JP2010131570A - 紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被照射面における紫外線強度が十分に確保され、かつ、紫外線照射範囲が狭くなることがなく、また、照度分布が不均一になることもなく、紫外線照射効率が向上され、紫外線ランプの交換やその他の部品の交換などのメンテナンスが容易に行えるようになされた紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置を提供する。
【解決手段】真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプ1と、反射膜が形成されこの反射膜を紫外線ランプ1の少なくとも側面の両側に位置させて配置され紫外線ランプ1から放射される紫外線を反射してこの反射光を被照射面に照射する反射体2とを備え、紫外線ランプ1と反射体2とは、一体化したランプモジュール3を構成して基台4上に配置されており、ランプ交換にあたっては、ランプモジュール3を一体的に交換することが可能となっている。
【選択図】図1
【解決手段】真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプ1と、反射膜が形成されこの反射膜を紫外線ランプ1の少なくとも側面の両側に位置させて配置され紫外線ランプ1から放射される紫外線を反射してこの反射光を被照射面に照射する反射体2とを備え、紫外線ランプ1と反射体2とは、一体化したランプモジュール3を構成して基台4上に配置されており、ランプ交換にあたっては、ランプモジュール3を一体的に交換することが可能となっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、エキシマランプ等の紫外線ランプから放射される真空紫外線を被照射面に照射する紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置に関する。
従来、ガラスや樹脂の表面の有機物を分解したり、いわゆる濡れ性を向上させるために、紫外線の照射が行われている。そして、紫外線の照射には、紫外線照射装置が用いられている。
このような真空紫外線を放射する紫外線ランプとして、キセノンガスを充填させたキセノンエキシマランプが知られている。キセノンエキシマランプは、中心波長が172nmの真空紫外線を放射する。
ところで、波長が200nm以下の紫外線は、空気中の酸素に著しく吸収される特性を有するので、真空紫外線と言われている。この真空紫外光は、空気中では、10mm程度の光路で、約80%が空気中の酸素に吸収される。
そこで、従来の紫外線照射装置としては、酸素の存在しない不活性ガス(例えば、窒素)雰囲気の密閉構造のランプハウス内に紫外線ランプ及び反射板を収納し、光取り出し窓から紫外線を射出させるようにした装置が提案されている。このような従来の紫外線照射装置は、特許文献1乃至特許文献5に記載されている。
ところで、従来の紫外線照射装置のランプハウスの構造においては、紫外線ランプと被照射面との距離が離れてしまうため、広範囲の紫外線照射ができるという利点はあるものの、紫外線が拡散するために被照射面における紫外線強度が低下したり、また、光取り出し窓を透過する際に紫外線の減衰が生じて、被照射面における紫外線強度が低下するという問題がある。
また、前述したように、波長172nmを中心波長とするキセノンエキシマランプからの真空紫外光は、光取り出し窓を透過した後、被照射面までの距離が離れるとともに、酸素に吸収され、著しく強度が低下する。
一方、紫外線ランプと被照射面との間に光取り出し窓を設けずに、紫外線ランプからの真空紫外光を被照射面に直接照射するには、空気中の酸素による吸収を抑えるため、紫外線ランプと被照射面との距離を短くする必要がある。
この場合には、紫外線照射範囲が狭くなってしまい、また、照度分布が不均一になり、紫外線照射効率が必ずしも良好にはならない。この場合には、紫外線ランプの灯数を増やして、照度分布を均一化することが考えられるが、装置の製造コストの上昇及び設置面積の増大が問題となる。
また、紫外線ランプの灯数を増やした場合及び前述したランプハウスを有する従来の紫外線照射装置においては、構造が複雑であり、紫外線ランプの交換やその他の部品の交換などのメンテナンスが煩雑であり、ランプ交換作業等を装置を使用する現場で簡易に短時間で行うことは困難である。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、被照射面における紫外線強度が十分に確保され、かつ、紫外線照射範囲が狭くなることがなく、また、照度分布が不均一になることもなく、紫外線照射効率が向上されながら、紫外線ランプの交換やその他の部品の交換などのメンテナンスが容易に行えるようになされた紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置を提供しようとするものである。
前述の課題を解決し、その目的を達成するために、本発明に係る紫外線照射装置は、以下のいずれか一の構成を有するものである。
〔構成1〕
紫外線ランプから放射される波長200nm以下の真空紫外線を被照射面に照射する紫外線照射装置であって、真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプと、反射膜が形成されこの反射膜を紫外線ランプの少なくとも側面の両側に位置させて配置され紫外線ランプから放射される紫外線を反射してこの反射光を被照射面に照射する反射体とを備え、紫外線ランプと反射体とは、一体化したランプモジュールを構成して基台上に配置されており、ランプ交換にあたっては、ランプモジュールを一体的に交換することが可能であることを特徴とするものである。
紫外線ランプから放射される波長200nm以下の真空紫外線を被照射面に照射する紫外線照射装置であって、真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプと、反射膜が形成されこの反射膜を紫外線ランプの少なくとも側面の両側に位置させて配置され紫外線ランプから放射される紫外線を反射してこの反射光を被照射面に照射する反射体とを備え、紫外線ランプと反射体とは、一体化したランプモジュールを構成して基台上に配置されており、ランプ交換にあたっては、ランプモジュールを一体的に交換することが可能であることを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有する紫外線照射装置において、反射体は、紫外線ランプの外周面の曲率に等しい曲率の円筒面部分とこの円筒面部分に連続した一対の平面部分とを有しており、円筒面部分を紫外線ランプの外周面に接触させて配置されており、紫外線ランプにおいて反射体の円筒面部分が接触した領域は、この紫外線ランプの外周面の50%以下の領域であることを特徴とするものである。
構成1を有する紫外線照射装置において、反射体は、紫外線ランプの外周面の曲率に等しい曲率の円筒面部分とこの円筒面部分に連続した一対の平面部分とを有しており、円筒面部分を紫外線ランプの外周面に接触させて配置されており、紫外線ランプにおいて反射体の円筒面部分が接触した領域は、この紫外線ランプの外周面の50%以下の領域であることを特徴とするものである。
〔構成3〕
構成1、または、構成2を有する紫外線照射装置において、紫外線ランプは、主として波長172nmの真空紫外線を放射するエキシマランプであることを特徴とするものである。
構成1、または、構成2を有する紫外線照射装置において、紫外線ランプは、主として波長172nmの真空紫外線を放射するエキシマランプであることを特徴とするものである。
また、本発明に係る紫外線照射処理装置は、以下の構成を有するものである。
〔構成4〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有する紫外線照射装置と、被照射面を搬送する搬送手段とを備え、搬送手段により被照射面を移動させながら、紫外線照射装置により被照射面に紫外線照射処理を行うことを特徴とするものである。
構成1乃至構成3のいずれか一を有する紫外線照射装置と、被照射面を搬送する搬送手段とを備え、搬送手段により被照射面を移動させながら、紫外線照射装置により被照射面に紫外線照射処理を行うことを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係る紫外線照射装置においては、紫外線ランプと反射体とは、一体化したランプモジュールを構成して基台上に配置されており、ランプ交換にあたっては、ランプモジュールを一体的に交換することが可能であるので、紫外線ランプの交換やその他の部品の交換などのメンテナンスが容易に行える。
構成2を有する本発明に係る紫外線照射装置においては、反射体は、紫外線ランプの外周面の曲率に等しい曲率の円筒面部分とこの円筒面部分に連続した一対の平面部分とを有しており、円筒面部分を紫外線ランプの外周面に接触させて配置されており、紫外線ランプにおいて反射体の円筒面部分が接触した領域は、この紫外線ランプの外周面の50%以下の領域であるので、被照射面における紫外線強度が十分に確保し、紫外線照射効率を向上させることができる。
構成3を有する本発明に係る紫外線照射装置においては、紫外線ランプは、主として波長172nmの真空紫外線を放射するエキシマランプであるので、ガラスや樹脂の表面の有機物の分解や、いわゆる濡れ性の改善を効率良く行うことができる。
構成4を有する本発明に係る紫外線照射処理装置においては、搬送手段により被照射面を移動させながら、紫外線照射装置により被照射面に紫外線照射処理を行うので、被照射面における紫外線強度が十分に確保され、かつ、紫外線照射範囲が狭くなることがなく、また、照度分布が不均一になることもなく、紫外線照射効率が向上する。
すなわち、本発明は、被照射面における紫外線強度が十分に確保され、かつ、紫外線照射範囲が狭くなることがなく、また、照度分布が不均一になることもなく、紫外線照射効率が向上されながら、紫外線ランプの交換やその他の部品の交換などのメンテナンスが容易に行えるようになされた紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置を提供することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る紫外線照射装置の構成を示す斜視図である。
本発明に係る紫外線照射装置は、紫外線ランプから放射される波長200nm以下の真空紫外線を、被照射面に照射する紫外線照射装置である。紫外線照射装置は、図1中の(a)に示すように、複数のランプモジュール3を備えて構成されている。
これらランプモジュール3は、角柱形状に構成され、互いに並列されて配置されている。これらランプモジュール3には、後述するように、円柱形状の紫外線ランプと反射体とが収納されている。これらランプモジュール3の下方側は開放されており、紫外線ランプから放射される真空紫外線が下方に向けて照射されるようになっている。
この紫外線照射装置において、紫外線ランプは、主として波長172nmの真空紫外線を放射するエキシマランプであることが好ましい。
複数のランプモジュール3は、フレームカバー6内に、着脱可能に収納されている。ランプモジュール3には、ランプモジュール3の着脱を容易とするため、取手5が設けられている。フレームカバー6の下方側は開放されており、基台となるフレームプレート4が取付けられている。このフレームプレート4には、図1中の(b)に示すように、開口部7が形成されている。
すなわち、この紫外線照射装置において、紫外線ランプから放射された真空紫外線Uは、各ランプモジュール3から下方に照射され、開口部7を経て、被照射面Sに照射される。紫外線ランプ1から放射された真空紫外線は、光取り出し窓などの仕切りを経ることなく、被照射面Sに直接照射される。
図2は、本発明に係る紫外線照射装置の要部の構成を示す断面図である。
この紫外線照射装置において、各ランプモジュール3内には、図2に示すように、真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプ1と、反射体2とが収納されている。反射体2は、表面に反射膜が形成され、この反射膜を紫外線ランプ1の少なくとも側面の両側に位置させて配置されている。反射体2は、紫外線ランプ1から放射される真空紫外線Uを反射して、この反射光を被照射面に照射する。反射体2は、紫外線ランプ1の全長に亘って配置されている。
紫外線ランプ1及び反射体2は一体化され、また、ランプモジュール3に対しても一体的に取付けられている。各ランプモジュール3は、フレームプレート4上に着脱可能に配置されている。この紫外線照射装置において、ランプ交換にあたっては、ランプモジュール3を一体的に交換することが可能である。
すなわち、この紫外線照射装置においては、ランプ交換の際には、紫外線照射装置からランプモジュール3を一体として取り出すことにより、短時間に少ない作業工数で、新しいランプモジュール3に交換することができる。この場合、紫外線ランプ1や反射体2などの部品を別個に交換する作業に比べて、迅速な作業が可能である。
そして、反射体2は、紫外線ランプ1の外周面の曲率に等しい曲率の円筒面部分と、この円筒面部分に連続した一対の平面部分とを有しており、円筒面部分を紫外線ランプ1の外周面に接触させて配置されている。紫外線ランプ1において、反射体2の円筒面部分が接触した領域Aは、この紫外線ランプ1の外周面の50%以下の領域とすることが好ましい。
この実施の形態においては、反射体2は、円筒面部分と一対の平面部分とから、断面U字型に形成されており、紫外線ランプ1の外周面の表面積の25%の領域において接触している。
反射体2は、真空紫外線を反射するのみならず、紫外線ランプ1の外部電極を兼用している。したがって、反射板2と紫外線ランプ1との接触領域は、紫外線ランプ1の外周面の50%以下の領域とすることが好ましい。反射板2において、紫外線ランプ1と接触しない一対の平面部分は、所望の照射領域に応じて、互いの角度が、0度から90度の範囲に設定されている。
図3は、本発明に係る紫外線照射処理装置の構成を示す断面図である。
このように構成されたランプモジュール3を複数備えた本発明に係る紫外線照射装置においては、図3に示すように、各紫外線ランプ1から放射された真空紫外光は、反射体2によって被照射面Sへ向けて効率よく反射されるので、光照射面Sにおける照射量を十分に高くすることができる。
また、紫外線照射装置においては、反射体2により、照射領域を十分に広くすることができ、紫外線ランプ1の灯数を従来の紫外線照射装置に比較して削減することができ、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることができる。
そして、本発明に係る紫外線照射処理装置は、図3に示すように、前述した本発明に係る紫外線照射装置と、被照射面Sを有する被照射物を搬送する搬送手段8とを備えたものである。
この紫外線照射処理装置においては、搬送手段8により、図3中の矢印Bに示すように、被照射面Sを移動させながら、紫外線照射装置により被照射面Sに対する紫外線照射処理を行う。
この紫外線照射処理装置においては、紫外線照射処理中に被照射面Sが移動することにより、この被照射面S上における真空紫外線の照射量分布が均一化される。そのため、この紫外線照射処理装置においては、紫外線ランプ1の灯数を従来の紫外線照射装置に比較して削減しても、照度分布が均一化された紫外線照射を行うことができる。
1 紫外線ランプ
2 反射体
3 ランプモジュール
4 フレームプレート
5 取手
6 フレームカバー
7 開口部
8 搬送手段
S 被照射面
2 反射体
3 ランプモジュール
4 フレームプレート
5 取手
6 フレームカバー
7 開口部
8 搬送手段
S 被照射面
Claims (4)
- 紫外線ランプから放射される波長200nm以下の真空紫外線を被照射面に照射する紫外線照射装置であって、
真空紫外線を放射する円柱形状の紫外線ランプと、
反射膜が形成され、この反射膜を前記紫外線ランプの少なくとも側面の両側に位置させて配置され、前記紫外線ランプから放射される紫外線を反射して、この反射光を前記被照射面に照射する反射体と
を備え、
前記紫外線ランプと前記反射体とは、一体化したランプモジュールを構成して、基台上に配置されており、
ランプ交換にあたっては、前記ランプモジュールを一体的に交換することが可能である
ことを特徴とする紫外線照射装置。 - 前記反射体は、前記紫外線ランプの外周面の曲率に等しい曲率の円筒面部分と、この円筒面部分に連続した一対の平面部分とを有しており、前記円筒面部分を前記紫外線ランプの外周面に接触させて配置されており、
前記紫外線ランプにおいて前記反射体の円筒面部分が接触した領域は、この紫外線ランプの外周面の50%以下の領域である
ことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。 - 前記紫外線ランプは、主として波長172nmの真空紫外線を放射するエキシマランプである
ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載の紫外線照射装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の紫外線照射装置と、
前記被照射面を搬送する搬送手段と
を備え、
搬送手段により、前記被照射面を移動させながら、紫外線照射装置により、前記被照射面に紫外線照射処理を行う
ことを特徴とする紫外線照射処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312470A JP2010131570A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | 紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置 |
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JP2008312470A Pending JP2010131570A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | 紫外線照射装置及び紫外線照射処理装置 |
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2008
- 2008-12-08 JP JP2008312470A patent/JP2010131570A/ja active Pending
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