JP2010131619A - 押出材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】押出材の捨て代部の長さをできる限り短くし、これにより押出材から取得可能な製品の歩留まりを向上させることができる押出材の製造方法を提供する。
【解決手段】押出機10から押し出されてくる押出材31を押出機10から押し出しながらプラー1のチャック部3でチャックして押出材31を押出方向Eにプラー1により牽引する。これにより押出材31を製造する。
【選択図】図2
【解決手段】押出機10から押し出されてくる押出材31を押出機10から押し出しながらプラー1のチャック部3でチャックして押出材31を押出方向Eにプラー1により牽引する。これにより押出材31を製造する。
【選択図】図2
Description
本発明は、押出材の製造方法及び押出設備に関する。
図5〜7に示すように、押出材131を製造する従来の押出設備140は、一般的に、押出機110、押出機110から押し出されてくる押出材131を押出方向に牽引するプラー101等を備えている。プラー101は、押出材131を例えば後面設備120の搬送テーブル121(例:イニシャルテーブル121a及びランナウトテーブル121b)上へと牽引するものである。搬送テーブル121上に牽引された押出材131は、その後、押出材131を強制冷却するクーリングテーブル(図示せず)、押出材131を矯正する矯正テーブル(図示せず)、押出材131を所定長さに切断する切断テーブル(図示せず)へと順次移送される(例えば特許文献1参照)。
プラー101は、押出材131の先端部をチャックするチャック部103を有している(例えば特許文献2参照)。
押出機110は、図5に示すように、押出材131の素材としてのビレット130をステム112で押圧することにより、ビレット130を押出ダイス113の成形孔114内を通過させ、これにより所定の断面形状の押出材131を製造するものである。なお、111は、ビレット130を装填したコンテナである。
この押出機110から押し出されてくる押出材131は、図6及び7に示すように、プラー101により後面設備120の搬送テーブル121上へと押出方向に牽引される。そして、押出材131はイニシャルシャー等の切断装置117(その切断刃117a)により押出機110のエンドプラテン115の出口部115aの下流側近傍で切断される。
特開平5−7929号公報
特開平7−80541号公報
而して、従来の押出材の製造方法では、図5及び6に示すように、押出機110から押し出されてきた押出材131をプラー101により牽引する際に、押出材131をプラー101のチャック部103でチャックする必要がある。押出材131をプラー101のチャック部103でチャックする従来の方法は、次のとおりである。
図5に示すように、押出機110から押し出されてくる押出材131が押出機110のエンドプラテン115の出口部115aよりも少し下流側に突出した状態になったとき、押出機110による押出加工を停止する。すると、押出材131における押出ダイス113の成形孔114の位置にストップマーク部135が生じる。
次いで、図6に示すように、押出機110による押出加工を停止した状態のままで、押出材131の先端部をプラー101のチャック部103でチャックする。次いでこの状態で、押出機110による押出加工を再開すると同時に押出材131をプラー101により押出方向に牽引する。
上記の従来の方法では、押出材131をプラ101ーのチャック部103でチャックする際に、押出機110による押出加工を停止しているため、上述したように押出材131にはストップマーク部135が生じている。このトップマーク部135は、押出材131の表面品質が悪い等の理由により、製品として使用することができない。そのため、ストップマーク部135を押出材131から除去する必要があり、一般的には、押出材131の先端からストップマーク部135までの領域部分を捨て代部136として押出材131から除去していた。その結果、押出材131から取得可能な製品の歩留まりが低下していた。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、押出材の捨て代部の長さを短くすることにより、押出材から取得可能な製品の歩留まりを向上させることができる押出材の製造方法及び該方法に好適に用いられる押出設備を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 押出機から押し出されてくる押出材を押出機から押し出しながらプラーのチャック部でチャックして押出材を押出方向にプラーにより牽引することを特徴とする押出材の製造方法。
[2] プラーのチャック部を押出材と同調して押出方向に移動させながら押出材をプラーのチャック部でチャックする前項1記載の押出材の製造方法。
[3] 押出材をプラーのチャック部でチャックする際に、押出材の押出速度を、押出材をプラーにより牽引するときの押出材の押出速度よりも遅くする前項1又は2記載の押出材の製造方法。
[4] 押出材は、押出機に設けられたエンドプラテンの内側を移動してエンドプラテンの出口部から排出され、
エンドプラテンの内側に配置された案内部材により、エンドプラテンの内側を移動している押出材をエンドプラテンの出口部へ案内する前項1〜3のいずれかに記載の押出材の製造方法。
エンドプラテンの内側に配置された案内部材により、エンドプラテンの内側を移動している押出材をエンドプラテンの出口部へ案内する前項1〜3のいずれかに記載の押出材の製造方法。
[5] 案内部材はカーボン製である前項4記載の押出材の製造方法。
[6] 押出機には押出ダイスとしてソリッドダイスが設けられている前項1〜5のいずれかに記載の押出材の製造方法。
[7] 押出機と、
押出機から押し出されてくる押出材をチャックするチャック部を有するとともに、押出材をチャック部でチャックした状態で押出材を押出方向に牽引するプラーと、を備え、
プラーのチャック部は、押出機から押出方向に移動している押出材をチャックするものであることを特徴とする押出設備。
押出機から押し出されてくる押出材をチャックするチャック部を有するとともに、押出材をチャック部でチャックした状態で押出材を押出方向に牽引するプラーと、を備え、
プラーのチャック部は、押出機から押出方向に移動している押出材をチャックするものであることを特徴とする押出設備。
[8] プラーのチャック部は、押出材を押出材と同調して押出方向に移動しながらチャックするものである前項7記載の押出設備。
[9] 押出機に設けられたエンドプラテンは、その内側を移動する押出材が排出される出口部を有しており、
エンドプラテンの内側に、押出材を出口部へ案内する案内部材が配置されている前項7又は8記載の押出設備。
エンドプラテンの内側に、押出材を出口部へ案内する案内部材が配置されている前項7又は8記載の押出設備。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、押出機から押し出されてくる押出材を押出機から押し出しながらプラーのチャック部でチャックすることにより、押出材をプラーのチャック部でチャックする際に押出材にストップマーク部が生じるのを防止することができる。これにより、押出材の捨て代部の長さを短くすることができ、もって押出材から取得可能な製品の歩留まりを向上させることができる。
[2]の発明では、プラーのチャック部を押出材と同調して押出方向に移動させながら押出材をプラーのチャックでチャックすることにより、押出材をプラーのチャック部で確実に且つ容易にチャックすることができる。
[3]の発明では、押出材をプラーのチャック部でチャックする際に、押出材の押出速度を遅くすることにより、押出材をプラーのチャック部で更に容易にチャックすることができる。
[4]の発明では、エンドプラテンの内側に配置された案内部材により、エンドプラテンの内側を移動している押出材をエンドプラテンの出口部へ案内することによって、エンドプラテンの出口部から排出される押出材の排出方向を安定させることができる。これにより、押出材をプラーのチャック部で更に容易に行うことができるし、その上、プラーのチャック部による押出材のチャック状態を安定させることができ、もって押出材を押出方向に確実に牽引することができる。
[5]の発明では、案内部材がカーボン製であることにより、高温状態の押出材を確実に案内することができる。
[6]の発明では、押出機には押出ダイスとしてソリッドダイスが設けられているので、押出材としてソリッド形状(solid shape)の押出材を製造することができる。
さらに、押出ダイスとしてソリッドダイスを用いることにより、次のような有利な点がある。すなわち、もし押出ダイスとしてソリッドダイスではなくホローダイスやプレート付ダイスを用いる場合には、押出機の押出ダイスの内部に残存した先行ビレットに後続ビレットを押し継ぐことにより押継ぎ影響部が押出材に少なからず発生してしまう。そのため、たとえ押出材に生じるストップマーク部を防止したとしても、押出材から押継ぎ影響部を捨て代部として除去する必要がある。これに対して、押出ダイスとしてソリッドダイスを用いる場合には、押出材に生じるストップマーク部を防止できることはもとより、更に、押出材に生じる押継ぎ影響部を大幅に短くしたり更にはなくしたりすることができ、これにより、押出材の捨て代部を大幅に短くすることができる。したがって、本発明に係る押出材の製造方法は、押出ダイスとしてソリッドダイズを用いて押出材を製造する場合に特に適している。
[7]〜[9]の発明では、本発明に係る押出材の製造方法に好適に用いられる押出設備を提供することができる。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
なお本実施形態では、押出機により押出材が押し出されていく方向を「下流側」又は「前方向」、その反対方向を「上流側」又は「後方向」という。
図1〜4は、本発明の一実施形態に係る押出設備を用いて押出材を製造する方法を説明する図である。
本実施形態の押出設備40は、図1に示すように、押出機10、プラー1、後面設備20等を備えている。
押出機10は、コンテナ11、押出ダイス13、エンドプラテン15等を備えている。コンテナ11内には押出材31の素材としてのビレット30が装填される。押出ダイス13はコンテナ11の下流側に配置されている。エンドプラテン15は押出ダイス13の下流側に配置されている。
この押出機10は、コンテナ11内に装填された高温状態のビレット30をステム12で押出方向Eに加圧することにより、ビレット30を押出ダイス13の成形孔14内を通過させ、これにより所定の断面形状の押出材31を製造するものである。押出材31の材質は金属であり、例えばアルミニウム(その合金を含む)である。なお、これらの図では、ビレット30及び押出材31は、他の部材と区別するため、共にドットハッチングで示されている。
押出ダイス13としては、ポートホールダイス等のホローダイスではなく、ソリッドダイスが用いられている。このソリッドダイスで形成されるソリッド形状の押出材31としては、断面円形状や断面コ字状等の様々な断面形状を呈する押出材(例:中実な押出材)が挙示される。また、この押出材31からは、製品として、自動車や自転車等のブレーキ部品材、二輪車(例:オートバイ、自転車)用リム材、リリーフバルブ材、膨張弁材、バルブスプール材、ボルト材、ナット材などが複数個取得される。
エンドプラテン15は、その内側を移動する押出材31が排出される排出口からなる出口部15aを有している。この出口部15aは、エンドプラテン15の下流側の端部の中央部に設けられている。さらに、エンドプラテン15の内側には、押出材31がエンドプラテン15の内側をエンドプラテン15の出口部15aに向かって移動する際に押出材31を出口部15aへ摺動案内する案内部材16が、出口部15aを包囲する状態に配置されている。この案内部材16はカーボン(黒鉛を含む)製であることが望ましい。
後面設備20は、押出機10から押し出されてくる押出材31を押出方向Eに搬送する搬送テーブル21を備えている。搬送テーブル21は、押出機10(詳述すると押出機10のエンドプラテン15)の下流側に押出材31の押出方向Eに延びて配置されており、押出材31の押出方向Eに並んだ複数個の搬送ローラにより構成されている。各搬送ローラは、回転駆動されるものか又は回転自在なものである。さらに、搬送テーブル21は、押出材31の押出方向Eに順次並んで配置されたイニシャルテーブル21a及びランナウトテーブル21bを有している。
さらに、この後面設備20には、搬送テーブル21のランナウトテーブル21bに並列して、押出材31を強制冷却するクーリングテーブル(図示せず)、押出材31を真直に矯正する矯正テーブル(図示せず)、押出材31を所定長さに切断する切断テーブル(図示せず)が順に配置されている。
プラー1は、押出機10から押し出されてくる押出材31を後面設備20の搬送テーブル21上へと押出方向Eに牽引するものである。このプラー1は、押出機10から押し出されてくる押出材31をチャックするチャック部3を有しており、チャック部3で押出材31をチャックした状態で押出材31を押出方向Eに牽引するものである。
プラー1のチャック部3は、押出材31の押出方向E(即ち押出材31の牽引方向K)に延びて配置された牽引ロッド2の先端部に設けられている。このチャック部3は、押出材31の先端部下面を受けるジョー4と、該ジョー4に受けられた押出材31の先端部をジョー4との協働によりチャックするチャック爪5と、を備えている。
ジョー4は牽引ロッド2の先端部に固定状態に取り付けられている。チャック爪5は、その尖鋭な先端部をジョー4に受けられた押出材31の先端部の周面に食い込ませることにより、ジョー4とチャック爪5との間で押出材31の先端部をチャックするとともに、押出材31の先端部に対して抜け止めを図るものである。このチャック爪5は、牽引ロッド2の先端部に、押出材31の先端部をチャックする位置とそのチャックを解除する位置との間を揺動自在に軸着されている。牽引ロッド2には、チャック部3でチャックした押出材31を押出方向Eに牽引するための駆動力を牽引ロッド2に付与する駆動源(図示せず)が接続されている。
さらに、チャック爪5には、押出材31の先端部をチャックする位置にチャック爪5を駆動させるチャック爪駆動装置6が接続されている。このチャック爪駆動装置6は、チャック爪5の基端部に突設された突出部5aの先端部に軸着された操作杆7を有している。操作杆7は牽引ロッド2と平行に配置されている。そして、チャック爪駆動装置6は、操作杆7を前後方向に移動させることにより、チャック爪5を、その突出部5aを介して、押出材31の先端部をチャックする位置とそのチャックを解除する位置とに駆動させるものとなされている(図3参照)。
さらに、プラー1には、プラー1の動作を制御するプラー制御装置8が接続されている。このプラー制御装置8は、例えば、押出機10から押し出されてきた押出材31の先端部の位置を測定する位置測定部(図示せず)を有している。そして、このプラー制御装置8は、位置測定部による測定値に基づいて、プラー1のチャック部3を押出材31と同調して押出方向Eに移動させる動作と、チャック爪駆動装置6を駆動させて押出材31の先端部をチャック部3でチャックする動作とを行うものとなされている。このプラー制御装置8によって、プラー1のチャック部3は、押出機10から押出方向Eに所定の押出速度で移動している押出材31(即ち、押出機10から押出方向Eに所定の押出速度で移動している状態の押出材31)をチャックしうるものとなされている。
次に、本実施形態の押出設備40を用いて押出材31を製造する方法を以下に説明する。
まず、図1に示すように、プラー1のチャック部3を押出機10のエンドプラテン15の出口部15aの下流側近傍に予め待機させておく。
次いで、押出機10のコンテナ11内に装填された高温状態のビレット30をステム12により所定の速度で押出方向Eに加圧し、これによりビレット30を押出ダイス13の成形孔14内を通過させて押出加工する。そして、押出材31をエンドプラテン15の内側を移動させてエンドプラテン15の出口部15aから排出させる。エンドプラテン15の内側を移動するときの押出材31の温度は、例えば400〜550℃である。また、エンドプラテン15の内側を押出材31が移動する際に、押出材31がエンドプラテン15の出口部15aに向かうように案内部材16によって摺動案内される。
エンドプラテン15の出口部15aから排出された押出材31の先端部の位置は、プラー制御装置8の位置測定部により測定される。
そして、押出機10から押し出されてきた押出材31の先端部、詳述すると押出機10のエンドプラテン15の出口部15aから排出されてきた押出材31の先端部が、所定の位置まで到達したとき、具体的に例示するとプラー1のチャック部3によるチャック位置まで到達したとき、図2に示すように、プラー1のチャック部3を押出材31と同調して押出方向Eに移動させ、具体的に例示するとプラー1のチャック部3を押出材31の押出速度と等しい速度で押出方向Eに移動させる。なお図2及び3において、矢印Kは、プラー1の移動方向、即ちプラー1による押出材31の牽引方向を示している。
このように、押出材31を押出機10から押し出しながら且つプラー1のチャック部3を押出材31と同調して押出方向Eに移動させながら、図3に示すように、チャック爪駆動装置6を作動させることにより、チャック爪5を、押出材31をチャックする位置に駆動させて、押出材31の先端部をプラー1のチャック部3でチャックする。これと同時に、プラー1を押出材31の押出方向Eすなわち牽引方向Kに移動させることにより、押出材31の先端部をプラー1のチャック部3でチャックした状態で押出材31をプラー1により押出方向Eに牽引する。
なお、押出材31をプラー1により牽引するときは、押出材31に作用するテンションが一定になるようにプラー1による押出材31の牽引速度をプラー制御装置8により制御する。
牽引された押出材31は、後面設備20の搬送テーブル21のイニシャルテーブル21a及びランナウトテーブル21b上を順次、押出方向Eに走行される。
そして、図4に示すように、押出機10から押し出された押出材31の長さが所定の長さになったとき、押出材31を押出機10のエンドプラテン15の出口部15aの下流側近傍でイニシャルシャー等の切断装置17で切断する。なお、17aは切断装置17の切断刃である。
次いで、この押出材31は、ランナウトテーブル21b上からクーリングテーブル、矯正テーブル及び切断テーブル上へと順次移送され、これにより押出材31に対して強制冷却、矯正、切断が順次行われる。
以上のような押出材31の製造工程において、押出材31をプラー1のチャック部3でチャックする際には、押出材31の押出速度を遅く設定するのが望ましい。特に、押出材31の押出速度がプラー1により押出材31を牽引するときの押出材31の押出速度に対して10〜90%の範囲になるように、押出材31の押出速度を遅く設定するのが良い。本実施形態では、押出材31の先端が押出機10の押出ダイス13の成形孔14内から押し出されて押出材31がプラー1のチャック部3でチャックされるまでの間において、押出材31の押出速度を遅く設定する。
そして、プラー1のチャック部3で押出材31をチャックしたら、その後は押出材31の押出速度を通常の押出速度(即ち、プラー1により押出材31を牽引するときの押出材31の押出速度)に設定する。通常の押出速度としては例えば3〜35m/minである。特に、プラー1のチャック部3で押出材31をチャックすると同時に押出材31の押出速度を通常の押出速度に設定するのが望ましい。
而して、本実施形態の押出材31の製造方法には次の利点がある、
押出機10から押し出されてくる押出材31を押出機10から押し出しながらプラー1のチャック部3でチャックすることにより、押出材31をプラー1のチャック部3でチャックする際に押出材31にストップマーク部(135、図4参照)が生じるのを防止することができる。これにより、押出材31の捨て代部の長さを短くすることができ、もって押出材31から取得可能な製品の歩留まりを向上させることができる。
押出機10から押し出されてくる押出材31を押出機10から押し出しながらプラー1のチャック部3でチャックすることにより、押出材31をプラー1のチャック部3でチャックする際に押出材31にストップマーク部(135、図4参照)が生じるのを防止することができる。これにより、押出材31の捨て代部の長さを短くすることができ、もって押出材31から取得可能な製品の歩留まりを向上させることができる。
さらに、プラー1のチャック部3を押出材31と同調して押出方向Eに移動させながら押出材31の先端部をプラー1のチャック3でチャックすることにより、押出材31をプラー1のチャック部3で確実に且つ容易にチャックすることができる。
さらに、押出材31をプラー1のチャック部3でチャックする際に、押出材31の押出速度を遅くすることにより、押出材31をプラー1のチャック部3で更に容易にチャックすることができる。
さらに、エンドプラテン15の内側に配置された案内部材16により、エンドプラテン15の内側を移動している押出材31をエンドプラテン15の出口部15aへ摺動案内することによって、エンドプラテン15の出口部15aから排出される押出材31の排出方向(即ち押出材31の押出方向E)を安定させることができる。これにより、押出材31をプラー1のチャック部3でより一層容易にチャックすることができるし、その上、プラー1のチャック部3による押出材31のチャック状態を安定させることができ、もって押出材31を押出方向Eに確実に牽引することができる。
さらに、案内部材16がカーボン製であることにより、高温状態の押出材31を確実に出口部15aへ摺動案内することができる。
さらに、押出機10には押出ダイス13としてソリッドダイスが設けられているので、押出材31としてソリッド形状の押出材を製造することができる。
なお本実施形態では、押出ダイス13としては、ソリッドダイスの他に、ホローダイス、プレート付ダイス等を用いることができる。これらのうち、押出ダイス13としてソリッドダイスを用いることが望ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、もし押出ダイス13としてソリッドダイスではなくホローダイスやプレート付ダイスを用いる場合には、押出機10の押出ダイス13の内部に残存した先行ビレットに後続ビレットを押し継ぐことにより押継ぎ影響部が押出材31に少なからず発生してしまう。そのため、たとえ押出材31に生じるストップマーク部を防止したとしても、押出材31から押継ぎ影響部を捨て代部として除去する必要がある。これに対して、本実施形態のように押出ダイス13としてソリッドダイスを用いる場合には、押出材31に生じるストップマーク部を防止できることはもとより、更に、押出材31に生じる押継ぎ影響部を大幅に短くしたり更にはなくしたりことができ、これにより、押出材31の捨て代部を大幅に短くすることができる。したがって、本実施形態の押出材の製造方法は、押出ダイス13としてソリッドダイズを用いて押出材31を製造する場合に特に適している。
以上で本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に変更可能である。
また本発明では、プラー制御装置8やチャック爪駆動装置6は、上記実施形態に示したものであることに限定されるものではない。
また本発明に係る押出材の製造方法では、プラー1の動作の制御は、必ずしもプラー制御装置8で行うことを要せず、その他に例えばオペレータにより行っても良い。
本発明は、押出材の製造方法及び押出設備に利用可能である。
1:プラー
3:チャック部
10:押出機
13:押出ダイス
14:成形孔
15:エンドプラテン
15a:エンドプラテンの出口部
16:案内部材
20:後面設備
30:ビレット
31:押出材
40:押出設備
135:ストップマーク部
136:押出材の捨て代部
3:チャック部
10:押出機
13:押出ダイス
14:成形孔
15:エンドプラテン
15a:エンドプラテンの出口部
16:案内部材
20:後面設備
30:ビレット
31:押出材
40:押出設備
135:ストップマーク部
136:押出材の捨て代部
Claims (9)
- 押出機から押し出されてくる押出材を押出機から押し出しながらプラーのチャック部でチャックして押出材を押出方向にプラーにより牽引することを特徴とする押出材の製造方法。
- プラーのチャック部を押出材と同調して押出方向に移動させながら押出材をプラーのチャック部でチャックする請求項1記載の押出材の製造方法。
- 押出材をプラーのチャック部でチャックする際に、押出材の押出速度を、押出材をプラーにより牽引するときの押出材の押出速度よりも遅くする請求項1又は2記載の押出材の製造方法。
- 押出材は、押出機に設けられたエンドプラテンの内側を移動してエンドプラテンの出口部から排出され、
エンドプラテンの内側に配置された案内部材により、エンドプラテンの内側を移動している押出材をエンドプラテンの出口部へ案内する請求項1〜3のいずれかに記載の押出材の製造方法。 - 案内部材はカーボン製である請求項4記載の押出材の製造方法。
- 押出機には押出ダイスとしてソリッドダイスが設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の押出材の製造方法。
- 押出機と、
押出機から押し出されてくる押出材をチャックするチャック部を有するとともに、押出材をチャック部でチャックした状態で押出材を押出方向に牽引するプラーと、を備え、
プラーのチャック部は、押出機から押出方向に移動している押出材をチャックするものであることを特徴とする押出設備。 - プラーのチャック部は、押出材を押出材と同調して押出方向に移動しながらチャックするものである請求項7記載の押出設備。
- 押出機に設けられたエンドプラテンは、その内側を移動する押出材が排出される出口部を有しており、
エンドプラテンの内側に、押出材を出口部へ案内する案内部材が配置されている請求項7又は8記載の押出設備。
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JP2008308657A JP2010131619A (ja) | 2008-12-03 | 2008-12-03 | 押出材の製造方法 |
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- 2008-12-03 JP JP2008308657A patent/JP2010131619A/ja active Pending
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