JP2010126329A - シート排出装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことなく、シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に適切に区別することが可能なシート排出装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1に備えられるシート排出装置60において、シートPを排出するシート排出手段61と、シート排出手段61により排出した排出シートPa’〜Pc’,Pa’〜Pd’を積載するシート排出トレイ62と、シート排出手段61により排出するシートPの排出速度を可変制御する排出速度可変手段100とを有し、排出速度可変手段100は、画像形成装置1の印刷ジョブA〜C,A〜Dにより排出すべきシートPの排出速度を印刷ジョブ毎の排出シートPa’〜Pc’,Pa’〜Pd’間で区別可能に可変する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機等の画像形成装置に適用できるシート排出装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。
従来、用紙等のシートに画像を形成して排出する画像形成装置では、一つの画像形成装置を複数のユーザーで使用する場合、印刷ジョブが終了してシート排出トレイに排出された排出シート(原稿が複数部数ある場合は各部数のシート束も含む、以下も同様)をユーザーがシート排出トレイから取り出すにあたって、シート排出トレイに排出された排出シートの取り忘れにより、各印刷ジョブにより排出された排出シートがシート排出トレイに載置された状態で放置されてしまうという事態が発生することがある。そうすると、印刷ジョブを実行したユーザーが、自分の排出シートをシート排出トレイから取り出そうとしても、その排出シートは、前の印刷ジョブによる排出シートと混在した状態で積載されているため、排出シートを取り出す際の作業性が悪化するという問題があった。
一方、近年の画像形成装置においては、オフィス内の空間を有効に利用でき、かつ、仕事の効率を高めるといったニーズに対応すべく、画像形成装置自体のコンパクト化、画像形成処理の高速化が図られている。
従って、装置のコンパクト化を図りつつもシート排出トレイに排出された排出シートを印刷ジョブ毎に適切に区別する高機能な構成を備えることが望まれている。
この点に関し、下記特許文献1には、画像形成装置から排出されるシートを待機させる待機トレイと、この待機トレイの下方に配設され、排出されるシートを積載する処理トレイと、この処理トレイに積載されたシートの横方向の整合を行ってシート束を形成する整合機構と、この整合機構により整合されたシート束を後処理する後処理機構と、この後処理機構により後処理されたシート束を排出する排出トレイとを備えたシート後処理装置が開示されている。かかるシート後処理装置では、整合機構が、シート束を挟んで第1の横整合板と第2の横整合板を有し、シート束の整合を行うときには、第1の横整合板及び第2の横整合板のいずれか一方の横整合板を仮固定し他の横整合板をシート束の方向に移動させることにより整合を行うことで、画像形成装置の排紙部から後処理機構に至るまでの距離を短縮して小型化し、しかも処理トレイにおけるシートの横方向の整合性を高めることができるようになっている。
また、下記特許文献2には、画像形成部から排出されるシートを積載する積載手段と、積載手段に排出されたシートの端部を揃える整合手段と、整合手段により揃えられた積載手段上のシートに綴じ処理を行う後処理手段と、シート上の異なる綴じ処理対象位置に綴じ処理を行うために設定された複数の後処理位置に対して後処理手段を移動する移動手段と、後処理位置に応じた被後処理位置へと後処理手段の移動方向と略平行にシートを移動するシート移動手段とを備えたシート後処理装置が開示されている。かかるシート後処理装置では、後処理手段の後処理位置(綴じ処理位置)に応じた被後処理位置にシートを移動することで、装置のコンパクト化を実現しつつ、排出されるシートに対して適切に綴じ処理を施すことができるようになっている。
特開2006−124156号公報 特開2006−248685号公報
しかしながら、前記特許文献1及び2記載の構成では、整合機構やシート移動手段といった排出シートを移動させるための部材を別途設ける必要があるため、それだけ装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くという問題がある。
そこで、本発明は、装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことなく、シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に適切に区別することが可能なシート排出装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、画像形成装置に備えられるシート排出装置であって、シートを排出するシート排出手段と、前記シート排出手段により排出した排出シートを積載するシート排出トレイと、前記シート排出手段により排出するシートの排出速度を可変制御する排出速度可変手段とを有し、前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより排出すべきシートの排出速度を印刷ジョブ毎の排出シート間で区別可能に可変することを特徴とするシート排出装置を提供する。
また、本発明は、前記本発明に係るシート排出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置も提供する。
本発明に係るシート排出装置及び画像形成装置によれば、前記排出速度可変手段により、前記画像形成装置の印刷ジョブにより排出すべきシートの排出速度を印刷ジョブ毎の排出シート間で区別可能に可変するので、排出シートを移動させるための部材を別途設けなくても、従って、装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことなく、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に適切に区別することができる。
本発明において、前記排出速度可変手段の具体的態様として、次の(a)及び(b)の態様を例示できる。すなわち、
(a)の態様としては、前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変する態様を例示できる。
この(a)の態様では、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変するので、該印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートを、該印刷ジョブと次の印刷ジョブとの境界においてシート排出方向で前後のシートとは異なった位置に排出することができる。これにより、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に明確に区別することができる。
前記(a)の態様において、前記排出速度可変手段の具体的態様として、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を基準排出速度よりも速くする態様を例示できる。
この特定事項では、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くするので、該印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートを該印刷ジョブによる他のシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、該印刷ジョブにより最上位の位置に排出するシートによって、該印刷ジョブによる排出シートと次の印刷ジョブによる排出シートとを明確に区別することができる。
前記(a)の態様において、前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすることが好ましい。
この特定事項では、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くするので、該部数毎の最上位の位置に排出すべきシートを該部数毎の他のシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、前記印刷ジョブにおいて部数毎の最上位の位置に排出するシートによって、該印刷ジョブによる排出シートを部数毎に明確に区別することができる。
また、前記(a)の態様において、前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすると共に、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くし、さらに、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度よりも速くすることが好ましい。
この特定事項では、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートを前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出した排出シートと、前記部数毎の最上位の位置に排出した排出シートとを明確に区別することができる。従って、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合でも、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に明確に区別することができる。
また、(b)の態様としては、前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変する態様を例示できる。
この(b)の態様では、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変するので、該印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートを、該印刷ジョブと前の印刷ジョブとの境界においてシート排出方向で前後のシートとは異なった位置に排出することができる。これにより、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に明確に区別することができる。
前記(b)の態様において、前記排出速度可変手段の具体的態様として、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を基準排出速度よりも速くする態様を例示できる。
この特定事項では、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くするので、該印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートを該印刷ジョブによる他のシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、該印刷ジョブにより最下位の位置に排出するシートによって、該印刷ジョブによる排出シートと前の印刷ジョブによる排出シートとを明確に区別することができる。
前記(b)の態様において、前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすることが好ましい。
この特定事項では、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くするので、該部数毎の最下位の位置に排出すべきシートを該部数毎の他のシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、前記印刷ジョブにおいて部数毎の最下位の位置に排出するシートによって、該印刷ジョブによる排出シートを部数毎に明確に区別することができる。
また、前記(b)の態様において、前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすると共に、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くし、さらに、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度よりも速くすることが好ましい。
この特定事項では、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートを前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートよりも前記シート排出トレイにおいてシート排出方向下流側に突出した位置に排出させることができ、これにより、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出した排出シートと、前記部数毎の最下位の位置に排出した排出シートとを明確に区別することができる。従って、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合でも、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に明確に区別することができる。
なお、前記基準排出速度とは、各印刷ジョブで排出すべきシートの通常の排出速度である。
以上説明したように、本発明によると、前記画像形成装置の印刷ジョブにより排出すべきシートの排出速度を印刷ジョブ毎の排出シート間で区別可能に可変するので、装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことなく、前記シート排出トレイに排出した排出シートを印刷ジョブ毎に適切に区別することができる。
以下、本発明に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るシート排出装置を備えた画像形成装置の一例の概略構成を示す側面図である。
[画像形成装置の概略構成について]
図1に示す画像形成装置1は、ここでは、電子写真方式の画像形成プロセスによって画像形成を行う複合機とされている。この画像形成装置1は、記録用紙等のシート(以下、用紙という)Pに画像を形成する印刷モードとして、コピアモード、プリンタモード及びファクシミリモードを有し、各モードは、図示を省略した操作パネル等の操作部からの操作入力や、パーソナルコンピュータ等の外部ホスト装置からの印刷ジョブの受信に応じた印刷モードが後述する制御部100(図2参照)によって選択されるようになっている。
本画像形成装置1は、原稿読取部2と、シート供給部30と、画像形成部3と、シート排出部70とに大別され、原稿読取部2が画像形成部3の上方に配設され、シート排出部70が原稿読取部2とシート供給部30との間に配設されている。
[原稿読取部]
原稿読取部2は、透明なガラス等よりなる原稿台41上に載置された原稿の画像や、原稿台41の上部に備えられる自動原稿供給装置4により1枚ずつ給紙される原稿の画像を読み取って原稿画像データを作成する部分である。この原稿読取部2は、露光光源21及び第1ミラー22を有するランプユニット20aと、第2及び第3ミラー23,24を有するミラーユニット20bと、結像レンズ25と、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子26とを備えている。
原稿の画像読取動作は、原稿台41上に載置された原稿を読み取る原稿固定方式と、自動原稿供給装置4を搬送される原稿を読み取る原稿移動方式との次の2つの方式によって行われる。
前記原稿固定方式により原稿を読み取る場合には、ランプユニット20aが露光光源21からの光を原稿へ照射した状態でミラーユニット20bと共に原稿台41に沿って水平方向に走査して、原稿全体の画像を読み取る。一方、前記原稿移動方式により原稿を読み取る場合には、ランプユニット20a及びミラーユニット20bが、図1に示す位置に静止し、自動原稿供給装置4の原稿搬送読取部42を原稿が通過する際にその画像を読み取る。そして、第1から第3ミラー22,23,24で反射されて結像レンズ25を通過した光は、撮像素子26に結像され、この撮像素子26において反射光が電気信号(原稿画像データ)に変換される。
詳しくは、露光光源21は、原稿台41上に載置された原稿や自動原稿供給装置4を搬送される原稿に対して光を照射するものである。第1ミラー22は、原稿からの反射光Lを第2ミラー23へ向けて反射させるものである。第2及び第3ミラー23,24は、第1ミラー22からの反射光を180度反転させて結像レンズ25へ向けて反射させるものである。結像レンズ25は、第3ミラー24からの光を撮像素子26に結像させるものである。
自動原稿供給装置4は、いわゆる自動両面原稿搬送装置として構成されている。この自動原稿供給装置4は、原稿トレイ43と、中間トレイ44と、原稿排出トレイ45と、各トレイ43,44,45間で原稿を搬送する原稿搬送系46とを備えている。
原稿搬送系46は、原稿トレイ43に載置された原稿を、原稿搬送読取部42を経て中間トレイ44又は原稿排出トレイ45へ搬送するための主搬送路47と、中間トレイ44上の原稿を主搬送路47に供給するための副搬送路48とを備えている。
主搬送路47の原稿トレイ43排出側には、原稿ピックアップローラ47a及び捌きローラ47bが配設されている。また、捌きローラ47bの下側には、捌き板47cが配設されている。原稿ピックアップローラ47aは、その回転に伴って原稿トレイ43上の原稿を捌きローラ47bと捌き板47cとの間に搬送するようになっている。捌きローラ47b及び捌き板47cは、原稿ピックアップローラ47aからの原稿のうち1枚をその間に通過させて主搬送路47に給紙するようになっている。主搬送路47と副搬送路48との合流部分(図1中Mの部分)よりも原稿搬送方向下流側には、PSローラ47e,47eが配設されている。このPSローラ47e,47eは、原稿の先端と原稿読取部2の画像読取タイミングとを調整して原稿を原稿搬送読取部42に供給するものである。すなわち、PSローラ47e,47eは、原稿が供給された状態でその原稿の搬送を一旦停止し、上記タイミングを調整して、該原稿を原稿搬送読取部42に供給するようになっている。
原稿搬送読取部42は、プラテンガラス42aと原稿押え板42bとを備え、PSローラ47e,47eから供給された原稿がプラテンガラス42aと原稿押え板42bとの間を通過する際に、露光光源21からプラテンガラス42aを通過した光を照射されるようになっている。この際、原稿読取部2により原稿の一方の面が読み取られる。
プラテンガラス42aの原稿搬送方向下流側の原稿搬送路上には搬送ローラ47fが設けられており、さらに下流側には原稿排出ローラ47gが設けられている。搬送ローラ47fは、プラテンガラス42a上を通過した原稿を原稿排出ローラ47gへ搬送するようになっている。原稿排出ローラ47gは、搬送ローラ47fにて搬送されてきた原稿を中間トレイ44又は原稿排出トレイ45へ排出するようになっている。
原稿排出ローラ47gと中間トレイ44との間の原稿搬送路上には、中間トレイ揺動板44aが配設されている。この中間トレイ揺動板44aは、中間トレイ44側の端部が揺動中心とされて、図1に示す第1ポジションと、この第1ポジションから上方へ跳ね上げられた第2ポジションとの間で揺動可能となっている。中間トレイ揺動板44aは、前記第2ポジションにある場合には、原稿排出ローラ47gから排出された原稿は原稿排出トレイ45へ回収される一方、前記第1ポジションにある場合には、原稿排出ローラ47gから排出された原稿は中間トレイ44へ排出されるようになっている。
副搬送路48は、原稿の他方の面(裏面)を読み取る際に通過する搬送路である。詳しくは、副搬送路48は、中間トレイ44への原稿排出時に、原稿が原稿排出ローラ47g,47g間に挟持された状態で原稿搬送方向上流側端部が原稿排出ローラ47g近傍に位置し、この状態から原稿排出ローラ47gが逆回転することによって原稿を主搬送路47のPSローラ47e,47eの原稿搬送方向上流側に送り出すようになっている。なお、原稿排出ローラ47gの逆回転動作は、原稿搬送読取部42で原稿の裏面が読み取られるように、主搬送路47への原稿の送り出しと画像読取タイミングとを調整して行われる。
[シート供給部]
シート供給部30は、装置本体下部に設けられたカセット33と、装置本体側面に設けられたオプショントレイ34とを備えている。カセット33の排出側上面に対向する部分には、断面が半円状のシート供給ローラ36aが配設されている。シート供給ローラ36aは、その回転によりカセット33に収納されている用紙Pを1枚ずつ間欠的に主搬送路36に供給できるようになっている。また、オプショントレイ34の用紙搬送方向(図1中X方向)下流側端部には、シート供給ローラ36bと、分離パッド等の分離部材36cとが設けられている。シート供給ローラ36bは、オプショントレイ34に載置されている用紙Pを分離部材36cとの間で挟持しつつ用紙搬送方向X下流側へ搬送するようになっている。分離部材36cは、シート供給ローラ36bに対峙された状態で該シート供給ローラ36bとの間に搬送される用紙Pが1枚になるように該用紙Pを分離するようになっている。
各シート供給ローラ36a,36bは、用紙Pをカセット33又はオプショントレイ34から受け取り、該用紙Pの用紙搬送方向X下流側端部(先端部)P1が一対のレジストローラ36d,36dで撓んだ状態で一旦停止させるようになっている。このとき、レジストローラ36d,36dに達した用紙Pの斜め補正及び用紙先端調整といったレジスト調整が行われる。
すなわち、シート供給ローラ36a,36bは、一時的に回転駆動が停止している状態のレジストローラ36d,36dに用紙Pの先端部P1が達して当接し、該先端部P1が撓むまで該用紙Pを搬送するようになっている。この撓んだ用紙Pの弾性力により、該用紙Pの先端部P1をレジストローラ36d,36dに対して平行に揃えることが可能となる。そして、レジストローラ36d,36dは、この後、後述するように感光体ドラム31b上に顕像化されたトナー像と同期するタイミングで回転駆動されることで、用紙Pを搬送するようになっている。
[画像形成部]
画像形成部3は、所定方向(図1中矢印方向)に回転駆動される像担持体(ここでは感光体ドラム)31bと、感光体ドラム31b表面を帯電させる帯電装置(ここでは帯電ユニット)31fと、帯電ユニット31fにて帯電された感光体ドラム31b表面に静電潜像を形成する露光装置(ここではレーザースキャニングユニット)31aと、レーザースキャニングユニット31aにて感光体ドラム31b表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置(ここでは現像ユニット)31cと、現像ユニット31cにて形成された感光体ドラム31b表面のトナー像を用紙Pに転写する転写装置(ここでは転写ユニット)31dと、転写ユニット31dによる転写後に感光体ドラム31bの表面に残留した残留電荷を除去する除電装置(図示省略)と、転写ユニット31dにて用紙Pに転写されずに残った感光体ドラム31b表面のトナーを清浄化するクリーニング装置(ここではクリーニングユニット)31eと、転写ユニット31dにて用紙Pに転写されたトナー像を該用紙Pに定着させる定着装置(ここでは定着ユニット)39とを備えている。
感光体ドラム31bの周囲には、帯電ユニット31f、レーザースキャニングユニット31a、現像ユニット31c、転写ユニット31d、前記除電装置及びクリーニングユニット31eが順に配設されている。
帯電ユニット31fは、コロナチャージャを備え、該コロナチャージャにより感光体ドラム31bの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。レーザースキャニングユニット31aは、原稿読取部2の撮像素子26にて変換された原稿画像データ、又は、外部の端末装置等から入力された画像データに基づき、レーザー光を均一に帯電された感光体ドラム31bの表面に照射するものである。すなわち、感光体ドラム31bは、所定方向に回転駆動され、帯電ユニット31fにて帯電された状態で、レーザースキャニングユニット31aからのレーザー光が照射されることによってその表面に静電潜像が形成されるようになっている。
現像ユニット31cは、表面にトナーを担持する現像ローラ31c’を備え、該現像ローラ31c’表面に担持したトナーにより感光体ドラム31bの表面に形成された静電潜像を可視像(トナー像)に現像するものである。転写ユニット31dは、感光体ドラム31bの表面に形成されたトナー像を所定の用紙搬送方向Xに搬送される用紙Pに転写するものである。クリーニングユニット31eは、クリーニングブレード31e’を備え、該クリーニングブレード31e’によりトナー転写後において感光体ドラム31bの表面に残留したトナーを除去するものである。定着ユニット39は、転写ユニット31dの配設位置よりも用紙搬送方向X下流側の用紙搬送路上に配設されている。定着ユニット39は、加熱ローラ39a及び加圧ローラ39bを備え、加熱ローラ39aと加圧ローラ39bとの間に用紙Pを挟持しつつ搬送することで、該用紙Pに転写されたトナー像を該用紙Pに加熱定着するようになっている。
なお、前記したレジストローラ36d,36dは、転写ユニット31dの配設位置よりも用紙搬送方向X上流側の用紙搬送路上に配設されている。レジストローラ36d,36dは、用紙搬送方向Xに搬送される用紙Pを感光体ドラム31b上のトナー像と同期をとって搬送するようになっている。
また、本画像形成装置1は、さらに、用紙搬送方向Xに搬送される用紙Pの一方の面に画像形成部3にて画像形成した後に該一方の面に画像形成された用紙Pを用紙搬送方向X上流側端部が前になるように搬送すると共に、該用紙Pの表裏が逆転するように反転して該用紙Pの他方の面に該画像形成部3にて画像形成を行うように構成されている。
[シート排出部]
シート排出部70は、定着ユニット39の用紙搬送方向X下流側に設けられた搬送ローラ35と、本発明の実施形態に係るシート排出装置60とを備えている。搬送ローラ35は、定着ユニット39を通過した用紙Pをシート排出装置60へ搬送するようになっている。シート排出装置60は、用紙Pを排出するシート排出手段61と、シート排出手段61により排出された排出用紙を積載するシート排出トレイ62とを備えており、搬送ローラ35から搬送されてきた用紙Pをシート排出手段61にてシート排出トレイ62へ排出するようになっている。なお、シート排出装置60による用紙Pの排出動作については、のちほど詳しく説明する。
次に、コピアモード、プリンタモード、ファクシミリモードの各処理モードのうち、コピアモードの動作を例にとって説明する。
図1に示す画像形成装置1では、コピアモードの動作が行われるにあたり、ユーザーにより、原稿読取部2の原稿台41上に原稿が載置され、シート供給部30のカセット33或いはオプショントレイ34に用紙Pを収容される。そして、装置本体の外装前面部に配置された図示しない操作部上の条件入力キー(印刷枚数/印刷倍率等の操作情報)が入力された後に該操作部に設けられた各動作モードの開始を指示するスタートキーが操作され、これによりコピー動作が開始される。
すなわち、図示しないメイン駆動モータが始動し、各駆動ギアが回転して感光体ドラム31bが回転駆動する。また、感光体ドラム31bは、帯電ユニット31fにより、表面が所定の電位に帯電される。その後、給紙ローラ36a又は36bが回転して用紙Pを装置本体内へ送出(給紙)すると、該用紙Pがレジストローラ36d,36dへ移行する。レジストローラ36d,36dでは、感光体ドラム31b上に形成される画像の先端部(画像形成開始部)と同期をとるために用紙Pが一時停止される。このとき、用紙Pは先端部がレジストローラ36d,36dに押しつけられることで斜め補正が行われる。
一方、原稿読取部2においては、露光光源21が点灯し、ランプユニット20a及びミラーユニット20bが主走査方向へ移動することで露光が開始される。露光光源21により原稿に照射された照射光は、原稿の画像情報を含む反射光(原稿からの反射光)となり、該反射光は、ランプユニット20aに設けられた第1ミラー22からミラーユニット20bに設けられた第2ミラー23、第3ミラー24、さらに結像レンズ25を介して撮像素子26へ入力されることによって読み取られる。
このようにして読み取られた画像情報は、予め設定された条件で、制御部100(図2参照)で画像処理が行われ、レーザースキャニングユニット31aへプリントデータとして送信される。レーザースキャニングユニット31aからのレーザー光は、図示しないポリゴンミラーや各種レンズを通して、感光体ドラム31bへ照射されて、感光体ドラム31b上に静電潜像が形成される。
その後、現像ユニット31c中の現像ローラ31c’上に担持したトナーが、感光体ドラム31b表面上に引き寄せられ、感光体ドラム31bの静電潜像がトナーによって感光体ドラム31b上の電位ギャップに応じて顕像化される。
また、作像される用紙Pは、タイミングを合わせてレジストローラ36d,36dにより、感光体ドラム31b方向へ搬送され、転写ユニット31dにより感光体ドラム31b上のトナー像が用紙Pに転写される。用紙Pへのトナー像転写後に感光体ドラム31b上の残留したトナーは、クリーニングユニット31eのクリーニングブレード31e’によってかきとられ、クリーニングユニット31e内に回収される。
トナー像が転写された用紙Pは、定着ユニット39において加熱ローラ39aと加圧ローラ39bとの間を通過して、熱と圧力が加えられ、用紙P上の未定着トナーが溶融・固着された後、搬送ローラ35を経て、シート排出手段61によりシート排出トレイ62へ排出される。
また、原稿読取部2が備える自動原稿供給装置4の原稿トレイ43に原稿が載置されていることが、図示しない所定のセンサーにより検出されている場合には、自動原稿供給装置4により原稿が自動供給されてコピーが実行される。
すなわち、前記スタートキーが操作されたときに、自動原稿供給装置4の原稿ピックアップローラ47a及び捌きローラ47bが回転し、原稿トレイ43上に載置された原稿が主搬送路47へ送り出されて原稿搬送読取部42を搬送される一方、ランプユニット20aが所定の停止位置で停止したまま搬送中の原稿を露光する。この露光により得られた原稿からの反射光により原稿画像を読み取る処理は前述した通りである。こうして画像が読み取られた原稿は、原稿排出トレイ45へ排出される。
このようにして用紙Pへの画像形成動作(印字動作)の1サイクルが終了する。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の用紙Pに対して連続的に画像形成を行うことができる。
[制御部]
本実施形態に係る画像形成装置1の動作は、制御部100により制御される。図2は、画像形成装置1の制御系のシステムブロック図である。
制御部100は、原稿読取部2、画像形成部3、シート供給部30及び本発明の実施形態に係るシート排出装置60を含むシート排出部70に接続されている。具体的には、制御部100は、ローラを駆動するモータなどのアクチュエータ、検知スイッチなどのセンサー、操作パネル部などに接続されている。
図2に示すように、制御部100は、CPU等の処理装置100aと、ROM及びRAM等のメモリを含む記憶部100bと、各種インタフェース100cと含むマイクロコンピュータからなっている。詳しくは、この画像形成装置1は、制御部100の処理装置100aが記憶部100bのROMに予め格納された制御プログラムを記憶部100bのRAM上にロードして実行することにより、各種インタフェース100cを介して各種構成要素を制御するようになっている。
なお、制御部100は、本発明の実施形態に係るシート排出装置60の排出速度可変手段としても機能するようになっている。
[本発明の特徴部分の説明]
本発明の実施形態に係るシート排出装置(以下、排紙装置という)60は、前記のシート排出手段61及びシート排出トレイ(以下、排紙トレイという)62に加えて、シート排出手段61により排出する用紙Pの排出速度を可変制御する排出速度可変手段(ここでは制御部100による一部の手段)とを備えている。具体的には、排紙トレイ62は、図1に示すように、カセット33の上方であって原稿読取部2の下方に設けられている。シート排出手段61は、搬送ローラ35の用紙搬送方向X下流側に配設されている。
図2に示すように、シート排出手段61は、ここでは、シート排出ローラ(以下、単に排出ローラという)61aと、排出ローラ61aを回転駆動すると共に該排出ローラ61aの排出速度を可変する排出速度可変部61bとを備えている。ここで、排出ローラ61aの排出速度とは、排出ローラ61aの表面の線速度に相当するものである。
排出速度可変部61bは、入力側61b’が制御部100の出力系に電気的に接続されており、該制御部100からの作動信号に基づき出力軸61b”の回転速度が可変制御されるようになっている。また、排出速度可変部61bは、出力軸61b”が直接的に又はギア等の駆動伝達手段を介して間接的に排出ローラ61aに作動連結されている。
そして、制御部100は、印刷ジョブにより排出すべき用紙Pを排紙トレイ62に排出するにあたり、排出ローラ61aの排出速度を、排紙トレイ62に積載された印刷ジョブ毎の排出用紙間で区別可能に可変するように構成されている。
(第1実施形態)
図3は、第1実施形態の排紙装置60による用紙Pの排出動作を説明するための図であって、排出ローラ61aから排紙トレイ62に排出された排出用紙Pa’,Pb’,Pc’の積載状態を示す概略側面である。
本第1実施形態の排紙装置60では、制御部100は、印刷ジョブA,B,Cにより最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度(ここでは排出速度可変部61bの出力軸61b”の回転速度の可変制御による排出ローラ61a表面の線速度)を可変するように構成されている。これにより、排紙トレイ62に積載された排出用紙Pa’,Pb’,Pc’の最上位に位置する排出用紙Px’をその排出方向(用紙搬送方向)Xにオフセットさせることができる。
具体的には、制御部100は、印刷ジョブA,B,Cにより最上位(最後)の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブA,B,Cによる他の用紙Pの基準排出速度よりも速くするように構成されている。こうすることで、印刷ジョブA,B,Cにより最上位の位置に排出すべき用紙Pを該印刷ジョブA,B,Cによる他の用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、印刷ジョブA,B,Cにより排紙トレイ62上に排出した最上位に位置する排出用紙Px’を、該印刷ジョブA,B,Cにより排紙トレイ62上に排出した他の用紙Px”より排出方向X下流側に突出させておくことができる。
この排紙方向Xのオフセットによって、排紙トレイ62上で複数の印刷ジョブA,B,Cによる排出用紙Pa’,Pb’,Pc’が積載された場合でも、ユーザーは、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’の最上位に位置する排出用紙Px’によって、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’をジョブ毎に容易に区別することができ、自分の印刷ジョブ(例えば印刷ジョブA)による排出用紙(例えば排出用紙Pa’)を確実に取り出すことができる。
このように第1実施形態の排紙装置60では、制御部100によって排出ローラ61aの排出速度を可変制御するだけなので、排出用紙Pa’〜Pc’を移動させるための部材を別途設けなくてもよく、従って、装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことがない。しかも、印刷ジョブA〜Cにより排出した最上位に位置する排出用紙Px’を排出方向X下流側に突出させておくことにより、次の印刷ジョブのよる用紙Pが排紙トレイ62へ積載されても、容易に自分の排出用紙Pa’〜Pc’を取り出すことが可能となる。
なお、第1実施形態において、印刷ジョブA〜Cにより最上位に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブA〜Cによる他の用紙Pの基準排出速度よりも遅くしてもよい。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の排紙装置60による用紙Pの排出動作を説明するための図であって、排出ローラ61aから排紙トレイ62に排出された排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’の積載状態を示す概略側面である。
本第2実施形態の排紙装置60では、制御部100は、印刷ジョブA,B,C,Dにより最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度(ここでは排出速度可変部61bの出力軸61b”の回転速度の可変制御による排出ローラ61a表面の線速度)を可変するように構成されている。これにより、排紙トレイ62に積載された排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’の最下位に位置する排出用紙Py’をその排出方向Xにオフセットさせることができる。
具体的には、制御部100は、印刷ジョブA,B,C,Dにより最下位(最初)の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブA,B,C,Dによる他の用紙Pの基準排出速度よりも速くするように構成されている。こうすることで、印刷ジョブA,B,C,Dにより最下位の位置に排出すべき用紙Pを該印刷ジョブA,B,C,Dによる他の用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、印刷ジョブA,B,C,Dにより排紙トレイ62上に排出した最下位に位置する排出用紙Py’を、該印刷ジョブA,B,C,Dにより排紙トレイ62上に排出した他の用紙Py”より排出方向X下流側に突出させておくことができる。
この排紙方向Xのオフセットによって、排紙トレイ62上で複数の印刷ジョブA,B,C,Dによる排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’が積載された場合でも、ユーザーは、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’の最下位に位置する排出用紙Py’によって、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’をジョブ毎に容易に区別することができ、自分の印刷ジョブ(例えば印刷ジョブA)による排出用紙(例えば排出用紙Pa’)を確実に取り出すことができる。
このように第2実施形態の排紙装置60では、制御部100によって排出ローラ61aの排出速度を可変制御するだけなので、排出用紙Pa’〜Pd’を移動させるための部材を別途設けなくてもよく、従って、装置構成の複雑化や装置全体の大型化を招くことがない。しかも、印刷ジョブA〜Dにより排出した最下位に位置する排出用紙Py’を排出方向X下流側に突出させておくことにより、前の印刷ジョブのよる用紙Pが排紙トレイ62へ積載されていても、容易に自分の排出用紙Pa’〜Pd’を取り出すことが可能となる。
なお、第2実施形態において、印刷ジョブA〜Dにより最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブA〜Dによる他の用紙Pの基準排出速度よりも遅くしてもよい。
(第3及び第4実施形態)
図5及び図6は、それぞれ、第3及び第4実施形態の排紙装置60による用紙Pの排出動作を説明するための図であって、排出ローラ61aから排紙トレイ62に排出された排出用紙Pa’の積載状態を示す概略側面である。
本第3実施形態の排紙装置60では、制御部100は、図3に示す第1実施形態において、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)の設定として複数部数(図示例では3部の原稿に対して複数枚数)が設定されている場合に、部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該部数毎の他の用紙Pの基準排出速度よりも速くするように構成されている。こうすることで、部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙Pを該部数毎の他の用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、図5に示すように、排紙トレイ62に積載された印刷ジョブAにおける部数毎の排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3’の最上位に位置する排出用紙Pax’を、該部数毎に排紙トレイ62上に排出した他の用紙Pax”より排出方向X下流側に突出させておくことができる。
従って、印刷ジョブAの設定として複数部数が設定された場合でも、印刷ジョブAにおいて部数毎の最上位の位置に排出した排出用紙Pax’によって、ユーザーは、該部数毎の排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3’を明確に区別することができる。
なお、第3実施形態において、部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙の排出速度を、該部数毎の他の用紙の基準排出速度よりも遅くしてもよい。
また、本第4実施形態の排紙装置60では、制御部100は、図4に示す第2実施形態において、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)の設定として複数部数(図示例では4部の原稿に対して複数枚数)が設定されている場合に、部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該部数毎の他の用紙Pの基準排出速度よりも速くするように構成されている。こうすることで、部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙Pを該部数毎の他の用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、図6に示すように、排紙トレイ62に積載された印刷ジョブAにおける部数毎の排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3 ,Pa4’の最下位に位置する排出用紙Pay’を、該部数毎に排紙トレイ62上に排出した他の用紙Pay”より排出方向X下流側に突出させておくことができる。
従って、印刷ジョブAの設定として複数部数が設定された場合でも、印刷ジョブAにおいて部数毎の最下位の位置に排出した排出用紙Pay’によって、ユーザーは、該部数毎の排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3 ,Pa4’を明確に区別することができる。
なお、第4実施形態において、部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙の排出速度を、該部数毎の他の用紙の基準排出速度よりも遅くしてもよい。
ところで、第3実施形態の排紙装置60では、印刷ジョブA〜Cにより最上位の位置に排出した排紙トレイ62上の排出用紙Px’(図3参照)と、印刷ジョブA〜Cにおける部数毎の最上位の位置に排出した排紙トレイ62上の排出用紙(図5の例では排出用紙Pax’)とを区別するという観点から次の第5実施形態のように構成することが好ましい。また、第4実施形態の排紙装置60では、印刷ジョブA〜Dにより最下位の位置に排出した排紙トレイ62上の排出用紙Py’(図4参照)と、印刷ジョブA〜Dにおける部数毎の最下位の位置に排出した排紙トレイ62上の排出用紙(図6の例では排出用紙Pay’)とを区別するという観点から次の第6実施形態のように構成することが好ましい。
(第5及び第6実施形態)
図7及び図8は、それぞれ、第5及び第6実施形態の排紙装置60による用紙Pの排出動作を説明するための図であって、排出ローラ61aから排紙トレイ62に排出された排出用紙Pa’の積載状態を示す概略側面である。
本第5実施形態の排紙装置60では、制御部100は、図5に示す第3実施形態において、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)により最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブAにおける部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度よりも速くするように構成されている。
こうすることで、印刷ジョブAにより最上位の位置に排出すべき用紙Pを該印刷ジョブAにおける部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、図7に示すように、印刷ジョブAにより排紙トレイ62上に排出した最上位に位置する排出用紙Px’を、該印刷ジョブAにおける部数毎の最上位に位置する排出用紙Pax’よりも排出方向X下流側に突出させておくことができる。換言すれば、印刷ジョブAによる最上位に位置する排出用紙Px’に対して、部数毎の最上位に位置する排出用紙Pax’を排出方向X上流側に抑えておくことができる。
従って、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)の設定として複数部数が設定されて排紙トレイ62上に部数毎の排出用紙(図示例では排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3’)を排出した場合でも、ユーザーは、排出用紙(図示例では排出用紙Pa’)の最上位に位置する排出用紙Px’によって、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’をジョブ毎に容易に区別することができ、仮にその上に、新たな印刷ジョブの要求により、用紙Pが積載されても、容易に自分の印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)による排出用紙(図示例では排出用紙Pa’)を確実に取り出すことができる。
なお、第5実施形態において、印刷ジョブA〜Cにより最上位に排出すべき用紙Pの排出速度を前記基準排出速度よりも遅くすると共に、部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙の排出速度を前記基準排出速度よりも遅くし、さらに、印刷ジョブA〜Cにより最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、印刷ジョブA〜Cにおける部数毎の最上位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度よりも遅くしてもよい。
また、本第6実施形態の排紙装置60では、制御部100は、図6に示す第4実施形態において、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)により最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、該印刷ジョブAにおける部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度よりも速くするように構成されている。
こうすることで、印刷ジョブAにより最下位の位置に排出すべき用紙Pを該印刷ジョブAにおける部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙Pよりも排出ローラ61aから勢いよく飛び出させることができる。これにより、図8に示すように、印刷ジョブAにより排紙トレイ62上に排出した最下位に位置する排出用紙Py’を、該印刷ジョブAにおける部数毎の最下位に位置する排出用紙Pay’よりも排出方向X下流側に突出させておくことができる。換言すれば、印刷ジョブAによる最下位に位置する排出用紙Py’に対して、部数毎の最下位に位置する排出用紙Pay’を排出方向X上流側に抑えておくことができる。
従って、印刷ジョブ(図示例では印刷ジョブA)の設定として複数部数が設定されて排紙トレイ62上に部数毎の排出用紙(図示例では排出用紙Pa1’,Pa2’,Pa3 ,Pa4’)を排出した場合でも、ユーザーは、排出用紙(図示例では排出用紙Pa’)の最下位に位置する排出用紙Py’によって、排出用紙Pa’,Pb’,Pc’,Pd’をジョブ毎に容易に区別することができる。
なお、第6実施形態において、印刷ジョブA〜Dにより最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を前記基準排出速度よりも遅くすると共に、部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙の排出速度を前記基準排出速度よりも遅くし、さらに、印刷ジョブA〜Dにより最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度を、印刷ジョブA〜Dにおける部数毎の最下位の位置に排出すべき用紙Pの排出速度よりも遅くしてもよい。
本発明の一実施形態に係るシート排出装置を備えた画像形成装置の一例の概略構成を示す側面図である。 画像形成装置の制御系のシステムブロック図である。 第1実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。 第2実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。 第3実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。 第4実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。 第5実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。 第6実施形態の排紙装置による用紙の排出動作を説明するための図であって、排出ローラから排紙トレイに排出された排出用紙の積載状態を示す概略側面である。
符号の説明
1 画像形成装置
60 排紙装置(シート排出装置の一例)
61 シート排出手段
61a シート排出ローラ
61b 排出速度可変部
62 排紙トレイ(シート排出トレイの一例)
100 排出速度可変手段として機能する制御部
A〜C 印刷ジョブ
A〜D 印刷ジョブ
P 用紙(シートの一例)
Pa’〜Pc’ 排出用紙(排出シートの一例)
Pa’〜Pc’ 排出用紙(排出シートの一例)
Pax’ 印刷ジョブにおける部数毎の最上位に位置する排出用紙
Pay’ 印刷ジョブにおける部数毎の最下位に位置する排出用紙
Px’ 印刷ジョブにより排出した最上位に位置する排出用紙
Py’ 印刷ジョブにより排出した最下位に位置する排出用紙

Claims (10)

  1. 画像形成装置に備えられるシート排出装置であって、
    シートを排出するシート排出手段と、
    前記シート排出手段により排出した排出シートを積載するシート排出トレイと、
    前記シート排出手段により排出するシートの排出速度を可変制御する排出速度可変手段とを有し、
    前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより排出すべきシートの排出速度を印刷ジョブ毎の排出シート間で区別可能に可変することを特徴とするシート排出装置。
  2. 請求項1記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変することを特徴とするシート排出装置。
  3. 請求項2記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を基準排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  4. 請求項2又は3記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  5. 請求項2記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすると共に、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くし、さらに、前記印刷ジョブにより最上位の位置に排出すべきシートの排出速度を、前記部数毎の最上位の位置に排出すべきシートの排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  6. 請求項1記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記画像形成装置の印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を可変することを特徴とするシート排出装置。
  7. 請求項6記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を基準排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  8. 請求項6又は7記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  9. 請求項6記載のシート排出装置において、
    前記排出速度可変手段は、前記印刷ジョブの設定として複数部数の設定がされている場合は、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くすると共に、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を前記基準排出速度よりも速くし、さらに、前記印刷ジョブにより最下位の位置に排出すべきシートの排出速度を、前記部数毎の最下位の位置に排出すべきシートの排出速度よりも速くすることを特徴とするシート排出装置。
  10. 請求項1から9の何れか一つに記載のシート排出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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