JP5698718B2 - 両面粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、発泡体基材を備えた両面粘着シートに関する。
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、例えば基材の両面に粘着剤層を設けた基材付き両面粘着シートの形態で、様々な分野において接合や固定等の目的で広く利用されている。基材として発泡体を用いた両面粘着シート(発泡体基材付き両面粘着シート)は、気泡構造を有しないプラスチックフィルムを基材とする両面粘着シートに比べて、衝撃吸収性や段差追従性等の点で有利なものとなり得る。また、不織布を基材とする両面粘着シートに比べて、防水性やシール性等の点で有利なものとなり得る。発泡体基材付き両面粘着シートに関する技術文献として特許文献1が挙げられる。
特開2010−155959号公報
近年、製品の軽量化、小型化、薄型化等の観点から、基材付き両面粘着テープには、より小さな総厚みにおいて所望の性能を実現することが求められている。例えば、携帯電話やスマートフォン等のような携帯機器に用いられる発泡体基材付き両面粘着シートでは、総厚みが小さくかつ高性能な両面粘着シートが特に望まれている。
一方、携帯機器の大画面化、高機能化等に伴い、例えば最前面の表示パネル(ガラスレンズ等)を筐体に固定するために用いられる両面粘着シートに対する要求性能がさらに高くなってきている。表示パネルの面積が広くなると該表示パネルの質量が大きくなり、またスマートフォン等のようにタッチパネル機能を有する表示パネルではガラスレンズの背面に種々の層を有することにより表示パネル全体の質量が大きくなるためである。このような表示パネルを固定する両面粘着シートには、耐反撥性、押圧接着力、定荷重剥離特性等のさらなる向上が求められている。
しかし、発泡体基材付き両面粘着シートの総厚みを小さくすることと、この両面粘着シートの耐反撥性等を高めることとを両立させることは困難である。発泡体基材付き両面粘着シートの総厚みを小さくするためには、その発泡体基材の厚みは小さいほうが有利であるが、発泡体基材の厚みが小さくなると該発泡体基材が応力を分散する能力が低くなり、これにより耐反撥性が低下する傾向にあるためである。
そこで本発明は、発泡体基材を備えた両面粘着シートであって、総厚みが小さくかつ耐反撥性に優れた両面粘着シートを提供することを目的とする。
ここに開示される両面粘着シートは、シート状の発泡体基材と、該発泡体基材の第一面に設けられた第一粘着剤層と、該発泡体基材の第二面に設けられた第二粘着剤層とを含む。前記第一粘着剤層および前記第二粘着剤層の少なくとも一方を構成する粘着剤は、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体をベースポリマーとして含むゴム系粘着剤である。前記両面粘着シートの総厚みは400μm以下である。かかる構成の両面粘着シート(発泡体基材付き両面粘着シート)は、上記ゴム系粘着剤により構成された粘着剤層を有することにより、総厚みが小さくても良好な耐反撥性を示すものとなり得る。前記発泡体基材としては、例えば、厚みが60μm以上300μm以下のものを好ましく用いることができる。
ここに開示される両面粘着シートの好ましい一態様において、前記ゴム系粘着剤は粘着付与樹脂を含有する。例えば、前記粘着付与樹脂として、軟化点120℃以上の高軟化点樹脂を含むことが好ましい。このような高軟化点樹脂の好適例としてテルペンフェノール樹脂が挙げられる。ここに開示される技術は、前記粘着付与樹脂が、軟化点120℃未満の低軟化点樹脂と、軟化点120℃以上の高軟化点樹脂とを含有する態様で好ましく実施され得る。かかる態様によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
ここに開示される技術は、また、前記ゴム系粘着剤が水酸基価80mgKOH/g以上の粘着付与樹脂を含む態様で好ましく実施され得る。かかる態様によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
一実施形態に係る両面粘着シートの構成を示す模式的断面図である。 押圧接着力を測定する際に用いる評価用サンプルを示す説明図である。 押圧接着力の測定方法を示す説明図である。 耐衝撃性を評価する際に用いる評価用サンプルを示す説明図である。 防水性を評価する際に用いる評価用サンプルを示す説明図である。 耐反撥性の評価方法を示す説明図である。 定荷重剥離特性の評価方法を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、製品として実際に提供される本発明の粘着シートのサイズや縮尺を正確に表したものではない。
この明細書において「粘着剤」とは、前述のように、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する材料をいう。ここでいう粘着剤は、「C. A. Dahlquist, “Adhesion : Fundamental and Practice”, McLaren & Sons, (1966) P. 143」に定義されているとおり、一般的に、複素引張弾性率E(1Hz)<10dyne/cmを満たす性質を有する材料(典型的には、25℃において上記性質を有する材料)である。また、粘着剤の「ベースポリマー」とは、該粘着剤に含まれるゴム状ポリマー(室温付近の温度域においてゴム弾性を示すポリマー)のうちの主成分(すなわち、該ゴム状ポリマーの50質量%以上を占める成分)をいう。
この明細書において「モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体」とは、モノビニル置換芳香族化合物を主モノマー(50質量%を超える共重合成分をいう。以下同じ。)とするセグメント(以下「Aセグメント」ともいう。)と、共役ジエン化合物を主モノマーとするセグメント(以下「Bセグメント」ともいう。)とを、それぞれ少なくとも一つ有するポリマーをいう。一般に、Aセグメントのガラス転移温度はBセグメントのガラス転移温度よりも高い。かかるポリマーの代表的な構造として、Bセグメント(ソフトセグメント)の両端にそれぞれAセグメント(ハードセグメント)を有するトリブロック構造の共重合体(A−B−A構造のトリブロック体)、一つのAセグメントと一つのBセグメントとからなるジブロック構造の共重合体(A−B構造のジブロック体)等が挙げられる。
この明細書において「スチレン系ブロック共重合体」とは、少なくとも一つのスチレンブロックを有するポリマーを意味する。上記スチレンブロックとは、スチレンを主モノマーとするセグメントを指す。実質的にスチレンのみからなるセグメントは、ここでいうスチレンブロックの典型例である。また、「スチレンイソプレンブロック共重合体」とは、少なくとも一つのスチレンブロックと、少なくとも一つのイソプレンブロック(イソプレンを主モノマーとするセグメント)とを有するポリマーをいう。スチレンイソプレンブロック共重合体の代表例として、イソプレンブロック(ソフトセグメント)の両端にそれぞれスチレンブロック(ハードセグメント)を有するトリブロック構造の共重合体(トリブロック体)、一つのイソプレンブロックと一つのスチレンブロックとからなるジブロック構造の共重合体(ジブロック体)等が挙げられる。「スチレンブタジエンブロック共重合体」とは、少なくとも一つのスチレンブロックと、少なくとも一つのブタジエンブロック(ブタジエンを主モノマーとするセグメント)とを有するポリマーをいう。
この明細書において、スチレン系ブロック共重合体の「スチレン含有量」とは、当該ブロック共重合体の全体質量に占めるスチレン成分の質量割合をいう。上記スチレン含有量は、NMR(核磁器共鳴スペクトル法)により測定することができる。
また、スチレン系ブロック共重合体に占めるジブロック体の割合(以下「ジブロック体比率」または「ジブロック比」ということがある。)は、次の方法により求められる。すなわち、スチレン系ブロック共重合体をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、東ソー(株)製GS5000HおよびG4000Hの液体クロマトグラフ用カラムをそれぞれ2段ずつ計4段を直列につなぎ、移動相にTHFを用いて、温度40℃、流量1ml/分の条件下で高速液体クロマトグラフィを行う。得られたチャートからジブロック体に対応するピーク面積を測定する。そして、全体のピーク面積に対する前記ジブロック体に対応するピーク面積の百分率を算出することにより、ジブロック体比率が求められる。
ここに開示される両面粘着シート(テープ状等の長尺状の形態であり得る。)は、シート状の発泡体基材と、その発泡体基材の第一面および第二面にそれぞれ設けられた第一粘着剤層および第二粘着剤層とを含んで構成されている。例えば、図1に示す断面構造を有する形態の両面粘着シートであり得る。この両面粘着シート1は、シート状の発泡体基材15と、その基材15の両面にそれぞれ支持された第一粘着剤層11および第二粘着剤層12とを備える。より詳しくは、基材15の第一面15Aおよび第二面15B(いずれも非剥離性)に、第一粘着剤層11および第二粘着剤層12がそれぞれ設けられている。使用前(被着体への貼り付け前)の両面粘着シート1は、図1に示すように、前面17Aおよび背面17Bがいずれも剥離面である剥離ライナー17と重ね合わされて渦巻き状に巻回された形態であり得る。かかる形態の両面粘着シート1は、第二粘着剤層12の表面(第二粘着面12A)が剥離ライナー17の前面17Aにより保護され、また第一粘着剤層11の表面(第一粘着面11A)が剥離ライナー17の背面17Bにより保護されている。あるいは、第一粘着面11Aおよび第二粘着面12Aが、2枚の独立した剥離ライナーによりそれぞれ保護された形態であってもよい。
剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙等を使用することができ、特に限定されない。例えば、プラスチックフィルムや紙等の基材の表面に剥離処理層を有する剥離ライナー、フッ素系ポリマー(ポリテトラフルオロエチレン等)やポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)の低接着性材料からなる剥離ライナー等を用いることができる。上記剥離処理層は、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により上記基材を表面処理して形成されたものであり得る。
ここに開示される両面粘着シートは、その総厚みが400μm以下(典型的には350μm以下)である。薄膜化、小型化、軽量化、省資源化等の観点から、総厚みが300μm以下(より好ましくは250μm以下、例えば230μm以下)の両面粘着シートが好ましい。両面粘着シートの総厚みの下限は特に制限されない。通常は、耐衝撃性や防水性等の観点から、両面粘着シートの総厚みを50μm以上とすることが適当であり、好ましくは70μm以上(より好ましくは100μm以上、さらには150μm以上、例えば190μm以上)である。
ここで、両面粘着シートの総厚みとは、一方の粘着面から他方の粘着面までの厚みをいい、図1に示す例では、第一粘着面11Aから第二粘着面12Aまでの厚みtをいう。したがって、例えば、被着体への貼付け前において粘着面が剥離ライナーで保護された形態の両面粘着シートであっても、該剥離ライナーの厚さは、ここでいう両面粘着シートの厚みには含めないものとする。
<ゴム系粘着剤>
ここに開示される技術において、上記第一粘着剤層および上記第二粘着剤層の少なくとも一方は、所定のゴム系粘着剤により構成されている。上記第一粘着剤層および上記第二粘着剤層の両方が所定のゴム系粘着剤により構成されていてもよい。
(ベースポリマー)
上記ゴム系粘着剤は、ベースポリマーとして、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体を含有する。上記モノビニル置換芳香族化合物とは、ビニル基を有する官能基が芳香環に1つ結合した化合物を指す。上記芳香環の代表例として、ベンゼン環(ビニル基を有しない官能基(例えばアルキル基)で置換されたベンゼン環であり得る。)が挙げられる。上記モノビニル置換芳香族化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等が挙げられる。上記共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。このようなブロック共重合体は、1種を単独で、または2種以上を併用してベースポリマーに用いることができる。
上記ブロック共重合体におけるAセグメント(ハードセグメント)は、上記モノビニル置換芳香族化合物(2種以上を併用し得る。)の共重合割合が70質量%以上(より好ましくは90質量%以上であり、実質的に100質量%であってもよい。)であることが好ましい。上記ブロック共重合体におけるBセグメント(ソフトセグメント)は、上記共役ジエン化合物(2種以上を併用し得る。)の共重合割合が70質量%以上(より好ましくは90質量%以上であり、実質的に100質量%であってもよい。)であることが好ましい。かかるブロック共重合体によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
上記ブロック共重合体は、ジブロック体、トリブロック体、放射状(radial)体、これらの混合物、等の形態であり得る。トリブロック体および放射状体においては、ポリマー鎖の末端にAセグメント(例えばスチレンブロック)が配されていることが好ましい。ポリマー鎖の末端に配されたAセグメントは、集まってドメインを形成しやすく、これにより疑似的な架橋構造が形成されて粘着剤の凝集性が向上するためである。ここに開示される技術におけるブロック共重合体としては、被着体に対する粘着力(剥離強度)や耐反撥性の観点から、例えば、ジブロック体比率が30質量%以上(より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、特に好ましくは60質量%以上、典型的には65質量%以上、例えば70質量%以上)のものを好ましく用いることができる。また、継続的に加わる応力に対する耐性(例えば、後述する定荷重剥離特性)の観点から、ジブロック体比率が90質量%以下(より好ましくは85質量%以下、例えば80質量%以下)のものを好ましく用いることができる。例えば、ジブロック体比率が60〜85質量%のブロック共重合体の使用が好ましい。
(スチレン系ブロック共重合体)
ここに開示される技術の好ましい一態様では、上記ベースポリマーがスチレン系ブロック共重合体である。例えば、上記ベースポリマーがスチレンイソプレンブロック共重合体およびスチレンブタジエンブロック共重合体の少なくとも一方を含む態様で好ましく実施され得る。粘着剤に含まれるスチレン系ブロック共重合体のうち、スチレンイソプレンブロック共重合体の割合が70質量%以上であるか、スチレンブタジエンブロック共重合体の割合が70質量%以上であるか、あるいはスチレンイソプレンブロック共重合体とスチレンブタジエンブロック共重合体との合計割合が70質量%以上であることが好ましい。好ましい一態様では、上記スチレン系ブロック共重合体の実質的に全部(例えば95〜100質量%)がスチレンイソプレンブロック共重合体である。他の好ましい一態様では、上記スチレン系ブロック共重合体の実質的に全部(例えば95〜100質量%)がスチレンブタジエンブロック共重合体である。このような組成によると、耐反撥性に優れ、かつ他の粘着特性(例えば定荷重剥離特性)とのバランスの良い両面粘着シートが好適に実現され得る。
上記スチレン系ブロック共重合体は、ジブロック体、トリブロック体、放射状(radial)体、これらの混合物、等の形態であり得る。トリブロック体および放射状体においては、ポリマー鎖の末端にスチレンブロックが配されていることが好ましい。ポリマー鎖の末端に配されたスチレンブロックは、集まってスチレンドメインを形成しやすく、これにより疑似的な架橋構造が形成されて粘着剤の凝集性が向上するためである。ここに開示される技術において用いられるスチレン系ブロック共重合体としては、被着体に対する粘着力(剥離強度)や耐反撥性の観点から、例えば、ジブロック体比率が30質量%以上(より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、特に好ましくは60質量%以上、典型的には65質量%以上)のものを好ましく用いることができる。ジブロック体比率が70質量%以上(例えば75質量%以上)のスチレン系ブロック共重合体であってもよい。また、定荷重剥離特性等の観点から、ジブロック体比率が90質量%以下(より好ましくは85質量%以下、例えば80質量%以下)のスチレン系ブロック共重合体を好ましく用いることができる。例えば、ジブロック体比率が60〜85質量%のスチレン系ブロック共重合体を好ましく採用し得る。
上記スチレン系ブロック共重合体のスチレン含有量は、例えば、5〜40質量%であり得る。耐反撥性や定荷重剥離特性の観点から、通常は、スチレン含有量が10質量%以上(より好ましくは10質量%よりも大、例えば12質量%以上)のスチレン系ブロック共重合体が好ましい。また、被着体に対する粘着力の観点から、スチレン含有量が35質量%以下(典型的には30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、例えば20質量%未満)のスチレン系ブロック共重合体が好ましい。例えば、スチレン含有量が12質量%以上20質量%未満のスチレン系ブロック共重合体を好ましく採用し得る。
(粘着付与樹脂)
ここに開示される技術の好ましい一態様において、上記ゴム系粘着剤は、ベースポリマー(例えばスチレン系ブロック共重合体)に加えて、さらに粘着付与樹脂を含有する。粘着付与樹脂としては、石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン系樹脂、ロジン誘導体樹脂、ケトン系樹脂等の、公知の各種粘着付与剤樹脂から選択される1種または2種以上を用いることができる。
上記石油樹脂としては、脂肪族系(C5系)石油樹脂、芳香族系(C9系)石油樹脂、C5/C9共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、これらの水素化物等が例示される。
上記テルペン樹脂としては、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体等のテルペン樹脂(以下、後述する変性テルペン樹脂との区別を明確にするために「未変性テルペン樹脂」ということもある。);これらのテルペン樹脂を変性(フェノール変性、スチレン変性、水素添加変性、炭化水素変性等)した変性テルペン樹脂;等が挙げられる。上記変性テルペン樹脂の例としては、テルペンフェノール樹脂、スチレン変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等が挙げられる。
上記「テルペンフェノール樹脂」とは、テルペン残基およびフェノール残基を含むポリマーを指し、テルペンとフェノール化合物との共重合体(テルペン−フェノール共重合体樹脂)と、テルペンの単独重合体または共重合体(テルペン樹脂、典型的には未変性テルペン樹脂)をフェノール変性したもの(フェノール変性テルペン樹脂)との双方を包含する概念である。上記テルペンフェノール樹脂を構成するテルペンの好適例としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン(d体、l体およびd/l体(ジペンテン)を包含する。)等のモノテルペンが挙げられる。
上記ロジン系樹脂の具体的としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の未変性ロジン(生ロジン);これらの未変性ロジンを水添化、不均化、重合等により変性した変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、その他の化学的に修飾されたロジン等);等が挙げられる。上記ロジン誘導体樹脂の例としては、未変性ロジンをアルコール類によりエステル化したもの(すなわち、ロジンのエステル化物)、変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等)をアルコール類によりエステル化したもの(すなわち、変性ロジンのエステル化物)等のロジンエステル類;未変性ロジンや変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等)を不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジン類;ロジンエステル類を不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジンエステル類;未変性ロジン、変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等)、不飽和脂肪酸変性ロジン類または不飽和脂肪酸変性ロジンエステル類におけるカルボキシル基を還元処理したロジンアルコール類;未変性ロジン、変性ロジン、各種ロジン誘導体等のロジン類(特に、ロジンエステル類)の金属塩;ロジン類(未変性ロジン、変性ロジン、各種ロジン誘導体等)にフェノールを酸触媒で付加させ熱重合することにより得られるロジンフェノール樹脂;等が挙げられる。
耐反撥性や定荷重剥離特性等の観点から、ベースポリマー100質量部に対する粘着付与樹脂の含有量は、通常、20質量部以上とすることが適当であり、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上(例えば50質量部以上)である。また、低温特性(例えば、低温条件下における粘着力や耐衝撃性)等の観点から、ベースポリマー100質量部に対する粘着付与樹脂の含有量は、通常、200質量部以下とすることが適当であり、好ましくは150質量部以下である。ベースポリマー100質量部に対する粘着付与樹脂の含有量が100質量部以下(例えば80質量部以下)であってもよい。
(高軟化点樹脂)
ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、上記粘着付与樹脂として、軟化点120℃以上の高軟化点樹脂を含有する態様で好ましく実施され得る。かかる態様の両面粘着シートは、耐反撥性や定荷重剥離特性の観点から好ましい。好ましい一態様において、上記高軟化点樹脂は、軟化点が125℃(より好ましくは130℃、さらに好ましくは135℃以上、例えば140℃以上)の粘着付与樹脂を含み得る。また、被着体に対する粘着力等の観点から、上記高軟化点樹脂の軟化点は、通常、200℃以下が適当であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下(例えば160℃以下)である。
ここでいう粘着付与樹脂の軟化点は、JIS K 5902およびJIS K 2207に規定する軟化点試験方法(環球法)に基づいて測定された値として定義される。具体的には、試料をできるだけ低温ですみやかに融解し、これを平らな金属板の上に置いた環の中に、泡ができないように注意して満たす。冷えたのち、少し加熱した小刀で環の上端を含む平面から盛り上がった部分を切り去る。つぎに、径85mm以上、高さ127mm以上のガラス容器(加熱浴)の中に支持器(環台)を入れ、グリセリンを深さ90mm以上となるまで注ぐ。つぎに、鋼球(径9.5mm、重量3.5g)と、試料を満たした環とを互いに接触しないようにしてグリセリン中に浸し、グリセリンの温度を20℃プラスマイナス5℃に15分間保つ。つぎに、環中の試料の表面の中央に鋼球をのせ、これを支持器の上の定位置に置く。つぎに、環の上端からグリセリン面までの距離を50mmに保ち、温度計を置き、温度計の水銀球の中心の位置を環の中心と同じ高さとし、容器を加熱する。加熱に用いるブンゼンバーナーの炎は、容器の底の中心と縁との中間にあたるようにし、加熱を均等にする。なお、加熱が始まってから40℃に達したのちの浴温の上昇する割合は、毎分5.0プラスマイナス0.5℃でなければならない。試料がしだいに軟化して環から流れ落ち、ついに底板に接触したときの温度を読み、これを軟化点とする。軟化点の測定は、同時に2個以上行い、その平均値を採用する。
上記高軟化点樹脂としては、テルペンフェノール樹脂、重合ロジン、重合ロジンのエステル化物等を好ましく採用することができる。これらの高軟化点樹脂は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。好ましい一態様として、上記高軟化点樹脂が1種または2種以上のテルペンフェノール樹脂を含む態様が挙げられる。例えば、高軟化点樹脂全体の25質量%以上(より好ましくは30質量%以上)がテルペンフェノール樹脂である態様が好ましい。高軟化点樹脂の50質量%以上(より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、例えば90質量%以上)がテルペンフェノール樹脂であってもよく、高軟化点樹脂の実質的に全部(例えば95質量%以上)がテルペンフェノール樹脂であってもよい。軟化点が120℃以上200℃以下(典型的には120℃以上180℃以下、例えば125℃以上170℃以下)のテルペンフェノール樹脂を好ましく採用することができる。
上記テルペンフェノール樹脂としては、水酸基価(OH価)が40mgKOH/g以上(典型的には40〜200mgKOH/g、例えば40〜160mgKOH/g)であって軟化点が120℃以上のものを好ましく採用し得る。かかる水酸基価を有するテルペンフェノール樹脂によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
上記水酸基価の値としては、JIS K 0070:1992に規定する電位差滴定法により測定される値を採用することができる。具体的な測定方法は以下に示すとおりである。
[水酸基価の測定方法]
1.試薬
(1)アセチル化試薬としては、無水酢酸約12.5g(約11.8ml)を取り、これにピリジンを加えて全量を50mlにし、充分に攪拌したものを使用する。または、無水酢酸約25g(約23.5ml)を取り、これにピリジンを加えて全量を100mLにし、充分に攪拌したものを使用する。
(2)測定試薬としては、0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液を使用する。
(3)その他、トルエン、ピリジン、エタノールおよび蒸留水を準備する。
2.操作
(1)平底フラスコに試料約2gを精秤採取し、アセチル化試薬5mlおよびピリジン10mlを加え、空気冷却管を装着する。
(2)上記フラスコを100℃の浴中で70分間加熱した後、放冷し、冷却管の上部から溶剤としてトルエン35mlを加えて攪拌した後、蒸留水1mlを加えて攪拌することにより無水酢酸を分解する。分解を完全にするため再度浴中で10分間加熱し、放冷する。
(3)エタノール5mlで冷却管を洗い、取り外す。次いで、溶剤としてピリジン50mlを加えて攪拌する。
(4)0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液を、ホールピペットを用いて25mL加える。
(5)0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液で電位差滴定を行う。得られた滴定曲線の変曲点を終点とする。
(6)空試験は、試料を入れないで上記(1)〜(5)を行う。
3.計算
以下の式により水酸基価を算出する。
水酸基価(mgKOH/g)=[(B−C)×f×28.05]/S+D
ここで、
B: 空試験に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)、
C: 試料に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)、
f: 0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液のファクター、
S: 試料の質量(g)、
D: 酸価、
28.05: 水酸化カリウムの分子量56.11の1/2、
である。
ここに開示される技術は、例えば、上記ゴム系粘着剤が、水酸基価40mgKOH/g以上80mgKOH/g未満の高軟化点樹脂(H1)と、水酸基価80mgKOH/g以上(典型的には80〜160mgKOH/g、例えば80〜140mgKOH/g)の高軟化点樹脂(H2)とを組み合わせて含む態様で好ましく実施され得る。この場合において、上記高軟化点樹脂(H1)と高軟化点樹脂(H2)との使用量の関係は、例えば、質量比(H1:H2)が1:5〜5:1の範囲となるように設定することができ、通常は1:3〜3:1(例えば1:2〜2:1)の範囲となるように設定することが適当である。好ましい一態様として、高軟化点樹脂(H1)および高軟化点樹脂(H2)がいずれもテルペンフェノール樹脂である態様が挙げられる。
耐反撥性や定荷重剥離特性等の観点から、高軟化点樹脂の含有量は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば20質量部以上とすることができ、30質量部以上(例えば35質量部以上)とすることが好ましい。また、粘着力や低温特性(例えば、低温条件下における耐衝撃性)等の観点から、ベースポリマー100質量部に対する高軟化点樹脂の含有量は、通常、100質量部以下とすることが適当であり、好ましくは80質量部以下、より好ましくは70質量部以下である。高軟化点樹脂の含有量が60質量部以下(例えば50質量部以下)であってもよい。
(低軟化点樹脂)
ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、上記高軟化点樹脂に代えて、あるいは上記高軟化点樹脂に加えて、軟化点が120℃未満の低軟化点樹脂を含有する態様で実施され得る。好ましい一態様として、上記ゴム系粘着剤が、軟化点120℃以上の高軟化点樹脂と軟化点120℃未満の低軟化点樹脂とを含む態様が挙げられる。
上記低軟化点樹脂としては、軟化点が例えば40℃以上(典型的には60℃以上)のものを用いることができる。耐反撥性や定荷重剥離特性等の観点から、通常は、軟化点が80℃以上(より好ましくは100℃以上)120℃未満のものを好ましく採用することができる。軟化点が110℃以上120℃未満の低軟化点樹脂を用いてもよい。
ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、石油樹脂およびテルペン樹脂(典型的には未変性テルペン樹脂)の少なくとも一方を上記低軟化点樹脂として含む態様で好ましく実施され得る。例えば、低軟化点樹脂の主成分(すなわち、低軟化点樹脂のうちの50質量%超を占める成分)が、石油樹脂である組成、テルペン樹脂である組成、石油樹脂とテルペン樹脂との組み合わせである組成、等を好ましく採用し得る。粘着力および相溶性の観点から、低軟化点樹脂の主成分がテルペン樹脂(例えば、β−ピネン重合体)である態様が好ましい。低軟化点樹脂の実質的に全部(例えば95質量%以上)がテルペン樹脂であってもよい。
被着体に対する粘着力の観点から、低軟化点樹脂の含有量は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば10質量部以上とすることができ、通常は15質量部以上(例えば20質量部以上)とすることが適当である。また、耐反撥性等の観点から、通常は、低軟化点樹脂の含有量を120質量部以下とすることが適当であり、好ましくは90質量部以下、より好ましくは70質量部以下(例えば60質量部以下)である。低軟化点樹脂の含有量を50質量部以下(例えば40質量部以下)としてもよい。
上記粘着付与樹脂が低軟化点樹脂と高軟化点樹脂とを含む場合、それらの使用量の関係は、低軟化点樹脂:高軟化点樹脂の質量比が1:5〜3:1(より好ましくは1:5〜2:1)となるように設定することが好ましい。ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、粘着付与樹脂として低軟化点樹脂よりも高軟化点樹脂を多く含む態様(例えば、低軟化点樹脂:高軟化点樹脂の質量比が1:1.2〜1:5)で好ましく実施され得る。かかる態様によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
(高水酸基価粘着付与樹脂)
ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、水酸基価が80mgKOH/g以上(例えば90mgKOH/g以上)の粘着付与樹脂を含む態様で好ましく実施され得る。上記高水酸基価粘着付与樹脂の水酸基価は、典型的には200mgKOH/g以下であり、好ましくは180mgKOH/g以下(例えば160mgKOH/g以下)である。上記水酸基価の値としては、上述したJIS K 0070:1992に規定する電位差滴定法により測定される値、具体的には、上述した水酸基価の測定方法を適用した値を採用することができる。このような高水酸基価粘着付与樹脂を含む粘着剤によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。例えば、耐反撥性や定荷重剥離特性と他の粘着性能とをより高レベルで両立する両面粘着シートが実現され得る。
上記高水酸基価粘着付与樹脂としては、上述した各種の粘着付与樹脂のうち所定値以上の水酸基価を有するものを、単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。好ましい一態様では、上記高水酸基価粘着付与樹脂として、少なくともテルペンフェノール樹脂を使用する。テルペンフェノール樹脂は、フェノールの共重合割合によって水酸基価を任意にコントロールすることができるので好ましい。粘着剤に含まれる高水酸基価粘着付与樹脂のうち50質量%以上(より好ましくは70質量%以上、例えば90質量%以上)がテルペンフェノール樹脂であることが好ましく、実質的に全部(例えば95〜100質量%、さらには99〜100質量%)がテルペンフェノール樹脂であってもよい。
耐反撥性や定荷重剥離特性等の観点から、高水酸基粘着付与樹脂の含有量は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば5質量部以上とすることができ、通常は10質量部以上(例えば15質量部以上)とすることが好ましい。また、粘着力等の観点から、ベースポリマー100質量部に対する高水酸基価粘着付与樹脂の含有量は、通常、100質量部以下とすることが適当であり、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。高水酸基価粘着付与樹脂の含有量が50質量部以下(例えば30質量部以下)であってもよい。
高水酸基価粘着付与樹脂の軟化点は特に制限されない。すなわち、上述した高軟化点樹脂に該当する高水酸基価粘着付与樹脂および低軟化点樹脂に該当する高水酸基価粘着付与樹脂のいずれも使用可能である。
例えば、軟化点が100℃以上(典型的には100℃超、例えば110℃以上)の高水酸基価粘着付与樹脂を好ましく用いることができる。軟化点120℃以上(典型的には120℃超、好ましくは125℃以上、例えば130℃以上)の高水酸基価粘着付与樹脂が特に好ましい。このように高水酸基価かつ高軟化点の粘着付与樹脂によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。また、両面粘着シートの低温特性の観点から、通常は、軟化点が200℃以下(例えば100℃以上200℃以下)の高水酸基価粘着付与樹脂を好ましく採用し得る。軟化点120℃以上180℃以下(例えば125℃以上170℃以下)の高水酸基価粘着付与樹脂がより好ましい。
ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が軟化点120℃以上の粘着付与樹脂(高軟化点樹脂)を含み、かつ該高軟化点樹脂全体の25質量%以上(より好ましくは30質量%以上)が高水酸基価粘着付与樹脂(例えばテルペンフェノール樹脂)である態様で好ましく実施され得る。高軟化点樹脂の50質量%以上(より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、例えば90質量%以上)が高水酸基価粘着付与樹脂であってもよく、高軟化点樹脂の実質的に全部(例えば95〜100質量%)が高水酸基価粘着付与樹脂であってもよい。
(低水酸基価粘着付与樹脂)
上記ゴム系粘着剤は、上記高水酸基価粘着付与樹脂に代えて、あるいは上記高水酸基価粘着付与樹脂に加えて、水酸基価が0以上80mgKOH/g未満の粘着付与樹脂(低水酸基価粘着付与樹脂)を含有してもよい。好ましい一態様として、上記ゴム系粘着剤が、水酸基価が80mgKOH/g以上の高水酸基価粘着付与樹脂と、水酸基価が0以上80mgKOH/g未満の低水酸基価粘着付与樹脂とを含む態様が挙げられる。低水酸基価粘着付与樹脂としては、上述した各種の粘着付与樹脂のうち水酸基価が上記範囲にあるものを、単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。例えば、水酸基価が0以上80mgKOH/g未満のテルペンフェノール樹脂、石油樹脂(例えば、C5系石油樹脂)、テルペン樹脂(例えば、β−ピネン重合体)、ロジン系樹脂(例えば、重合ロジン)、ロジン誘導体樹脂(例えば、重合ロジンのエステル化物)等を用いることができる。
低水酸基価粘着付与樹脂の軟化点は特に制限されない。すなわち、上述した高軟化点樹脂に該当する低水酸基価粘着付与樹脂および低軟化点樹脂に該当する低水酸基価粘着付与樹脂のいずれも使用可能である。
好ましい一態様では、上記ゴム系粘着剤が、上記低水酸基価粘着付与樹脂として、軟化点が120℃未満(典型的には80℃以上120℃未満、より好ましくは100℃以上120℃以下、例えば110℃以上120℃以下)の粘着付与樹脂を含む。かかる組成の粘着剤によると、粘着力が高く、かつ定荷重剥離特性にも優れた両面粘着シートが実現され得る。上記低水酸基価粘着付与樹脂として、軟化点が120℃未満の低水酸基価粘着付与樹脂(S1)と軟化点が120℃以上の低水酸基価粘着付与樹脂(S2)とを組み合わせて含む組成の粘着剤であってもよい。それらの使用量の関係は、例えば、質量比(S1:S2)が1:5〜5:1の範囲となるように設定することができ、通常は1:3〜3:1(例えば1:2〜2:1)の範囲となるように設定することが適当である。
上記ゴム系粘着剤が高水酸基価粘着付与樹脂および低水酸基価粘着付与樹脂を含む場合、それらの使用量の関係は、低水酸基価粘着付与樹脂:高水酸基価粘着付与樹脂の質量比が1:5〜5:1(より好ましくは1:3〜3:1)となるように設定することが好ましい。かかる態様によると、より高性能な両面粘着シートが実現され得る。
(イソシアネート化合物)
ここに開示される技術における上記ゴム粘着剤は、さらにイソシアネート化合物を含有し得る。かかる組成のゴム系粘着剤によると、耐反撥性や定荷重剥離特性がさらに改善された両面粘着シートが実現され得る。イソシアネート化合物としては、多官能イソシアネート(1分子当たり平均2個以上のイソシアネート基を有する化合物をいい、イソシアヌレート構造を有するものを包含する。)が好ましく使用され得る。かかる多官能イソシアネートとしては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する各種のイソシアネート化合物(ポリイソシアネート)から選択される1種または2種以上を用いることができる。かかる多官能イソシアネートの例として、脂肪族ポリイソシアネート類、脂環族ポリイソシアネート類、芳香族ポリイソシアネート類等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート類の具体例としては、1,2−エチレンジイソシアネート;1,2−テトラメチレンジイソシアネート、1,3−テトラメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート等のテトラメチレンジイソシアネート;1,2−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,5−ヘキサメチレンジイソシアネート等のヘキサメチレンジイソシアネート;2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネート類の具体例としては、イソホロンジイソシアネート;1,2−シクロヘキシルジイソシアネート、1,3−シクロヘキシルジイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート等のシクロヘキシルジイソシアネート;1,2−シクロペンチルジイソシアネート、1,3−シクロペンチルジイソシアネート等のシクロペンチルジイソシアネート;水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネート類の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート等が挙げられる。
好ましいイソシアネート化合物として、1分子当たり平均して3個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネートが例示される。かかる3官能以上のイソシアネートは、2官能または3官能以上のイソシアネートの多量体(典型的には2量体または3量体)、誘導体(例えば、多価アルコールと2分子以上の多官能イソシアネートとの付加反応生成物)、重合物等であり得る。例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの2量体や3量体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(イソシアヌレート構造の3量体付加物)、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、等の多官能イソシアネートが挙げられる。かかる多官能イソシアネートの市販品としては、旭化成ケミカルズ社製の商品名「デュラネートTPA−100」、日本ポリウレタン工業社製の商品名「コロネートL」、同「コロネートHL」、同「コロネートHK」、同「コロネートHX」、同「コロネート2096」等が挙げられる。
イソシアネート化合物を用いる場合、その使用量は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば0質量部を超えて10質量部以下(典型的には0.01〜10質量部)とすることができる。通常は、ベースポリマー100質量部に対するイソシアネート化合物の使用量を0.1〜10質量部とすることが適当であり、0.1〜5質量部(典型的には0.3〜3質量部、例えば0.5〜1質量部)とすることが好ましい。かかる範囲でイソシアネート化合物を用いることにより、特に性能バランスに優れた両面粘着シートが実現され得る。
(その他成分)
上記ゴム系粘着剤は、必要に応じて、ベースポリマー以外のゴム状ポリマーを1種または2種以上含有し得る。かかるゴム状ポリマーは、粘着剤の分野において公知のゴム系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリエーテル系、シリコーン系、ポリアミド系、フッ素系等の各種ポリマーであり得る。ゴム系のゴム状ポリマーの例としては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、再生ゴム等が挙げられる。上記ゴム系粘着剤がベースポリマー以外のゴム状ポリマーを含む場合において、該ゴム状ポリマーの使用量は、通常、ベースポリマー100質量部あたり50質量部以下とすることが適当であり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下(例えば5質量部以下)である。ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤がベースポリマー以外のゴム状ポリマーを実質的に含有しない態様(例えば、ベースポリマー100質量部当たりの含有量が0〜1質量部である態様)で好ましく実施され得る。
上記ゴム系粘着剤は、必要に応じて、レベリング剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料等)、帯電防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の、粘着剤の分野において一般的な各種の添加剤を含有するものであり得る。このような各種添加剤については、従来公知のものを常法により使用することができる。ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤がポリブテン等の液状ゴムを実質的に含有しない(例えば、ベースポリマー100質量部当たりの含有量が1質量部以下であり、0質量部であってもよい。)態様で好ましく実施され得る。かかる粘着剤によると、より耐反撥性および/または定荷重剥離特性に優れた両面粘着シートが実現され得る。
好ましい一態様において、上記ゴム系粘着剤は、ベースポリマーと粘着付与樹脂との合計量が、該ゴム系粘着剤の全質量(すなわち、このゴム系粘着剤により構成される粘着剤層の質量)の90質量%以上を占める組成であり得る。例えば、ベースポリマーと粘着付与樹脂との合計量が上記ゴム系粘着剤の全質量の90〜99.8質量%(典型的には、例えば95〜99.5質量%)である態様を好ましく採用し得る。
好ましい他の一態様において、上記ゴム系粘着剤は、キレート化合物を実質的に含まない組成であり得る。ここで、上記キレート化合物とは、例えば、アルカリ土類金属の酸化物と、該酸化物が配位可能な官能基(水酸基、メチロール基等)を有する樹脂(アルキルフェノール樹脂等)とのキレート化合物を指す。ここに開示される技術は、上記ゴム系粘着剤が、このようなキレート化合物を全く含まないか、あるいは該キレート化合物の含有割合が1質量%以下である態様で好ましく実施され得る。かかる態様によると、より粘着力に優れた両面粘着シートが実現され得る。
<発泡体基材>
ここに開示される技術において、シート状の発泡体基材とは、気泡(気泡構造)を有する部分を備えた基材であって、典型的には、薄い層状の発泡体(発泡体層)を構成要素として含む基材をいう。上記発泡体基材は、1層または2層以上の発泡体層のみにより実質的に構成された基材であってもよく、発泡体層と非発泡体層とを含む複合基材(例えば、上記発泡体層と非発泡体層とが積層した基材)であってもよい。ここで非発泡体層とは、気泡構造を有しない層を指す。発泡体基材が2層以上の発泡体層を含む場合、それらの発泡体層の材質や構造は、同一であってもよく異なってもよい。
以下、1層の発泡体層から実質的に構成された構造の発泡体基材を主な例として説明するが、ここに開示される技術における発泡体基材の構造を限定する意図ではない。
発泡体基材の厚さは、両面粘着シートの総厚みが400μmを超えない範囲で、該両面粘着シートの強度や柔軟性、使用目的等に応じて適宜設定することができる。所望の粘着特性を発揮し得る粘着剤層の厚みを確保しやすいという観点から、通常は、発泡体基材の厚さを350μm以下(例えば300μm以下)とすることが適当であり、好ましくは250μm以下、より好ましくは220μm以下、例えば200μm以下である。厚さ180μm以下の発泡体基材を用いてもよい。また、両面粘着シートの耐反撥性や耐衝撃性等の観点からは、発泡体基材の厚さを30μm以上とすることが適当であり、好ましくは40μm以上、より好ましくは50μm以上(例えば60μm以上)である。
発泡体基材の材質は特に制限されない。通常は、プラスチック材料の発泡体(プラスチック発泡体)により形成された発泡体層を含む発泡体基材が好ましい。プラスチック発泡体を形成するためのプラスチック材料(ゴム材料を包含する意味である。)は、特に制限されず、公知のプラスチック材料の中から適宜選択することができる。プラスチック材料は、1種を単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
プラスチック発泡体の具体例としては、ポリエチレン製発泡体、ポリプロピレン製発泡体等のポリオレフィン系樹脂発泡体;ポリエチレンテレフタレート製発泡体、ポリエチレンナフタレート製発泡体、ポリブチレンテレフタレート製発泡体等のポリエステル系樹脂製発泡体;ポリ塩化ビニル製発泡体等のポリ塩化ビニル系樹脂製発泡体;酢酸ビニル系樹脂製発泡体;ポリフェニレンスルフィド樹脂製発泡体;ポリアミド(ナイロン)樹脂製発泡体、全芳香族ポリアミド(アラミド)樹脂製発泡体等のアミド系樹脂製発泡体;ポリイミド系樹脂製発泡体;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製発泡体;ポリスチレン製発泡体等のスチレン系樹脂製発泡体;ポリウレタン樹脂製発泡体等のウレタン系樹脂製発泡体;等が挙げられる。また、プラスチック発泡体として、ポリクロロプレンゴム製発泡体等のゴム系樹脂製発泡体を用いてもよい。
好ましい発泡体として、ポリオレフィン系樹脂発泡体が例示される。上記ポリオレフィン系発泡体を構成するプラスチック材料(すなわちポリオレフィン系樹脂)としては、公知または慣用の各種のポリオレフィン系樹脂を特に限定なく用いることができる。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン触媒系直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。このようなポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
ここに開示される技術における発泡体基材の好適例としては、耐衝撃性や防水性等の観点から、ポリエチレン系樹脂の発泡体から実質的に構成されるポリエチレン系発泡体基材、ポリプロピレン系樹脂の発泡体から実質的に構成されるポリプロピレン系発泡体基材等が挙げられる。ここで、ポリエチレン系樹脂とは、エチレンを主モノマー(すなわち、モノマーのなかの主成分)とする樹脂を指し、HDPE、LDPE、LLDPE等のほか、エチレンの共重合割合が50質量%を超えるエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体等を包含し得る。同様に、ポリプロピレン系樹脂とは、プロピレンを主モノマーとする樹脂を指す。ここに開示される技術における発泡体基材としては、ポリエチレン系発泡体基材を好ましく採用し得る。
上記発泡体基材の平均気泡径は、特に限定されないが、通常は、10μm〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは20μm〜600μmである。平均気泡径を10μm以上とすることにより、耐衝撃性が向上する傾向がある。一方、平均気泡径を1000μm以下とすることにより、防水性(止水性)が向上する傾向がある。なお、平均気泡径は、例えば、光学顕微鏡により測定することができる。
上記発泡体基材の密度(見掛け密度)は、特に限定されないが、通常は0.1〜0.5g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.4g/cmである。密度を0.1g/cm以上とすることにより、発泡体基材の強度(ひいては両面粘着シートの強度)が向上し、耐衝撃性や取扱性が向上する傾向にある。一方、密度を0.5g/cm以下とすることにより、柔軟性が低下し過ぎず、段差追従性が向上する傾向にある。両面粘着シートの段差追従性が良好であると、一般に、段差を有する被着体に貼り合わせた場合でも、被着体表面との間に隙間を生じにくく、防水性が向上する。なお、発泡体基材の密度(見掛け密度)は、例えば、JIS K 6767に準拠する方法により測定することができる。
上記発泡体基材の発泡倍率は、特に限定されないが、通常は2〜10cm/gが好ましく、より好ましくは2.5〜5cm/gである。発泡倍率を2cm/g以上とすることにより、柔軟性が向上し、段差追従性が向上する傾向がある。一方、発泡倍率を10cm/g以下とすることにより、発泡体基材の強度(ひいては両面粘着シートの強度)が向上し、耐衝撃性や取扱性が向上する傾向がある。なお、本明細書において、発泡体基材の発泡倍率は、JIS K 6767に準拠して測定される見掛け密度(g/cm)の逆数として定義される。
上記発泡体基材(例えばポリオレフィン系発泡体基材)の伸びは、特に限定されない。例えば、長手方向(MD)の伸びが200〜800%(より好ましくは400〜600%)であることが好ましい。また、幅方向(TD)の伸びが50〜800%(より好ましくは100〜600%)であることが好ましい。上述した下限値以上の伸びとすることにより、耐衝撃性や段差追従性が向上し得る。一方、上述した上限値以下の伸びとすることにより、発泡体基材の強度が向上し、耐衝撃性が向上し得る。発泡体基材の伸びは、JIS K 6767に準拠して測定される。上記発泡体基材の伸びは、例えば、架橋度や発泡倍率等により制御することができる。
上記発泡体基材(例えばポリオレフィン系発泡体基材)の引張強さ(引張強度)は、特に限定されない。例えば、長手方向(MD)の引張強さが0.5〜20MPa(より好ましくは1〜15MPa)であることが好ましい。また、幅方向(TD)の引張強さが0.2〜20MPa(より好ましくは0.5〜15MPa)であることが好ましい。上述した下限値以上の引張強さとすることにより、発泡体基材および両面粘着シートの取扱性が向上し得る。一方、上述した上限値以下の引張強さとすることにより、耐衝撃性や段差追従性が向上し得る。発泡体基材の引張強さ(長手方向の引張強さ、幅方向の引張強さ)は、JIS K6767に準拠して測定される。上記発泡体基材の引張強さは、例えば、架橋度や発泡倍率等により制御することができる。
上記発泡体基材(例えばポリオレフィン系発泡体基材)は、該発泡体基材を約25mmの厚さとなるように積み重ねて平板で挟み込み、それを当初の厚さの25%に圧縮したときの荷重が10〜300kPa(より好ましくは30〜200kPa)となる圧縮硬さを有することが好ましい。圧縮硬さを10kPa以上とすることにより、取扱性が向上し得る。一方、圧縮硬さを300kPa以下とすることにより、段差追従性が向上し得る。発泡体基材の圧縮硬さは、JIS K 6767に準拠して測定される。上記発泡体基材の圧縮硬さは、例えば、架橋度や発泡倍率等により制御することができる。
上記発泡体基材には、必要に応じて、充填剤(無機充填剤、有機充填剤等)、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、界面活性剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。
ここに開示される技術における発泡体基材は、該発泡体基材を備える両面粘着シートにおいて所望の意匠性や光学特性(例えば、遮光性、光反射性等)を発現させるために、着色されていてもよい。この着色には、公知の有機または無機の着色剤を、単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
例えば、ここに開示される両面粘着シートを遮光用途に用いる場合、発泡体基材の可視光透過率は、特に限定されないが、後述の両面粘着シートの可視光透過率と同様に、0〜15%が好ましく、より好ましくは0〜10%である。また、ここに開示される両面粘着テープを光反射用途に用いる場合、発泡体基材の可視光反射率は、両面粘着テープの可視光反射率と同様に、20〜100%が好ましく、より好ましくは25〜100%である。
発泡体基材の可視光透過率は、分光光度計(例えば、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計、型式「U−4100」)を用いて、波長550nmにおいて、発泡体基材の一方の面側から照射して他方の面側に透過した光の強度を測定することにより求めることができる。発泡体基材の可視光反射率は、上記分光光度計を用いて、波長550nmにおいて、発泡体基材の一方の面に照射して反射した光の強度を測定することにより求めることができる。なお、両面粘着シートの可視光透過率や可視光反射率も、同様の方法により求めることができる。
ここに開示される両面粘着シートを遮光用途に用いる場合、上記発泡体基材は黒色に着色されていることが好ましい。黒色としては、L*a*b*表色系で規定されるL*(明度)で、35以下(例えば、0〜35)が好ましく、より好ましくは30以下(例えば、0〜30)である。なお、L*a*b*表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、特に限定されないが、両方とも−10〜10(より好ましくは−5〜5、さらに好ましくは−2.5〜2.5)の範囲であることが好ましい。例えば、a*およびb*がいずれも0または略0であることが好ましい。
なお、本明細書において、L*a*b*表色系で規定されるL*、a*、b*は、色彩色差計(例えば、ミノルタ社製の色彩色差計、商品名「CR−200」)を用いて測定することにより求められる。なお、L*a*b*表色系は、国際照明委員会(CIE)が1976年に推奨した色空間であり、CIE1976(L*a*b*)表色系と称される色空間のことを意味している。また、L*a*b*表色系は、日本工業規格では、JIS Z 8729に規定されている。
発泡体基材を黒色に着色する際に用いられる黒色着色剤としては、例えば、カーボンブラック(ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等)、グラファイト、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、ペリレンブラック、チタンブラック、シアニンブラック、活性炭、フェライト(非磁性フェライト、磁性フェライト等)、マグネタイト、酸化クロム、酸化鉄、二硫化モリブデン、クロム錯体、複合酸化物系黒色色素、アントラキノン系有機黒色色素等を用いることができる。コストや入手性の観点から好ましい黒色着色剤として、カーボンブラックが例示される。黒色着色剤の使用量は特に限定されず、所望の光学特性を付与できるように適宜調整した量とすることができる。
ここに開示される両面粘着シートを光反射用途に用いる場合、上記発泡体基材は白色に着色されていることが好ましい。白色としては、L*a*b*表色系で規定されるL*(明度)で、87以上(例えば、87〜100)が好ましく、より好ましくは90以上(例えば、90〜100)である。L*a*b*表色系で規定されるa*やb*は、それぞれ、L*の値に応じて適宜選択することができる。a*やb*としては、例えば、両方とも−10〜10(より好ましくは−5〜5、さらに好ましくは−2.5〜2.5)の範囲であることが好ましい。例えば、a*およびb*がいずれも0または略0であることが好ましい。
発泡体基材を白色に着色する際に用いられる白色着色剤としては、例えば、酸化チタン(ルチル型二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタン等の二酸化チタン)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化バリウム、酸化セシウム、酸化イットリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等)、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、亜鉛華、硫化亜鉛、タルク、シリカ、アルミナ、クレー、カオリン、燐酸チタン、マイカ、石膏、ホワイトカーボン、珪藻土、ベントナイト、リトポン、ゼオライト、セリサイト、加水ハロイサイト等の無機系白色着色剤や、アクリル系樹脂粒子、ポリスチレン系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、アミド系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、尿素−ホルマリン系樹脂粒子、メラミン系樹脂粒子等の有機系白色着色剤等が挙げられる。白色着色剤の使用量は特に限定されず、所望の光学特性を付与できるように適宜調整した量とすることができる。
発泡体基材の表面には、必要に応じて、適宜の表面処理が施されていてもよい。この表面処理は、例えば、隣接する材料(例えば粘着剤層)に対する密着性を高めるための化学的または物理的な処理であり得る。かかる表面処理の例としては、コロナ放電処理、クロム酸処理、オゾン曝露、火炎曝露、紫外線照射処理、プラズマ処理、下塗剤(プライマー)の塗付等が挙げられる。
<両面粘着シート>
ここに開示される両面粘着シートは、このような発泡体基材と、第一粘着剤層と、第二粘着剤層とを含む。両粘着剤層のうち少なくとも一方は、上記ゴム系粘着剤から構成された粘着剤層である。他方の粘着剤層は、上記ゴム系粘着剤から構成された粘着剤層であってもよく、他の粘着剤から構成された粘着剤層であってもよい。上記「他の粘着剤」は、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリエーテル系、シリコーン系、ポリアミド系、フッ素系等の各種のポリマーをベースポリマーとして含む粘着剤であり得る。また、ベースポリマーがモノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体ではないゴム系粘着剤(例えば、天然ゴム系粘着剤、ポリイソブチレン系粘着剤等)であってもよい。
好ましい一態様では、第一粘着剤層を構成する粘着剤および第二粘着剤層を構成する粘着剤が、いずれも、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体をベースポリマーとして含むゴム系粘着剤である。両粘着剤層を構成するゴム系粘着剤は、同一であってもよく、異なってもよい。生産性やコスト等の観点から、両粘着剤層が同一組成のゴム系粘着剤から構成された両面粘着シートが好ましい。
上記粘着剤層は、典型的には、上述のような組成の粘着剤(粘着成分)を含有し、常温で液状であるか少なくとも加熱により液状となり得る組成物(粘着剤組成物)を用いて形成される。例えば、粘着成分を有機溶媒中に含む形態(溶剤型)の粘着剤組成物、粘着剤が水性溶媒に分散した形態(水分散型、典型的には水性エマルション型)の粘着剤組成物、ホットメルト型粘着剤組成物等であり得る。塗工性および発泡体基材の選択自由度等の観点から、溶剤型または水分散型の粘着剤組成物を好ましく採用し得る。より高い粘着性能を実現するためには、通常、溶剤型の粘着剤組成物の使用が有利である。
発泡体基材上に粘着剤層を形成する方法としては、従来公知の種々の方法を適用し得る。例えば、上記粘着剤組成物を発泡体基材に直接塗付する方法(直接法)、適当な剥離面上に上記粘着剤組成物を塗付して該剥離面上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を発泡体基材に貼り合せて転写する方法(転写法)等が挙げられる。これらの方法を組み合わせて用いてもよい。溶媒を含む粘着剤組成物を用いる場合には、架橋反応の促進、製造効率向上等の観点から、該粘着剤組成物を加熱下で乾燥させることが好ましい。
粘着剤層の総厚み(両側の粘着剤層の合計厚み)は、両面粘着シートの総厚みが400μmを超えない限り、特に限定されない。例えば、粘着剤層の総厚みを10μm〜200μmとすることができる。粘着性能の観点から、通常は、粘着剤層の総厚みを20μm以上とすることが適当であり、好ましくは30μm以上、より好ましくは40μm以上である。また、所望の特性を発揮し得る発泡体基材の厚みを確保しやすいという観点から、通常は、粘着剤層の総厚みを170μm以下とすることが適当であり、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下(例えば80μm以下)である。
第一粘着剤層の厚みと第二粘着剤層の厚みとは、同一の厚みであってもよく、異なる厚みであってもよい。通常は、両粘着剤層の厚みが概ね同程度である構成を好ましく採用し得る。また、上述のゴム系粘着剤(すなわち、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体をベースポリマーとして含むゴム系粘着剤)から形成された粘着剤層の厚みは、片面当たり、例えば5μm〜100μmとすることができ、好ましくは10μm〜75μm、より好ましくは15μm〜65μm(例えば20μm〜40μm)である。各粘着剤層は、単層および多層のいずれの形態を有していてもよい。
ここに開示される両面粘着シートは、本発明の効果を大きく損なわない範囲で、発泡体基材および粘着剤層以外の層(中間層、下塗り層等。以下「他の層」ともいう。)をさらに含んでもよい。例えば、発泡体基材といずれか一方または両方の粘着剤層との間に上記他の層が設けられていてもよい。このような構成の両面粘着シートでは、上記他の層の厚みは両面粘着シートの総厚み(すなわち、一方の粘着面から他方の粘着面までの厚み)に含まれる。
ここに開示される技術の好ましい一態様によると、押圧接着力が40N/cm以上(より好ましくは50N/cm以上、例えば55N/cm以上)の性能を示す両面粘着シートが提供され得る。このように押圧接着力の高い両面粘着シートは、該両面粘着シートを用いて部材を貼り合わせた場合、内部応力による剥がれが生じにくく、接着信頼性に優れるので好ましい。
上記押圧接着力は、横53cm、縦116cm、幅1mmの窓枠状(「額縁状」ともいう)の両面粘着シートにより、ポリカーボネート板とガラス板とを5kgのローラを1往復させる圧着条件で貼り合わせることによって評価用サンプルを作製し、この評価用サンプルにおいて上記ガラス板を10mm/分の負荷速度で内部から外部に向かってガラス板の厚み方向に押圧して、ガラス板とポリカーボネート板とが分離するまでの間に観測される最大応力として定義される。上記押圧接着力は、例えば、後述する実施例に記載の手順により測定することができる。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様によると、後述する実施例に記載の方法で行われる耐反撥性評価において、常温で24時間放置後および70℃で24時間放置後のいずれの評価条件でも、試験片の両端のいずれにも浮きが認められないレベルの耐反撥性を示す両面粘着シートが実現され得る。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様によると、後述する実施例に記載の方法で行われる定荷重剥離特性評価において、200gの負荷を加えて70℃の環境下に保持しても7日以上(より好ましくは10日以上)に亘って剥がれが生じないレベルの定荷重剥離特性を示す両面粘着シートが実現され得る。
ここに開示される両面粘着シートは、所望の光学特性(透過率、反射率等)を有するものであり得る。例えば、遮光用途に用いられる両面粘着シートは、可視光透過率が0〜15%(より好ましくは0〜10%)であることが好ましい。また、光反射用途に用いられる両面粘着シートは、可視光反射率が20〜100%(より好ましくは25〜100%)であることが好ましい。両面粘着シートの光学特性は、例えば、上述のように発泡体基材を着色すること等により調整することができる。
ここに開示される両面粘着シートは、金属の腐食防止等の観点から、ハロゲンフリーであることが好ましい。両面粘着シートがハロゲンフリーであることは、例えば、この両面粘着シートが電気・電子部品の固定に用いられ得る場合において、有利な特徴となり得る。また、燃焼時におけるハロゲン含有ガスの発生を抑制し得るので、環境負荷軽減の観点からも好ましい。ハロゲンフリーの両面粘着シートは、ハロゲン化合物を発泡体基材や粘着剤の原料として意図的に用いないこと、ハロゲン化合物を意図的に配合しない発泡体基材を用いること、添加剤を用いる場合にハロゲン化合物由来の添加剤を用いないこと、等の手段を単独で、あるいは適宜組み合わせて採用することにより得ることができる。
ここに開示される両面粘着シートは、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属材料;ガラス、セラミックス等の無機材料;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂材料;天然ゴム、ブチルゴム等のゴム材料;およびこれらの複合素材等からなる被着体に対して用いることができる。
ここに開示される両面粘着シートは、発泡体基材を含むことから耐衝撃性や段差追従性に優れ、また総厚みが比較的小さくても耐反撥性に優れたものとなり得る。したがって、このような特長を生かして、電子機器用途、例えば、携帯電話のレンズ固定用、携帯電話のキーモジュール部材固定用、電子機器の衝撃吸収材、テレビのデコレーションパネル固定用、パソコンのバッテリーパック保護用途、デジタルビデオカメラのレンズ防水等の用途に好ましく適用され得る。特に好ましい用途として、携帯用の電子機器、特に、液晶表示装置を内蔵する携帯用の電子機器(例えば、携帯電話、スマートフォン等)に好ましく使用され得る。例えば、このような携帯用電子機器において、表示パネルと筐体とを接合する用途等に好適である。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。また、以下の説明中の各特性は、それぞれ次のようにして測定または評価した。
(1)180度剥離強度
両面粘着シートの一方の粘着面に厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼り合わせ、これを幅20mm、長さ100mmのサイズにカットして測定サンプルを作製した。
23℃、50%RHの環境下にて、上記測定サンプルの他方の粘着面を露出させ、該他方の粘着面を被着体の表面に、2kgのローラを1往復させて圧着した。これを同環境下に30分間放置した後、万能引張圧縮試験機(装置名「引張圧縮試験機、TG−1kN」ミネベア(株)製)を使用して、JIS Z 0237に準じて、引張速度300mm/分、剥離角度180度の条件で、剥離強度(N/20mm幅)を測定した。
ステンレス鋼板(SUS304BA板)、ポリカーボネート板(PC板)、ポリメチルメタクリレート板(PMMA板)、ガラス板、およびポリプロピレン樹脂板(PP板)の5種の被着体について、上記手順に従って180度剥離強度(粘着力)を測定した。
(2)押圧接着力
両面粘着シートを、図2に示すような横53mm、縦116mm、幅1mmの窓枠状(額縁状)にカットして、窓枠状両面粘着シートを得た。この窓枠状両面粘着シートを用いて、横53mm、縦116mm、厚み1mmのガラス板(コーニング社製Gorillaガラスを使用した。以下同じ。)と、中央部に直径15mmの貫通孔を有するPC板(横70mm、縦130mm、厚み2mm)とを、5kgのローラを1往復させて圧着することにより貼り合わせて、評価用サンプルを得た。
図2は、上記評価用サンプルの概略図であって、(a)は上面図、(b)はそのA−A’線断面図である。図2において、符号21はPC板、符号2は窓枠状両面粘着シート、符号22はガラス板、符号21AはPC板21に設けられた貫通孔を示している。
これらの評価用サンプルを、上記万能引張圧縮試験機にセットした。そして、PC板の貫通孔に丸棒を通過させ、この丸棒を10mm/分の速度で下降させることにより、ガラス板をPC板から離れる方向に押圧した。そして、ガラス板とPC板とが分離するまでの間に観測された最大応力を押圧接着力として測定した。なお、測定は23℃、50%RHの環境下で行った。
図3は、押圧接着力の測定方法を示す概略断面図であり、符号21はPC板、符号2は窓枠状の両面粘着シート、符号22はガラス板、符号23は丸棒、符号24は支持台を示す。評価用サンプルは、引張圧縮試験機の支持台24に図3に示すように固定され、評価用サンプルのガラス板22は、PC板21の貫通孔21Aを通過した丸棒23により押圧される。なお、上記押圧接着力測定において、PC板21は、ガラス板22が丸棒23で押圧されることにより加わる負荷によって撓んだり破損したりすることはなかった。
(3)耐衝撃性
両面粘着シートを、図4に示すような横53mm、縦116mm、幅1mmの窓枠状(額縁状)にカットして、窓枠状両面粘着シートを得た。この窓枠状両面粘着シートを用いて、PC板(横70mm、縦:130mm、厚み2mm)とガラス板(横53mm、縦116mm、厚み1mm、質量18g)とを、5kgのローラを1往復させる条件で圧着することにより貼り合わせて、評価用サンプルを得た(図4(a)(b)参照)。
図4は、上記評価用サンプルの概略図であって、(a)は上面図、(b)はそのB−B’線断面図である。図4において、符号31はPC板、符号3は窓枠状の両面粘着シート、符号32はガラス板を示している。
これらの評価用サンプルのPC板の背面(ガラス板と貼り合わされた面とは反対側の面)に、110gの錘を取り付けた。上記錘付きの評価用サンプルにつき、常温(23℃程度)において、1.2mの高さからコンクリート板に60回自由落下させる落下試験を行った。このとき、上記評価用サンプルの6面が順次下方となるように、落下の向きを調節した。すなわち、6面につきそれぞれ1回の落下パターンを10サイクル行った。
そして、1回落下させる毎に、PC板とガラス板との間に剥がれが生じたか否かを目視で確認し、剥がれが生じるまでの落下回数を、常温での落下に対する耐衝撃性として評価した。60回落下させた後にも剥がれが認められなかった場合には「60回以上」と表示した。
(4)防水性
両面粘着テープを、横53mm、縦116mm、幅1mmの窓枠状(額縁状)にカットして、窓枠状両面粘着シートを得た。この窓枠状両面粘着シートを、横53mm、縦116mm、厚み1mmのアクリル板の外縁部に貼り付けて、窓枠状両面粘着シート付きアクリル板を作製した。
図5に示すように、PC板41の表面に幅5mmの段差テープ42を貼り付けた。この段差テープ42は、PC板41の表面に凹凸を設ける目的で用いられるものである。ここでは、段差テープ42として、フィルム基材の片面に粘着剤層を有する粘着シートを使用した。浸水の有無を見易くするために、段差テープ42の両側にそれぞれ不織布44を配置した。そして、このPC板41上に上記で作製した窓枠状両面粘着シート付きアクリル板を、不織布44を覆いかつ窓枠状両面粘着シート4の長辺の中央部が段差テープ42を幅方向に横切るようにして配置し、5kgのローラを1往復させて圧着した。
段差テープ42として、厚み(フィルム基材と粘着剤層との合計厚み)が10μm、30μm、50μm、70μmのものをそれぞれ使用して、各段差テープ42の厚みに対応する高さの凹凸(段差)を介して窓枠状両面粘着シート付きアクリル板がPC板41に貼り付けられた、合計4種類の評価用サンプルを作製した。さらに、段差テープを用いない点以外は上記と同様の手順で、段差のない評価用サンプルを作製した。
図5は、防水特性を評価する際に用いる評価用サンプルの概略図であり、(a)は上面図、(b)はそのC−C’線断面図である。図5において、符号41はPC板、符号42は段差テープ、符号4は窓枠状の両面粘着シート、符号43はアクリル板、符号44は不織布を示す。
防水評価試験は、IPX7規格(JIS C 0920/IEC60529)に基づいて、標準状態(23℃、50%RH)において、各凹凸高さに対する評価用サンプルを、水深1mの水槽に30分間沈め、内部への浸水の有無を確認することにより行った。
なお、上記防水評価試験は、各凹凸高さに対する評価用サンプルを標準状態(温度:23℃、湿度:50%)で30分間エージングしてから行った。また、各段差につき8つの評価用サンプルを用いて評価した(すなわち、n=8)。
段差なしの評価用サンプルにおいて、8つとも浸水が認められなかった場合には、防水性の評価結果を「良好」と表示した。段差のある評価用サンプルについては、8つとも浸水が認められなかった段差のうち最も高い段差の値を「許容段差」として表示した。この許容段差が大きいほど、段差のある条件における防水性が高いといえる。この段差のある条件での防水性評価結果は、また、両面粘着シートの段差追従性としても把握され得る。
(5)耐反撥性
直径30mmのステンレス鋼製円筒を被着体に用いて、両面粘着シートの耐反撥性を評価した。すなわち、図6に示すように、両面粘着シート5の一方の粘着面5Aを、厚さ400μmのポリカーボネートフィルム52に貼り付けて裏打ちし、その裏打ちされた粘着シート5を幅10mm、長さ50mmのサイズにカットして試験片54を作製した。23℃、50%RHの環境下にて、図6に示すように、試験片54の他方の粘着面5Bを、試験片54の長手方向が被着体(ステンレス鋼製円筒)56の円周方向となるようにして、2kgのローラを1往復させて圧着した。なお、被着体56は、あらかじめエチルアルコールで洗浄してから使用した。これを、(A)常温(23℃、50%RH)で24時間放置する、および、(B)70℃の環境下に24時間放置する、のいずれかの条件に保持した後、試験片54の長手方向の両端54A,54Bが被着体56の表面から剥がれて浮いているか否かを観察し、浮いていた場合にはその浮き距離(試験片54が被着体56の表面から浮き上がった部分の長さ)を測定した。試験片の両端が浮いていた場合には両端の浮き距離の平均値を当該試験片の浮き距離とした。両端のいずれにも浮きが認められなかった場合には「浮きなし」と表示した。
(6)定荷重剥離特性
両面粘着テープを、横53mm、縦116mm、幅1mmの窓枠状(額縁状)にカットして、窓枠状両面粘着シートを得た。図7に示すように、この窓枠状の両面粘着シート6を用いて、横53mm、縦116mm、厚み1mmのガラス板(ガラスレンズ)61と、中央部に貫通孔62Aを有するPC板(横70mm、縦130mm、厚み5mm)62とを、5kgのローラを1往復させて圧着することにより貼り合わせて、評価用サンプルを得た。これを支持台64にセットしてPC板62の外縁部を支持し、貫通孔62Aを通してガラス板61上に所定の質量の錘63を載せた。これを70℃の環境下に保持し、ガラス板61がPC板62から分離するまでの日数をカウントした。錘の質量を90g、120gおよび200gの3水準として、上記方法により定荷重剥離特性を評価した。
<実験例1>
(サンプルS1)
スチレンイソプレンブロック共重合体(日本ゼオン株式会社製、製品名「クインタック3520」、ジブロック体比率78%、スチレン含有量15%)100部と、テルペンフェノール樹脂40部と、テルペン樹脂30部と、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社製品、製品名「コロネートL」)を固形分基準で0.75部と、溶媒としてのトルエンとを撹拌混合して、NV50%の粘着剤組成物A1を調製した。上記テルペンフェノール樹脂としては、ヤスハラケミカル株式会社製の商品名「YSポリスターS145」(軟化点145℃、水酸基価100KOHmg/g)と、同社製の商品名「YSポリスターT145」(軟化点145℃、水酸基価60KOHmg/g)との二種類を、1:1の質量比で、それらの合計が40部となるように使用した。また、上記テルペン樹脂としては、ヤスハラケミカル株式会社製の製品名「YSレジンPX1150N」(軟化点115℃、水酸基価1mgKOH/g未満)を使用した。
上記粘着剤組成物A1を、市販の剥離ライナー(商品名「SLB−80W3D」、住化加工紙株式会社製)の一方の面に、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗付し、100℃で2分間乾燥させて粘着剤層を形成した。次に、上記粘着剤層を、発泡体基材としてのポリエチレン樹脂製発泡体シート(以下「基材No.1」という。)の一方の表面に貼り合わせて、片面粘着シートを得た。上記基材No.1の厚みは150μmであり、長手方向の引張強さ(引張強度(MD))は12.0MPaであり、幅方向の引張強さ(引張強度(TD))は10.0MPaであった。
次いで、粘着剤組成物A1を上記と同じ剥離ライナーの一方の面に、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗付し、100℃で2分間乾燥させて粘着剤層を形成した。その粘着剤層を、上記片面粘着シートにおける発泡体基材の他方の表面に貼り合わせた。その後、得られた構造体を80℃のラミネータ(0.3MPa、速度0.5m/分)に1回通過させた後、50℃のオーブン中で1日間養生した。このようにして、「剥離ライナー/粘着剤層/発泡体基材/粘着剤層/剥離ライナー」の構成を有し、総厚みが200μmである両面粘着シートサンプルS1を得た。
(サンプルS2)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート、攪拌装置を備えた反応容器に、トルエン69部、酢酸エチル163部を溶媒として、ブチルアクリレート80部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、アクリル酸3部、酢酸ビニル5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部、開始剤としての2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を入れ、窒素気流中で60℃にて6時間重合を行い、アクリル系重合体の溶液を得た。この溶液に、該溶液中のポリマー成分100部に対し、重合ロジンエステル樹脂を30部、イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」)を固形分換算で1.5部配合して、アクリル系粘着剤組成物A2を調製した。
発泡体基材としては、厚み100μmのポリエチレン樹脂製発泡体シート(基材No.2)を使用した。この基材No.2の引張強度(MD)は9.5MPaであり、引張強度(TD)は8.7MPaであった。
粘着剤組成物A1に代えて粘着剤組成物A2を用いた点、基材の一方の表面および他方の表面に貼り合わせる粘着剤層の厚さをそれぞれ50μmとした点、および、基材No.1に代えて基材No.2を用いた点以外はサンプルS1の作製と同様にして、「剥離ライナー/粘着剤層/発泡体基材/粘着剤層/剥離ライナー」の構成を有し、総厚みが200μmである両面粘着シートサンプルS2を得た。
(サンプルS3)
発泡体基材としては、厚み150μmのポリエチレン樹脂製発泡体シート(基材No.3)を使用した。この基材の引張強度(MD)は11.0MPaであり、引張強度(TD)は9.5MPaであった。基材の一方の表面および他方の表面に貼り合わせる粘着剤層の厚さをそれぞれ25μmとした点、および、基材No.2に代えて基材No.3を用いた点以外はサンプルS2の作製と同様にして、「剥離ライナー/粘着剤層/発泡体基材/粘着剤層/剥離ライナー」の構成を有し、総厚みが200μmである両面粘着シートサンプルS3を得た。
これらの両面粘着シートサンプルS1〜S3の各々における両面粘着シートの総厚みと、上述した方法による測定または評価の結果とを表1に示す。表中、剥離強度を示す数値の後の#は、剥離強度測定において発泡体基材が破壊したことを表している。
Figure 0005698718
上記表に示されるように、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体をベースポリマーとして含むゴム系粘着剤からなる粘着剤層を発泡体基材の第一面および第二面に有し、総厚みが200μmである両面粘着シートサンプルS1は、両粘着剤層がいずれもアクリル系粘着剤からなるサンプルS2および3に比べて、顕著に優れた耐反撥性を示した。また、このサンプルS1は、定荷重剥離特性および押圧接着力にも優れていた。さらに、ポリプロピレン板に対する剥離強度も高く、ポリオレフィン系発泡体基材に対する投錨性の良いものであった。さらに、耐衝撃性その他の特性もサンプルS2およびS3と同等以上であった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 両面粘着シート
11 第一粘着剤層
11A 第一粘着面
12 第二粘着剤層
12A 第二粘着面
15 発泡体基材
15A 第一面
15B 第二面
17 剥離ライナー
2 両面粘着シート
21 ポリカーボネート板(PC板)
21A 貫通孔
22 ガラス板
23 丸棒
24 支持台
3 両面粘着シート
31 ポリカーボネート板(PC板)
32 ガラス板
4 両面粘着シート
41 ポリカーボネート板(PC板)
42 段差テープ
43 アクリル板
44 不織布
5 両面粘着シート
52 ポリカーボネートフィルム
54 試験片
56 被着体
6 両面粘着シート
61 ガラス板
62 ポリカーボネート板(PC板)
62A 貫通孔
63 錘
64 支持台

Claims (4)

  1. 発泡体基材と、
    前記発泡体基材の第一面に設けられた第一粘着剤層と、
    前記発泡体基材の第二面に設けられた第二粘着剤層とを含み、
    前記第一粘着剤層および前記第二粘着剤層の少なくとも一方を構成する粘着剤は、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体をベースポリマーとして含むゴム系粘着剤であり、前記ブロック共重合体のジブロック体比率は40質量%以上90質量%以下であり、
    前記ゴム系粘着剤は、粘着付与樹脂を含み、
    前記粘着付与樹脂は、軟化点120℃以上の高軟化点樹脂を含み、
    前記粘着付与樹脂は、水酸基価80mgKOH/g以上の粘着付与樹脂を含み、
    前記発泡体基材の厚さは30μm以上であり、
    前記ゴム系粘着剤の厚さは、片面当たり5μm〜100μmであり、
    総厚みが400μm以下である、両面粘着シート。
  2. 前記発泡体基材の厚みが60μm以上300μm以下である、請求項1に記載の両面粘着シート。
  3. 前記粘着付与樹脂は、軟化点120℃未満の低軟化点樹脂をさらに含み、
    前記高軟化点樹脂はテルペンフェノール樹脂を含む、請求項1または2に記載の両面粘着シート。
  4. 前記ゴム系粘着剤は、前記水酸基価80mgKOH/g以上の粘着付与樹脂としてテルペンフェノール樹脂を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
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