体など)など]、ポリマーポリオール類などが挙げられる。
前記ポリマーポリオール類には、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリル系ポリマーポリオールなどのポリマーポリオールなどが含まれる。
前記ポリエステルポリオールは、例えば、ポリカルボン酸(又はその無水物)とポリオールとの反応生成物、開始剤に対してラクトン類を開環付加重合させた反応生成物であってもよい。
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸類[例えば、芳香族ジカルボン酸又はその無水物(テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸など)、脂環族ジカルボン酸又はその無水物(テトラヒドロ無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸など)、脂肪族ジカルボン酸又はその無水物(コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのC4−20アルカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸など)など]、多価カルボン酸類(例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸など)、又はこれらのカルボン酸類のアルキルエステルなどが例示できる。これらのポリカルボン酸のうち、脂肪族ジカルボン酸又はその無水物(アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのC6−20アルカンジカルボン酸などが好ましい。これらのポリカルボン酸は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。ポリオールとしては、前記脂肪族ジオール、前記脂環族ジオール、前記芳香族ジオールなどが挙げられる。これらのポリオールは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、エナントラクトン(7−ヒドロキシヘプタン酸ラクトン)などのC3−10ラクトンなどが挙げられる。これらのラクトン類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのラクトン類のうち、バレロラクトンやカプロラクトンなどのC4−8ラクトンが好ましい。
ラクトン類に対する開始剤としては、例えば、水、オキシラン化合物(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフランなどのC2−6アルキレンオキシドなど)の単独又は共重合体[例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)など]、低分子量ポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールAなど)、アミノ基を有する化合物(例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミンなどのジアミン化合物、ジエチレントリアミンなどのポリアミン化合物など)などが挙げられる。これらの開始剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、前記オキシラン化合物の開環重合体(例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)などが挙げられる。
前記ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、前記ジカルボン酸(芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸など)又はこれらのジアルキルエステルと、前記ポリエーテルポリオールとの重合物であるポリエーテルエステルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルカンジオール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環族ジオール;ビスフェノールAなどのビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加体などの芳香族ジオールから選択された一種又は二種以上のグリコール)とカーボネート(ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネートなど)又はホスゲンなどとの重合体などが挙げられる。
前記ポリエステルアミドポリオールとしては、前記ポリエステルポリオールの反応(ジカルボン酸とジオールとの重合など)において、末端カルボキシル基含有ポリエステルとジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミノ基を有する脂肪族ジアミンなど)とを反応成分とするポリエステルアミドポリオールなどが挙げられる。
前記アクリルポリオールとしては、ヒドロキシル基を有する重合性単量体(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなど)と、ヒドロキシル基を含まない(メタ)アクリル系単量体(例えば、(メタ)アクリル酸、又はそのエステル)との重合物であるアクリルポリオールなどが挙げられる。
これらのポリマーポリオールのうち伸縮性及び汎用性などの点から、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオールが好ましい。なかでも、耐水性の点から、ポリエーテルポリオール(例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどの前記ポリエーテポリオールなど)が好ましいが、例えば、層間において高い接着力を要求される伸縮性接着層ほどの耐水性は要求されず、粘着性緩衝層の浸出を抑制でき、適度に耐水性を有するポリエステルポリオールであってもよい。
耐水性を有するポリエステルポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールのうち、長鎖の炭化水素基を有するポリエステルポリオール、例えば、開始剤にC4−8ラクトン類を開環付加重合させた反応生成物(特に、ポリカプロラクトンやポリメチルバレロラクトンなどのポリC5−8ラクトン系ポリエステルポリオール)が好ましい。さらに、ポリエステルポリオールが、短鎖の炭化水素基(例えば、C1−4アルキレン基など)を有するポリエステルポリオールである場合などには、加水分解防止剤(例えば、カルボジイミド系化合物、4−t−ブチルカテコールなどのフェノール系化合物、アゾ系化合物、脂肪酸アミドなど)と組み合わせてもよい。加水分解防止剤の割合は、ポリエステルポリオール100重量部に対して、例えば、0.1〜20重量部(特に0.5〜10重量部)程度である。
これらの単量体から得られるポリイソシアネートプレポリマーのうち、好ましいポリイソシアネートプレポリマーは、例えば、前記ポリイソシアネート類の多量体(三量体、五量体、七量体など)、前記ポリイソシアネート類のビュレット多量体(ビュレット変性体)、前記ポリイソシアネート類とポリオール類(グリセリン、トリメチロールプロパンなどのトリオール類)とのアダクト体、前記ジイソシアネートとポリエステルポリオールとのポリウレタンプレポリマー、特に、脂肪族又は脂環族ジイソシアネート(例えば、HDIなど)から得られるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート(三量体)、トリメチロールプロパンなどのトリオールと脂肪族又は脂環族ジイソシアネートとのアダクト体、脂肪族又は脂環族ジイソシアネートと耐水性を有するポリエステルポリオールとのポリウレタンプレポリマーなどが好ましい。
ポリイソシアネートプレポリマーの数平均分子量は、100〜20,000程度の範囲から選択でき、硬化剤の場合、例えば、100〜10,000、好ましくは200〜5000、さらに好ましくは300〜2000程度であってもよい。基剤の場合、例えば、2,000〜20,000、好ましくは2,500〜15,000、さらに好ましくは3,000〜10,000程度であってもよい。
活性水素化合物は、複数の活性水素原子を有し、前記ポリイソシアネートプレポリマーと反応して硬化可能であればよい。活性水素化合物としては、前記ポリイソシアネートプレポリマーで例示のポリオール類、アルカノールアミン類(ジエタノールアミンなど)、ジアミン類[脂肪族ジアミン類(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2−8アルカンジアミンなど)、脂環族ジアミン類(例えば、1,4−シクロヘキシレンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジアミンなど)、芳香族ジアミン類(例えば、フェニレンジアミンなど)、芳香脂肪族ジアミン類(例えば、m−キシリレンジアミンなど)など]、トリアミン類(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなど)、ポリイソシアネート類に対して過剰量のポリオール類を反応させて得られたポリウレタンポリオール(前記ポリイソシアネートプレポリマーで例示のポリウレタンプレポリマーにおいて、末端にヒドロキシル基を有するポリマーなど)などが例示できる。これらの活性水素化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。活性水素化合物には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのC1−24モノアルコール類又はそのアルキレンオキサイド付加物(例えば、エチレンオキサイドなどのC2−4アルキレンオキサイド付加物)、メチルエチルケトオキシムなどのオキシム類、ε−カプロラクタムなどのラクタム類、ジブチルアミンなどの第2級アミン類などが含まれていてもよい。
これらの活性水素化合物のうち、基剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオールなどのポリオール類、ポリウレタンポリオールが好ましく、前記ポリイソシアネートプレポリマーの一部を構成するポリオールの場合と同様の理由で、耐水性を有するポリエステルポリオール、耐水性を有するポリエステル型ポリウレタンポリオールが特に好ましい。硬化剤としては、エチレングリコールやブチレングリコールなどの脂肪族ジオール、芳香族ジアミン類などが汎用される。
前記ポリイソシアネートプレポリマーと前記活性水素化合物とは、通常、イソシアネート基と活性水素原子が略当量となる割合(イソシアネート基/活性水素原子=0.8/1〜1.2/1程度)で組み合わせて用いられる。活性水素化合物の割合は、ポリイソシアネートプレポリマー100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部程度の範囲から選択でき、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜8重量部(特に2〜7重量部)程度である。
伸縮性目止め層は、接着性(特に反射層との接着性)を向上させるために、前記カップリング剤を含んでいてもよい。
伸縮性目止め層の厚みは、例えば、3〜150μm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜100μm、好ましくは30〜80μm、さらに好ましくは40〜70μm程度であってもよいが、前記粘着性緩衝層の厚みを増加させて、透明微小球体の安定性を向上させる点から、例えば、3〜50μm、好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは10〜30μm程度であってもよい。粘着性緩衝層と伸縮性目止め層との乾燥塗布量の比率は、粘着性緩衝層/伸縮性目止め層=10/1〜1/5、好ましくは8/1〜1/3、さらに好ましくは5/1〜1/1(特に4/1〜2/1)程度であってもよい。
(透明性微小球体及び反射層)
透明性微小球体としては、光を透過できる材料であればよく、メタクリル酸メチル系樹脂などのアクリル系樹脂、ノルボルネン樹脂などの環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、セルロースアセテート系樹脂などの透明性樹脂、ガラスなどの無機材料などが使用できる。これらのうち、ガラス(例えば、ガラスビーズ)が汎用される。
透明性微小球体の形状は、レンズ機能により再帰反射性を発現させるために、球状(特に略真球状)である。透明性微小球体における非球状体(例えば、楕円体状、扁平形状、双子状(複数の球体が結合した形状)、不定形状など)の含有量は、例えば、5重量%以下、好ましくは0.01〜3重量%、さらに好ましくは0.05〜2重量%(特に0.1〜1.5重量%)程度である。透明性微小球体の屈折率は、用途に応じて1.4〜2.3程度の範囲から適宜選択でき、例えば、1.5〜2.2、好ましくは1.7〜2.1、さらに好ましくは1.8〜2(特に1.9〜1.95)程度であってもよい。
透明性微小球体の平均粒径は、10〜200μm程度の範囲から選択でき、例えば、30〜120μm(例えば、40〜110μm)、好ましくは50〜100μm(例えば、60〜90μm)、さらに好ましくは65〜85μm(特に70〜80μm)程度である。透明性微小球体は、均一な粒径を有するのが好ましく、例えば、53〜90μmの範囲にある球体の割合が、全体に対して、70重量%以上、好ましくは80〜99重量%、さらに好ましくは85〜98重量%(特に、90〜97重量%)程度であってもよい。
透明性微小球体は、再帰反射性シートの厚み方向において、透明性微小球体の粒径に対して、少なくとも前記伸縮性目止め層(特に、前記粘着性緩衝層及び前記伸縮性目止め層)に一部が埋没して接触している。本発明では、透明性微小球体が粘着性緩衝層と少なくとも接触することにより、透明性微小球体を強力に保持でき、シートからの脱離を確実に抑制できる。透明性微小球体と粘着性緩衝層との接触の形態は、単なる接触(粘着性緩衝層における埋没の程度が少なく、透明性微小球体と粘着性緩衝層とが接触しているとみなせる状態)であってもよく、透明性微小球体が粘着性緩衝層に明らかに埋没していてもよい。
透明性微小球体の埋没の程度は、再帰反射性シートの厚み方向において、透明性微小球体の平均粒径の30〜90%、好ましくは40〜85%、さらに好ましくは50〜80%(特に60〜75%)程度であってもよい。また、透明性微小球体が、伸縮性目止め層及び粘着性緩衝層の両層に埋没する場合(伸縮性目止め層を貫通して少なくとも粘着性緩衝層に接触する場合)、伸縮性目止め層の厚みと、粘着性緩衝層における埋没部の厚み(深さ)との比は、例えば、前者/後者=1/0.01〜1/10程度の範囲から選択できるが、透明性微小球体の保持力の点から、粘着性緩衝層における厚みが大きいほど好ましく、例えば、前者/後者=1/0.5〜1/8、さらに好ましくは1/1〜1/7(特に1/1.5〜1/5)程度であってもよい。
また、シート表面において、シート表面の面積全体に対する透明性微小球体の占める割合(面積比)は、例えば、50〜95%、好ましくは60〜90%、さらに好ましくは65〜85%(特に70〜80%)程度であってもよい。
反射層は、少なくとも前記透明性微小球体の埋没面(伸縮性目止め層との界面、又は伸縮性目止め層及び粘着性緩衝との界面)に形成され、透明性微小球体を透過した光を反射させる。反射層は、透明性微小球体の埋没面に形成されていればよいが、埋没面とともに前記伸縮性目止め層の表面に形成されていてもよい。
反射層は、光を反射可能な材料で構成されていればよく、通常、金属(例えば、チタン、ニッケル、銅、銀、亜鉛、アルミニウム、スズ、好ましくはアルミニウム)で構成されている。
反射層の厚みは、例えば、10〜200nm、好ましくは20〜150nm、さらに好ましくは30〜100nm(特に、40〜70nm)程度であってもよい。
このような再帰反射性シートは、各種の被着体に対して密着させて利用できる。再帰反射性シートの密着方法としては、前記粘着性緩衝層が粘着性を有しているため、各種被着体(繊維製被着体などの軟質な被着体、建造物やヘルメットなどの硬質な被着体など)に直接貼着して利用できる。
特に、被着体が軟質被着体(特に、衣服などの繊維製被着体)の場合には、貼着した再帰反射性シートをアイロンなどの加熱摺動部材により、軟質被着体の種類に応じて、所定の温度(例えば、80〜200℃、好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは120〜160℃程度)及び圧力(例えば、50〜2000g/cm、好ましくは100〜1500g/cm、さらに好ましくは150〜1200g/cmの圧力)で熱プレスすることにより、再帰反射性シートを被着体により強固に密着できる。熱プレスの時間は、例えば、3秒〜2分間、好ましくは5秒〜1.5分間、さらに好ましくは10秒〜1分間程度である。本発明では、複数回熱プレス(例えば、いわゆる二度押し)してもよく、例えば、一度熱プレス(仮押し)して冷却した後に、さらに熱プレス(本押し)してもよい。仮押しの時間は、例えば、3秒〜1分間、好ましくは5〜30秒程度であってもよく、本押しの時間は、例えば、5秒〜1分間、好ましくは10〜40秒程度であってもよい。複数回熱プレスすることにより、再帰反射性シートの被着体に対する密着性が向上するとともに、透明性微小球体と粘着性緩衝層との密着性も向上し、透明性微小球体の脱落を抑制できる。
また、密着方法としては、縫製、面ファスナー、各種の係合手段(ピンなど)などと併用して密着してもよい。
このように、再帰反射性シートの粘着性緩衝層を被着体に直接密着させた場合、粘着性緩衝層及び伸縮性目止め層の柔軟性が高く、シート全体の厚みも薄くなるため、柔軟性及び風合いが要求される用途に適している。例えば、この再帰反射性シートの粘着性緩衝層を被着体(衣服などの繊維製被着体)に直接接触させて貼付するために使用しても、被着体の風合いを損なうことなく、再帰反射性能を発現できる。さらに、繊維製被着体に熱プレスにより強固に密着した再帰反射性シートは、密着力に優れるだけでなく、高い柔軟性を有し、かつ被着体に対する高い追従性を有しているためか、繰り返し洗濯しても、被着体からの再帰反射性シートの剥離だけでなく、透明性微小球体の脱落も抑制できる。
(伸縮性ホットメルト接着層及び仮止め層)
前記再帰反射性シートの粘着性緩衝層には、再帰反射性シートの密着性を向上させるために、さらに伸縮性ホットメルト接着剤を積層してもよい。特に、伸縮性ホットメルト接着剤を繊維製被着体に利用すると、繊維内に溶融した接着剤が浸透して固化するため、耐久性の高い接着が可能となる。また、表面が平滑な被着体であっても強固に接着できる。さらに、前記粘着性緩衝層で密着させる方法に比べて、被着体の表面形状の影響を減少でき、表面に凹凸を有する被着体であっても、貼着後の再帰反射性シートの表面は比較的平滑である。従って、被着体の表面形状の影響を避けたい用途には好適である。
伸縮性ホットメルト接着剤を積層した態様として、本発明の再帰反射性シートは、例えば、図2に示すように、粘着性緩衝層2の伸縮性目止め層3が形成されている面と反対側の面に、ウレタンエラストマーで形成された伸縮性ホットメルト接着層6が積層され、さらに伸縮性ホットメルト接着層6に、粘着剤で形成された仮止め層7が形成されたシートであってもよい。
この再帰反射性シート1でも、アイロンなどの加熱摺動部材を用いて、所定の温度(例えば、80〜200℃、好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは120〜160℃程度)及び圧力(例えば、50〜2000g/cm、好ましくは100〜1500g/cm、さらに好ましくは150〜1200g/cmの圧力)で熱プレスすることにより、伸縮性ホットメルト接着層6が衣服などに溶融接着可能である。この場合も前記粘着性緩衝層と軟質被着体との接着と同様の時間で熱プレスでき、透明性微小球体の脱落を抑制できる点から、複数回の熱プレスが好ましい。一方、仮止め層7は、必要に応じて伸縮性ホットメルト接着層6の上に形成すればよく、伸縮性ホットメルト接着層6を溶融させて接着固定する前に、再帰反射性シート1を衣服などに一時的に仮止め(又は位置決め)するための粘着層である。仮止め層7を設けることにより、加熱摺動部材を用いた溶融固定が容易となり、例えば、再帰反射性シートを所望の形状に仮止めで固定した後、熱プレスすることにより、生産性が向上する。
伸縮性ホットメルト接着層は、伸縮性を有するホットメルト接着性樹脂で構成されている。このようなホットメルト接着性樹脂としては、例えば、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーなどが利用できるが、伸縮性及び接着性の点から、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーが好ましい。
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーは、ポリイソシアネート類とポリオール類との反応により得ることができる。ポリイソシアネート類及びポリオール類としては、前記伸縮性目止め層の項で例示のポリイソシアネート類及びポリオール類が挙げられる。
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーは、鎖伸長剤(又は鎖延長剤)により、鎖伸長(鎖延長)されていてもよい。鎖伸長剤としては、前記ポリオール類の他、前記伸縮性目止め層の項で例示の活性水素化合物としてのアミン類などが挙げられる。これらの鎖伸長剤のうち、ジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルカンジオールなど)、ジアミン類(テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などを用いる場合が多い。これらの鎖伸長剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。鎖伸長剤は、活性水素原子が、ポリイソシアネート類の末端イソシアネート基1モルに対して、0.8〜1.2モル(特に0.9〜1.1モル)程度となる割合で使用できる。
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーには、ジオール類とジイソシアネート類とを実質的に当量の割合で用いて得られた熱可塑性ウレタンエラストマーの他、ジオール類に対して過剰のジイソシアネート類を用いて得られた末端イソシアネート基含有熱可塑性ウレタンエラストマー、ジイソシアネート類に対して過剰のジオール類を用いて得られた末端ヒドロキシル基含有熱可塑性ウレタンエラストマーも含まれる。
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーは、ジオール類(ポリエステルポリエーテル、ポリエーテルポリオールなどのポリマーポリオールなど)と、ジイソシアネート類と、必要により、鎖伸長剤(ジオール類など)とを用いて得られる熱可塑性ポリウレタンエラストマー、末端イソシアネートプレポリマーとポリマーポリオール(例えば、ポリエステルポリオールなど)とを反応させた熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどであってもよい。熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、短鎖ジオール類とジイソシアネート類とのポリウレタンを含むハードセグメント(ハードブロック)と、脂肪族ポリエーテルジオール(ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールなど)、脂肪族ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどのポリマージオールとジイソシアネート類とのポリウレタンを含むソフトセグメント(ソフトブロック)とを含んでいる。ポリウレタンエラストマーには、ソフトセグメントの種類に応じて、ポリエステル型ウレタンエラストマー、ポリエーテル型ウレタンエラストマー、ポリカーボネート型ウレタンエラストマーなどが含まれる。
これらの熱可塑性ポリウレタン系エラストマーのうち、ポリエステル型ポリウレタン系エラストマー、ポリエーテル型ポリウレタン系エラストマー、ポリカーボネート型ポリウレタン系エラストマー、特に、耐水性の点から、ポリオール成分として、ポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル型ポリウレタン系エラストマー、ポリエステルポリオールを用いたポリエステル型ポリウレタン系エラストマー、非黄変性ジイソシアネートを用いた無黄変性ポリウレタン系エラストマーなどが好ましい。なかでも、ポリエーテル型ポリウレタン系エラストマーを用いると、耐加水分解性に優れ、耐水性を有するとともに、柔軟性にも優れるため、繰り返し洗濯しても、剥離や透明性微小球体の脱落を防止でき、耐久性に優れている。
前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの数平均分子量は、例えば、10,000〜500,000、好ましくは20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜100,000程度であってもよい。
伸縮性ホットメルト接着層を構成するホットメルト接着性樹脂の融点又は軟化点は50〜200℃程度の範囲から選択でき、例えば、80〜150℃、好ましくは85〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃(特に95〜120℃)程度であってもよい。融点又は軟化点がこの範囲にあると、簡便な方法で伸縮性ホットメルト接着層を溶融させて衣服などに浸透させることができるため、取り扱い性に優れる。
伸縮性ホットメルト接着層も、接着性を向上するために、前記粘着性緩衝層の項で例示のカップリング剤を含んでいてもよい。
前記伸縮性ホットメルト接着層の厚みは、5〜300μm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜200μm、好ましくは20〜150μm、さらに好ましくは30〜100μm(特に40〜60μm)程度であってもよい。
仮止め層は、粘着性を有していればよく、粘着性緩衝層の項で例示の粘着性成分などで構成できる。これらの粘着剤のうち、アクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤などが汎用され、簡便性の点から、前記粘着性緩衝層で用いられる粘着性を有するゴム成分を仮止め層の粘着剤として使用するのが好ましい。前記粘着性緩衝層と同様に、高い耐熱性が要求される仮止めの用途では、アクリル系粘着剤であってもよい。
仮止め層の厚みは、特に制限されず、5〜100μm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜80μm、好ましくは20〜60μm、さらに好ましくは25〜40μm程度であってもよい。伸縮性ホットメルト接着層と仮止め層との厚み比は、伸縮性ホットメルト接着層/仮止め層=0.3/1〜5/1、好ましくは0.5/1〜3/1、さらに好ましくは1/1〜2/1程度であってもよい。
なお、仮止め層は、前記伸縮性ホットメルト接着層の全面に形成する態様だけでなく、前記伸縮性ホットメルト接着層の面に対して部分的に形成する態様(規則的に又は不規則的に形成する態様)であってもよい。規則的な態様においては、例えば、市松模様、格子模様、水玉模様、縞模様で仮止め層を形成してもよい。
本発明の再帰反射性シートは、伸長することなく、仮止め層に積層(又は接着)してもよく、伸長して積層してもよい。再帰反射性シートが仮止め層を含んでいると、容易に被着体に仮止めすることができる。被着体が、伸縮性を有する衣服などの場合、仮止めした後、さらに伸長されたり、曲げられても透明性微小球体が脱落することなく、再帰反射性を維持できる。
(伸縮性基材)
前記再帰反射性シートの伸縮性ホットメルト接着層には、再帰反射性シートのキックバック性を向上させるために、さらに伸縮性基材を積層してもよい。伸縮性基材を積層することにより、柔軟性は若干低下する可能性があるものの、伸縮しても破壊されることなく、元の状態に速やかに復元し、キックバック性が向上する。さらに、シート全体の厚みが増すため、被着体の表面形状によって再帰反射性シートが殆ど影響を受けない。なお、伸縮性ホットメルト接着層を形成せずに、粘着性緩衝層の上に伸縮性基材を直接形成してもよいが、層間の剥離性の点からは、伸縮性ホットメルト接着層を形成するのが好ましい。
伸縮性基材を積層した態様として、本発明の再帰反射性シートは、例えば、図3に示すように、伸縮性ホットメルト接着層6に、ウレタンエラストマーで形成された伸縮性基材8が積層され、この伸縮性基材8の上に第2の伸縮性ホットメルト接着層9が形成され、さらに第2の伸縮性ホットメルト接着層9の上に、粘着剤で形成された仮止め層10を形成されたシートであってもよい。
この再帰反射性シート1においても、各層がそれぞれ伸縮性を有し、かつ各層間で強固に密着するとともに、粘着性緩衝層2によって透明性微小球体5が強固に保持又は固定されている。さらに、この再帰反射性シート1も、仮止め層10は、必要に応じて第2の伸縮性ホットメルト接着層9の上に形成すればよく、第2の伸縮性ホットメルト接着層9を溶融させて、被着体に接着固定する前に、再帰反射性シート1を衣服などに一時的に仮止め(又は位置決め)するための粘着層として利用できる。
伸縮性基材は、伸縮性を有していればよく、通常、軟質樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴムなどで構成されていてもよい。伸縮性基材の構成材料としては、オレフィン系樹脂やウレタン系樹脂などの軟質樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー、後述するゴム成分などであってもよいが、伸縮性が高く、層間接着力にも優れる点から、ウレタン系樹脂(熱硬化性ウレタン系樹脂又は二液硬化型ウレタン系樹脂)、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーが好ましい。
ウレタン系樹脂としては、前記伸縮性目止め層の項で例示されたウレタン系樹脂が挙げられる。熱可塑性ポリウレタン系エラストマーとしては、前記伸縮性ホットメルト接着層の項で例示された熱可塑性ポリウレタン系エラストマーが挙げられる。前記ウレタン系樹脂及び前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマーのうち、伸縮性基材には、ポリイソシアネート類とポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類(特にポリエステルポリオール類)との重合物(ポリエステル型ポリウレタン)などを用いる場合が多い。これらのウレタン系樹脂及び熱可塑性ポリウレタン系エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの数平均分子量は、例えば、10,000〜500,000、好ましくは20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜100,000程度であってもよい。
伸縮性基材は、高い耐熱性を有しているのが好ましく、例えば、融点又は軟化点が150℃以上、好ましくは180〜350℃、さらに好ましくは200〜300℃程度であってもよい。このような融点又は軟化点を有している場合には、本発明の再帰反射性シートをアイロンなどの加熱圧着又は加熱摺動部材を用いて衣服などに適用(熱プレスなど)しても、基材としてシートの形状を維持できる。
前記伸縮性基材の厚みは、特に制限されず、例えば、5〜100μm、好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは15〜60μm(特に15〜40μm)程度であってもよい。粘着性緩衝層と伸縮性基材との厚み比は、粘着性緩衝層/伸縮性基材=0.5/1〜10/1、好ましくは1/1〜5/1、さらに好ましくは1.5/1〜4/1程度であってもよい。
第2の伸縮性ホットメルト接着層としては、前記伸縮性ホットメルト接着層(第1のホットメルト接着層)の項で例示されたホットメルト接着性樹脂が利用でき、厚みも第1のホットメルト接着層と同様の厚みから選択できる。生産性などの点から、通常、第1のホットメルト接着層と第2のホットメルト接着層とは、同じ樹脂を用いて同じ厚みで形成されることが多い。
仮止め層は、第1の伸縮性ホットメルト接着層に形成された仮止め層と同様の粘着剤が利用でき、厚みも同様の範囲から選択できる。さらに、伸縮性ホットメルト接着層の面上における態様や模様についても同様である。
このような本発明の再帰反射性シートの破断伸度は、JIS−K−6301に準拠して測定した方法で、例えば、200%以上(例えば、200〜600%)、好ましくは220〜550%、さらに好ましくは250〜500%(特に300〜450%)程度であってもよい。
本発明の再帰反射性シートの厚みは、伸縮性基材、伸縮性ホットメルト接着層及び仮止め層を含むシートにおいて、例えば、50〜500μm、好ましくは100〜400μm、さらに好ましくは150〜350μm(特に200〜300μm)程度であってもよい。
再帰反射性シートを構成する各層は、必要に応じて、慣用の添加剤、例えば、可塑剤又は軟化剤、着色剤(染料、無機顔料、有機顔料など)、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、熱安定化剤、加水分解防止剤など)、充填剤、滑剤、分散剤、消泡剤、増粘剤などの粘度調整剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐剤、難燃剤、帯電防止剤などを含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの添加剤の割合は、種類に応じて選択すればよく、特に限定されないが、各層を構成する固形分全体に対して、例えば、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%程度である。
なお、粘着性緩衝層を直接被着体に貼着する再帰反射性シート又は仮止め層を有する再帰反射性シートにおいて、運搬性や取り扱い性などの点から、粘着性緩衝層又は仮止め層の上に、さらにセパレーター紙としての離型層(例えば、離型紙など)を積層してもよい。
[再帰反射性シートの製造方法]
再帰反射性シートは、耐熱性シートの上に形成され、かつ溶融された剥離層に透明性微小球体を散布する工程と、透明性微小球体の散布面をめっき処理して反射層を形成する工程と、前記反射層に樹脂溶液を塗布して伸縮性目止め層を形成する工程と、この塗布面に塗布液を塗布して粘着性緩衝層を形成する工程と、前記剥離層を剥離する工程とを経て製造できる。
透明性微小球体を散布する工程において、剥離層を有する耐熱性シートは、剥離層が耐熱性シートの上に形成されたシートを使用してもよく、耐熱性シートの上に剥離層を形成してもよい。剥離層を形成する方法としては、通常、溶融した樹脂を耐熱性シートの上に流延する方法が挙げられる。
前記耐熱性シートは、紙類であってもよく、樹脂シートであってもよい。樹脂シートを形成する樹脂は、剥離層を形成する成分より高い不燃性を有していればよく、熱硬化性樹脂(ケイ素系樹脂、ポリイミド系樹脂など)、熱可塑性樹脂{ポリカーボネート系樹脂[ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)をベースとする芳香族ポリカーボネートなど]、ポリエステル系樹脂[ポリアルキレンアリレート(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC2−4アルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC2−4アルキレンナフタレートなど)など]、ポリアミド系樹脂(ポリアミド66、脂環式ポリアミド、芳香族ポリアミドなど)など}などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、必要であれば積層してもよい。これらの樹脂のうち、ポリC2−4アルキレンテレフタレート、ポリC2−4アルキレンナフタレートを用いる場合が多い。
耐熱性シートの厚みは、特に限定されないが、例えば、30〜1000μm、好ましくは50〜300μm、さらに好ましくは60〜100μm程度である。
伸縮性目止め層に対して剥離可能な成分としては、溶融可能(比較的低温で溶融可能)であれば特に制限されず、例えば、オレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、低分子量ポリエチレン、ポリエチレンワックス類など)、パラフィンワックスなどのパラフィン類などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの樹脂のうち、ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂などが汎用される。ポリエチレン系樹脂は、例えば、エチレンの単独重合体であってもよく、他の共重合性単量体(例えば、プロピレンなどの他のオレフィン類、(メタ)アクリル酸などのビニル系単量体など)との共重合体であってもよい。ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、JIS K 7210に準じた方法(温度190℃、荷重2.16kgf(21.2N))で、例えば、1〜20g/10分、好ましくは3〜15g/10分、さらに好ましくは5〜10g/10分程度である。
剥離層に透明性微小球体を埋没させる方法としては、通常、透明性微小球体を溶融した剥離層の上に均一に散布し、前記剥離層の上に層状に分布させる方法が利用できる。透明性微小球体は、必要により均一に押圧してもよい。透明性微小球体の埋没率(微小球体の平均直径に対する埋没深さの比)は、シートの厚み方向において、透明性微小球体の直径に対し、例えば、10〜70%、好ましくは15〜60%、さらに好ましくは20〜50%(特に25〜30%)程度であってもよい。
剥離層の厚み(透明性微小球体を埋没させた後の厚み)は、例えば、10〜100μm、好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは30〜50μm程度である。
反射層を形成する工程において、めっき処理としては、慣用のめっき処理を利用できる。なかでも、簡便性の点から、乾式めっきが好ましく、具体的には、真空めっき法(PVD法)(真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなど)、化学気相めっき法(CVD法)などが好ましい。特に、真空蒸着(例えば、アルミ真空蒸着)などの真空めっき法が汎用される。
伸縮性目止め層を形成する工程において、伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液は、通常、前記樹脂を溶媒中に溶解した溶液が使用される。溶媒としては、樹脂の種類に応じて選択できるが、二液硬化型ポリウレタン系樹脂の場合、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類;ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルカルビトールアセテートなどのセロソルブアセテート類やカルビトールアセテート類;N−メチルピロリドン、N−メチルカプロラクタムなどの窒素含有溶媒;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;これらの混合溶媒などが使用できる。必要により、活性水素原子を有するアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのC1−6アルコール、シクロヘキサノールなどのシクロアルカノールなど)を使用してもよい。これの溶媒のうち、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エーテル類(ジエチルエーテルなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)などを用いる場合が多い。
伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液の濃度(固形分濃度)は、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%(特に10〜25重量%)程度であってもよい。
伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液の粘度(室温)は、例えば、100〜3000mPa・s(cP)、好ましくは200〜2000mPa・s、さらに好ましくは300〜1000mPa・s(特に400〜800mPa・s)程度であってもよい。
このように、伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液が低濃度かつ高粘度であると、樹脂溶液を厚く塗布できるとともに、乾燥又は硬化後の伸縮性目止め層の厚みを薄く形成できるため、透明性微小球体の上から塗布しやすく、透明性微小球体の間に隙間なく伸縮性目止め層を形成でき、透明性微小球体の脱落を防止できる。
また、伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液の塗布量(乾燥前の塗布量)は、例えば、10〜300g/cm、好ましくは30〜250g/cm、さらに好ましくは50〜200g/cm(特に100〜200g/cm)程度であってもよい。乾燥後の塗布量は、例えば、5〜100g/cm、好ましくは8〜80g/cm、さらに好ましくは10〜50g/cm(特に15〜30g/cm)程度であってもよい。
塗布方法としては、慣用の塗布方法、例えば、スピンコーティング法、ロールコーティング法、ディップコーティング法などが挙げられる。
塗布層は、乾燥処理してもよい。乾燥温度は、溶媒の沸点などに応じて、例えば、40〜250℃、好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは60〜180℃(特に70〜150℃)程度であってもよい。
塗布層が硬化型樹脂(例えば、硬化型ポリウレタン系樹脂)で形成されている場合、加熱硬化、エージングなどにより、硬化させてもよい。
粘着性緩衝層を形成する工程において、粘着性緩衝層を形成する塗布液の溶媒としては、前記伸縮性目止め層を形成する塗布液の項で例示された溶媒などが使用できる。好ましい溶媒としては、前記伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液の溶媒の項で例示された溶媒と同様、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)などを用いる場合が多い。
粘着性緩衝層を形成する樹脂溶液の粘度(室温)は、例えば、1000〜20000mPa・s(cP)、好ましくは3000〜15000mPa・s、さらに好ましくは5000〜10000mPa・s(特に6000〜8000mPa・s)程度であってもよい。
粘着性緩衝層を形成する樹脂溶液の濃度(固形分濃度)は、例えば、10〜80重量%、好ましくは20〜75重量%、さらに好ましくは30〜70重量%(特に40〜60重量%)程度であってもよい。
樹脂溶液の塗布量(乾燥前の塗布量)は、例えば、30〜300g/cm2、好ましくは50〜250g/cm、さらに好ましくは60〜200g/cm(特に80〜150g/cm)程度であってもよい。乾燥後の塗布量は、例えば、10〜200g/cm、好ましくは30〜150g/cm、さらに好ましくは50〜100g/cm(特に50〜80g/cm)程度であってもよい。
樹脂溶液の塗布方法、及び乾燥温度は、前記伸縮性目止め層を形成する工程における樹脂溶液の項で例示された塗布方法及び乾燥温度と同様の範囲から適宜選択できる。
さらに、伸縮性ホットメルト接着層を積層する場合、伸縮性ホットメルト接着層を形成する方法としては、伸縮性ホットメルト接着層を形成する樹脂溶液(溶融溶液又は溶媒に溶解させた溶液)を塗布する方法、フィルム状のホットメルト接着性樹脂を積層する方法などが挙げられる。
伸縮性ホットメルト接着層の塗布方法は、前記伸縮性目止め層を形成する樹脂溶液の項で例示された塗布方法と同様の方法から選択できる。
伸縮性ホットメルト接着層の上に仮止め層を形成する場合、仮止め層を形成するとしては、前記粘着性緩衝層に準じた方法で形成できる。
伸縮性ホットメルト接着層の上に伸縮性基材を形成する場合、伸縮性基材を形成する方法としては、伸縮性基材を形成する樹脂溶液を塗布する方法であってもよいが、簡便性などの点から、フィルム状の伸縮性基材を積層する方法が好ましい。なお、伸縮性基材の上に、第2の伸縮性ホットメルト接着層及び仮止め層を形成する場合には、前記伸縮性ホットメルト接着層(第1の伸縮性ホットメルト接着層)及び仮止め層と同様の方法で形成できる。
剥離層を剥離する工程において、通常、剥離層は、透明微小球体及び反射層との界面において剥離されるが、剥離層を構成する樹脂を選択することにより、透明微小球体及び伸縮性目止め層との界面において剥離してもよい。剥離層を構成する樹脂として、粘着性の高い樹脂を使用すると、反射層が剥離層に転写され、剥離に伴い、転写された反射層も剥離される。さらに、伸縮性目止め層の表面にも反射層が形成されたシートにおいて、慣用の方法により、前記表面の反射層を除去してもよい。
なお、剥離層を剥離する工程は、再帰反射性シートを被着体に密着させた後の工程であってもよい。すなわち、剥離層を有する再帰反射性シートの剥離層とは反対側の面(粘着性緩衝層、伸縮性ホットメルト接着層、又は仮止め層)を被着体に接触させた後、剥離シートの上から、加熱摺動部材などを用いて被着体に密着させた後に、再帰反射性シートから剥離層を剥離してもよい。
本発明の再帰反射性シートは、夜間や室内において再帰反射性を要求される用途、例えば、道路標識(案内標識、規制標識、ガードレール、ポール、コーンなど)、工場現場のポールやコーン、看板、乗り物(自動車など)、衣服[和服、洋服、制服、作業着(夜間使用する作業着など)など]、靴、鞄、ヘルメット、夜間安全確保のための材料(たすき、安全チョッキ、ステッカーなど)などに利用できる。特に、本発明の再帰反射性シートは、伸縮性に優れるため、種々の被着体、例えば、ポール、コーンなどに自在に巻回して粘着できる。また、本発明の再帰反射性シートは、伸縮性及び柔軟性(風合い)に優れるため、衣服などの繊維製被着体に好ましく利用できる。さらに、伸縮性しても透明性微小球体が脱落することなく、耐水性も高いため、ウエットスーツ、水着、スポーツウエア(例えば、サッカー、野球、バスケットボール、フットボールなどのユニフォームなど)などに貼着するシートとして有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み75μm)の上に、温度120℃で溶融したポリエチレン樹脂(MFR:7g/10分、温度190℃、荷重21.2N)を流延し、この溶融面に、ガラス微小球体((株)ユニオン製、UB−36MS)をフィルム表面に対して75%の面積を占めるように散布した。前記ポリエチレン系樹脂の厚みは40μmであった。次に、前記透明性微小球体の散布面にアルミニウムを蒸着して反射層を形成し、この反射層の上に、伸縮性目止め層を形成する二液硬化型硬化型ウレタン系樹脂として、ウレタン樹脂を含む樹脂溶液(テルニック工業(株)製、A−700、ポリウレタンプレポリマー13.5重量%、20℃粘度450〜550mPa・s)とポリウレタンプレポリマーを含む樹脂溶液(テルニック工業(株)製、TELNATE F−1、ポリイソシアネートプレポリマー50重量%)とを、前者/後者=100/5(重量比)の割合で混合してコーターを用いて150g/mで塗布し、100℃で5分間乾燥した。乾燥後の伸縮性目止め層の塗布量は20g/mであった。この塗布面に、粘着性緩衝層を形成するスチレンブタジエンゴムと粘着付与剤とを含むゴム溶液(テルニック工業(株)製、TS−4900、スチレンブタジエンゴム27重量%、粘着付与剤27重量%、酸化防止剤0.3重量%、20℃粘度6000〜8000mPa・s)をテーブルコーターを用いて120g/mで塗布した。乾燥後の粘着性緩衝層の厚みは60μmであり、塗布量は63.6g/mであった。
得られた再帰反射性シートは、柔軟性が非常に高く、2倍に伸長しても、ガラス微小球体が脱落することなく、元のシートに復元し、再帰反射性を維持することができた。
この再帰反射性シート(10cm×15cm)から剥離層を剥離し、粘着性緩衝層が生地と接触するようにTシャツ(木綿製、白色)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度150℃、圧力200g/cm)により20秒間仮押しして冷却した後、30秒間本押しして接着した。JIS Z 9117 簡易測定法(スガ試験機(株)製、NS−1、観測角0.2°、入射角5°、測定面積10cm)に準拠し、積層再帰反射性シートの再帰反射係数を測定した結果、501cd/lx・mであった。Tシャツに積層した再帰反射性シートは、柔軟性が高いため、Tシャツの風合いを損なうことは殆どなかった。このTシャツをJIS L0217 家庭洗濯103法で繰り返し30回洗濯した後、再帰反射係数を測定した結果、499cd/lx・mであり、再帰反射性能の低下は殆ど見られなかった。
次に、剥離層を剥離した前記再帰反射性シート(5cm×15cm)を粘着性緩衝層が生地と接触するように、高伸縮生地(南海合繊(株)製、「♯733−5N」、ポリアミド繊維90重量%及びポリウレタン繊維10重量%で構成されたA4版サイズの生地)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度140℃、圧力1kg/cm)により10秒間仮押しして冷却した後、15秒間本押しして接着した。この積層再帰反射性シートの再帰反射係数を測定した結果、492cd/lx・mであった。なお、この高伸縮生地は、縦方向に500%以上及び横方向に380%程度伸びる柔軟性の高い生地であり、洗濯において生地に激しい伸縮が起こる生地である。再帰反射性シートを積層した高伸縮生地を、前記家庭洗濯103法で繰り返し30回洗濯した後、再帰反射係数を測定した結果、488cd/lx・mであり、再帰反射性能の低下は殆ど見られなかった。外観上も伸縮性目止め層の上に形成された反射層の微細な剥離が若干見られるだけであった。
さらに、剥離層を剥離した前記再帰反射性シート(5cm×15cm)3枚を粘着性緩衝層が生地と接触するように、木綿生地(青色、A4版サイズ)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度150℃、圧力200g/cm)により20秒間仮押しして冷却した後、30秒間本押しして接着した。再帰反射性シートを積層した木綿生地を家庭用洗濯機((株)日立製作所製「ビッグドラム」)で洗剤(P&G社製、「アリエール」)を添加して洗濯した後、木綿生地が乾燥するまで天日干しをした。このサイクルを35回繰り返したが、再帰反射性シートからガラス微小球体の脱落は殆ど見られなかった。
実施例2
実施例1で得られた再帰反射性シートの粘着性緩衝層の塗布面に、伸縮性ホットメルト接着層として、厚み50μmのフィルム状ホットメルト型ポリウレタン(倉敷紡績(株)製、クランベターS−1300、ポリエーテル系ポリウレタン)をさらに積層して、再帰反射性シートを得た。
得られた再帰反射性シートは、柔軟性が非常に高く、2倍に伸長しても、ガラス微小球体が脱落することなく、元のシートに復元し、再帰反射性を維持することができた。
この再帰反射性シート(10cm×15cm)から剥離層を剥離し、伸縮性ホットメルト接着層が生地と接触するようにTシャツ(木綿製、白色)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度150℃、圧力200g/cm)により20秒間仮押しして冷却した後、30秒間本押しして接着した。この積層再帰反射性シートの再帰反射係数を測定した結果、501cd/lx・mであった。Tシャツに積層した再帰反射性シートは、柔軟性が高いため、Tシャツの風合いを損なうことは殆どなかった。再帰反射性シートを積層したTシャツを前記家庭洗濯103法で繰り返し30回洗濯した後、再帰反射係数を測定した結果、446cd/lx・mであり、再帰反射性能の低下は若干見られたが、実用上全く問題のないレベルであった。
次に、剥離層を剥離した前記再帰反射性シート(5cm×15cm)を伸縮性ホットメルト接着層が生地と接触するように、高伸縮生地(南海合繊(株)製、「♯733−5N」)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度140℃、圧力1kg/cm)により10秒間仮押しして冷却した後、25秒間本押しして接着した。この積層再帰反射性シートの再帰反射係数を測定した結果、533cd/lx・mであった。再帰反射性シートを積層した高伸縮生地を、前記家庭洗濯103法で繰り返し30回洗濯した後、再帰反射係数を測定した結果、481cd/lx・mであり、再帰反射性能の低下は若干見られたが、実用上全く問題のないレベルであった。外観上も伸縮性目止め層の上に形成された反射層の微細な剥離が若干見られるだけであった。
さらに、実施例1と同様に、木綿生地(青色、A4版サイズ)に再帰反射性シートを接着し、家庭用洗濯機で洗濯と天日干しのサイクルを35回繰り返したが、再帰反射性シートからガラス微小球体の脱落は殆ど見られなかった。
実施例3
実施例2で得られた再帰反射性シートの伸縮性ホットメルト接着層の上に、さらに伸縮性基材(ウレタンフィルム、大日化学工業(株)製、タックレスB、100%モジュラス90〜100、破断強度600kg/cm以上、破断伸度400%以上、軟化温度195〜210℃、厚み20μm)を積層した。得られた再帰反射性シートから剥離層を剥離して、前記簡易測定法に準拠し、再帰反射係数を測定した結果、507cd/lx・mであった。また、このシートは、柔軟性については、実施例1及び2のシートに比べ低下するものの、キックバック性に優れるシートであった。このシートを2倍に伸長させても、ガラス微小球体が脱落することなく、元のシートに復元し、再帰反射性を維持することができた。
実施例4
伸縮性ホットメルト接着層を形成することなく実施例3と同様にして再帰反射性シートを得た。得られた再帰反射性シートを2倍に伸長させても、ガラス微小球体が脱落することなく、元のシートに復元し、再帰反射性を維持することができた。
比較例1
市販の再帰反射性シート(ユニチカスパークライト(株)製、MR801)の再帰反射性能を測定した結果、435cd/lx・m2であった。また、このシートを2倍に伸長させたところ、シートが破損し、ガラス微小球体が脱落したため、再帰反射性を維持することができなかった。
比較例2
市販の再帰反射性シート(ユニチカスパークライト(株)製、MR−3501、5cm×15cm)を伸縮性ホットメルト接着層が生地と接触するように、高伸縮生地(南海合繊(株)製、「♯733−5N」)の上に載置し、アイロンで熱圧接着(温度145℃、圧力1kg/cm)により5秒間仮押しして冷却した後、25秒間本押しして接着した。この積層再帰反射性シートの再帰反射係数を測定した結果、467cd/lx・mであった。再帰反射性シートを積層した高伸縮生地を、前記家庭洗濯103法で繰り返し30回洗濯したが、ガラス微小球体がほぼ完全に脱落し、再帰反射係数を測定できなかった。
実施例5
実施例3で得られた再帰反射性シートの伸縮性基材の上に、第2の伸縮性ホットメルト接着層を形成する厚み50μmのフィルム状ホットメルト型ポリウレタン(倉敷紡績(株)製、クランベターS−1300)を積層した。さらに、第2の伸縮性ホットメルト接着層の上に、仮止め層を形成するスチレンブタジエンゴムと粘着付与剤とを含むゴム溶液(テルニック工業(株)製、TS−4900)を70g/cm塗布し、再帰反射性シートを得た。乾燥後の仮止め層の厚みは35μmであった。この再帰反射性シートを、伸縮性を有する衣服に仮止めし、アイロンで熱圧接着(温度135℃、圧力500g/cm)により10秒間熱プレスして接着した。また、伸縮性を有する別の衣服に仮止めし、アイロンで熱圧接着(温度135℃、圧力1kg/cm)により10秒間熱プレスして接着した。
得られた2枚の衣服を家庭洗濯103法で繰り返し10回洗濯したが、いずれも異常は見られなかった。また、この衣服をJIS L 0217 402法(石油系)で繰り返し5回ドライクリーニング処理したがいずれも異常は見られなかった。
さらに、切り取った試験片について湿式加熱貯蔵試験を行った。すなわち、試験片を温水の入ったデシケーターの中に水面に接触しない状態で置き、密封した。さらに、このデシケーターを80±2℃の恒温乾燥機中に24時間放置した。取り出した試験片の外観や反射性能に異常は見られなかった。
実施例6
実施例4で得られた再帰反射性シートを用いて、実施例5と同様にして、再帰反射性シートが接着した衣服(熱プレス条件:温度135℃、圧力500g/cm、10秒間)を得た。得られた衣服を家庭洗濯103法による洗濯では異常は見られなかったが、ドライクリーニング試験では、伸縮性基材と粘着性緩衝層との間で若干の剥離が見られた。さらに、湿式加熱貯蔵試験を行った結果、外観及び反射性能に異常は見られなかった。
実施例7
粘着性緩衝層の粘着剤成分として、アクリル系粘着剤(ビックテクノス(株)製、AR−2057)を用いる以外は実施例1と同様にして、再帰反射性シートを得た。得られた再帰反射性シートの粘着性緩衝層をヘルメットの上に圧着して仮止めし、80℃の熱湯を注いで洗浄したが、外観及び反射性能に異常は見られなかった。
図1は本発明の再帰反射性シートの一例を説明するための断面図である。 図2は本発明の再帰反射性シートの他の例を説明するための断面図である。 図3は本発明の再帰反射性シートのさらに他の例を説明するための断面図である。
符号の説明
1…再帰反射性シート
2…粘着性緩衝層
3…伸縮性目止め層
4…透明性微小球体
5…反射層
6,9…伸縮性ホットメルト接着層
7,10…仮止め層
8…伸縮性基材

Claims (15)

  1. 粘着性緩衝層、この粘着性緩衝層の一方の面に積層された伸縮性目止め層、少なくとも前記伸縮性目止め層に一部が埋没した透明性微小球体、及びこの透明性微小球体の埋没面に形成された反射層を含む再帰反射性シート。
  2. 透明性微小球体の一部が、前記粘着性緩衝層に接触している請求項1記載の再帰反射性シート。
  3. 粘着性緩衝層が、ゴム成分と粘着付与剤とを、前者/後者=30/70〜100/0の割合(重量比)で含む請求項1又は2記載の再帰反射性シート。
  4. ゴム成分及び/又は粘着付与剤が、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、酸アミド基及びグリシジル基から選択された少なくとも一種の反応性官能基を有する請求項3記載の再帰反射性シート。
  5. ゴム成分がジエン系ゴムであり、粘着付与剤がロジン系樹脂であり、かつ両者の割合(重量比)が、ジエン系ゴム/ロジン系樹脂=30/70〜99/1である請求項3又は4記載の再帰反射性シート。
  6. 粘着性緩衝層がアクリル系粘着剤を含む請求項1記載の再帰反射性シート。
  7. 伸縮性目止め層が二液硬化型ポリウレタン系樹脂で形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の再帰反射性シート。
  8. 粘着性緩衝層の他方の面に、伸縮性ホットメルト接着層が積層されている請求項1〜7のいずれかに記載の再帰反射性シート。
  9. 伸縮性ホットメルト接着層に、被着体に対して前記伸縮性ホットメルト接着層を仮止めするための仮止め層がさらに積層されている請求項8記載の再帰反射性シート。
  10. 伸縮性ホットメルト接着層に伸縮性基材がさらに積層され、かつこの伸縮性基材に第2の伸縮性ホットメルト接着層がさらに積層されている請求項8記載の再帰反射性シート。
  11. 第2の伸縮性ホットメルト接着層に、被着体に対して前記第2の伸縮性ホットメルト接着層を仮止めするための仮止め層がさらに積層されている請求項10記載の再帰反射性シート。
  12. 伸縮性基材がポリウレタン系樹脂で形成されている請求項10又は11記載の再帰反射性シート。
  13. 伸縮性ホットメルト接着層及び第2の伸縮性ホットメルト接着層がポリエーテルポリオール単位又はポリエステルポリオール単位を有するホットメルト型ウレタンエラストマーで形成されている請求項9〜12のいずれかに記載の再帰反射性シート。
  14. 破断伸度が200〜600%である請求項1〜13のいずれかに記載の再帰反射性シート。
  15. 耐熱性シート上に形成され、かつ溶融された剥離層に透明性微小球体を散布する工程と、透明性微小球体の散布面をめっき処理して反射層を形成する工程と、前記反射層に樹脂溶液を塗布して伸縮性目止め層を形成する工程と、この塗布面に塗布液を塗布して粘着性緩衝層を形成する工程と、前記剥離層を透明性微小球体及び反射層から剥離する工程とを含む請求項1〜14のいずれかに記載の再帰反射性シートの製造方法。
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