JP2010127519A - 温水装置 - Google Patents

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健 大東
Makoto Hirotsu
誠 廣津
晶 ▲吉▼田
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Tetsuo Hamada
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Abstract

【課題】外装ケース内への熱交換器やバーナの出し入れ作業を容易に行なうことができ、メンテナンス作業時などの労力負担を小さくすることが可能な温水装置を提供する。
【解決手段】熱交換器HEの一側面部にバーナ1が取り付けられたいわゆる横置き型の温水装置WHであって、熱交換器HEの下部または熱交換器HEよりも低位置において熱交換器HEを支持し、かつ熱交換器HEを略水平方向に延びる中心軸C周りに回転可能とする支持手段3を備えており、外装ケース4の開口部41が開放された状態において、熱交換器HEを開口部41の前方に引き倒すようにして中心軸C周りに回転させることにより、熱交換器HEおよびバーナ1を外装ケース4の外部に配置させることが可能な構成とされている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バーナにより発生された燃焼ガスから熱交換器を利用して熱回収を行なうことにより湯水加熱を行なう給湯装置などの温水装置、さらに詳しくは、熱交換器の横(一側面部)にバーナを取り付けたいわゆる横置きタイプの温水装置に関する。
従来の温水装置としては、たとえば特許文献1に記載されているような横置きタイプのものがある。このタイプの温水装置は、熱交換器の伝熱管を収容するケースの一側面部にバーナが取り付けられている。このバーナを駆動させると、ケース内において燃焼ガスが発生し、この燃焼ガスから伝熱管によって熱回収が行なわれることにより、伝熱管内を流通する湯水が加熱される。このような横置きタイプの温水装置では、たとえば伝熱管として螺旋管を用いた場合に、この螺旋管を横倒しの姿勢にすることができる。このため、燃焼ガスから潜熱回収を行なった際に発生するドレイン(凝縮水)を螺旋管からその下方に流れ落ち易くし、螺旋管の表面に多くのドレインが残留することに起因して熱交換効率が低下する不具合を抑制できるといった利点が得られる。
前記したような温水装置を実際に製品化する場合、熱交換器やバーナを外装ケース内に収容することにより、それらの保護を図り、かつ全体の体裁を整えるのが通例である。しかしながら、従来においては、熱交換器やバーナを外装ケース内に収容させる場合、熱交換器やバーナを適当な位置に配置して単にボルト止めするといった手段が採用されているに過ぎないのが実情であった。このため、熱交換器やバーナのメンテナンスを行なうことを目的として、これらを外装ケースの外部に取り出す場合には、これら熱交換器やバーナの固定状態を解除した後に、熱交換器やバーナの全体を作業者が手で持ち上げて外装ケースの外部に取り出す必要がある。したがって、その作業負担は大きいものとなっていた。
特表2006−503260号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであって、外装ケース内への熱交換器やバーナの出し入れ作業を容易に行なうことができ、メンテナンス作業時などの労力負担を小さくすることが可能な温水装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される温水装置は、伝熱管およびこの伝熱管を囲むケースを有する熱交換器と、この熱交換器の一側面部に取り付けられたバーナと、これらバーナおよび熱交換器を囲み、かつ蓋部材によって閉塞される開口部を有する外装ケースと、を備えている、温水装置であって、前記熱交換器の下部または前記熱交換器よりも低位置において前記熱交換器を支持し、かつ前記熱交換器を略水平方向に延びる中心軸周りに回転可能とする支持手段を備えており、前記外装ケースの開口部が開放された状態において、前記熱交換器を前記開口部の前方に引き倒すようにして前記中心軸周りに回転させることにより、前記熱交換器および前記バーナを前記外装ケースの外部に配置させることが可能な構成とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、熱交換器およびバーナを外装ケースの外部に取り出す場合には、熱交換器を外装ケースの開口部の前方に引き倒すようにして所定の中心軸周りに回転させればよいこととなり、熱交換器およびバーナを作業者が手で持ち上げて外装ケースの外部に取り出す必要がなくなる。また、熱交換器およびバーナを元に戻す場合には、熱交換器を外装ケースの内方に押し込むように前記中心軸周りに回転させればよい。したがって、外装ケース内への熱交換器やバーナの出し入れ作業が容易となり、メンテナンス作業時などの労力負担を小さくすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記支持手段は、前記外装ケース内において少なくとも一部分が略水平方向に延び、かつ前記熱交換器の伝熱管への入水および出湯を行なわせるための湯水流通管体を含んでおり、この湯水流通管体に前記熱交換器が支持されている。
このような構成によれば、湯水流通管体が支持手段として利用されているために、熱交換器を回転可能に支持するための専用の手段を別途設ける場合と比較すると、部品点数の増加などを抑制し、構造の簡素化や製造コストの低減化を図ることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明が適用された温水装置の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の温水装置WHは、熱交換器HE、バーナ1、ファン2、湯水流通管体3、および外装ケース4を備えている。
外装ケース4は、熱交換器HE、バーナ1、ファン2、および湯水流通管体3などの温水装置WHの主要構成要素を囲み、これらを保護する役割を果たす。この外装ケース4は、たとえば略直方体状であり、その前面部分には、図2に示すように、蓋部材としての前面パネル40によって閉塞される開口部41が形成されている。好ましくは、外装ケース4は、上部の幅W1(前後方向の幅)よりも下部の幅W2(前後方向の幅)の方が小さくされており、前面パネル40もそれに対応して屈曲した形態とされている。このような構成によれば、図3を参照して後述するように、熱交換器HEを外装ケース4の前方に引き倒した際に、熱交換器HEの全体を外装ケース4の前方に脱出させ易くなる利点が得られる。
熱交換器HEは、ケース5内に螺旋状伝熱管6が横倒しの姿勢(螺旋状伝熱管6の軸長方向が外装ケース4の左右幅方向となる姿勢)で収容された構成を有している。螺旋状伝熱管6の内方空間部は、仕切部材59によって第1および第2の空間部58A,58Bに仕切られている。バーナ1は、たとえばガスバーナであり、このバーナ1には、外部から燃料用管体19を介して供給されてくる燃料ガスとファン2に吸気される燃焼用空気との混合ガスが供給可能である。この混合ガスは、点火プラグ(図示略)の点火動作によって燃焼する。バーナ1は、フランジ部11が熱交換器HEのケース5の一側面部に当接されてネジ止めされることにより熱交換器HEに取り付けられており、フランジ部11よりも先端寄りのバーナ本体部10は、熱交換器HEの第1の空間部58Aに進入している。ファン2は、バーナ1に連結されている。バーナ1を燃焼駆動させて、第1の空間部58Aにおいて燃焼ガスを発生させると、この燃焼ガスは、螺旋状伝熱管6のうちの第1の空間部58Aを囲む領域の隙間を通過して螺旋状伝熱管6の外周囲に進行した後に、螺旋状伝熱管6の第2の空間部58Bを囲む領域の隙間を通過して第2の空間部58Bに流れ込むようになっている。このような過程において、前記燃焼ガスからは螺旋状伝熱管6によって顕熱および潜熱が回収される。
熱交換器HEの第2の空間部58Bに流れ込んだ燃焼ガスを外装ケース4の外部に排出するための手段として、外装ケース4に固定された排気ダクト70、熱交換器HEのケース5に設けられた管体部57、およびこの管体部57と排気ダクト70とを接続するスライド管体71が具備されている。スライド管体71は、図1に示すように管体部57と排気ダクト70とを接続した状態から、たとえば同図の右側にスライド移動可能であり、このスライド移動がなされると、管体部57と排気ダクト70との接続が解除されるようになっている。このような接続解除は、後述するように、熱交換器HEを外装ケース4の前方に引き倒す際に、排気ダクト70がその妨げにならないようにするのに役立つ。
湯水流通管体3は、螺旋状伝熱管6への湯水流通を行なわせるためのものであり、外装ケース4に固定された一対の補助管体部31A,31Bと、これら補助管体部31A,31Bに接続されてそれらの間に位置する第1および第2の管体部30A,30Bとを備えている。第1および第2の管体部30A,30Bは、略水平方向に延びて螺旋状伝熱管6の軸長方向と略平行であり、かつ一組の軸受39によって回転可能に支持されている。また、第1および第2の管体部30A,30Bのそれぞれの一端部は、ケース5の下部50内に挿入して連結されており、熱交換器HEを支持している。このような構成により、熱交換器HEは、第1および第2の管体部30A,30Bの略水平な中心軸Cを中心として回転可能であり、図1および図2に示すように外装ケース4内に収容された状態と、図3に示すように、外装ケース4の前方側に引き倒された状態とに切り替え設定可能となっている。なお、第1および第2の管体部30A,30Bは、螺旋状伝熱管6と延設管体部60,61を介して接続されており、外部から補助管体部31Aに入水が行なわれると、この水は第1の管体部30Aおよび延設管体部60を経由して螺旋状伝熱管6に供給されるように構成されている。また、螺旋状伝熱管6を通過して加熱された湯水は、延設管体部61および第2の管体部30Bを経由して補助管体部3Bに到達し、この部分から所望の給湯先に出湯するように構成されている。
熱交換器HEの位置決め固定手段として、外装ケース4内の上部には、ストッパ80が設けられており、熱交換器HEを外装ケース4内の所定の位置に配置させた際には、熱交換器HEの一部分(本実施形態では、ケース5に設けられた凸部55)がストッパ80に当接し、この当接部分をネジ体90を利用して締結することが可能とされている。また、図3に示すように、熱交換器HEを引き倒した状態においては、熱交換器HEの下部50の前面部分が外装ケース4の底壁部42の一部に当接することにより、熱交換器HEが一定角度以上に倒れず、一定の姿勢を維持できるように構成されている。熱交換器HEを引き倒した際には、少なくともバーナ1の全体が外装ケース4の外部に位置するようになっている。
次に、前記した温水装置WHの作用について説明する。
まず、通常時においては、図1および図2に示したように、熱交換器HEやバーナ1などが外装ケース4内に収容された状態とされる。運転時において、バーナ1により発生された燃焼ガスから螺旋状伝熱管6によって熱回収がなされることは既に述べたとおりであり、この熱回収によって湯水加熱を行ない、この湯水を湯水流通管体3の補助管体部31Bから所望の給湯先に適切に供給することができる。
次いで、熱交換器HEからバーナ1を取り外して熱交換器HEやバーナ1のメンテナンス作業を行なう場合には、外装ケース4から前面パネル40を取り外して開口部41を開口させた状態において、燃料用管体19をバーナ1から取り外すとともに、スライド管体71を図1の右方に移動させて、管体部57と排気ダクト70との接続状態を解除する。また、ネジ体90を緩めて、ストッパ80と凸部55との連結状態も解除する。このような状態において、作業者が熱交換器HEを手前に引き寄せると、この熱交換器HEは中心軸C周りに回転し、図3に示すように、外装ケース4の前方に引き倒される。その結果、熱交換器HEやバーナ1が外装ケース4の外部に取り出される。したがって、作業者が熱交換器HEを外装ケース4の外部に取り出す場合に、熱交換器HEを手で持ち上げる必要はない。また、既述したように、熱交換器HEが引き倒された際には、熱交換器HEの下部50の前面部分と外装ケース4の底壁部42とが当接し、熱交換器HEを一定角度に維持しておくことができる。したがって、作業者は、熱交換器HEを手で支えるようなことなく、この熱交換器HEからバーナ1を取り外したり、あるいはバーナ1が取り外された状態での熱交換器HEのメンテナンス作業を行なうことができる。メンテナンス作業を終えた後には、熱交換器HEを上方へ持ち上げるようにして回転させることにより、熱交換器HEを元の位置に容易に戻すことができる。その際、ストッパ80と凸部55との当接によって熱交換器HEの適切な位置決めが図られるために、熱交換器HEを元の位置に容易かつ正確に復帰させることもできる。
このように、この温水装置WHでは、熱交換器HEやバーナ1のメンテナンス作業が非常に容易となり、作業者の労力負担を大幅に軽減することができる。また、この温水装置WHでは、熱交換器HEを回転可能に支持するための部材として、湯水流通管体3を有効に利用しているために、その構成は合理的であり、装置全体の部品点数の増加を抑制するのにも好ましいものとなる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
熱交換器を回転可能に支持するための手段は、湯水流通管体を利用した構成に代えて、たとえば燃料供給管を利用したり、あるいはこれ以外の適当なパイプ、軸状部材、軸受、ヒンジなどを用いて構成することも可能である。熱交換器は、伝熱管とこの伝熱管を囲むケースを有していればよく、伝熱管としては、螺旋状伝熱管に代えて、直管状の伝熱管などを利用することもできる。バーナは、ガスバーナに限らず、オイルバーナなどの他の種類のバーナを用いることもできる。本発明でいう温水装置とは、湯を生成する機能を備えた装置の意であり、一般給湯用、風呂給湯用、暖房用、あるいは融雪用などの各種の給湯装置、および給湯以外に用いられる湯を生成する装置を広く含む概念である。
本発明に係る温水装置の一例を示す概略正面断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1に示す温水装置の熱交換器を外装ケースの前方に引き倒した状態を示す断面図である。
符号の説明
WH 温水装置
HE 熱交換器
C 中心軸
1 バーナ
3 湯水流通管体(支持手段)
4 外装ケース
5 ケース(熱交換器の)
6 螺旋状伝熱管(伝熱管)
40 前面パネル(蓋部材)
41 開口部(外装ケースの)

Claims (2)

  1. 伝熱管およびこの伝熱管を囲むケースを有する熱交換器と、
    この熱交換器の一側面部に取り付けられたバーナと、
    これらバーナおよび熱交換器を囲み、かつ蓋部材によって閉塞される開口部を有する外装ケースと、
    を備えている、温水装置であって、
    前記熱交換器の下部または前記熱交換器よりも低位置において前記熱交換器を支持し、かつ前記熱交換器を略水平方向に延びる中心軸周りに回転可能とする支持手段を備えており、
    前記外装ケースの開口部が開放された状態において、前記熱交換器を前記開口部の前方に引き倒すようにして前記中心軸周りに回転させることにより、前記熱交換器および前記バーナを前記外装ケースの外部に配置させることが可能な構成とされていることを特徴とする、温水装置。
  2. 請求項1に記載の温水装置であって、
    前記支持手段は、前記外装ケース内において少なくとも一部分が略水平方向に延び、かつ前記熱交換器の伝熱管への入水および出湯を行なわせるための湯水流通管体を含んでおり、
    この湯水流通管体に前記熱交換器が支持されている、温水装置。
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