JP2010121142A - 液体芳香洗浄組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度の界面活性剤及び香料を含有することによって、洗浄効果、香りの持続性に優れ、且つコンパクト化が可能である、水洗トイレの芳香洗浄剤として有用な液体芳香洗浄組成物を提供する。
【解決手段】一般式
RO−〔(PO)h/(EO)i〕−(PO)j−H (1)
(式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基を、POはプロピレンオキサイドを、EOはエチレンオキサイドを意味する。hは平均付加モル数で1〜5、iは平均付加モル数で8〜25、及びjは平均付加モル数で2〜10を示す。また、〔(PO)h/(EO)i〕内はランダム付加を示す。)
で示される混合物からなる非イオン界面活性剤を40〜95重量%、及び香料を5〜60重量%の割合で含有することを特徴とする液体芳香洗浄組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体芳香洗浄組成物に関する。詳細には、本発明は水洗トイレ用液体芳香洗浄剤として好適に使用できる液体芳香洗浄組成物に関する。より詳細には、本発明は高濃度の界面活性剤及び香料を含有しながらも、広い温度領域で水と接触してもゲル化しないで優れた洗浄効果及び芳香性を発揮する液体芳香洗浄組成物に関する。
水洗トイレ用芳香洗浄剤は、芳香洗浄組成物をトイレ洗浄水と接触させることによって芳香・洗浄成分を溶出させて、便器の洗浄効果及びトイレ内の芳香効果を図るものである。従来よりかかる水洗トイレ用芳香洗浄剤の多くは固形芳香洗浄組成物からなり、主として貯水タンク槽中に投入若しくは吊置するインタンク式のものと、貯水タンク槽の手洗い部に載置するオンタンク式のものに分類されている。
しかしながら、固形組成物からなる芳香洗浄剤は、特にオンタンク式の場合、直接または間接的に外気に曝されているため、香料の揮散を抑制することが困難で、使用初期には香気が強く、中〜後期になるに従って香気が弱くなるという欠点を有している。また、香料には常温で液体のものが多いため、最終形態を固形にする場合、使用できる香料の種類が制限されたり、低濃度量しか配合できないという問題がある。さらに固形芳香洗浄組成物の場合、洗浄成分として使用する固体状の界面活性剤と香料との混合工程における加熱溶解処理で香料が揮散するためトップノートの香料成分が使用できないという制限もある。
そこで水洗トイレ芳香洗浄剤として液体組成物からなる液状の芳香洗浄剤が求められる。
従来より、液体洗浄剤には、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤など、多くの界面活性剤が使用されているが、組成物中で界面活性剤の占める割合が多くなると急激な粘度の上昇、並びに白濁や分離などを生じやすくなることが指摘されている。さらに、多くの界面活性剤は温度依存的に水と接触するとゲル化する傾向にあること、そしてそのゲル化傾向は 界面活性剤の配合濃度が高まるに従って、また香料との共存下で著しくなることが知られている。
常に水との接触状態で使用されるトイレ用芳香洗浄剤において、上述するような界面活性剤のゲル化現象は洗浄成分や芳香成分の溶出を妨げる要因となるため、是非とも解決しなくてはならない問題である。しかしながら、トイレ芳香洗浄剤は春夏秋冬をとわず、また寒冷地等といった使用地域をとわずに極めて広い温度領域で使用されること、香料を配合して使用されること、ならびに使用箇所が制限されるため製品のコンパクト化が求められ、しかも洗浄・芳香効果の持続性が要求されるため成分の濃縮化が求められることなど、界面活性剤がゲル化する要因を極めて多く備えている。
本発明は、このような使用条件のもとでも、高濃度で安定的に流動性に優れ、高い洗浄効果と優れた芳香持続性を備えた液体芳香洗浄組成物を提供することを目的とするものである。
水洗トイレにおいて使用される液体芳香洗浄組成物に求められる性質として、(1)汚れ除去性能に優れていること、(2)香りの持続性に優れていること、(3)広い温度領域で水と接触しても、ゲル化などといった液体の流動性に著しい変化がないこと、(4)洗浄成分である界面活性剤を濃縮配合できること、(5)香料を高濃度に配合しても固液分離やゲル化などの不都合な変化がないこと、(6)使用場所や流通段階において、また広い温度条件下で固液分離などの外観の変化がないことなどが挙げられる。
本発明者らは、かかる諸性能を有する液体芳香洗浄組成物を求めて鋭意検討を重ねていたところ、下記の掲げる芳香洗浄組成物が、上記所望の性質を有することを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は下記に掲げる液体芳香洗浄組成物である:
項1.一般式
RO−〔(PO)h/(EO)i〕−(PO)j−H (1)
(式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基を、POはプロピレンオキサイドを、EOはエチレンオキサイドを意味する。hは平均付加モル数で1〜5、iは平均付加モル数で8〜25、及びjは平均付加モル数で2〜10を示す。また、〔(PO)h/(EO)i〕内はランダム付加を示す。)
で示される混合物からなる非イオン界面活性剤を40〜95重量%、及び香料を5〜60重量%の割合で含有することを特徴とする液体芳香洗浄組成物。
項2.さらに陰イオン界面活性剤を含有する項1記載の液体芳香洗浄組成物。
項3.陰イオン界面活性剤が、スルホネート系界面活性剤、サルフェート系界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、及びスルホサクシネート系界面活性剤よりなる群から選択されるいずれか少なくとも1つである項2に記載の液体芳香洗浄組成物。
項4.陰イオン界面活性剤が、アルカンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、及びアルキルエーテル硫酸塩よりなる群から選択される少なくとも1つである項3に記載の液体芳香洗浄組成物。
項5.香料が、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、シス-3-ヘキセノール、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラル(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、及びベンズアルデヒドよりなる群から選択される少なくとも1種である項1乃至4のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。なお、かかる香料はトップノートに分類される揮発性に高いものである。
さらに本発明は、上記の項1乃至5のいずれかの液体芳香洗浄組成物を用いた水洗トイレ用液体芳香洗浄剤である。なお、当該水洗トイレ用液体芳香洗浄剤は水洗トイレの洗浄用水と接触するところに配置して使用することができ、例えば上記の液体芳香洗浄組成物を収容する容器を種々選択することによって、水洗トイレの貯水タンク槽の上の手洗い部に載置して使用するオンタンク式、貯水タンク槽の中に入れて使用するインタンク式、または便器の縁(リブ)に引っかけて使用するリブ式といった任意のタイプのものに調製することができる。
本発明の液体芳香洗浄組成物は、洗浄成分である界面活性剤と芳香成分である香料を安定した流動状態で高濃度に含有するものである。本発明の液体芳香洗浄組成物は、広い温度範囲で水と接触してもゲル化することなく有効に洗浄成分と芳香成分をトイレ洗浄水中に放出するため、優れた洗浄効果と芳香効果を発揮することができる。特に、芳香効果については水洗するたびにトイレ内に新鮮な香りが放散されるため、持続性に優れている。また、本発明の組成物によれば、製造工程で加熱処理が不要なので、トップノートに属する香料を配合することができ、フレッシュな香りを付与することができる。
さらに、本発明の液体芳香洗浄組成物は陰イオン界面活性剤との相溶性がよく、液体の物性に影響を与えることなく陰イオン界面活性剤を配合することができる。陰イオン界面活性剤を含有する液体芳香洗浄組成物は、起泡に優れており、洗浄効果を視覚的に得ることができる。
実施例2で調製した液体芳香洗浄組成物を収容するために使用した容器の外観を示す横平面図である。 実施例2で調製した固形体芳香洗浄組成物を収容するために使用した容器の外観を示す横平面図である。
本発明は、非イオン界面活性剤を40〜95重量%及び香料を5〜60重量%の割合で含有することを特徴とする液体芳香洗浄組成物である。
ここで用いることのできる非イオン界面活性剤は、下記の一般式(1)で示されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物である。
RO−〔(PO)h/(EO)i〕−(PO)j−H (1)
ここで、Rとしては炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基を挙げることができる。好ましくは直鎖状及び/又は分岐状の第1級アルコール、または直鎖状の第2級アルコールに由来するアルキル基である。ここでアルコールとして具体的にはn−オクチルアルコール、n−デシルアルコール、n−ドデシルアルコール、n−トリデシルアルコール、n−ヘキサデシルアルコール、n−オクタデシルアルコール等を例示することができる。また、椰子アルコール、パームアルコール、またはパーム核油アルコール等の天然油脂由来のアルコール;オキソアルコール〔ドバノール(三菱化学社製)、オキソコール(日産化学社製)、ダイヤドール(三菱化学社製)〕、チーグラーアルコール〔ALFOL(VISTAケミカル社製)〕、天然還元アルコール〔カルコール(花王社製)、コノール(新日本理化社製)〕等の合成アルコールなども使用することができる。
hはエチレンオキサイドとランダム付加するプロピレンオキサイドの平均付加モル数であり、通常1〜5,好ましくは2〜4である。iは前記プロピレンオキサイドとランダム付加するエチレンオキサイドの平均付加モル数であり、通常8〜25、好ましくは2〜4である。jは前記ランダム付加物に付加するプロピレンオキサイドの平均付加モル数であり、通常2〜10,好ましくは3〜8である。
一般式(1)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテルとポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物は、公知の方法で合成することができ、例えば炭素数8〜18を有する高級アルコールにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとアルキレンオキサイドを付加させることによって容易に得ることができる。なお、(h+j)/i=0.25〜0.85を備えることが望ましい。
このような非イオン界面活性剤は、商業的に入手することもでき、市販品としては、商品名ノイゲンCL−200(第一工業製薬(株)社製)を例示することができる。
上記の非イオン界面活性剤は、液体組成物中に高濃度に安定して配合することができ、本発明の液状芳香洗浄組成物100重量%中の配合割合としては10〜90重量%、好ましくは40〜90重量%の範囲を例示することができる。かかる範囲であれば、特に制限されることなく、使用する非イオン界面活性剤の種類、併用する香料の種類並びに目的とする洗浄効果に応じて適宜調整選択することができる。
本発明において香料は、上記の非イオン界面活性剤を含有する液体組成物中に溶解もしくは分散するものであればよく、その限りにおいて水性または油性の別、及びトップノート、ミドルノートまたはボトムノートの別を何等制限するものではない。 なお、水性または油性香料には、香料成分または香料含有成分(例えば植物エキスなど)そのものが水性または油性である場合だけでなく、水または油に可溶性になるように調製された香料製剤が包含される。合成香料としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、p−サイメン、ターピノレン、α−ターピネン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン等の炭化水素テルペン;ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、ハイドロトロピックアルデヒド、リグストラール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、リリアール、シクラメンアルデヒド、リラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン等のアルデヒド類;エチルフォーメート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、メチルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバレレート、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、イソアミルアセテート、テルピニルアセテート、イソアミルプロピオネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリルヘキサノエート、エチルアセトアセテート、エチルヘプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチルオクチレート、スチラリルアセテート、ベンジルアセテート、ノニルアセテート、ボルニルアセテート、リナリルアセテート、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、安息香酸リナリル、エチルシンナメート、メチルサリシレート、ヘキシルサリシレート、ヘキシルアセテート、ヘキシルブチレート、メンチルアセテート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、エチレンブラシレート、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、シクロペンタデカノライド、クマリン等のエステル・ラクトン類;アニソール、p−クレジルメチルエーテル、ジメチルハイドロキノン、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、アネトール、ジフェニルオキサイド、ローズオキサイド、ガラクソリド、アンブロックス等のエーテル類;イソプロピルアルコール、cis−3−ヘキセノール、ヘプタノール、2−オクタノール、ジメトール、ジヒドロミルセノール、リナロール、ベンジルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、ターピネオール、テトラハイドロゲラニオール、l−メントール、セドロール、サンタロール、チモール、アニスアルコール、フェニルエチルアルコール、ヘキサノール等のアルコール類;ジアセチル、メントン、イソメントン、チオメントン、アセトフェノン、α−又はβ−ダマスコン、α−又はβ−ダマセノン、α−、β−又はγ−ヨノン、α−、β−又はγ−メチルヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、テンタローム、アセチルセドレン、α−又はβ−イソメチルヨノン、α−、β−又はγ−イロン、マルトール、エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン、ジヒドロカルボン、メチルアミルケトン等のケトン類、カンファー、1,8-シネオール、アリルアミルグリコレート(AllylCaproate)、イソプレゴール、リグストラル(Ligustral)、アリルカプロエートなどを例示することができる。また天然香料としては、オレンジ油、レモン油、ラベンダー油、ラバンジン油、ベルガモット油、パチュリ油、シダーウッド油、ペパーミント油等の天然精油等を例示することができる。これらの香料は、1種単独で使用されても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
なお、これらの香料のうち、トップノートに分類される揮発性の高い香料としては、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、シス-3-ヘキセノール、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラル(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、及びベンズアルデヒドを挙げることができる。
これらの香料は上述する非イオン界面活性剤を含有する液状組成物中に高濃度に安定して配合することができ、本発明の液状芳香洗浄組成物100重量%中の配合割合としては5〜60重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜20重量%を例示することができる。
本発明の液体芳香洗浄組成物には、本発明の効果を損なわないことを限度として、上記の非イオン界面活性剤と香料に加えて、さらに他の界面活性剤を配合することができる。例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、または両性界面活性剤を挙げることができる。好ましくは上記成分との相溶性に優れることから陰イオン界面活性剤である。本発明において用いられる陰イオン界面活性剤は、特に制限されないが、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホネート系界面活性剤;アルキル硫酸エステルナトリウム等のサルフェート系界面活性剤;アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム等のエーテルサルフェート系界面活性剤;ラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホサクシネート系界面活性剤を例示することができる。中でも好ましくは、アルカンスルホ酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩である。これらは1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
なお、これらの界面活性剤の塩としてはナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン等のアルカノールアミンを例示することができる。
陰イオン界面活性剤を配合する場合、その配合割合としては液体芳香洗浄組成物100重量%あたり3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%を例示することができる。陰イオン界面活性剤を配合することによって、洗浄水の泡立ちがよくなり、洗浄効果を実感することができる。
本発明の液体芳香洗浄組成物は、上記の成分を配合し、必要に応じて残部を水で調整することによって製造することができる。なお、残部成分として上記水に代えてまたは水と共にプロピレングリコール、ソルフィット、エタノール、グリセリンなどの溶媒も使用することができる。ここで水を使用する場合には、洗浄力や保存安定性の低下を防止するためのイオン交換水を用いることが望ましい。
また、本発明の液体芳香洗浄組成物は、本発明の効果を損なわないことを限度として、従来より芳香洗浄剤に用いられている任意の成分を、さらに配合することができる。かかる成分としては、消臭成分、分散剤、pH調整剤、酸化防止剤。抗菌剤、防腐剤、色素、シリコーン類、再汚染防止剤、清澄剤、可溶化剤、酵素、フッ素化合物、UV吸収剤等を例示することができる。
本発明の液状芳香洗浄組成物は、加熱によって成分を溶解する工程を経ることなく上記の各成分を単に混合することによって調製することが可能である。このため、揮発性の高い香料、すなわちトップノートとして分類される香料成分を配合することができ、フレッシュな香りがする液状芳香洗浄組成物を調製することができる。
斯くして調製される液体芳香洗浄組成物は、容器に充填して芳香洗浄剤として提供される。特に好ましくは水性トイレ用の芳香洗浄剤としての利用である。よって、本発明は上記の液体芳香洗浄組成物を含有する水洗トイレ用芳香洗浄剤を提供する。
水洗トイレ用液体芳香洗浄剤は、上記の液体芳香洗浄組成物を容器に充填することによって製造することができる。ここで使用される容器は、液体芳香洗浄剤の使用態様に応じて適宜選択することができる。液体芳香洗浄剤の使用態様として、具体的には水洗トイレの貯水タンク槽の上に置いて使用するオンタンク式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤、水洗トイレの貯水タンク槽の中に吊すか、投入配置するインタンク式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤、または便器のリムに引っかけて使用するリム式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤を例示することができる。
以下、実験例及び実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明はかかる実験例等によって何ら制限されるものではない。なお、特に言及しないかぎり、%は重量%を意味するものとする。
実施例1〜2
表1に示す各成分を混合して液体芳香洗浄組成物を調製し、調製物の性状(外観を含む)及び水と接触させた場合のゲル化の有無について調べた。なお、ゲル化の有無は、調製した液体芳香洗浄組成物を25℃水温の水と1:1(容量比)の割合で混合して調製した混合液(混合後1時間放置)3gを「標準ふるい」(目開き255μm、ワイヤー径250μm)の上に置いて、その滴下量で判断した。具体的には、標準ふるいの上に置いてから3分後に30重量%以上が滴下した場合をゲル化なし○と、30重量%未満しか滴下しなかった場合をゲル化あり×として評価した。結果を表1に合わせて示す。
Figure 2010121142
この結果から、比較例の芳香洗浄組成物は水と接触することによってゲル化現象が生じるため流水中への芳香洗浄成分の供給が妨げられるのに対し、本発明の芳香洗浄組成物は、洗浄成分及び芳香成分をかなり高濃度の割合で含有する場合においても、水と接触してもゲル化しないで安定して液体状態が保たれており、このことから芳香洗浄成分を流水中に安定的に供給できることがわかった。
実施例3
表2に示す各成分を混合して液体芳香洗浄組成物(実施例3、比較例3)及び固形芳香洗浄組成物(比較例4)を調製し、それぞれ25g容器に充填してオンタンク式の水洗トイレ用液体芳香洗浄剤を作成した。なお、比較例3の液体芳香洗浄組成物は、水との共存下でゲル化しない割合で非イオン界面活性剤(2)及び香料を配合処方したものである。液体芳香洗浄組成物(実施例3、比較例3)については容器として図1に示す容器1を使用し、固形芳香洗浄組成物(比較例4)については容器として図2に示す容器1を使用した。容器1はそれぞれ芳香洗浄組成物(2-1又は2-2)を収容する収容部3、芳香洗浄組成物が流出する吐出口4、及びタンク上の流水孔に挿入して用いられる支持体5を有しており、さらに液体芳香洗浄組成物を収容する容器1(図1)は、吐出口から液体芳香洗浄組成物を導出する導出部6を備えている。
Figure 2010121142
これらの芳香洗浄剤について、実際に20名のモニターに水洗トイレの貯水槽の上に設置して使用してもらい、(1)香りの強さと(2)香りの持続性(10日間使用)について下記の基準に従ってアンケートにより回答してもらった。この結果を集計して平均値を求めた。また、合わせて下記の方法によってそれらの(3)洗浄効果についても評価した。
(1) 香りの強さ
1:匂わない
2:やや弱い匂いがする
3:普通の程度の匂い
4:やや強い匂いがする
5:強い匂いがする。
(2) 香りの持続性(10日間使用後)
1:香りが殆ど残存しない
2:使用開始より香りがかなり弱くなる
3:使用開始より香りが有意に弱くなる
4:使用開始より香りがやや弱くなる
5:使用開始と同等程度の香りの強さを示す。
(3) 洗浄効果
一般に洗浄剤の洗浄力は、該洗浄剤を含む洗浄液の表面張力が低下するほどいいことが知られている。そこで液体芳香洗浄組成物の洗浄効果を、それを溶解した水(洗浄水)の表面張力から評価した。具体的には、実施例3及び比較例3の液体芳香洗浄組成物25gをそれぞれ図1に示す容器に、また比較例4の固形芳香洗浄組成物25gを図2に示す容器に入れて、トイレの貯水タンク槽(TOTO製S721B)の手洗い部位に載置し、25℃の水を流して(満水時間60秒)、排出される洗浄液の表面張力をウィルヘルミー法に従って測定した(協和界面科学(株)製、FACE自動表面張力CBVP−Z型を使用。)。
結果を表3に示す。なお、(1)香りの強さと(2)香りの持続性は20名のモニターの平均値が5〜4の場合を○、4〜3を△、3未満を×として評価した。
Figure 2010121142
この結果から、本発明の液体芳香洗浄組成物は、比較例で使用した芳香洗浄組成物と比較して、香りの強さ、香りの持続性、洗浄効果といった水洗トイレ用芳香洗浄剤に求められる機能において優れていることがわかった。
1:容器
2:芳香洗浄組成物
2-1:液体洗浄組成物
2-2:固形洗浄組成物
3:芳香洗浄組成物の収容部
4:吐出口
5:支持体
6:導出部

Claims (6)

  1. 一般式
    RO−〔(PO)h/(EO)i〕−(PO)j−H (1)
    (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基またはアルケニル基を、POはプロピレンオキサイドを、EOはエチレンオキサイドを意味する。hは平均付加モル数で1〜5、iは平均付加モル数で8〜25、及びjは平均付加モル数で2〜10を示す。また、〔(PO)h/(EO)i〕内はランダム付加を示す。)
    で示される混合物からなる非イオン界面活性剤を40〜95重量%、及び香料を5〜60重量%の割合で含有することを特徴とする液体芳香洗浄組成物。
  2. さらに陰イオン界面活性剤を含有する請求項1記載の液体芳香洗浄組成物。
  3. 陰イオン界面活性剤が、スルホネート系界面活性剤、サルフェート系界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、及びスルホサクシネート系界面活性剤よりなる群から選択されるいずれか少なくとも1つである請求項2に記載の液体芳香洗浄組成物。
  4. 陰イオン界面活性剤が、アルカンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、及びアルキルエーテル硫酸塩よりなる群から選択される少なくとも1つである請求項3に記載の液体芳香洗浄組成物。
  5. 香料が、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、シス-3-ヘキセノール、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラル(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、及びベンズアルデヒドよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1乃至4のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの液体芳香洗浄組成物を含有する水洗トイレ液体芳香洗浄剤。
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