JP6475104B2 - 血液浄化装置 - Google Patents

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本発明は、動脈側血液回路における血液ポンプの配設位置より先端側の所定部位に取り付けられ、当該所定部位の液体流路の圧力を検出するための圧力検出手段を校正可能な血液浄化装置に関するものである。
血液透析治療時に用いられる一般的な血液回路は、先端に動脈側穿刺針が取り付けられる動脈側血液回路と、先端に静脈側穿刺針が取り付けられる静脈側血液回路とから主に構成されており、これら動脈側血液回路及び静脈側血液回路の各基端にダイアライザ等の血液浄化器を接続し得るよう構成されている。動脈側血液回路には、しごき型の血液ポンプが配設されており、動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針を共に患者に穿刺した状態で当該血液ポンプを駆動させることにより、動脈側穿刺針から血液を採取するとともに、その血液を動脈側血液回路内で流動させてダイアライザまで導き、該ダイアライザによる浄化後の血液を静脈側血液回路内で流動させ、静脈側穿刺針を介して患者の体内に戻して透析治療が行われるよう構成されている。
また、動脈側血液回路における血液ポンプよりも上流側には、通常、陰圧を検出するための陰圧検出手段(圧力検出手段)が接続されている。従来の圧力検出手段は、例えば特許文献1にて開示されているように、血液ポンプのしごき部でしごかれる被しごきチューブを利用し、当該被しごきチューブの径方向の変位を検出することで、動脈側血液回路の脱血圧(動脈側血液回路の先端から被しごきチューブまでの間の圧力)を検出し得るよう構成されていた。
特開2014−83092号公報
しかしながら、上記従来の血液浄化装置においては、動脈側血液回路に配設された圧力検出手段を校正する際、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを接続して閉回路を形成した状態とする必要があり、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを開放した状態でプライミングする場合、校正時において当該動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを接続する作業が別途必要となって作業性が悪化してしまうという問題がある。
すなわち、上記従来の血液浄化装置においては、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを接続して閉回路を形成しつつプライミングを行うものとされているので、校正時、その閉回路を維持しつつ血液ポンプを駆動させることにより、回路の接続作業を行う必要がなく校正し得るものの、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを開放した状態でプライミングするものに適用しようとすると、血液ポンプの駆動時、動脈側血液回路の先端から空気を吸入してしまう虞があることから、閉回路を形成する必要があり、そのための接続作業が別途必要となってしまうのである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを接続させることなく、圧力検出手段の校正を良好且つ精度よく行わせることができる血液浄化装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、それぞれ先端に穿刺針が接続可能で内部に液体流路を備える動脈側血液回路及び静脈側血液回路を有し、両者の液体流路を介して患者の血液を体外循環させ得る血液回路と、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の基端にそれぞれ接続され、前記血液回路にて体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、前記動脈側血液回路に接続された被しごきチューブと、前記被しごきチューブを径方向に圧縮しつつ長手方向にしごくことにより当該被しごきチューブの内部に血液を流動させ得る血液ポンプと、前記動脈側血液回路における前記血液ポンプの配設位置より先端側の所定部位に取り付けられ、当該所定部位の液体流路の圧力を検出するための圧力検出手段と、前記動脈側血液回路における前記圧力検出手段の配設位置より先端側に接続され、所定の補充液を当該動脈側血液回路に補充し得る液体流路を内部に備える補充ラインと、前記圧力検出手段を校正する校正手段とを具備した血液浄化装置において、前記校正手段は、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、少なくとも前記動脈側血液回路における前記圧力検出手段の配設部位より先端側の液体流路を閉止して前記血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、前記補充ラインを開状態としつつ前記動脈側血液回路における前記補充ラインの接続部位より先端側の液体流路を閉止して前記血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程とを行わせ、前記陰圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値と前記通常圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値とに基づいて当該圧力検出手段の校正を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の血液浄化装置において、前記校正手段は、前記陰圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値と、前記通常圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値とに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて前記圧力検出手段の校正を行うことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の血液浄化装置において、前記圧力検出手段は、前記被しごきチューブの径方向の変位を検出する変位検出手段と、該変位検出手段で検出された前記被しごきチューブの径方向の変位に基づいて、前記所定部位の液体流路の圧力を算出し得る圧力算出手段とを具備したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の血液浄化装置において、前記血液ポンプは、当該血液ポンプに取り付けられた前記被しごきチューブを把持するための把持手段を具備するとともに、前記変位検出手段は、当該把持手段で把持された部位の径方向の変位を検出可能とされたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の血液浄化装置において、前記把持手段は、前記被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を前記被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、前記変位検出手段は、当該付勢手段の固定端側に付与される荷重を検出し、当該検出された荷重に基づいて前記被しごきチューブの径方向の変位を検出することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の血液浄化装置において、前記把持手段は、前記被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を前記被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、前記変位検出手段は、前記被しごきチューブを挟んで前記把持片と対向した部位に配設され、当該把持片にて押圧された被しごきチューブの側面に付与される圧力を検出し、当該検出された圧力に基づいて前記被しごきチューブの径方向の変位を検出することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか1つに記載の血液浄化装置において、前記補充ラインは、前記血液浄化手段に透析液を導入する透析液導入ラインに接続されるとともに、前記通常圧状態形成工程の際、当該透析液導入ラインから透析液を補充液として補充し得ることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1〜6の何れか1つに記載の血液浄化装置において、前記補充ラインは、所定量の生理食塩液が収容された収容バッグに接続されるとともに、前記通常圧状態形成工程の際、当該収容バッグから生理食塩液を補充液として補充し得ることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか1つに記載の血液浄化装置において、前記校正手段は、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態の前記血液回路にプライミング液を充填させるプライミング工程の後、前記陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程を順次行わせるとともに、当該通常圧状態形成工程の後に前記圧力検出手段の校正を終了させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、校正手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、少なくとも動脈側血液回路における圧力検出手段の配設部位より先端側の液体流路を閉止して血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、補充ラインを開状態としつつ動脈側血液回路における補充ラインの接続部位より先端側の液体流路を閉止して血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値とに基づいて当該圧力検出手段の校正を行うので、動脈側血液回路の先端と静脈側血液回路の先端とを接続させることなく、圧力検出手段の校正を良好且つ精度よく行わせることができる。
請求項2の発明によれば、校正手段は、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値と、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値とに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて圧力検出手段の校正を行うので、簡易且つ精度よく圧力検出手段の校正を行わせることができる。
請求項3の発明によれば、圧力検出手段は、被しごきチューブの径方向の変位を検出する変位検出手段と、変位検出手段で検出された被しごきチューブの径方向の変位に基づいて、所定部位の液体流路の圧力を算出し得る圧力算出手段とを具備したので、圧力を検出するための別個の手段を液体流路に接続させることが不要とされ、流通させる液体の淀みを抑制することができるとともに、液体流路の製造コスト及び容量を低減させることができる。
請求項4の発明によれば、血液ポンプは、当該血液ポンプに取り付けられた被しごきチューブを把持するための把持手段を具備するとともに、変位検出手段は、当該把持手段で把持された部位の径方向の変位を検出可能とされたので、血液ポンプに対して被しごきチューブを取り付けて把持手段にて把持させることにより圧力検出手段に対する被しごきチューブの取り付けがなされることとなり、医療従事者等による作業負担を低下させることができる。
請求項5の発明によれば、把持手段は、被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、変位検出手段は、当該付勢手段の固定端側に付与される荷重を検出し、当該検出された荷重に基づいて被しごきチューブの径方向の変位を検出するので、血液ポンプにおける付勢手段が被しごきチューブに対する把持力を生じさせる機能と、液体流路の圧力を検出する機能とを兼ね備えることができる。
請求項6の発明によれば、把持手段は、被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を前記被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、変位検出手段は、被しごきチューブを挟んで把持片と対向した部位に配設され、当該把持片にて押圧された被しごきチューブの側面に付与される圧力を検出し、当該検出された圧力に基づいて被しごきチューブの径方向の変位を検出するので、血液ポンプにおける変位検出手段が被しごきチューブに対する押圧力を受ける機能と、流体流路の圧力を検出する機能とを兼ね備えることができる。
請求項7の発明によれば、補充ラインは、血液浄化手段に透析液を導入する透析液導入ラインに接続されるとともに、通常圧状態形成工程の際、当該透析液導入ラインから透析液を補充液として補充し得るので、プライミング時や補液時にプライミング液又は補液としての透析液を補充する機能と、校正時に補充液としての透析液を補充する機能とを兼ね備えることができる。
請求項8の発明によれば、補充ラインは、所定量の生理食塩液が収容された収容バッグに接続されるとともに、通常圧状態形成工程の際、当該収容バッグから生理食塩液を補充液として補充し得るので、プライミング時や補液時にプライミング液又は補液としての生理食塩液を補充する機能と、校正時に補充液としての生理食塩液を補充する機能とを兼ね備えることができる。
請求項9の発明によれば、校正手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態の血液回路にプライミング液を充填させるプライミング工程の後、陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程を順次行わせるとともに、当該通常圧状態形成工程の後に圧力検出手段の校正を終了させるので、校正後の工程を円滑に行わせることができる。
本発明の第1の実施形態に係る血液浄化装置を示す模式図 同血液浄化装置に適用される血液ポンプを示す斜視図 同血液ポンプを示す平面図 同血液ポンプに配設された圧力検出手段を示す断面模式図 同血液浄化装置における圧力検出手段の校正時の状態(陰圧状態形成工程)を示す模式図 同血液浄化装置における圧力検出手段の校正時の状態(通常圧状態形成工程)を示す模式図 同血液浄化装置における変位検出手段の校正を示すフローチャート 同変位検出手段の校正のための検量線を示すグラフ 本発明の第2の実施形態に係る血液浄化装置(陰圧状態形成工程時)を示す模式図 同血液浄化装置(通常圧状態形成工程時)を示す模式図 本発明の他の実施形態に係る血液ポンプを示す斜視図 同血液ポンプに配設された圧力検出手段を示す断面模式図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係る血液浄化装置は、患者の血液を体外循環させて血液浄化治療(例えば血液透析治療)を行わせるためのもので、図1に示すように、先端1aaに動脈側穿刺針(不図示)が接続可能で内部に液体流路を備える動脈側血液回路1a、及び先端1baに静脈側穿刺針(不図示)が接続可能で内部に液体流路を備える静脈側血液回路1bを有し、前記の両者の液体流路を介して患者の血液を体外循環させ得る血液回路1と、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの基端にそれぞれ接続され、当該血液回路1を流れる血液を浄化するダイアライザ2(血液浄化手段)と、動脈側血液回路1aに配設された血液ポンプ3と、動脈側血液回路1aに接続された動脈側エアトラップチャンバ4と、静脈側血液回路1bに接続された静脈側エアトラップチャンバ5と、ダイアライザ2に透析液を導入する透析液導入ラインL1と、ダイアライザ2から排液を排出する透析液排出ラインL2と、制御手段10と、圧力検出手段11と、補充ラインL8と、校正手段12とを有して構成されている。
動脈側血液回路1aは、その先端1aaにコネクタ(不図示)が接続されており、当該コネクタを介して動脈側穿刺針が接続可能とされるとともに、途中にしごき型の血液ポンプ3と、動脈側エアトラップチャンバ4が配設されている。動脈側血液回路1aの先端部及び静脈側血液回路1bの先端部には、流路を閉止し得るクランプ手段(例えば、電磁弁V8およびV9等)が配設されている。一方、静脈側血液回路1bは、その先端1baにコネクタ(不図示)が接続されており、当該コネクタを介して静脈側穿刺針が接続可能とされるとともに、途中に静脈側エアトラップチャンバ5が接続されている。
さらに、動脈側エアトラップチャンバ4及び静脈側エアトラップチャンバ5には、各チャンバの上部(空気層)の圧力を検出し得る圧力センサ(P1、P2)がそれぞれ取り付けられており、動脈側エアトラップチャンバ4の圧力センサP1にて動脈側血液回路1a及び静脈側エアトラップチャンバ5の圧力センサP2にて静脈側血液回路1bのそれぞれの部位の圧力(液圧)を検出し得るようになっている。
そして、動脈側血液回路1aの先端1aaに接続された動脈側穿刺針及び静脈側血液回路1bの先端1baに接続された静脈側穿刺針を患者に穿刺した状態で、血液ポンプ3を駆動(図5、6に示す矢印方向の回転駆動)させると、患者の血液は、動脈側エアトラップチャンバ4で除泡(気泡の除去)がなされつつ動脈側血液回路1aを通ってダイアライザ2に至り、該ダイアライザ2によって血液浄化が施された後、静脈側エアトラップチャンバ5で除泡(気泡の除去)がなされつつ静脈側血液回路1bを通って患者の体内に戻るようになっている。これにより、患者の血液を血液回路1の動脈側血液回路1aの先端1aaから静脈側血液回路1bの先端1baまで体外循環させつつダイアライザ2にて浄化し得るのである。
また、動脈側血液回路1aの途中には、被しごきチューブCが接続されており、かかる被しごきチューブCを血液ポンプ3に取り付けることが可能とされている。被しごきチューブCは、後で詳述する血液ポンプ3(しごき型ポンプ)のローラ15(しごき部)にて径方向に圧縮されつつ長手方向にしごかれて内部の液体をロータ14の回転方向に流動させ得るものであり、動脈側血液回路1aを構成する他の可撓性チューブより軟質且つ大径の可撓性チューブから成る。
ダイアライザ2は、その筐体部に、血液導入口2a(血液導入ポート)、血液導出口2b(血液導出ポート)、透析液導入口2c(透析液流路入口:透析液導入ポート)及び透析液導出口2d(透析液流路出口:透析液導出ポート)が形成されており、このうち血液導入口2aには動脈側血液回路1aが、血液導出口2bには静脈側血液回路1bがそれぞれ接続されている。また、透析液導入口2c及び透析液導出口2dは、透析液導入ラインL1及び透析液排出ラインL2とそれぞれ接続されている。
ダイアライザ2内には、複数の中空糸膜(不図示)が収容されており、この中空糸が血液を浄化するための血液浄化膜を構成している。かかるダイアライザ2内には、血液浄化膜を介して患者の血液が流れる血液流路(血液導入口2aと血液導出口2bとの間の流路)及び透析液が流れる透析液流路(透析液導入口2cと透析液導出口2dとの間の流路)が形成されている。通常、中空糸の内側には血液が、外側には透析液が、それぞれ流れるようになっている。そして、血液浄化膜を構成する中空糸膜には、その外周面と内周面とを貫通した微小な孔(ポア)が多数形成されて中空糸膜を形成しており、該膜を介して血液中の不純物等が透析液内に透過し得るよう構成されている。
さらに、本実施形態に係る動脈側血液回路1aの先端部及び静脈側血液回路1bの先端部には、血液浄化治療中、動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bを流れる血液中の気体(気泡)を検出し得る気泡検出器(D1、D2)が接続されている。かかる気泡検出器(D1、D2)は、例えば図示しない血液判別器及びクランプ手段(V8、V9)と共に所定のユニット内に取り付けられている。
気泡検出器(D1、D2)は、動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bを構成する可撓性チューブを流れる気泡(エア)を検出可能なセンサから成り、例えば圧電素子から成る超音波振動素子と、圧電素子から成る超音波受信素子とを具備している。そして、動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bを構成する可撓性チューブに向けて超音波振動素子から超音波を照射させ得るとともに、その振動を超音波受信素子にて受け得るようになっている。
この超音波受信素子は、その受信した振動に応じて電圧が変化するよう構成されており、検出される電圧が所定の閾値を超えたことにより気泡が流動したことを検出し得るよう構成されている。すなわち、血液や置換液に比べ気泡の方が超音波の減衰率が高いので、液体を透過した超音波を検出することで、検出された電圧が所定の閾値を超えたことにより、気泡(気体)が流動したことが検出されるのである。
一方、透析液導入ラインL1及び透析液排出ラインL2には、所定濃度に調製された透析液をダイアライザ2に送液しつつ、当該ダイアライザ2から透析液と共に老廃物等(排液)を排出させる複式ポンプ6が接続されている。すなわち、透析液導入ラインL1及び透析液排出ラインL2に跨って複式ポンプ6が配設されており、かかる複式ポンプ6を駆動させることにより、ダイアライザ2に対して透析液導入ラインL1にて透析液を導入及び透析液排出ラインL2にて排液を排出させ得るよう構成されているのである。
また、透析液導入ラインL1には、電磁弁V1、V3及び濾過フィルタF1、F2が接続されており、ダイアライザ2に導入する透析液を濾過フィルタF1、F2にて濾過し得るとともに、電磁弁V1、V3にて任意タイミングで流路を遮断又は開放可能とされている。なお、透析液導入ラインL1は、バイパスラインL4、L5にて透析液排出ラインL2と接続されており、これらバイパスラインL4、L5には、電磁弁V4、V5がそれぞれ接続されている。しかるに、図中符号Hは、ダイアライザ2又は血液回路1に供給される透析液を加温するための加温手段(ヒータ)を示している。
さらに、透析液排出ラインL2には、複式ポンプ6を迂回する迂回ラインL3、L6が接続されており、迂回ラインL6には電磁弁V6が接続されるとともに、迂回ラインL3には除水ポンプ7が接続されている。しかして、血液回路1にて患者の血液を体外循環させる過程で除水ポンプ7を駆動させることにより、ダイアライザ2を流れる血液から水分を取り除いて除水し得るようになっている。
また、透析液排出ラインL2における複式ポンプ6より上流側(図1中左側)には、当該複式ポンプ6における透析液排出ラインL2の液圧調整を行う加圧ポンプ8が接続されており、当該加圧ポンプ8と複式ポンプ6との間からは、脱ガスチャンバ9を介して開放ラインL7が延設されている。透析液排出ラインL2及びそこから分岐する開放ラインL7には、電磁弁V2、V7がそれぞれ接続されており、任意タイミングで透析液の流路を遮断又は開放可能とされている。
補充ラインL8は、一端が透析液導入ラインL1の所定部位(本実施形態においては、電磁弁V1と濾過フィルタF2との間)に形成された採取口P(サンプルポート)に接続されるとともに、他端が動脈側血液回路1a(圧力検出手段11の配設位置より先端1aa側)に接続され、当該透析液導入ラインL1の透析液(所定の補充液)を動脈側血液回路1aに補充し得る液体流路を内部に備えている。すなわち、補充ラインL8は、動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設位置より先端1aa側に接続され、透析液(所定の補充液)を当該動脈側血液回路1aに補充し得るよう構成されているのである。また、この補充ラインL8には、電磁弁V10が接続されており、当該電磁弁V10を開状態とすることにより、透析液導入ラインL1の透析液(補充液)を血液回路1(動脈側血液回路1a)に供給(補充)し得るようになっている。
制御手段10は、血液浄化装置が具備する種々アクチュエータやセンサ等と電気的に接続されたマイコンから成るもので、例えば透析液導入ラインL1や透析液排出ラインL2等の透析液配管内を透析液で満たす液置換工程、血液回路1内とダイアライザ2内の血液流路とをプライミング液(生理食塩液又は透析液等)に置換して充填させるプライミング工程、ダイアライザ2内の透析液流路を透析液で満たすガスパージ工程、患者の血液を血液回路1内に取り出す脱血工程、血液回路1にて患者の血液を体外循環させつつダイアライザ2にて浄化する透析工程(血液浄化治療工程)、血液回路1内の血液を患者に戻す返血工程、血液回路1内の液体および/またはダイアライザ2内の液体を透析液排出ラインL2に排出する排液工程、透析装置の配管内を洗浄及び消毒する洗浄消毒工程、次回の液置換工程が行われるまで待機するプリセット工程の順に各工程が行われるよう制御可能とされている。
ところで、本実施形態に係る血液ポンプ3は、図2〜4に示すように、ステータ13と、当該ステータ13内で回転駆動可能なロータ14と、該ロータ14に形成されたローラ15(しごき部)と、上下一対のガイドピン16と、上流側把持手段17と、下流側把持手段18と、圧力検出手段を構成する荷重センサ11a(変位検出手段)及び算出手段11b(図4参照)とから主に構成されている。なお、同図においては、血液ポンプ3におけるステータ13の上部を覆うカバーについて省略してある。
ステータ13は、被しごきチューブCが取り付けられる取付凹部13aが形成されたので、当該取付凹部13aを形成する内周壁面に沿って被しごきチューブCが取り付けられるよう構成されている。取付凹部13aの略中央には、モータにより回転駆動可能なロータ14が配設されている。かかるロータ14の側面(取付凹部13aの内周壁面と対向する面)には、一対のローラ15と、ガイドピン16とが配設されている。
ローラ15は、ロータ14の外縁側に形成された回転軸Mを中心として回転可能とされたもので、取付凹部13aに取り付けられた被しごきチューブCを径方向に圧縮しつつ当該ロータ14の回転に伴い長手方向(血液の流動方向)にしごくことにより、動脈側血液回路1a内で血液等の液体を流動させ得るものである。すなわち、取付凹部13a内に被しごきチューブCを取り付けてロータ14を回転駆動させると、ローラ15と取付凹部13aの内周壁面との間で当該被しごきチューブCが圧縮されるとともに、ロータ14の回転駆動に伴ってその回転方向(長手方向)にしごき得るのである。かかるしごき作用により、動脈側血液回路1a内の血液がロータ14の回転方向に流動することとなるので、当該血液回路1内で体外循環させることが可能とされている。
ガイドピン16は、図2に示すように、ロータ14の上端側及び下端側から取付凹部13aの内周壁面に向かってそれぞれ突出形成された上下一対のピン状部材から成るものであり、これら上下一対のガイドピン16の間に被しごきチューブCが保持されることとなる。すなわち、ロータ14の駆動時、上下一対のガイドピン16により被しごきチューブCを正規の位置に保持させるとともに、上側のガイドピン16により取付凹部13aから被しごきチューブCが上方に離脱しないようになっているのである。
上流側把持手段17は、血液ポンプ3におけるステータ13の取付凹部13aに取り付けられた被しごきチューブCのうち上流側(動脈側血液回路1aの先端1aa側が接続される部位)を把持するためのもので、図2〜4に示すように、被しごきチューブCを径方向に押圧して把持し得る把持片19と、該把持片19を被しごきチューブC側に付勢するねじりバネ20(付勢手段)とを有する。
把持片19は、図4に示すように、揺動軸Laを中心に揺動可能な部品から成るもので、ねじりバネ20により把持方向に比較的強く付勢されており、被しごきチューブCの上流側の部位を押圧して固く挟持することにより固定可能とされたものである。ねじりバネ20は、同図に示すように、揺動軸Laに取り付けられて把持片19を付勢するとともに、ステータ13の固定部(本実施形態においては、ステータ13に取り付けられた荷重センサ11a)に位置する固定端20aと把持片19を押圧する押圧端20bとを有する。なお、ねじりバネ20に代えて把持片19を付勢する他の付勢手段としてもよい。
下流側把持手段18は、血液ポンプ3におけるステータ13の取付凹部13aに取り付けられた被しごきチューブCのうち下流側(動脈側血液回路1aの基端側(ダイアライザ2側)が接続される部位)を把持するためのもので、被しごきチューブCを径方向に押圧して把持し得る把持片21と、該把持片21を被しごきチューブC側に付勢するねじりバネ22とを有する。
把持片21は、上流側把持手段17の把持片19と同様、揺動軸Lbを中心に揺動可能な部品から成るもので、ねじりバネ22により把持方向に比較的強く付勢されており、被しごきチューブCの下流側の部位を押圧して固く挟持することにより固定可能とされたものである。ねじりバネ22は、上流側把持手段17のねじりバネ20と同様、揺動軸Lbに取り付けられて把持片21を付勢するとともに、ステータ13の固定部に位置する固定端と把持片21を押圧する押圧端とを有する。
変位検出手段としての荷重センサ11aは、被しごきチューブCにおける上流側把持手段17で把持された部位の径方向の変位を検出可能なもので、本実施形態においては、ねじりバネ20(付勢手段)の固定端20a側に付与される荷重を検出し、当該検出された荷重に基づいて被しごきチューブCの径方向の変位を検出するものとされている。この荷重センサ11aは、付与された荷重に応じた電気信号を発生し得るものである。
すなわち、治療時において動脈側血液回路1aの先端1aaには、動脈側穿刺針が取り付けられていることから、患者から血液を採取して動脈側血液回路1aにて流動させる際(図5、6において血液ポンプ3の駆動方向を示す矢印方向に流動)、当該動脈側血液回路1aの先端1aaと血液ポンプ3との間で陰圧が生じてしまう。かかる陰圧が生じると、被しごきチューブC内の液圧が低下し、当該被しごきチューブCにおける上流側把持手段17で把持された部位が径方向に変位する(径が小さくなる)ので、荷重センサ11aにより検出される荷重が低下することとなる。かかる荷重の低下を検出することにより、動脈側血液回路1aに陰圧が生じていることを検出することができるのである。
本実施形態に係る荷重センサ11a(変位検出手段)は、配線等が延設されて圧力算出手段11bと電気的に接続されている。かかる圧力算出手段11bは、例えば透析装置本体に配設されたマイコン等から成るもので、荷重センサ11a(変位検出手段)で検出された被しごきチューブCの径方向の変位に基づいて、動脈側血液回路1a(液体流路)の圧力を算出し得るよう構成されている。すなわち、荷重センサ11a及び圧力算出手段11bは、本発明の圧力検出手段を構成するもので、荷重センサ11aにて被しごきチューブCの径方向の変位が検出されると、その変位に応じた所定の電気信号が圧力算出手段11bに送信され、当該圧力算出手段11bにて動脈側血液回路1a(本実施形態においては、動脈側血液回路1aの先端1aaから荷重センサ11aが配設された部位までの間)における圧力(血液浄化治療時における脱血圧)が算出されるのである。
ここで、本実施形態においては、圧力検出手段11(荷重センサ11a(変位検出手段)及び圧力算出手段11b)を校正(キャリブレーション)するための校正手段12を具備している。かかる校正手段12は、図5に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL8及び動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位(本実施形態においては、血液ポンプ3の配設部位)より先端1aa側の液体流路をクランプ手段V10及びクランプ手段V8にて閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、図6に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL8を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位(血液ポンプ3の配設部位)より先端側1aaの流路をクランプ手段V8にて閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を通常圧状態(陰圧が解放された状態)とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値とに基づいて当該圧力検出手段11の校正を行うものとされている。
すなわち、陰圧状態形成工程においては、図5に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態とし、且つ、補充ラインL8の電磁弁V10及び動脈側血液回路1aにおける先端部のクランプ手段V8を閉状態として液体流路を閉止しているため、血液ポンプ3を駆動させると、その上流側である動脈側血液回路1aにおけるクランプ手段V8と血液ポンプ3の配設部位との間が陰圧とされることとなる。そして、そのときの圧力検出手段11による検出値(図8におけるα)を記憶しておく。なお、前記の液体流路の閉止は、少なくとも動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位より動脈側血液回路1aの先端1aa側の液体流路を閉止することができれば、上記実施形態に限定されない。例えば、動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設位置と補充ラインL8の接続部位の間に電磁弁を設け、この電磁弁により液体流路を閉止することもできる。
また、通常圧状態形成工程においては、図6に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態とし、且つ、補充ラインL8の電磁弁V10を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける先端部のクランプ手段V8を閉状態として流路を閉止しているため、血液ポンプ3を駆動させると、動脈側血液回路1aの先端1aaから空気が吸入されてしまうのを防止しつつ補充ラインL8から補充液としての透析液が補充されて流動することとなる。これにより、陰圧状態形成工程における陰圧が解放されて通常圧状態(陰圧が付与されない状態)となるので、そのときの圧力検出手段11による検出値(図8におけるβ)を記憶しておく。
しかして、本実施形態に係る校正手段12は、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値αと、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値βとに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて圧力検出手段11の校正を行うようになっている。具体的には、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値αにおける出力電圧をVa、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値βにおける出力電圧をVbとすると、図8で示すように、縦軸が当該圧力(mmHg)及び横軸が当該出力電圧(V)としたグラフを取得することができ、同図の如き検量線(圧力をy及び出力電圧をxとした際、y=ax−b)が得られる。
したがって、取得された検量線に基づいて、圧力検出手段11(荷重センサ11a及び圧力算出手段11b)の校正(キャリブレーション)が行われることとなり、透析治療時(血液浄化治療時)において、校正後の圧力検出手段11にて脱血圧が検出されることとなる。すなわち、校正後の圧力検出手段11により、血液浄化治療時の血液の体外循環過程において、動脈側血液回路1aの先端から当該被しごきチューブCまでの間の液体流路の圧力である脱血圧を算出可能とされているのである。
本実施形態において、上記の如き校正手段による圧力検出手段11の校正は、血液浄化治療毎(透析治療毎)に行われるものとされ、例えばプライミング後であって、血液浄化治療(透析治療)の開始前に校正工程にて圧力検出手段11に対する校正が行われるようになっている(図7のフローチャート参照)。これにより、血液浄化治療の都度、被しごきチューブC又は圧力検出手段11を構成する荷重センサ11a(変位検出手段)等の個体差に基づく誤差を抑制させることができ、血液浄化治療中の脱血圧の監視をより精度よく行わせることができる。
さらに、本実施形態に係る校正手段12は、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態の血液回路1にプライミング液を充填させるプライミング工程の後、陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程を順次行わせるとともに、当該通常圧状態形成工程の後に圧力検出手段11の校正を終了させるようになっている。すなわち、校正工程の次工程においては、動脈側血液回路1aの先端部(血液ポンプ3の配設部位から先端1aaまでの間の流路)における陰圧が解放されて通常圧状態とされるよう構成されているのである。
次に、本実施形態に係る血液浄化装置における制御について、図7のフローチャートに基づいて説明する。
透析治療(血液浄化治療)の開始前において、先ず液置換工程S1を行い、透析装置本体内の配管内を透析液で充填させるとともに、配管の漏れ診断や各アクチュエータの動作テスト等の自己診断を実施する。その後、プライミング工程S2に進み、補充ラインL8を介して動脈側血液回路1aに透析液を供給することにより、血液回路1にプライミング液としての透析液を充填する。本実施形態においては、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態の血液回路1にプライミング液(透析液)を充填させるようになっている。なお、プライミング工程S2においては、ダイアライザ2の透析液流路側のプライミング(ガスパージ)も行わせる。
かかるプライミング工程S2が終了すると、校正工程に移行する。かかる校正工程においては、上述したように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ab)を開放させた状態、且つ、少なくとも動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位(血液ポンプ3の配設部位)より先端11aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程S3と、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL8を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける補充ラインL8の接続部位より先端1aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程S4とが順次行われ、陰圧状態形成工程S3で得られた圧力検出手段11の検出値αと通常圧状態形成工程S4で得られた圧力検出手段11の検出値βとに基づいて当該圧力検出手段11の校正を行うようになっている。
その後、S5に進み、陰圧状態形成工程S3及び通常圧状態形成工程S4が所定回数行われたか否かが判断され、所定回数行われていない場合、校正工程における陰圧状態形成工程S3及び通常圧状態形成工程S4を再度行わせるとともに、所定回数行われた場合、S6にて所望の陰圧状態が形成されたか否かが判断され、当該陰圧状態が形成されないと判断された場合は、S3に戻って陰圧状態形成工程S3及び通常圧状態形成工程S4が所定回数行われる。この場合の所望の陰圧状態が形成されたか否かの判断は、陰圧状態形成工程S3で得られた検出手段11の検出値(Va)と通常圧状態形成工程S4で得られた検出手段11の検出値(Vb)の電圧差が閾値を超えたときとされる。そして、S6にて所望の陰圧状態が形成されたと判断されると、治療工程S7に進むこととなる。かかる治療工程S6においては、動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針を患者に穿刺し、動脈側血液回路1aの先端1aa及び静脈側血液回路1bの先端1baにそれぞれ動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針を取り付けるとともに、血液ポンプ3を駆動してローラ15(しごき部)を回転駆動させることで脱血を開始させ、患者の血液を動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bを介して体外循環させる。これにより、体外循環過程の血液がダイアライザ2にて浄化され、透析治療(血液浄化治療)がなされることとなる。しかして、血液浄化治療中において、校正工程において校正された圧力検出手段11を用いて動脈側血液回路1aの先端1aaと血液ポンプ3との間の圧力(液圧)を検出することにより、脱血状態を監視することができる。
さらに、治療工程S7が終了すると、S8て返血工程(血液回路1内の血液を患者の体内に戻す工程)が行われ、その後、ダイアライザ2の液抜きを行う排液工程S9が行われて一連の制御が終了することとなる。上記一連の工程を経ることにより、透析治療(血液浄化治療)において、圧力検出手段11の校正を行った後、その圧力検出手段11によって透析治療中に脱血圧をリアルタイムで検出することができ、脱血状態を監視することができる。
上記実施形態によれば、校正手段12は、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、少なくとも動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位より先端1aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL8を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける補充ラインL8の接続部位より先端1aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値(Va)と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値(Vb)とに基づいて当該圧力検出手段11の校正を行うので、動脈側血液回路1aの先端1aaと静脈側血液回路1bの先端1baとを接続させることなく、圧力検出手段11の校正を良好且つ精度よく行わせることができる。
また、本実施形態に係る校正手段12は、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値と、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値とに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて圧力検出手段11の校正を行うので、簡易且つ精度よく圧力検出手段11の校正を行わせることができる。
さらに、本実施形態に係る圧力検出手段11は、被しごきチューブCの径方向の変位を検出する変位検出手段11aと、変位検出手段11aで検出された被しごきチューブCの径方向の変位に基づいて、所定部位の液体流路の圧力を算出し得る圧力算出手段11bとを具備したので、圧力を検出するための別個の手段を液体流路に接続させることが不要とされ、流通させる液体の淀みを抑制することができるとともに、液体流路(血液回路1)の製造コスト及び容量を低減させることができる。
またさらに、本実施形態に係る血液ポンプ3は、当該血液ポンプ3に取り付けられた被しごきチューブCを把持するための把持手段(上流側把持手段17及び下流側把持手段18)を具備するとともに、変位検出手段11aは、当該把持手段(本実施形態においては上流側把持手段17)で把持された部位の径方向の変位を検出可能とされたので、血液ポンプ3に対して被しごきチューブCを取り付けて把持手段(上流側把持手段17)にて把持させることにより圧力検出手段11に対する被しごきチューブCの取り付けがなされることとなり、医療従事者等による作業負担を低下させることができる。
特に、本実施形態に係る上流側把持手段17(把持手段)は、被しごきチューブCを径方向に押圧して把持し得る把持片19と、該把持片19を被しごきチューブC側に付勢するねじりバネ20(付勢手段)とを有するとともに、変位検出手段11aは、当該ねじりバネ20の固定端側に付与される荷重を検出し、当該検出された荷重に基づいて被しごきチューブCの径方向の変位を検出するので、血液ポンプ3におけるねじりバネ20(付勢手段)が被しごきチューブCに対する把持力を生じさせる機能と、動脈側血液回路1aにおける血液ポンプ3より先端1aa側の液体流路の圧力を検出する機能とを兼ね備えることができる。
また、本実施形態に係る補充ラインL8は、ダイアライザ2(血液浄化手段)に透析液を導入する透析液導入ラインL1に接続されるとともに、通常圧状態形成工程の際、当該透析液導入ラインL1から透析液を補充液として補充し得るので、プライミング時や補液時にプライミング液又は補液としての透析液を補充する機能と、校正時に補充液としての透析液を補充する機能とを兼ね備えることができる。
さらに、本実施形態に係る校正手段12は、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態の血液回路1にプライミング液を充填させるプライミング工程の後、陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程を順次行わせるとともに、当該通常圧状態形成工程の後に圧力検出手段11の校正を終了させるので、校正後の工程(本実施形態においては治療工程)を円滑に行わせることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る血液浄化装置について説明する。
本実施形態に係る血液浄化装置は、第1の実施形態と同様、患者の血液を体外循環させて血液浄化治療(例えば血液透析治療)を行わせるためのもので、図9、10に示すように、先端1aaに動脈側穿刺針(不図示)が接続可能な動脈側血液回路1a、及び先端1baに静脈側穿刺針(不図示)が接続可能な静脈側血液回路1bを有し、患者の血液を体外循環させ得る血液回路1と、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの基端にそれぞれ接続され、当該血液回路1を流れる血液を浄化するダイアライザ2(血液浄化手段)と、動脈側血液回路1aに配設された血液ポンプ3と、動脈側血液回路1aに接続された動脈側エアトラップチャンバ4と、静脈側血液回路1bに接続された静脈側エアトラップチャンバ5と、ダイアライザ2に透析液を導入する透析液導入ラインL1と、ダイアライザ2から排液を排出する透析液排出ラインL2と、制御手段10と、圧力検出手段11と、補充ラインL9と、校正手段12とを有して構成されている。なお、第1の実施形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、それらの説明を省略することとする。
補充ラインL9は、動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設位置より先端1aa側に接続され、所定の補充液を当該動脈側血液回路1aに補充し得る流路から成り、所定量の生理食塩液が収容された収容バッグBに接続されるとともに、通常圧状態形成工程の際、当該収容バッグBから生理食塩液を補充液として補充し得るよう構成されている。なお、図中符号gは、補充ラインL9に接続されたエアトラップチャンバを示しているとともに、符号V11は、補充ラインL9の流路を開閉可能なクランプ手段(例えば電磁弁等)を示している。
校正手段12は、図9に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL9及び動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位(本実施形態においては、血液ポンプ3の配設部位)より先端1aa側の液体流路をクランプ手段V8にて閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、図10に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL9を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける補充ラインL9の接続部位より先端側1aaの液体流路をクランプ手段V8にて閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を通常圧状態(陰圧が解放された状態)とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値とに基づいて当該圧力検出手段11の校正を行うものとされている。
すなわち、陰圧状態形成工程においては、図9に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態とし、且つ、補充ラインL9のクランプ手段V11及び動脈側血液回路1aにおける先端部のクランプ手段V8を閉状態として液体流路を閉止しているため、血液ポンプ3を駆動させると、その上流側である動脈側血液回路1aにおけるクランプ手段V8と血液ポンプ3の配設部位との間が陰圧とされることとなる。そして、そのときの圧力検出手段11による検出値(第1の実施形態と同様、図8におけるα)を記憶しておく。なお、前記の液体流路の閉止は、少なくとも動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位より動脈側血液回路1aの先端1aa側の液体流路を閉止することができれば、上記実施形態に限定されない。例えば、動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設位置と補充ラインL9の接続部位の間に電磁弁を設け、この電磁弁により液体流路を閉止することもできる。
また、通常圧状態形成工程においては、図10に示すように、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態とし、且つ、補充ラインL9のクランプ手段V11を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける先端部のクランプ手段8を閉状態として流路を閉止しているため、血液ポンプ3を駆動させると、動脈側血液回路1aの先端1aaから空気が吸入されてしまうのを防止しつつ補充ラインL9から補充液としての生理食塩液が補充されて流動することとなる。これにより、陰圧状態形成工程における陰圧が解放されて通常圧状態(陰圧が付与されない状態)となるので、そのときの圧力検出手段11による検出値(第1の実施形態と同様、図8におけるβ)を記憶しておく。
しかして、本実施形態に係る校正手段12は、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値αと、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値βとに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて圧力検出手段11の校正を行うようになっている。具体的には、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値αにおける出力電圧をVa、通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値βにおける出力電圧をVbとすると、図8で示すように、縦軸が当該圧力(mmHg)及び横軸が当該出力電圧(V)としたグラフを取得することができ、同図の如き検量線(圧力をy及び出力電圧をxとした際、y=ax−b)が得られる。
したがって、取得された検量線に基づいて、圧力検出手段11(荷重センサ11a及び圧力算出手段11b)の校正(キャリブレーション)が行われることとなり、透析治療時(血液浄化治療時)において、校正後の圧力検出手段11にて脱血圧が検出されることとなる。すなわち、校正後の圧力検出手段11により、血液浄化治療時の血液の体外循環過程において、動脈側血液回路1aの先端から当該被しごきチューブCまでの間の液体流路の圧力である脱血圧を算出可能とされているのである。
上記実施形態によれば、第1の実施形態と同様、校正手段12は、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL9及び動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設部位より先端1aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの先端(1aa、1ba)を開放させた状態、且つ、補充ラインL9を開状態としつつ動脈側血液回路1aにおける補充ラインL9の接続部位より先端1aa側の液体流路を閉止して血液ポンプ3を駆動させることにより当該圧力検出手段11の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値(Va)と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段11の検出値(Vb)とに基づいて当該圧力検出手段11の校正を行うので、動脈側血液回路1aの先端1aaと静脈側血液回路1bの先端1baとを接続させることなく、圧力検出手段11の校正を良好且つ精度よく行わせることができる。
特に、本実施形態に係る補充ラインL9は、所定量の生理食塩液が収容された収容バッグBに接続されるとともに、通常圧状態形成工程の際、当該収容バッグBから生理食塩液を補充液として補充し得るので、プライミング時や補液時にプライミング液又は補液としての生理食塩液を補充する機能と、校正時に補充液としての生理食塩液を補充する機能とを兼ね備えることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば図11、12に示すように、ステータ13と、当該ステータ13内で回転駆動可能なロータ14と、該ロータ14に形成されたローラ15(しごき部)と、上下一対のガイドピン16と、上流側把持手段17’と、下流側把持手段18と、変位検出手段としての圧力トランスデューサ11a’とを有した血液ポンプ3’としてもよい。なお、血液ポンプ3’における先の実施形態と同様の構成部品には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
上流側把持手段17’は、血液ポンプ3’におけるステータ13の取付凹部13aに取り付けられた被しごきチューブCのうち上流側(動脈側血液回路1aの先端側が接続される部位)を把持するためのもので、図12に示すように、被しごきチューブCを径方向に押圧して把持し得る把持片19と、該把持片19を被しごきチューブC側に付勢するねじりバネ20(付勢手段)とを有する。
変位検出手段としての圧力トランスデューサ11a’は、被しごきチューブCにおける上流側把持手段17’で把持された部位の径方向の変位を検出可能なもので、本実施形態においては、被しごきチューブCを挟んで把持片19と対向した部位に配設され、当該把持片19にて押圧された被しごきチューブCの側面に付与される圧力を検出し、当該検出された圧力に基づいて被しごきチューブCの径方向の変位を検出するものとされている。
すなわち、患者から血液を採取して動脈側血液回路1aにて流動させる際、当該動脈側血液回路1aの先端1aaと血液ポンプ3’との間で陰圧が生じると、被しごきチューブC内の液圧が低下し、当該被しごきチューブCにおける上流側把持手段17’で把持された部位が径方向に変位しようとする(径が小さくなろうとする)ので、圧力トランスデューサ11a’に対する接触面積が小さくなって、当該圧力トランスデューサ11a’により検出される圧力が低下することとなる。かかる圧力の低下を検出することにより、動脈側血液回路1aに陰圧が生じていることを検出することができるのである。
本実施形態に係る圧力トランスデューサ11a’(変位検出手段)は、第1の実施形態と同様、配線等が延設されて圧力算出手段11bと電気的に接続されている。かかる圧力算出手段11bは、例えば透析装置本体に配設されたマイコン等から成るもので、圧力トランスデューサ11a’(変位検出手段)で検出された被しごきチューブCの径方向の変位に基づいて、動脈側血液回路1a(液体流路)の圧力を算出し得るよう構成されている。すなわち、圧力トランスデューサ11a’(変位検出手段)及び圧力算出手段11bにより、本発明の圧力検出手段が構成されているのである。
そして、先の実施形態と同様、校正手段12によって陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程が行われ、圧力検出手段としての圧力トランスデューサ11a’(変位検出手段)及び圧力算出手段11bを校正し得るよう構成されている。このように、把持手段(上流側把持手段17’)は、被しごきチューブCを径方向に押圧して把持し得る把持片19と、該把持片19を被しごきチューブC側に付勢するねじりバネ20(付勢手段)とを有するとともに、変位検出手段は、被しごきチューブCを挟んで把持片19と対向した部位に配設され、当該把持片19にて押圧された被しごきチューブCの側面に付与される圧力を検出し、当該検出された圧力に基づいて被しごきチューブCの径方向の変位を検出するので、血液ポンプ3’における変位検出手段が被しごきチューブCに対する押圧力を受ける機能と、動脈側血液回路1aにおける血液ポンプ3’より先端1aa側の流体流路の圧力を検出する機能とを兼ね備えることができる。
また、本実施形態においては、圧力検出手段が何れも血液ポンプに配設されているが、動脈側血液回路1aにおける血液ポンプの配設位置より先端1aa側の所定部位に取り付けられ、当該所定部位の液体流路の圧力を検出し得るものであれば、他の形態のものであってもよい。また、補充ラインは、動脈側血液回路1aにおける圧力検出手段11の配設位置より先端1aa側に接続され、所定の補充液を当該動脈側血液回路1aに補充し得るものであれば、透析液を補充液として補充する補充ラインL8、生理食塩液を補充液として補充する補充ラインL9とは相違するラインであってもよい。
校正手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、少なくとも動脈側血液回路における圧力検出手段の配設部位より先端側の液体流路を閉止して血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、補充ラインを開状態としつつ動脈側血液回路における補充ラインの接続部位より先端側の液体流路を閉止して血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程とを行わせ、陰圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値と通常圧状態形成工程で得られた圧力検出手段の検出値とに基づいて当該圧力検出手段の校正を行う血液浄化装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
1 血液回路(液体流路)
1a 動脈側血液回路
1b 静脈側血液回路
2 ダイアライザ(血液浄化器)
3、3’ 血液ポンプ
4 動脈側エアトラップチャンバ
5 静脈側エアトラップチャンバ
6 複式ポンプ
7 除水ポンプ
8 加圧ポンプ
9 脱ガスチャンバ
10 制御手段
11 圧力検出手段
12 校正手段
13 ステータ
14 ロータ
15 ローラ(しごき部)
16 ガイドピン
17、17’ 上流側把持手段
18 下流側把持手段
19 把持片
20 ねじりバネ(付勢手段)
21 把持片
22 ねじりバネ

Claims (9)

  1. それぞれ先端に穿刺針が接続可能で内部に液体流路を備える動脈側血液回路及び静脈側血液回路を有し、両者の液体流路を介して患者の血液を体外循環させ得る血液回路と、
    前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の基端にそれぞれ接続され、前記血液回路にて体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、
    前記動脈側血液回路に接続された被しごきチューブと、
    前記被しごきチューブを径方向に圧縮しつつ長手方向にしごくことにより当該被しごきチューブの内部に血液を流動させ得る血液ポンプと、
    前記動脈側血液回路における前記血液ポンプの配設位置より先端側の所定部位に取り付けられ、当該所定部位の液体流路の圧力を検出するための圧力検出手段と、
    前記動脈側血液回路における前記圧力検出手段の配設位置より先端側に接続され、所定の補充液を当該動脈側血液回路に補充し得る液体流路を内部に備える補充ラインと、
    前記圧力検出手段を校正する校正手段と、
    を具備した血液浄化装置において、
    前記校正手段は、
    前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、少なくとも前記動脈側血液回路における前記圧力検出手段の配設部位より先端側の液体流路を閉止して前記血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を陰圧状態とする陰圧状態形成工程と、
    前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態、且つ、前記補充ラインを開状態としつつ前記動脈側血液回路における前記補充ラインの接続部位より先端側の液体流路を閉止して前記血液ポンプを駆動させることにより当該圧力検出手段の配設部位を通常圧状態とする通常圧状態形成工程と、
    を行わせ、前記陰圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値と前記通常圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値とに基づいて当該圧力検出手段の校正を行うことを特徴とする血液浄化装置。
  2. 前記校正手段は、前記陰圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値と、前記通常圧状態形成工程で得られた前記圧力検出手段の検出値とに基づいて検量線を取得し、当該検量線に基づいて前記圧力検出手段の校正を行うことを特徴とする請求項1記載の血液浄化装置。
  3. 前記圧力検出手段は、
    前記被しごきチューブの径方向の変位を検出する変位検出手段と、
    該変位検出手段で検出された前記被しごきチューブの径方向の変位に基づいて、前記所定部位の液体流路の圧力を算出し得る圧力算出手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の血液浄化装置。
  4. 前記血液ポンプは、当該血液ポンプに取り付けられた前記被しごきチューブを把持するための把持手段を具備するとともに、前記変位検出手段は、当該把持手段で把持された部位の径方向の変位を検出可能とされたことを特徴とする請求項3記載の血液浄化装置。
  5. 前記把持手段は、前記被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を前記被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、前記変位検出手段は、当該付勢手段の固定端側に付与される荷重を検出し、当該検出された荷重に基づいて前記被しごきチューブの径方向の変位を検出することを特徴とする請求項4記載の血液浄化装置。
  6. 前記把持手段は、前記被しごきチューブを径方向に押圧して把持し得る把持片と、該把持片を前記被しごきチューブ側に付勢する付勢手段とを有するとともに、前記変位検出手段は、前記被しごきチューブを挟んで前記把持片と対向した部位に配設され、当該把持片にて押圧された被しごきチューブの側面に付与される圧力を検出し、当該検出された圧力に基づいて前記被しごきチューブの径方向の変位を検出することを特徴とする請求項4記載の血液浄化装置。
  7. 前記補充ラインは、前記血液浄化手段に透析液を導入する透析液導入ラインに接続されるとともに、前記通常圧状態形成工程の際、当該透析液導入ラインから透析液を補充液として補充し得ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の血液浄化装置。
  8. 前記補充ラインは、所定量の生理食塩液が収容された収容バッグに接続されるとともに、前記通常圧状態形成工程の際、当該収容バッグから生理食塩液を補充液として補充し得ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の血液浄化装置。
  9. 前記校正手段は、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端を開放させた状態の前記血液回路にプライミング液を充填させるプライミング工程の後、前記陰圧状態形成工程及び通常圧状態形成工程を順次行わせるとともに、当該通常圧状態形成工程の後に前記圧力検出手段の校正を終了させることを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載の血液浄化装置。
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