JP2010128533A - 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム - Google Patents

配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2010128533A
JP2010128533A JP2008299239A JP2008299239A JP2010128533A JP 2010128533 A JP2010128533 A JP 2010128533A JP 2008299239 A JP2008299239 A JP 2008299239A JP 2008299239 A JP2008299239 A JP 2008299239A JP 2010128533 A JP2010128533 A JP 2010128533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
component
determination
inspection
combination pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008299239A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoki Yoshizaka
主旬 吉坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2008299239A priority Critical patent/JP2010128533A/ja
Publication of JP2010128533A publication Critical patent/JP2010128533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】色の属性が領域ごとに異なる構成部品間の配色の適否を電子コンテンツの比較的広い領域で検査可能な配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラムを得ること。
【解決手段】配色検査システム10は、電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出手段11と、構成部品の種別を判別する構成部品種別判別手段12と、構成部品の種別との関係で幾つかの判定ルールを格納した判定ルール格納手段13と、電子コンテンツから構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定手段14と、各組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、該当する判定ルールを用いて判定する適否判定手段15と、判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力手段16とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した電子コンテンツの配色を検査する配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラムに関する。
ウェブコンテンツ等の電子的なデータで構成された電子コンテンツが大量に作成されている。これらの電子コンテンツには、各種の表現態様のものがあるが、本明細書では人が視覚的に鑑賞する電子コンテンツに限定して考察することにする。ホームページに代表されるウェブサイトの電子コンテンツだけでなく、プリンタや複写機等の画像処理装置から出力されるコンテンツの基となる電子コンテンツは、その配色が重要な意味を持っている。
たとえば、多くの電子コンテンツは、これを表示する構成部品として文字と背景を有している。本明細書では、文字に、記号やマークを含めている。文字の部分の色である文字色と、背景の部分の色である背景色について考察する。文字が読みやすいためには、文字の描かれた箇所の背景色と文字色が十分なコントラストを持っていることが必要である。たとえば、白色の背景色の上に黒色の文字色で文字が描かれていれば、コントラストが十分あり、読みやすい。反対に背景色を黒色とし、文字色を白色にした場合にも、コントラストが十分あり、読みやすい。
そこで、背景と文字のそれぞれについて色相、明度および彩度を測定し、これによってコンテンツの可読性を評価することが、本発明の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。これは、一般的に読みにくいとされる配色は2色間の明度差が小さく、読みやすいとされる配色は2色間の明度差が大きいことに基づいた提案である。この関連技術では、色相および彩度についても同様にして測定し評価することが開示されている。
特開2002−197403号公報(第0019段落〜第0037段落、図1)
しかしながら、この関連技術によれば、コンテンツを構成する背景や文字という2種類の構成部品のうちの位置的に隣接する一対の組み合わせごとに、読みやすさの評価を行っているだけである。このため、コンテンツ中に通常存在する多数の組み合わせの全体をまとめて評価することができない。この結果、1つの組み合わせの評価が悪いために、その構成部品の一方の色の属性を変更すると、これによって変更した色の構成部品と隣接する他の構成部品との組み合わせの関係での評価が下がってしまうという場合がある。このため、コンテンツ全体あるいはコンテンツの比較的広い領域での構成部品の色の属性を調整しようとすると、その調整に手間取るという問題があった。
そこで本発明の目的は、色の属性が領域ごとに異なる構成部品間の配色の適否を電子コンテンツの局部に限定せず比較的広い領域で検査することのできる配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラムを提供することにある。
本発明では、(イ)人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出手段と、(ロ)この構成部品抽出手段で抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別手段と、(ハ)前記した構成部品抽出手段で抽出した前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士の配色が適合しているかを前記した構成部品種別判別手段で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールを格納した判定ルール格納手段と、(ニ)前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定手段と、(ホ)この組み合わせパターン特定手段で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記した判定ルール格納手段に格納された判定ルールのうちの前記した構成部品の種別との関係で該当するものを用いて判定する適否判定手段と、(へ)この適否判定手段の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力手段とを配色検査システムが具備する。
また、本発明では、(イ)人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出ステップと、(ロ)この構成部品抽出ステップで抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別ステップと、(ハ)前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定ステップと、(ニ)この組み合わせパターン特定ステップで特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記した構成部品種別判別ステップで判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定ステップと、(ホ)この適否判定ステップの判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力ステップとを配色検査方法が具備する。
更に本発明では、コンピュータに、配色検査プログラムとして、(イ)人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出処理と、(ロ)この構成部品抽出処理で抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別処理と、(ハ)前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定処理と、(ニ)この組み合わせパターン特定処理で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記した構成部品種別判別処理で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定処理と、(ホ)この適否判定処理の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力処理とを実行させる。
このように本発明によれば、電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出すると共に、構成部品の種別を判別しておき、構成部品の組み合わせパターンごとに定めた判定ルールを使用して電子コンテンツの全体あるいは比較的広い範囲における隣接する構成部品同士の配色についての適否の判定結果を構成部品の領域の配置関係と共に出力する。したがって、電子コンテンツの比較的広い範囲での構成部品間での色の考察を行うことができ、不適切な色が存在すれば周囲とのバランスを考慮しながらこれを他の色に変更することができる。
図1は、本発明の配色検査システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の配色検査システム10は、人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出手段11と、この構成部品抽出手段11で抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別手段12と、構成部品抽出手段11で抽出した前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士の配色が適合しているかを構成部品種別判別手段12で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールを格納した判定ルール格納手段13と、前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定手段14と、この組み合わせパターン特定手段14で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、判定ルール格納手段13に格納された判定ルールのうちの前記した構成部品の種別との関係で該当するものを用いて判定する適否判定手段15と、この適否判定手段15の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力手段16とを備えている。
図2は、本発明の配色検査方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の配色検査方法20は、人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出ステップ21と、この構成部品抽出ステップ21で抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別ステップ22と、前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定ステップ23と、この組み合わせパターン特定ステップ23で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、構成部品種別判別ステップ22で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定ステップ24と、この適否判定ステップ24の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力ステップ25とを備えている。
図3は、本発明の配色検査プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の配色検査プログラム30は、コンピュータに、人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出処理31と、この構成部品抽出処理31で抽出した前記した構成部品が前記した電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別処理32と、前記した検査の対象となる電子コンテンツから前記した構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定処理33と、この組み合わせパターン特定処理33で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、構成部品種別判別処理32で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定処理34と、この適否判定処理34の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力処理35とを実行させることを特徴としている。
<発明の第1の実施の形態>
次に本発明の第1の実施の形態を説明する。
図4は、本発明の第1の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたものである。第1の実施の形態の配色検査システム100は、一例としてウェブ(Web)上に存在するホームページのような電子コンテンツ101と、電子コンテンツ101における所定の場所の配色を検査する配色検査装置102と、この配色検査装置102の検査結果を基にして検査者103に判定ルールごとの検査関係情報を提示する検査結果関係提示装置104とによって構成されている。
ここで電子コンテンツ101とは、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークで用いられる動画、音声、テキスト情報のような情報の内容をいう。本発明では電子コンテンツ101における配色を検査するので、対象となるのは視覚的な情報である。なお、本発明で検査の対象となる電子コンテンツ101はウェブ自体のコンテンツとしてのウェブコンテンツに限定しない。すなわち、視覚的な情報を示すコンテンツであれば、他のどのようなコンテンツであってもよい。
配色検査装置102は、検査対象となる電子コンテンツ101の配色を検査する。このような配色検査装置102は、たとえば図示しないCPU(Central Processing Unit)を搭載して、所定の制御プログラムを実行するコンピュータによってソフトウェア的に構成することができる。配色検査装置102は、配色の適否を判定するための判定ルールをそれぞれ格納した第1〜第Mの判定ルール格納部1111〜111Mを備えている。第1〜第Mの判定ルール格納部1111〜111Mに格納されている第1〜第Mの判定ルールの数Mは、一例として4つであるが、これ以外の数であってもよい。
検査結果関係提示装置104は、配色検査装置102から検査結果を受け取って所定の解析を行い、検査者103に出力する装置である。配色検査装置102は、検査結果を出力する液晶ディスプレイ等のディスプレイで構成されるのが通常であるが、これに限定されるものではない。たとえば音声を用いて結果を提示してもよいし、図示しないプリンタを用いて結果をプリントアウトするものであってもよい。
ところで、第1〜第Mの判定ルール格納部1111〜111Mは、色を比較する際に、電子コンテンツ101の構成部品のどこを参照するかという色要素の場所指定データと、比較用の検査数式を格納するようになっている。配色検査装置102は、第1〜第Mの判定ルールに記載されている検査対象となる構成部品の色要素と、これらの色要素の記述位置を電子コンテンツ101から抽出する。そして、配色検査装置102は第1〜第Mの判定ルールに記載されている検査数式に基づいて配色の検査を行い、得られた検査結果を検査結果関係提示装置104に出力するようになっている。
検査結果関係提示装置104は、配色検査装置102から得られた検査結果から電子コンテンツ101の判定ルールで指定した構成部品の関係を解析する。そして、検査結果関係提示装置104は、これらの解析結果に検査結果に基づいた合否判定を併せて、構成部品の組み合わせパターンと同時に検査者103に出力することになる。
このような第1の実施の形態の配色検査システム100によれば、電子コンテンツ101を検査の対象とし、検査対象の構成部品が持つ色要素を判定ルールで比較判定している。そして、配色検査装置102は判定ルールごとに検査対象を検査して、判定ルールごとに検査対象とする構成部品の組み合わせパターンを検出し、判定ルールの合否判定と併せて検査者103に提示する。このため、判定ルールの検査条件を満たす解を素早く導き出すことが可能になり、配色変更作業を円滑に行うことができる。
<発明の第2の実施の形態>
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。
図5は、本発明の第2の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたものである。図5で図4と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第2の実施の形態の配色検査システム100Aは、電子コンテンツ101と、電子コンテンツ101における所定の場所の配色を検査する配色検査装置102Aと、この配色検査装置102Aの検査結果を基にして検査者103に判定ルールごとの検査関係情報を提示する検査結果関係提示装置104Aの他に、色変更装置106と電子コンテンツ表示装置107を備えている。
ここで色変更装置106は、検査者103が変更する色についての情報を入力すると、電子コンテンツ101の該当する構成部品の色要素を変更するようになっている。たとえば不合格とされた色要素の変更を行う場合に色変更装置106が使用される。電子コンテンツ表示装置107は、電子コンテンツ101を参照し、変更された最新のウェブコンテンツを表示する装置である。
図6は、色変更装置による電子コンテンツの色要素の変更処理についてその概要を表わしたものである。図5と共に説明する。
色変更装置106は、その図示しないキーボード等の入力デバイスから検査者103が、電子コンテンツ101の構成部品の所定の色要素について変更後の色情報を入力するのを待機する(ステップS201)。たとえば、検査結果関係提示装置104Aが電子コンテンツ101の構成部品の所定の色要素について不合格の判定を行ったとする。この場合、検査者103はこの色要素についての判定を合格にするために変更後の色情報を入力する。
色変更装置106は、変更後の色情報が入力されると(ステップS201:Y)、その入力内容に応じて、電子コンテンツ101の構成部品の該当する色要素の色情報を変更する(ステップS202)。そして、配色検査装置102に対してその電子コンテンツ101の再検査を指示する(ステップS203)。この後、色変更装置106は、配色検査装置102が再検査を終了した旨の報告を受信すると(ステップS204:Y)、電子コンテンツ表示装置107に対して最新の電子コンテンツの表示を指示する(ステップS205)。この結果、電子コンテンツ表示装置107が最新の電子コンテンツを表示すれば、検査者103は電子コンテンツ101における配色の適否を判別することができる。
このように第2の実施の形態の配色検査システム100Aによれば、第1の実施の形態の配色検査システム100と同様の効果を得ることができるだけでなく、不合格とされた色要素の色情報の変更内容を入力するだけで、配色の変更結果を検査者103が容易に確認することができるという効果がある。また、配色検査システム100Aによれば、電子コンテンツ101を複数の検査結果を満たす配色に変更する場合に、検査結果を見ながら色要素の色情報の変更をその場で行うことが可能になる。
<発明の第3の実施の形態>
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。
図7は、本発明の第3の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたものである。図7で図4あるいは図5と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第3の実施の形態の配色検査システム100Bは、電子コンテンツ101と、電子コンテンツ101における所定の場所の配色を検査する配色検査装置102Bと、この配色検査装置102Bの検査結果を基にして検査者103に判定ルールごとの検査関係情報を提示する検査結果関係提示装置104Bの他に、推奨色提示装置108と、第2の実施の形態で使用したと同様の色変更装置106Bおよび電子コンテンツ表示装置107Bを備えている。
ここで、推奨色提示装置108は、検査者103が電子コンテンツ101の構成部品の色要素を選択すると、検査結果関係提示装置104Bからその選択した色要素と関係性がある他の色要素を抽出する。また、推奨色提示装置108は、配色検査装置102B内の第1〜第Mの判定ルール格納部1111〜111Mに格納されている各判定ルールの検査条件を満たす推奨配色を検査者103に対して提示する。この結果として、検査者103が提示された推奨配色を指定した場合、推奨色提示装置108は、色変更装置106Bにその指定による配色を指示して、電子コンテンツ101の色を変更させるようになっている。
したがって、第3の実施の形態の配色検査システム100Bによれば、第1および第2の実施の形態による配色検査システム100、100Aと同様の効果を得ることができる。また、配色検査装置102B内に格納された判定ルールを満たす配色候補を検査者103に提示して、この中から色を選択させるようにしている。したがって、第1〜第Mの判定ルール格納部1111〜111Mに格納されている判定ルールの数「M」が複数であったり、あるいは判定ルールの数が比較的多い場合でも、これらの判定ルールをすべて満たす配色を迅速に選択して変更することが可能になる。
次に、本発明の第1の実施の形態を具体化した第1の実施例の説明を行う。
図8は、本発明の第1の実施例における配色検査システムの構成を表わしたものである。本実施例の配色検査システム300は、配色検査を行うための情報処理装置301と、この情報処理装置301がアクセス可能なインターネット302に接続されたコンテンツサーバ303から構成されている。コンテンツサーバ303内には、本実施例で配色検査の対象となるウェブコンテンツ311が格納されている。
情報処理装置301は、CPU(Central Processing Unit)321と、このCPU321が実行する制御プログラム等の所定のデータを格納するメモリ322を有する主制御部323を備えている。主制御部323は、この情報処理装置301の次に説明する各部を制御して、ウェブコンテンツ311に対する配色検査や配色の変更を行うようになっている。
通信制御部324は、インターネット302を介してコンテンツサーバ303に格納されたウェブコンテンツ311にアクセスしてその内容を参照したり、変更することができるようになっている。配色検査部325は、ウェブコンテンツ311の配色を検査したり変更する処理を行う。検査結果関係提示部326は、配色検査部325から検査結果を受け取って所定の解析を行い、この図には示していない検査者に提示する情報を作成する。判定ルール格納部327は、配色の適否を判定するための第1〜第4の判定ルール3281〜3284を電子的なデータとして格納している。操作入力部329は、図示しないキーボードやマウス、マイクロフォン等の操作データを入力するデバイスで構成されている。たとえば図4に示した検査者103は、ウェブコンテンツ311の配色を検査するに当たり、判定ルール格納部327に格納された第1〜第4の判定ルール3281〜3284の全部を検査に使用する必要はなく、操作入力部329を使用して検査をこれらの一部の使用に限定することができる。出力部330は、配色の適否等の情報を検査者に出力するためのデバイスである。このようなデバイスとしては、たとえば液晶ディスプレイや音声出力用のスピーカを挙げることができる。
この第1の実施例で、情報処理装置301を構成する主制御部323以外の各部の少なくとも一部は、CPU321がメモリ322に格納された制御プログラムを実行することでソフトウェア的に機能するデバイスに置き換えることができる。
ところで、判定ルール格納部327に格納された第1〜第4の判定ルール3281〜3284は、検査対象となるウェブコンテンツ311について、構成部品のどの色要素を比較検査するかについて、検査場所を指定し比較検査を行うための検査数式を保持している。第1の実施例では、一例として第1〜第4の判定ルール3281〜3284が判定ルール格納部327に格納されているが、格納される判定ルールの数は任意である。
第1〜第4の判定ルール3281〜3284は、判定する内容に応じたものとなっている。たとえば情報処理装置301が、ウェブコンテンツ311を構成する文字の色(文字色)と背景の色(背景色)のコントラストが十分かどうかを検査する装置であるとする。この場合、第1〜第4の判定ルール3281〜3284は、ウェブコンテンツ311が表示する文字列すべてに対して文字色と背景色のコントラストを検査するルールが記述されている。ただし、本実施例では、第1〜第4の判定ルール3281〜3284のうちの第1および第2の判定ルール3281、3282の2つの判定ルールのみを用いて、文字と背景色に関する判定を行うようになっている。
文字色と背景色のコントラストを検査するためには、検査対象となるウェブコンテンツ311から文字色と背景色を抽出する必要がある。文字色と背景色の抽出についてはたとえばウェブコンテンツ311のDOM(Document Object Model)を参照し、カレントである文字色と背景色を比較参照する手法が存在する。たとえば、DOMでは、「Colorプロパティ」を用いることで、背景色や文字色の指定や取得が可能である。
本実施例では、配色の適否を判定するために文字色と背景色のコントラストを比較する検査数式として、第1のコントラスト検査数式と第2のコントラスト検査数式が用意されている。これら第1および第2のコントラスト検査数式は、たとえば第1の判定ルール3281として判定ルール格納部327に格納される。
図9は、第1のコントラスト検査数式によるコントラストの合否判定処理の様子を表わしたものである。図8と共に説明する。第1のコントラスト検査数式を用いたコントラストの合否判定処理では、まず、ウェブコンテンツ311に記載されているRGB(Red、Green、Blue)値を16進数から10進数に変換する(ステップS401)。そして、比較する背景色や文字色の2色について、(R最大値−R最小値)と、(G最大値−G最小値)と、(B最大値−B最小値)のそれぞれを求めて、これらの和を算出する(ステップS402)。このようにして算出した値は、閾値としての数値「500」と比較される(ステップS403)。この結果、算出した値が数値「500」以上であれば(Y)、背景色と文字色のコントラストが十分あり、コントラストについて合格であると判定して(ステップS404)、処理を終了する(エンド)。
これに対して、算出した値が数値「500」未満の場合には(ステップS403:N)、背景色と文字色のコントラストが不十分であり、不合格であると判定して(ステップS405)、処理を終了する(エンド)。ステップS403で使用した閾値としての数値は、必要に応じて他の値に変更してもよい。
図10は、第2のコントラスト検査数式によるコントラストの合否判定処理の様子を表わしたものである。第2のコントラスト検査数式を用いたコントラストの合否判定処理では、まず、ウェブコンテンツ311に記載されているRGB(Red、Green、Blue)値を16進数から10進数に変換する(ステップS421)。次に、比較する背景色と文字色の一方について、(299×R+587×G+114×B)÷1000の計算を行い(ステップS422)、次に他方について同様に(299×R+587×G+114×B)÷1000の計算を行う(ステップS423)。そして、これら2つの値の差の絶対値Dを求める(ステップS424)。これは、CIE(国際照明委員会)が定めたLabと呼ばれる表色系におけるL値を算出する数式に基づいたものである。R、G、Bの各係数は、人間の目でこれらの原色を見た場合の明るさの度合を加味している。
ステップS424で求めた絶対値Dが数値「125」以上であれば(ステップS425:Y)、背景色と文字色のコントラストが十分あり、コントラストについて合格であると判定して(ステップS426)、処理を終了する(エンド)。これに対して、算出した値が数値「125」未満の場合には(ステップS425:N)、背景色と文字色のコントラストが不十分であり、不合格であると判定して(ステップS427)、処理を終了する(エンド)。ここでステップS425で使用した「125」という閾値は、W3C(World Wide Web Consortium)が定めた値を用いている。この閾値は、検査の目的に応じて他の値に変更することも可能である。
以上説明した第1のコントラスト検査数式と第2のコントラスト検査数式は、一方のみを単独で使用してもよい。また、これらのコントラスト検査数式を併用し、双方のコントラスト検査数式が背景色と文字色のコントラストについて合格と判定したときにのみ合格と判定するようにしてもよい。これは、「明度」を用いることで明るさの差が算出され、「色差」を用いることで明るさ以外の要素としての色相や彩度を加味した色の差が算出されるので、両者を併用することで「色の差」としての色の見分けやすさを比較するのに適するからである。
判定ルール格納部327に格納された他の検査についての判定ルールについても説明する。判定ルール格納部327に格納されている第2の判定ルール3282は、背景色同士が一定の色相の範囲に収まっているかどうかを判別する検査を行う。このため第2の判定ルール3282では、たとえばウェブコンテンツ311が持つ「body」タグや「table」についての色要素を指定している構成部品を抽出する。そして、その構成部品が階層構造から見て親子関係にある構成部品同士の背景色を検査する。
今、「body」を最上層として、その1つ下の層に「table」が配置され、その下にテーブルの行を記述する「tr」が、更にその下にテーブルのセルの内容を記述する「td」が配置されているとする。この場合に、「td」と「tr」の背景色を比較しようとしたところ、その一方の「tr」に背景色が設定されていなかったとする。この場合、「tr」の背景色は透明として扱われる。この場合、図示しない画面に描画する際の背景色は「tr」の親である「table」に設定されている背景が描画される。そこで、この場合の比較は、「td」と「table」の間で背景色が比較される。
上に示した例で、「table」にも背景色が設定されていなかった場合には、最上層の「body」にまで遡って背景色の比較が行われる。「body」に背景色の設定があった場合には、「td」と「body」の間で背景色が比較される。「body」に背景色の設定がなかった場合には、背景色がブラウザの定めた「白色」または「灰色」で表示される。最近のブラウザは背景色が「白色」となっていることが多い。そこで、「body」に背景色の設定がなかった場合には、背景色を「白色」として、「td」の設定した背景色と比較することが好ましい。
次に、更に他の検査を行うための判定ルールとして、本実施例の以下の判定では使用しない第3の判定ルール3283について簡単に説明する。背景色同士が一定の色相の範囲に収まっているかどうか検査するルールについては、先に説明した。このように色相が一定の色相の範囲に収まっているかを検査するだけでなく、明度や彩度が一定の範囲に収まっているか、また明度と彩度を組み合わせたトーンが一定の範囲に収まっているかという検査とその検査のための判定ルールが設定されてもよい。この判定ルールは、コントラストについての判定ルールのような視認性のための判定ルールではなく、美しい配色や調和のとれた配色を実現するためのルールである。この判定ルールで色相、明度、彩度についての一定の範囲とは、10進数に変換したRGB値をHLS(H:色相(hue);L:明度(lightness);S:彩度(saturation))表色系に変換したときの範囲として、色相はH値の角度差が45度以内で、明度のL値が0.3以下で、彩度のS値が0.25以下であることが望ましい。
このように判定ルール格納部327には第1〜第4の判定ルール3281〜3284として各種の判定ルールを格納することができる。第4の判定ルール3284については、その説明を省略する。
図11は、配色検査部の処理の様子を表わしたものである。図8と共に説明する。配色検査部325は、図8に示した判定ルール格納部327に格納された第1〜第4の判定ルール3281〜3284のうちの操作入力部325で選択されたものについて検査を行うために、最初の検査のための判定ルール328の設定を行う(ステップS441)。ここでは、検査者103(図4参照)が第1の判定ルール3281と第2の判定ルール3284の2種類を選択して検査を行うものとする。
この場合には、ステップS441で第1の判定ルール3281を用いる検査の設定が行われ、図8に示したウェブコンテンツ311を参照して、その構成部品と色要素を抽出する(ステップS442)。ウェブコンテンツ311の色要素がHTML(HyperText Markup Language)内に直接、たとえば「color」属性や「bgcolor」属性で指定されている場合がある。その場合には、指定した属性が記述されている箇所をHTMLソースの行数とタグ名およびRGB値で抽出する。
RGB値で抽出した情報は、たとえば「16:<tr>、666600」というように記述する。ウェブコンテンツ311の色要素が<STYLE>タグやCSSなどスタイル要素として記述されている場合、HTMLソースの行数やタグ名ではなくセレクタ名を直接抽出する。抽出した情報はたとえば「body、000000」というように記述する。
このようにして抽出した色要素について、配色検査部325は、DOMを参照して、カレントである文字色と背景色の組み合わせ、あるいはカレントである親子関係の背景色同士の組み合わせ等の比較する2色の組み合わせを抽出する(ステップS443)。次に配色検査部325は、2色の組み合わせについて検査数式等の判定ルールに従って検査を行い、検査結果を作成する(ステップS444)。検査結果としては、第1の判定ルール3281を用いる検査の組み合わせの内容と、検査結果としての合否を記述する。たとえば文字色と背景色のコントラストを検査した結果の場合には、「文字色/背景色/結果」という形式で記述する。一例を挙げると、「body、000000/14:<td>、00ffff/true」となる。また、背景色同士の配色調和を検査した結果の場合には、「背景色/背景色/結果」という形式で記述する。一例を挙げると、「body、ddffff/16:<tr>666600/false」となる。ここで、「true」とは検査結果が合格であることを、「false」とは検査結果が不合格であることを表わしている。
このようにして第1の判定ルール3281を用いた検査結果の作成が終了したら、すべての検査が終了したかをチェックする(ステップS445)。本実施例では第2の判定ルール3282に基づいた検査が残っている(N)。そこで、次の第2の判定ルール3282を用いる検査の設定を行い(ステップS446)、ステップS442に進む。
このようにして第1および第2の判定ルール3281、3282についての検査が終了したら(ステップS445:Y)、配色検査部325は検査対象のウェブコンテンツ311についての総合検査結果を出力して(ステップS447)、処理を終了する(エンド)。
図12は、検査対象のウェブコンテンツのHTMLによる記述例を示したものである。
また、図13は、図12に示したHTML記述で描画が行われた場合の画面の表示例を示したものである。出力部330としてのディスプレイには、「あああ」、「いいい」、「ううう」および「えええ」の各文字341〜344がそれらの背景色345〜348と共に表示されている。
図14は、図13に示す文字色と背景色のコントラストの判定結果を表わしたものである。まず、図13に示す「あああ」の文字341とその背景色(あるいは全体の背景色)345の関係について説明する。「あああ」の文字341の文字色は<body>の文字色「000000」(黒)である。これに対して背景色345は<body>の背景色「ddffff」(薄い水色)である。第1の判定ルール3281に示す判定ルールで文字341とその背景色345を判定すると、コントラストが十分であり、合格となる。
次に、図13に示す「いいい」の文字342とその背景色346の関係について説明する。「いいい」の文字342の文字色は<body>の文字色「000000」(黒)である。これに対して背景色346は、図12の14行目の<td>の背景色「00ffff」(青みの空色)である。第1の判定ルール3281に示す判定ルールで文字342とその背景色346を判定すると、この場合にもコントラストが十分であり、合格となる。
次に、図13に示す「ううう」の文字343とその背景色347の関係について説明する。「ううう」の文字343の文字色は「.font1」というクラスの文字色「ff0000」(赤)である。これに対して背景色347は、図12の16行目の<tr>の背景色「666600」(濃い茶色)である。第1の判定ルール3281に示す判定ルールで文字343とその背景色347を判定すると、この場合にはコントラストが不十分となって、不合格となる。
最後に、図13に示す「えええ」の文字344とその背景色348の関係について説明する。「えええ」の文字344の文字色は<body>の文字色「000000」(黒)である。これに対して背景色348は、図12の16行目の<tr>の背景色「666600」(濃い茶色)である。第1の判定ルール3281に示す判定ルールで文字344とその背景色348を判定すると、この場合にもコントラストが不十分となって、不合格となる。
図15は、図13に示す背景色同士のトーンの調和の検査結果を表わしている。図13に示した出力部330の全体の背景色345は「ddffff」(薄い水色)である。一方、「いいい」の文字342の背景色346は、図12の14行目の<td>の背景色である「00ffff」(青みの空色)である。これらの背景色345、346を比較すると、両者はトーン(明度と彩度)が近いため、トーンが統一され配色調和がとれていて合格である。
次に、「ううう」の文字343の背景色347と「えええ」の文字344の背景色348が共に図12の16行目の<tr>の背景色「666600」(濃い茶色)であるので、これと全体の背景色345の間でトーンの調和がとれているかを判別する。全体の背景色345は「ddffff」(薄い水色)であり、両者はトーン(明度と彩度)が離れているため、トーンが統一され配色調和がとれているとは言えず、不合格とされる。
図16は、検査結果関係提示部の処理の様子を表わしたものである。図8と共に説明する。
検査結果関係提示部は、配色検査部325から図14および図15に示した検査結果が送られてくるのを待機している(ステップS461)。配色検査部325から送られてきた検査結果を受信したら(Y)、この検査結果から色要素が指定してあるタグもしくはセレクタを抽出して、文字色と背景色の使用色一覧を生成する(ステップS462)。ここで、文字色は指定してあるが背景色は指定していない、もしくは逆に背景色は指定してあるが文字色は指定していない場合がある。このような場合には、該当する文字色あるいは背景色の欄を空欄にするか「−」等の空欄を示すように取り決めた記号を記述する。
図17は、図15および図16に示した検査結果から生成した使用色一覧の例を示したものである。検査結果から色要素が指定してある「セレクタまたは(or)タグの一覧」と「文字色」および「背景色」を示している。本実施例では、指定していない文字色あるいは背景色の欄に「−」を表示して、これらが空欄であることを示している。
図16に戻って説明を続ける。ステップS462で文字色と背景色の使用色一覧を生成したら、再度、検査結果を参照する。そして、生成した使用色一覧に検査した判定ルールごとに文字色と背景色の関係、背景色同士の関係および合否判定を加える(ステップS463)。そして、これを出力部330に検査結果表として表示して(ステップS464)、検査結果関係提示部326の処理を終了させる(リターン)。検査者103(図4参照)は、この検査結果表を見ることで、検査を行ったウェブコンテンツ311の配色を評価してその改善を図ることができる。
図18は、図17の使用色一覧に基づいて出力部に表示された検査結果表を示したものである。この検査結果表361では、「セレクタまたは(or)タグの一覧」欄362と「文字色」欄363および「背景色」欄364の各欄を図17と同様に設けている。また、図14で表わした文字色と背景色のコントラストの判定結果を示す欄として「文字色と背景色のコントラスト」欄365を設け、図15で表わした背景色同士のトーンの調和の検査結果を示す欄として「背景色同士のトーンの調和」欄366を設けている。
図18に示した検査結果表361における「文字色」欄363および「背景色」欄364には、これらの色をRGBで表わした値ではなく実際の色が表示されている。これは、検査者103(図4参照)が、検査対象としているウェブコンテンツ311と直接対比して検査の結果を考察できるようにするためである。
また、「文字色と背景色のコントラスト」欄365では、「文字色」欄363と「背景色」欄364の各文字色と背景色の関係を線371で結んでいる。これらの線371の端部には、「×」記号371が付いている場合と付いていない場合が存在している。線371の両端に「×」記号371が付いている場合には、コントラスト判定ルールによる合否判定で、不合格な組み合わせと判定されたことを示している。たとえば「文字色」欄363における「body」に対応する黒色と、「背景色」欄364における「16行目の<tr>」に対応する濃い茶色を結ぶ線371の両端には「×」記号371が付いている。したがって、文字色の黒色と背景色の濃い茶色の組み合わせはコントラストが不十分で、不合格であることが分かる。これに対して、「文字色」欄363における「body」に対応する黒色と、「背景色」欄364における「14行目の<td>」に対応する青みの空色を結ぶ線371については、一方にしか「×」記号371が付いていない。したがって、この場合には文字色の黒色と背景色の濃い茶色の組み合わせはコントラストが十分であり、合格であることが分かる。
「背景色同士のトーンの調和」欄366についても、同様に隣接する背景色の組み合わせを線373で示すようになっている。この場合にも線373の両端に「×」記号374が付いている組み合わせが、背景色について美しい配色や調和のとれた配色を実現するためのルールで不合格となる。たとえば、「背景色」欄364における「body」に対応する薄い水色と、「背景色」欄364における「16行目の<tr>」に対応する濃い茶色を結ぶ線373で示す組み合わせは、両者の明度と彩度が離れており、トーンが統一されていないとしてトーンの配色調和に関して不合格となる。また、「背景色」欄364における「body」に対応する薄い水色と、「背景色」欄364における「14行目の<td>」に対応する青みの空色を結ぶ線373で示す組み合わせは、両者の明度と彩度が近接しており、トーンが統一されているとして、トーンの配色調和に関して合格となる。
この図18に示した例では、文字色と背景色、および背景色同士の関係をすべて線371、373で結んで示しているが、これに限るものではない。たとえば、すべての関係を描画すると煩雑になる場合には、任意のセレクタあるいはタグのみの関係をこのような線371、372で描画するようにしてもよい。この場合でも、判定ルールによる合否判定結果である「×」記号は、セレクタあるいはタグに関わらず、すべて表示することが望ましい。
また、図18に示すような検査結果表361は、電子コンテンツにおける構成部品の配置密度が高かったり、構成部品の数が多いような場合には、電子コンテンツ全体を1つの検査結果表361で表示する必要はない。電子コンテンツの中の一部ずつのエリアを検査結果表361に順に表示するようにすることでも、構成部品間での色の属性の調整を図ることができる。
以上説明した第1の実施例の配色検査システム300では、情報処理装置301がその内部に出力部330を配置したが、これに限るものではない。たとえば、出力部330を除外した構成の情報処理装置301の外部に図示しない通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して出力部330に相当する装置を外部装置として接続する構成であってもよい。判定ルール格納部327も同様に通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して情報処理装置301の外部に接続するようになっていてもよい。
以上説明した第1の実施例の配色検査システム300によれば、判定ルールの中に文字の構成部品と背景の構成部品との関係だけでなく、背景の構成部品同士の組み合わせを含んでいる。また、背景の構成部品同士の組み合わせについては、トーンの調和という観点での検査も行っている。このため、電子コンテンツの各構成部品の間の配色の適否を視覚障害者や老人といった各種の利用者までも考慮して、より高レベルまで検査することができる。また、たとえば「コントラストが十分でまとまりのある調和が取れている」というように複数の検査条件を満たす検査も簡単に実現することができる。
しかも本実施例では、電子コンテンツの構成部品の組み合わせパターンを検出し、検査結果と組み合わせパターンを同時に提示することができる。たとえば文字と背景のコントラストを検査する判定ルールでは文字色と背景色を対象とし、構成部品から重なり合っている文字色と背景色を抽出し、その組み合わせパターンを示した上で検査結果を同時に提示することができる。また背景色同士の配色調和を検査する判定ルールでは背景色と背景色を対象とし、構成部品から隣り合っている背景色同士を抽出し、その組み合わせパターンを示した上で検査結果を同時に提示することができる。更にこれら判定ルールごとの組み合わせパターンを複数同時に提示することができる。これにより、たとえば検査結果が、背景色Aは文字色A、Bと重なり合い文字色Aがコントラスト不足であり、同時に背景色B、Cと隣接し、背景色Cと調和が取れていない、といった構成部品ごとの組み合わせパターンと検査結果が一目瞭然となる。
次に、本発明の第2の実施の形態を具体化した第2の実施例の説明を行う。
図19は、本発明の第2の実施例における配色検査システムの構成を表わしたものである。図19で図8と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第2の実施例の配色検査システム300Aは、配色検査を行うための情報処理装置301Aと、この情報処理装置301Aがアクセス可能なインターネット302に接続されたコンテンツサーバ303から構成されている。コンテンツサーバ303内には、本実施例で配色検査の対象となるウェブコンテンツ311が格納されている。
情報処理装置301Aは、CPU321と、このCPU321が実行する制御プログラム等の所定のデータを格納するメモリ322Aを有する主制御部323Aを備えている。この第2の実施例の情報処理装置301Aは、第1の実施例の情報処理装置301に色変更部331を追加すると共に、出力部330Aが検査結果を表示するだけでなく、最新のウェブコンテンツ311を表示できるようになっている。
すなわち第2の実施例の情報処理装置301Aでは、図5に示した第2の実施の形態の色変更装置106が色変更部331の形で装置内部に追加され、また、出力部330Aが電子コンテンツ表示装置107(図5)を兼ねている。出力部330Aが検査結果と最新のウェブコンテンツ311を表示するためには、たとえば図示しない液晶ディスプレイにマルチウィンドウ形式で情報を表示するようにすればよい。情報処理装置301A内の主制御部323Aは、色変更部331を追加したり出力部330Aの出力内容を変更したこの第2の実施例の情報処理装置301Aの各部を制御するようになっている。
ところで先に説明した第1の実施例では、図18に示したような検査結果表を図8に示した出力部330に表示することができる。第2の実施例の情報処理装置301Aも、前記した例と同一のウェブコンテンツ311を同一の判定ルールで検査したとする。この場合には、図18に示したような検査結果表361を図19に示した出力部330Aの図示しない1つのウィンドウに表示することになる。第2の実施例の情報処理装置301Aは、検査結果表361が出力部330Aに表示された状態で、図5に示した検査者103が操作入力部329を操作することで、ウェブコンテンツ311の所望の箇所の色を変更することができる。
図20は、色変更部の色編集処理の様子を表わしたものである。図5、図18および図19と共に説明を行う。
色変更部331は、検査者103が操作入力部329を使用して検査結果表361の「文字色」欄363あるいは「背景色」欄364における任意の色を指定するのを待機している(ステップS501)。色の指定が行われたのが判別されると(Y)、色変更部331は検査結果表361に基づいた色編集用のウィンドウを出力部330Aに表示する(ステップS502)。
図21は、出力部に表示された色編集用のウィンドウの内容を表わしたものである。色編集用のウィンドウ601内の上部には、検査者103が選択した色を持つセレクタあるいはタグの名称(セレクタorタグ名)611が表示される。また、色編集用のウィンドウ601の中央左側の位置には、選択した変更前の色を表示する領域612とその色のRGBの各値を表示する領域613が配置されている。色編集用のウィンドウ601の中央右側の位置には、変更後の色を表示する領域614とその色のRGBの各値を入力する領域615が配置されている。RGBの各値を表示する領域613、615の表示形式は、ラジオボタン616、617によって10進数表示と16進数表示のいずれかに選択可能である。色編集用のウィンドウ601内の下部には、色の変更を実行するための変更ボタン618と、変更を基に戻すための戻すボタン619と、色編集を終了するための終了ボタン620が配置されている。
本実施例の出力部330Aを構成する図示しない液晶ディスプレイの表示面には、操作入力部329の一部をなす図示しないタッチパネルが配置されている。したがって、検査者103が変更ボタン618、戻すボタン619あるいは終了ボタン620を押すことで、色変更部331はこれに応じた色編集処理を行えるようになっている。
すなわち、図20に示したステップS502の表示状態で検査者103が変更後の色のRGBの各値を入力する領域615に対して所定の数値を入力して変更後の色を表示する領域614に対応する色を表示させて変更ボタン618を押下すると(ステップS503:Y)、ステップS501で指定された色を変更した場合のウェブコンテンツ311についての検査結果が同一の判定ルールで演算され(ステップS504)、これによる色の変更後の検査結果表361が出力部330Aの検査結果表示用のウィンドウ(図示せず)に表示される(ステップS505)。そして、図21に示した変更後の色を表示する領域614とRGBの各値を入力する領域615に表示した内容を変更前の色を表示する領域612とRGBの各値を表示する領域613に移動させて(ステップS506)、ステップS502に進んで色編集用のウィンドウ601を出力部330Aに表示させる。この変更後の色編集用のウィンドウ601を見て、検査者103は更に必要な変更を行うことができる。
一方、図20に示したステップS502の表示状態で検査者103は戻すボタン619を押したり(ステップS503:N、ステップS507:Y)、その代わりに終了ボタンを押すことができる(ステップS503:N、ステップS507:N、ステップS508:Y)。戻すボタン619を押下した場合(ステップS507:Y)、色変更部331は、検査者103が1つ前のアクションで設定した内容があれば、その内容を示す情報をメモリ322Aから読み出す(ステップS509)。そして、ステップS505に進んでこれによる色の変更後の検査結果表361が出力部330Aの検査結果表示用のウィンドウに表示される。これは、色の変更後の内容が良くないような場合に、これを取り消して新しい内容で色の変更を再開する場合に有効である。戻すボタン619の押下は、最初にステップS502で変更前として表示した色の情報まで遡って繰り返し行うことができる。
検査者103が所定の時点で終了ボタン620を押下すると(ステップS508:Y)、色編集用のウィンドウ601に現時点で「変更前」として表示されている表示内容で指定した色が保存されて(ステップS510)、処理がステップS501に戻る(リターン)。変更ボタン618を押して指定した色の内容が変更された場合には(ステップS503:Y)、ステップS506で変更後の内容が変更前の情報に変更されるので、その後に終了ボタン620を押すことで(ステップS508:Y)、その変更後の内容の色が保存されることになる(ステップS510)。
このように本発明の第2の実施例の情報処理装置301Aでは、先の第1の実施例で説明した効果を同様に得ることができる。しかも本実施例では、配色の変更についての全体像を掴みやすいので、配色変更作業を円滑に行うことが可能になる。
また、本実施例では、任意のウェブコンテンツ311に対して配色の検査を行った後、改善の余地のあるセレクタあるいはタグをより良い配色に変更することができる。しかも、このとき出力部330Aが電子コンテンツ表示装置107を兼ねているので、検査者103は配色の編集を行うそれぞれの時点で、あるいは色の変更が行われた時点で、ウェブコンテンツ311における文字色や背景色の実際の変更結果を視覚的に把握することができる。出力部330Aは、このような機能を備えるため、一般的なウェブブラウザと同様の描画機能を持つことが望ましい。
以上説明した第2の実施例の配色検査システム300Aでは、情報処理装置301Aがその内部に色変更部331を配置したが、これに限るものではない。たとえば、色変更部331を除外した構成の情報処理装置301Aの外部に図示しない通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して色変更部331に相当する装置を外部装置として接続する構成であってもよい。判定ルール格納部327も同様に通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して情報処理装置301Aの外部に接続するようになっていてもよい。
更に出力部330Aも、図5の電子コンテンツ表示装置107に相当する機能を有するものではなくてもよい。すなわち、電子コンテンツ表示装置107に相当する機能の装置を、同様に通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して情報処理装置301Aの外部に接続するようになっていてもよい。
次に、本発明の第3の実施の形態を具体化した第3の実施例の説明を行う。
図22は、本発明の第3の実施例における配色検査システムの構成を表わしたものである。図22で図7および図19と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第3の実施例の配色検査システム300Bは、配色検査を行うための情報処理装置301Bと、この情報処理装置301Bがアクセス可能なインターネット302に接続されたコンテンツサーバ303から構成されている。コンテンツサーバ303内には、本実施例で配色検査の対象となるウェブコンテンツ311が格納されている。
情報処理装置301Bは、CPU321と、このCPU321が実行する制御プログラム等の所定のデータを格納するメモリ322Bを有する主制御部323Bを備えている。この第3の実施例の情報処理装置301Bは、第2の実施例の情報処理装置301Aに推奨色提示部332を追加した構成となっている。出力部330Bは、第2の実施例の情報処理装置301Aと同様に、検査結果を表示するだけでなく、配色を指示し、これを基にして最新のウェブコンテンツ311を表示できるようになっている。
すなわち第3の実施例の情報処理装置301Bでは、図7に示した第3の実施の形態の推奨色提示装置108が推奨色提示部332の形で装置内部に追加され、また、出力部330Bが電子コンテンツ表示装置107Bを兼ねている。出力部330Bが検査結果と配色の指示を行う。出力部330Bがこのような機能を発揮するためには、たとえば図示しない液晶ディスプレイにマルチウィンドウ形式で情報を表示するようにすればよい。情報処理装置301B内の主制御部323Bは、色変更部331と推奨色提示部332を追加したり、出力部330Bの出力内容を変更したこの第3の実施例の情報処理装置301Bの各部を制御するようになっている。
ところで先に説明した第2の実施例では、図18に示したような検査結果表を図19に示した出力部330Aに表示することができる。第3の実施例の情報処理装置301Bも、前記した例と同一のウェブコンテンツ311を同一の判定ルールで検査したとする。この場合には、図18に示したような検査結果表361を図22に示した出力部330Bの図示しないウィンドウに表示することになる。第3の実施例の情報処理装置301Bは、検査結果表361が出力部330Bに表示された状態で、検査者103(図7参照)が操作入力部329を操作することで、図21に示した色編集用のウィンドウ601の内容と推奨すべき色を選択可能なカラーパレットを色編集・推奨ウィンドウとして表示することで、ウェブコンテンツ311の所望の箇所の色を変更することができる。
図23は、色変更部および推奨色提示部による色編集・推奨処理の様子を表わしたものである。この図23で図20と同一の処理には同一のステップ番号を付している。図7、図18および図22と共に説明を行う。
色変更部331は、検査者103が操作入力部329を使用して検査結果表361の「文字色」欄363あるいは「背景色」欄364における任意の色を指定するのを待機している(ステップS501)。色の指定が行われたのが判別されると(Y)、色変更部331は推奨色提示部332に指定した色に関する情報を渡し、推奨色提示部332はこの指定した色について判定ルール格納部327を使用して、配色上で合格となる推奨色と、配色上で不合格となる非推奨色を判定する(ステップS701)。そして、色編集・推奨ウィンドウを出力部330Bを用いて表示する(ステップS502A)。
図24は、出力部に表示された色編集・推奨ウィンドウの内容を表わしたものである。図24で図21と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
色編集・推奨ウィンドウ801内の下部には、色の変更を実行するための変更ボタン618と、変更を基に戻すための戻すボタン619と、色編集を終了するための終了ボタン620が配置されている。これらのボタンの配置された上の領域の左半分には、図21の色編集用のウィンドウ601と同一の表示内容が表示されるようになっている。変更ボタン618と戻すボタン619および終了ボタン620の配置された上の領域の右半分には、カラーパレット811が表示されている。
カラーパレット811は、ウェブコンテンツ311に適用候補となる色を色環表のように多数の色が系統立って配置された色の集合体として表示するものである。このカラーパレット811で示された各色は、ステップS501で指定された色に対して、文字色と背景色のコントラストという観点と、背景色同士のトーン調和という観点から合格とされる色と不合格とされる色に判定される(図23ステップS701参照)。カラーパレット811における不合格とされる色(非推奨色)には、「−」の記号812が表示されている。したがって、検査者103は出力部330Bに表示されたカラーパレット811を見て、図23のステップS501で指定した色に対する推奨色を、「−」の記号812の存在しない色の中から簡単に選択することができる。
色編集・推奨ウィンドウ801が表示された状態で、検査者103はカラーパレット811の中から1色を選択ししこれを変更後の色を表示する領域614に表示させたり、RGBの各値を入力する領域615に数値を入力して、これに対応する色を変更後の色を表示する領域614に表示させることができる。このように色編集・推奨ウィンドウ801が出力部330Bに表示されて、検査者103によるタッチパネルや操作入力部329の出力操作が可能な状態で、操作入力部329は変更ボタン618が押下されるか(ステップS503)と、戻すボタン619が押下されるかと(ステップS507)、終了ボタン620が押下されるか(ステップS508)を監視している。
変更ボタン618が押下された場合には(ステップS503:Y)、ステップS501で指定された色を、カラーパレット811で指定された色あるいはRGBの各値を入力する領域615への数値入力で指定された色に変更した場合の検査結果が演算される(ステップS504)。ただし、カラーパレット811で指定された色に関しては、すでに推奨される色と非推奨の色が明示されているので、演算自体を省略することができる。ステップS504の処理が終了したら色の変更後の検査結果表361が出力部330Aの検査結果表示用のウィンドウ(図示せず)に表示される(ステップS505)。そして、図24に示した変更後の色を表示する領域614とRGBの各値を入力する領域615に表示した内容を変更前の色を表示する領域612とRGBの各値を表示する領域613に移動させて(ステップS506)、ステップS701に進んでカラーパレット811に表示する推奨色と非推奨色を判定する。この後、ステップS502Aに進むことになる。これ以外の処理は、図20と同一である。
このように本発明の第3の実施例の情報処理装置301Bでは、第2の実施例の情報処理装置301Aと全く同一の効果を得ることができるだけでなく、カラーパレット811で非推奨とされない色の中から自由に色を選択することができるので、ウェブコンテンツ311の特徴や雰囲気に合った色を容易に選択することができる。また、RGBの各値を入力する必要が必ずしもないので、ウェブコンテンツ311の作成の初心者にも優しい配色検査システム300を構築することができる。
以上説明した第3の実施例の配色検査システム300Bでは、情報処理装置301Bがその内部に色変更部331と推奨色提示部332を配置したが、これに限るものではない。たとえば、推奨色提示部332を除外した構成の情報処理装置301Bの外部に図示しない通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して推奨色提示部332に相当する装置を外部装置として接続する構成であってもよい。色変更部331についても、これを情報処理装置301Bの内部に配置せずに、外部装置として情報処理装置301Bに接続する形式としてもよい。更に、判定ルール格納部327も同様に通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して情報処理装置301Bの外部に接続するようになっていてもよい。
また出力部330Aも、図7の電子コンテンツ表示装置107Bに相当する機能を有するものではなくてもよい。すなわち、電子コンテンツ表示装置107Bに相当する機能の装置を、同様に通信ケーブルあるいは通信ネットワークを介して情報処理装置301Bの外部に接続するようになっていてもよい。
更に、以上説明した各実施例では、メモリ322、322A、322Bに格納された制御プログラムを使用することで、予め定めた手順を自動的に処理するようにしたが、制御プログラムをCPU321が実行する代わりにコンピュータシステム上で動作するコマンド、スクリプトで同様の記述を行い、一連の手順を自動的に処理するようにしてもよい。
なお、以上説明した本願発明の実施の形態および実施例では、文字(記号やマークを含む)と背景色の関係を説明したが、これに限るものではない。たとえばグラフ、組織図、構造図等の図表を色の属性の異なる領域に含めて、これらの電子コンテンツに対しても本発明を適用できることは当然である。
本発明の配色検査システムのクレーム対応図である。 本発明の配色検査方法のクレーム対応図である。 本発明の配色検査プログラムのクレーム対応図である。 本発明の第1の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 本発明の第2の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 第2の実施の形態で色変更装置による電子コンテンツの色要素の変更処理を表わした流れ図である。 本発明の第3の実施の形態による配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 本発明の第1の実施例における配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 第1の実施例における第1のコントラスト検査数式によるコントラストの合否判定処理を表わした流れ図である。 第1の実施例における第2のコントラスト検査数式によるコントラストの合否判定処理の様子を表わした流れ図である。 第1の実施例における配色検査部の処理の様子を表わした流れ図である。 第1の実施例における検査対象のウェブコンテンツのHTMLによる記述例を示した説明図である。 図12に示したHTML記述で描画が行われた場合の画面の表示例を示した平面図である。 図13に示す文字色と背景色のコントラストの判定結果を表わした説明図である。 図13に示す背景色同士のトーンの調和の検査結果を表わした説明図である。 第1の実施例における検査結果関係提示部の処理の様子を表わした流れ図である。 図15および図16に示した検査結果から生成した使用色一覧の例を示した説明図である。 図17の使用色一覧に基づいて出力部に表示された検査結果表を示した説明図である。 本発明の第2の実施例における配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 第2の実施例における色変更部の色編集処理の様子を表わした流れ図である。 第2の実施例の力部に表示された色編集用のウィンドウの内容を表わした平面図である。 本発明の第3の実施例における配色検査システムの構成を表わしたシステム構成図である。 第3の実施例の色変更部および推奨色提示部による色編集・推奨処理の様子を表わした流れ図である。 第3の実施例の出力部に表示された色編集・推奨ウィンドウの内容を表わした平面図である。
符号の説明
10、100、100A、100B、300、300A、300B 配色検査システム
11 構成部品抽出手段
12 構成部品種別判別手段
13 判定ルール格納手段
14 組み合わせパターン特定手段
15 適否判定手段
16 出力手段
20 配色検査方法
21 構成部品抽出ステップ
22 構成部品種別判別ステップ
23 組み合わせパターン特定ステップ
24 適否判定ステップ
25 出力ステップ
30 配色検査プログラム
31 構成部品抽出処理
32 構成部品種別判別処理
33 組み合わせパターン特定処理
34 適否判定処理
35 出力処理
101 電子コンテンツ
102、102A、102B 配色検査装置
103 検査者
104、104A、104B 検査結果関係提示装置
106、106B 色変更装置
107、107B 電子コンテンツ表示装置
108 推奨色提示装置
301、301A、301B 情報処理装置
303 コンテンツサーバ
311 ウェブコンテンツ
321 CPU
322、322A、322B メモリ
323、323A、323B 主制御部
325 配色検査部
326 検査結果関係提示部
327 判定ルール格納部
328 判定ルール
329 操作入力部
330、330A、330B 出力部
331 色変更部
332 推奨色提示部
601 色編集用のウィンドウ
614 変更後の色を表示する領域
615 RGBの各値を入力する領域
801 色編集・推奨ウィンドウ
811 カラーパレット

Claims (8)

  1. 人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出手段と、
    この構成部品抽出手段で抽出した前記構成部品が前記電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別手段と、
    前記構成部品抽出手段で抽出した前記構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士の配色が適合しているかを前記構成部品種別判別手段で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールを格納した判定ルール格納手段と、
    前記検査の対象となる電子コンテンツから前記構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定手段と、
    この組み合わせパターン特定手段で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記判定ルール格納手段に格納された判定ルールのうちの前記構成部品の種別との関係で該当するものを用いて判定する適否判定手段と、
    この適否判定手段の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力手段
    とを具備することを特徴とする配色検査システム。
  2. 前記構成部品のいずれかを指定する構成部品指定手段と、
    この構成部品指定手段で指定した構成部品の前記色の属性を変更する色属性変更手段と、
    この色属性変更手段で前記色の属性を変更したときに前記構成部品抽出手段によって前記構成部品を再度抽出し、これに基づいて前記出力手段から前記色の属性を変更した後の前記適否判定手段の判定結果を出力させる再検査手段
    とを具備することを特徴とする請求項1記載の配色検査システム。
  3. 前記構成部品のいずれかを指定する構成部品指定手段と、
    この構成部品指定手段で指定した構成部品と前記組み合わせパターンを構成する他の構成部品とが前記適否判定手段で適合とされる構成部品同士の配色を実現する前記他の構成部品の色の属性を判別する色属性判別手段と、
    この色属性判別手段で判別した前記他の構成部品の色の属性を推奨すべき色の属性として提示する推奨色属性提示手段
    とを具備することを特徴とする請求項1記載の配色検査システム。
  4. 前記構成部品種別判別手段は、文字の構成部品と背景の構成部品を判別することを特徴とする請求項1記載の配色検査システム。
  5. 前記色の属性は、色相、明度、彩度によって構成されることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の配色検査システム。
  6. 前記出力手段は、前記組み合わせパターン特定手段によって特定された全組み合わせの少なくとも2組以上について前記適否判定手段の適否の判定内容を表として示した検査結果表を表示することを特徴とする請求項1記載の配色検査システム。
  7. 人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出ステップと、
    この構成部品抽出ステップで抽出した前記構成部品が前記電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別ステップと、
    前記検査の対象となる電子コンテンツから前記構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定ステップと、
    この組み合わせパターン特定ステップで特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記構成部品種別判別ステップで判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定ステップと、
    この適否判定ステップの判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力ステップ
    とを具備することを特徴とする配色検査方法。
  8. コンピュータに、
    人が視覚的に認識するひとまとまりの情報を電子的なデータで構成した検査の対象となる電子コンテンツから、色の属性が領域ごとに異なる構成部品をそれぞれ抽出する構成部品抽出処理と、
    この構成部品抽出処理で抽出した前記構成部品が前記電子コンテンツの視覚的な役割を担う予め定めた複数の種別のうちのいずれであるかを判別する構成部品種別判別処理と、
    前記検査の対象となる電子コンテンツから前記構成部品のうちで領域として位置的に隣接するもの同士について、それら構成部品の組み合わされた組み合わせパターンを各々特定する組み合わせパターン特定処理と、
    この組み合わせパターン特定処理で特定したそれぞれの組み合わせパターンにおける構成部品同士の配色が適合しているかを、前記構成部品種別判別処理で判別した構成部品の種別との関係で予め規定した幾つかの判定ルールのうちの該当するものを用いて判定する適否判定処理と、
    この適否判定処理の判定結果をそれぞれの構成部品の領域の配置関係と共に出力する出力処理
    とを実行させることを特徴とする配色検査プログラム。
JP2008299239A 2008-11-25 2008-11-25 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム Pending JP2010128533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008299239A JP2010128533A (ja) 2008-11-25 2008-11-25 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008299239A JP2010128533A (ja) 2008-11-25 2008-11-25 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010128533A true JP2010128533A (ja) 2010-06-10

Family

ID=42328917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008299239A Pending JP2010128533A (ja) 2008-11-25 2008-11-25 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010128533A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013014849A1 (ja) * 2011-07-26 2013-01-31 日本電気株式会社 画面検査装置、画面検査方法、及びプログラム
JP2015162028A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 富士ゼロックス株式会社 表示制御装置、画像形成装置およびプログラム
US10026005B2 (en) 2014-03-28 2018-07-17 Nec Corporation Color-scheme evaluation device, color-scheme evaluation method, and storage medium on which color-scheme evaluation program is stored

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001331164A (ja) * 2000-05-23 2001-11-30 Information-Technology Promotion Agency Japan 視覚障害者を考慮した処理が可能な画像処理装置、記憶媒体、オブジェクトの画像診断方法およびデジタルカラーチャートファイル
JP2002197403A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Nec Corp Webコンテンツの可読性評価システム、Webコンテンツの配色支援システム、その方法、記録媒体
JP2009259083A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Koyo Electronics Ind Co Ltd 画面表示方式

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001331164A (ja) * 2000-05-23 2001-11-30 Information-Technology Promotion Agency Japan 視覚障害者を考慮した処理が可能な画像処理装置、記憶媒体、オブジェクトの画像診断方法およびデジタルカラーチャートファイル
JP2002197403A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Nec Corp Webコンテンツの可読性評価システム、Webコンテンツの配色支援システム、その方法、記録媒体
JP2009259083A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Koyo Electronics Ind Co Ltd 画面表示方式

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSNG200600993017; 市川学 他: '色覚バリアフリーを目的とするWeb色補正に関する一検討' 第16回  回路とシステム(軽井沢)ワークショップ  論文集 , 20030427, p.423-428, 電子情報通信学会  システムと信号処理サブソサイエテ *
CSNH200500242009; 高本康明,登坂秀規: 'Webアクセシビリティ診断ツール' FUJITSU  VOL.56  NO.2 第56巻,第2号, 20050310, p.167-171, 富士通株式会社 *
JPN6012067516; 市川学 他: '色覚バリアフリーを目的とするWeb色補正に関する一検討' 第16回  回路とシステム(軽井沢)ワークショップ  論文集 , 20030427, p.423-428, 電子情報通信学会  システムと信号処理サブソサイエテ *
JPN6012067517; 高本康明,登坂秀規: 'Webアクセシビリティ診断ツール' FUJITSU  VOL.56  NO.2 第56巻,第2号, 20050310, p.167-171, 富士通株式会社 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013014849A1 (ja) * 2011-07-26 2013-01-31 日本電気株式会社 画面検査装置、画面検査方法、及びプログラム
JP5304965B2 (ja) * 2011-07-26 2013-10-02 日本電気株式会社 画面検査装置、画面検査方法、及びプログラム
US9177528B2 (en) 2011-07-26 2015-11-03 Nec Corporation Screen inspection device, screen inspection method, and program
JP2015162028A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 富士ゼロックス株式会社 表示制御装置、画像形成装置およびプログラム
US10026005B2 (en) 2014-03-28 2018-07-17 Nec Corporation Color-scheme evaluation device, color-scheme evaluation method, and storage medium on which color-scheme evaluation program is stored

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7480405B2 (en) Methods for selecting high visual contrast colors in user-interface design
US9370299B2 (en) Display accessibility for color vision impairment
US20120254405A1 (en) System and method for benchmarking web accessibility features in websites
JP2001051761A (ja) 自動カラー・コントラスト・アジャスタ
CN107886041A (zh) 电子装置与其提供肤质检测信息的方法
Thompson et al. Simulating visibility under reduced acuity and contrast sensitivity
JP2011024191A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP2017004366A (ja) 表示制御方法、表示制御装置及び制御プログラム
JP2010128533A (ja) 配色検査システム、配色検査方法および配色検査プログラム
JP2014021702A (ja) ウェブコンテンツの色作成支援方法
Paggetti et al. Re-locating colors in the OSA space
WO2019155887A1 (ja) 情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム
JP2006155151A (ja) 特許明細書分析表示装置
Wang et al. Human perceptual responses to multiple colors: A study of multicolor perceptual features modeling
KR20220077954A (ko) 색채 기반의 성향 테스트 방법
JP6470379B1 (ja) コンピュータプログラム、カラーチャート、カラーコードダイヤグラム、。
JP4974303B2 (ja) 色変換情報生成装置、色変換情報生成方法およびプログラム
CN111914510A (zh) 控件字串检查方法、装置、计算机设备和存储介质
JP6958096B2 (ja) 情報処理装置、及びプログラム
JP6832083B2 (ja) 答案分類処理システム、答案分類処理方法、および、答案分類処理プログラム
US20130021365A1 (en) Color arrangement checking device, information storage medium storing a computer program thereof, and data processing method
JP4807148B2 (ja) ドキュメント印象評価装置及びドキュメント印象評価プログラム
Ribeiro Adaptive Methods for Color Vision Impaired Users
JP4775122B2 (ja) ドキュメント印象評価装置及びドキュメント印象評価プログラム
Dai et al. Color identification method for fashion runway images: An experimental study

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110907

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130423