JP2015080595A - 血液透析装置 - Google Patents

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勝則 正岡
章吾 上戸
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章吾 上戸
英次 金津
Eiji Kanatsu
英次 金津
幸次 中馬越
Koji Nakamagoshi
幸次 中馬越
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Abstract

【課題】逆濾過方式の血液透析装置をベースとし、積層型ダイアライザー等を使用しても透析治療の複数の工程を自動的に連続して行うことができるようにする。【解決手段】血液透析装置1は、一端が透析液導入ライン41に接続され、他端が動脈側血液回路20に接続された送液ライン50と、透析液導入ライン41において送液ライン50が接続された部分よりも透析液流れ方向下流側に設けられ、透析液導入ライン41の透析液の流量を絞る流量絞り手段51とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、透析治療を行うための血液透析装置に関するものである。
従来より、透析治療装置は、ダイアライザーと、患者の血液が流通する血液回路と、透析液が流通する透析液回路とを備えている。そして、血液回路の2カ所を患者の血管に直接接続して体外循環を維持しつつ、この血液回路の途中に設けたダイアライザーの血液側のコンパートメントに血液を流入させ、一方、ダイアライザーの透析液側のコンパートメントには、透析液回路によって透析液を流入させる。ダイアライザーの内部には、両コンパートメントを仕切るように透析膜が設けられており、透析膜の両側の濃度勾配に応じた粒子の拡散移動によって不要物質の除去や不足物質の補充が行われる。
近年では、透析実施前の回路の空気抜きや回路内洗浄を行なう工程(プライミング工程)や患者の血液を血液回路内に導入する工程(脱血工程)、透析工程、透析中に患者の血圧が下がった場合などに補液を行って血圧を維持する工程(補液工程)、透析治療後血液回路内の血液を患者の体内に戻す工程(返血工程)などの各工程を、血液回路内の透析液の流れを制御することで医療従事者が個別の操作をすることなく連続して自動的に行えるように構成された自動血液透析装置が開発されている。
自動血液透析装置は、大別すると、透析液をダイアライザーを介して血液回路に流入させる逆濾過方式の装置と、透析液をダイアライザーを介さずに血液回路に直接流入させるオンライン方式の装置の2種類がある。
逆濾過方式の血液透析装置は、例えば特許文献1に開示されており、除水/逆濾過ポンプによってダイアライザーの両コンパートメントの圧力差を調整するように構成されている。ダイアライザーの透析液側のコンパートメントの圧力を血液側のコンパートメントよりも高めることで透析液をダイアライザーを介して血液回路に流入させることが可能になり、反対に、ダイアライザーの透析液側のコンパートメントの圧力を血液側のコンパートメントよりも低くすることで血液からの除水を行うことが可能になる。
一方、オンライン方式の血液透析装置は、例えば特許文献2に開示されており、補液ポンプ及び送液ラインによって血液回路に透析液を直接流入させるように構成されている。
特開2002−325873号公報 特開2004−313522号公報
逆濾過方式の血液透析装置では、例えば補液工程においてダイアライザーで濾過した後の透析液を体内に導入できるため、万が一、透析液に菌やウイルス等が含まれていた場合でもそれが患者の体内に侵入してしまうのを未然に防止でき、安全性の面で好ましい。
ところが、逆濾過方式の血液透析装置で逆濾過を行う場合には、上述したようにダイアライザーの透析液側のコンパートメントの圧力を血液側のコンパートメントに比べて高くするのであるが、例えば患者の症状や状態等に応じて積層型ダイアライザーを使用しなければならないと仮定したとき、積層型ダイアライザーは複数の透析膜が積層配置された構造となっているので、ダイアライザーの透析液側のコンパートメントの圧力を血液側のコンパートメントに比べて高くすると、透析膜同士が密着してしまって本来なら血液が流れるべき流路が塞がり、液体が通過できない状態になる。こうなると、透析治療の複数の工程を自動的に連続して行うことができなくなるという問題がある。UFRの低いI型、II型ダイアライザーを逆濾過方式の血液透析装置に使用した場合にも同様に液体の流路が確保できなくなるという問題が生じる。
つまり、逆濾過方式の血液透析装置では、積層型ダイアライザー、UFRの低いダイアライザーを使用することができないので、透析医療機関では、様々な患者に対応するためにオンライン方式の血液透析装置を別途導入しなければならない。このため設備費の高騰を招いていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、菌やウイルスの侵入防止の点で安全性の高い逆濾過方式の血液透析装置をベースとし、積層型ダイアライザーやUFRの低いダイアライザー等を使用しても透析治療の複数の工程を自動的に連続して行うことができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、透析液をダイアライザーの透析液側のコンパートメントに導入するための透析液導入ラインに送液ラインを接続しておき、透析液導入ラインにおける送液ラインとの接続部よりも下流側で透析液の流量を絞ることにより、透析液導入ラインを流れる透析液を送液ラインに分流させ、送液ラインから血液回路にオンラインで導入できるようにした。
第1の発明は、
透析膜を内部に備え、血液を導入する血液導入口、導入した血液を導出する血液導出口、透析液を導入する透析液導入口及び導入した透析液を導出する透析液導出口が形成されるとともに、上記血液導入口から導入した血液と上記透析液導入口から導入した透析液とを上記透析膜を介して接触させて透析を実行するように構成されたダイアライザーと、
上記ダイアライザーの血液導入口に接続されるとともに、血液ポンプが設けられた動脈側血液回路と、
上記ダイアライザーの血液導出口に接続された静脈側血液回路と、
上記ダイアライザーの透析液導入口に接続されるとともに、透析液を該透析液導入口に導入させるための透析液送給手段を有する透析液導入ラインと、
上記ダイアライザーの透析液導出口に接続されるとともに、透析液を該透析液導出口から導出させるための透析液排出手段を有する透析液導出ラインと、
上記透析液導入ラインまたは上記透析液導出ラインに、上記透析液送給手段または上記透析液排出手段をバイパスして透析液を流すように設けられるとともに、上記ダイアライザーの内部における透析液圧を変更することによって除水及び逆濾過を行うための除水/逆濾過ポンプを有する透析液バイパス回路とを少なくとも備えた血液透析装置であって、
一端が上記透析液導入ラインにおいて上記透析液送給手段よりも透析液流れ方向下流側に接続され、他端が上記動脈側血液回路または上記静脈側血液回路に接続された送液ラインと、
上記透析液導入ラインにおいて上記送液ラインが接続された部分よりも透析液流れ方向下流側に設けられ、該透析液導入ラインの透析液の流量を絞る流量絞り手段とをさらに備えていることを特徴とする。
この構成によれば、除水/逆濾過ポンプの作用によってダイアライザーの内部における透析液圧を変更することで、血液中から除水を行ったり、透析液を透析膜を介して血液中に導入する補液を行うことが可能になり、逆濾過方式での運転が行える。
一方、積層型ダイアライザーやUFRの低いダイアライザー等が使用されていると、上述したようにダイアライザーの透析液側のコンパートメントの圧力を血液側のコンパートメントに比べて高くしたときに液体が通過できない状態になることがある。この発明では、透析液導入ラインに送液ラインを接続し、さらにその透析液導入ラインには下流側に流量絞り手段が設けられているので、透析液導入ラインの透析液が流量絞り手段で絞られた分、送液ラインから動脈側血液回路または静脈側血液回路に導入される。これにより、積層型ダイアライザー等が使用されていても、補液工程が可能になるとともに、プライミング工程も可能になり、一連の工程が自動で行えるようになる。
尚、本発明は、積層型ダイアライザーの他にも、UFRの低いI型、II型ダイアライザーを使用する場合に適している。
第2の発明は、第1の発明において、
上記血液ポンプ及び上記除水/逆濾過ポンプを制御する制御装置を備え、
上記制御装置は、上記血液ポンプを上記除水/逆濾過ポンプと連動させてプライミング工程、急速補液工程及び返血工程を行うように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、血液ポンプと除水/逆濾過ポンプを協働させることで、各工程が適切に行われるようになる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
プライミング工程、急速補液工程及び返血工程において、上記除水/逆濾過ポンプは、上記流量絞り手段によって絞られる透析液流量未満の流量の透析液を上記透析液バイパス回路によってバイパスさせるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、透析液導入ラインを流れる透析液を送液ラインに確実に流入させて動脈側血液回路または静脈側血液回路に導入することが可能になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記流量絞り手段の絞り量を制御する制御装置を備え、
上記制御装置は、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程時にのみ上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞り、それら工程以外の工程では上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞らないように上記流量絞り手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程以外の透析実行中には、透析液導入ラインの透析液の流量が絞られないので、透析実行中の血液濾過に影響を及ぼすことはない。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、
上記流量絞り手段の絞り量を制御する制御装置を備え、
上記透析液導入ラインまたは上記透析液導出ラインには、透析液圧を検出する透析液圧センサが設けられ、
上記制御装置は、上記透析液圧センサが所定値以上の液圧を検出した場合には上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞り、上記透析液圧センサが所定値未満の液圧を検出した場合には上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞らないように、上記流量絞り手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、例えば積層型ダイアライザーが使用されていて、逆濾過を行った場合には積層型ダイアライザーの流路が塞がって透析液導入ラインまたは透析液導出ラインの透析液圧が所定値以上になることがある。この場合に透析液導入ラインの透析液の流量を絞ることで、オンライン方式のように透析液の流れを制御することが可能になる。
第1の発明によれば、ダイアライザーに透析液を導入する透析液導入ラインに送液ラインを接続することによって動脈側血液回路または静脈側血液回路に透析液を導入可能にし、透析液導入ラインにおける送液ラインの接続部分よりも下流側に流量絞り手段を設けている。これにより、積層型ダイアライザー等を使用しても補液工程やプライミング工程が可能になり、一連の工程を自動で連続して行うことができる。
第2の発明によれば、血液ポンプを除水/逆濾過ポンプと連動させてプライミング工程、急速補液工程及び返血工程を行うように構成したので、各工程を適切に行うことができる。
第3の発明によれば、透析液導入ラインを流れる透析液を送液ラインに確実に流入させて動脈側血液回路または静脈側血液回路に導入することができる。
第4の発明によれば、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程時にのみ透析液導入ラインの透析液の流量を絞るようにしたので、流量絞り手段が血液濾過に影響を及ぼさないようにすることができる。
第5の発明によれば、透析液導入ラインまたは透析液導出ラインの透析液圧が所定値以上の場合に透析液導入ラインの透析液の流量を絞るように構成したので、例えば積層型ダイアライザーが使用されていて逆濾過を行った場合に、オンライン方式のように透析液の流れを制御することができ、各工程を自動的に行うことができる。
本発明の実施形態に係る血液透析装置の概略構成を示す図である。 血液透析装置のブロック図である。 プライミング静脈側工程を示す図1相当図である。 プライミング両側工程を示す図1相当図である。 急速補液工程を示す図1相当図である。 返血工程を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る血液透析装置1の概略構成を示す図である。血液透析装置1は、腎不全患者や薬物中毒患者の血液を浄化するとともに、血液中の余分な水分を除去し、必要に応じて血液中に水分を補充(補液)することができるように構成されている。
また、この実施形態の血液透析装置1は、プライミング工程、脱血工程、急速補液工程、返血工程などの各工程を、透析液の流れを制御することで連続して自動的に行なうように構成された自動血液透析装置である。
血液透析装置1は、血液透析器としてのダイアライザー5と、動脈側血液回路20と、静脈側血液回路30と、透析液回路40と、送液ライン50と、ニードルバルブ(流量絞り手段)51と、透析液バイパス回路60と、制御装置65(図2に示す)とを備えている。動脈側血液回路20と静脈側血液回路30とで血液回路が構成されている。
ダイアライザー5は、動脈側血液回路20と静脈側血液回路30との間に設けられる従来周知のものであり、本発明では、積層型ダイアライザー、UFRが低いI型、II型ダイアライザー、UFRが高いダイアライザーを使用することができる。
ダイアライザー5の内部には、図示しないが、透析膜が設けられている。ダイアライザー5の内部は、透析膜で仕切られることで、透析膜内側(血液側)のコンパートメントと、透析膜外側(透析液側)のコンパートメントとが形成されている。ダイアライザー5は、透析膜内側のコンパートメントに血液を導入させるための血液導入口5aと、透析膜内側のコンパートメントから血液を導出させる血液導出口5bと、透析膜外側のコンパートメントに透析液を導入させる透析液導入口5cと、透析膜外側のコンパートメントから透析液を導出させる透析液導出口5dとを有している。
動脈側血液回路20は、血液が流通するチューブ21を備えており、透析実行時におけるチューブ21の血液流れ方向下流側となる端部がダイアライザー5の血液導入口5aに接続されている。動脈側血液回路20は、患者の血管に穿刺される針が接続される動脈側接続部21aと、チューブ21内の気泡の有無を検出する動脈側気泡検知器21bと、チューブ21をしごくことによって血液を送る血液ポンプ21cとをさらに有している。血液ポンプ21cは、制御装置65により制御され、正転、逆転の切り替え、回転速度(単位時間当たりの送給量)の変更が可能となっている。
また、図示しないが、動脈側血液回路20には、シリンジポンプを接続することもできる。シリンジポンプは、血液透析中に必要な薬剤を患者に投与するために用いられる一般的な装置であるため、詳細な説明は省略する。
静脈側血液回路30も血液が流通するチューブ31を備えており、透析実行時におけるチューブ31の血液流れ方向上流側となる端部がダイアライザー5の血液導出口5bに接続されている。静脈側血液回路30は、患者の血管に穿刺される針が接続される静脈側接続部31aと、チューブ31内の気泡の有無を検出する静脈側気泡検知器31bと、点滴筒31cと、気泡検知器用クランプ31dと、オーバーフローライン31eと、自動プライミング用クランプ31fとを有している。動脈側接続部21aと静脈側接続部31aとは、両接続部21a、31aを直接接続する、いわゆる短絡状態(図1に示す状態)にすることができるようになっている。
気泡検知器用クランプ31dは、静脈側気泡検知器31bよりも血液流れ方向下流側に設けられており、制御装置65により制御されてチューブ31を閉塞した閉状態(クランプ状態)と、開放した開状態(非クランプ状態)とに切り替えられる。気泡検知器用クランプ31dは、静脈側気泡検知器31bにより気泡が検出された場合に閉状態とされ、通常時は開状態である。
オーバーフローライン31eは、点滴筒31cに接続されており、プライミング工程で静脈側血液回路30内に流入している液体を排液するためのラインである。自動プライミング用クランプ31fは、オーバーフローライン31eに設けられており、制御装置65により制御されてオーバーフローライン31eを閉塞した閉状態と、開放した開状態とに切り替えられる。
透析液回路40は、透析液をダイアライザー5に導入させる透析液導入ライン41と、透析液をダイアライザー5から導出する透析液導出ライン42と、チャンバ43とを有している。
チャンバ43は、透析液を一旦貯留しておくためのものであり、外部の透析液生成装置(図示せず)に対し、透析液供給管A1及び透析液排出管A2を介して接続されている。
透析液導入ライン41は、透析液が流通するチューブ41aを備えており、チューブ41aの透析液流れ方向下流端は、ダイアライザー5の透析液導入口5cに接続されている。透析液導入ライン41は、チャンバ43の透析液をダイアライザー5の透析液導入口5cに導入させるための透析液導入ポンプ(透析液送給手段)41bを有している。透析液導入ポンプ41bは、血液ポンプ21cと同様に制御装置65によって制御される。
透析液導出ライン42は、透析液が流通するチューブ42aを備えており、チューブ42aの透析液流れ方向上流端は、ダイアライザー5の透析液導出口5dに接続されている。透析液導出ライン42は、ダイアライザー5の透析液導出口5dから透析液を導出させてチャンバ43に送るための透析液排出ポンプ(透析液排出手段)42bと、透析液導出ライン42内における透析液の圧力を検出するための透析液圧センサ(透析液圧検出部)42cとを有している。透析液排出ポンプ42bは、血液ポンプ21cと同様に制御装置65によって制御される。また、透析液圧センサ42cは制御装置65に接続され、検出した液圧値を出力するように構成されている。
送液ライン50は、透析液を動脈側血液回路20に直接供給するためのラインであり、チューブで構成されている。この送液ライン50によってオンライン運転が実現される。送液ライン50の透析液流れ方向上流端(一端)は、透析液導入ライン41において透析液導入ポンプ41bよりも透析液流れ方向下流側に接続されている。送液ライン50の透析液流れ方向下流端(他端)は、動脈側血液回路20に接続されており、動脈側血液回路20における送液ライン50の接続部分は、血液ポンプ21cとダイアライザー5の血液導入口5aとの間の部分である。
透析液バイパス回路60は、透析液導出ライン42に設けられており、透析液排出ポンプ42b及びチャンバ43をバイパスして透析液を流すことができるように構成されている。すなわち、透析液バイパス回路60を構成する配管L1は、その一端が透析液導出ライン42の透析液排出ポンプ42bよりも透析液流れ方向上流側に接続され、他端が透析液排出管A2に接続されている。
尚、透析液バイパス回路60は、透析液導入ライン41に設けることもできる。この場合、配管L1は、その一端が透析液導入ライン41の透析液導入ポンプ41bよりも透析液流れ方向下流側に接続し、他端が透析液供給管A1に接続すればよい。
透析液バイパス回路60は、ダイアライザー5の内部における透析膜外側のコンパートメントの透析液圧を変更することによって除水及び逆濾過を行うための除水/逆濾過ポンプP1を有している。除水/逆濾過ポンプP1は、配管L1の中途部に設けられている。除水/逆濾過ポンプP1は、制御装置65により制御され、透析液排出管A2の透析液を透析液導出ライン42のチューブ42aに流入させるように作動し、そのときの透析液の流量を変更することもできるようになっている。
ニードルバルブ51は、透析液導入ライン41において送液ライン50が接続された部分よりも透析液流れ方向下流側に設けられており、透析液導入ライン41を流通する透析液の流量を絞るための流量絞り手段である。ニードルバルブ51は、オリフィス等の固定絞りであってもよいし、電磁弁等の可変絞りであってもよい。ニードルバルブ51による絞り量は、任意に設定しておくことができるが、透析液導入ライン41のニードルバルブ51よりも下流側へ流れる流量の方が送液ライン50へ流れる流量よりも多くなるようにしておくのが好ましい。具体的な絞り量は後述する。
図2に示す制御装置65は、所定のプログラムに従って動作するマイクロコンピュータ等で構成されたものである。制御装置65には、操作者が操作する操作ボタン66等が接続されている。操作ボタン66は、例えば透析開始ボタン、各種設定ボタン等である。
制御装置65は、透析液圧センサ42c、動脈側気泡検知器21b、静脈側気泡検知器31b等から入力される信号、及び操作者による操作ボタン66の操作を検出し、これらに基づいて、血液ポンプ21c、透析液導入ポンプ41b、透析液排出ポンプ42b、除水/逆濾過ポンプP1、自動プライミング用クランプ31f及び気泡検知器用クランプ31dを制御する。
制御装置65は、逆濾過速度検出部65aを有している。この逆濾過速度検出部65aは、逆濾過がどの程度の速度(ml/min)で行われているか検出するためのものである。具体的には、逆濾過速度検出部65aは、透析液圧センサ42cから出力される透析液圧と、除水/逆濾過ポンプP1による透析液の送給流量とに基づいて得る。除水/逆濾過ポンプP1による透析液の送給流量は、除水/逆濾過ポンプP1の回転速度から得ることができる。そして、逆濾過速度検出部65aで得られた逆濾過速度を制御することにより、結果として透析液圧が変化することになる。この透析液圧の変化を透析液圧センサ42cでモニタリングしておき、除水/逆濾過ポンプP1を制御することで逆濾過速度を変化させ、これにより透析液圧を制御することができるようになっている。
制御装置65は、動脈側血液回路20、静脈側血液回路30及びダイアライザー5を洗浄し清浄化するとともに内部の空気を除去する準備工程であるプライミング工程、穿刺後に患者の血液を動脈側血液回路20及び静脈側血液回路30に充填させて体外循環させる脱血工程、脱血工程に続いて行われる透析工程、透析治療中における急速補液工程、動脈側血液回路20及び静脈側血液回路30内の血液を患者の体内に戻す返血工程を行う。
本実施形態では、プライミング工程として、図3に示すプライミング静脈側工程と、図4に示すプライミング両側工程との両方を行うことができるようになっている。
プライミング静脈側工程は、図3に示すように、自動プライミング用クランプ31fを開状態にし、気泡検知器用クランプ31dを閉状態にする。また、動脈側接続部21aと静脈側接続部31aとは短絡状態にしておく。
透析液導入ポンプ41b及び透析液排出ポンプ42bを作動させるとともに、除水/逆濾過ポンプP1を作動させる。このとき、例えば、透析液導入ポンプ41b及び透析液排出ポンプ42bの送給量を600ml/minとし、除水/逆濾過ポンプP1の送給方向を透析液流れ方向上流方向として送給量を100ml/minとする。血液ポンプ21cは停止させておく。
透析液導入ライン41には、ニードルバルブ51が設けられていて透析液導入ライン41が絞られているので、その絞り量に対応する分量の透析液が送液ライン50に分流する。送液ライン50への分流量が150ml/minとなるようにニードルバルブ51の絞り量が設定されている。したがって、ダイアライザー5の透析液導入口5cに導入する透析液の流量は450ml/minとなり、透析液導出口5dから導出する透析液の流量は500ml/minとなるので、ダイアライザー5の透析膜外側のコンパートメントの圧力は、常時陰圧となる。これにより、積層型ダイアライザーの透析膜間の流路が確保されるので、透析膜間に血液の流通が可能になる。
送液ライン50へ分流した透析液は、動脈側血液回路20に流入する。血液ポンプ21cが停止しているので、動脈側血液回路20に流入した透析液は、ダイアライザー5側へ流れて血液導入口5aからダイアライザー5内の透析膜内側コンパートメントに導入される。このとき、ダイアライザー5の透析膜外側のコンパートメントの圧力が陰圧となっていて透析膜間の流路が確保されているので、透析膜内側コンパートメント内の透析液は、血液導出口5bから導出される。そして、静脈側血液回路30に流入し、オーバーフローライン31eから排出される。
プライミング両側工程は、図4に示すように血液ポンプ21cを透析時と逆回転、即ち、動脈側血液回路20内の液体を透析時の血液流れ方向上流側に送るように作動させる点でプライミング静脈側工程と異なっており、他はプライミング静脈側工程と同じである。
プライミング両側工程では、血液ポンプ21cを透析時と逆回転させているので、送液ライン50から動脈側血液回路20に流入した透析液は、動脈側血液回路20の動脈側接続部21aを介して静脈側血液回路30に流入する。そして、点滴筒31cを通り、オーバーフローライン31eから排出される。血液ポンプ21cによる透析液の送給量は任意に設定することができ、この実施形態では、ダイアライザー5側へ流れる透析液の量が動脈側血液回路20の動脈側接続部21a側へ流れる量よりも多くなるように設定されている。これにより、ダイアライザー5の洗浄が短時間で確実に行われるようになる。
急速補液工程では、図5に示すように透析中に行われる工程であるので自動プライミング用クランプ31fを閉状態にし、気泡検知器用クランプ31dを開状態にする。また、動脈側血液回路20の動脈側接続部21aと静脈側接続部31aとは穿刺針を介して患者の血管に穿刺しておく。さらに、血液ポンプ21cは、透析時と同方向に回転させる。血液ポンプ21cによる血液の送給量は150ml/minとしている。透析液導入ポンプ41b、透析液排出ポンプ42b及び除水/逆濾過ポンプP1は、プライミング静脈側工程と同様に作動させる。したがって、ダイアライザー5の透析膜外側のコンパートメントの圧力は、常時陰圧となる。
送液ライン50に分流する透析液の流量は、150ml/minであり、この送液ライン50に分流した透析液は、動脈側血液回路20に流入して血液に混合した後、ダイアライザー5及び点滴筒31cを経て患者に注入されて補液が行われる。
返血工程では、図6に示すように、血液ポンプ21cを急速補液時(透析時)と逆回転、即ち、動脈側血液回路20内の液体を透析時の血液流れ方向上流側に送るように作動させる点で急速補液工程と異なっており、他は急速補液工程と同じである。
血液ポンプ21cによる送給量は、任意に設定することができ、この実施形態では、動脈側血液回路20の動脈側接続部21a側へ流れる量がダイアライザー5側へ流れる透析液の量よりも多くなるように設定されている。これにより、動脈側血液回路20の血液が、患者の動脈側及び静脈側にそれぞれ返血されることになる。
この実施形態では、除水/逆濾過ポンプP1は、ニードルバルブ51によって絞られる透析液流量未満の流量の透析液を透析液バイパス回路60によって透析液排出ポンプ42b及びチャンバ43をバイパスさせるようにしている。これにより、送液ライン50に透析液を分流させても、ダイアライザー5の透析膜外側のコンパートメントの圧力を常時陰圧に維持することができるので、プライミング工程等が確実に行われる。
以上説明したように、この実施形態に係る血液透析装置1によれば、ダイアライザー5に透析液を導入する透析液導入ライン41に送液ライン50を接続することによって動脈側血液回路20に透析液を導入可能にし、透析液導入ライン41における送液ライン50の接続部分よりも下流側にニードルバルブ51を設けている。これにより、積層型ダイアライザー等を使用しても補液工程やプライミング工程が可能になり、一連の工程を自動で連続して行うことができる。
また、ニードルバルブ51によって絞られる透析液流量未満の流量の透析液を、透析液バイパス回路60によって透析液排出ポンプ42b及びチャンバ43をバイパスさせるようにしているので、透析液導入ライン41を流れる透析液を送液ライン50に確実に流入させて動脈側血液回路20に導入することができる。
また、血液ポンプ21cを除水/逆濾過ポンプP1と連動させてプライミング工程、急速補液工程及び返血工程を行うように構成したので、各工程を適切に行うことができる。
UFRが高いダイアライザーの場合には、送液ライン50に分流する透析液の流量が除水/逆濾過ポンプP1による透析液のバイパス量よりも少なくなるように除水/逆濾過ポンプP1を制御することで、逆濾過を行うことができる。
尚、送液ライン50の下流端は、静脈側血液回路30に接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、流量絞り手段が固定絞りである場合について説明したが、これに限らず、可変絞りで構成してもよい。この場合、流量絞り手段が電磁弁等であり、この可変絞りを制御装置65によって制御する。制御装置65は、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程時にのみ透析液導入ライン41の透析液の流量を絞るように可変絞りを制御し、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程以外の工程(透析工程)では透析液導入ライン41の透析液の流量を絞らないように可変絞りを制御する。これにより、流量絞り手段が血液濾過に影響を及ぼさないようにすることができる。
また、制御装置65は、透析液圧センサ42cが所定値以上の液圧を検出した場合に透析液導入ライン41の透析液の流量を絞り、透析液圧センサ42cが所定値未満の液圧を検出した場合に透析液導入ライン41の透析液の流量を絞らないように可変絞りを制御するように構成してもよい。すなわち、可変絞りを絞らない状態(全開状態)にした場合には、ダイアライザー5の透析膜外側のコンパートメントの圧力が陽圧となるので、積層型ダイアライザーを使用した場合には透析膜間の流路が塞がり、このことで透析液導入ライン41の透析液の液圧が所定値以上になることがある。透析液圧センサ42cが所定値以上の液圧を検出した場合に透析液導入ライン41の透析液の流量を絞ることで送液ライン50を使用したプライミング工程や補液工程を行うことができる。つまり、逆濾過方式で動作していた血液透析装置1の動作をオンライン方式に切り替えることができる。
また、透析液圧センサ42cは、透析液導入ライン41に設けることも可能である。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る血液透析装置は、例えば積層型ダイアライザーを使用した血液透析治療に使用することができる。
1 血液透析装置
5 ダイアライザー
5a 血液導入口
5b 血液導出口
5c 透析液導入口
5d 透析液導出口
20 動脈側血液回路
21c 血液ポンプ
30 静脈側血液回路
41 透析液導入ライン
41b 透析液導入ポンプ(透析液送給手段)
42 透析液導出ライン
42b 透析液排出ポンプ(透析液排出手段)
42c 透析液圧センサ
50 送液ライン
51 ニードルバルブ(流量絞り手段)
60 透析液バイパス回路
65 制御装置
P1 除水/逆濾過ポンプ

Claims (5)

  1. 透析膜を内部に備え、血液を導入する血液導入口、導入した血液を導出する血液導出口、透析液を導入する透析液導入口及び導入した透析液を導出する透析液導出口が形成されるとともに、上記血液導入口から導入した血液と上記透析液導入口から導入した透析液とを上記透析膜を介して接触させて透析を実行するように構成されたダイアライザーと、
    上記ダイアライザーの血液導入口に接続されるとともに、血液ポンプが設けられた動脈側血液回路と、
    上記ダイアライザーの血液導出口に接続された静脈側血液回路と、
    上記ダイアライザーの透析液導入口に接続されるとともに、透析液を該透析液導入口に導入させるための透析液送給手段を有する透析液導入ラインと、
    上記ダイアライザーの透析液導出口に接続されるとともに、透析液を該透析液導出口から導出させるための透析液排出手段を有する透析液導出ラインと、
    上記透析液導入ラインまたは上記透析液導出ラインに、上記透析液送給手段または上記透析液排出手段をバイパスして透析液を流すように設けられるとともに、上記ダイアライザーの内部における透析液圧を変更することによって除水及び逆濾過を行うための除水/逆濾過ポンプを有する透析液バイパス回路とを少なくとも備えた血液透析装置であって、
    一端が上記透析液導入ラインにおいて上記透析液送給手段よりも透析液流れ方向下流側に接続され、他端が上記動脈側血液回路または上記静脈側血液回路に接続された送液ラインと、
    上記透析液導入ラインにおいて上記送液ラインが接続された部分よりも透析液流れ方向下流側に設けられ、該透析液導入ラインの透析液の流量を絞る流量絞り手段とをさらに備えていることを特徴とする血液透析装置。
  2. 請求項1に記載の血液透析装置において、
    上記血液ポンプ及び上記除水/逆濾過ポンプを制御する制御装置を備え、
    上記制御装置は、上記血液ポンプを上記除水/逆濾過ポンプと連動させてプライミング工程、急速補液工程及び返血工程を行うように構成されていることを特徴とする血液透析装置。
  3. 請求項1または2に記載の血液透析装置において、
    プライミング工程、急速補液工程及び返血工程において、上記除水/逆濾過ポンプは、上記流量絞り手段によって絞られる透析液流量未満の流量の透析液を上記透析液バイパス回路によってバイパスさせるように構成されていることを特徴とする血液透析装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の血液透析装置において、
    上記流量絞り手段の絞り量を制御する制御装置を備え、
    上記制御装置は、プライミング工程、急速補液工程及び返血工程時にのみ上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞り、それら工程以外の工程では上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞らないように上記流量絞り手段を制御することを特徴とする血液透析装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の血液透析装置において、
    上記流量絞り手段の絞り量を制御する制御装置を備え、
    上記透析液導入ラインまたは上記透析液導出ラインには、透析液圧を検出する透析液圧センサが設けられ、
    上記制御装置は、上記透析液圧センサが所定値以上の液圧を検出した場合には上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞り、上記透析液圧センサが所定値未満の液圧を検出した場合には上記透析液導入ラインの透析液の流量を絞らないように、上記流量絞り手段を制御することを特徴とする血液透析装置。
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