JP6835654B2 - 血液浄化装置及びその制御方法並びに脱血不良解消方法 - Google Patents

血液浄化装置及びその制御方法並びに脱血不良解消方法 Download PDF

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Description

本発明は、血液浄化装置及びその制御方法並びに脱血不良解消方法に関する。
従来より、患者の体内から血液を取り出しこの血液から病因物質や特定の白血球等を除去して体内に戻す血液浄化治療が実施されている。このような血液浄化治療においては、体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路と、特定の物質を除去・分離する吸着材や分離材等の処理材を有する血液浄化器と、を備える血液浄化装置が使用されている。
かかる血液浄化装置の血液回路は、穿刺針を介して患者の血管に接続されている。例えば、血液回路のうち、患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインは、図6に示すような穿刺針100を介して患者の動脈Aに接続されている。近年においては、血液流路に設けられた血液ポンプを逆回転させることにより、脱血ラインに残っていた血液を穿刺針100を経由させて患者に返血する自動返血装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−224597号公報
ところで、穿刺針100の先端には、図6に示すように、血液を引き込むための孔101が形成されているが、この孔101又は穿刺針100の先端を介して脱血を行う(動脈A内の血液を脱血ラインに引き込む)際に、図7に破線で示すように、動脈Aの内壁Wが孔101に貼り付いて脱血不良が生じることがある。このような場合に、特許文献1に記載されたような血液ポンプにより血液を逆流させると、凝固塊により穿刺針100の孔101が詰まってしまい、脱血不良が解消されない虞があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、穿刺針を介して脱血を行う血液浄化装置において、穿刺針の孔に患者の血管が貼り付くこと等に起因した脱血不良を効果的に解消することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る第一の血液浄化装置は、患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、脱血ライン上に配置される血液ポンプと、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、第一輸液ラインに接続される輸液容器と、第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、第二輸液ラインの輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、輸液ポンプと第一開閉弁とを制御する制御部と、を備えるものであって、輸液容器は、患者よりも鉛直上方に配置されており、制御部は、血液ポンプ(及び輸液ポンプ)の運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放するものである。この際、第一所定値を、−400mmHg〜20mmHgの範囲内で設定することができ、第二所定値を、−100mmHg〜50mmHgの範囲内で設定することができる。
また、本発明に係る制御方法は、患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、脱血ライン上に配置される血液ポンプと、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、第一輸液ラインに接続される輸液容器と、第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、第二輸液ラインの輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、を備え、輸液容器が患者よりも鉛直上方に配置されている血液浄化装置の制御方法であって、血液ポンプの運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放するように、制御部で輸液ポンプと第一開閉弁とを制御するものである。
また、本発明に係る脱血不良解消方法は、患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、脱血ライン上に配置される血液ポンプと、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、第一輸液ラインに接続される輸液容器と、第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、第二輸液ラインの輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、を備え、輸液容器が患者よりも鉛直上方に配置されている血液浄化装置の脱血不良解消方法であって、血液ポンプの運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放するものである。
かかる構成及び方法を採用すると、血液ポンプや輸液ポンプの運転時において、測定した脱血ラインの圧力が第一所定値(例えば−200mmHg)よりも小さくなった場合(例えば脱血ラインの先端に設けられた穿刺針の孔に患者の血管が張り付いて脱血不良が起きたような場合)に、まず、測定した圧力が第二所定値(例えば−50mmHg)以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、次いで、輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一輸液ラインを開放することができる。これにより、チャンバを介して測定した脱血ラインの圧力を第二所定値以上まで戻した状態で、患者よりも鉛直方向上方に配置された輸液容器内の輸液を、チャンバに逆流させることなく、第一輸液ラインを経由させて自然流下させて脱血ラインに供給することができ、脱血ライン内の血液を患者側に僅かに逆流させることができる。このように、血液ポンプにより血液を逆流させることなく、輸液容器と患者との間の高低差を利用して脱血ライン内の血液を患者側に僅かに逆流させているため、凝固塊により穿刺針の孔が詰まるというような事態を未然に防ぐことができ、安全に脱血不良を解消することが可能となる。
本発明に係る血液浄化装置において、脱血ラインの第一輸液ライン及び第二輸液ラインよりも上流側に配置され脱血ラインの開閉を行う第二開閉弁を備えることができる。かかる場合において、制御部は、血液ポンプの運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず第二開閉弁で脱血ラインを閉塞し、次いで圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、続いて輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放しかつ第二開閉弁で脱血ラインを開放することができる。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、測定した脱血ラインの圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず、脱血ラインを閉塞し、次いで、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、続いて、輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一輸液ライン及び脱血ラインを開放することができる。これにより、脱血ラインの圧力を第二所定値以上まで戻している途中で脱血不良の原因が取り除かれた場合、患者の血液がチャンバ内に流入することを防止することができる。
本発明に係る血液浄化装置において、第一輸液ライン又は患者と第一輸液ラインとの間に位置する脱血ラインに気泡検知器を設けることができる。かかる場合において、制御部は、第一開閉弁で第一輸液ラインを開放したときに気泡検知器で気泡を検知した場合に、第一開閉弁で第一輸液ラインを閉塞することができる。また、制御部は、第一開閉弁で第一輸液ラインを開放しかつ第二開閉弁で脱血ラインを開放したときに気泡検知器で気泡を検知した場合に、第二開閉弁で脱血ラインを閉塞する、及び/又は、第一開閉弁で前記第一輸液ラインを閉塞することもできる。
かかる構成を採用すると、脱血不良解消のために第一輸液ラインや脱血ラインを開放したときに、第一輸液ライン(又は患者と第一輸液ラインとの間に位置する脱血ライン)に設けられた気泡検知器で気泡を検知した場合に、第一輸液ラインや脱血ラインを閉塞することができる。従って、患者側に逆流させる血液乃至輸液に気泡が含まれるのを防ぐことができる。
本発明に係る血液浄化装置において、制御部は、血液ポンプの運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、血液ポンプの運転を停止又は減速させることができる。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、測定した脱血ラインの圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、血液ポンプの運転を停止又は減速させることができる。従って、自然流下により輸液容器から脱血ラインへと供給された輸液が血液ポンプにより患者と反対側に流れることを防止することができる。
本発明に係る血液浄化装置において、制御部は、血液ポンプの運転を停止又は減速させた後に、圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放し、続いて第一開閉弁で第一輸液ラインを閉塞して血液ポンプ及び輸液ポンプの運転を所定の流量(例えば、血液ポンプの運転を停止又は減速させる前の流量)で再開させることができる。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、血液ポンプの運転を停止又は減速させた後に、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液を供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一輸液ラインを開放することにより脱血不良を解消することができ、続いて第一輸液ラインを閉塞して血液ポンプ及び輸液ポンプの運転を自動的に所定の流量で再開させることができる。
本発明に係る血液浄化装置において、制御部は、第一開閉弁で輸液ラインを所定時間だけ開放することができる。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、測定した脱血ラインの圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液を供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一輸液ラインを所定時間(例えば1〜2秒)だけ開放することができる。すなわち、第一輸液ラインの開放状態を時間に基づいて制御することができる。
本発明に係る血液浄化装置において、制御部は、圧力センサで測定した圧力が第三所定値以上になるまで第一開閉弁で輸液ラインを開放することができる。第三所定値としては、第一所定値よりも大きい値(例えば−50mmHg〜50mmHgの範囲内の値)を採用することができる。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、測定した脱血ラインの圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液を供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに測定した圧力が第三所定値(例えば0mmHg)以上になるまで第一輸液ラインを開放することができる。すなわち、第一輸液ラインの開放状態を圧力に基づいて制御することができる。
本発明に係る第二の血液浄化装置は、患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、脱血ライン上に配置される血液ポンプと、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、第一輸液ラインに接続される輸液容器と、第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、輸液ポンプと第一開閉弁とを制御する制御部と、を備えるものであって、輸液容器は、患者よりも鉛直上方に配置されており、制御部は、血液ポンプの運転時に圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液を第二輸液ラインに供給し、次いで輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一開閉弁で第一輸液ラインを開放するものである。
かかる構成を採用すると、血液ポンプの運転時において、脱血ラインの圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプで第二の輸液を第二輸液ラインに供給し、次いで、輸液ポンプの運転を停止させるとともに第一輸液ラインを開放することができる。これにより、第二輸液ラインを介して測定した脱血ラインの圧力を第二所定値以上まで戻した状態で、患者よりも鉛直方向上方に配置された輸液容器内の輸液を、第二輸液ラインに逆流させることなく、第一輸液ラインを経由させて自然流下させて脱血ラインに供給することができ、脱血ライン内の血液を患者側に僅かに逆流させることができる。このように、血液ポンプにより血液を逆流させることなく、輸液容器と患者との間の高低差を利用して脱血ライン内の血液を患者側に僅かに逆流させているため、凝固塊により穿刺針の孔が詰まるというような事態を未然に防ぐことができ、安全に脱血不良を解消することが可能となる。
本発明によれば、穿刺針を介して脱血を行う血液浄化装置において、穿刺針の孔に患者の血管が貼り付くこと等に起因した脱血不良を効果的に解消することが可能となる。
本発明の実施形態に係る血液浄化装置の全体構成を説明するための構成図である。 図1に示す血液浄化装置の制御方法を説明するための図(第一輸液ラインが閉塞された状態の図)である。 血液浄化装置のチャンバが陰圧により狭窄した状態を示す説明図である。 図1に示す血液浄化装置の制御方法を説明するための図(輸液ポンプで第二の輸液をチャンバに供給した状態の図)である。 図1に示す血液浄化装置の制御方法を説明するための図(第一輸液ラインが開放された状態の図)である。 血液浄化装置の脱血ラインの先端に設けられる穿刺針の拡大図である。 図6に示す穿刺針の孔に血管が貼り付いて脱血不良が発生した状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではない。
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る血液浄化装置1の構成について説明する。
本実施形態に係る血液浄化装置1は、いわゆる白血球除去療法(LCAP)に用いられるものであり、図1に示すように、脱血ライン10、血液浄化器20、血液ポンプ30、圧力センサ40、第一輸液ライン50、輸液容器51、第一開閉弁52、第二輸液ライン60、輸液ポンプ61、チャンバ62、第二開閉弁70、制御部80、返血ライン90等を備えている。
脱血ライン10は、患者Pから取り出した血液を血液浄化器20に流通させるための流路であり、返血ライン90は、血液浄化器20によって浄化された血液を患者Pに戻すための流路である。これら脱血ライン10及び返血ライン90は、患者Pの体内から取り出した血液を循環させて体内に戻すための血液回路を構成する。脱血ライン10の先端には、図6に示すような穿刺針100が設けられており、この穿刺針100を介して脱血ライン10が患者Pの動脈に接続されている。返血ライン90も同様に、図示されていない穿刺針を介して患者Pの静脈に接続されている。
血液浄化器20は、血液入口21から導入された血液に含まれる活性化した白血球をフィルタにより除去することにより浄化し、浄化された血液を血液出口22から排出するものである。フィルタとしては、白血球を除去する吸着材を有するものを採用することができる。
血液ポンプ30は、図1に示すように脱血ライン10上に配置されており、制御部80の制御の下で運転(正回転)することにより、脱血ライン10を経由させて患者Pの血液を血液浄化器20に流通させるように機能する。一方、制御部80が血液ポンプ30の運転を停止させると、脱血ライン10における血液の流通が停止するようになっている。
第一輸液ライン50は、脱血ライン10の血液ポンプ30よりも上流側に輸液を供給するための流路である。本実施形態における第一輸液ライン50には、第一輸液ライン50を流通する輸液に含まれる気泡を検知する気泡検知器53が設けられている。気泡検知器53の検知結果に関する情報は、制御部80に送られて、第一開閉弁52等の制御に用いられる。
輸液容器51は、輸液を貯留するための容器であり、第一輸液ライン50の先端に接続されている。本実施形態における輸液容器51は、患者Pよりも鉛直上方に配置されている。これにより、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を開放したときに、輸液が輸液容器51から自然流下により患者P側へと移動することとなる。本実施形態においては、輸液容器51に貯留される輸液として、生理食塩水を採用している。
第一開閉弁52は、図1に示すように第一輸液ライン50上に配置されており、制御部80の制御の下で作動して第一輸液ライン50の開閉を行うように機能する。第一開閉弁52により第一輸液ライン50が開放されると、輸液容器51から第一輸液ライン50を経由して脱血ライン10へと輸液が流れ込み、この輸液により、脱血ライン10に滞留していた血液が患者P側に戻される。これにより、脱血不良が解消される。
第二輸液ライン60は、脱血ライン10の血液ポンプ30よりも上流側に第二の輸液を供給するための流路である。第二輸液ライン60の先端には、図1に示すように、第二の輸液を貯留するための第二輸液容器63が接続されている。本実施形態においては、第二輸液ライン60を、脱血ライン10の第一輸液ライン50よりも下流側の位置に接続している。また、本実施形態においては、第二輸液容器63に貯留される第二の輸液として、抗凝固剤を採用している。
輸液ポンプ61は、図1に示すように第二輸液ライン60上に配置されており、制御部80の制御の下で運転(正回転)することにより、第二輸液ライン60を経由させて第二の輸液を脱血ライン10側へと流通させるように機能する。一方、制御部80が輸液ポンプ61の運転を停止させると、第二輸液ライン60における第二の輸液の流通が停止するようになっている。
チャンバ62は、第二輸液ライン60を流れる気泡が脱血ライン10へと流入することを防止するためのものであり、図1に示すように第二輸液ライン60の輸液ポンプ61よりも下流側に配置されている。チャンバ62には、図1に示すように、圧力センサ40が設けられている。圧力センサ40は、チャンバ62を介して、脱血ライン10を流通する血液の圧力を測定するように機能する。圧力センサ40で測定された圧力は、制御部80に送られて、血液ポンプ30、第一開閉弁51、輸液ポンプ61及び第二開閉弁70の制御に用いられる。
第二開閉弁70は、脱血ライン10の第一輸液ライン50及び第二輸液ライン60よりも上流側に配置されており、制御部80の制御の下で作動して脱血ライン10の開閉を行うように機能する。血液ポンプ30の運転時において、測定した脱血ライン10の圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず、第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞し、次いで、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液をチャンバ62に供給し、続いて、輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一開閉弁51で第一輸液ライン50を開放し第二開閉弁70で脱血ライン10を開放することができる。これにより、脱血ライン10の圧力を第二所定値以上まで戻している途中で脱血不良の原因が取り除かれた場合、患者の血液がチャンバ62内に流入することを防止することができる。
制御部80は、例えばメモリやCPU(Central Processing Unit)等を備えたコンピュータにより構成され、メモリに記録された各種プログラムをCPUが実行することにより、血液浄化装置1の各種機器を制御する。
具体的には、制御部80は、血液ポンプ30の運転時に圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値(例えば−200mmHg)よりも小さくなった場合に、まず血液ポンプ30の運転を停止させるとともに第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞し、次いで圧力センサ40で測定した圧力が第二所定値(例えば−50mmHg)以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液をチャンバ62に供給し、続いて輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一開閉弁52で第一輸液ライン50を所定時間(例えば1〜2秒)開放しかつ第二開閉弁70で脱血ライン10を開放するように血液ポンプ30と第一開閉弁52と第二開閉弁70とを制御する。この際、制御部80は、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を開放しかつ第二開閉弁70で脱血ライン10を開放したときに気泡検知器53で気泡を検知した場合に、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を閉塞(及び/又は第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞)する。その後、制御部80は、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を閉塞して血液ポンプ30の運転を所定の流量(例えば、血液ポンプ30の運転を停止させる前の流量)で再開させる。第一所定値は、−400mmHg〜20mmHgの範囲内で設定することができ、第二所定値は、−100mmHg〜50mmHgの範囲内で設定することができる。
次に、図2〜5等を用いて、本発明の実施形態に係る血液浄化装置1の制御方法(脱血不良解消方法)について説明する。
まず、制御部80は、図2に示すように、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を閉塞するとともに血液ポンプ30(及び輸液ポンプ61)を運転させた状態で脱血ライン10の圧力を圧力センサ40で測定し、測定した圧力が第一所定値(例えば−200mmHg)よりも小さくなった場合に、脱血不良が発生したものと判定する。このような脱血不良は、例えば、図7に示すように穿刺針100の孔101に患者Pの血管が貼り付くことに起因して発生する。
このような脱血不良が発生すると、血液ポンプ30の運転によって脱血ライン10及び第二輸液ライン60の内部が陰圧になり、これにより、図3に示すように第二輸液ライン60に設けられたチャンバ62が狭窄する場合がある。かかる場合において、脱血不良を解消するために輸液容器51から脱血ライン10へと輸液を供給しようとして第一開閉弁52で第一輸液ライン50を開放すると、チャンバ62内の陰圧により、輸液容器51から脱血ライン10へと供給された輸液や脱血ライン10内の血液がチャンバ62内に逆流するという事態が発生し得る。このような事態が発生すると、第二輸液ライン60から供給される第二の輸液(抗凝固剤)が希釈されてしまい、凝固機能が低下してしまう虞がある。
そこで、本実施形態における制御部80は、脱血不良を検出すると、まず、図4に示すように、血液ポンプ30の運転を停止させるとともに第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞し、圧力センサ40で測定した圧力が第二所定値(例えば−50mmHg)以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液をチャンバ62に供給するように血液ポンプ30及び輸液ポンプ61を制御する。次いで、制御部80は、図5に示すように、輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一開閉弁52で第一輸液ライン50を所定時間(例えば1〜2秒)開放しかつ第二開閉弁70で脱血ライン10を開放するように輸液ポンプ61と第一開閉弁52と第二開閉弁70とを制御する。第一開閉弁52により輸液ライン50が開放され第二開閉弁70により脱血ライン10が開放されると、輸液容器51から第一輸液ライン50を経由して脱血ライン10へと輸液が流れ込み、この輸液により、脱血ライン10に滞留していた血液が患者P側に戻される。これにより、脱血不良が解消される。
なお、制御部80は、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を開放したときに気泡検知器53で気泡を検知した場合には、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を直ちに閉塞(及び/又は第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞)する。これにより、患者P側に逆流させる血液(乃至輸液)に気泡が含まれるのを防ぐことができる。その後、制御部80は、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を閉塞して血液ポンプ30の運転を所定の流量で再開させる。
以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、血液ポンプ30や輸液ポンプ61の運転時において、第二輸液ライン60に配置されるチャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力が第一所定値(例えば−200mmHg)よりも小さくなった場合(例えば脱血ライン10の先端に設けられた穿刺針100の孔101に患者Pの血管が張り付いて脱血不良が起きたような場合)に、まず、測定した圧力が第二所定値(例えば−50mmHg)以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液をチャンバ62に供給し、次いで、輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一輸液ライン50を開放することができる。これにより、チャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力を第二所定値以上まで戻した状態で、患者Pよりも鉛直方向上方に配置された輸液容器51から供給された輸液を、チャンバ62に逆流させることなく、第一輸液ライン50を経由させて自然流下させて脱血ライン10に供給することができ、脱血ライン10内の血液を患者P側に僅かに逆流させることができる。このように、血液ポンプ30により血液を逆流させることなく、輸液容器51と患者Pとの間の高低差を利用して脱血ライン10内の血液を患者P側に僅かに逆流させているため、凝固塊により穿刺針100の孔101が詰まるというような事態を未然に防ぐことができ、安全に脱血不良を解消することが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、血液ポンプ30の運転時において、第二輸液ライン60に配置されるチャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず、脱血ライン10を閉塞し、次いで、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液をチャンバ62に供給し、続いて、輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一輸液ライン50及び脱血ライン10を開放することができる。これにより、チャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力を第二所定値以上まで戻している途中で脱血不良の原因が取り除かれた場合、患者Pの血液がチャンバ62内に流入することを防止することができる。
また、以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、脱血不良解消のために第一輸液ライン50や脱血ライン10を開放したときに、第一輸液ライン50に設けられた気泡検知器53で気泡を検知した場合に、第一輸液ライン50や脱血ライン10を閉塞することができる。従って、患者P側に逆流させる血液乃至輸液に気泡が含まれるのを防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、血液ポンプ30の運転時において、第二輸液ライン60に配置されるチャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、血液ポンプ30の運転を停止させることができる。従って、自然流下により輸液容器51から脱血ライン10へと供給された輸液が血液ポンプ30により患者Pと反対側に流れることを防止することができる。
また、以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、血液ポンプ30の運転時において、血液ポンプ30の運転を停止させた後に、測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液を供給し、次いで輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一輸液ライン50を開放することにより脱血不良を解消することができ、続いて第一輸液ライン50を閉塞して血液ポンプ30及び輸液ポンプ61の運転を自動的に所定の流量で再開させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る血液浄化装置1においては、血液ポンプ30の運転時において、第二輸液ライン60に配置されるチャンバ62を介して測定した脱血ライン10の圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液を供給し、次いで輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一輸液ライン50を所定時間(例えば1〜2秒)だけ開放することができる。すなわち、第一輸液ライン50の開放状態を時間に基づいて制御することができる。
なお、本実施形態においては、第一輸液ライン50に気泡検知器53を設けた例を示したが、図2に破線で示すように、患者Pと第一輸液ライン50との間に位置する脱血ライン10に気泡検知器11を設けることもできる。
また、本実施形態においては、第一輸液ライン50の下流側に第二輸液ライン60を配置した例を示したが、第一輸液ライン50の上流側に第二輸液ライン60を配置してもよい。
また、本実施形態における制御部80は、圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、血液ポンプ30の運転を停止させた上で第一輸液ライン50を開放した例を示したが、血液ポンプ30の流量が比較的小さい場合には、血液ポンプ30の運転を継続した上で(又は完全には停止させずに減速させた上で)第一輸液ライン50を開放してもよい。
また、本実施形態における制御部80は、圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、第一開閉弁52で第一輸液ライン50を所定時間開放した例(すなわち、第一輸液ライン50の開放状態を時間に基づいて制御した例)を示したが、第一開閉弁52の制御態様はこれに限られるものではない。たとえば、制御部80は、圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、圧力センサ40で測定した圧力が第三所定値(例えば0mmHg)以上になるまで第一開閉弁52で輸液ライン50を開放する(すなわち、第一輸液ライン50の開放状態を圧力に基づいて制御する)こともできる。ここで、第三所定値としては、第一所定値よりも大きい値(例えば−50mmHg〜50mmHgの範囲内の値)を採用することができる。
また、本実施形態における制御部80は、血液ポンプ30の運転時に圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず第二開閉弁70で脱血ライン10を閉塞した例(図4)を示したが、この際、第二開閉弁70で脱血ライン10を必ずしも閉塞しなくてもよい。
また、本実施形態においては、第二輸液ライン60にチャンバ62を設けた例を示したが、第二輸液ライン60にチャンバ62を設ける代わりに、脱血ライン10の圧力を測定する圧力センサ40を脱血ライン10に設けることもできる。かかる場合において、制御部80は、血液ポンプ30の運転時に圧力センサ40で測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず圧力センサ40で測定した圧力が第二所定値以上になるまで輸液ポンプ61で第二の輸液を第二輸液ライン60に供給し、次いで輸液ポンプ61の運転を停止させるとともに第一開閉弁52で第一輸液ライン50を開放することにより、同様の脱血不良解消効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、第一輸液ライン50と第二輸液ライン60とを別々の位置(合流部)で脱血ライン10に接続した例を示したが、例えば第一輸液ライン50から上流側に分岐したラインを第二輸液ライン60としてもよい。
また、本実施形態においては、チャンバ62を介して圧力センサ40を配置した例を示したが、圧力センサ40を脱血ライン10上に配置してもよいし、第一輸液ライン50上に配置してもよい。
また、本実施形態においては、白血球除去療法(LCAP)に使用される血液浄化装置に本発明を適用した例を示したが、同様の構成(穿刺針、脱血ライン、血液ポンプ、圧力センサ、第一輸液ライン、輸液容器、第一開閉弁、第二輸液ライン、輸液ポンプ等)を備える他の血液浄化装置に本発明を適用することもできる。例えば、単純血漿交換療法(PE)、二重濾過血漿交換療法(DFPP)、持続的血液濾過療法(CHF)、持続的血液透析療法(CHD)、持続的血液濾過透析療法(CHDF)等に使用される濾過・拡散用の血液浄化器を備えた血液浄化装置に本発明を適用することもできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、かかる実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…血液浄化装置
10…脱血ライン
11…気泡検知器
20…血液浄化器
30…血液ポンプ
40…圧力センサ
50…第一輸液ライン
51…輸液容器
52…第一開閉弁
53…気泡検出器
60…第二輸液ライン
61…輸液ポンプ
62…チャンバ
70…第二開閉弁
80…制御部
P…患者

Claims (16)

  1. 患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、前記脱血ライン上に配置される血液ポンプと、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、前記第一輸液ラインに接続される輸液容器と、前記第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、前記第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、前記第二輸液ラインの前記輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、前記脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、前記輸液ポンプと前記第一開閉弁とを制御する制御部と、を備える血液浄化装置であって、
    前記輸液容器は、前記患者よりも鉛直上方に配置されており、
    前記制御部は、前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで前記第二の輸液を前記チャンバに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放する、血液浄化装置。
  2. 前記脱血ラインの前記第一輸液ライン及び前記第二輸液ラインよりも上流側に配置され前記脱血ラインの開閉を行う第二開閉弁を備え、
    前記制御部は、前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が前記第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記第二開閉弁で前記脱血ラインを閉塞し、次いで前記圧力センサで測定した圧力が前記第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで前記第二の輸液を前記チャンバに供給し、続いて前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放しかつ前記第二開閉弁で前記脱血ラインを開放する、請求項1に記載の血液浄化装置。
  3. 前記第一輸液ライン又は前記患者と前記第一輸液ラインとの間に位置する前記脱血ラインに気泡検知器が設けられており、
    前記制御部は、前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放したときに前記気泡検知器で気泡を検知した場合に、前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを閉塞する、請求項1又は2に記載の血液浄化装置。
  4. 前記第一輸液ライン又は前記患者と前記第一輸液ラインとの間に位置する前記脱血ラインに気泡検知器が設けられており、
    前記制御部は、前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放しかつ前記第二開閉弁で前記脱血ラインを開放したときに前記気泡検知器で気泡を検知した場合に、前記第二開閉弁で前記脱血ラインを閉塞する、及び/又は、前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを閉塞する、請求項2に記載の血液浄化装置。
  5. 前記制御部は、前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が前記第一所定値よりも小さくなった場合に、前記血液ポンプの運転を停止又は減速させる、請求項1から4の何れか一項に記載の血液浄化装置。
  6. 前記制御部は、前記血液ポンプの運転を停止又は減速させた後に、前記圧力センサで測定した圧力が前記第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで前記第二の輸液を前記チャンバに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放し、続いて前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを閉塞して前記血液ポンプ及び前記輸液ポンプの運転を所定の流量で再開させる、請求項5に記載の血液浄化装置。
  7. 前記所定の流量は、前記血液ポンプの運転を停止又は減速させる前の流量である、請求項6に記載の血液浄化装置。
  8. 前記制御部は、前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを所定時間だけ開放する、請求項1から7の何れか一項に記載の血液浄化装置。
  9. 前記制御部は、前記圧力センサで測定した圧力が第三所定値以上になるまで前記第一開閉弁で前記輸液ラインを開放する、請求項1から7の何れか一項に記載の血液浄化装置。
  10. 前記第三所定値は、前記第一所定値よりも大きい値とされ、−50mmHg〜50mmHgの範囲内で設定される、請求項9に記載の血液浄化装置。
  11. 前記第一所定値は、−400mmHg〜20mmHgの範囲内で設定される、請求項1から10の何れか一項に記載の血液浄化装置。
  12. 前記第二所定値は、−100mmHg〜50mmHgの範囲内で設定される、請求項1から11の何れか一項に記載の血液浄化装置。
  13. 患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、前記脱血ライン上に配置される血液ポンプと、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、前記第一輸液ラインに接続される輸液容器と、前記第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、前記第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、前記第二輸液ラインの前記輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、前記脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、前記輸液ポンプと前記第一開閉弁とを制御する制御部と、を備える血液浄化装置であって、
    前記輸液容器は、前記患者よりも鉛直上方に配置されており、
    前記制御部は、前記血液ポンプ及び前記輸液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで前記第二の輸液を前記チャンバに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放する、血液浄化装置。
  14. 患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、前記脱血ライン上に配置される血液ポンプと、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、前記第一輸液ラインに接続される輸液容器と、前記第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、前記第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、前記脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、前記輸液ポンプと前記第一開閉弁とを制御する制御部と、を備える血液浄化装置であって、
    前記輸液容器は、前記患者よりも鉛直上方に配置されており、
    前記制御部は、前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで前記第二の輸液を前記第二輸液ラインに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放する、血液浄化装置。
  15. 患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、前記脱血ライン上に配置される血液ポンプと、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、前記第一輸液ラインに接続される輸液容器と、前記第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、前記第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、前記第二輸液ラインの前記輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、前記脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、を備え、前記輸液容器が前記患者よりも鉛直上方に配置されている血液浄化装置の制御方法であって、
    前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで第二の輸液を前記チャンバに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放するように、前記血液浄化装置の制御部前記輸液ポンプと前記第一開閉弁とを制御する、血液浄化装置の制御方法。
  16. 患者から取り出した血液を血液浄化器に流通させる脱血ラインと、前記脱血ライン上に配置される血液ポンプと、前記脱血ラインの血液ポンプよりも上流側に第一の輸液を供給する第一輸液ラインと、前記第一輸液ラインに接続される輸液容器と、前記第一輸液ラインの開閉を行う第一開閉弁と、前記脱血ラインの前記血液ポンプよりも上流側に第二の輸液を供給する第二輸液ラインと、前記第二輸液ライン上に配置される輸液ポンプと、前記第二輸液ラインの前記輸液ポンプよりも下流側に配置されるチャンバと、前記脱血ラインの圧力を測定する圧力センサと、を備え、前記輸液容器が患者よりも鉛直上方に配置されている血液浄化装置の脱血不良解消方法であって、
    前記血液ポンプの運転時に前記圧力センサで測定した圧力が第一所定値よりも小さくなった場合に、まず前記圧力センサで測定した圧力が第二所定値以上になるまで前記輸液ポンプで第二の輸液を前記チャンバに供給し、次いで前記輸液ポンプの運転を停止させるとともに前記第一開閉弁で前記第一輸液ラインを開放するように、前記血液浄化装置の制御部が前記輸液ポンプと前記第一開閉弁とを制御する、脱血不良解消方法。

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