JP2010126901A - 構造物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外壁を構成する板状の構造体12はコンクリートで形成され、構造体12で囲まれた内部には内部柱14が建てられ、内部柱14には扁平梁18が構造体12Pと平行に架けられている。構造体12Pと内部柱14で囲まれたエリア66が病室とされる。構造体12Qと平行に内部柱17が建てられ、内部柱17には扁平梁21が架けられ、構造体12Qと内部柱17で囲まれたエリア70が病室とされる。内部柱14と平行に内部柱15が建てられ、内部柱15には扁平梁19が架けられ、内部柱14と内部柱15の間のエリア67が廊下とされる。内部柱17と平行に内部柱16が建てられ、内部柱16には扁平梁20が架けられ、内部柱17と内部柱16の間のエリア69が廊下とされる。内部柱15と内部柱16の間のエリア68がナースステーションとされる。
【選択図】図1
Description
また、従来、内部柱を利用して格子状に交差させるのを基本としていた梁の方向を、一方向に架けることが可能となり、梁と平行に設備配管類を配置することで、設備配管類の処理が容易となる。
更に、梁成を低くできるので、梁の型枠の使用量が減り、施工コストが低減できる。
このように、外殻構造としてのコンクリート製外壁が地震力を負担するので、内部柱が負担する地震力を考慮する必要がなくなり、内部柱の柱割の自由度が増す。
請求項3に記載の発明によれば、スラブの上面が扁平梁の上面と同一面とされている。このように、スラブの上面を扁平梁の上面と同一面とすることで、同じ階高でも天井高さを高くできる。
請求項4に記載の発明によれば、無梁版が扁平梁に支持され、上面が扁平梁の上面と同一面とされている。無梁版には小梁がないので、床面から無梁版に至る仕切り壁のレイアウトの自由度が増す。
請求項6に記載の発明によれば、小部屋が構造体側に構築されている。これにより、居室等のプライベートな用途に多く利用される小部屋を、窓からの景観が得られる位置に配置し、小部屋としての価値を高めることができる。
請求項7に記載の発明によれば、廊下が小部屋と大部屋の間に設けられている。これにより、小部屋と大部屋の位置を物理的に離すことができ、小部屋の独立性が確保される。また、騒音等が遮断され、プライバシーが保護される。
図1の水平断面図に示すように、第1の実施の形態に係る病院10は、外壁を構成する板状の構造体12を有している。構造体12は、連続して病院10の外壁を構成し、構造体12で囲まれた内部には、内部柱14が建てられている。
扁平梁18は、成と幅の寸法が同等、若しくは成より幅の寸法が大きい梁であり、構造体12Pと平行な方向に一方向(桁行方向)にのみ架けられ、これと直交する方向(梁間方向)には架けられていない。
また、構造体12Pと対向する位置には、構造体12Qが構造体12Pと平行に設けられている。
即ち、所定間隔で建てられた柱114には、格子状に梁116が架けられ、外壁13は、柱114と梁128に加え、袖壁、腰壁、垂壁で構成され、窓30が設けられる。この状態で、対向する外壁13Pと外壁13Qに面して病室用のエリア118、126を配置し、病室用のエリア118、126と隣接させて廊下用のエリア120、124を配置し、廊下用のエリア120、124に挟まれてナースステーション用のエリア122が配置される。
また、配管部材32は廊下120、124の天井内空間に配置されるが、配管部材32と多くの梁116が交差する。また、廊下120、124から、病室用のエリア118、126やナースステーション用のエリア122に配管部材32を引き込む場合にも、配管部材32と梁116が交差する。
このように従来の柱梁構造では、構造が複雑となり建設コストが高くなる。更に、配管部材32と交差する多くの梁116には、配管部材32を通すための貫通穴が必要となり、施工の手間に加え梁116の強度が低下する。
突き出された四角形のエリアには、構造体12Rと所定の間隔を開けて内部柱42の列が建てられており、内部柱42と内部柱42の間、内部柱42と構造体12の間には扁平梁44が架けられている。これにより、構造体12Rと内部柱42の列で囲まれたエリア71が形成される。エリア71は病室用のエリアであり、間仕切壁(図示せず)で小部屋に仕切られ、病室とされる。
図4は、図1のX−X断面であり、病室のエリア70は、2階床版23、3階床版23、及び屋上版23で上下方向に仕切られている。床版23には、一般的な構造のスラブ若しくは小梁で支持されない無梁版が用いられている。このとき、床版23の上面が扁平梁21の上面と同一面とされている。また、各階の床版23の下には天井材34(2点鎖線で表示)が取付けられ、床版23と天井材34の間には天井内空間38が形成されている。そして、天井内空間38には、設備配管用の配管部材32が配置されている。
構造体12は、既述のように、壁柱26と壁梁28をコンクリートで一体形成した構造とされ、高い耐震性能を備えている。また、構造体12は、病院10の全周に設けられている。これにより、地震時には、病院10に作用する水平荷重の大部分を構造体12が負担することができる。
図6の水平断面図に示すように、第2の実施の形態に係る病院50は、外壁を構成する板状の構造体52を有し、構造体52の外形の一部が、平面視が三角形状に外へ突き出している。
また、直線状とされた構造体52Vと平行に、内部柱58の列が建てられている。内部柱58は、所定の柱間隔で建てられ、内部柱58と内部柱58の間には、扁平梁64が架けられている。扁平梁64は、構造体52Vと平行な方向に一方向に架けられている。
12 構造体
14 内部柱
18 扁平梁
23 床版(スラブ、無梁版)
26 壁柱
28 壁梁
30 窓(開口部)
32 配管部材
34 天井材
38 天井内空間
66 病室用エリア(小部屋)
67 廊下用エリア(廊下)
68 ナースステーション用エリア(大部屋)
Claims (8)
- 開口部を備えた外壁を構成する柱、梁及び壁が一体となった板状の構造体と、
前記構造体で囲まれた空間に配置される内部柱と、
前記内部柱と前記内部柱の間、又は前記内部柱と前記構造体の間に架設され、成と幅の寸法が同等、若しくは成より幅寸法が大きい扁平梁と、
を有する構造物。 - 前記構造体は、板状の壁柱と板状の壁梁が一体形成され、前記開口部を備えたコンクリート製外壁である請求項1に記載の構造物。
- 前記扁平梁は、上面が前記扁平梁の上面と同一面となるスラブを支持する請求項1又は請求項2に記載の構造物。
- 前記スラブは、小梁で支持されない無梁版である請求項3に記載の構造物。
- 前記構造体で囲まれた空間に大部屋と小部屋を構築し、前記大部屋の前記内部柱の間隔を、前記小部屋の前記内部柱の間隔より大きくする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の構造物。
- 前記小部屋は、前記構造体側に構築される請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の構造物。
- 前記小部屋と前記大部屋の間に、廊下が設けられている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の構造物。
- 前記構造体の外形の一部が三角形状に突き出しており、前記大部屋の平面形状が三角形であり、前記大部屋を構成する前記内部柱の列が前記構造体と平行になっている請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の構造物。
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