JP2010126632A - アルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造方法 - Google Patents

アルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造方法 Download PDF

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直之 林
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Abstract

【課題】再塗装性に優れたエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造方法を提供する。
【解決手段】トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを反応させて得られるエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂。トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを酸性下で反応させた後、揮発塩基で中和するアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法であって、トリアジン核を有する化合物をメチロール化し、当該メチロール化された官能基をエーテル化率が60%以上となるまでアルキルエーテル化するエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗料、接着剤等に良好な、水溶性樹脂物であるアルキルエーテル化されたアルキルエーテル化アミノ樹脂及びその製造方法に関する。
近年、自動車、産業機械、鋼製家具等に使用される塗料には、塗装時に排出される、揮発性有機溶剤(VOC;volatile organic compounds)量の低減が望まれており、従来の溶剤系から水性塗料への移行が検討されている(例えば、特許文献1)。
また、アミノ樹脂を硬化成分として含有する水性塗料においては、アミノ樹脂として、水溶性の点からアルキルエーテル化メラミン樹脂が使用されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、自動車用途によく用いられるベースコート塗料用アミノ樹脂であるメチル化メラミン樹脂は、自動車の車輌の車体表面に塗布された塗膜が走行中に小石、砂利等の飛散衝突によって摩耗あるいは破壊され、露出した金属面が腐蝕を起すことを防止する、いわゆる耐チッピング性には優れているが、自動車などの上塗り塗膜(クリヤー塗膜)の上から補修目的で塗装する再塗装性(再塗装時の密着性)に問題があった。
特開平10−067915号公報 特開2004−51696号公報
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、再塗装性に優れた樹脂を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、[1]トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを反応させて得られるエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂に関する。
また、本発明は、[2]上記のアミノ樹脂は、トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを酸性下で反応させた後、揮発塩基で中和して得られる上記[1]に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂に関する。
また、本発明は、[3]重量平均分子量が500〜3000の範囲である上記[1]又は[2]に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂に関する。
また、メチロール基をアルキルエーテル化された官能基が、C1〜C4の一価のアルコールによってアルキルエーテル化されたものであることが好ましい。
さらに、本発明は、[4]トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを酸性下で反応させた後、揮発塩基で中和するアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法であって、トリアジン核を有する化合物をメチロール化し、当該メチロール化された官能基をエーテル化率が60%以上となるまでアルキルエーテル化するエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法に関する。
また、本発明は、[5]前記アルキルエーテル化が、エーテル化率45〜55%までエーテル化する第一段階と、酸触媒を追加してエーテル化率60%以上となるようエーテル化する第二段階の二段階工程で行われる上記[4]に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法に関する。
本発明によって得られるアルキルエーテル化アミノ樹脂は再塗装性に優れ、例えば自動車水性ベースコート塗料用アミノ樹脂に好適に用いることができる。
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂は、トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを反応させて得られる。炭素数1〜4の一価のアルコールにおける炭素数1〜4として、アルキル基が挙げられ、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。これらのアルコールが、メチロール基をアルキルエーテル化する。
そして、エーテル化率は、60%以上とすることが必要である。エーテル化率は65%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。エーテル化率が60%未満であると、アルキル基の数が少ないため、ベースコート塗料とした際に主剤との反応性が悪く、硬化性に劣るためリコート(再塗装)性が悪くなる傾向にある。また、エーテル化率が高過ぎると、メチロール基が少なくなり反応性が悪くなることがあるため、上限としては90%以下であることが好ましい。
エーテル化率は、H−NMR(高分解能核磁気共鳴装置)によって確認することができる。以下に本発明で測定した高分解能核磁気共鳴装置の測定条件を示す。
H−NMRスペクトル〉
R−90型日立高分解能核磁気共鳴装置(株式会社日立製作所製)
溶媒:CDCl
サンプル量:30mg/0.5ml(CDCl
内部標準:TMS
周波数:90MHz
積算回数:16回
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法に使用される揮発性塩基は、特に制限されず公知のものを使用することができ、水溶性に優れるという理由から、水酸化ナトリウムが最も好適に使用できる。また、揮発性塩基としてアミン化合物を用いることもでき、例えば、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モルホリン、ピペリジン等の第一級、第二級及び第三級の脂肪族、脂環族アミン又は、複素環式アミンが挙げられる。これら揮発性塩基の使用量は、添加時の反応系のpHが10〜11.5になるように添加するのが好ましい。
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造には、酸性下で反応させるため、酸触媒を用いる。この酸触媒として、特に制限されず公知のものを使用することができ、水溶性に優れるという理由から、硝酸が最も好適に使用できる。また、酸触媒として、リン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の酸触媒を使用することができる。これら酸触媒の使用量は、添加時の反応系のpHが5〜6になるように添加するのが好ましい。
エーテル化率を60%以上とするためには、付加(メチロール化)工程において反応温度を下げることによって調製することができる。すなわち、従来一般的であった65℃以上の温度で付加工程を行った場合には、その後に行われるエーテル化工程において、エーテル化率が54%までしか上がらないため、付加工程における反応温度を65℃未満の60℃まで下げることにより、エーテル化率を60%以上とすることができる。
また、エーテル化工程を二段階に分けて反応させる方法も好適に用いることができる。すなわち、第一段階のエーテル化工程として、分子量が目的とするアルキルエーテル化アミノ樹脂の分子量の半分程度のエーテル化率45〜55%になるまで反応させ、二段階のエーテル化工程として、酸触媒及びアルコールを追加し、第二段階目のエーテル化の反応を、所望の分子量になるまで行うことで、エーテル化率を効率的に上げることができる。このように二段階でエーテル化工程を行うと、付加工程における反応温度が65℃以上であってもエーテル化率を60%以上とすることができる。
エーテル化率を60%以上とすることにより、再塗装時の密着性を改善することができる。
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算で重量平均分子量が500〜3000の範囲であることが好ましく、500〜1500であることがより好ましく、600〜1000であることが更に好ましく、730〜850であることが最も好ましい。重量平均分子量が730〜850の範囲であると、再塗装性に最も優れる。
一般的なアミノ樹脂は、重量平均分子量が500〜3000であり、500未満ではアミノ樹脂の合成ができなくなってしまう傾向にあり、3000を超えると、水との相溶性が悪くなってしまう傾向にある。
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂は、メチロール基をアルキルエーテル化する際、炭素数1〜4(C1〜C4)の一価のアルコールによってアルキルエーテル化することが好ましい。C1〜4の一価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール等が挙げられ、単独でも、2種類以上の併用でも良い。この中でも、アルキルエーテル化されアミノ樹脂の官能基に組み込まれた場合、特に水溶性を持つことからメタノールとブタノールの2種類を使用することが好ましい。
本発明のアルキルエーテル化アミノ樹脂は、トリアジン核を有する化合物をメチロール化し、当該メチロール化された官能基をエーテル化率が60%以上となるまでアルキルエーテル化することにより得られる。
トリアジン核を有する化合物としては、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、スピログアナミン、フタログアナミン等が挙げられ、自動車ベースコートの材料用途には、耐候性の面からメラミンが好ましい。メラミンから合成したアルキルエーテル化アミノ樹脂は、メラミン一分子あたり3つのイミノ基があり、反応性の低い安定した構造を作るからである。
メチロール化の際には、トリアジン核を有する化合物と、ホルムアルデヒドと、炭素数1〜4の一価のアルコールを、反応温度50℃〜125℃で反応を行うことが好ましい。ホルムアルデヒドの配合量としては、トリアジン核を有する化合物1モルに対して3〜10モルであることが好ましく、3〜8モルであることがより好ましく、3〜5モルであることが更に好ましい。3モル未満であると、アミノ樹脂が合成できない傾向にあり、10モルを超えると、過剰のホルムアルデヒドが反応系内に残存し、目や鼻の粘膜を刺激してしまう傾向にある。また、炭素数1〜4の一価のアルコールの配合量は、トリアジン核を有する化合物1モルに対して5〜30モルであることが好ましく、5〜20モルであることがより好ましく、10〜18モル配合することが更に好ましい。5モル未満であると付加縮合物が生成し、アミノ樹脂を合成できなくなってしまう傾向にあり、30モルを超えるとエーテル化率は上がるが、未反応のアルコールが大量に余ってしまい、生産性が悪くなる傾向にある。
以下、本発明の具体的な例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
[製造例1]
(一段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド815.2g、メタノール1600g及びpH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム水溶液約2.0gを入れアルカリ性に調整し反応を行った。パラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン630gを加え、65℃で2時間反応を行った。その後、メタノールを800g加え、58℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸を約7.5g入れ、溶液を酸性に調整する。その後、2時間30分、60℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約7.0g入れ、アルカリ性に調整し、一次減圧を真空度−200mmHg(0mmHgを大気圧とする)で1時間20分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで45分間濃縮した。終点はフラスコ温度が135℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約1800gであり、粘度はガードナー粘度でZであった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率をH−NMRによって確認したところ、61%であった。また、以下のGPC条件により測定した重量平均分子量は、846であった。
〈ゲルパーミッションクロマトグラフ(GPC)条件〉
ポンプ : 株式会社 日立製作所 L−6000型
検出器 : 株式会社 日立製作所 L−3350型
カラム : GELPACK GL−R420+R430+R440
溶離液 : THF, 流量:1.6ml/min
圧力 : 50×10Pa
カラム温度 : 40℃
検出感度 : RI(×512)
チャートスピード :10mm/min
試料濃度(試料注入量):100mg/5ml(50μl)
[製造例2]
(一段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド815.2g、メタノール1600g及びpH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム水溶液約2.5g入れ、アルカリ性に調整し反応を行う。次にパラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン630g加え、65℃で2時間反応を行った。その後、ブタノールを1110g加え、58℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸を約7.5g入れ、溶液を酸性に調整した。その後、2時間10分、60℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約7.0g入れ、アルカリ性に調整し、一次減圧を真空度−200mmHgで1時間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで1時間30分間濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約2000gであり、粘度はガードナー粘度でWであった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率は62%であり、重量平均分子量は、744であった。
[製造例3]
(二段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド1141.3g、メタノール2240g及びpH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム水溶液約3.50g入れアルカリ性に調整し、反応を行う。次にパラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン882g加え、65℃で2時間反応を行った。その後、水冷して、54℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸10.5g入れ、溶液を酸性に調整した。その後、1時間10分間、55℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム約9.8g入れ、アルカリ性に調整し、一次減圧を真空度−200mmHgで2時間7分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで43分間濃縮した。終点はフラスコ温度が90℃になったときとした。減圧終了後、水冷し反応液が80℃になったら、メタノール896gを加えた。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約3020gであり、このときのエーテル化率は、49%であった。
次にこの生成物1450gを新しいフラスコに移し、液温を55℃まで上げて、pH5〜6となるよう67.5質量%の硝酸約5.1g入れ、溶液を酸性に調整し、53分間反応を行った。反応終了後冷却し、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約4.6g入れ、反応液をアルカリ性にして加熱しながら、一次減圧を真空度−200mmHgで45分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで40分間濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約1300gであり、粘度はガードナー粘度でW−であった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率64%であり、重量平均分子量は、756であった。
[製造例4]
(二段法)
製造例3で合成したアルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約3020gから1450gを新しいフラスコに移し、メタノール432.6g加え、液温を55℃まで上げて、pH5〜6となるよう67.5質量%の硝酸約5.1g入れ、溶液を酸性に調整し、1時間反応を行った。反応終了後冷却し、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約4.6g入れ、反応液をアルカリ性にして、加熱しながら一次減圧を真空度−200mmHgで1時間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで27分間濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約1300gであり、粘度はガードナー粘度でT+であった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率71%であり、重量平均分子量は、733であった。
[製造例5]
(二段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド1141.3g、メタノール2240g及びpH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム水溶液約3.50g入れ、アルカリ性に調整し、反応を行う。次にパラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン882g加え、65℃で2時間反応を行った。その後、水冷して、54℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸約10.5g入れ、溶液を酸性に調整した。その後、1時間15分間、55℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム約9.8g入れ、アルカリ性に調整し、加熱しながら一次減圧を真空度−200mmHgで1時間37分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで31分間濃縮した。終点はフラスコ温度が90℃になったときとした。このときのエーテル化率は、57%であった。
次に生成物1714gを新しいフラスコに移し、メタノール268.8gとブタノール621.6gを加え、液温を50℃まで上げて、pH5〜6となるよう67.5質量%の硝酸約4.2g入れ溶液を酸性に調整して、2時間反応を行った。反応終了後冷却し、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約3.8g入れ、反応液をアルカリ性にして、加熱しながら真空度−600mmHgで56分間濃縮した。減圧下で濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約1140gであり、粘度はガードナー粘度でV−であった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率は68%であり、重量平均分子量は、772であった。
[比較製造例1]
(一段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド978.3g、メタノール1920g及びpH10〜11.5となるように48質量%水酸化ナトリウム水溶液約8.40g入れ、アルカリ性に調整し、反応を行う。次にパラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン756g加え、65℃で2時間反応を行った。その後、水冷をして58℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸を約9.0g入れ、溶液を酸性に調整した。その後、1時間15分間、60℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約8.40g入れ、アルカリ性に調整し、加熱しながら一次減圧を真空度−200mmHgで2時間45分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで45分間濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約2310gであり、粘度はガードナー粘度でY−であった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率は54%であり、重量平均分子量は、738であった。
[比較製造例2]
(一段法)
攪拌機、還流冷却機及び温度計の付いたフラスコに92質量%パラホルムアルデヒド815.2g、メタノール1280g及びpH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウム水溶液約2.5g入れ、アルカリ性に調整し、反応を行う。次にパラホルムアルデヒドを溶解させた後、メラミン630g加え、65℃で2時間反応を行った。その後、メタノールを1120g加え、水冷をして58℃になったらpH5〜6となるよう67.5質量%硝酸を約7.5g入れ、溶液を酸性に調整した。その後、2時間10分間、60℃で反応を行った。反応終了後、pH10〜11.5となるよう48質量%水酸化ナトリウムを約7.0g入れ、アルカリ性に調整し、加熱しながら一次減圧を真空度−200mmHgで2時間5分間濃縮し、二次減圧を−600mmHgで45分間濃縮した。終点はフラスコ温度が125℃になったときとした。生成アルキルエーテル化メラミン樹脂の量は約1910gであり、粘度はガードナー粘度でX−であった。
得られたアルキルエーテル化メラミン樹脂のエーテル化率は58%であり、重量平均分子量は、740であった。
製造例1〜5、比較製造例1、2で得られた樹脂に水性アクリル樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名ヒタロイド7121)固形分50質量%及びチタン白を表1に示す固形分割合(質量比)となるよう配合して混合調整した。更に、シンナー(組成:ブチルセロソルブ/水=40/60質量比)を添加し、塗料を調整した。
塗料を乾燥後の膜厚20〜30μmとなるよう、アルミ板に塗装し、180℃、10分間焼付後、得られた塗膜板の評価を行い、その結果を表1に示した。
塗膜性能の各試験方法は次の通りである。
(1)鉛筆硬度:三菱鉛筆ユニで判定した。
(2)クロスカット:塗膜面を、カッターナイフを用いて1mm間隔で100個のます目を切り、粘着テープ(ニチバン社製、製品名:セロテープ(登録商標)、品番CT−15M サイズ:15mm×20m)で引き剥がしたときの残ったます目の数で判定した。
(3)リコート付着性:塗膜表面に実施例及び比較例と同様のベース塗料を塗り、120℃、30分間焼付けて、得られた塗膜にカッターナイフでクロスカットを入れ、その塗面に粘着テープ(ニチバン社製、製品名:セロテープ(登録商標)、品番CT−15M サイズ:15mm×20m)を貼着し、それを急激に剥がし1回目と2回目の塗膜間(クリヤー塗膜/ベース塗膜)での剥がれを観察し、下記の様に評価した。
「○」:異常なし
「△」:若干剥がれが認められる
Figure 2010126632
実施例1〜5及び比較例1、2は、鉛筆硬度及びクロスカットテストでは違いは見受けられなかったが、エーテル化率が54%、58%である比較例1及び2では、リコート付着性において、若干剥がれが認められ、再塗装性に問題があることが分かる。これに比べて、エーテル化率が60%以上である実施例1〜5では、リコート付着性に問題は認められなかった。

Claims (5)

  1. トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを反応させて得られるエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂。
  2. トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを酸性下で反応させた後、揮発塩基で中和して得られる請求項1に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂。
  3. 重量平均分子量が500〜3000の範囲である請求項1又は請求項2に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂。
  4. トリアジン核を有する化合物、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4の一価のアルコールを酸性下で反応させた後、揮発塩基で中和するアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法であって、トリアジン核を有する化合物をメチロール化し、当該メチロール化された官能基をエーテル化率が60%以上となるまでアルキルエーテル化するエーテル化率60%以上のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法。
  5. 前記アルキルエーテル化が、エーテル化率45〜55%までエーテル化する第一段階と、酸触媒を追加してエーテル化率60%以上となるようエーテル化する第二段階の二段階工程で行われる請求項4に記載のアルキルエーテル化アミノ樹脂の製造方法。
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CN114057969B (zh) * 2021-11-30 2024-06-18 江苏三木化工股份有限公司 一种高性能卷材涂料用氨基树脂及其制备方法

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