JP2010121148A - ビアリール化合物を含有する防食剤又は剥離剤。 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、半導体集積回路、プリント配線基板、液晶等の製造工程における銅、アルミニウム及びこれらからなる合金等の腐食性金属の酸化等による腐食防止を特徴とするビアリール化合物を用いた防食剤及び当該化合物と剥離性能を有する化合物とからなる防食性能と剥離性能とを併せ持つ組成物の提供を課題とする。
【解決手段】
本願発明者らは、上記課題を達成するために研究を重ねた結果、ビアリール化合物から、銅等の腐食しやすい金属に対し、高い防食効果を発揮しつつ、廃液からの回収も可能な防食剤、及び同化合物と剥離性能を有する化合物とからなる防食性能と剥離性能とを併せ持つ組成物を見出した。
【選択図】 なし
本発明は、半導体集積回路、プリント配線基板、液晶等の製造工程における銅、アルミニウム及びこれらからなる合金等の腐食性金属の酸化等による腐食防止を特徴とするビアリール化合物を用いた防食剤及び当該化合物と剥離性能を有する化合物とからなる防食性能と剥離性能とを併せ持つ組成物の提供を課題とする。
【解決手段】
本願発明者らは、上記課題を達成するために研究を重ねた結果、ビアリール化合物から、銅等の腐食しやすい金属に対し、高い防食効果を発揮しつつ、廃液からの回収も可能な防食剤、及び同化合物と剥離性能を有する化合物とからなる防食性能と剥離性能とを併せ持つ組成物を見出した。
【選択図】 なし
Description
本発明は、銅等の腐食しやすい金属に対しても高い防食効果を発揮しつつ、また廃液からの回収も可能な防食性能をもつ化合物であるビアリール化合物を含有する防食剤並びにこの防食剤から調製される防食処理液又は防食保存液の提供を目的とする。
更に、該化合物とレジスト剥離性能を有する化合物とを含有する防食性能を有するレジスト剥離剤並びにこの剥離剤から調製されるレジスト剥離液の提供も目的とする。
銅、アルミニウム、或いはこれらの合金は、例えば、電子回路が形成されたシリコン等を材質とするウェーハ、プリント配線基板及び液晶材料等の製造プロセスにおける金属膜、及び金属配線等に広く使用されている。
このような金属膜及び金属配線の素材のうち、銅は、エレクトロマイグレーション耐性に優れ、かつ低抵抗であるという優れた利点を有する反面、容易に酸化等が起こり腐食しやすい性質を有している。
近年、金属膜及び金属配線の腐食に伴う配線抵抗の上昇を防ぐため、様々な配線の形成工程、特に半導体集積回路上の金属膜や金属配線の形成工程で使用できる防食技術が重要視されてきた。これに伴い防食剤そのものについても、様々な製造工程、使用条件下で十分な防食効果が要求されるようになってきた。例えば、プリント配線基板作成時におけるレジスト剥離工程は、金属膜上にドライエッチング法等によりスルーホールを形成した後、エッチング残渣等を剥離・除去する工程であるが、その際、同時に形成される新たな金属配線、特に銅配線の腐食防止は、重要な技術上の課題となっている。
従来より、この課題の改善策として、例えば、防食性能をもつ化合物を配合したレジスト剥離剤を使用する等が行なわれてきた。
このような金属膜及び金属配線の素材のうち、銅は、エレクトロマイグレーション耐性に優れ、かつ低抵抗であるという優れた利点を有する反面、容易に酸化等が起こり腐食しやすい性質を有している。
近年、金属膜及び金属配線の腐食に伴う配線抵抗の上昇を防ぐため、様々な配線の形成工程、特に半導体集積回路上の金属膜や金属配線の形成工程で使用できる防食技術が重要視されてきた。これに伴い防食剤そのものについても、様々な製造工程、使用条件下で十分な防食効果が要求されるようになってきた。例えば、プリント配線基板作成時におけるレジスト剥離工程は、金属膜上にドライエッチング法等によりスルーホールを形成した後、エッチング残渣等を剥離・除去する工程であるが、その際、同時に形成される新たな金属配線、特に銅配線の腐食防止は、重要な技術上の課題となっている。
従来より、この課題の改善策として、例えば、防食性能をもつ化合物を配合したレジスト剥離剤を使用する等が行なわれてきた。
この防食性能を表わす化合物のうち、有機化合物としては、例えば、ヒドロキシ安息香酸等の芳香族ヒドロキシ化合物、酢酸、クエン酸、コハク酸等のカルボキシル基含有有機化合物、ベンゾトリアゾール(BTA)類等がこれまで用いられてきた(例えば、特許文献1参照。)。その中でも、ベンゾトリアゾールは、金属との強い配位性を有していることから非常に有効な防食性能をもつ化合物であることが知られており、例えば、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)工程等での使用が報告されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。
また近年、環境的負荷の削減志向が高まってきており、工場の廃液・廃棄物に対しても、その化学的安全性と排出量の削減が要求されている。特に、CMP工程では大量の廃液が発生するため、これらの要求に対して十分な配慮が必要とされている。
このような廃液の処理方法としては、例えば、廃液からの蒸留・分液による単離・回収や、分解菌、処理菌などの微生物による生分解処理が可能であることが望ましいが、上記のベンゾトリアゾールやその誘導体については、廃液からの回収や生分解処理が難しいことが既に知られており、煩雑、かつコストのかかる処理方法に頼らざるを得ないのが現状であった。
一方、前記の芳香族ヒドロキシ化合物やカルボキシル基含有有機化合物を、例えば、半導体装置の製造プロセスに用いた場合、排出された廃液・廃棄物中から、分液・抽出、或いは蒸留等の方法により、単離・回収できる場合があり、これを再利用することで、廃棄物量、及び防食剤の使用量を大幅に削減することができる。これは、処理・回収が困難なベンゾトリアゾールと比べ、環境的負荷削減の面では大きな利点である。しかし、その反面、従来の防食性能を持つ有機化合物からレジスト剥離剤を調製し、同様に製造プロセスで使用しても、銅のような腐食性の強い金属に対してはその防食効果は、十分とはいえなかった。
また近年、環境的負荷の削減志向が高まってきており、工場の廃液・廃棄物に対しても、その化学的安全性と排出量の削減が要求されている。特に、CMP工程では大量の廃液が発生するため、これらの要求に対して十分な配慮が必要とされている。
このような廃液の処理方法としては、例えば、廃液からの蒸留・分液による単離・回収や、分解菌、処理菌などの微生物による生分解処理が可能であることが望ましいが、上記のベンゾトリアゾールやその誘導体については、廃液からの回収や生分解処理が難しいことが既に知られており、煩雑、かつコストのかかる処理方法に頼らざるを得ないのが現状であった。
一方、前記の芳香族ヒドロキシ化合物やカルボキシル基含有有機化合物を、例えば、半導体装置の製造プロセスに用いた場合、排出された廃液・廃棄物中から、分液・抽出、或いは蒸留等の方法により、単離・回収できる場合があり、これを再利用することで、廃棄物量、及び防食剤の使用量を大幅に削減することができる。これは、処理・回収が困難なベンゾトリアゾールと比べ、環境的負荷削減の面では大きな利点である。しかし、その反面、従来の防食性能を持つ有機化合物からレジスト剥離剤を調製し、同様に製造プロセスで使用しても、銅のような腐食性の強い金属に対してはその防食効果は、十分とはいえなかった。
本発明は、銅等の腐食しやすい金属に対しても、優れた防食効果を発揮しつつ、廃液からの回収も可能な防食剤並びにこの防食剤から調製される防食処理液或いは防食保存液の提供を目的とする。
更に該防食剤とレジスト剥離性能を有する化合物とを含有する防食性能を有するレジスト剥離剤並びに該剥離剤から調製されるレジスト剥離液の提供を目的とする。
本願発明者らは、上記目的を達成するために研究を重ねた結果、式(1)又は式(1)においてR1及びR2が一緒になった式(2)又は式(3)で示されるビアリール化合物が、銅、アルミニウム、或いはこれらの合金からなる金属膜、金属配線、又はこれら金属を含む物品の腐食に対して優れた防食効果を有することを見出し、本願発明に到った。
(化学式中、R1及びR2は、水素原子、水酸基、アミノ基、又はアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基を示し、R3は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、スルホン酸基、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルチオ基及びアルキルスルホニル基を示す。)
(化学式中、R3は前記と同義である。また、R4は、水素原子、アミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、(アルコキシカルボニル)アルキル基、(アルキルアミノ)アルキルアミノ基及び(ジアルキルアミノ)アルキルアミノ基を示す。)
(化学式中、R3は、前記と同義である。)
本発明の式(1)で表わされるビアリール化合物は、例えば、半導体集積回路又はプリント配線基板等に使用される銅、アルミニウム、或いはこれらの合金からなる金属膜、金属配線、更には銅及びアルミニウムのうち一種以上を構成成分にもつ物品に優れた防食効果を示す。このため同化合物は、防食剤、及びこれを用いた防食処理液並びに防食保存液として好適に使用される。
また、本発明の式(1)で表わされるビアリール化合物は、例えば、2−アミノエタノールのようなアルカノールアミン等のレジスト剥離性能を有する化合物と混合することにより、防食性能とレジスト剥離性能とを併せ持つレジスト剥離剤、更にはこれを用いてレジスト剥離液を調製することができ、例えば、プリント配線基板作成時におけるレジスト剥離工程で使用することで、新たに作成される金属膜や金属配線に優れた防食効果を与えることができる。
本発明の防食効果を示すビアリール化合物は、前記式(1)及び式(2)で示される。
式(1)中、R1及びR2は、水素原子、水酸基、アミノ基、又はアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基を示す。
式(1)中、R1及びR2における前記アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基の「アルキル」は、直鎖状のメチル、エチル、プロピル、ブチル、並びに分岐鎖状或いは環状のプロピル及びブチルを示し、各種異性体を含む。また、これらの基は、置換基としてフッ素原子、水酸基、アミノ基、炭素原子数1から4のアルキルオキシ基、炭素原子数1から4のアルキルアミノ基及び炭素原子数1から4のジアルキルアミノ基を有していてもよい。
R1及びR2として、好ましくは、水酸基、アミノ基、メチル基、エチル基、メトキシル基、エトキシル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、2−(メトキシ)エチルアミノ基、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ基及び2−ヒドロキシエチルアミノ基が挙げられ、特に好ましくは、水酸基、アミノ基、メチル基、メトキシル基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基及び2−ヒドロキシエチルアミノ基が挙げられる。
式(1)中、R3は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、スルホン酸基、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルチオ基及びアルキルスルホニル基を示す。
R3におけるアルキル基、及びアルキルオキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルチオ基、及びアルキルスルホニル基における「アルキル」は、「アルキル」は、直鎖状のメチル、エチル、プロピル、ブチル、並びに分岐鎖状或いは環状のプロピル及びブチルを示し、各種異性体を含む。また、これらの基は、置換基としてフッ素原子、水酸基、アミノ基、炭素原子数1から4のアルキルオキシ基、炭素原子数1から4のアルキルアミノ基及び炭素原子数1から4のジアルキルアミノ基を有していてもよい。
R3として、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、水酸基、メチル基、エチル基、メトキシル基、エトキシル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基及びジエチルアミノ基が挙げられ、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシル基、アミノ基及びジメチルアミノ基が挙げられる。
式(2)及び式(3)で表されるビアリール化合物は、式(1)においてR1及びR2が一緒になった化合物を表わす。
式(2)において、R4は水素原子、アミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、(アルコキシカルボニル)アルキル基、(アルキルアミノ)アルキルアミノ基及び(ジアルキルアミノ)アルキルアミノ基を示す。ここで、「アルキル」は、前記R1にて記載された「アルキル」と同義である。
式(2)及び式(3)において、R3は前記R1で記載された「アルキル」と同義である。
本発明の防食剤及びこれを用いた防食処理液並びに防食保存液の用途としては、例えば、半導体集積回路及びプリント配線基板等の製造に使用される銅、アルミニウム、或いはこれらの合金からなる金属膜、金属配線、或いは銅及びアルミニウムのうち一種以上を構成成分にもつ物品への使用が挙げられる。
本発明の防食剤の好ましい用途としては、例えば、半導体基板上に形成された金属膜、特に銅膜の防食処理工程での使用が挙げられる。
また、本発明の防食処理液の好ましい用途としては、例えば、銅、アルミニウム又はこれらの合金配線を施したLSI基板やプリント配線基板等における洗浄工程やCMPプロセス後のリンス工程等での防食処理を目的とした使用が挙げられ、更に本発明の防食保存液の好ましい用途としては、例えば、CMPプロセスにおいて表面処理された金属膜又は配線基板加工後の半導体ウェーハの保存溶液等での防食処理を目的とした使用が挙げられ、特に好ましくは、いずれも金属膜又は配線に銅を用いられている場合での使用が挙げられる。
また、本発明の防食処理液の好ましい用途としては、例えば、銅、アルミニウム又はこれらの合金配線を施したLSI基板やプリント配線基板等における洗浄工程やCMPプロセス後のリンス工程等での防食処理を目的とした使用が挙げられ、更に本発明の防食保存液の好ましい用途としては、例えば、CMPプロセスにおいて表面処理された金属膜又は配線基板加工後の半導体ウェーハの保存溶液等での防食処理を目的とした使用が挙げられ、特に好ましくは、いずれも金属膜又は配線に銅を用いられている場合での使用が挙げられる。
本発明の防食剤、及びこれを用いた防食処理液並びに防食保存液は、溶解性の改善を目的として当該化合物を分解しないような酸やアルカリと混合しpH調製を行ったり、防食剤自身の劣化を防ぐ目的として酸化剤等を混合するなどして、使用条件や用途に応じて、適宜、添加物を配合することができる。
本発明の防食剤、及びこれを用いた防食処理液並びに防食保存液は、式(1)で表されるビアリール化合物を、例えば、本剤を水、有機溶液又はこれらとの混合溶液として製造することができる。また、これらの溶液には、適宜前記添加剤を配合してもよい。
使用できる有機溶媒としては、本発明の式(1)で表されるビアリール化合物と反応しないものならば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びクメン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン及び1,4−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ニトロベンゼン等のニトロ化芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン及びテトラメチレンスルホン等のスルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン及びN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のアミド類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン及び1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等の尿素類;イソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール類のエーテル或いはエステル誘導体等があげられる。なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
これらの有機溶媒のうち、好ましくは、アルコール類、スルホキシド類及び尿素類、更に好ましくは、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。
これらの有機溶媒のうち、好ましくは、アルコール類、スルホキシド類及び尿素類、更に好ましくは、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。
本発明の防食剤において、式(1)で表されるビアリール化合物の濃度は、用途・目的に応じて適宜設定されるが、好ましくは0.01質量%〜80質量%、更に好ましくは0.1質量%〜60質量%、特に好ましくは1.0質量%〜40質量%である。また、別途pH調製剤や酸化防止剤等の配合剤と混合する場合、これら配合剤との相溶性、及び/又は分散性を考慮する。
本発明の防食処理液において、式(1)で表されるビアリール化合物の濃度は、用途・目的に応じて適宜設定されるが、例えば、金属配線が形成された基板の洗浄処理と防食処理に用いる場合、好ましくは0.01質量%〜80質量%、更に好ましくは0.1質量%〜60質量%、特に好ましくは1.0質量%〜40質量%である。本発明の防食処理液は、上記の範囲において、防食効果、基板の洗浄時間及び洗浄廃液量(環境的負荷)の点から好適である。また、本発明の防食処理液は、前記以外にも、例えば、CMPプロセス又はCMPプロセス後のリンス工程で使用することもできる。
本発明の防食保存液は、例えば、CMPプロセス後、研磨粒子等を除去するための洗浄作業を行うまでの間、一旦、ウェーハを保存するための溶液として使用される。
本発明の防食保存液における、式(1)で表されるビアリール化合物の濃度は、用途・目的に応じて適宜設定されるが、好ましくは0.01質量%〜80質量%、更に好ましくは0.1質量%〜60質量%、特に好ましくは1.0質量%〜40質量%である。
本発明の防食保存液は、上記の範囲において、防食効果、基板の洗浄時間及び洗浄廃液量(環境的負荷)の点から好適である。特に、金属膜又は金属配線の素材が銅である場合、さらに良好な防食効果を示す。
本発明の防食保存液は、上記の範囲において、防食効果、基板の洗浄時間及び洗浄廃液量(環境的負荷)の点から好適である。特に、金属膜又は金属配線の素材が銅である場合、さらに良好な防食効果を示す。
本発明の式(1)で表されるビアリール化合物は、例えば、2−アミノエタノールのようなアルカノールアミン等のレジスト剥離性能を有する化合物と混合する等の方法により、防食性能とレジスト剥離性能とを併せ持つレジスト剥離剤及びレジスト剥離液を調製することが出来る。
本発明のレジスト剥離剤とは、前記金属種に対し防食性能を有し、更に、例えば、プリント基板作成時におけるレジスト剥離工程のように、レジスト膜が存在する物品において、不要なレジスト膜、種々の残渣を剥離するための剤を表わす。
前記剥離性能を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシルアミン類、アルカノールアミン又はフッ化水素酸塩等が挙げられるが、好ましくは、アルカノールアミンである。
前記アルカノールアミン化合物として、具体的には、2−アミノエタノール、ジエタノールアミン、N−エチルアミノエタノール、N−メチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、トリエタノールアミン等が挙げられる。好ましくは、2−アミノエタノール、ジエタノールアミン、N−メチルアミノエタノールである。
本発明のレジスト剥離剤には、例えば、該剥離剤自身の劣化を防ぐ目的として、酸化防止剤を添加したり、溶解性を改善させる目的として、酸、アルカリ、水、有機溶媒、又は他の配合成分と混和性のある両親媒性化合物或いはpH調製剤を添加することが出来る。
また、このレジスト剥離剤は、溶剤として水、有機溶媒又はこれらの混合溶媒を用いてレジスト剥離液を調製することにより、前記レジスト剥離剤と同様にレジスト剥離工程において生じた種々の不要物、残渣をレジスト剥離するために使用することが出来る。
また、このレジスト剥離剤は、溶剤として水、有機溶媒又はこれらの混合溶媒を用いてレジスト剥離液を調製することにより、前記レジスト剥離剤と同様にレジスト剥離工程において生じた種々の不要物、残渣をレジスト剥離するために使用することが出来る。
本発明の防食性能を有するレジスト剥離剤は、式(1)で表されるビアリール化合物とレジスト剥離性能を有する化合物とを混合することのみで剤を調製し、使用することもできるが、例えば、本剤を水、有機溶媒又はこれらの混合溶液を用いてレジスト剥離液として使用することもできる。なお、使用される有機溶媒は、前記、防食剤及びこれを用いた防食処理液並びに防食保存液の調製で使用できる有機溶媒と同義である。
本発明のレジスト剥離剤における式(1)で表わされるビアリール化合物の濃度は、レジスト剥離剤全量に対して、好ましくは0.01重量%〜25重量%、更に好ましくは0.1重量%〜15重量%、特に好ましくは1.0重量%〜10重量%である。上記の範囲では、防食効果、基板の洗浄時間及び洗浄廃液量(環境的負荷)の点から好適である。
レジスト剥離性能を有する化合物の濃度は、レジスト剥離剤全量に対して、好ましくは1重量%〜90重量%、更に好ましくは5重量%〜85重量%、特に好ましくは10重量%〜75重量%である。
本発明のレジスト剥離液を、水、有機溶媒又はこれらの混合溶媒を用いて調製する場合、前記の式(1)で表わされるビアリール化合物の濃度及びレジスト剥離性能を有する化合物の濃度の範囲内になるように使用量を適宜調製する。
前記含有量のレジスト剥離剤又はレジスト剥離液とすることで、防食効果を良好に維持しつつ、例えば、前記レジスト剥離工程で、基板からレジスト剥離される膜やエッチング残渣を一層効率よく除去することができる。特に、金属膜又は金属配線の素材が銅である場合、優れた防食効果を示す。
更に、使用後のレジスト剥離液の廃液からは、例えば、抽出、濾過、濃縮、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法により、本発明の式(1)又は式(2)で表されるビアリール化合物及びアルカノールアミンを回収することができる。
次に、本発明の式(1)で表されるビアリール化合物の好ましい使用用途の1つである前記レジスト剥離工程等で使用できうるレジスト剥離液の調製法とその防食性能の評価方法を以下に例に挙げて、その手順(〔1〕〜〔4〕)を説明する。
〔評価方法〕
〔1〕市販の金属箔、金属板、又は金属線等を、アルカリ水溶液、酸性水溶液の順で金属表面を洗浄する前処理を行い、乾燥後、秤量を行い、評価用金属片を作成する。
〔2〕防食剤成分として本発明の式(1)で表されるビアリール化合物、レジスト剥離剤成分としてアルカノールアミン、及び水(場合により、有機溶媒を添加)とを混合し、レジスト剥離液を調製する。
〔3〕調製したレジスト剥離液を、例えば、レジスト剥離工程等で実施されうる温度に設定し、次いで、この溶液に試験用金属片を浸漬させ、一定時間後、試験用金属片を取り出し、レジスト剥離液中に溶出した金属量(濃度)を例えば、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)等にて測定する。
〔4〕溶出した金属量(濃度)の測定値から金属の腐食度合いを以下の数式[I]より、侵食度値として算出し、定量評価を行う。
〔評価方法〕
〔1〕市販の金属箔、金属板、又は金属線等を、アルカリ水溶液、酸性水溶液の順で金属表面を洗浄する前処理を行い、乾燥後、秤量を行い、評価用金属片を作成する。
〔2〕防食剤成分として本発明の式(1)で表されるビアリール化合物、レジスト剥離剤成分としてアルカノールアミン、及び水(場合により、有機溶媒を添加)とを混合し、レジスト剥離液を調製する。
〔3〕調製したレジスト剥離液を、例えば、レジスト剥離工程等で実施されうる温度に設定し、次いで、この溶液に試験用金属片を浸漬させ、一定時間後、試験用金属片を取り出し、レジスト剥離液中に溶出した金属量(濃度)を例えば、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)等にて測定する。
〔4〕溶出した金属量(濃度)の測定値から金属の腐食度合いを以下の数式[I]より、侵食度値として算出し、定量評価を行う。
[数1]
数式[I]
侵食度値(ppb/mg)=溶出した金属の濃度(ppb)/試験前の金属の重量(mg)
数式[I]
侵食度値(ppb/mg)=溶出した金属の濃度(ppb)/試験前の金属の重量(mg)
この侵食度値は、値が小さいほど優れた防食効果を表わす。また、同一効果を有するベンゾトリアゾールを対照化合物として使用することで、これより侵食度値が小さいものは、従来に無い、優れた防食効果を表わす化合物と判断することができる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の式(1)又は式(2)で表されるビアリール化合物の防食効果を示す条件・使用範囲はこれに限定されるものではない。なお、本発明の実施例では、試験用金属片として、市販の銅線(長さ:90mm、直径:0.7μm)を用いた。その具体的な作成方法、及び本発明の防食性能を有する化合物の評価方法は以下の通りである。
実施例1(試験用レジスト剥離溶液の調製;3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸)
2−アミノエタノールと超純水の混合液(重量比:3/1);40gに、防食剤成分として3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸2gを室温にて混合し、試験用レジスト剥離溶液を調製した。
2−アミノエタノールと超純水の混合液(重量比:3/1);40gに、防食剤成分として3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸2gを室温にて混合し、試験用レジスト剥離溶液を調製した。
実施例2(侵食度の測定;3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸)
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例1で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、2.2ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を二回行ったところ、それぞれ1.9ppb/mgと2.3ppb/mgであり、三回の平均値は2.1ppb/mgであった。
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例1で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、2.2ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を二回行ったところ、それぞれ1.9ppb/mgと2.3ppb/mgであり、三回の平均値は2.1ppb/mgであった。
実施例3(試験用レジスト剥離溶液の調製;3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸無水物)
2−アミノエタノール34gと超純水10gの混合液に、防食剤成分として,3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸無水物2gと2−エタノールアミン6gの混合物を室温にて混合し、試験用レジスト剥離剤を調製した。
2−アミノエタノール34gと超純水10gの混合液に、防食剤成分として,3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸無水物2gと2−エタノールアミン6gの混合物を室温にて混合し、試験用レジスト剥離剤を調製した。
実施例4(侵食度の測定;3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸無水物)
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例3で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry、ICP−MS)で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、2.2ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を更に二回行ったところ、それぞれ1.9ppb/mgと2.3ppb/mgであり、三回の平均値は2.1ppb/mgであった。
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例3で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry、ICP−MS)で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、2.2ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を更に二回行ったところ、それぞれ1.9ppb/mgと2.3ppb/mgであり、三回の平均値は2.1ppb/mgであった。
実施例5(試験用レジスト剥離溶液の調製;3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル)
2−アミノエタノール34gと超純水10gの混合液に、防食剤成分として,3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル2gと2−エタノールアミン6gの混合物を室温にて混合し、試験用レジスト剥離剤を調製した。
2−アミノエタノール34gと超純水10gの混合液に、防食剤成分として,3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル2gと2−エタノールアミン6gの混合物を室温にて混合し、試験用レジスト剥離剤を調製した。
実施例6(侵食度の測定;,3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル)
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例3で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry、ICP−MS)で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、1.6ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を行ったところ、それぞれ1.8ppb/mgとなり、その平均値は1.7ppb/mgであった。
市販の銅線(重量;1900mg)を50℃にて、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液で1分間、1wt%の硫酸水溶液で1分間浸漬した後、超純水で洗浄し、乾燥を行い、銅線の前処理を行った。次に、この銅線を、実施例3で作成した試験用レジスト剥離剤に70℃にて浸漬し、1時間攪拌した。その後、試験用レジスト剥離剤から銅線を除去し、溶解した銅の濃度を誘導結合プラズマ質量分析法(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry、ICP−MS)で測定した。測定値を前記数式[I]により、侵食度値として示したところ、1.6ppb/mgであった。
また、同様に侵食度の測定を行ったところ、それぞれ1.8ppb/mgとなり、その平均値は1.7ppb/mgであった。
比較例1(防食性能を有する化合物なし)
防食性能を有する化合物を使用しない以外は、実施例1と同様な操作を行って、防食化合物不含試験用レジスト剥離液を得た。これを用いて実施例2と同様な操作を三回行った結果は、それぞれ211ppb/mg、79ppb/mg、97ppb/mgであり、三回の平均値は129ppb/mgであった。
防食性能を有する化合物を使用しない以外は、実施例1と同様な操作を行って、防食化合物不含試験用レジスト剥離液を得た。これを用いて実施例2と同様な操作を三回行った結果は、それぞれ211ppb/mg、79ppb/mg、97ppb/mgであり、三回の平均値は129ppb/mgであった。
比較例2(防食剤成分:ベンゾトリアゾール)
防食剤成分として、ベンゾトリアゾールを用いた以外は、実施例2と同様にレジスト剥離液を調製し、実施例3と同様の評価を行った。その結果3.7ppb/mgであった。
防食剤成分として、ベンゾトリアゾールを用いた以外は、実施例2と同様にレジスト剥離液を調製し、実施例3と同様の評価を行った。その結果3.7ppb/mgであった。
比較例3(2−エタノールアミン)
防食剤成分として、2−エタノールアミンを用いた以外は、実施例2と同様にレジスト剥離液を調製し、実施例3と同様の評価を行った。その結果27.6ppb/mgであった。
防食剤成分として、2−エタノールアミンを用いた以外は、実施例2と同様にレジスト剥離液を調製し、実施例3と同様の評価を行った。その結果27.6ppb/mgであった。
実施例7(3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸の回収)
実施例3で用いたレジスト剥離液に、酢酸エチルを投入し、次いで6N塩酸水溶液を用いて、溶液を酸性にした。得られた溶液を静置し、有機層を分液・抽出した。得られた有機層は、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、濾過後、溶媒を留去したところ、3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸を回収することができた。
実施例3で用いたレジスト剥離液に、酢酸エチルを投入し、次いで6N塩酸水溶液を用いて、溶液を酸性にした。得られた溶液を静置し、有機層を分液・抽出した。得られた有機層は、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、濾過後、溶媒を留去したところ、3,4,3’,4'−ビフェニルテトラカルボン酸を回収することができた。
上記実施例と比較例の結果から、実施例で使用したビアリール化合物は、いずれも侵食度値(ppb/mg)が10以下であり、既存のベンゾトリアゾールに対して侵食度値が小さいことから、当該化合物を防食剤、防食処理液、防食保存液、レジスト剥離剤及びレジスト剥離液の成分をして使用した場合、優れた防食効果を有することを示している。
また、侵食度の測定後、使用した溶液の廃液から、式(1)で表されるビアリール化合物を回収することができた。
また、侵食度の測定後、使用した溶液の廃液から、式(1)で表されるビアリール化合物を回収することができた。
本発明の式(1)又は式(2)で表されるビアリール化合物を含有する防食剤、並びにこの防食剤から調製される防食処理液或いは防食保存液、及び該化合物とレジスト剥離性能を有する化合物とを含有する防食性能を有するレジスト剥離剤並びにこの剥離剤から調製されるレジスト剥離液は、半導体集積回路、及びプリント配線基板等の製造工程にて使用することで、銅、アルミニウム又はこれらからなる合金のような腐食性を有する金属に対して、優れた腐食防止効果を与える。
Claims (13)
- 請求項1から請求項3にそれぞれ記載の式(1)から式(3)で表わされるビアリール化合物のうち、少なくとも一種以上の含有する防食剤と剥離性能を有する化合物とを含有するレジスト剥離剤。
- 請求項1から請求項3にそれぞれ記載の式(1)から式(3)で表わされるビアリール化合物のうち、少なくとも一種以上の含有する防食剤と水、有機溶液又はこれらの混合溶液とを含有する防食処理液又は防食保存液。
- 請求項4に記載のレジスト剥離剤と水、有機溶液又はこれらの混合溶液とを含有する、レジスト剥離液。
- 銅、アルミニウムのうち、一種以上を構成成分にもつ物品の腐食防止に用いられること特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項5のいずれかに記載の防食剤並びに防食処理液又は防食保存液。
- 半導体集積回路上の金属膜又は金属配線の防食処理に用いられること特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項5のいずれかに記載の防食剤並びに防食処理液又は防食保存液。
- 剥離性能を有する化合物が、アルカノールアミンであることを特徴とする、請求項4又は請求項6のいずれかに記載のレジスト剥離剤又はレジスト剥離液。
- アルカノールアミンが、2−アミノエタノール、ジエタノールアミン、N−エチルアミノエタノール、N−メチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、トリエタノールアミンから選ばれる1種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項8に記載のレジスト剥離剤又はレジスト剥離液。
- 銅、アルミニウムのうち、一種以上を構成成分にもつ物品の腐食防止に用いられること特徴とする、請求項4、請求項6、請求項9又は請求項10のいずれかに記載のレジスト剥離剤又はレジスト剥離液。
- 半導体集積回路上の金属膜又は金属配線の防食処理に用いられること特徴とする、請求項4、請求項6、請求項9又は請求項10のいずれかに記載のレジスト剥離剤又はレジスト剥離液。
- 請求項1から請求項3にそれぞれ記載の式(1)から式(3)で表わされるビアリール化合物を含有する防食剤、又は請求項5に記載の防食処理液及び防食保存液、並びに請求項4に記載のレジスト剥離剤又は請求項6に記載のレジスト剥離液について、下記〔1〕から〔4〕を含む手順で行われる金属の腐食度合いの評価方法。
〔1〕市販の金属箔、金属板、又は金属線等を、アルカリ水溶液、酸性水溶液の順で金属表面を洗浄する前処理を行い、乾燥後、秤量を行い、評価用金属片を作成する。
〔2〕防食剤成分として本発明の式(1)で表されるビアリール化合物、レジスト剥離剤成分としてアルカノールアミン、及び水(場合により、有機溶媒を添加)とを混合し、レジスト剥離液を調製する。
〔3〕調製したレジスト剥離液を、例えば、レジスト剥離工程等で実施されうる温度に設定し、次いで、この溶液に試験用金属片を浸漬させ、一定時間後、試験用金属片を取り出し、レジスト剥離液中に溶出した金属量(濃度)を例えば、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)等にて測定する。
〔4〕溶出した金属量(濃度)の測定値から金属の腐食度合いを以下の数式[I]
より、侵食度値として算出し、定量評価を行う。
[数1]
数式[I]
侵食度値(ppb/mg)=溶出した金属の濃度(ppb)/評価前の金属の重量(mg)
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JP2008293342A JP2010121148A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | ビアリール化合物を含有する防食剤又は剥離剤。 |
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-
2008
- 2008-11-17 JP JP2008293342A patent/JP2010121148A/ja active Pending
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US11092895B2 (en) | 2018-04-17 | 2021-08-17 | Ltc Co., Ltd. | Peeling solution composition for dry film resist |
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