JP2010121530A - 排気処理装置 - Google Patents

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礼子 百目木
Yoshihisa Takeda
好央 武田
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智 平沼
Shinichi Saito
真一 斎藤
Yasuko Suzuki
康子 鈴木
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Abstract

【課題】低温域のおけるNOx浄化性能が向上し、排ガスの常時昇温、排ガス通路の断熱が不要であるため大幅な燃費悪化、搭載重量の増大の負担のない排気処理装置を提供する。
【解決手段】エンジンの排気通路上に、上流側から順にDPFと選択還元型触媒とが配設された排気処理装置において、前記DPFの上流側にNOを酸化する機能とNOxを吸着する機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒を設けるとともに、前記酸化触媒に吸着したNOx量が所定値を超えた場合にエンジンの排気ガス温度を昇温させるとともに、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxを脱離させる手段と、前記DPFの下流側且つ前記SCRの上流側の排気通路内に前記脱離したNOx量とエンジンから排出されるNOx量の和に相当する尿素水を噴霧する尿素水噴霧手段とを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気処理装置に関するものであり、特にエンジンの排気通路に連なり、上流側から順にDPF(Diesel Particulate Filter)と選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Ruduction)とが配設された排気処理装置に関するものである。
エンジンの排気ガスを処理する装置として、DPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置が用いられることがある。これは、図7に示したように前段酸化触媒102及びフィルタ104からなるDPFシステム110と、SCR触媒106及び後段酸化触媒108からなるSCRシステム112とから構成される。
このようなDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置においては、エンジン(不図示)で発生した排ガスは、まず前段酸化触媒102及びフィルタ104からなるDPFシステム110に送り込まれ、フィルタ104でPM(Particulate Matter)を捕集されて排出される。
また、前記フィルタ104の再生時には、前段酸化触媒102が活性化されて燃料供給ライン114より供給された燃料が前段酸化触媒102で酸化される際に発生する酸化熱によって排気が600℃以上に昇温され、該昇温された排気によってフィルタ104に捕集されたPMを燃焼させる。このとき、PMの燃焼によって発生するCOは、フィルタ104に触媒がコートされていない場合には、後述する後段酸化触媒108で無害なCOに転化される。
前記フィルタ104でPMを捕集された後の排ガスは、SCR触媒106に送り込まれる。また、SCR触媒106の上流側で尿素添加ライン116より尿素を添加し、該尿素が分解することによってNHが生成される。
前記NHは一旦SCR触媒上に吸着した後、排ガス中のNOxと以下の(1)〜(3)の反応式によって反応し、有害なNOxを無害なNへと転換させる。
NO+NO+2NH→2N+3HO ・・・(1)
4NO+4NH+O→4N+6HO ・・・(2)
6NO+8NH→7N+12HO ・・・(3)
さらに、SCR触媒106で反応できなかったNHは、同様にSCR触媒106で反応できなかったNOxと後段酸化触媒108でSCR触媒106と同様に(1)〜(3)の反応式によって反応し、NOxを無害なNへと転換させる。また、SCR触媒106上に吸着したNHは、温度上昇によりSCR触媒106より脱離し、後段酸化触媒で(4)の反応式によりNへと転化される。
4NH+3O→2N+6HO ・・・(4)
DPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置においては、NOx濃度が高くなる高速走行時は、SCR触媒入口温度も十分高温となり、高い浄化率を得ることができるが、例えば200℃以下といった低温域においては十分な浄化率を得ることは困難である。
そこで、特許文献1には、低温域においても十分な浄化率を得る方法として、内燃機関から排出される排気ガスを、NOを酸化する酸化活性機能と、NOxを吸着する吸着機能とを併せ持つ触媒の充填層に通過させた後、該排気ガス中に、アンモニア、炭酸アンモニウム、または尿素からなるアンモニア前駆体を添加し、その後、アンモニアによりNOxを還元する触媒と接触させる排気ガスの浄化方法が開示されている。これは、前記排気ガスをNOを酸化する酸化活性機能と、NOxを吸着する吸着機能とを併せ持つ触媒の充填層に通過させることで排気ガス中のNOをNOに転換させて低温域における浄化率の向上を狙ったものである。
特開2003−236343号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術を含む従来のDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置においては、SCR触媒の上流側で添加する尿素が十分分解しNHを生成できる温度は180℃以上であるため、NOx吸着触媒が飽和に達した時に吸着機能を失う。更にNOx吸着機能が不十分であるため、SCR触媒が活性しないため温度域では、NOx浄化も不十分となる。
特に、将来的にコールドスタート時には排気ガス温度が平均150〜200℃となることが見込まれており、この場合に十分なNOxの浄化性能を有するためには非常に容量の大きなSCR触媒容量を要するのみならず、排ガスを常時昇温し、さらに昇温した排ガスの通路を断熱する必要があり、燃費悪化、搭載重量の増大が避けらず、さらにこのようなリスクを背負ってもNOxの浄化性能の向上は難しい。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、低温域のおけるNOx浄化性能が向上し、排ガスの常時昇温、排ガス通路の断熱が不要であるため大幅な燃費悪化、搭載重量の増大の負担のない排気処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、エンジンの排気通路上に、上流側から順にDPF(Diesel Particulate Filter)と選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Ruduction)とが配設された排気処理装置において、前記DPFの上流側にNOを酸化する機能とNOxを吸着する機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒を設けるとともに、前記酸化触媒に吸着したNOx量が所定値を超えた場合にエンジンの排気ガス温度を昇温させるとともに、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxを脱離させる手段と、前記DPFの下流側且つ前記SCRの上流側の排気通路内に前記脱離したNOx量とエンジンから排出されるNOx量の和に相当する尿素水を噴霧する尿素水噴霧手段とを設けたことを特徴とする。
前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOx量を得る手段としては、例えばエンジンアウトのNOx量と排ガス温度からNOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOx量を計算する手段が挙げられる。
また、前記脱離したNOx量は、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOx量と排気温度から計算することもでき、また前記NOx吸着機能付き酸化触媒にNOxの流量センサを設けて該流量センサの検出値から求めることもできる。
これにより、排ガス温度の低温時にはNOxを前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着させておくことができ、低温排ガスとともにNOxをSCR触媒に送り込まなくなるため、排ガス温度の低温域におけるNOx浄化性能が向上する。そのため、SCR触媒容量の低減が可能となり、設備の重量及びコストの低減が可能となる。
また、排ガス温度が低温である場合にはNOxを前記NOx吸着機能付き酸化触媒吸着させておくことができるため排ガスの常時昇温が不要であり、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOx量が所定値を超えた場合のみ昇温すればよいので、燃費悪化を回避することができる。さらに排ガスラインの断熱が不要となり、設備の重量の低減及びコストの削減が可能となる。
また、前記NOxを脱離させる手段として、排気通路内又は筒内の少なくともいずれか一方に燃料を噴霧する手段を設けることを特徴とする。
これにより、エンジンの運転状態を変えることなく、簡単に排気ガス温度を上昇させて、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOx量を脱離させることができる。
また、排気ガス温度が、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxが脱離する所定値以上となったときに、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着していたNOx量と前記排気ガス温度からNOxの脱離量を推定する手段を有し、該推定した脱離量とエンジンから排出されるNOxの和に相当する量の尿素水を前記尿素水噴霧手段によって噴霧することを特徴とする。
これにより、強制的にNOx吸着機能付き酸化触媒からNOxを脱離せずに、排気ガス温度が上がることで自然に脱離したNOxや、NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着しなかったNOxもSCR触媒で浄化することが可能である。
また、前記酸化触媒に吸着したNOxが、前記SCRの入口温度が200℃以上に達した時点で脱離開始するとともに、該脱離したNOxを前記SCRで処理可能な酸化触媒を使用することを特徴とする。
車両の運転時には排気の温度が200℃を超えることは頻繁にある。そのため、200℃以上でNOxが脱離するようなNOx吸着機能付き酸化触媒を使用することで、車両の運転中にNOxが自然に脱離することとなる。自然脱離を利用して運転状態に合わせたきめ細やかなNOx処理を行うことで、燃費の良化が見込める。
また、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxが、450℃以下では脱離しないような吸着機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒を使用することを特徴とする。
車両の通常運転時には排気の温度が450℃を超えることはない。そのため、450℃以下ではNOxが脱離しないようなNOx吸着機能付き酸化触媒を使用することで、通常運転時においてはNOxがNOx吸着機能付き酸化触媒に所定値を超えて吸着するまでNOxの浄化が行われないこととなる。これにより、NOx浄化の回数が少なく、NOx浄化に関する制御を行う装置を簡略化し小型化することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、低温域のおけるNOx浄化性能が向上し、排ガスの常時昇温、排ガス通路の断熱が不要であるため大幅な燃費悪化、搭載重量の増大の負担のない排気処理装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は実施例1におけるDPFとSCRを組み合わせた排気処理装置の概要図である。図1を用いて排ガス処理装置の概略について説明する。本発明の排気処理装置1は、図1に示したように前段酸化触媒2及びフィルタ4からなるDPFシステム10と、SCR触媒6及び後段酸化触媒8からなるSCRシステム12とから構成される。
このようなDPFとSCRを組み合わせた排ガス処理装置においては、エンジン30で発生した排ガスは、まず前段酸化触媒2及びフィルタ4からなるDPFシステム10に送り込まれ、フィルタ4でPM(Particulate Matter)を捕集されて排出される。
また、前記フィルタ4の再生時には、前段酸化触媒2が活性化されて燃料供給ライン14より供給された燃料が前段酸化触媒2で酸化される際に発生する酸化熱によって排気が600℃以上に昇温され、該昇温された排気によってフィルタ4に捕集されたPMを燃焼させて再生させる。
前記フィルタ4でPMを捕集された後の排ガスは、SCR触媒6に送り込まれる。また、SCR触媒6の上流側で尿素添加ライン16より尿素を添加し、該尿素が分解することによってNHが生成される。なお前記尿素添加ライン16より添加される添加量は、後述する制御装置32により制御される。
前記NHは一旦SCR触媒上に吸着した後、排ガス中のNOxと以下の(1)〜(3)の反応式によって反応し、有害なNOxを無害なNへと転換させる。
NO+NO+2NH→2N+3HO ・・・(1)
4NO+4NH+O→4N+6HO ・・・(2)
6NO+8NH→7N+12HO ・・・(3)
さらに、SCR触媒6で反応できなかったNHは、同様にSCR触媒6で反応できなかったNOxと後段酸化触媒8でSCR触媒6と同様に(1)〜(3)の反応式によって反応し、NOxを無害なNへと転換させる。また、SCR触媒6上に吸着したNHは、温度上昇によりSCR触媒6より脱離し、後段酸化触媒で(4)の反応式によりNへと転化される。
4NH+3O→2N+6HO ・・・(4)
また、図1に示したように前段酸化触媒2の上流側、フィルタ4の上流側及びフィルタ4の下流側にはそれぞれ温度センサ18、20、22が設けられており、フィルタ4の上流側及び下流側には流通するNOx量を検出するNOxセンサ24、26が設けられている。前記温度センサ18、20、22及びNOxセンサ24、26の検出値は制御装置32に取り込まれ、該制御装置32では前記取り込まれた値を元に後述する制御により尿素添加量、タイミングを制御している。
また、前段酸化触媒2はNOを酸化する機能とNOxを吸着する機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒であり、吸着したNOxが200℃程度の低温で脱離するものである。
このように図1に示したような排気処理装置における制御装置32における制御ついて、図1、図3及び図4を参照しながら図2を用いて説明する。
図2は実施例1におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。
処理が開始されると、ステップS1で後述するNOx排出マップを用いてエンジンアウト即ちエンジンから排出されるNOx量NOx−Eout(g/h)を計算する。
前記NOxマップとは、エンジンのトルク、回転数とエンジンアウトのNOx量NOx−Eoutの関係を示したマップである。図3はNOxマップの一例である。図3において、縦軸はエンジンアウトのNOx量NOx−Eout、横軸はエンジンのトルクTqであり、エンジンの回転数α、β、γ、η・・・ごとにエンジンアウトのNOx量NOx−EoutとエンジンのトルクTqの関係を示す曲線が引かれている。このようなマップを用いることで、エンジンのトルク及び回転数からエンジンアウトのNOx量NOx−Eoutを計算することができる。
ステップS1でエンジンアウトのNOx量NOx−Eoutの計算が終了すると、ステップS2で温度センサ18、20それぞれの温度T1、T2を検出する。
ステップS2で温度の検出が終了すると、ステップS3で温度T2即ち前段酸化触媒2の出口温度がNOx吸着開始温度Ta以下であるか否かを判断する。ここでNOx吸着開始温度Taとは、前段酸化触媒2にNOxが吸着する上限の温度で、この温度よりも高いとNOxは前段酸化触媒2に吸着しない。
ステップS3でNoと判断されると、ステップS4でNOxセンサ24又はNOxセンサ26の検出値N1又はN2に応じて尿素を噴霧してステップS1に戻る。
ステップS3でNoの判断がなされることは即ち前段酸化触媒2にNOxは吸着せずに素通りしていることであり、従って前段酸化触媒2を素通りしているNOxを浄化すればよいので、前記N1又はN2に応じて尿素を噴射すればよい。
ステップS3でYesと判断されると、ステップS5でT1、T2、NOx−Eoutを用いて触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算する。計算は図4に示したようなマップを用いると簡単にできる。
前記図4に示したマップについて説明する。図4はNOx飽和吸収量、NOx濃度及び温度の関係を示したマップである。図4において、縦軸はNOx飽和吸収量、横軸は温度であり、NOx濃度α、β、γ・・・ごとにNOx飽和吸収量と温度の関係を示す曲線が引かれている。このようなマップを用いることで、温度及びNOx飽和吸収量を用いて触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算することができる。
ステップS5で触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算されると、ステップS6及びステップS7に進む。ステップS6とステップS7は平行して実施される。
まずステップS6から説明する。ステップS6では、温度センサ18で検出される前段酸化触媒2の入口温度T1がNOx脱離開始温度Tb以上であるか否かを判断する。ここでNOx脱離開始温度Tbとは、前段酸化触媒S2に吸着されたNOxが脱離する下限温度で、この温度よりも低いとNOxの脱離は起こらない。
ステップS6でNoと判断されると、脱離が起こらずにNOxが前段酸化触媒に吸着している状態であるので、そのままステップS1に戻る。
ステップS6でYesと判断されると、ステップS9に示したようにNOxの前段酸化触媒2からの脱離が起こっていると判断できる。
一方ステップS7では、触媒に吸着したNOx量NOx−Adがk×NOx−Stと同じであるか否か判断する。ここでkは0より大きく1以下の定数、NOx−Stは前段酸化触媒2の飽和NOx吸着量であり、即ちk×NOx−Stは前段酸化触媒2の飽和NOx吸着量以下の所定値である。
ステップS7でNoと判断されると、まだ前段酸化触媒2にはNOxを吸着させる余裕があるため、そのままステップS1に戻る。
ステップS7でYesと判断されると、エンジンの回転数やトルクなどを制御してT1がTcより高い温度になるまで排気ガスを昇温する。ここでTcとはSCRが活性を持つ温度の下限値である。
ステップS7で昇温を行うと、ステップS9でNOxの前段酸化触媒2からの脱離が起こる。
ステップS9で脱離が行われると、ステップS10でNOxセンサ24又は26で検出されるNOx流量の検出値N1又はN2に相当する量の尿素を尿素添加ライン16より導入し、ステップS11でCR触媒でNOxが浄化されてステップ1に戻る。
図2に示したフローチャートに従ってNOxの浄化を行うことで、排ガス温度の低温時にはNOxを前記NOx吸着機能付き酸化触媒2に吸着させておくことができ、低温排ガスとともにNOxをSCR触媒6に送り込まなくなるため、排ガス温度の低温域におけるNOx浄化性能が向上する。そのため、SCR触媒6容量の低減が可能となり、重量及びコストの低減が可能となる。
実施例2においては排気処理装置の概要は同じであるため、図1を代用し説明を省略する。
実施例2において、実施例1と異なる部分は、前段酸化触媒2に吸着したNOxが450℃以下では脱離しないような触媒を用いたことであり、これによりNOx浄化の手順も実施例1とは異なる。
実施例2における制御装置32の制御について図5を用いて説明する。
図5は実施例2におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。
処理が開始されると、ステップS21で図3に示したようなNOx排出マップを用いてエンジンアウト即ちエンジンから排出されるNOx量NOx−Eout(g/h)を計算する。
ステップS21でエンジンアウトのNOx量NOx−Eoutの計算が終了すると、ステップS22で温度センサ18、20それぞれの温度T1、T2を検出する。
ステップS22で温度の検出が終了すると、ステップS23で温度T2即ち前段酸化触媒2の出口温度がNOx吸着開始温度Ta以下であるか否かを判断する。
ステップS23でNoと判断されると、そのままステップS1に戻る。
ステップS23でYesと判断されると、ステップS24でT1、T2、NOx−Eoutを用いて、図4に示したようなマップを参照して触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算する。
ステップS24で触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算されると、ステップ25で触媒に吸着したNOx量NOx−Adが実施例1で説明したk×NOx−Stと同じであるか否か判断する。
ステップS25でNoと判断されると、まだ前段酸化触媒2にはNOxを吸着させる余裕があるため、そのままステップS21に戻る。
ステップS25でYesと判断されると、ステップS26でエンジンの回転数やトルクなどを制御してT1が450℃を超えるまで排気ガスを昇温する。
ステップS26で昇温を行うと、ステップS27でNOxの前段酸化触媒2からの脱離が起こる。
ステップS27でNOxの前段酸化触媒2からの脱離が始まると、ステップS28で図4に示したようなT1、T2及びNOx飽和吸着量が示されたマップを用いて、前段酸化触媒2からのNOxの脱離速度NOx−Dsr(g/h)を計算する。
ステップS28で前記脱離速度の計算が終了すると、ステップS29で前記脱離速度NOx−DsrとエンジンアウトNOx量NOx−Eoutの総和に相当する量の尿素を尿素添加ライン16より導入し、ステップS30でCR触媒でNOxが浄化されてステップ21に戻る。
図5に示したフローチャートに従ってNOxの浄化を行うことで、NOx処理の回数が少なく、NOx処理に関する制御を行う装置を簡略化し小型化することができる。
実施例3においては排気処理装置の概要は同じであるため、図1を代用し説明を省略する。
実施例3において、実施例1と異なる部分は、NOxセンサ24及び26を用いない部分である。これによりNOx浄化の手順も実施例1とは異なる。
実施例3における制御装置32の制御について図6を用いて説明する。
図6は実施例3におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。
処理が開始されると、ステップS41でNOx排出マップを用いてエンジンアウト即ちエンジンから排出されるNOx量NOx−Eout(g/h)を計算する。
ステップS41でエンジンアウトのNOx量NOx−Eoutの計算が終了すると、ステップS42で温度センサ18、20それぞれの温度T1、T2を検出する。
ステップS42で温度の検出が終了すると、ステップS43で温度T2即ち前段酸化触媒2の出口温度がNOx吸着開始温度Ta以下であるか否かを判断する。
ステップS43でNoと判断されると、ステップS44で前記エンジンアウトのNOx量NOx−Eoutに応じて尿素を噴霧してステップS1に戻る。
ステップS43でYesと判断されると、ステップS45でT1、T2、NOx−Eoutを用いて触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算する。
ステップS45で触媒に吸着したNOx量NOx−Adを計算されると、ステップS46及びステップS47に進む。ステップS46とステップS47は平行して実施される。
まずステップS46から説明する。ステップS46では、温度センサ18で検出される前段酸化触媒2の入口温度T1がNOx脱離開始温度Tb以上であるか否かを判断する。
ステップS46でNoと判断されると、脱離が起こらずにNOxが前段酸化触媒に吸着している状態であるので、そのままステップS41に戻る。
ステップS46でYesと判断されると、ステップS49に示したようにNOxの前段酸化触媒2からの脱離が起こっていると判断できる。
一方ステップS47では、触媒に吸着したNOx量NOx−Adがk×NOx−Stと同じであるか否か判断する。
ステップS47でNoと判断されると、まだ前段酸化触媒2にはNOxを吸着させる余裕があるため、そのままステップS41に戻る。
ステップS47でYesと判断されると、エンジンの回転数やトルクなどを制御してT1がTcより高い温度になるまで排気ガスを昇温する。
ステップS47で昇温を行うと、ステップS49でNOxの前段酸化触媒2からの脱離が起こる。
ステップS49で脱離が行われると、ステップS50で図4に示したようなT1、T2及びNOx飽和吸着量が示されたマップを用いて、前段酸化触媒2からのNOxの脱離速度NOx−Dsr(g/h)を計算する。
ステップS50で前記脱離速度の計算が終了すると、ステップS51で前記脱離速度NOx−DsrとエンジンアウトNOx量NOx−Eoutの総和に相当する量の尿素を尿素添加ライン16より導入し、ステップS52でSCR触媒でNOxが浄化されてステップS41に戻る。
低温域のおけるNOx浄化性能が向上し、排ガスの常時昇温、排ガス通路の断熱が不要であるため大幅な燃費悪化、搭載重量の増大の負担のない排気処理装置として利用することができる。
実施例1におけるDPFとSCRを組み合わせた排気処理装置の概要図である。 実施例1におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。 NOxマップの一例である。 NOx飽和吸収量、NOx濃度及び温度の関係を示したマップである。 実施例2におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。 実施例3におけるNOx浄化の手順を示すフローチャートである。 従来のDPFとSCRを組み合わせた排気処理装置の概要図である。
符号の説明
1 排気処理装置
2 前段酸化触媒
4 フィルタ(DPF)
6 SCR触媒
8 後段酸化触媒
16 尿素添加ライン
18、20、22 温度センサ
24、26 NOxセンサ
30 エンジン
32 制御装置

Claims (5)

  1. エンジンの排気通路上に、上流側から順にDPF(Diesel Particulate Filter)と選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Ruduction)とが配設された排気処理装置において、
    前記DPFの上流側にNOを酸化する機能とNOxを吸着する機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒を設けるとともに、
    前記酸化触媒に吸着したNOx量が所定値を超えた場合にエンジンの排気ガス温度を昇温させるとともに、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxを脱離させる手段と、前記DPFの下流側且つ前記SCRの上流側の排気通路内に前記脱離したNOx量とエンジンから排出されるNOx量の和に相当する尿素水を噴霧する尿素水噴霧手段とを設けたことを特徴とする排気処理装置。
  2. 前記NOxを脱離させる手段として、排気通路内又は筒内の少なくともいずれか一方に燃料を噴霧する手段を設けることを特徴とする請求項1記載の排気処理装置。
  3. 排気ガス温度が、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxが脱離する所定値以上となったときに、前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着していたNOx量と前記排気ガス温度からNOxの脱離量を推定する手段を有し、該推定した脱離量とエンジンから排出されるNOxの和に相当する量の尿素水を前記尿素水噴霧手段によって噴霧することを特徴とする請求項1又は2記載の排気処理装置。
  4. 前記酸化触媒に吸着したNOxが、前記SCRの入口温度が200℃以上に達した時点で脱離開始するとともに、該脱離したNOxを前記SCRで処理可能な酸化触媒を使用することを特徴とする請求項1又は2記載の排気処理装置。
  5. 前記NOx吸着機能付き酸化触媒に吸着したNOxが、450℃以下では脱離しないような吸着機能を有するNOx吸着機能付き酸化触媒を使用することを特徴とする請求項1又は2記載の排気処理装置。
JP2008295924A 2008-11-19 2008-11-19 排気処理装置 Pending JP2010121530A (ja)

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