JP2010121806A - ガスライターの燃料吐出流量調整装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のガスライターの燃料吐出流量調整装置は、ノズルケースと、ノズルケースの下方に取り付けられたノズル底と、上記ノズルケースとノズル底とに内嵌され、付勢部材によって付勢された状態で移動可能に取り付けられたバーナーノズルと、ノズル底の底部に設けられた弁座部材と、バーナーノズルと弁座部材との間に配設される弁体と、微多孔膜を備えた微多孔膜フィルタと、微多孔膜フィルタを弁座部材との間に狭持固定する座金固定とを具備し、上記微多孔膜フィルタを上下層に不織布、中間層に微多孔膜を配設した三層構造に形成した。
【選択図】 図4
Description
即ち、微多孔膜の片面のみに不織布を貼設した構造の微多孔膜フィルタの場合には、微多孔膜フィルタの組付け作業の際に裏と表を間違える誤装着の問題が生ずる。
又、上記不織布を貼設する構成の場合には、不織布の厚さが微多孔膜フィルタの特性に重要な意味を持ち、不織布の厚さが薄過ぎると上述した単層構造の場合と同様に微多孔膜フィルタの取り扱いが困難になる。逆に不織布の厚さが厚過ぎると、不織布に液化したガスが滞留して、ガスライターの着火時に上記滞留した液化ガスが一気に気化し炎の燃焼炎高さが不安定になってしまう。
又、請求項2によるガスライターの燃料吐出流量調整装置は、請求項1に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、上記微多孔膜フィルタの厚さは0.2mm〜0.6mmであり、上記微多孔膜フィルタの直径は、2.8mm〜4.2mmであることを特徴とするものである。
又、請求項3によるガスライターの燃料吐出流量調整装置は、請求項1又は請求項2に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、上記弁座部材は、上記微多孔膜フィルタにおける燃料吐出流路の下流側に配設されており、
上記弁座部材の上記微多孔膜フィルタに対する当接面には、微多孔膜フィルタと共に燃料ガスの透過流量を決定する透過径を有する透過径凹部が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるガスライターの燃料吐出流量調整装置は、請求項3に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、上記座金部材は、上記微多孔膜フィルタにおける燃料吐出流路の上流側に配設されており、上記座金部材の中心には上記弁座部材の透過径より小さな内径の貫通穴が形成されていることを特徴とするものである。
まず、微多孔膜フィルタを上下層に不織布、中間層に微多孔膜を配設した三層構造に形成しているので、微多孔膜フィルタの剛性が増し、微多孔膜フィルタの取り扱いが容易になって微多孔膜フィルタの加工精度の向上と微多孔膜フィルタの組付け作業の簡便化が図られる。又、裏表が対称で、裏表の別がないから微多孔膜フィルタの裏表誤装着が防止され、使い勝手が向上する。
又、上記微多孔膜フィルタの厚さを0.2mm〜0.6mmに設定した場合には、微多孔膜フィルタの剛性が高まり、取り扱いが容易な程度な厚さとなる。又、不織布も適度な厚さになるため不織布に液化したガスが滞留し、着火時に上記滞留した液化ガスが一気に気化して炎が不安定になる現象が防止される。
又、上記微多孔膜フィルタの直径を2.8mm〜4.2に設定した場合には、既存のサイズのバルブないしバルブ取付けネジに対応でき、常温で3cm前後の燃焼炎高さを確保するのに必要な透過径が2mm前後であるのにも対応できるようになる。
又、上記弁座部材を微多孔膜フィルタの下流側に配設し、微多孔膜フィルタに対する当接面に燃料ガスの透過流量を決定する透過径を有する透過径凹部を形成した場合には、弁座部材に対して本来の弁座としての機能に加えて燃料ガスの透過流量を決定する機能を付加することが可能になり、部品の有効利用を図ることができる。
又、座金部材を微多孔膜フィルタの上流側に配設し、座金部材の中心に座金部材の透過径より小さな内径の貫通穴を形成した場合には、微多孔膜フィルタの所望の保持力を確保でき、微多孔膜フィルタへの安定した燃料ガスの供給も実行される。
又、上記ガスライターの燃料吐出流量調整装置を炎固定式の圧電着火方式のガスライターに適用した場合には、該圧電着火方式のガスライターに対する微多孔膜フィルタの組付け作業が容易になり、燃焼炎高さの安定した炎固定式の圧電着火方式のガスライターを安価に提供できるようになる。
又、上記ガスライターの燃料吐出流量調整装置を炎固定式のやすり着火方式のガスライターに適用した場合には、該やすり着火方式のガスライターに対する微多孔膜フィルタの組付け作業が容易になり、燃焼炎高さの安定した炎固定式のやすり着火方式のガスライターを安価に提供できるようになる。
以下、図1乃至図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明による燃料吐出流量調整装置を炎固定式の圧電着火方式ガスライターに適用した実施の形態を示す側断面図である。
このガスライター1は、まず、燃料タンク3を備えており、燃料タンク3は一例としてAS樹脂製で、燃焼タンク3内には液化石油ガス製の燃料ガスGが充填されている。上記燃料タンク3の上部には着火装置用開口部5と燃焼吐出流量調整装置用開口部7とが夫々形成されている。又、上記着火装置用開口部5には着火装置9が取り付けられており、本実施の形態では圧電着火方式の着火装置9が適用されている。
尚、図2は本実施の形態による燃料吐出流量調整装置を示す側断面図、図3は同上の分解した状態の側断面図、図4は同上の図2中のIV部を拡大して示す側断面図である。
尚、上記バーナーノズル29とノズル底27の軸方向の中心には軸方向に貫通するように燃料吐出流経路31が形成されている。
又、上記ノズルケース25の上部には内方に張り出すように係止部39が設けられており、上記係止突起37と係止部39との間には付勢部材の一例である圧縮コイルバネ41が縮設されている。
上記弁座部材45の下方、上記燃料吐出流路31の上流側の位置には、本発明の特徴的構成である微多孔膜フィルタ51が合成樹脂あるいは金属によって形成されている座金部材59を使用して取り付けられている。
又、微多孔膜フィルタ51の直径Dを2.8mm〜4.2mmとするのは、バルブ取付けネジ径が4〜6mmの既存のバルブサイズに対応でき、常温で3cm前後の燃焼炎高さを得る微多孔膜フィルタ51の透過径d1が2mm前後であるため、この透過径d1より大きくする必要があるからである。
この他、既存のガスライターにも装備されている風防67がバーナーノズル29の先端開口部33を覆うように設けられている。尚、本ガスライター1は炎固定式であるため、炎調整レバーは設けられていない。
即ち、操作者は燃料タンク3を包むように片手で軽く握った状態で押し釦11の上端面に親指等の適宜の指を掛け、圧電メカ15側に押し釦11を所定のストローク、押し下げる。
上記押し釦11の押下げ動作に伴ってノズルシフトレバー21が図1中、時計方向に回動して、バーナーノズル29を所定ストローク、圧縮コイルバネ41の付勢力に抗して上方に引き上げる。
一方、燃料タンク3内の燃料ガスGは燃料吸上げ芯65を伝って上方に向けて吸上げられ、座金部材59の貫通穴61を通って微多孔膜フィルタ51内に流入し、弁座部材45の当接面46に形成されている透過径凹部49を通ってノズル底27及びバーナーノズル29内の燃料吐出流路31に流入する。
又、燃料吐出流路31内に流入した燃料ガスGはそのガス圧で弁体43を上方に押し上げ、弁体43と弁座部材45との間に形成された隙間を通って弁座部材45側からバーナーノズル29側へと流入し、バーナーノズル29の先端開口部33から外部に放出される。
そして、上記放電によって発生した火花が放出された燃料ガスGに引火して所望の燃焼炎高さの炎を安定した状態で生成する。
まず、微多孔膜フィルタ51を上下層に不織布55、57、中間層に微多孔膜53を配設した三層構造に形成したことにより、微多孔膜フィルタ51の剛性が増し、微多孔膜フィルタ51の取り扱いが容易になって微多孔膜フィルタ51の加工精度の向上と微多孔膜フィルタ51の組付け作業の簡便化とが図られる。又、裏表が対称で、裏表の別がないから微多孔膜フィルタ51の裏表誤装着が防止されて使い勝手が向上する。
又、微多孔膜フィルタ51の直径Dを2.8mm〜4.2mmに設定した場合には、既存のサイズのバルブへの対応が可能になり、弁座部材45の当接面46に設けた透過径凹部49の採用によって部品の有効利用が図られる。
そして、このような燃焼吐出流量調整装置23を適用したガスライター1は、安定した燃焼炎高さを有する炎固定式の圧電着火方式のガスライターとして安価に提供することが可能になる。
以下、図6を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。図6は本発明による燃料吐出流量調整装置を炎固定式のやすり着火方式のガスライターに適用した実施の形態を示す側断面図である。
尚、本実施の形態によるガスライター100の基本的構成は上記第1の実施の形態と同様である。したがって、ここでは第2の実施の形態特有の構成を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して、その説明を省略する。
そして、該圧電メカ15の代わりに回転式のやすり111と、該やすり111に当接する発火石113と、該発火石113をやすり111側に付勢する発火石付勢バネ115とが設けられている。
そして、上記構成の着火装置109を使用する場合には、操作者は燃料タンク3を包むように片手で軽く握り、親指をやすり111の上に乗せて手前に回転させると同時にレバー作動釦117を下方に押し込む。
又、これとほとんど同時のタイミングでバーナーノズル29がノズルシフトレバー21の回動によって上方に引き上げられるため、上記と同様の燃料吐出流量調整装置23の動作が実行されてバーナーノズル29の先端開口部33から燃料ガスGが放出され、上記火花に引火して燃焼炎を生成する。
又、ガスライター1、100の構成部材の形状及び配置は上記実施の形態のものに限らず、適宜、変更が可能であり、微多孔膜53と付織布55の材料は同様の機能を有するものであれば上記実施の形態のものに限定されることなく他の種々の材料が適用可能である。
3 燃料タンク
5 着火装置用開口部
7 燃料吐出流量調整装置用開口部
9 着火装置
11 押し釦
15 圧電メカ
17 アース
19 放電極
21 ノズルシフトレバー
23 燃料吐出流量調整装置
25 ノズルケース
27 ノズル底
29 バーナーノズル
31 燃料吐出流路
33 先端開口部
35 首部
37 係止突起
39 係止部
41 圧縮コイルバネ
43 弁体
45 弁座部材
46 当接面
47 Oリング
49 透過径凹部
51 微多孔膜フィルタ
53 微多孔膜
55 不織布
57 不織布
59 座金部材
61 貫通穴
63 集熱筒
65 燃料吸上げ芯
67 風防
100 ガスライター
109 着火装置
111 やすり
113 発火石
115 発火石付勢バネ
117 レバー作動釦
G 燃料ガス
d1 透過径
d2 内径
t 厚さ
D 直径
Claims (4)
- 燃料タンクの上部に設けられた開口部に螺合・接続されたノズルケースと、
上記ノズルケースの下方に取り付けられたノズル底と、
上記ノズルケースとノズル底に内嵌され、付勢部材によって燃料吐出流路の上流側に付勢された状態で移動可能に取り付けられたバーナーノズルと、
上記ノズル底の底部に設けられた弁座部材と、
上記バーナーノズルと弁座部材との間に配設され、バーナーノズル内への燃料ガスの流入・停止を制御する弁体と、
上記燃料ガスの気化と上記バーナーノズル内への燃料ガスの透過流量の設定とに寄与する微多孔膜を備えた微多孔膜フィルタと、
上記微多孔膜フィルタを上記弁座部材との間に挟持固定する座金部材とを具備した炎固定式ガスライターの燃料吐出流量調整装置において、
上記微多孔膜フィルタは、上下層に不織布、中間層に微多孔膜を配設した三層構造に形成されていることを特徴とするガスライターの燃料吐出流量調整装置。 - 請求項1に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、
上記微多孔膜フィルタの厚さは0.2mm〜0.6mmであり、上記微多孔膜フィルタの直径は、2.8mm〜4.2mmであることを特徴とするガスライターの燃料吐出流量調整装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、
上記弁座部材は、上記微多孔膜フィルタにおける燃料吐出流路の下流側に配設されており、
上記弁座部材の上記微多孔膜フィルタに対する当接面には、微多孔膜フィルタと共に燃料ガスの透過流量を決定する透過径を有する透過径凹部が形成されていることを特徴とするガスライターの燃料吐出流量調整装置。 - 請求項3に記載のガスライターの燃料吐出流量調整装置において、
上記座金部材は、上記微多孔膜フィルタにおける燃料吐出流路の上流側に配設されており、
上記座金部材の中心には上記弁座部材の透過径より小さな内径の貫通穴が形成されていることを特徴とするガスライターの燃料吐出流量調整装置。
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