JP2010126233A - ボトル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有底筒状に形成されたボトルであって、ボトル軸Lを中心に胴部4の外周面に沿って一周に亘り径方向内方に凹むように形成され、内圧が減圧された際にボトル軸の軸方向に胴部を収縮変形させる環状溝10を備え、環状溝が、対向する2つの壁面10a、10bによりV字状に形成され、壁面のうち少なくとも一方の壁面には、凸部15が形成されているボトル1を提供する。
【選択図】図1
Description
ところで、この種のボトルは、胴部の肉厚が薄いことからボトル内が減圧状態になると、胴部が楕円状や三角状等の歪な形に変形する等の不都合があった。胴部がこのように変形してしまった場合には、外観上の美観を損なうだけでなく、操作性が劣ってしまうという問題があった。
このボトルは、胴部の外周面に環状溝が形成されており、環状溝を中心に胴部が軸方向(縦方向)に収縮変形可能とされたボトルである。つまり、このボトルは、軸方向に胴部を収縮変形させることで、減圧時の内圧変化を吸収することができるように設計されている。
この折れ皺が仮に発生してしまうと、この折れ皺が塑性変形となってしまい、外観劣化や、ボトルの復元力(キャップ開封時等)の低下が生じる可能性がある。
本発明に係るボトルは、有底筒状に形成されたボトルであって、ボトル軸を中心に胴部の外周面に沿って一周に亘り径方向内方に凹むように形成され、内圧が減圧された際にボトル軸の軸方向に胴部を収縮変形させる環状溝を備え、前記環状溝が、対向する2つの壁面によりV字状に形成され、前記壁面のうち少なくとも一方の壁面には、凸部が形成されていることを特徴とする。
ところで、減圧時には、ボトルを軸方向に収縮させようとする圧力とは別に、径方向に収縮させようとする圧力が作用するので、環状溝の部分が径方向内方に引っ張られる。しかしながら、環状溝を構成する2つの壁面のうち少なくともいずれか一方の壁面には、凸部が形成されている。そのため、局所的に前記凸部を基点とする弾性変形が生じ易い状態が形成されているものと考えられる。従って、前記弾性変形によってボトルを径方向に収縮させようとする圧力を吸収することができると考えられる。
内圧が減圧された際、環状溝を中心に胴部が軸方向に収縮変形することで、ボトルの内圧変化を吸収するが、この圧力変化が比較的大きい場合には、環状溝が潰れる程度、胴部が収縮変形する。この場合には、凸部が壁面に干渉してしまい、胴部の収縮変形を阻害してしまう可能性がある。
しかしながら、上述したように凸部が収容される凹部が形成されているので、凸部が壁面に干渉して胴部の収縮変形を阻害してしまう恐れをなくすことができる。
本実施形態のボトル1は、図1及び図2に示すように、ボトル軸Lに沿って口部2、肩部3、胴部4及び底部5が一体的に連続して形成された有底筒状のボトル1である。具体的には、例えば二軸延伸ブロー成形により、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂で一体的に形成されている。
環状溝10は、口部2に近い胴部4の上部側において、ボトル軸Lを中心に胴部4の外周面に沿って一周に亘り径方向内方に凹むように形成されたV字状の溝である。具体的に本実施形態の環状溝10は、対向する2つの壁面である、上側傾斜面(口部側傾斜面)10aと下側傾斜面(底部側傾斜面)10bとで構成されている。これら両傾斜面10a、10bは、ボトル軸Lに対してそれぞれ逆向きに傾斜して対向する壁面である。つまり、上側傾斜面10aは底部5側に面が向いた傾斜面であり、下側傾斜面10bは口部2側に面が向いた傾斜面である。
なお、これら環状補強リブ11は、上述した環状溝10より浅く凹み形成されている。そのため、胴部4は、実質的に環状補強リブ11を中心として、ボトル軸Lの軸方向に収縮変形することがないように設計されている。
内圧が減圧された場合には、ボトル1全体に、ボトル軸Lの軸方向に収縮させようとする圧力と、径方向に収縮させようとする圧力とが作用する。この際、胴部4には環状溝10が一周に亘って凹み形成されているので、この環状溝10を中心に胴部4が軸方向に収縮変形する。これにより、減圧時における前述の圧力変化を吸収することができる。しかも、環状溝10は、上側傾斜面10aと下側傾斜面10bとでV字状に形成されているので、環状溝10を挟んで胴部4が軸方向に収縮変形し易い。よって、上記圧力変化を反応良く直ちに吸収することができる。
しかも、本実施形態のボトル1は、3つの環状補強リブ11を有しているので、減圧時に胴部4が不正変形し難いだけでなく、ボトル1を把持する際等における径方向の剛性にも優れている。また、このボトル1は、胴部4に一般的な減圧吸収パネルが設けられていないパネルレスタイプのボトルであるので、減圧吸収パネルの制約を受けることなく比較的自由にデザイン設計を行える。よって、デザイン設計の自由度を向上することができる。
まず、凸部15が複数形成されているので、折れ皺の発生を周方向の全領域において効果的に抑制することができる。つまり、当該凸部15を基点とする弾性変形が胴部4の周方向で均等に生じるため、環状溝10に折れ皺が発生してしまう可能性をより低減することができると考えられる。
内圧が減圧された際、上述したように、環状溝10を中心に胴部4が軸方向に収縮変形することで、ボトル1内の圧力変化を吸収するが、この圧力変化が比較的大きい場合には、環状溝10が完全に潰れる(上側傾斜面10aと下側傾斜面10bとが当接する)程度、胴部4が収縮変形する。この際、凸部15が上側傾斜面10aに干渉してしまい、胴部4の収縮変形を阻害してしまう可能性や、凸部15によって上側傾斜面15aに折れ皺を発生させてしまう恐れがある。
しかしながら、上側傾斜面10aに凸部15が収容される凹部16が形成されているので、凸部15が上側傾斜面10aに干渉して胴部4の収縮変形を阻害してしまう恐れをなくすことができる。
更に、上記実施形態では、環状溝10を構成する2つの壁面を共に傾斜面(上側傾斜面10a、下側傾斜面10b)で構成した場合を例にしたが、いずれか一方の壁面を水平面としても構わない。
R…凸部の稜線部
1…ボトル
2…口部
3…肩部
4…胴部
5…底部
10…環状溝
10a…環状溝の上側傾斜面(壁面)
10b…環状溝の下側傾斜面(壁面)
15…凸部
16…凹部
Claims (6)
- 有底筒状に形成されたボトルであって、
ボトル軸を中心に胴部の外周面に沿って一周に亘り径方向内方に凹むように形成され、内圧が減圧された際にボトル軸の軸方向に胴部を収縮変形させる環状溝を備え、
前記環状溝は、対向する2つの壁面によりV字状に形成され、
前記壁面のうち少なくとも一方の壁面には、凸部が形成されていることを特徴とするボトル。 - 請求項1に記載のボトルにおいて、
前記凸部は、周方向に一定の間隔を空けて複数形成されていることを特徴とするボトル。 - 請求項1又は2に記載のボトルにおいて、
前記凸部は、前記胴部の外周面より前記環状溝側に入り込むように形成されていることを特徴とするボトル。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のボトルにおいて、
2つの前記壁面のうちの少なくとも他方の壁面には、両壁面が前記ボトル軸の軸方向に互いに接近した際に、前記凸部を収容する凹部が凸部に対向する位置に形成されていることを特徴とするボトル。 - 請求項4に記載のボトルにおいて、
前記凹部は、前記胴部の外周面より前記環状溝側に入り込むように形成されていることを特徴とするボトル。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のボトルにおいて、
前記凸部は、該凸部が形成されている前記壁面を平面視した際に、該壁面の周方向に直交しながら前記胴部の外周面に向けて延在する稜線部を有していることを特徴とするボトル。
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2008
- 2008-11-28 JP JP2008305227A patent/JP5427397B2/ja active Active
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