JP2010125210A - 血液体外循環装置及び血液体外循環装置の作動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】血液回路における血液の凝固や温度低下を防止しつつ、血液処理器の目詰まりに適切に対応可能な血液体外循環装置の作動方法を提供する。
【解決手段】血液体外循環装置1の作動方法であって、血液回路10の血液が脱血側から血液処理器20を経由して返血側に流れるように制御手段13が第1の血液ポンプ30を制御する第1の工程と、第1の工程中に血液処理器20の血液入口圧及び血液出口圧を検出する第2の工程と、第1の工程中に第2の工程で検出した血液入口圧と血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、バイパス回路23に流れる血液の流量を増大させるように制御手段13が第2の血液ポンプ31を制御する第3の工程と、を有する
【選択図】図1

Description

本発明は、血液体外循環装置及び血液体外循環装置の作動方法に関する。
例えば患者の体内から血液を取り出し当該血液から病因物質や特定の白血球などを取り除いて体内に戻す血液吸着療法や白血球除去療法などの血液体外循環療法は、血液体外循環装置を用いて行われている。血液体外循環装置は、体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路を有し、その血液回路には、特定の物質を除去する吸着材や分離材などの処理材を備えた血液処理器と、血液処理器の脱血側において血液を送液する血液ポンプが設けられている。
ところで、上記血液回路において血液処理を行い続けると、血液処理器において処理材に目詰まりが生じることがある。目詰まりが生じているにもかかわらず、血液を同じ流量で供給し続けると、血液処理器の処理材の前後の圧力差が大きくなり、例えば血液中の血球等が処理材に強く押し付けられ破損することがある。このため、血液処理器の脱血側と返血側の圧力差を監視し、ある程度目詰まりが生じると、血液ポンプによる血液の送液流量を下げて、血球等の破損を抑制することが行われている(特許文献1参照)。
特開2002−191691号公報
しかしながら、血液回路の血液流量が低下すると、血液が患者から取り出されてから患者に戻されるまでに時間がかかり途中で凝固しやすくなる。また、血液が大気により冷やされて血液の温度が低下する恐れもある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、血液回路における血液の凝固や温度低下を防止しつつ、血球等が破損しないように血液処理器の目詰まりに適切に対応可能な血液体外循環装置の作動方法と、血液体外循環装置を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路と、前記血液回路を流通する血液の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段を制御する制御手段とを備え、前記血液回路は、血液を処理材を通過させて処理する血液処理器と、体内から取り出した血液を流通させて前記血液処理器に導入するための脱血側回路と、前記血液処理器によって処理された血液を流通させて体内に戻すための返血側回路と、前記血液処理器を迂回するように前記脱血側回路と前記返血側回路とを接続するバイパス回路と、を有し、前記流量調整手段は、前記脱血側回路に設けられた第1の血液ポンプと、前記バイパス回路に設けられた第2の血液ポンプと、を有する血液体外循環装置の作動方法であって、前記血液回路の血液が脱血側から前記血液処理器を経由して返血側に流れるように前記制御手段が前記第1の血液ポンプを制御する第1の工程と、前記第1の工程中に前記血液処理器の血液入口圧及び血液出口圧を検出する第2の工程と、前記第1の工程中に、前記第2の工程で検出した前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、前記バイパス回路に流れる血液の流量を増大させるように前記制御手段が前記第2の血液ポンプを制御する第3の工程と、を有することを特徴とする。なお、「前記バイパス回路に流れる血液の流量を増大させる」には、血液の流量が零の状態から血液を流し始める場合も含まれる。
本発明によれば、血液処理器の詰まりに起因して血液処理器の血液入口圧と血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えるような場合においても、血液回路の血液の一部をバイパス回路に流して、血液処理器の血液入口圧と血液出口圧との圧力差を小さくできる。これにより、血液回路における全体の血液流量を維持しながら、血液処理器の処理材の前後の圧力差を低減できる。この結果、血液回路の血液流量の低下により血液が凝固したり温度が低下することを防止できる。また、血液処理器の前後の大きな圧力差により血球等が処理材に押し付けられ破損することが防止され、血液処理器の目詰まりに適切に対応できる。
上記血液体外循環装置の作動方法において、前記第3の工程において前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた場合に、前記圧力差が前記閾値以下になるように前記第2の血液ポンプが制御されて、前記バイパス回路の血液の流量が調整されるようにしてもよい。かかる場合、血液処理器の処理材の前後の圧力差が十分に低減され、血液中の血球等が処理材に強く押し付けられ破損することをより確実に防止できる。
前記第3の工程において前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた後、前記血液回路における前記第1の血液ポンプによる血液の流量が一定に維持されるようにしてもよい。かかる場合、血液が血液回路を通過する時間や速度が変わらないので、血液回路における血液の凝固や温度低下を確実に防止できる。
前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が最初に前記閾値を超えた時に、前記第2の血液ポンプの駆動が開始されて、前記バイパス回路に血液が流されるようにしてもよい。かかる場合、目詰まりが生じて圧力差が最初に閾値を超える前は、バイパス回路に血液が流されず、全て血液処理器に流されるので、血液処理器における血液処理が効率的に行われる。
別の観点による本発明は、体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路と、前記血液回路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記血液回路を流通する血液の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段を制御する制御手段と、を備える血液体外循環装置であって、前記血液回路は、血液を処理材を通過させて処理する血液処理器と、体内から取り出した血液を流通させて前記血液処理器に導入するための脱血側回路と、前記血液処理器によって処理された血液を流通させて体内に戻すための返血側回路と、前記血液処理器を迂回するように前記脱血側回路と前記返血側回路とを接続するバイパス回路と、を有し、前記圧力検出手段は、前記血液処理器の血液入口圧を検出する第1の圧力センサと、前記血液処理器の血液出口圧を検出する第2の圧力センサと、を有し、前記流量調整手段は、前記脱血側回路に設けられた第1の血液ポンプと、前記バイパス回路に設けられた第2の血液ポンプと、を有し、前記制御手段は、前記血液回路の血液が脱血側から前記血液処理器を経由して返血側に流れるように前記第1の血液ポンプを制御するとともに、前記第1の圧力センサで検出された前記血液入口圧と前記第2の圧力センサで検出された前記血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、前記バイパス回路に流れる血液の流量を増大させるように前記第2の血液ポンプを制御するものであることを特徴とする。
本発明によれば、血液処理器の詰まりに起因して血液処理器の血液入口圧と血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えるような場合においても、血液回路の血液の一部をバイパス回路に流して、血液処理器の血液入口圧と血液出口圧との圧力差を小さくできる。これにより、血液回路における全体の血液流量を維持しながら、血液処理器の処理材の前後の圧力差を低減できる。この結果、血液回路の血液流量の低下により血液が凝固したり温度が低下することを防止できる。また、血液処理器の前後の大きな圧力差により血球等が処理材に押し付けられ破損することが防止され、血液処理器の目詰まりに適切に対応できる。
前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた場合に、当該圧力差が前記閾値以下になるように前記第2の血液ポンプを制御して、前記バイパス回路の血液の流量を調整するようにしてもよい。
前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた後、前記血液回路における前記第1の血液ポンプによる血液の流量を一定に維持するようにしてもよい。
前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が最初に前記閾値を超えた時に、前記第2の血液ポンプの駆動を開始し、前記バイパス回路に血液を流すようにしてもよい。
前記第1の圧力センサは、前記第1の血液ポンプと、前記脱血側回路と前記バイパス回路との接続部との間に配置されていてもよい。かかる場合、処理材の上流側の圧力をより正確に検出できる。
前記第2の圧力センサは、前記返血側回路と前記バイパス回路との接続部より返血側に配置されていてもよい。
前記血液回路は、ドリップチャンバを有し、前記第1の圧力センサ又は前記第2の圧力センサの少なくとも一方は、前記ドリップチャンバの気体空間から分岐した分岐回路に接続され、その分岐回路の気体領域の内圧を検出するものであってもよい。かかる場合、ドリップチャンバを介した、分岐回路の気体領域の圧力を測定することができるので、第1及び第2の圧力センサに血液、血漿等の液体成分が付着、流入する可能性が少なくなり、例えば交換可能な回路と、交換しない領域の装置部分の使い分けが容易となる。
本発明によれば、血液回路における血液の凝固や温度低下を防止しつつ、血液処理器の目詰まりに適切に対応できるので、例えば血液処理をより長時間続行できる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る血液体外循環装置1の構成の概略を示す説明図である。
図1に示すように血液体外循環装置1は、体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路10と、血液回路10内の圧力を検出する圧力検出手段11と、血液回路10を流通する血液の流量を調整する流量調整手段12と、流量調整手段12を制御する制御手段13を有している。
血液回路10は、血液を処理する血液処理器20と、患者の脱血部から取り出した血液を流通させて血液処理器20に導入するための脱血側回路21と、血液処理器20によって処理された血液を流通させて患者の返血部に戻すための返血側回路22と、血液処理器20を迂回するように脱血側回路21と返血側回路22とを接続するバイパス回路23を有している。
血液処理器20は、血液を透過させて当該血液から病因物質や白血球などの所定成分を分離する中空糸膜や所定成分を吸着する吸着材などの処理材20aを内部に有している。
流量調整手段12は、脱血側回路21に設けられたチューブポンプなどの第1の血液ポンプ30と、バイパス回路23に設けられたチューブポンプなどの第2の血液ポンプ31を有している。なお、この第1の血液ポンプ30と第2の血液ポンプ31は、停止時に血液の流れを遮断させるものである。
圧力検出手段11は、血液処理器20の血液入口圧を検出する第1の圧力センサ40と、血液処理器20の血液出口圧を検出する第2の圧力センサ41を有している。第1の圧力センサ40、第2の圧力センサ41の圧力検出結果は、制御手段13に出力できる。
脱血側回路21は、第1の血液ポンプ30と血液処理器20との間に第1のドリップチャンバ50を有している。第1のドリップチャンバ50は、当該第1のドリップチャンバ50の気体空間から分岐した分岐回路51を有し、当該分岐回路51に第1の圧力センサ40が接続されている。第1の圧力センサ40は、分岐回路51の気体領域の内圧を検出することによって血液処理器20の血液入口圧を検出できる。
返血側回路22は、第2のドリップチャンバ60を有している。第2のドリップチャンバ60は、当該第2のドリップチャンバ60の気体空間から分岐した分岐回路61を有し、当該分岐回路61に第2の圧力センサ41が接続されている。第2の圧力センサ41は、分岐回路61の気体領域の内圧を検出することによって血液処理器20の血液出口圧を検出できる。
バイパス回路23は、脱血側回路21の第1のドリップチャンバ50と血液処理器20との間の接続部23aから分岐し、返血側回路22の第2のドリップチャンバ60と血液処理器20との間の接続部23bに接続されている。よって、第1の圧力センサ40は、バイパス回路23の接続部23aと第1の血液ポンプ30の間に配置され、第2の圧力センサ41は、バイパス回路23の接続部23bより返血側に配置されている。
制御手段13は、例えばコンピュータにより構成され、メモリに記録されたプログラムを実行することによって、第1の圧力センサ40と第2の圧力センサ41の圧力検出結果を取得し、当該圧力検出結果に基づいて第1の血液ポンプ30や第2の血液ポンプ31を制御できる。例えば制御手段13は、血液回路10の血液が脱血側から血液処理器20を経由して返血側に流れるように第1の血液ポンプ30を制御するとともに、第1の圧力センサ40で検出された血液入口圧と第2の圧力センサ41で検出された血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、バイパス回路23に流れる血液の流量を増大させるように第2の血液ポンプ31を制御できる。
次に、以上のように構成された血液体外循環装置1の作動方法について説明する。血液処理の平常時には、制御手段13により第1の血液ポンプ30が制御されて、血液回路10の血液が所定の流量で脱血側から血液処理器20を経由して返血側に流される(第1の工程)。これにより、患者の体内から取り出した血液が脱血側回路21を通って血液処理器20に送られ、当該血液処理器20で所定成分が除去され、返血側回路22を通って患者の体内に戻される。このとき、例えば第2の血液ポンプ31は停止されバイパス回路23が閉塞されており、バイパス回路23に血液が流れていない。なお、血液回路10全体を流れる血液の流量、流速は、10〜100ml/minであることが、患者の負担と血液を処理する能力から望ましく、40〜60ml/minであることが、患者の負担と血液処理の効率の面より好ましい。
また、血液処理時には、常時第1の圧力センサ40により血液処理器20の血液入口圧が検出され、第2の圧力センサ41により血液出口圧が検出され(第2の工程)、これらの圧力検出結果が、制御手段13に出力される。
制御手段13は、血液処理器20の血液入口圧P1と血液出口圧P2の圧力差P0(P1−P2)に基づいて、当該圧力差P0が、予め設定されている閾値Aを超えたか否かを常時監視している。この圧力差P0の閾値Aは、例えばその圧力差で血液中の血球等が処理材20aに接触して破損するか否かを基準に定められている。なお、流速に伴う、第1の圧力センサ40で測定される圧力(P1)としては、20〜170mmHgであることが望ましく、第2の圧力センサ41で測定される圧力(P2)としては、20〜70mmHgであることが望ましい。このP1とP2の圧力差P0が、閾値Aの範囲にあるかどうかで制御されるが、その閾値Aの設定は、50〜150mmHgの範囲で設定されることが望ましい。より好ましくは、80〜120mmHgの範囲の特定の値に閾値Aが設定されることが好ましい。例えば、血液処理器20に、白血球除去器を配置する場合(例えば、旭化成クラレメディカル製 セルソーバE)は、閾値Aを100mmHgに設定することができる。
血液処理器の詰まり易さや、血液処理の効率等を考慮しながら、閾値を設定する事が望ましい。
そして、圧力差P0が閾値Aを最初に超えた場合には、制御手段13により、第2の血液ポンプ31の駆動が開始され、バイパス回路23に所定流量の血液が流される(第3の工程)。このとき、脱血側回路21における第1の血液ポンプ30による血液の流量は一定に維持されている。これにより、脱血側回路21の血液の一部がバイパス回路23に流れ込み、血液処理器20に流れ込む血液の流量が低減される。バイパス回路23に流れ込んだ血液は、血液処理器20を迂回して返血側回路22に戻され、血液処理器20を通過した血液と合流して返血側に流される。こうして、血液回路10の全体の血液流量が維持されたまま、血液処理器20に流れ込む血液の流量が減らされて、処理材20aの前後の圧力差(圧力差P0)が下げられる。
また、圧力差P0が閾値Aを超えた後は、当該圧力差P0が閾値A以下になるように第2の血液ポンプ31が制御されて、バイパス回路23の血液の流量が調整される。つまり、引き続き第1の圧力センサ40と第2の圧力センサ41により血液入口圧P1と血液出口圧P2が検出され、それらの圧力検出結果に基づいて、第2の血液ポンプ31による血液流量が調整されて、圧力差P0が再び閾値A以下に戻される。
その後、再度圧力差P0が閾値Aを超えた場合には、制御手段13により第2の血液ポンプ31が制御され、バイパス回路23に流れる血液の流量を増大する。このときの血液の流量は、圧力差P0が閾値A以下に戻るように調整される。このように圧力差P0が閾値Aを超える度に、バイパス回路23の血液流量が増やされ、圧力差P0が閾値A以下に戻される。そして、第2の血流ポンプ31による血液の流量が第1の血流ポンプ32による血液の流量に対して所定の割合X以上になったら血液処理効率が著しく低下したとして、血液処理が中止される。
以上の実施の形態によれば、血液処理器20の詰まりに起因して血液処理器20の血液入口圧P1と血液出口圧P2との圧力差P0が所定の閾値Aを超えるような場合においても、血液回路10の血液の一部をバイパス回路23に流して、圧力差P0を下げることができる。これにより、処理材20aの前後の圧力差が下がるので、血液中の血球等が処理材20aに強く押し付けられ破損することを防止できる。また、バイパス回路23に血液を流す或いはより多く流すだけであり、血液回路10全体の血液流量は維持できるので、血液回路10の流量低下による血液の凝固や温度低下を防止できる。
また、圧力差P0が閾値Aを超えた場合、圧力差P0が閾値A以下になるように第2の血液ポンプ31が制御されてバイパス回路23の血液の流量が調整されるので、圧力差P0を十分に下げて、血液中の血球等が処理材20aに強く押し付けられ破損することをより確実に防止できる。
さらに、圧力差P0が閾値Aを超えた後、血液回路10における第1の血液ポンプ30による血液の流量が一定に維持されるので、血液が血液回路10を通過する時間や速度が変わらず、血液回路10における血液の凝固や温度低下を確実に防止できる。
圧力差P0が最初に閾値Aを超えた時に、第2の血液ポンプ31の駆動が開始されて、バイパス回路23に血液が流される。このため、目詰まりが生じる前の圧力差P0が閾値A以下の時には、バイパス回路23に血液が流されず、全て血液処理器20に流されるので、血液処理器20における血液処理が効率的に行われる。
第1の圧力センサ40は、第1の血液ポンプ30とバイパス回路23の接続部23aとの間に配置されているので、処理材20aの上流側の圧力をより正確に検出できる。
第2の圧力センサ41は、バイパス回路23の接続部23bより返血側に配置されている。例えば本実施の形態では、接続部23bより返血側の領域は、連続しており、回路を閉塞したり、圧を変化させる手段などが無いことから、血液処理器20の出口側と連続する領域の血液回路10内の圧力を正確に計測することが可能である。
第1の圧力センサ40は、第1のドリップチャンバ50の気体空間から分岐した分岐回路51に接続され、その分岐回路51の気体領域の内圧を検出するものであり、第2の圧力センサ41は、第2のドリップチャンバ60の気体空間から分岐した分岐回路61に接続され、その分岐回路61の気体領域の内圧を検出するものであるので、ドリップチャンバ50、60を介して、血液入口圧P1と血液出口圧P2を測定することができる。よって、第1の圧力センサ40及び第2の圧力センサ41に血液、血漿等の液体成分が付着、流入する可能性が少なくなり、例えば交換可能な回路と、交換しない領域の装置部分の使い分けが容易となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本実施の形態にかかる血液体外循環装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 血液体外循環装置
10 血液回路
11 圧力検出手段
12 流量調整手段
13 制御手段
20 血液処理器
20a 処理材
21 脱血側回路
22 返血側回路
30 第1の血液ポンプ
31 第2の血液ポンプ
40 第1の圧力センサ
41 第2の圧力センサ

Claims (11)

  1. 体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路と、前記血液回路を流通する血液の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段を制御する制御手段とを備え、前記血液回路は、血液を処理材を通過させて処理する血液処理器と、体内から取り出した血液を流通させて前記血液処理器に導入するための脱血側回路と、前記血液処理器によって処理された血液を流通させて体内に戻すための返血側回路と、前記血液処理器を迂回するように前記脱血側回路と前記返血側回路とを接続するバイパス回路と、を有し、前記流量調整手段は、前記脱血側回路に設けられた第1の血液ポンプと、前記バイパス回路に設けられた第2の血液ポンプと、を有する血液体外循環装置の作動方法であって、
    前記血液回路の血液が脱血側から前記血液処理器を経由して返血側に流れるように前記制御手段が前記第1の血液ポンプを制御する第1の工程と、
    前記第1の工程中に前記血液処理器の血液入口圧及び血液出口圧を検出する第2の工程と、
    前記第1の工程中に、前記第2の工程で検出した前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、前記バイパス回路に流れる血液の流量を増大させるように前記制御手段が前記第2の血液ポンプを制御する第3の工程と、を有することを特徴とする、血液体外循環装置の作動方法。
  2. 前記第3の工程において前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた場合に、前記圧力差が前記閾値以下になるように前記第2の血液ポンプが制御されて、前記バイパス回路の血液の流量が調整されることを特徴とする、請求項1に記載の血液体外循環装置の作動方法。
  3. 前記第3の工程において前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた後、前記血液回路における前記第1の血液ポンプによる血液の流量が一定に維持されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の血液体外循環装置の作動方法。
  4. 前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が最初に前記閾値を超えた時に、前記第2の血液ポンプの駆動が開始されて、前記バイパス回路に血液が流されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の血液体外循環装置の作動方法。
  5. 体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路と、前記血液回路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記血液回路を流通する血液の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段を制御する制御手段と、を備える血液体外循環装置であって、
    前記血液回路は、血液を処理材を通過させて処理する血液処理器と、体内から取り出した血液を流通させて前記血液処理器に導入するための脱血側回路と、前記血液処理器によって処理された血液を流通させて体内に戻すための返血側回路と、前記血液処理器を迂回するように前記脱血側回路と前記返血側回路とを接続するバイパス回路と、を有し、
    前記圧力検出手段は、前記血液処理器の血液入口圧を検出する第1の圧力センサと、前記血液処理器の血液出口圧を検出する第2の圧力センサと、を有し、
    前記流量調整手段は、前記脱血側回路に設けられた第1の血液ポンプと、前記バイパス回路に設けられた第2の血液ポンプと、を有し、
    前記制御手段は、前記血液回路の血液が脱血側から前記血液処理器を経由して返血側に流れるように前記第1の血液ポンプを制御するとともに、前記第1の圧力センサで検出された前記血液入口圧と前記第2の圧力センサで検出された前記血液出口圧との圧力差が所定の閾値を超えた場合に、前記バイパス回路に流れる血液の流量を増大させるように前記第2の血液ポンプを制御するものであることを特徴とする、血液体外循環装置。
  6. 前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた場合に、当該圧力差が前記閾値以下になるように前記第2の血液ポンプを制御して、前記バイパス回路の血液の流量を調整することを特徴とする、請求項5に記載の血液体外循環装置。
  7. 前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が前記閾値を超えた後、前記血液回路における前記第1の血液ポンプによる血液の流量を一定に維持することを特徴とする、請求項5又は6に記載の血液体外循環装置。
  8. 前記制御手段は、前記血液入口圧と前記血液出口圧との圧力差が最初に前記閾値を超えた時に、前記第2の血液ポンプの駆動を開始し、前記バイパス回路に血液を流すことを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の血液体外循環装置。
  9. 前記第1の圧力センサは、前記第1の血液ポンプと、前記脱血側回路と前記バイパス回路との接続部との間に配置されていることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載の血液体外循環装置。
  10. 前記第2の圧力センサは、前記返血側回路と前記バイパス回路との接続部より返血側に配置されていることを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載の血液体外循環装置。
  11. 前記血液回路は、ドリップチャンバを有し、
    前記第1の圧力センサ又は前記第2の圧力センサの少なくとも一方は、前記ドリップチャンバの気体空間から分岐した分岐回路に接続され、その分岐回路の気体領域の内圧を検出するものであることを特徴とする、請求項5〜10のいずれかに記載の血液体外循環装置。
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